JP3219486U - 小物物品 - Google Patents

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光栄 近藤
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Abstract

【課題】硬化性樹脂等で埋封させることなく、被収容物を内部に収容させることが可能な新規の小物物品を提供する。【解決手段】本考案の小物物品1は、開口部14を、任意の領域に少なくとも1つ備える本体部11と、前記開口部14を閉塞して収容部15を形成する光透明性フィルム12と、前記収容部15に収容された被収容物13とを有し、前記光透明性フィルム12は、前記開口部14の周縁部16に於いて、光透明性を有する硬化性樹脂を介して接合されている。【選択図】図1

Description

本考案は、光硬化性樹脂等を硬化させてなるアクセサリー等の小物物品に関する。
紫外線硬化性樹脂等の光硬化性樹脂を硬化させ、これによりアクセサリー等の小物物品を手芸等の目的で作製することが知られている。
例えば、特許文献1には、表面及び裏面に印刷が施されたポリエステル製又は綿製の布の小片にレジンを塗布し、さらに紫外線を照射して当該レジンを硬化させたアクセサリーパーツが開示されている。
また、特許文献2には、土台としての透明板にUV(Ultra Violet)レジン液を重ね塗りし、押し花の花弁等をUVレジン液に封入して固めるアクセサリーが開示されている。
さらに、特許文献3には、自然の花を採取して押し花にしたものを、肉厚が薄いアクリル変性透明板上に載置し、さらに、透明性を有し、かつ、常温で硬化する合成樹脂液で埋封してなるブローチ等の小物物品が開示されている。
実用新案登録第3211296号 実用新案登録第3201208号 特開平7−304602号公報
本考案は、硬化性樹脂等で埋封させることなく、被収容物を内部に収容させることが可能な新規の小物物品を提供することを目的とする。
本考案に係る小物物品は、前記の課題を解決するために、開口部を、任意の領域に少なくとも1つ備える本体部と、前記開口部を閉塞して収容部を形成する光透明性フィルムと、前記収容部に収容された被収容物とを有し、前記光透明性フィルムは、前記開口部の周縁部に於いて、光透明性を有する接着層を介して接合されている。
前記の構成に於いて、前記開口部は、前記本体部を貫通する貫通孔であり、前記光透明性フィルムは、前記貫通孔を閉塞して前記収容部を形成することができる。
また、前記の構成に於いては、前記光透明性フィルムを少なくとも被覆する様に、光透明性を有する樹脂層が設けられていることが好ましい。
本考案に係る小物物品は、その本体部の任意の領域に、少なくとも1つの開口した空間部を備えている。さらに、この空間部は光透明性フィルムで閉塞されており、これにより本考案に係る小物物品は、被収容物を収容することが可能な収容部を備えている。即ち、本考案であると、被収容物を硬化性樹脂等で埋封することなく内部に収容することができ、デザイン性に優れた新規の小物物品を提供することができる。
本考案の実施の形態に係る小物物品を概略的に表す斜視図である。 図1のX−X線矢視断面図である。 本考案の実施の形態に係る小物物品の製造工程を表す説明図である。 本考案の他の実施の形態に係る小物物品を概略的に表す斜視図である。 図4のY−Y線矢視断面図である。 本考案の他の実施の形態に係る小物物品の製造工程を表す説明図である。
(小物物品)
本実施の形態に係る小物物品について、図1及び図2に基づき以下に説明する。図1は、本実施の形態に係る小物物品を概略的に表す斜視図である。図2は、図1のX−X線矢視断面図である。
図1に示すように、本実施の形態の小物物品1は、本体部11と、光透明性フィルム12と、被収容物13とを少なくとも備える。小物物品1は直方体状の全体形状を有し、アクセサリーやキーホルダー等の小物物品類に適用可能である。但し、小物物品1の全体形状は直方体状の場合に限定されず、三角柱状や四角柱状等、種々の形状であってもよい。
本体部11は、硬化性樹脂組成物の硬化物からなる樹脂成形体である。硬化性樹脂組成物としては特に限定されず、例えば、光硬化性樹脂組成物、2液硬化型エポキシ樹脂組成物等が挙げられる。光硬化性樹脂組成物としては、例えば、ブラックライトやLEDライトから照射される紫外線(波長域:200nm〜405nm)、又は自然光により硬化することが可能な紫外線硬化性樹脂組成物が挙げられる。尚、本実施の形態では、本体部11が樹脂成形体である場合を例にして説明するが、本考案はこの態様に限定されない。例えば、石膏、粘土(樹脂粘土を含む。)等からなる本体部11であってもよい。
本体部11の全体形状は略直方体状であるが、本考案はこの形状に限定されるものではない。本考案の小物物品1はアクセサリー等の小物物品類に適用可能なため、本体部11の全体形状も種々のものを採用することができる。
本体部11の表面Aの中央部には、開口部14が1つ設けられている。開口部14は本体部11を貫通しており、表面Aとは反対側の裏面Bでも開口している。但し、開口部14は複数設けられていてもよい。また、開口部14の形成位置は、表面Aの中央部に限らず任意の位置に設けられていてもよい。さらに、開口部14は他の面に設けられていてもよい。
開口部14の開口面積は特に限定されず、後述する被収容物13の大きさ等に応じて変更可能である。また、開口部14の開口形状は、長軸が本体部11の長手方向と平行となる楕円形状である。但し、開口部14の開口形状も特に限定されず、例えば、矩形状、円形状等に変更可能である。
光透明性フィルム12は、開口部14を閉塞する様に本体部11の表面A及び裏面Bにそれぞれ設けられている。開口部14を光透明性フィルム12で閉塞することで、当該開口部14と光透明性フィルム12とで画成される空間、即ち収容部15を形成する。これにより、後述する被収容物13の収容部15での収容を可能にする。
尚、本明細書に於いて、「光透明性」とは、入射した可視光(波長域400nm〜760nm)の少なくとも一部を透過する性質を意味する。また光透明性には、無色である場合の他、有色である場合も含む。
光透明性フィルム12は、具体的には、開口部14の周縁部の接合領域16に於いて、接着層21を介して接合されている(図2参照)。接着層21は有色又は無色の光透明性を有するものが好ましい。接着層21の構成材料は特に限定されず、例えば、光硬化性樹脂組成物、2液硬化型エポキシ樹脂組成物等が挙げられる。光硬化性樹脂組成物としては、例えば、ブラックライトやLEDライトから照射される紫外線により硬化することが可能な紫外線硬化性樹脂組成物が挙げられる。
光透明性フィルム12の接合は、光透明性フィルム12の周縁部が開口部14の周縁部16と接触する様に行うのが好ましい。また、光透明性フィルム12の面積は開口部14よりも大きく、これにより、開口部14の周縁部16での接合を可能にしている。接合領域16は、光透明性フィルム12が剥離しない程度に接合面積が確保できれば特に限定されない。但し、被収容物13が液体状である場合、接合領域16は、開口部14の周縁部の全周にわたって設定されることが好ましい。これにより、液体状の被収容物13が漏洩するのを防止することができる。
光透明性フィルム12の平面形状は特に限定されないが、開口部14の開口形状に応じて相似形となるように様に形成されているのが好ましい。また、光透明性フィルム12の厚さは特に限定されず、適宜設定することができる。
被収容物13としては特に限定されず、金属製若しくは樹脂製等の固体状のもの、液体状のもの、又はこれらの混合物が挙げられる。本実施の形態の小物物品1をアクセサリーに用いる場合、被収容物13としては、金属製又は樹脂製のビーズ、花、シリコーンオイル等が挙げられる。また、被収容物13が固体状のものである場合、当該被収容物13は複数であってもよい。被収容物の形状も特に限定されない。さらに、被収容物13の大きさは、収容部15内に収容可能な程度であれば特に限定されない。
尚、光透明性フィルム12が貼り付けられた後の本体部11の表面A及び裏面Bの全面には、図2に示すように、樹脂層22が設けられている。これにより、光透明性フィルム12を保護することができ、当該光透明性フィルム12が本体部11から剥離するのを防止する。その結果、被収容物13が収容物15から脱漏を防止することができる。尚、本考案は、樹脂層22が表面A及び裏面Bの全面に設けられている場合に限定されない。樹脂層22は、少なくとも光透明性フィルム12を被覆する様に設けられていれば足りる。
樹脂層22は有色又は無色の光透明性を有していることが好ましい。これにより、被収容物13の視認性を確保することができる。また、本体部11に色彩や模様等の装飾効果が付与されている場合には、当該装飾効果が阻害されるのを防止することができる。
(小物物品の製造方法)
次に、本実施の形態の小物物品1の製造方法について、本体部11の樹脂材料として紫外線硬化性樹脂を用いた場合を例にして、図3に基づき以下に説明する。図3は、本実施の形態の小物物品1の製造工程を表す説明図である。
先ず、図3(a)に示すように、本体部11を成形するための第1モールド型31と第2モールド型32を準備し、第1モールド型31内に第2モールド型32を載置する。第1モールド型31は本体部11の外形を形成するものであり、第2モールド型32は本体部11に於ける開口部14を形成するためのものである。第1モールド型31と第2モールド型32を別体にすることで、開口部14の形成位置を任意に設定することができ、得られる小物物品のデザインの自由度を向上させることができる。
また、第1モールド型31及び第2モールド型32としては、例えば、シリコーン樹脂からなるものを用いるのが好ましい。これにより、成形後の本体部11の離型を容易にする。
次に、図3(b)に示すように、第1モールド型31と第2モールド型32で区画される空間部分に、液体状の紫外線硬化性樹脂組成物33を流し込む。さらに、紫外線を照射し、紫外線硬化性樹脂組成物33を硬化させる。これにより、開口部14を備えた本体部11を成形する。紫外線の照射強度や照射時間等の照射条件は、用いる紫外線硬化性樹脂組成物33の種類や使用量等に応じて、適宜設定される。
得られた本体部11は、第1モールド型31及び第2モールド型32から離型される。さらに、図3(c)に示すように、本体部11の開口部14の周縁部16に、紫外線硬化性樹脂組成物を塗布する。塗布後、光透明性フィルム12を、光透明性フィルム12の周縁部が開口部14の周縁部16と接触する様に貼り合わせ、紫外線を照射する。これにより、紫外線硬化性樹脂組成物を硬化させ、接着層21を形成する。その結果、光透明性フィルム12は、本体部11の開口部14を閉塞する様に、接着層21を介して接合される。尚、紫外線の照射強度や照射時間等の照射条件は、用いる紫外線硬化性樹脂組成物の種類や使用量等に応じて、適宜設定される。
さらに、光透明性フィルム12が接合された本体部11の表面Aの全面に、紫外線硬化性樹脂組成物を塗布した後、紫外線を照射して、当該紫外線硬化性樹脂組成物を硬化させる。これにより、光透明性を有する樹脂層22を形成する。尚、紫外線の照射強度や照射時間等の照射条件は、用いる紫外線硬化性樹脂組成物の種類や使用量等に応じて、適宜設定される。
次に、図3(d)に示すように、本体部11の表面A側が下側、裏面B側が上側となるように、当該本体部11の上下を反転させる。そして、裏面B側から開口部14内に被収容物13を投入する。さらに、表面A側で行ったのと同様に、開口部14の周縁部16に紫外線硬化性樹脂組成物を塗布した後、光透明性フィルム12を貼り合わせ、紫外線を照射して当該紫外線硬化性樹脂組成物を硬化させる。これにより、紫外線硬化性樹脂組成物からなる接着層21を介して光透明性フィルム12を本体部11に接合させる。続いて、光透明性フィルム12が貼り付けられた本体部11の裏面Bの全面にも、紫外線硬化性樹脂組成物を塗布した後、紫外線を照射して、当該紫外線硬化性樹脂組成物を硬化させ、光透明性を有する樹脂層22を形成する。
以上により、光透明性フィルム12を介して、表面A側及び裏面B側の両方から被収容物を視認することが可能な小物物品1を製造することができる。
(その他の事項)
以上の説明に於いては、本考案の最も好適な実施態様について説明した。しかし、本考案は当該実施態様に限定されるものではない。
例えば、本考案は、図4及び図5に示す様に、開口部14が裏面Bまで貫通しておらず、光透明性フィルム12が裏面Bに設けられていない小物物品10の態様であってもよい。この場合、開口部14の深さ(すなわち、本体部11の表面Aに対する垂線に対し平行な方向における深さ)は特に限定されず、適宜設定することができる。
小物物品10の製造は、次の通りに行うことができる。すなわち、図6(a)に示すように、先ず、第1モールド型31内に光硬化性樹脂組成物41を流し込み、紫外線を照射して紫外線硬化性樹脂組成物41を硬化させる。
次に、図6(b)に示す様に、第1モールド型31内に形成された紫外線硬化性樹脂組成物41の硬化物上に、第2モールド型32を載置する。その後、図6(c)に示す様に、第1モールド型31と第2モールド型32で区画される空間部分に、紫外線硬化性樹脂組成物33を流し込む。さらに、紫外線を照射し、紫外線硬化性樹脂組成物33を硬化させる。これにより、表面A側のみが開口部42により開口した本体部43を成形することができる。成形した本体部43は、第1モールド型31及び第2モールド型32から離型される。
続いて、図6(d)に示すように、開口部42内に被収容物13を投入する。開口部42の周縁部16に紫外線硬化性樹脂組成物を塗布した後、光透明性フィルム12を貼り合わせ、紫外線を照射して当該紫外線硬化性樹脂組成物を硬化させる。これにより、紫外線硬化性樹脂組成物からなる接着層21を介して光透明性フィルム12を本体部11に接合させる。続いて、光透明性フィルム12が貼り付けられた本体部11の表面Aの全面に、紫外線硬化性樹脂組成物を塗布した後、紫外線を照射して、当該紫外線硬化性樹脂組成物を硬化させ、光透明性を有する樹脂層22を形成する。以上により、図4及び図5に示す小物物品10を製造することができる。
また、前記実施の形態に於いては、第1モールド型31と第2モールド型32が、それぞれ別体である場合を例にして説明した。しかし、本考案はこの態様に限定されるものではない。例えば、第1モールド型31の内部に予め第2モールド型32が設けられた一体のモールド型を使用してもよい。

Claims (3)

  1. 開口部を、任意の領域に少なくとも1つ備える本体部と、
    前記開口部を閉塞して収容部を形成する光透明性フィルムと、
    前記収容部に収容された被収容物とを有し、
    前記光透明性フィルムは、前記開口部の周縁部に於いて、光透明性を有する接着層を介して接合されている小物物品。
  2. 前記開口部は、前記本体部を貫通する貫通孔であり、
    前記光透明性フィルムは、前記貫通孔を閉塞して前記収容部を形成する請求項1に記載の小物物品。
  3. 前記光透明性フィルムを少なくとも被覆する様に、光透明性を有する樹脂層が設けられている請求項1又は2に記載の小物物品。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP7474973B2 (ja) 2020-03-03 2024-04-26 有限会社小林眼鏡工業所 装身具の製造方法及びこの方法により製造される装身具

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