JP3220363U - 支持体構造、外用貼付剤 - Google Patents
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Abstract
【課題】表面光沢や発色性の良い模様や色彩等の絵柄が付与された新規な外用貼付剤の支持体構造、及び、支持体構造を用いた外用貼付剤を提供する。
【解決手段】外用貼付剤の支持体構造1として、不織布からなる支持体本体2と、前記支持体本体2の一面側に積層されたポリエチレン製の第一フィルム層3と、前記第一フィルム層3の表面に印刷された印刷層4と、印刷層4を覆うようにして積層されたポリエチレン製の第二フィルム層5と、を具備する多層構造を構築する。
【選択図】図1
【解決手段】外用貼付剤の支持体構造1として、不織布からなる支持体本体2と、前記支持体本体2の一面側に積層されたポリエチレン製の第一フィルム層3と、前記第一フィルム層3の表面に印刷された印刷層4と、印刷層4を覆うようにして積層されたポリエチレン製の第二フィルム層5と、を具備する多層構造を構築する。
【選択図】図1
Description
本考案は、皮膚表面に貼着されて使用される外用貼付剤の支持体構造、前記支持体構造を用いた外用貼付剤に関する。
外用貼付剤は、皮膚表面に貼付されることによって、皮膚表面に冷感や温感を与えたり、基剤層中に含まれる有効成分を経皮吸収的に投与したりするものである。
前記外用貼付剤としては、不織布、樹脂シート又は樹脂フィルムからなるシート状の支持体に液状の基剤を含侵させたものや、前記支持体の片面にクリーム状、軟膏状、或いはゲル状の基剤層が積層されたものが一般的である。
最近では、支持体の他面に隈取模様を施すことにより、独自の美観が付与された外用貼付剤(美容パック材)も開発されている(例えば、下記特許文献1参照。)。
前記特許文献1の美容パック材では、水分に含侵させた際に支持体に印刷された隈取模様が溶出しないように、油性のグラビアインキにて隈取模様を印刷している。しかしながら、柔軟性が高く、表面に細かな凹凸がある支持体の表面に印刷された模様は、ひび割れやかすれ等を生じ易い。
本考案は前記技術的課題に鑑みて開発されたものであり、表面光沢や発色性の良い模様や色彩等の絵柄が付与された新規な外用貼付剤の支持体構造、及び、前記支持体構造を用いた外用貼付剤を提供することを目的とする。
前記技術的課題を解決するための本考案の支持体構造は、皮膚表面に貼付されて使用される外用貼付剤の支持体構造であって、不織布からなる支持体本体と、前記支持体本体の一面側に積層されたポリエチレン製の第一フィルム層と、前記第一フィルム層の表面に印刷された印刷層と、前記印刷層を覆うようにして積層されたポリエチレン製の第二フィルム層と、を具備してなることを特徴とする(以下、「本考案支持体構造」と称する。)。
前記本考案支持体構造においては、前記第一フィルム層及び前記第二フィルム層の厚さが、30μm以下となされたものが好ましい態様となる。
前記本考案支持体構造においては、前記第一フィルム層の表面が、コロナ処理の施された表面性状を有するものが好ましい態様となる。
前記本考案支持体構造においては、前記第二フィルム層の表面が、鏡面処理の施された表面性状を有するものが好ましい態様となる。
前記本考案支持体構造においては、前記印刷層が、金属光沢色の単色刷りによるものとなされたものが好ましい態様となる。
前記技術的課題を解決するための本考案の外用貼付剤は、前記本考案支持体構造を用いた外用貼付剤であって、前記支持体本体に基剤が担持されてなることを特徴とする(以下、「本考案貼付剤」と称する。)。
本考案によれば、独自の美観が付与された外用貼付剤を提供することができる。
以下、本考案の実施形態を説明するが、本考案はこれらの実施形態に限定されるものではない。
<本考案支持体構造(1)>
図1に、本考案支持体構造1の一実施形態を示す。前記本考案支持体構造1は、「支持体本体(2)」と、「第一フィルム層(3)」と、「印刷層(4)」と、「第二フィルム層(5)」と、を具備する。
図1に、本考案支持体構造1の一実施形態を示す。前記本考案支持体構造1は、「支持体本体(2)」と、「第一フィルム層(3)」と、「印刷層(4)」と、「第二フィルム層(5)」と、を具備する。
‐支持体本体2‐
本考案においては、前記支持体本体2として不織布が用いられる。本実施形態においては、前記支持体本体2として、目付40g/m2の不織布(レーヨン・パルプ95%/ポリオレフィン5%)を用いた。本実施形態において、前記支持体本体2は、人の顔面に貼付させるための顔型を模した形状にカットされており、目に相当する部分及び口に相当する部分に開口部(21E、21M)が設けられている。又、顔面に貼付された際に、顔の立体形状に追随し易いように、鼻に相当する部分にU字状の切り込み22Nが設けられると共に、外縁の複数個所にくさび状の切り欠き22Sが設けられている。
本考案においては、前記支持体本体2として不織布が用いられる。本実施形態においては、前記支持体本体2として、目付40g/m2の不織布(レーヨン・パルプ95%/ポリオレフィン5%)を用いた。本実施形態において、前記支持体本体2は、人の顔面に貼付させるための顔型を模した形状にカットされており、目に相当する部分及び口に相当する部分に開口部(21E、21M)が設けられている。又、顔面に貼付された際に、顔の立体形状に追随し易いように、鼻に相当する部分にU字状の切り込み22Nが設けられると共に、外縁の複数個所にくさび状の切り欠き22Sが設けられている。
‐第一フィルム層3‐
前記第一フィルム層3は、前記支持体本体2の一面側に積層されたポリエチレン製のプラスチックフィルムである。本実施形態においては、ポリエチレンを押し出しラミネートによって積層することによって、前記支持体本体2の一面側の全面を前記第一フィルム層(厚さ5μm)3にて被覆した。なお、本実施形態においては、前記第一フィルム層3の構築後、前記第一フィルム層3の表面にコロナ処理を施すことによって、前記第一フィルム層3の表面性状を改質し、もって濡れ性や印刷性などを向上している。
前記第一フィルム層3は、前記支持体本体2の一面側に積層されたポリエチレン製のプラスチックフィルムである。本実施形態においては、ポリエチレンを押し出しラミネートによって積層することによって、前記支持体本体2の一面側の全面を前記第一フィルム層(厚さ5μm)3にて被覆した。なお、本実施形態においては、前記第一フィルム層3の構築後、前記第一フィルム層3の表面にコロナ処理を施すことによって、前記第一フィルム層3の表面性状を改質し、もって濡れ性や印刷性などを向上している。
‐印刷層4‐
前記印刷層4は、前記第一フィルム層3の表面に印刷された模様や色彩等の絵柄である。前記印刷層4は、前記第一フィルム層3の一部又は全面に付される。本実施形態においては、グラビア印刷にて、前記第一フィルム層3の表面全域に金色の単色刷りを施すことによって前記印刷層4を設けた。
前記印刷層4は、前記第一フィルム層3の表面に印刷された模様や色彩等の絵柄である。前記印刷層4は、前記第一フィルム層3の一部又は全面に付される。本実施形態においては、グラビア印刷にて、前記第一フィルム層3の表面全域に金色の単色刷りを施すことによって前記印刷層4を設けた。
‐第二フィルム層5‐
前記第二フィルム層5は、前記印刷層4を覆うようにして積層されたポリエチレン製のプラスチックフィルムである。本実施形態においては、ポリエチレンを押し出しラミネートによって積層することによって、前記印刷層4の全面を前記第二フィルム層(厚さ10μm)3にて被覆している。なお、本実施形態においては、前記第二フィルム層5の構築後、前記第二フィルム層5の表面にミラーロールによる鏡面処理を施すことによって、前記第二フィルム層5の表面性状を改質し、もって光沢性や平滑性を向上している。
前記第二フィルム層5は、前記印刷層4を覆うようにして積層されたポリエチレン製のプラスチックフィルムである。本実施形態においては、ポリエチレンを押し出しラミネートによって積層することによって、前記印刷層4の全面を前記第二フィルム層(厚さ10μm)3にて被覆している。なお、本実施形態においては、前記第二フィルム層5の構築後、前記第二フィルム層5の表面にミラーロールによる鏡面処理を施すことによって、前記第二フィルム層5の表面性状を改質し、もって光沢性や平滑性を向上している。
前記構成を有する本考案支持体構造1は、支持体本体2/第一フィルム層3/印刷層4/第二フィルム層5の多層構造となされている。そして、前記本考案支持体構造1は、前記本考案支持体構造1に絵柄を生じさせる前記印刷層4が、前記支持体本体2ではなく、前記第一フィルム層3の表面に印刷されたものであるから、絵柄の発色性が良好となる。特に、本実施形態においては、前記第一フィルム層3の表面が、コロナ処理の施された表面性状を有するため、インキの乗り等の定着性が良く、発色性がより良好となっている。
又、前記本考案支持体構造1は、前記印刷層4の表面が前記第二フィルム層5によって保護されているから、印刷の剥がれやかすれ等が生じ難く、又、色彩の溶出等が好適に防止される。しかも、本実施形態においては、前記第二フィルム層5の表面が、鏡面処理の施された表面性状を有するため、絵柄に光沢性を付与することができる。この光沢性は、前記印刷層4として金色や銀色などの金属光沢色を選択した場合により顕著な美観となって現れる。
更に、前記本考案支持体構造1は、前記印刷層4が前記第一フィルム層3と前記第二フィルム層5との間に挟まれた状態となっているから、前記本考案支持体構造1を折り曲げたりしても、前記印刷層4にひび割れ等が生じ難い。
なお、本実施形態においては、前記支持体本体2として、目付40g/m2の不織布を用いているが、前記支持体本体2の目付量は特に限定されない。前記支持体本体2は、前記第一フィルム層3や前記第二フィルム層5によって補強されているため、従来の外用貼付剤の支持体として使用されている不織布より目付量の小さいものを用いても強度を確保することができる。前記支持体本体2の目付量としては、20〜150g/m2(より好ましくは、30〜100g/m2)とすることが好ましい。
又、本実施形態では前記支持体本体2として、レーヨン・パルプ系不織布を用いたが、前記支持体本体2の素材についても、特に限定されるものではない。本考案においては、例えば、ナイロン、ビニロン、ポリエステル、レーヨン、アセテート、アクリル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル等の人工繊維、綿、麻、絹等の天然繊維から選ばれる1種または2種以上の素材を用いて形成された各種形状の不織布が前記支持体本体2として好適に用いられる。そして、前記支持体本体2の形状は貼付領域の形状に応じて適宜決定することができ、必ずしも人の顔型を模した形状とする必要はない。
更に、本実施形態においては、前記第一フィルム層3及び前記第二フィルム層5につき、押し出しラミネートの手段によって構築しているが、前記第一フィルム層3及び前記第二フィルム層5を構築する手段は、押し出しラミネートに限られず、ポリエチレンフィルムを接着や熱融着などの手段によって積層することによっても構築することができる。但し、前記本考案支持体構造1は、生体に使用することを前提としているため、前記第一フィルム層3及び前記第二フィルム層5の構築にあたり、接着剤等の使用は回避することが好ましい。
又、本実施形態においては、前記第一フィルム層3につき厚さ5μm、前記第二フィルム層5につき厚さ10μmとしているが、前記第一フィルム層3及び前記第二フィルム層5の厚さは前記本考案支持体構造1の柔軟性を損なわない限り限定されない。前記第一フィルム層3及び前記第二フィルム層5の厚さとしては、30μm以下(より好ましくは、5〜15μm)とすることが好ましい。
ところで、本実施形態においては、グラビア印刷にて、前記第一フィルム層3の表面全域に金色の単色刷りを施すことによって前記印刷層4を設けているが、前記印刷層4は、多色刷りであっても単色刷りであっても良い。
<本考案貼付剤10>
図2に、本考案貼付剤10の一実施形態を示す。前記本考案貼付剤10は、前記本考案支持体構造1を用いた外用貼付剤であり、前記支持体本体2に基剤6が担持されたものである。本実施形態においては、図2(a)に示すように、前記本考案支持体構造1を液状の基剤(薬液)6と共に袋材11に封入し、前記支持体本体2に基剤6を含侵させることによって担持させた。図2(b)に示すように、前記本考案貼付剤10は、前記袋材11を開放し、その中から前記本考案支持体構造1を取り出して使用する態様となされている。
図2に、本考案貼付剤10の一実施形態を示す。前記本考案貼付剤10は、前記本考案支持体構造1を用いた外用貼付剤であり、前記支持体本体2に基剤6が担持されたものである。本実施形態においては、図2(a)に示すように、前記本考案支持体構造1を液状の基剤(薬液)6と共に袋材11に封入し、前記支持体本体2に基剤6を含侵させることによって担持させた。図2(b)に示すように、前記本考案貼付剤10は、前記袋材11を開放し、その中から前記本考案支持体構造1を取り出して使用する態様となされている。
但し、本考案貼付剤10は、本考案支持体構造1に液状の基剤6を含侵させたものに限られない。本考案貼付剤10の別形態としては、図3に示すように、本考案支持体構造1の支持体本体2の他面側に、クリーム状やゲル状の基剤6を積層したものを挙げることができる。
なお、本考案は、その精神又は主要な特徴から逸脱することなく、他のいろいろな形態で実施することができる。そのため、上述の実施例はあらゆる点で単なる例示に過ぎず、限定的に解釈してはならない。本考案の範囲は実用新案登録請求の範囲によって示すものであって、明細書本文には何ら拘束されない。更に、実用新案登録請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、すべて本考案の範囲内のものである。
本考案は、皮膚表面に貼付されて使用される外用貼付剤として好適に用いられる。
1 本考案支持体構造(支持体構造)
2 支持体本体
3 第一フィルム層
4 印刷層
5 第二フィルム層
6 基剤
10 本考案貼付剤(外用貼付剤)
2 支持体本体
3 第一フィルム層
4 印刷層
5 第二フィルム層
6 基剤
10 本考案貼付剤(外用貼付剤)
Claims (6)
- 皮膚表面に貼付されて使用される外用貼付剤の支持体構造であって、
不織布からなる支持体本体と、
前記支持体本体の一面側に積層されたポリエチレン製の第一フィルム層と、
前記第一フィルム層の表面に印刷された印刷層と、
前記印刷層を覆うようにして積層されたポリエチレン製の第二フィルム層と、
を具備してなることを特徴とする支持体構造。 - 請求項1に記載の支持体構造において、
前記第一フィルム層及び前記第二フィルム層の厚さが、30μm以下となされた支持体構造。 - 請求項1又は2に記載の支持体構造において、
前記第一フィルム層の表面が、コロナ処理の施された表面性状を有する支持体構造。 - 請求項1ないし3のいずれか1項に記載の支持体構造において、
前記第二フィルム層の表面が、鏡面処理の施された表面性状を有する支持体構造。 - 請求項1ないし4のいずれか1項に記載の支持体構造において、
前記印刷層が、金属光沢色の単色刷りによるものとなされた支持体構造。 - 請求項1ないし5のいずれか1項に記載の支持体構造を用いた外用貼付剤であって、
前記支持体本体の他面側に基剤が担持されてなることを特徴とする外用貼付剤。
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---|---|---|---|
JP2018004953U JP3220363U (ja) | 2018-12-19 | 2018-12-19 | 支持体構造、外用貼付剤 |
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Publication Number | Publication Date |
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- 2018-12-19 JP JP2018004953U patent/JP3220363U/ja active Active
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