JP3219009B2 - 鍵盤装置 - Google Patents

鍵盤装置

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JP3219009B2
JP3219009B2 JP05426697A JP5426697A JP3219009B2 JP 3219009 B2 JP3219009 B2 JP 3219009B2 JP 05426697 A JP05426697 A JP 05426697A JP 5426697 A JP5426697 A JP 5426697A JP 3219009 B2 JP3219009 B2 JP 3219009B2
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賢一 西田
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鍵盤装置に関し、
特に製造時の組立性の向上を図った鍵盤装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電子ピアノ等の鍵盤を有する楽器
に使用される鍵盤装置は、鍵と鍵フレーム等の鍵支持部
材とをそれぞれ別個に製造し、鍵支持部材に鍵を装着す
ることにより鍵盤装置本体が組み立てられるように構成
されている。かかる鍵盤装置では一般に、鍵支持部材に
は、鍵スイッチ等の押鍵動作検出手段が各鍵に対応して
取り付けられており、押鍵動作検出手段はゴム製等の弾
性膨出部を有する。鍵には、押鍵時に上記弾性膨出部を
押圧するアクチュエータが設けられ、押鍵動作検出手段
により押鍵動作を検出してキーオン信号等を得るように
している。
【0003】図9に、従来の鍵盤装置の構成の概略を示
す。
【0004】この鍵盤装置では、鍵盤装置本体を組み立
てる際、白鍵及び黒鍵を積層して成る鍵ユニット91単
位で鍵を鍵支持部材92に装着するようにしているが、
その機構上、鍵ユニット91の鍵支持部材92への装着
に関して種々の要件が不可欠であり、以下のように対処
するようにしていた。
【0005】まず、押鍵動作検出手段としての鍵スイッ
チ93は、鍵からの押圧力により押鍵動作を検出するも
のであるため、鍵ユニット91の装着終了後の非押鍵状
態では、鍵のアクチュエータ94を鍵スイッチ93の弾
性膨出部に軽く当接させておくのが通常である。一方、
鍵ユニット91の装着の際に、アクチュエータ94の水
平方向からの外力によって生じる上記弾性膨出部のめく
れや変形を防止するために、アクチュエータ94を上記
弾性膨出部に対して真上から当接させることが望まし
い。上記弾性膨出部の硬度を大きくする等により、上記
弾性膨出部のめくれや変形は防止可能であるが、このよ
うにすると押鍵感触が低下するので好ましくない。従っ
て、鍵ユニット91の装着動作終了直前までは、上記ア
クチュエータ94と上記弾性膨出部とが当接しないよう
にしなければならない。
【0006】例えば従来の鍵盤装置では、鍵の後端部
(共通基端部95)の下面にガイド用突起部96を突設
すると共に、装着動作終了時にガイド用突起部96が嵌
入する孔97を鍵支持部材92に設けている。これによ
り鍵ユニット91の装着動作終了直前までガイド用突起
部96により鍵後半部が支持される。また、その際キー
ガイド98(押鍵時に鍵の横振れやねじれ等を防止する
ために設けられる)の上端部で鍵前半部を支持するよう
にしている。なお、鍵後半部を支持するためのガイド部
材は、装着前の鍵の取扱い容易化のために、鍵ユニット
91側でなく鍵支持部材92側に設けられる場合もある
(特開平6−318076号公報、特開平8−1234
19号公報)。
【0007】また、ガイド用突起部96のような、鍵ユ
ニット91の装着動作を補助するためのガイド部材を複
数設けるのが通常であるが、これらの部材は押鍵動作を
妨げるものであってはならない。従来の鍵盤装置では、
鍵ユニット91の装着動作終了後は、ガイド用突起部9
6を孔97に嵌入させ、押鍵動作の妨げを回避してい
る。
【0008】さらに、鍵ユニット91の装着終了後の非
押鍵状態において、非押鍵時における鍵前端部(操作者
側)の上限位置を規制するための、いわゆる上限ストッ
パを設ける必要がある。例えば従来の鍵盤装置では、各
鍵には、キーガイド98に案内されて摺動する被ガイド
部材99が各鍵と一体成形されて設けられ、被ガイド部
材99の下端部には、押鍵復帰時に、キーガイド98の
下端近傍に設けられたストッパ部材(不図示)に当接す
る係止片99aが設けられている。
【0009】この他、鍵の装着動作をより正確且つ容易
に行うためには、鍵の装着動作時に鍵並び方向における
鍵の位置を規制する手段等も不可欠となる。例えば従来
の鍵盤装置では、キーガイド98の鍵並び方向における
両側面により、被ガイド部材99を介して鍵ユニット9
1の装着動作時における鍵並び方向の位置を規制するよ
うにしている。
【0010】このような構成により、鍵ユニット91
は、装着時には、後方へのスライド移動後、下方に降下
するという軌跡を辿るので、鍵ユニット91の後方への
スライドに伴い、係止片99aはキーガイド98の下方
において後方に向かって水平移動すると共に、鍵ユニッ
ト91の装着終了直前にはアクチュエータ94が鍵スイ
ッチ93の弾性膨出部に対してほぼ真上から当接する。
これによって、上記弾性膨出部がめくれや変形を起こす
等の不具合を回避しつつ鍵ユニット91を鍵支持部材9
2に適切に装着することができる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の鍵盤装置では、鍵前端部を支持するためのキーガイ
ド98(の上端部)は、鍵の後端部よりもむしろ鍵中央
部に近接しているため、鍵スライド時における鍵の支持
性が不安定であり、装着動作がやりにくいという問題が
あった。
【0012】また、キーガイド98は各鍵に対応して設
けられるため、その上端部を鍵支持のための適正な高さ
に各々設定する必要があり、構造が複雑化し、製造コス
トが増大するという問題があった。
【0013】さらに、例えば鍵後半部を支持するための
ガイド用突起部96等のガイド部は、鍵装着後は何ら機
能を果たすものではなく、その存在が鍵盤装置本体にお
ける部品の実装スペースを圧迫する場合があるという問
題があった。
【0014】本発明は上記従来技術の問題を解決するた
めになされたものであり、その第1の目的は、低いコス
ト、簡単な構造でありながら、鍵の鍵支持部材への装着
動作を容易にし、製造時の組立性を向上させることがで
きる鍵盤装置を提供することにある。
【0015】また、本発明の第2の目的は、装着前の鍵
の取扱い容易性を維持しつつ、さらには押鍵感触の低
下、または弾性膨出部のめくれや変形等の不具合を回避
しつつ、低いコスト、簡単な構造でありながら、省スペ
ース化を図ることができる鍵盤装置を提供することにあ
る。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記第1の目的を達成す
るために本発明の請求項1の鍵盤装置は、鍵と、該鍵を
回動自在に支持する鍵支持部材と、弾性膨出部を有し、
前記鍵支持部材に取り付けられて前記鍵の押鍵動作を検
出する押鍵動作検出手段と、前記鍵に設けられ、前記鍵
の押鍵時に前記押鍵動作検出手段の弾性膨出部を押圧す
るアクチュエータと、前記鍵支持部材の本体に設けられ
た口棒部とを備え、前記鍵の前記鍵支持部材への装着時
に前記鍵をスライド自在に支持する突条部を鍵並び方向
に沿って前記口棒部に設けたことを特徴とする。
【0017】上記第2の目的を達成するため本発明の請
求項2の鍵盤装置は、鍵と、該鍵を回動自在に支持する
鍵支持部材と、弾性膨出部を有し、前記鍵支持部材に取
り付けられて前記鍵の押鍵動作を検出する押鍵動作検出
手段と、前記鍵に設けられ、前記鍵の押鍵時に前記押鍵
動作検出手段の弾性膨出部を押圧するアクチュエータと
を備え、前記鍵を後方へスライドさせて前記鍵支持部材
に装着する際に前記鍵を案内する第1のガイドリブを
前記鍵支持部材の後部上面に突設し、前記第1のガイド
リブを、前記鍵の前記鍵支持部材への装着動作の開始か
ら終了直前までの間、前記鍵のヒンジ部の下面と当接し
得るように構成すると共に、前記鍵の前記鍵支持部材へ
の装着終了時に前記第1のガイドリブが収容される凹部
を前記鍵の本体に設けたことを特徴とする。
【0018】具体的には、前記鍵の前記鍵支持部材への
装着のための後方へのスライド時における前記鍵の鍵並
び方向の位置を、前記第1のガイドリブが前記鍵に設け
られた凹部に収容され得る範囲内に規制する第2のガイ
ドリブを前記鍵支持部材の前記鍵に対向する部分に設け
ることが望ましい。さらに、前記鍵は黒鍵及び白鍵から
成る鍵ユニットであり、前記凹部を前記黒鍵に設けるこ
とが望ましい。
【0019】請求項1に係る鍵盤装置によれば、鍵の鍵
支持部材への装着時に前記鍵が突条部によりスライド自
在に支持されるので、鍵の装着動作を容易にすることが
できる。また、前記突条部は鍵並び方向に沿って口棒部
に設けられ、該口棒部の補強としての機能を兼ね備える
ので、コスト低減及び構造の簡単化を図ることができ
る。
【0020】請求項2に係る鍵盤装置によれば、前記鍵
を後方へスライドさせて前記鍵支持部材に装着する際に
前記鍵が第1のガイドリブにより案内されるので、弾性
膨出部とアクチュエータとの当接を回避するようにすれ
ば、弾性膨出部の硬度を高くすることによる押鍵感触の
低下等の不具合、あるいは弾性膨出部のめくれや変形等
による押鍵検出機能の信頼性低下等の不具合を回避する
ことができる。また、前記第1のガイドリブが、前記鍵
の前記鍵支持部材への装着動作の開始から終了直前まで
の間、前記鍵のヒンジ部の下面と当接し得ると共に、
記鍵の前記鍵支持部材への装着終了時に、前記鍵の本体
に設けた凹部に前記第1のガイドリブが収容されるの
で、低いコスト、簡単な構造でありながら、省スペース
化を図ることができる。また、前記第1のガイドリブは
前記鍵支持部材の後部上面に突設されるので、装着前の
鍵の取扱い容易性を維持することができる。
【0021】請求項3に係る鍵盤装置によれば、前記鍵
の前記鍵支持部材への装着のための後方へのスライド時
における前記鍵の鍵並び方向の位置が、前記第1のガイ
ドリブが前記鍵に設けられた凹部に収容され得る範囲内
に第2のガイドリブにより規制されるので、前記第1の
ガイドリブが前記凹部に確実に内挿される。
【0022】請求項4に係る鍵盤装置によれば、前記凹
部は前記黒鍵に設けられるので、白鍵に設けられる場合
に比し、前記凹部へ前記第1のガイドリブがより深く収
容され得ることから、鍵盤装置本体をより薄型化するこ
とができる。請求項5に係る鍵盤装置によれば、黒鍵及
び白鍵から成る鍵ユニットと、前記鍵ユニットが装着さ
れることで前記鍵を回動自在に支持する鍵支持部材と、
弾性膨出部を有し、前記鍵支持部材に取り付けられて前
記鍵の押鍵動作を検出する押鍵動作検出手段と、前記鍵
に設けられ、前記鍵の押鍵時に前記押鍵動作検出手段の
弾性膨出部を押圧するアクチュエータとを備え、前記鍵
ユニットを後方へスライドさせて前記鍵支持部材に装着
する際に前記鍵ユニットを案内する第1のガイドリブ
を、前記鍵支持部材の前記鍵ユニットに対向する部分に
突設すると共に、前記鍵ユニットの前記鍵支持部材への
装着終了時に前記第1のガイドリブが収容される凹部を
前記黒鍵に設けたことを特徴とする。
【0023】本発明は、より具体的には、以下のように
構成してもよい。
【0024】前記鍵は単体、または白鍵及び黒鍵が積層
された鍵ユニットのいずれでもよい。
【0025】前記突条部は、前記口棒部の補強としての
機能をより果たすべく、全鍵幅に亘って設けるのが望ま
しい。前記突条部は、前記口棒部と一体または別体のい
ずれにより設けるようにしてもよい。
【0026】前記鍵は、その前端部の下部により前記突
条部に支持されるようにする。これにより、鍵支持のた
めのリブを鍵自身に設けなくてよいので、構造簡単化及
び「ひけ」の防止を図ることができる。
【0027】前記凹部として、材料削減等のために鍵に
通常設けられる凹部を利用するようにし、構造を簡単化
する。
【0028】前記第1のガイドリブは、鍵装着後の鍵と
の干渉を十分に回避すべく、前記凹部に遊嵌状態で収容
され得る形状とする。前記第1のガイドリブは、前記鍵
支持部材と一体または別体のいずれにより設けてもよ
い。
【0029】前記第2のガイドリブは、前記第1のガイ
ドリブと共に前記鍵支持部材と一体で設け、さらにその
鍵並び方向の位置を前記第1のガイドリブと合致させる
のが好ましい。これにより、製造誤差の影響が低減さ
れ、より確実に前記第1のガイドリブが前記鍵に設けら
れた凹部に収容される。
【0030】第1のガイドリブには、鍵ヒンジ部がスラ
イドするようにする。これにより、被ガイド部を前記鍵
に別途設けなくてもよくなり、構造が簡単になる。
【0031】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の一形態に
係る鍵盤装置の構成を図1〜図3を用いて説明する。
【0032】図1は、本実施の形態に係る鍵盤装置の構
成を示す垂直縦断面図である。
【0033】本鍵盤装置は、鍵ユニット1を鍵支持部材
としての下ケース20に装着(以下「鍵装着」という)
し、さらに不図示の上ケースを下ケース20に接合して
成る。同図は、鍵装着前における鍵ユニット1及び下ケ
ース20を示す。なお、鍵装着後の状態は、後述する図
8に示す。
【0034】図2は、本鍵盤装置の鍵ユニット1を裏
(下)側から見た平面図である。図3は、本鍵盤装置の
下ケース20の左端から略中央までの部分を上からみた
平面図であり、その左端部に1オクターブ分の鍵ユニッ
ト1が装着された状態を示す。
【0035】図1において、鍵ユニット1は、黒鍵ユニ
ット1a、及び2分割された白鍵ユニット1b、白鍵ユ
ニット1cをその基端部にて互いに積層して成る3層構
造となっており、オクターブ毎に構成される。鍵ユニッ
ト1は、押鍵操作される鍵本体としての白鍵2、黒鍵3
が、ヒンジ部4を介して共通基端部5に各々上下方向へ
揺動自在に支持されて構成される。
【0036】口棒部20Aは、下ケース20の前端部に
鍵並び方向に全鍵幅に亘って下ケース20と一体に形成
される。突条部9は、この口棒部20Aの上面において
鍵並び方向に全鍵幅に亘って設けられ、口棒部20Aと
一体に形成される。これにより、下ケース20前端部の
補強としての役割を果たす。さらに突条部9は、鍵装着
のための鍵ユニット1の後方(図1の右方向)へのスラ
イド動作時に、その上端が白鍵2の白鍵前端部下部2b
と当接し、この白鍵前端部下部2bを介して鍵ユニット
1(特に前半部)をスライド自在に支持する。
【0037】黒鍵3の下部には、黒鍵被ガイド片8が黒
鍵3と一体に形成されている。黒鍵被ガイド片8は、1
つの黒鍵3につき各々2枚設けられる(図2)。これら
2枚の黒鍵被ガイド片8間、すなわち黒鍵3の黒鍵右内
側面3b及び黒鍵左内側面3c間に、被ガイド溝3eが
形成されている。白鍵2の下部にも、これと同様に白鍵
被ガイド片7が形成されている。
【0038】一方、下ケース20には、押鍵ストッパ1
1が設けられている。押鍵ストッパ11は、鍵並び方向
に全鍵幅に亘って下ケース前部20B上に固着されてお
り、押鍵時に白、黒鍵被ガイド片7、8の白鍵下端7b
及び黒鍵下端8bに当接して押鍵ストッパとしての役割
を果たす。
【0039】白、黒鍵被ガイド片7、8の下端部には、
後方に延出した白鍵係止片7a及び黒鍵係止片8aが各
々形成される。各係止片7a、8aは、非押鍵時にその
白鍵係止片上端部7c及び黒鍵係止片上端部8cが後述
する上限ストッパ部材13と当接する。
【0040】横ガイドリブ10は下ケース20と一体に
形成され、上述した押鍵ストッパ11の後方において下
ケース前部20Bの上面に突設される。横ガイドリブ1
0は、鍵装着動作の開始時における鍵ユニット1の位置
(後述する図4に示す初期位置)において被ガイド溝3
eに遊挿可能であり、且つ鍵装着後の押鍵動作を妨げな
い位置に配置される。
【0041】具体的には、横ガイドリブ10は、鍵ユニ
ット1における5つの黒鍵3のうち低音側のもの(C#
鍵)及び高音側のもの(A#鍵)に対応して設けられ、
各黒鍵3の被ガイド溝3eの鍵並び方向における略中央
部(図2に示す一点鎖線3f上)に配置される。横ガイ
ドリブ10は、鍵装着動作中に鍵ユニット1が鍵並び方
向にずれた場合に、黒鍵右内側面3bまたは黒鍵左内側
面3cによって鍵ユニット1の鍵並び方向の位置を規制
する機能を果たす。なお、横ガイドリブ10は、1つの
鍵ユニット1について最低1つ必要であるが、各黒鍵3
毎に設けるようにしてもよい。
【0042】白鍵2及び黒鍵3には、白鍵アクチュエー
タ2a及び黒鍵アクチュエータ3aが各々設けられてい
る。白鍵アクチュエータ2aは、白鍵2と一体に形成さ
れ、白鍵被ガイド片7の後方において白鍵2の天井面か
ら下方に突設される。白鍵アクチュエータ2aは井桁状
(図2)に形成され、その下面は白鍵2の下端と同一面
に形成されている。黒鍵アクチュエータ3aは、黒鍵被
ガイド片8の後方において黒鍵3と一体に形成され、そ
の下面が黒鍵3の下端と同一面で平坦に形成されてい
る。
【0043】各鍵アクチュエータ2a、3aが突起状で
なく、井桁状または平坦に形成されているので、後述す
る鍵スイッチ14の弾性膨出部14aとの位置合わせの
自由度が確保される。また、各鍵アクチュエータ2a、
3aの下面が鍵2、3の下端と各々同一面であるので、
鍵装着時に鍵ユニット1が弾性膨出部14aにひっかか
りにくくなり、鍵ユニット1の着脱が容易になるだけで
なく、鍵ユニット1の金型による製造時における、いわ
ゆる「ひけ」の発生も少なくすることができる。なお、
各鍵アクチュエータ2a、3aの下面の形状は、平坦な
ものであれば他の形状であってもよい。
【0044】鍵スイッチ14は、下ケース20に設けら
れたスイッチ基板12上に各鍵に対応して設けられる。
スイッチ基板12は、下ケース中央部20C上の適所に
突設されたボス部15Aにネジ15を螺合することによ
り下ケース20に固定されている。
【0045】鍵スイッチ14は、スイッチ基板12上に
おいて、鍵装着終了後に白鍵アクチュエータ2a及び黒
鍵アクチュエータ3aに対向する位置に不図示のラバー
シート等を介して配設される。鍵スイッチ14の上端部
には、弾性を有するゴム等から成る弾性膨出部14aが
取り付けられている。弾性膨出部14aは、非押鍵時に
は上記各アクチュエータ2a、3aに軽く当接してお
り、押鍵時には各アクチュエータ2a、3aからの押圧
力により変形する。鍵スイッチ14は、不図示の可動接
点及び固定接点の接触により押鍵動作を検出するもので
あるが、フォトリフレクタ等の光センサを用いたもので
あってもよい。
【0046】鍵ユニット1のヒンジ部4は、特開平7−
92963号公報で開示されるような、いわゆる幅広タ
イプを採用している。すなわち、鍵2、3の各ヒンジ部
4は、各鍵2、3の後端における鍵幅よりも広く、且つ
その一部が隣り合う鍵のヒンジ部と互いに重なり合って
いる。これにより、キーガイドがなくとも横振れやねじ
れを起こすことなく押鍵することができる。従って、本
鍵盤装置では、キーガイドを設けていない。なお、下段
ヒンジ4aは白鍵ユニット1cのヒンジ部である。
【0047】黒鍵3の鍵部本体の下部には凹部3dが形
成されている(図2)。凹部3dは、黒鍵3の後端から
黒鍵アクチュエータ3aの後端に亘って形成され、その
幅は被ガイド溝3eと略同一である。
【0048】前後方向ガイドリブ16は、下ケース20
と一体に形成され、下ケース後部20D上面に突設され
る。前後方向ガイドリブ16は、鍵装着動作の開始から
終了直前までの間はヒンジ部4の下段ヒンジ4a下面と
当接し、鍵装着終了後には凹部3dに収容され得る位置
に配置される。
【0049】具体的には、前後方向ガイドリブ16は横
ガイドリブ10に対応して設けられ、前後方向ガイドリ
ブ16の数、厚さ及び鍵並び方向の位置は、横ガイドリ
ブ10と略同一とされる(位置は図2に示す一点鎖線3
f上)。前後方向ガイドリブ16の前後方向(白、黒鍵
2、3の長手方向)の位置は、鍵装着後において前後方
向ガイドリブ16の後端が黒鍵3の後端よりも前方とな
る位置に設定される。前後方向ガイドリブ16の高さ
は、押鍵時に黒鍵3の天井面と干渉しない範囲に設定さ
れる。前後方向ガイドリブ16は、鍵装着のための鍵ユ
ニット1の後方へのスライド動作時に、その上端が下段
ヒンジ4aと当接し、この下段ヒンジ4aを介して鍵ユ
ニット1(特に後半部)をスライド自在に支持する。
【0050】後述するように、前後方向ガイドリブ16
は、前述した突条部9と協動して鍵ユニット1を支持
し、鍵装着終了直前までの間、白、黒鍵アクチュエータ
2a、3aと弾性膨出部14aとの当接を回避する。さ
らに前後方向ガイドリブ16及び突条部9は、前述した
横ガイドリブ10の作用と相まって鍵ユニット1を鍵装
着位置に適切に誘導する。そして前後方向ガイドリブ1
6は、鍵装着後は黒鍵3の凹部3dに収容されるので、
押鍵動作を妨げない。
【0051】本鍵盤装置において、鍵ユニット1を下ケ
ース20に移動自在に装着するための手段(可動装着手
段)は、上下方向位置規制手段及び長手方向位置規制手
段から成る。上記上下方向位置規制手段は、各々後述す
る弾性片6、つめ6a、つめ用孔20e及び下ケース後
部20Dを含む。上記長手方向位置規制手段は、各々後
述する基準面20h、当接面5c及び圧接手段を含み、
該圧接手段は、各々後述する前レール部20f、後レー
ル部20g、弾性片6及びつめ用孔20eを含む。
【0052】後述するように、下ケース後部20Dは、
鍵ユニット1の上下方向の位置を規制する機能を果た
す。また、上記長手方向位置規制手段は鍵ユニット1の
長手方向の位置を規制し、その際、上記圧接手段は当接
面5cに基準面20hを摺動自在に圧接する機能を果た
す。
【0053】共通基端部5の前端下部5aの前端面は、
後述する基準面20hに対して鍵装着時に対向及び当接
する当接面5cとして機能する。
【0054】弾性片6は、共通基端部5の後端に設けら
れている。弾性片6は、黒鍵3と一体に形成され、共通
基端部5の後端から後方へ突出した後、下方に屈曲して
いる。弾性片6は、図2に示すように、その中心が横ガ
イドリブ10の後方への延長線上(一点鎖線3f上)に
配置される。弾性片6の下端部には、後方に突起したつ
め6aが弾性片6と一体に形成されている。
【0055】下ケース後部20Dには、前レール部20
f、後レール部20g、前ガイドストッパ17、後ガイ
ドストッパ18及び後述するつめ用孔20e(図3)か
ら成る係止手段21が構成されている。下ケース20
は、この係止手段21により、共通基端部5を介して鍵
ユニット1を支持する。
【0056】前レール部20f及び後レール部20g
は、いずれも下ケース20と一体で突条状に形成され、
下ケース後部20D上おいて鍵並び方向に全鍵幅に亘っ
て設けられる。前レール部20fは後レール部20gに
対して前方に配置される。前レール部20fの後端面
は、鍵装着時に共通基端部5の当接面5cと当接し、鍵
ユニット1の前後方向の位置を規制する基準面20hと
して機能する。
【0057】鍵装着終了時は、共通基端部5の前端下部
5a及び後端下部5bが下ケース後部20Dの上面に当
接すると共に、共通基端部5が前レール部20f及び後
レール部20g間に挟入嵌合される。これにより、共通
基端部5の上下方向の位置及び鍵ユニット1の前後方向
の位置が容易に決定される。さらに、鍵ユニット1が共
通基端部5を介して下ケース後部20Dの上面に固定的
に裁置され、なおかつ鍵ユニット1が基端部5の移動に
伴って鍵並び方向に移動自在となる。
【0058】前レール部20f及び後レール部20gの
共通基端部5との嵌合強度は、共通基端部5が鍵並び方
向へ移動可能な程度に設定される。これにより、鍵装着
における鍵並び方向の位置の自由度を大きくすることが
できる。上記嵌合強度はさらに、後述するネジ止めをし
なくても実用に耐えうる押鍵動作が可能な程度に設定さ
れる。これにより、製造工程が簡略化され、部品点数も
削減される。
【0059】前ガイドストッパ17及び後ガイドストッ
パ18は、いずれも下ケース20と一体に形成され、下
ケース後部20D上に突設される。前ガイドストッパ1
7は後ガイドストッパ18に対して前方に配置される。
【0060】前ガイドストッパ17は、その後縁の下部
が前レール部20fの後端面(基準面20h)と同一面
上にあり、その上方には前方に傾斜するガイド部17a
が形成されている。後ガイドストッパ18は、その前縁
の下部が後レール部20gの前端面と同一面であり、該
前縁の上部には後方に傾斜するガイド部18aが形成さ
れている。
【0061】ガイド部17a及びガイド部18aは、鍵
装着終了直前において共通基端部5を下降させるとき
に、前端下部5aまたは後端下部5bと当接して共通基
端部5を適切な嵌合位置に導く。さらに鍵装着終了後に
おいて、前ガイドストッパ17は前方への外力に対する
補強としての役割を果たし、後ガイドストッパ18は後
方への外力に対する補強としての役割を果たす。
【0062】つめ用孔20eは、図3に示すように各弾
性片6に対向する位置に設けられる。つめ用孔20eの
幅(前後方向の長さ)は、弾性片6が挿入され且つつめ
6aが係止され得る適値に設定される。また、つめ用孔
20eの長さ(鍵並び方向の長さ)は、弾性片6の鍵並
び方向の幅に対して若干余裕をもって設定される(数m
m)。これにより、鍵ユニット1が鍵並び方向に移動可
能となると共に、その移動量が規制される。具体的に
は、前後方向ガイドリブ16と黒鍵3との干渉が回避す
べく、弾性片6とつめ用孔20eとの鍵並び方向におけ
るクリアランスは、前後方向ガイドリブ16と凹部3d
との鍵並び方向におけるクリアランスよりも小さい値に
設定するのが望ましい。
【0063】共通基端部5にはさらに、鍵並び方向の直
径が若干大きい楕円状の孔19が設けられる(図2)。
下ケース後部20D上には、鍵装着後における孔19に
対向する位置にネジ孔20iが設けられる(図3)。鍵
装着後、ネジ孔20iに対して共通基端部5をネジ止め
することにより、鍵ユニット1の鍵並び方向の動きが規
制される。
【0064】本鍵盤装置では、上述したように各鍵アク
チュエータ2a、3aと弾性膨出部14aとの位置合わ
せに自由度があること、及び鍵スイッチ14が配設され
る下ケース中央部20Cと共通基端部5が装着される下
ケース後部20Dとが下ケース20として一体であるこ
と等により精度上有利となり、鍵ユニット1の前後方向
における位置決めを係止手段21でのみ行うことが可能
である。従って、係止手段21の共通基端部5との嵌合
強度を適当に設定することにより、通常の使用態様では
十分に実用に耐えるので、上述したネジ孔20iによる
ネジ止めは不要となる。すなわち、鍵アクチュエータ2
a、3aが弾性膨出部14aを適切に押圧可能な範囲内
で鍵ユニット1を鍵並び方向に移動可能な状態のまま、
鍵盤装置本体を完成品とすることができる。
【0065】ただし、落下等による不測の外力や異常な
取扱いに対する安全性を考慮し、ネジ孔20iによるネ
ジ止めをするのが好ましい。
【0066】次に、本鍵盤装置における鍵装着動作を、
図4〜図8を用い、図1〜図3を適宜参照しつつ説明す
る。
【0067】図4〜図8は、本実施の形態に係る鍵盤装
置の鍵装着動作の手順を示す垂直縦断面図である。図4
〜図8中、30a〜30oは、鍵ユニット1側と下ケー
ス20側との当接点を示す。
【0068】まず、図4に示すように、作業者は鍵ユニ
ット1を下ケース20上に載置する(初期位置)。その
際、黒鍵3の被ガイド溝3eに横ガイドリブ10が嵌ま
るように鍵ユニット1の鍵並び方向の位置を合わせる。
この時点では、白鍵2の白鍵前端部下部2bが突条部9
の上端に当接すると共に(当接点30b)、下段ヒンジ
4aの前端下部が前後方向ガイドリブ16の上面に当接
している(当接点30a)。
【0069】横ガイドリブ10と被ガイド溝3eとのク
リアランスが上述したように数mm程度あるので、鍵並
び方向の位置合わせは容易である。また、仮に鍵並び方
向の位置がずれたまま載置された場合は、横ガイドリブ
10が例えば隣の黒鍵3に嵌まるので、位置ずれが直ち
に認識され、鍵並び方向の位置を鍵装着動作の初期段階
で是正することができる。
【0070】次に、鍵ユニット1を後方に押すと、図5
に示すように白鍵前端部下部2bが突条部9の上端上を
スライドすると共に(当接点30d)、下段ヒンジ4a
の前端下部が前後方向ガイドリブ16の上面上をスライ
ドする(当接点30c)。その際、鍵ユニット1が鍵並
び方向にずれた場合であっても、横ガイドリブ10が黒
鍵右内側面3bまたは黒鍵左内側面3cに当接すること
により、前後方向ガイドリブ16が凹部3dに収容され
得る範囲内に鍵ユニット1の鍵並び方向の位置が規制さ
れる。また、鍵ユニット1のスライドに伴い、鍵係止片
7a、8aは上限ストッパ部材13の下方において後方
に向かって水平移動する。この時点までは、白鍵アクチ
ュエータ2a及び黒鍵アクチュエータ3aは、鍵スイッ
チ14の弾性膨出部14aに当接しない。
【0071】鍵ユニット1をさらに後方に移動させ、下
段ヒンジ4aの前端下部が前後方向ガイドリブ16の上
面後端を経過すると、図6に示すように、鍵ユニット1
の自重により鍵ユニット1の前半部が下降する。それに
伴い各鍵アクチュエータ2a、3aが弾性膨出部14a
に当接する(当接点30f)。その後、鍵ユニット1
は、自重によるバランスの崩れから弾性膨出部14aを
支点として後方(図面上右回り)に回転する。鍵ユニッ
ト1が回転すると、白鍵前端部下部2bが突条部9から
離れると共に、共通基端部5の後端下部5bが後ガイド
ストッパ18のガイド部18aに当接する(当接点30
e)。その際、前後方向ガイドリブ16は黒鍵3の凹部
3dに収容される。このような動作により、各鍵アクチ
ュエータ2a、3aが弾性膨出部14aにほぼ真上から
当接するので、弾性膨出部14aがめくれや変形を起こ
したまま鍵装着がされることを防止することができる。
【0072】次いで、共通基端部5近傍を上方から押圧
すると、鍵ユニット1が弾性膨出部14aを支点として
さらに後方に回転する。これに伴い、共通基端部5は、
後端下部5bがガイド部18aに案内され、図7に示す
ように後レール部20gに当接すると共に(当接点30
h)、前端下部5aが前レール部20fに当接する(当
接点30k)。なお、上方からの押圧時に鍵ユニット1
の位置が前方にずれた場合は、前端下部5aがガイド部
17aにより案内されて、やはり図7に示す状態とな
る。ガイド部17a及びガイド部18aにより、共通基
端部5を前後方向における適切な嵌合位置に導くことが
できる。
【0073】また、共通基端部5近傍を上方から押圧す
ることによる上記鍵ユニット1の回転に伴い、図7に示
すように、鍵係止片7a、8aが上方に移動し、やがて
鍵係止片上端部7c、8cが上限ストッパ部材13の下
面に当接する(当接点30j)。これにより、押鍵復帰
動作時の各鍵2、3の上限位置が規制される。さらにこ
れに伴い、弾性片6がつめ用孔20eの入り口に仮挿入
される(当接点30h)。なお、鍵アクチュエータ2
a、3aは弾性膨出部14aに当接したままである(当
接点30i)。
【0074】共通基端部5近傍を上方からさらに押圧す
ると、図8に示すように、前端下部5a及び後端下部5
bが下ケース後部20D上面に当接すると共に、共通基
端部5が前ガイドストッパ17及び後ガイドストッパ1
8間に挟入嵌合される。これと共に、弾性片6がつめ用
孔20eに挿入され、つめ6aがつめ用孔20eに係止
される。これらにより、鍵ユニット1の前後方向の位置
及び共通基端部5の上下方向の位置が規制される。さら
に、鍵アクチュエータ2a、3aと弾性膨出部14aと
の当接状態は、互いの当接面が略平行な状態となる(当
接点30m)。なお、鍵係止片上端部7c、8cは上限
ストッパ部材13の下面に当接したままである(当接点
30n)。
【0075】この時点では、後端下部5bの後端面が後
レール部20gの前端面に当接している(当接点30
o)。また、弾性片6の弾性力及び後レール部20gか
らの反力により共通基端部5が前方に付勢されているの
で、共通基端部5の当接面5cは前レール部20fの基
準面20hに圧接されている(当接点30l)。従っ
て、鍵ユニット1の前後方向の位置決めのための真の基
準面となるものは前レール部20fの基準面20hであ
る。この意味で、鍵ユニット1の前後方向における位置
決めのためには、後レール部20g及び弾性片6の双方
を設けなくても、いずれかを設ければ足りる。
【0076】次いで、鍵ユニット1を前レール部20f
及び後レール部20gに沿って鍵並び方向にスライドさ
せ、鍵並び方向の位置を適当に決定する。この作業は、
鍵ユニット1を複数装着する場合は、全ての鍵ユニット
1の装着後に行うようにしてもよい。鍵並び方向の位置
が決定された後、孔19を介してネジ孔20iに不図示
のネジを螺合することにより、鍵ユニット1の下ケース
20への装着が完了する。
【0077】なお、鍵ユニット1を下ケース20から外
すときは、つめ6aを後方から押してつめ用孔20eと
の係止を解いた後、鍵装着時と逆の動作を行う。本鍵盤
装置では、キーガイドが設けられていないので、鍵ユニ
ット1を極めて容易に取り外すことができる。
【0078】本実施の形態によれば、鍵装着時に突条部
9により鍵ユニット1を支持するようにしたので、従来
のようにキーガイドで支持する場合に比し、支持の安定
性が向上し、鍵装着動作が容易になる。また、突条部9
は構造が簡単であり、本鍵盤装置本体の補強を兼ねるの
で、コストも低減することができる。さらに、白鍵2に
おいて突条部9と当接する部材を白鍵2自身に別途設け
る必要がないので、構造の簡単化、低コスト化だけでな
く、金型による製造時の「ひけ」現象を低減することが
できる。しかも突条部9は鍵ユニット1の取り外し動作
を妨げない。また、突条部9の高さを適当に設定するこ
とにより、白鍵2の最強打時における最下限ストッパと
しての役割を果たすので、ヒンジ部4の保護及び押鍵ス
トッパ11の薄型化を図ることができる。
【0079】また、横ガイドリブ10を設けたことによ
り、前後方向ガイドリブ16が黒鍵3の凹部3dに確実
に収容される。横ガイドリブ10は被ガイド溝3eに対
してクリアランスを有しているので、従来のようにキー
ガイドによる鍵並び方向の位置を規制する場合に比し、
初期位置が設定しやすくなる。しかも、横ガイドリブ1
0は押鍵動作及び鍵ユニット1の取り外し動作を妨げな
い。
【0080】また、前後方向ガイドリブ16の突条部9
との協動作用により、鍵装着終了直前には、鍵アクチュ
エータ2a、3aが弾性膨出部14aに真上から当接す
るので、弾性膨出部14aのめくれや変形が防止され、
鍵スイッチ14の機能の信頼性を確保することができ
る。さらに、鍵装着終了時には、前後方向ガイドリブ1
6が黒鍵3の凹部3dに収容されるようにしたので、鍵
装着終了後におけるデッドスペースが発生せず、他部品
の実装スペースを損なわないだけでなく、外観にも影響
を与えない。特に、鍵盤装置本体の厚型化を防止するこ
とができる。
【0081】また、鍵装着時には前後方向ガイドリブ1
6に下段ヒンジ4aの下面が当接するようにしたので、
前後方向ガイドリブ16と当接するための部材を鍵ユニ
ット1側に別途設けなくてもよい。しかも、凹部3dは
黒鍵3に通常設けられるものであり、これを利用してい
るので、極めて構造が簡単であり、低コストである。し
かも、前後方向ガイドリブ16は凹部3dと遊嵌状態で
あるので、押鍵動作及び鍵ユニット1の取り外し動作を
妨げない。さらに、従来のように前後方向ガイドリブ1
6に相当する支持部材を鍵ユニット1側に設けた場合に
比し、鍵装着前の鍵ユニット1の取扱いが容易になる。
【0082】また、従来のように鍵アクチュエータ2
a、3a及び弾性膨出部14aを鍵ユニット1の仮位置
決め基準とせず、鍵ユニット1の前後方向の位置を前レ
ール部20fにより決定するようにしたので、鍵ユニッ
ト1の前後方向の位置決めを容易化することができる。
さらに、ネジ孔20iによりネジ止めする前は、鍵ユニ
ット1を、前後方向の位置を適正に維持しつつ鍵並び方
向に自由に移動させることが可能となる。従って、ネジ
止めに際し、鍵ユニット1の鍵並び方向の位置に自由度
が得られるので、鍵ユニット1自身の製造誤差または鍵
ユニット1と下ケース20との精度誤差を吸収すること
ができる。従って、鍵装着のやり直しによる作業効率の
低下や、鍵ユニット1が不良とされて歩留りが悪化する
ことによるコストの上昇を回避することができる。な
お、ネジ止めを廃止すれば、製造工程の簡略化、部品点
数の削減等を図ることができる。
【0083】以上のように、本実施の形態によれば、鍵
装着前の鍵ユニット1の取扱い容易性を維持しつつ、さ
らには押鍵感触の低下、または弾性膨出部14aのめく
れや変形等の不具合を回避しつつ、低いコスト、簡単な
構造でありながら、鍵ユニット1の下ケース20への装
着動作の容易化、及び省スペース化を図ることができ
る。
【0084】なお、突条部9、横ガイドリブ10、前後
方向ガイドリブ16、前ガイドストッパ17、後ガイド
ストッパ18、前レール部20f及び後レール部20g
は、いずれも下ケース20と別体で設けるようにしても
よい。
【0085】なお、突条部9の形状は図示したものに限
られるものではなく、鍵装着時の鍵ユニット1のガイド
と口棒部20Aの補強とを兼ね備えるような形状であれ
ば、矩形等の他の形状であってもよい。
【0086】なお、本実施の形態では、前後方向ガイド
リブ16が収容される凹部3dを黒鍵3に設けたが、白
鍵2に設けるようにしてもよい。
【0087】なお、本実施の形態では、弾性片6を共通
基端部5に設けたが、下ケース20側に設け、これに対
応するつめ用孔20eを共通基端部5側に設けるように
してもよい。また、弾性片6を共通基端部5の前部また
は下ケース後部20Dの前部に設けるようにしてもよ
い。
【0088】なお、本実施の形態では、鍵装着時に共通
基端部5が前レール部20f及び後レール部20g間に
挟入嵌合されるようにしたが、嵌合関係(凹凸)をこれ
とは逆にしてもよい。
【0089】なお、本実施の形態ではキーガイドを設け
なかったが、押鍵時の横振れ防止等のためにキーガイド
を設けるようにしてもよい。その場合は、鍵装着時にお
いて、キーガイドの鍵並び方向の両側面を鍵ユニット1
の鍵並び方向のガイドとして機能させるようにしてもよ
い。
【0090】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の請求項1
に係る鍵盤装置によれば、鍵と、該鍵を回動自在に支持
する鍵支持部材と、弾性膨出部を有し、前記鍵支持部材
に取り付けられて前記鍵の押鍵動作を検出する押鍵動作
検出手段と、前記鍵に設けられ、前記鍵の押鍵時に前記
押鍵動作検出手段の弾性膨出部を押圧するアクチュエー
タと、前記鍵支持部材の本体に設けられた口棒部とを備
え、前記鍵の前記鍵支持部材への装着時に前記鍵をスラ
イド自在に支持する突条部を鍵並び方向に沿って前記口
棒部に設けたので、低いコスト、簡単な構造でありなが
ら、鍵の鍵支持部材への装着動作を容易にし、製造時の
組立性を向上させることができる。
【0091】請求項2に係る鍵盤装置によれば、鍵と、
該鍵を回動自在に支持する鍵支持部材と、弾性膨出部を
有し、前記鍵支持部材に取り付けられて前記鍵の押鍵動
作を検出する押鍵動作検出手段と、前記鍵に設けられ、
前記鍵の押鍵時に前記押鍵動作検出手段の弾性膨出部を
押圧するアクチュエータとを備え、前記鍵を後方へスラ
イドさせて前記鍵支持部材に装着する際に前記鍵を案内
する第1のガイドリブを、前記鍵支持部材の後部上面
突設し、前記第1のガイドリブを、前記鍵の前記鍵支持
部材への装着動作の開始から終了直前までの間、前記鍵
のヒンジ部の下面と当接し得るように構成すると共に、
前記鍵の前記鍵支持部材への装着終了時に前記第1のガ
イドリブが収容される凹部を前記鍵の本体に設けたの
で、装着前の鍵の取扱い容易性を維持しつつ、さらには
弾性膨出部の硬度を高くすることによる押鍵感触の低下
等の不具合、あるいは弾性膨出部のめくれや変形等によ
る押鍵検出機能の信頼性低下等の不具合を回避しつつ、
低いコスト、簡単な構造でありながら、省スペース化を
図ることができる。
【0092】請求項3に係る鍵盤装置によれば、前記鍵
の前記鍵支持部材への装着のための後方へのスライド時
における前記鍵の鍵並び方向の位置を、前記第1のガイ
ドリブが前記鍵に設けられた凹部に収容され得る範囲内
に規制する第2のガイドリブを前記鍵支持部材の前記鍵
に対向する部分に設けたので、前記第1のガイドリブが
前記凹部に確実に収容される。
【0093】請求項4に係る鍵盤装置によれば、前記鍵
は黒鍵及び白鍵から成る鍵ユニットであり、前記凹部を
前記黒鍵に設けたので、白鍵に設けられる場合に比し、
前記凹部へ前記第1のガイドリブがより深く収容され得
ることから、鍵盤装置本体をより薄型化することができ
る。請求項5に係る鍵盤装置によれば、黒鍵及び白鍵か
ら成る鍵ユニットと、前記鍵ユニットが装着されること
で前記鍵を回動自在に支持する鍵支持部材と、弾性膨出
部を有し、前記鍵支持部材に取り付けられて前記鍵の押
鍵動作を検出する押鍵動作検出手段と、前記鍵に設けら
れ、前記鍵の押鍵時に前記押鍵動作検出手段の弾性膨出
部を押圧するアクチュエータとを備え、前記鍵ユニット
を後方へスライドさせて前記鍵支持部材に装着する際に
前記鍵ユニットを案内する第1のガイドリブを、前記鍵
支持部材の前記鍵ユニットに対向する部分に突設すると
共に、前記鍵ユニットの前記鍵支持部材への装着終了時
に前記第1のガイドリブが収容される凹部を前記黒鍵の
本体に設けたので、装着前の鍵の取扱い容易性を維持し
つつ、さらには弾性膨出部の硬度を高くすることによる
押鍵感触の低下等の不具合、あるいは弾性膨出部のめく
れや変形等による押鍵検出機能の信頼性低下等の不具合
を回避しつつ、低いコスト、簡単な構造でありながら、
省スペース化を図ることができると共に、凹部が白鍵に
設けられる場合に比し、前記凹部へ前記第1のガイドリ
ブがより深く収容され得ることから、鍵盤装置本体をよ
り薄型化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態に係る鍵盤装置の構成を
示す垂直縦断面図である。
【図2】同装置の鍵ユニットを裏(下)側から見た平面
図である。
【図3】同装置の下ケースの左端から略中央までの部分
を上からみた平面図であり、その左端部に1オクターブ
分の鍵ユニットが装着された状態を示す。
【図4】同装置の鍵装着動作の手順(初期位置時)を示
す垂直縦断面図である。
【図5】同装置の鍵装着動作の手順(後方へのスライド
時)を示す垂直縦断面図である。
【図6】同装置の鍵装着動作の手順(下降開始時)を示
す垂直縦断面図である。
【図7】同装置の鍵装着動作の手順(下降後)を示す垂
直縦断面図である。
【図8】同装置の鍵装着動作の手順(鍵装着終了時)を
示す垂直縦断面図である。
【図9】従来の鍵盤装置の構成を示す垂直縦断面図であ
る。
【符号の説明】
1 鍵ユニット 2 白鍵 2a 白鍵アクチュエータ 2b 白鍵前端部下部 3 黒鍵 3a 黒鍵アクチュエータ 3d 凹部 3e 被ガイド溝 4 ヒンジ部 4a 下段ヒンジ 5 共通基端部 7 白鍵被ガイド片 8 黒鍵被ガイド片 9 突条部 10 横ガイドリブ(第2のガイドリブ) 14 鍵スイッチ(押鍵動作検出手段) 14a 弾性膨出部 16 前後方向ガイドリブ(第1のガイドリブ) 20 下ケース(鍵支持部材) 20A 口棒部

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鍵と、 該鍵を回動自在に支持する鍵支持部材と、 弾性膨出部を有し、前記鍵支持部材に取り付けられて前
    記鍵の押鍵動作を検出する押鍵動作検出手段と、 前記鍵に設けられ、前記鍵の押鍵時に前記押鍵動作検出
    手段の弾性膨出部を押圧するアクチュエータと、 前記鍵支持部材の本体に設けられた口棒部とを備え、 前記鍵の前記鍵支持部材への装着時に前記鍵をスライド
    自在に支持する突条部を鍵並び方向に沿って前記口棒部
    に設けたことを特徴とする鍵盤装置。
  2. 【請求項2】 鍵と、 該鍵を回動自在に支持する鍵支持部材と、 弾性膨出部を有し、前記鍵支持部材に取り付けられて前
    記鍵の押鍵動作を検出する押鍵動作検出手段と、 前記鍵に設けられ、前記鍵の押鍵時に前記押鍵動作検出
    手段の弾性膨出部を押圧するアクチュエータとを備え、 前記鍵を後方へスライドさせて前記鍵支持部材に装着す
    る際に前記鍵を案内する第1のガイドリブを、前記鍵支
    持部材の後部上面に突設し、前記第1のガイドリブを、前記鍵の前記鍵支持部材への
    装着動作の開始から終了直前までの間、前記鍵のヒンジ
    部の下面と当接し得るように構成すると共に、 前記鍵の
    前記鍵支持部材への装着終了時に前記第1のガイドリブ
    が収容される凹部を前記鍵の本体に設けたことを特徴と
    する鍵盤装置。
  3. 【請求項3】 前記鍵の前記鍵支持部材への装着のため
    の後方へのスライド時における前記鍵の鍵並び方向の位
    置を、前記第1のガイドリブが前記鍵に設けられた凹部
    に収容され得る範囲内に規制する第2のガイドリブを前
    記鍵支持部材の前記鍵に対向する部分に設けたことを特
    徴とする請求項2記載の鍵盤装置。
  4. 【請求項4】 前記鍵は黒鍵及び白鍵から成る鍵ユニッ
    トであり、前記凹部を前記黒鍵に設けたことを特徴とす
    る請求項2または3記載の鍵盤装置。
  5. 【請求項5】 黒鍵及び白鍵から成る鍵ユニットと、 前記鍵ユニットが装着されることで前記鍵を回動自在に
    支持する鍵支持部材と、 弾性膨出部を有し、前記鍵支持部材に取り付けられて前
    記鍵の押鍵動作を検出する押鍵動作検出手段と、 前記鍵に設けられ、前記鍵の押鍵時に前記押鍵動作検出
    手段の弾性膨出部を押圧するアクチュエータとを備え、 前記鍵ユニットを後方へスライドさせて前記鍵支持部材
    に装着する際に前記鍵ユニットを案内する第1のガイド
    リブを、前記鍵支持部材の前記鍵ユニットに対向する部
    分に突設すると共に、 前記鍵ユニットの前記鍵支持部材への装着終了時に前記
    第1のガイドリブが収容される凹部を前記黒鍵の本体に
    設けたことを特徴とする鍵盤装置。
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