JP3221387B2 - ブレイダーによる中空容器の作製方法 - Google Patents

ブレイダーによる中空容器の作製方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ブレイダーを用い
て、繊維強化中空容器、特に繊維強化圧力容器を作製す
る方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ブレイダーを用いて作製される繊維強化
圧力容器は、シリンダ部とシリンダ部の両端に連続する
ドーム部とからなっている。そして、ブレイダーによる
繊維強化圧力容器の作製方法によれば、繊維強化圧力容
器に対応した形状の圧力容器ライナーが予め準備され、
ブレイダーによってこの圧力容器ライナーに強化繊維束
がブレイディングされ、圧力容器ライナー上にブレイデ
ィング層が組成される。その後、このブレイディング層
に樹脂が含浸された後、樹脂が硬化せしめられることに
よって繊維強化圧力容器が作製される。
【0003】ところで、ブレイダーを用いて繊維強化中
空容器、特に繊維強化圧力容器を作製する場合、作製さ
れる圧力容器をその性能(特に強度)および重量の面か
ら最適に設計するためには、圧力容器のシリンダ部とド
ーム部でブレイディングする強化繊維束の組角度を変え
る必要がある。しかし、シリンダ部とドーム部の境界位
置で強化繊維束の組角度を変えようとすると、強化繊維
束が緩んだ状態でブレイディング層が組成されてしま
い、作製された繊維強化圧力容器の性能が著しく低下し
てしまうという問題があった。
【0004】さらには、強化繊維によって圧力容器ライ
ナー上に組成された圧力容器に樹脂を含浸させる場合、
常温常圧では樹脂が含浸しにくく長時間を要し、また樹
脂含浸後の硬化工程にも長時間を要していた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明の
課題は、ブレイダーを用いて、より軽量でかつより高い
性能を有する繊維強化中空容器を作製し、しかもその作
製時間を大幅に短縮することができる方法を提供するこ
とにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明によれば、繊維束をブレイディングすること
によって、シリンダ部とその両端に連続するドーム部か
らなる中空容器を作製する方法において、繊維束の組角
度の移行層を中空容器のシリンダ部に設け、移行層にお
いて繊維束の組角度をドーム部の組角度からシリンダ部
の組角度にまたはその逆の向きに徐々に変えることによ
り、中空容器における繊維束の組角度をシリンダ部とド
ーム部で変えるようにしたことを特徴とする方法が構成
される。
【0007】上記の構成において、ブレイダーにおける
ボビンキャリアと繊維束の組成点との間において繊維束
に樹脂を含浸させ、樹脂を含浸させた繊維束をブレイデ
ィングし、繊維束の組成直後に樹脂を硬化させるように
することが好ましい。また好ましくは、中空容器は圧力
容器である。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照しながら、
本発明の好ましい実施例について説明する。図1は、本
発明による中空容器の作製方法を実施するのに適したブ
レイダーの1例を上方から見た概略的な平面図であり、
図2は、図1のブレイダーの概略的な斜視図である。図
3は、図1のブレイダーにおけるボビンキャリアから繊
維束の組成点に至る繊維束経路近傍の構成を示す中空容
器の軸方向に沿った概略的な断面図である。
【0009】図1および図2において、1はブレイダー
であり、2は圧力容器ライナーであり、3は圧力容器ラ
イナー2の移動装置である。圧力容器ライナー2はブレ
イダー1による中空容器の気密性を確保するためのもの
である。この圧力容器ライナー2は、シリンダ部2aと
その両端に連続するドーム部2bとからなっている。ブ
レイダー1は、円筒または球体を輪切りにした形状の軌
道面4を備えており、ブレイダー1の中心部は、組成中
に圧力容器ライナー2が貫通するために空洞になってい
る。これとは別に軌道面4を平面に形成した形式のブレ
イダーを使用することも勿論可能である。ブレイダー1
の軌道面4には2つの交錯する溝状の環状軌道5、6が
形成され、各環状軌道5、6の溝には、多数のボビンキ
ャリア7が案内され、軌道5、6のそれぞれに沿って逆
方向に交錯走行するようになっている。また、2つの環
状軌道5、6に囲まれた中心に中央の繊維束(組成方向
に真っ直ぐに走る繊維束)を供給するための孔8が形成
されている。
【0010】移動装置3は、圧力容器ライナー2を挟持
するための第1のチャック9を支持し、タイミングベル
ト10に連結された駆動台11と、第2のチャック12
を支持し、レール13上を走行する従動台14と、駆動
台11および従動台14を連結する連結ロッド15から
なっている。図1中、16は駆動ギヤ17を駆動するた
めのパルスモータであり、18はパルスモータ16の回
転を制御するためのエンコーダである。
【0011】こうして、ボビンキャリア7が環状軌道
5、6に沿って走行するとともに、圧力容器ライナー2
の位置が移動装置3によって制御され、それによって、
ボビンキャリア7と圧力容器ライナー2の間に渡された
多数の繊維束19が圧力容器ライナー2のまわりに交錯
旋回し、また必要に応じて、孔8から中央の繊維束が、
軌道に沿って走行するボビンキャリア7から巻き戻され
組み上げられる繊維束19に交絡することにより、ブレ
イディングが行われて圧力容器ライナー2上にブレイデ
ィング層が組成されるようになっている。
【0012】図1および図3に示したように、ブレイダ
ー1の空洞部には、ブレイディング層26の組成方向
(正方向および逆方向)において繊維束19の旋回面よ
り前方に位置し、かつ圧力容器ライナー2によって通過
され得る一対の環状ガイド20a、20bが間隔をあけ
て配置され、図示しない適当な部材によってブレイダー
1のフレームに固定されている。環状ガイド20a、2
0bは、ボビンキャリア7から繰り出される繊維束19
を組成点まで案内し、圧力容器ライナー2上におけるブ
レイディング層26の安定した組成を実現するためのも
のである。
【0013】さらに、ブレイダー1における一対の環状
ガイド20a、20bの間には、環状ガイド20a、2
0bより大きな径をもつ樹脂含浸用リング21が配置さ
れ、図示しない適当な部材によってブレイダー1のフレ
ームに固定されている。樹脂含浸用リング21の内部は
空洞になっており、外壁には多数の微小な穴が一様に設
けられている。そして、樹脂含浸用リング21の内部に
は、図示しない適当な供給手段によって樹脂が常時供給
され、リング21の外壁の穴から樹脂がしみ出すように
なっている。図3からわかるように、ボビンキャリア7
から環状ガイド20a(20b)に向かう繊維束19
は、その途中で、常に樹脂含浸用リング21の外壁に接
触するようになっている。
【0014】ボビンキャリア7と樹脂含浸用リング21
の間には、ボビンキャリア7から環状ガイド20a(2
0b)に向かう繊維束19に樹脂を吹き付けるための樹
脂噴射装置22が配置され、繊維束19を挟んで樹脂噴
射装置22に対向する位置には、ドレン25を備えた樹
脂捕集トレイ23が配置されている。樹脂噴射装置22
および樹脂捕集トレイ23は、図示しない適当な部材に
よってブレイダー1のフレームに固定されている。
【0015】一対の環状ガイド20a、20bのそれぞ
れの外側斜め上方には、熱風噴射装置24が配置され、
繊維束19の組成点に向かって熱風を吹き付けるように
なっている。熱風噴射装置24は、図示しない適当な部
材によってブレイダー1のフレームに固定されている。
【0016】本発明によれば、繊維強化圧力容器は、上
述のブレイダー1を用いて次のようにして作製される。
ブレイダー1および移動装置3が作動し、ボビンキャリ
ア7が環状軌道5、6に沿って走行すると同時に、圧力
容器ライナー2がブレイダー1に対して移動する。そし
て、ボビンキャリア7と圧力容器ライナー2の間に渡さ
れた多数の繊維束19が環状ガイド20a、20bを経
て圧力容器ライナー2のまわりに交錯旋回し、必要に応
じて、孔8から中央の繊維束がボビンキャリア7から巻
き戻され組み上げられる繊維束19に交絡することによ
り、ブレイディングが行われて圧力容器ライナー2上に
ブレイディング層26が組成される。
【0017】本発明によれば、ブレイディングの際に、
ボビンキャリア7の走行速度および圧力容器ライナー2
の移動速度のいずれか一方、または両方が適当に制御さ
れる。そして、図4に示したように、ブレイディングさ
れる繊維束19の組角度の移行層27が圧力容器ライナ
ー2のシリンダ部2aに設けられ、この移行層27にお
いて、繊維束19の組角度がドーム部2bの組角度から
シリンダ部2aの組角度にまたはその逆の向きに徐々に
変えられる。それによって、圧力容器ライナー2上に組
成されるブレイディング層26における繊維束の組角度
がシリンダ部2aとドーム部2bで変えられる。しかも
このとき、繊維束19は互いに強く締めつけられてい
る。
【0018】また、図3からわかるように、ブレイディ
ングが行われるとき、ボビンキャリア7から環状ガイド
20a(20b)に向かう繊維束19は、その途中で、
樹脂噴射装置22によって樹脂を吹き付けられ、さらに
は樹脂含浸用リング21に接触することによって樹脂を
含浸させられる。樹脂を含浸した繊維束19は、環状ガ
イド20a(20b)に案内されてブレイディング層2
6を組成し、組成直後に、熱風噴射装置24から熱風を
吹き付けられて硬化させられる。なお、樹脂の種類によ
っては自然に硬化するものもあり、かかる樹脂を用いた
場合には熱風噴射装置24は必要ない。
【0019】このように、本発明による方法によれば、
繊維束19を互いに強く締めつけた状態で、容器におけ
る繊維束19の組角度をシリンダ部2aとドーム部2b
で変えた繊維強化圧力容器を作製することができる。そ
して、作製された繊維強化圧力容器は、その性能(強
度)および重量の面から最適に設計されたものとなって
いる。本発明による方法によれば、さらに、ボビンキャ
リア7から環状ガイド20a、20bに向かう繊維束1
9に樹脂を含浸させ、それをブレイディングし、繊維束
19の組成直後に樹脂を硬化させるようにしたので、繊
維強化圧力容器の作製時間を大幅に削減することができ
る。
【0020】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、ブレイ
ダーを用いて、より軽量でしかもより高い性能を有する
繊維強化中空容器を作製することができるとともに、そ
の作製時間を大幅に短縮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による方法を実施するのに適したブレイ
ダーの1例を上方から見た概略的な平面図である。
【図2】図1のブレイダーの概略的な斜視図である。
【図3】図1のブレイダーにおけるボビンキャリアから
繊維束の組成点に至る繊維束経路近傍の構成を示す中空
容器の軸方向に沿った概略的な断面図である。
【図4】圧力容器ライナーのシリンダ部に設けられた繊
維束の組角度の移行層を示す側面図である。
【符号の説明】
1 ブレイダー 2 圧力容器ライナー 2a シリンダ部 2b ドーム部 3 移動装置 4 軌道面 5、6 環状軌道 7 ボビンキャリア 19 繊維束 20a、20b 環状ガイド 21 樹脂含浸用リング 22 樹脂噴射装置 23 樹脂捕集トレイ 24 熱風噴射装置 25 ドレン 26 ブレイディング層 27 繊維の組角度の移行層

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 繊維束をブレイディングすることによっ
    て、シリンダ部とその両端に連続するドーム部からなる
    中空容器を作製する方法において、前記繊維束の組角度
    の移行層を前記中空容器のシリンダ部に設け、前記移行
    層において前記繊維束の組角度を前記ドーム部の組角度
    から前記シリンダ部の組角度にまたはその逆の向きに徐
    々に変えることにより、前記中空容器における繊維束の
    組角度を前記シリンダ部と前記ドーム部で変えるように
    したことを特徴とする方法。
  2. 【請求項2】 前記ブレイダーにおけるボビンキャリア
    と前記繊維束の組成点との間において前記繊維束に樹脂
    を含浸させ、前記樹脂を含浸させた繊維束をブレイディ
    ングし、前記繊維束の組成直後に前記樹脂を硬化させる
    ようにしたことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 前記中空容器は圧力容器であることを特
    徴とする請求項1に記載の方法。
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