JP3220541U - ギヤ構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】潤滑油量の低減を可能とするとともに従動歯車の上側のベアリングへの潤滑油供給が可能なギヤ構造を提供する。
【解決手段】減速機構41と、減速機構を収容するとともに潤滑油を貯留可能とするケースと、を有し、減速機構は、回転軸とともに回転する第1駆動歯車58と噛み合う第1従動歯車65と、鉛直方向に軸心Qを有し、第1従動歯車と一体となって回転される第1従動軸64と、第1従動軸の上部を支持する軸受67と、第1従動軸の下部を支持する軸受68と、を備える。第1従動軸64は、軸心Qを通り上下に延在する連通孔85と、連通孔を形成する内周壁87に沿って上下方向に延在する螺旋溝86と、を有し、第1従動軸の上方には連通孔85と軸受67とを連通する通路部88が形成され、第1従動軸の下方には潤滑油が貯留される貯留部89が形成される。
【選択図】図4

Description

本考案は、ギヤ構造に関する。
ギヤ構造の従来技術としては、例えば、特許文献1に開示されたバッテリ式フォークリフトが知られている。特許文献1に開示されたバッテリ式フォークリフトは、バッテリと、バッテリを動力源として駆動されるモータと、モータの回転軸の回転を減速して車軸に伝達する減速機構と、を備え、車軸の回転によって駆動輪を駆動させるバッテリ式フォークリフトである。そして、減速機構のケース内には、回転軸と一体回転する斜歯歯車が収容され、斜歯歯車に一体の駆動軸が鉛直方向に延びるとともに、斜歯歯車の鉛直方向上下両側に配設された一対のベアリングを介して駆動軸が回転可能に前記ケースに支持されている。ケース内には、斜歯歯車と噛合する従動歯車が収容されている。斜歯歯車を支持する上側のベアリングよりも上側の空間と、歯車収容空間において従動歯車の上側のベアリングの上側を連通する連通孔が形成されている。連通孔が形成されていることにより、潤滑油が不足しがちな箇所に潤滑油を供給することができる。
特開2013−212918号公報
ところで、特許文献1に開示されたバッテリ式フォークリフトでは、減速機構のケース内に潤滑油が貯留されている。この種のバッテリ式フォークリフトの場合、従動歯車の回転によるポンプ作用によって潤滑油を斜歯歯車および従動歯車の上側の軸受へ供給するため、潤滑油のケース内の潤滑油量は、例えば、従動歯車の半分が潤滑油に浸かる程度の潤滑油量が必要である。つまり、ケース内に貯留する潤滑油が大量になるという問題がある。
本考案は上記の問題点に鑑みてなされたもので、本考案の目的は、潤滑油量の低減を可能とするとともに従動歯車の上側の軸受への供給が可能なギヤ構造の提供にある。
上記課題を達成するため、本考案は、回転軸の回転を減速して駆動輪に伝達する減速機構と、前記減速機構を収容するとともに潤滑油を貯留可能とするケースと、を有し、前記減速機構は、前記回転軸とともに回転する駆動歯車と噛み合う従動歯車と、鉛直方向に軸心を有し、前記従動歯車と一体となって回転される従動軸と、前記従動軸の上部を前記ケースに支持する第1軸受と、前記従動軸の下部を前記ケースに支持する第2軸受と、を備えるギヤ構造において、前記従動軸は、前記軸心を通り上下方向に延在する連通孔と、前記連通孔を形成する内周壁に沿って上下に延在する螺旋溝と、を有し、前記従動軸の上方に前記連通孔と前記第1軸受とを連通する通路部が形成され、前記従動軸の下方には潤滑油が貯留される貯留部が形成されることを特徴とする。
本考案では、従動歯車が回転することにより、貯留部に貯留されている潤滑油が遠心力によって連通孔に導入され、連通孔に導入された潤滑油は遠心力を受けて螺旋溝に沿って上昇する。螺旋溝を上昇する潤滑油は、通路部に到達して通路部から第1軸受へ移動して第1軸受を潤滑する。従って、ケース内に貯留する潤滑油量は、潤滑油が貯留部まで貯留される量で済むため、従来と比較して潤滑油量を低減することができる。
また、上記のギヤ構造において、前記従動軸の上端部は、前記軸心から径方向の外周へ向かうにつれて下方へ傾斜する傾斜面を有する構成としてもよい。
この場合、従動歯車の回転によって通路部に到達した潤滑油は傾斜面を流れることにより第1軸受に移動し易くなる。
また、上記のギヤ構造において、前記従動軸と嵌合される軸部材が前記連通孔に挿通されており、前記軸部材、前記従動軸および前記螺旋溝によって区画され、上下方向に延在する螺旋状の通路が形成される構成としてもよい。
この場合、従動歯車が回転すると、軸部材が連通孔に嵌合されることにより区画された螺旋状の通路に潤滑油が導入され、螺旋状の通路に導入された潤滑油は遠心力を受けて螺旋状の通路を上昇する。螺旋状の通路を通る潤滑油は通路部から第1軸受へ移動して第1軸受を潤滑することができる。また、螺旋状の通路を除き連通孔が埋まっていることから、従動歯車が低回転時や回転しないときに潤滑油の下降を抑制することができる。
また、上記のギヤ構造において、前記従動軸の下端部は、前記従動歯車の回転により前記貯留部から前記連通孔へ潤滑油を誘導する誘導機構を備える構成としてもよい。
この場合、従動歯車が回転することにより、貯留部の潤滑油は連通孔へ導入されるが、誘導機構は、従動歯車の回転に伴って連通孔へ潤滑油を向かわせるように誘導する。このため、従動歯車の回転によって潤滑油が確実に連通孔へ導入することができる。
また、上記のギヤ構造において、前記螺旋溝は前記軸心から径方向の外周へ向かうにつれて下方へ傾斜する下壁面を備える構成としてもよい。
この場合、回転時の遠心力を受けて螺旋溝に沿って上昇した潤滑油は、従動軸の回転が停止したときであっても下壁面に対して留まるため、より効果的に第1軸受を潤滑することができる。
本考案によれば、潤滑油量の低減を可能とするとともに従動歯車の上側のベアリングへの供給が可能なギヤ構造を提供することができる。
第1の実施形態に係るリーチ式フォークリフトの側面図である。 第1の実施形態に係るリーチ式フォークリフトの平面図である。 第1の実施形態に係るリーチ式フォークリフトのギヤ構造の縦断面図である。 リーチ式フォークリフトのギヤ構造の要部を拡大した拡大断面図である (a)は第1従動軸の上部を拡大して示す拡大図であり、(b)は第1従動軸の下部の斜視図である。 第2の実施形態に係るリーチ式フォークリフトのギヤ構造の縦断面図である。 別例に係る螺旋溝の溝断面を示す図である。
(第1の実施形態)
以下、本考案の実施形態に係るギヤ構造について図面を参照して説明する。本実施形態では、産業車両としてのリーチ式フォークリフトへ適用したギヤ構造を例示する。なお、方向を特定する「前後」、「左右」および「上下」については、フォークリフトのオペレータが立席運転席に搭乗して、フォークリフトの前進側を向いた状態を基準として示す。
図1に示すように、フォークリフトの車体11には、前方へ向けて延在する左右一対のリーチレグ12が備えられている。図2に示すように、リーチレグ12の先端部は、前輪13R、13Lをそれぞれ支持する。図1では左のリーチレグ12と左の前輪13Lのみが示される。車体11の前方であって、両リーチレグ12の間には、荷役装置14が設けられている。荷役装置14は前後方向へのリーチ動作を行えるように支持されている。荷役装置14のリーチ動作は、車体11の後部に設けられたリーチシリンダ(図示せず)の作動により行われる。
荷役装置14は、左右のリーチレグ12に支持されたアウタマスト15と、アウタマスト15に昇降可能に支持されたインナマスト16とを備えている。インナマスト16には、リフトサポート17が昇降可能に支持されている。リフトサポート17の前面には、左右一対のフォーク18が支持されている。フォーク18の上端は、フォーク18のティルト動作を可能とするようにリフトサポート17に軸支されている。従って、フォーク18は前後に傾動可能である。フォーク18の上方には、リフトブラケット19が備えられている。アウタマスト15の後方にはインナマスト16を昇降させるリフトシリンダ20が固定されている。
図2に示すように、車体11の後部の左側には、走行用モータ22および駆動輪23を備えたドライブユニット21が設けられている。ドライブユニット21の詳細については後述するが、走行用モータ22は駆動輪23を駆動する。フォークリフトは駆動輪23の駆動により路面Fを走行する。また、ドライブユニット21には駆動輪23を操舵するための操舵用モータ(図示せず)が備えられている。
車体11の後部右側には運転席としての立席運転席24が設けられている。車体11における立席運転席24の下方には、キャスタ輪25が支持されている。立席運転席24の床面には、搭乗オペレータ検知手段としてのフロアスイッチ26が備えられている。フロアスイッチ26は、搭乗オペレータの有無を検知するスイッチであり、搭乗オペレータが立席運転席24に搭乗すると搭乗オペレータの自重によりオンとなる。立席運転席24の床面には、ブレーキペダル27が備えられている。ブレーキペダル27は踏み込まれることにより制動を解除するペダルである。
立席運転席24の前部には右から順番にアクセルレバー28、リフトレバー29、リーチレバー30、ティルトレバー31が備えられている。立席運転席24の左側には操舵用のノブ付のステアリングホイール32が備えられている。なお、図2に示すように、アクセルレバー28、リフトレバー29、リーチレバー30、ティルトレバー31およびステアリングホイール32は、車体11が備えるインストルメントパネル33上に設けられている。
図1に示すように、車体11には、ピラー34およびヘッドガード35が備えられている。車体11の前部には、左右一対のピラー34が立設されており、左右一対のピラー34はヘッドガード35を支持している。ヘッドガード35は、立席運転席24の上方に設けられており、立席運転席24に搭乗した搭乗オペレータを保護する機能を備えている。
次に、ドライブユニット21について詳しく説明する。図3に示すように、ドライブユニット21は、走行用モータ22および駆動輪23のほか、減速機構41が収容されるケース40を有する。ケース40は、上部ケース部材42と、上部ケース部材42の下端面に接合される筒状の下部ケース部材43と、を有している。ケース40の内部には、減速機構41を収容可能とする空間44が形成されている。
上部ケース部材42は、蓋状の本体部45と、本体部45から筒状に突出して形成された筒状部46と、を有する。下部ケース部材43は、鉛直方向に延びる上部筒状部47と、上部筒状部47の下部から水平方向に延在する下部筒状部48と、下部筒状部48の延在方向の反対側に形成された開口部49と、を有する。開口部49を覆うカバー体50が下部ケース部材43に取り付けられている。
上部ケース部材42の本体部45の上面には、操舵用の歯車51が固定されている。歯車51には図示されない操舵用モータの回転が伝達される。したがって、ドライブユニット21は歯車51を介してステアリングホイール32の操作と連動して操舵される。筒状部46には軸孔52が形成されており、軸孔52の空間は空間44と連通する。
上部ケース部材42の筒状部46の外周には、ドライブユニット21を支持するドライブユニット支持部53が備えられている。ドライブユニット21がドライブユニット支持部53に対して回動可能となるように筒状部46とドライブユニット支持部53との間には軸受54、55が設けられている。ドライブユニット支持部53は車体11に連結されている。ドライブユニット支持部53の上部には走行用モータ22が支持されている。軸受54、55は円すいころ軸受である。
走行用モータ22は回転軸56を備えており、回転軸56の軸心Pが鉛直方向となるように回転軸56は下方へ向けて軸孔52に挿入されている。回転軸56の下方には、駆動軸57および駆動軸57と一体的に回転する第1駆動歯車58が備えられている。駆動軸57は、駆動軸57の上部を支持する軸受59および駆動軸57の下部を支持する軸受60によってケース40に支持されており、軸継手61によって回転軸56と同軸に連結されている。上部ケース部材42には軸受59が装着される上側凹部62が形成されている。下部ケース部材43には軸受60が装着される下側凹部63が形成されている。第1駆動歯車58は斜歯歯車であり、軸受59、60はラジアル玉軸受である。
ケース40内の空間44には、駆動軸57の軸心Pと平行な軸心Qを有する第1従動軸64および第1従動軸64と一体的に回転する第1従動歯車65が備えられている。第1従動歯車65は斜歯歯車である。第1従動歯車65の歯面と第1駆動歯車58の歯面とは互いに噛合する噛合部66を形成する。第1従動軸64は、第1従動軸64の上部を支持する第1軸受としての軸受67および第1従動軸64の下部を支持する第2軸受としての軸受68によってケース40に支持されている。上部ケース部材42には軸受67が装着される第2凹部としての上側凹部69が形成されている。下部ケース部材43には軸受68が装着される下側凹部70が形成されている。第1駆動歯車58と噛み合う第1従動歯車65の下方には、第1従動軸64と一体的に回転する第2駆動歯車71が備えられている。第2駆動歯車71は斜歯歯車であり、軸受67、68はラジアル玉軸受である。
ケース40内の空間44には、第1従動軸64の軸心Qと平行な軸心Rを有する第2従動軸72および第2従動軸72と一体回転する第2従動歯車73が備えられている。第2従動歯車73は斜歯歯車である。第2従動歯車73と第2駆動歯車71とは互いに噛合する。第2従動軸72は、下部ケース部材43の上部筒状部47に挿通されており、第2従動軸72の上部を支持する軸受74および第2従動軸72の下部を支持する軸受75によって下部ケース部材43に支持されている。軸受74、75の間にはスペーサ76が備えられている。軸受74、75は円すいころ軸受である。
第2従動軸72の下端部には、第3駆動歯車77が備えられている。したがって、第2従動歯車73、第2従動軸72および第3駆動歯車77は一体的に回転する。第3駆動歯車77は傘歯車である。下部ケース部材43の下部筒状部48には、車軸78が挿通されている。車軸78の軸心Sは軸心Rと直交する。車軸78の開口部49側の端部には、第3駆動歯車77と噛合し、車軸78と一体的に回転する第3従動歯車79が備えられている。車軸78の開口部49側の端部の反対側の端部には、車軸78と一体形成されているハブ部80が備えられている。ハブ部80には駆動輪23がハブボルト81によって取り付けられている。第3従動歯車79を支持する軸受82および車軸78を支持する軸受83が備えられている。第3従動歯車79と、軸受82との間には筒状のスペーサ84が介在されている。第3従動歯車79は斜歯歯車である。
このように、本実施形態のフォークリフトのギヤ構造は、走行用モータ22の回転軸56の回転を減速して駆動輪23に伝達する減速機構41と、減速機構41を収容するとともに潤滑油を貯留可能とするケース40と、を有する。本実施形態では、減速機構41は、駆動軸57と、第1駆動歯車58と、第1従動軸64と、第1従動歯車65と、第2駆動歯車71と、第2従動軸72と、第2従動歯車73と、第3駆動歯車77、第3従動歯車79と、を有する。さらに、減速機構41は、第1従動軸64の上部をケース40に支持する軸受67と、第1従動軸64の下部をケース40に支持する軸受68と、を備える。ケース40内の空間44には、潤滑油が充填されている。潤滑油の液面レベルLは、軸受68が浸り第2駆動歯車71が浸らない高さである。
ところで、本実施形態のフォークリフトのギヤ構造では、フォークリフトの運転時の軸受67における潤滑油不足を解消する工夫が凝らされている。図4に示すように、第1従動軸64は、軸心Qを中心に上下に貫通する連通孔85を有している。また、第1従動軸64は、連通孔85を形成する内周壁87に沿って上下方向に延在する螺旋溝86を有する。本実施形態の螺旋溝86の溝断面は略V字状であり、螺旋溝86のピッチは約1.5cmである。フォークリフトが前進する走行用モータ22の正回転時において、第1従動軸64の回転による遠心力を受けた潤滑油が螺旋溝86を通って上昇できるように、螺旋溝86は形成されている。
上側凹部69における第1従動軸64の上方に連通孔85と軸受67とを連通する通路部88が形成されている。通路部88は潤滑油の流通が可能なように、第1従動軸64の上部と上側凹部69の底部(図4では上側)との間には十分な間隙が設定されている。下側凹部70における第1従動軸64の下方には潤滑油が貯留される貯留部89が形成されている。貯留部89は潤滑油の流通が可能なように、第1従動軸64の下部と下側凹部70の底部との間には十分な間隙が設定されている。
図5(a)に示すように、第1従動軸64の上端部は、径方向の軸心Qから外周へ向かうにつれて下方へ傾斜する傾斜面90を有している。傾斜面90は、第1従動軸64の回転時に連通孔85の上側の開口から溢れる潤滑油を軸受67に流れ込み易くする。
図5(b)に示すように、第1従動軸64の下端部は、回転により貯留部89から連通孔85へ潤滑油を誘導する誘導機構91を備えている。図5(b)は、第1従動軸64を上下逆にした状態での下端部の斜視図である。誘導機構91は、第1従動軸64の下端面の高さが周方向において異なる螺旋傾斜面92と、螺旋傾斜面92の軸心方向において最も低い低縁部93と最も高い高縁部94との間を接続する段差面95を有する。段差面95には螺旋溝86の端部96が形成されている。段差面95は、走行用モータ22が正回転すると、段差面95が貯留部89に貯留されている潤滑油を押し付ける方向に進むように第1従動軸64が回転し、端部96へ潤滑油が入り込み易くなる。走行用モータ22が逆回転すると段差面95は逆方向に進む。なお、図5(b)における矢印Tは、走行用モータ22の正回転に対応する回転方向である。
次に、本実施形態のフォークリフトのギヤ構造の作用について説明する。オペレータの操作によりフォークリフトが前進するときには、走行用モータ22が正回転する。走行用モータ22が正回転することにより、駆動軸57が走行用モータ22の正回転に対応して回転するとともに、第1従動軸64が回転する。第1従動軸64の回転により第2駆動歯車71が回転される。第2駆動歯車71の回転により、第2従動歯車73、第2従動軸72および第3駆動歯車77が回転される。第3駆動歯車77の回転により第3従動歯車79、車軸78、ハブ部80が回転され、駆動輪23が前進する方向に回転する。
第1従動歯車65、第1従動軸64および第2駆動歯車71が回転することにより、第1従動軸64の下部に備えられた誘導機構91の作用により、貯留部89に貯留されている潤滑油が連通孔85に導入される。連通孔85において螺旋溝86に導入された潤滑油は、第1従動軸64の回転に伴う遠心力を受けるので、螺旋溝86において上方へ移動し、第1従動軸64の上部から溢れる。つまり、第1従動軸64の上部から溢れて通路部88に到達した潤滑油は、通路部88から軸受67へ移動して軸受67を潤滑する。第1従動軸64の上部から溢れた潤滑油は、傾斜面90上を流れて軸受67に達する。軸受67に達した潤滑油は軸受67の摺動部を潤滑する。
軸受67の摺動部を潤滑した潤滑油は、第1従動歯車65と第1駆動歯車58との噛合部66に達して噛合部66を潤滑したり、第2駆動歯車71と第2従動歯車73との噛み合部に達して噛合部を潤滑したりする。また、軸受60を潤滑する。なお、第1従動歯車の遠心力や第1駆動歯車58のポンプ作用により潤滑油が軸受59へ送り出され、軸受59を潤滑する。連通孔85および螺旋溝86を通って軸受67を潤滑した潤滑油は、最終的にはケース40内に貯留されている潤滑油とともに貯留される。
本実施形態のリーチフォークリフトのギヤ構造は以下の作用効果を奏する。
(1)本考案では、第1従動軸64および第1従動歯車65が回転することにより、貯留部89に貯留されている潤滑油が遠心力によって連通孔85に導入され、連通孔85に導入された潤滑油は遠心力を受けて螺旋溝86に沿って上昇する。螺旋溝86を上昇する潤滑油は、通路部88に到達して通路部88から軸受67へ移動して軸受67を潤滑する。従って、ケース40内に貯留する潤滑油量は、潤滑油が貯留部89まで貯留される量で済むため、従来と比較して潤滑油量を低減することができる。
(2)第1従動軸64の上端部は、径方向の軸心Qから外周へ向かうにつれて下方へ傾斜する傾斜面90を有する。第1従動歯車65の回転によって通路部88に到達した潤滑油は傾斜面90を流れることにより軸受67に移動し易くなる。
(3)第1従動軸64の下端部は、第1従動歯車65の回転により貯留部89から連通孔85へ潤滑油を誘導する誘導機構91を備える。この場合、第1従動歯車65が回転することにより、貯留部89の潤滑油は連通孔85へ導入されるが、誘導機構91の段差面95は、第1従動軸64の回転に伴って端部96から連通孔85の螺旋溝86へ潤滑油を向かわせるように誘導する。このため、第1従動軸64の回転によって潤滑油が確実に連通孔85の螺旋溝86へ導入することができる。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態に係るフォークリフトのギヤ構造について説明する。本実施形態は、従動軸の連通孔に軸部材が挿通されて従動軸に嵌合されている点で第1の実施形態と異なる。第1の実施形態と相違する。本実施形態では、第1の実施形態と同じ構成については第1の実施形態の説明を援用し、共通の符号を用いる。
図6に示すように、第1従動軸64の連通孔85には軸部材100が挿通され、第1従動軸64と嵌合されている。軸部材100は第1従動軸64と嵌合されているため、連通孔85の内部にて保持される。連通孔85に軸部材100が挿通されることにより、第1従動軸64には、軸部材100、第1従動軸64および螺旋溝86によって区画され、上下方向に延在する螺旋状の通路101が形成される。
フォークリフトのギヤ構造が螺旋状の通路101を有することにより、第1従動軸64が回転すると、貯留部89の潤滑油は、遠心力を受けて通路101に導入される。通路101に導入された潤滑油は、遠心力を受けて通路101の上方へ移動し、第1従動軸64の上部から溢れる。つまり、通路101を通って第1従動軸64の上部から溢れて通路部88に到達した潤滑油は、通路部88から軸受67へ移動して軸受67を潤滑する。第1従動軸64の上部から溢れた潤滑油は、傾斜面90上を流れて軸受67に達する。軸受67に達した潤滑油は軸受67の摺動部を潤滑する。
本実施形態では、第1従動軸64および第1従動歯車65が回転することにより、貯留部89に貯留されている潤滑油が遠心力によって螺旋状の通路101に導入され、通路101に導入された潤滑油は遠心力を受けて通路101を上昇する。通路101を上昇する潤滑油は、通路部88に到達して通路部88から軸受67へ移動して軸受67を潤滑する。従って、ケース40内に貯留する潤滑油量は、潤滑油が貯留部89まで貯留される量で済むため、従来と比較して潤滑油量を低減することができる。
また、螺旋状の通路101を除き連通孔85が埋まっていることから、第1従動軸64が低回転時や回転しないときに潤滑油の下降を抑制することができる。従って、第1従動軸64が低回転となる低速による前進走行において軸受67の潤滑を行うことが可能である。
本考案は、上記の実施形態に限定されるものではなく考案の趣旨の範囲内で種々の変更が可能であり、例えば、次のように変更してもよい。
○ 上記の実施形態では、螺旋傾斜面と段差面を有する誘導機構としたが、誘導機構はこれに限らない。誘導機構は、例えば、従動軸の下部に潤滑油を連通孔又は螺旋状の通路に導入させ易くするプレート部材を取り付けた構成でもよく、潤滑油を連通孔又は螺旋状の通路に導入させ易くすることができる構成であれば特に制限されない。また、上記の実施形態では、従動軸が誘導機構を備えたが誘導機構は必須ではない。誘導機構を備えない従動軸であってもよい。
○ 上記の実施形態では、螺旋溝の溝断面がV字状の溝であったが、螺旋溝の溝断面はこの限りではない。螺旋溝の溝断面は、例えば、図7(a)に示すように、V字状の断面であっても水平な下壁面111を有する螺旋溝110であってもよい。また、図7(b)に示すように、断面がU字状の螺旋溝120や図7(c)に示すように円弧状の螺旋溝130であってもよい。また、これらの螺旋溝110、120、130が形成された従動軸の連通孔に軸部材をそれぞれ嵌合させて螺旋状の通路を形成してもよい。また、 図7(d)に示すように、V字状の断面であっても軸心から径方向の外周へ向かうにつれて下方へ傾斜する下壁面141を有する螺旋溝140であってもよい。この場合、回転時の遠心力を受けて螺旋溝140に沿って上昇した潤滑油は、従動軸の回転が停止したときであっても下壁面141に対して留まるため、より効果的に第1軸受を潤滑することができる。
○ 上記の実施形態では、螺旋溝のピッチは特定のピッチとしたが、ピッチについて特に制限はなく。少なくとも、走行用モータの実用回転域において潤滑油を上昇させることが可能な螺旋溝のピッチであればよい。
○ 上記の実施形態では、本考案をリーチ式フォークリフトへ適用した例を示したが、本考案の適用対象はリーチ式フォークリフトに限られない。 例えば、リーチ式フォークリフト以外の上記のギヤ構造を採用する産業車両であってもよい。
○ 第1軸受や第2軸受としての軸受67、68は 、ラジアル玉軸受に限らず、すべり軸受であってもよい。
11 車体
14 荷役装置
21 ドライブユニット
22 走行用モータ
23 駆動輪
41 減速機構
42 上部ケース部材
43 下部ケース部材
44 空間
56 回転軸
57 駆動軸
58 第1駆動歯車
64 第1従動軸
65 第1従動歯車
67 軸受(第1軸受)
68 軸受(第2軸受)
69 上側凹部
70 下側凹部
85 連通孔
86、110、120、130 螺旋溝
87 内周壁
88 通路部
89 貯留部
90 傾斜面
91 誘導機構
100 軸部材
111 下壁面
P、Q、R 軸心

Claims (5)

  1. 回転軸の回転を減速して駆動輪に伝達する減速機構と、
    前記減速機構を収容するとともに潤滑油を貯留可能とするケースと、を有し、
    前記減速機構は、
    前記回転軸とともに回転する駆動歯車と噛み合う従動歯車と、
    鉛直方向に軸心を有し、前記従動歯車と一体となって回転される従動軸と、
    前記従動軸の上部を前記ケースに支持する第1軸受と、
    前記従動軸の下部を前記ケースに支持する第2軸受と、を備えるギヤ構造において、
    前記従動軸は、
    前記軸心を通り上下方向に延在する連通孔と、
    前記連通孔を形成する内周壁に沿って上下に延在する螺旋溝と、を有し、
    前記従動軸の上方に前記連通孔と前記第1軸受とを連通する通路部が形成され、
    前記従動軸の下方には潤滑油が貯留される貯留部が形成されることを特徴とするギヤ構造。
  2. 前記従動軸の上端部は、前記軸心から径方向の外周へ向かうにつれて下方へ傾斜する傾斜面を有することを特徴とする請求項1記載のギヤ構造。
  3. 前記従動軸と嵌合される軸部材が前記連通孔に挿通されており、
    前記軸部材、前記従動軸および前記螺旋溝によって区画され、上下方向に延在する螺旋状の通路が形成されることを特徴とする請求項1又は2記載のギヤ構造。
  4. 前記従動軸の下端部は、回転により前記貯留部から前記連通孔へ潤滑油を誘導する誘導機構を備えることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項記載のギヤ構造。
  5. 前記螺旋溝は前記軸心から径方向の外周へ向かうにつれて下方へ傾斜する下壁面を備えることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項記載のギヤ構造。
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