JP3220904U - 動物捕獲檻 - Google Patents
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Abstract
【課題】猿などの樹上生活が可能な動物を捕獲するためのもので、軽トラック等の小型輸送車両を用いて容易に搬送することができる動物捕獲檻を提供する。
【解決手段】
動物捕獲檻1は、動物の捕獲空間を内部に有し、当該捕獲空間への獣類の進入が可能な開口部が設けられた天面ユニット13を具備する檻本体10と、前記開口部を介して、天面ユニット13の上方から前記捕獲空間内に延設された垂れ壁21とを備えており、垂れ壁21は、上下方向にスライド移動可能に檻本体10に連結される。
【選択図】図1
【解決手段】
動物捕獲檻1は、動物の捕獲空間を内部に有し、当該捕獲空間への獣類の進入が可能な開口部が設けられた天面ユニット13を具備する檻本体10と、前記開口部を介して、天面ユニット13の上方から前記捕獲空間内に延設された垂れ壁21とを備えており、垂れ壁21は、上下方向にスライド移動可能に檻本体10に連結される。
【選択図】図1
Description
本考案は、野山に生息する害獣等の動物、特に猿を捕獲するために用いる動物捕獲檻に関する。
特許文献1には、猿のような樹上生活も可能な動物を捕獲することができる装置として、動物の捕獲空間を有し、当該捕獲空間への動物の進入が可能なように上方が開放され、前記捕獲空間を囲むように連続して配置された側面部を備え、前記側面部の上部が前記捕獲空間側へ曲設されており、当該上部から前記捕獲空間内に垂れ壁が延設されている動物捕獲檻が開示されている。この動物捕獲檻の場合、捕獲空間内に進入した動物は垂れ壁をよじ登ることができないため、その動物を確実に捕獲することができる。また、上方が開放された状態で動物の捕獲を行うことができるため、複数の動物をまとめて捕獲することができ、捕獲効率を高めることができる。
上記の従来の動物捕獲檻は、樹上生活も可能な動物を効率良く捕獲することができるものであり、このような捕獲檻を当該動物が生息する領域に容易に搬送することができると便宜である。
本考案は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、その主たる目的は、容易に搬送可能な動物捕獲檻を提供することにある。
上述した課題を解決するために、本考案の一の態様の動物捕獲檻は、動物の捕獲空間を内部に有し、当該捕獲空間への獣類の進入が可能な開口部が設けられた天面を具備する檻本体と、前記開口部を介して、前記天面の上方から前記捕獲空間内に延設された垂れ壁とを備え、前記垂れ壁は、上下方向にスライド移動可能に前記檻本体に連結される。
この態様において、前記垂れ壁は、下方向にスライド移動して前記檻本体に連結されることにより、前記捕獲空間内に収納可能に構成されていてもよい。
また、上記態様において、前記垂れ壁は、上方向にスライド移動して前記檻本体に連結されることにより使用状態の位置で固定される一方、下方向にスライド移動して前記檻本体に連結されることにより、非使用状態の位置で固定されてもよい。
また、上記態様において、前記垂れ壁には、所定方向に突出する突起部が設けられ、前記檻本体には、前記突起部と係合可能な係合部が設けられ、前記垂れ壁は、スライド移動した後に前記突起部が前記係合部に係合されることにより、前記檻本体に連結されてもよい。
また、上記態様において、前記突起部は、前記垂れ壁の上端に設けられていてもよい。
本考案に係る動物捕獲檻によれば、車両の荷台等に載せて容易に搬送することが可能になる。
以下、本考案の好ましい実施の形態を、図面を参照しながら説明する。なお、以下に示す各実施の形態は、本考案の技術的思想を具体化するための方法及び装置を例示するものであって、本考案の技術的思想は下記のものに限定されるわけではない。本考案の技術的思想は、実用新案登録請求の範囲に記載された技術的範囲内において種々の変更を加えることができる。
図1は、本実施の形態に係る動物捕獲檻1の構成を示す斜視図である。図1に示すように、動物捕獲檻1は、動物の捕獲空間を有する本体10と、その捕獲空間に動物を進入させるための進入部20とを備えている。
なお、以下の説明において、本体10を基準として、捕獲空間側を内側、それとは反対側を外側と定義する。また、動物捕獲檻1を地面に設置したときに、本体10において地面と接する側を下側、それとは反対側を上側と定義する。
後述するように、進入部20は、上下方向にスライド可能に本体10に連結される。これにより、進入部20の上端の高さを調節することが可能になる。本実施の形態の動物捕獲檻1は、2段階の高さ調節が可能になっている。動物捕獲檻1が動物を捕獲するために設置されている場合、すなわち使用状態の場合、進入部20が上方にスライド移動され、その上端が高い位置となったときに本体10に固定される。他方、動物捕獲檻1が非使用状態の場合、進入部20が下方にスライド移動され、その上端が低い位置となったときに本体10に固定される。
図1に示すように、本体10は、動物捕獲檻1の側面部を構成する4枚の側面ユニット11〜11及び天面ユニット13を備える。側面ユニット11〜11は、平面視で全体が矩形となるように配設され、互いの側縁部が連結されることにより固定される。これらの側面ユニット11〜11のうちの1つの側面ユニット12には、扉14が設けられている。この扉14は、本体10の捕獲空間内に餌を置いたり、捕獲空間内の動物を搬出したりする等の目的で作業員が動物捕獲檻1に出入りするために用いられる。なお、以下では、この側面ユニット12が設けられている面を動物捕獲檻1の正面と定義する。
側面ユニット11は、四角枠体11aと、その四角枠体11aに止着された溶接金網11bとで構成されている。溶接金網11bは、直径6mmの鉄線が所定の間隔になるよう縦横に直角に配設され、その配設された鉄線の各交点が溶接されることにより得られる。
天面ユニット13は、側面ユニット11の場合と同様に、四角枠体13aと、溶接金網13bとで構成されている。この四角枠体13aの各辺部と、各側面ユニット11の上縁部とが連結されることにより、天面ユニット13が側面ユニット11に固定される。
天面ユニット13には、進入部20の外形より若干大きな外形の矩形状の開口部が設けられている。進入部20は、この開口部に挿入された状態で、後述するように本体10に連結される。
なお、天面ユニット13の開口部の各角付近の4箇所には、下方に突出した棒状部材15〜15がそれぞれ設けられている。この棒状部材15〜15は、後述するように進入部20を本体10に連結する際に用いられる。
図2及び図3はそれぞれ、動物捕獲檻1が備える進入部20の構成を示す斜視図及び正面図である。図2及び図3に示すように、進入部20は、矩形状の4枚の垂れ壁21〜21で構成されている。垂れ壁21は、表面が平らな金属板(例えば鉄板等)で構成されており、互いの側縁部が連結されることにより固定される。
垂れ壁21の上縁には、外側に延設された鍔部22が設けられている。この鍔部22は、後述するように、動物捕獲檻1が非使用状態のときに、本体10と連結するための連結部材として用いられる。
4枚の垂れ壁21〜21のうち、動物捕獲檻1の正面側及び背面側に位置する2枚の垂れ壁21,21の側縁部には、上下方向中央よりも下方に、外側に突設された突起部23が設けられている。この突起部23は、後述するように、動物捕獲檻1が使用状態のときに、本体10と連結するための連結部材として用いられる。
図1に示すように、進入部20は、本体の天面ユニット13の開口部に挿入された状態で、本体10に連結される。これにより、各垂れ壁21は、天面ユニット13の開口部を介して、天面ユニット13の上方から捕獲空間に向けて垂れ下がるように配置される。
進入部20には、その上部を封鎖する部材等が設けられていない。そのため、進入部20は上方が開放されている。猿などの樹上生活が可能な動物は、このように上方が開放された進入部20から動物捕獲檻1の内部に進入し、本体10の捕獲空間内で捕獲される。
猿などの動物が上方から動物捕獲檻1内に進入した場合、上述したような垂れ壁21が設けられていないと、側面ユニット11を動物がよじ登り、進入部20の上方から外部へ逃げ出してしまうおそれがある。これに対して、本実施の形態のように垂れ壁21を設けた場合、動物が側面ユニット11をよじ登ったとしても、その上方は天面ユニット13と垂れ壁21とで閉塞されているため、進入部20の上方から外部へ逃げ出すことはできない。また、その動物が、飛び跳ねることにより垂れ壁21の内側の面に到達したとしても、鉄板で構成された垂れ壁21には把持可能な箇所が存在しないため滑ってしまい、その内側の面をよじ登ることができない。これにより、動物捕獲檻1内に進入した動物を確実に捕獲することが可能になる。
本実施の形態の動物捕獲檻1の場合、上記のとおり上方が開放された状態で動物の捕獲を行うことができるため、複数の動物をまとめて捕獲することができる。これにより、従来よりも捕獲効率を高めることができる。
次に、本体10と進入部20との連結構造について説明する。
図4及び図5はそれぞれ、使用状態における動物捕獲檻1の構成を示す正面図及び背面図である。なお、これらの図4及び図5においては、溶接金網11bの図示が省略されている。
図4及び図5はそれぞれ、使用状態における動物捕獲檻1の構成を示す正面図及び背面図である。なお、これらの図4及び図5においては、溶接金網11bの図示が省略されている。
図4及び図5に示すとおり、天面ユニット13の開口部を挟んだ左右2箇所には、下方に突出した棒状部材15,15がそれぞれ設けられている。また、全体として水平方向に延びる棒状の連結部材16が、棒状部材15,15間に跨って横設されている。この連結部材16は、外側に回転可能に棒状部材15,15の下端部に支持されている。
図6は、本体10と進入部20との連結構造を説明するための図である。この図6には、進入部20を構成する垂れ壁21及び連結部材16のみが示されている。図6に示すとおり、連結部材16は、水平方向に延び、一端部が棒状部材15,15の下端部に支持される第1部材16a,16aと、第1部材16a,16aの他端部から略直角に屈曲して下方向に延びる第2部材16b,16bと、水平方向に延び、第2部材16b,16bの下端同士を繋ぐ第3部材16cとで構成されている。
動物捕獲檻1が使用状態にあるときは、図6に示すとおり、第3部材16cの両端部付近の上端に、垂れ壁21の突起部23の下端が当接された状態となる。これにより、進入部20は、自重により突起部23を押圧した状態で本体10に対して固定される。
上記のように本体10と進入部20とが連結されている場合において、その連結状態を解除するときは、2つの連結部材16をそれぞれ外側に回転させる。これにより、第3部材16cと突起部23との当接が解除されて、進入部20が下方向にスライド移動可能な状態となる。進入部20が最も低い位置までスライド移動された後、後述するようにして本体10に固定されることによって、動物捕獲檻1は非使用状態となる。
図7及び図8はそれぞれ、非使用状態における動物捕獲檻1の構成を示す正面図及び背面図である。なお、図7及び図8においては、溶接金網11bの図示が省略されている。これらの図7及び図8に示すとおり、非使用状態においては、第3部材16cと突起部23とは当接されておらず、その代わりに、天面ユニット13の上面に、垂れ壁21の鍔部22の下端が当接された状態になる。これにより、進入部20は、自重により天面ユニット13を押圧した状態で本体10に対して固定される。
上述した非使用状態では、進入部20の鍔部22以外の部分は本体10の捕獲空間内に収納されることになる。この場合、動物捕獲檻1の高さは本体10の高さとほぼ等しく、コンパクト化が達成される。例えば、軽トラックなどの小型輸送車両の荷台に載せる場合、高さ制限が問題になる場合があるが、本実施の形態の場合、進入部20を本体10の捕獲空間内に収納した状態で本体10に連結することにより、その制限内に高さを抑えることができる。そのため、小型輸送車両を用いて容易に搬送することが可能になる。
動物捕獲檻1は、非使用状態で小型輸送車両等に積載された後、猿などの捕獲対象が生息する領域に搬送され、当該領域の地面に設置される。その後、進入部20を上方向にスライド移動させた後、上述したように、垂れ壁21の突起部23の下端を第3部材16cの上端に当接した状態にすることによって、進入部20を本体10に固定する。その結果、動物捕獲檻1は使用状態となり、動物の捕獲が実施される。
(その他の実施の形態)
上記の実施の形態では、高さ方向の調節が2段階となっているが、3段階以上となるように構成されていてもよい。このような構成は、突起部23を複数の高さ位置に設けること等によって実現可能である。
上記の実施の形態では、高さ方向の調節が2段階となっているが、3段階以上となるように構成されていてもよい。このような構成は、突起部23を複数の高さ位置に設けること等によって実現可能である。
また、上記の実施の形態では、垂れ壁21の上端に設けられた突起部である鍔部22によって非使用状態における本体10と進入部20との連結が行われているが、垂れ壁21のより低い位置に設けられた突起部によって当該連結が行われてもよい。但し、本実施の形態の場合のように、垂れ壁21の上端に設けられた突起部を用いた方が、進入部20のほぼ全体を本体10の捕獲空間内に収納することが可能になるため好ましい。
また、上記の実施の形態では、垂れ壁21側に設けられた突起部を本体10側の部材に当接させることにより進入部20を本体10に連結しているが、連結構造はこれに限定されるわけではない。例えば、本体10側の適宜の位置に孔部が設けられており、垂れ壁21側に設けられた突起部をその孔部に挿入すること等によって導入部20を本体10に連結するようにしてもよい。
1 動物捕獲檻
10 本体
11,12 側面ユニット
11a 四角枠体
11b 溶接金網
13 天面ユニット
13a 四角枠体
13b 溶接金網
14 扉
15 棒状部材
16 連結部材
20 進入部
21 垂れ壁
22 鍔部
23 突起部
10 本体
11,12 側面ユニット
11a 四角枠体
11b 溶接金網
13 天面ユニット
13a 四角枠体
13b 溶接金網
14 扉
15 棒状部材
16 連結部材
20 進入部
21 垂れ壁
22 鍔部
23 突起部
Claims (5)
- 動物の捕獲空間を内部に有し、当該捕獲空間への獣類の進入が可能な開口部が設けられた天面を具備する檻本体と、
前記開口部を介して、前記天面の上方から前記捕獲空間内に延設された垂れ壁と
を備え、
前記垂れ壁は、上下方向にスライド移動可能に前記檻本体に連結される、
動物捕獲檻。 - 前記垂れ壁は、下方向にスライド移動して前記檻本体に連結されることにより、前記捕獲空間内に収納可能に構成されている、
請求項1に記載の動物捕獲檻。 - 前記垂れ壁は、上方向にスライド移動して前記檻本体に連結されることにより使用状態の位置で固定される一方、下方向にスライド移動して前記檻本体に連結されることにより、非使用状態の位置で固定される、
請求項1又は2に記載の動物捕獲檻。 - 前記垂れ壁には、所定方向に突出する突起部が設けられ、
前記檻本体には、前記突起部と係合可能な係合部が設けられ、
前記垂れ壁は、スライド移動した後に前記突起部が前記係合部に係合されることにより、前記檻本体に連結される、
請求項1乃至3の何れかに記載の動物捕獲檻。 - 前記突起部は、前記垂れ壁の上端に設けられている、
請求項4に記載の動物捕獲檻。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019000270U JP3220904U (ja) | 2019-01-29 | 2019-01-29 | 動物捕獲檻 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019000270U JP3220904U (ja) | 2019-01-29 | 2019-01-29 | 動物捕獲檻 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP3220904U true JP3220904U (ja) | 2019-04-11 |
Family
ID=66092492
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2019000270U Active JP3220904U (ja) | 2019-01-29 | 2019-01-29 | 動物捕獲檻 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3220904U (ja) |
-
2019
- 2019-01-29 JP JP2019000270U patent/JP3220904U/ja active Active
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Ref document number: 3220904 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
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