JP3217982U - 制振ダンパー - Google Patents

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Abstract

【課題】減衰比及び自然周波数を簡単に設定調整可能な制振ダンパーを提供する。
【解決手段】構造物に取り付けられて振動を減衰する制振ダンパーであって、下壁11及び下壁11から上方へ延伸する周壁12を有し、下壁11と周壁12で所定の内部空間13を囲む収容槽1と、互いに連通する多数の孔31を有することにより、等方性浸透性を持つように作成され、内部空間13に配置されている減衰手段3と、充満しない状態で内部空間13に収容され、収容槽1が移動すると減衰手段3が有する多数の孔31の間に流動して減衰効果を提供する液体2と、を備え、多数の孔31の体積と減衰手段3の多数の孔31を含む総体積の比の値を孔隙率γとし、該γは0.2以上で1未満である。
【選択図】図3

Description

本考案は、制振ダンパーに関し、特に、同調液体ダンパーに関する。
構造物に使用される制振ダンパーとしては、例えば同調質量ダンパーや、同調液体ダンパーがある。
図1に従来の同調質量ダンパーの一例が示されており、このような同調質量ダンパーは、梁51と柱52を備えた構造物における梁51の上に配置され、ローラー56で梁51の上を移動可能な重り53と、バネ54と、ダンパー55とを備え、構造物が振動する際に重り53がそれに応じて移動(振動)することにより、重り53の移動(振動)による反力で構造物の振動幅を抑えると共に、ダンパー55で振動エネルギーを吸収する。
特に、同調質量ダンパーは自身の自然周波数を該構造物の自然周波数との比率が同調周波数比(tuned-frequency ratio)に、そして同調質量ダンパーの減衰比が最適減衰比(optimal damping ratio)に調整されているため、最適な減衰制振効果を提供することができる。
また、図2に従来の同調液体ダンパーの一例が示されており、図示のように、この同調液体ダンパーは梁51と柱52を備えた構造物における梁51の上に配置された水槽58と、水槽58内に収容される液体57とを備え、構造物が振動する際に液体57が水槽58内で流れることによる反力で構造物の振動幅を抑えながら、液体57が持つ粘度で振動エネルギーを吸収する。
中国特許出願公開第103590503A号明細書
しかし、このような液体ダンパーは液体57が持つ粘度のみで振動エネルギーを吸収するため、減衰比が低い欠点がある。この欠点を克服するため、水槽内に柵や区切り板などを設置することで減衰比を上げる試みがなされたが、最適減衰比は4%程度に留まり、業界において実用に足りる減衰比とされる5%〜10%に到達することが出来なかった。
また、特許文献1に記載された同調液体ダンパーではスポンジを用いて減衰比を高める共に、液体の零れを防ぐことができる旨が記載されているが、実用に足りる減衰比に到達することが出来ない上、同調周波数比の設定方法に関しては記載されていない。
上記従来技術の問題点に鑑みて、本考案は、減衰比及び自然周波数を簡単に設定調整可能な制振ダンパーの提供を目的とする。
上記目的を達成すべく、本考案は、構造物に取り付けられて振動を減衰する制振ダンパーであって、下壁及び該下壁から上方へ延伸する周壁を有し、該下壁と該周壁で所定の内部空間を囲む収容槽と、互いに連通する多数の孔を有することにより、等方性浸透性を持つように作成され、前記内部空間に配置されている減衰手段と、充満しない状態で前記内部空間に収容され、前記収容槽が移動すると前記減衰手段が有する前記多数の孔の間に流動して減衰効果を提供する液体と、を備え、前記多数の孔の体積と前記減衰手段の前記多数の孔を含む総体積の比の値を孔隙率γとし、該γは0.2以上で1未満である。
上記構成により、本考案は多孔質材料からなる減衰手段の孔隙率を調整することにより、該制振ダンパーの減衰比及び自然周波数を簡単に設定調整が可能となる。更に、本考案は考案者が提供する公式を利用して、収容槽の寸法や液体の量、減衰手段の浸透係数を設定することにより、該制振ダンパーの減衰比及び自然周波数を、対応の構造物に最適な数値に調整することができる。即ち、本考案は、構成が簡単な上、減衰比及び自然周波数を簡単に設定調整が可能な制振ダンパーを提供するため、製造やメンテナンスのコストを節約することができると共に、構造物の設計を制振ダンパーにあわせて変更することが不要な利点もある。
従来の同調質量ダンパーの一例が示されている説明図である。 従来の同調液体ダンパーの一例が示されている説明図である。 本考案の制振ダンパーの第1の実施形態の構成が示された斜視図である。 本考案の制振ダンパーの第1の実施形態の構成が示された分解斜視図である。 本考案の制振ダンパーの第2の実施形態の構成が示された上面図である。 本考案の制振ダンパーの第3の実施形態の構成が示された上面図である。 本考案の制振ダンパーの第4の実施形態の構成が示された上面図である。 本考案の制振ダンパーの第5の実施形態の構成が示された上面図である。 本考案の制振ダンパーの第6の実施形態の構成が示された断面図である。 本考案の制振ダンパーの第7の実施形態の構成が示された上面図である。
以下、各図面を参照して本考案の制振ダンパーの各好ましい実施形態について詳しく説明する。
図3〜図4に本考案の制振ダンパーの第1の実施形態の構成が示されており、図3はその斜視図であり、図4はその分解斜視図である。図示のように、本考案の制振ダンパーは、構造物に取り付けられて振動を減衰する制振ダンパーであって、下壁11及び該下壁11から上方へ延伸する周壁12を有し、該下壁11と該周壁12で所定の内部空間13を囲む収容槽1と、互いに連通する多数の孔31を有することにより、等方性浸透性(isotropic permeability)を持つように作成され、内部空間13に配置されている減衰手段3と、充満しない状態で内部空間13に収容され、収容槽1が移動すると減衰手段3が有する多数の孔31の間に流動して減衰効果を提供する液体2と、を備えている。なお、本考案において充満しない状態で液体2を入れるのは、揺れた際に、振動を減衰できる程度に隙間がないと、液体2が内部空間13内を移動できず、十分な減衰効果が得られないからである。従って、本考案において充満しない状態とは、十分な減衰効果が得られる程度に収容槽1の上側に液体2が移動できる空間を確保しておくことを意味する。
そして本考案において、減衰手段3が有する多数の孔31の体積と、該減衰手段3の、多数の孔31をも含む総体積の比の値を孔隙率γとすると、該γは0.2以上で1未満の範囲内に設定されている。
この第1の実施形態において、収容槽1は長さLと幅Bと所定の高さを有し、内部空間13を囲む中空の長方体である。減衰手段3は、プラスチック材料により作成されることが好ましく、液体2に浸かるように収容槽1が囲む内部空間13に配置されることにより、液体2は減衰手段3に形成された多数の孔31の間に流動可能である。液体2に関しては、水を使用することも可能で、調達の利便性に関しては好ましい選択である。液体2を充満しない状態(即ち、液体2の液面から下壁11までの高さhが、収容槽1の高さより低くなる液体量)で内部空間13に入れることで、収容槽1が構造物の振動により移動する際、減衰手段3が有する多数の孔31の間に流動することが可能となって液体2が持つ粘度で減衰効果を提供することができる。
更に、この実施形態において、減衰手段3は、該減衰手段3に形成された多数の孔31をも含めた全体が内部空間13を充満するように収容槽1内に収容されている。
本考案者の研究により、該減衰手段3の、多数の孔31をも含む総体積の比の値である孔隙率γが0.2未満の場合、液体2の液面から下壁11までの高さhに少しの変化があると、制振ダンパーの自然周波数は大きく変化するため、制振ダンパーの自然周波数の調整/設定が難しいことが判明したので、減衰手段3を、互いに連通する多数の孔31を有することで等方性浸透性を持つように作成すると共に、減衰手段3が有する多数の孔31の体積と、該減衰手段3の、多数の孔31をも含む総体積の比の値を孔隙率γとすると、該孔隙率γを0.2以上で1未満の範囲内に設定することでこの問題点を解決する。更に、孔隙率γを0.4以上で0.8以下の範囲内に入るように減衰手段3を作製することにより、自然周波数や減衰比の調整/設定がしやすい制振ダンパーを提供することができる。
図5〜図8は、本考案の制振ダンパーの第2〜第5の実施形態の構成が示された上面図である。
図5に示されているように本考案の制振ダンパーの第2の実施形態における減衰手段3に関しては、収容槽1の内側に取り付けられた固定手段4を介して、内部空間13の中間の一部のみを占めるように配置することが可能であることが示されている。
図6に示されているように本考案の制振ダンパーの第3の実施形態における減衰手段3に関しては、収容槽1の内側に取り付けられた固定手段4を介して、内部空間13の両側のみを占めるように配置することも可能であることが示されている。
図7に示されているように本考案の制振ダンパーの第4の実施形態における減衰手段3に関しては、収容槽1の内側に取り付けられた固定手段4を介して、内部空間13内に4つの列を作るように配置することも可能であることが示されている。
図8に示されているように本考案の制振ダンパーの第5の実施形態における減衰手段3に関しては、内部空間13内において周壁12を沿うように配置することも可能であることが示されている。
即ち、この第2〜第5の実施形態では、本考案の減衰手段3は第1の実施形態のように、該減衰手段3に形成された多数の孔31をも含めた全体が内部空間13を充満するように収容槽1内に収容されように構成する必要はなく、制振ダンパーの自然周波数や減衰比の調整/設定に応じて、様々な変更を加えることができることが示されている。
更に、図9は、本考案の制振ダンパーの第6の実施形態の構成が示された断面図である。
図9に示されているように本考案の制振ダンパーの第6の実施形態における減衰手段3に関しては、収容槽1の内側に取り付けられた固定手段4を介して内部空間13の上部131に支持されるように配置することが可能であることが示されている。そしてこの第6の実施形態の変化例としては、減衰手段3が内部空間13の下部のみを占める構成や、中間部のみを占める構成などを採用することも可能であり、更に、減衰手段3が内部空間13の下部を除いて、上部131及び中間部のみを占める構成や、内部空間13の中間部を除いて、上部131及び下部のみを占める構成なども採用することは可能である。即ち、この第6の実施形態及びその変化例では、本考案において減衰手段3の配置方法は制振ダンパーの自然周波数や減衰比の調整/設定に応じて、様々な変更を加えることができることが示されている。
図10は本考案の制振ダンパーの第7の実施形態の構成が示された上面図である。
図示のように、この第7の実施形態において、収容槽1は半径Rを有し、内部空間13を囲む中空の円柱体である。そして減衰手段3は、該減衰手段3に形成された多数の孔31をも含めた全体が内部空間13を充満するように収容槽1内に収容されている。
このように、本考案の制振ダンパーは、収容槽1が上記第1〜第6の実施形態の中空長方体に形成される必要はなく、中空の円柱体として構成されることも可能である。
ちなみに、上記各実施形態に示される収容槽1は、上方に向かって開口する構成で該開口を介して液体2や減衰手段3を内部空間13に入れることができるが、該開口を覆う蓋(図示せず)を更に備えることも可能である。蓋を備えることにより、内部空間13を清潔に保つことや、作業員が内部空間13内に落下してしまうなどの事故を避けることができる。
また、減衰手段3が収容槽1の内部空間13に設置される位置に関しては、内部空間13の中央寄り、そして上方寄りの箇所に配置されると、その箇所における液体2の流速が比較的高いため、より高い減衰比を提供することが出来る。一方、減衰手段3を、周壁12寄り、そして下板11寄りの箇所に配置されると、減衰比を下げることが出来る。このように、対応する構造物の自然周波数に応じて、減衰手段3が収容槽1の内部空間13に設置される位置を調整して、本考案の制振ダンパーの減衰比及び自然周波数を、対応する構造物に最適な数値に調整することができる。
更に、減衰手段3の浸透係数も制振ダンパーの減衰比及び自然周波数に関係するため、本考案者は、制振ダンパーを以下の公式を満たすことで該制振ダンパーを対応する構造物に適用できる該制振ダンパーの最適減衰比に対応する収容槽1の寸法と液体2の液量と減衰手段3の浸透係数を導き出した。
即ち、第1の実施形態を例とすると、収容槽1が中空の長方体であり、そして減衰手段3は、内部空間13を充満するものである場合、該長方体の長さをLとし、幅をBとし、内部空間13に収容される液体2の液面から下壁11までの高さをhとし、液体2の粘度をμとし、密度をρとし、減衰手段3の浸透係数をκとし、該制振ダンパーの第1振動モードの等価質量をmと該構造物の質量mの比の値をRとし、対応の構造物の自然周波数をωとし、該制振ダンパーの自然周波数をω、減衰比をξnとし、該制振ダンパーの第n振動モードの質量をmとし、同調周波数比率をfとし、該制振ダンパーの最適減衰比をξoptとし、重力加速度をgとし、該制振ダンパーの自然周波数をωを該構造物の自然周波数をωで割って得た周波数の比fをftとし、そして該制振ダンパーの減衰比ξnイコール該制振ダンパーの最適減衰比ξoptとすると、以下の式(A1)〜(A6)で最適減衰比ξoptに対応するL、B、h、κの関係を算出することができる。
実際に上記各パラメータを決める設計段階では、まず、
該制振ダンパーの第1振動モードの等価質量をmと該構造物の質量mを用いて、それら質量比の値Rを算出し、それから式(A5)、(A6)を用いて、同調周波数比率fと、該制振ダンパーの最適減衰比ξoptとを算出する。
続いて、算出した同調周波数比率fを、式(A2)において該制振ダンパーの自然周波数をωを該構造物の自然周波数ωで割って得た周波数の比fとして代入して、減衰手段3の孔隙率γと、収容槽1の長さをLと、幅Bと、液体2の液面から下壁11までの高さhとの関係を算出する。
更に、算出した最適減衰比ξoptを式(A3)におけるξnに代入することにより、減衰手段3の浸透係数をκを算出する。
このように計算すると、収容槽1の孔隙率γ×液体2の液面から下壁11までの高さhが0.1×収容槽1の長さhの場合、浸透係数κを10−7〜10−5の範囲内に設定することで、好ましい制振効果を得ることができる。
また、第7の実施形態を例とすると、収容槽1が中空の円柱体であり、そして減衰手段3は、内部空間13を充満するものである場合、該円柱体の半径をRとし、内部空間13に収容される液体2の液面から下壁11までの高さをhとし、液体2の粘度をμとし、密度をρとし、減衰手段3の浸透係数をκとし、該制振ダンパーの第1振動モードの等価質量mと該構造物の質量mの比の値をRとし、対応する構造物の自然周波数をωとし、該制振ダンパーの自然周波数をω、減衰比をξnとし、該制振ダンパーの第n振動モードの質量をmとし、同調周波数比率をfとし、該制振ダンパーの最適減衰比をξoptとし、重力加速度をgとし、λを第1種ベッセル関数の一次導関数のn番目の根とし、該制振ダンパーの自然周波数ωを該構造物の自然周波数ωで割って得た周波数の比fをftとし、そして該制振ダンパーの減衰比ξnイコール該制振ダンパーの最適減衰比ξoptとすると、以下の式(B1)〜(B6)で最適減衰比ξoptに対応するR、h、κの関係を算出することができる。
上記のように、収容槽1の容積(長さL、幅B、または半径R)と、液体2の量(即ち内部空間13に収容される液体2の液面から下壁11までの高さh)と、減衰手段3の孔隙率γ及び浸透係数κを調整することにより、構造物に適する同調周波数比率f及び最適減衰比ξoptを得ることが出来、即ち、構造物に適する制振ダンパーを設計することができる。
以下は第1の実施形態を例として、制振ダンパーのパラメータセットを例示する。ここで、収容槽1の幅Bは10cmに固定し、液体2として水が使用されているので、水の粘度μは10−3pa・sであり、密度は1000kg/mである。
このように、本考案の制振ダンパーの3つの設計例は、いずれも7.6%の最適減衰比を得ることができ、これは業界において実用に足りる最適減衰比とされる5%〜10%の最適減衰比をクリアしている。
以上をまとめると、本考案は収容槽1と液体2と減衰手段3とを備えた簡単な構造で、減衰手段を互いに連通する多数の孔を有することにより等方性浸透性を持つものを使用し、且つ、減衰手段3の孔隙率を0.2以上で1未満の範囲内に設定することにより、業界において実用に足りる最適減衰比を持つ制振ダンパーを提供することができる上、上記公式(A1)〜(A5)または(B1)〜(B5)を用いて収容槽1と液体2と減衰手段3との設計パラメータL、B、R、h、γ、κの関係を算出することができるので、適用する構造物応じて適切に設計することも可能である。
以上の説明は、本考案の実施例に過ぎず、これを以って実用新案登録請求の範囲を限定するものではない。また、本考案の実用新案登録請求の範囲及び明細書の内容に簡単な付加や変化を加えたに過ぎないものについても、実用新案登録請求の範囲に記載された考案の技術的範囲に属するものとする。
上記構成により、本考案の制振ダンパーは、超高層ビルやタワー、橋、船舶、海洋プラットフォームなどの構造物に適用することが可能であり、その中においても超高層ビルやタワー、船舶など、振動周期が比較的長い構造物に適用することが好ましい。
1 収容槽
11 下壁
12 周壁
13 内部空間
131 上部
2 液体
3 減衰手段
31 孔
4 固定手段
L 長さ(収容槽)
B 幅(収容槽)
h 高さ(液体)

Claims (14)

  1. 構造物に取り付けられて振動を減衰する制振ダンパーであって、
    下壁及び該下壁から上方へ延伸する周壁を有し、該下壁と該周壁で所定の内部空間を囲む収容槽と、
    互いに連通する多数の孔を有することにより、等方性浸透性を持つように作成され、前記内部空間に配置されている減衰手段と、
    充満しない状態で前記内部空間に収容され、前記収容槽が移動すると前記減衰手段が有する前記多数の孔の間に流動して減衰効果を提供する液体と、を備え、
    前記多数の孔の体積と前記減衰手段の前記多数の孔を含む総体積の比の値を孔隙率γとし、該γは0.2以上で1未満であることを特徴とする制振ダンパー。
  2. 前記γは0.4以上で0.8以下の範囲内にあることを特徴とする請求項1に記載の制振ダンパー
  3. 前記内部空間に配置されている前記減衰手段は、該内部空間の全体にわたり設けられていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の制振ダンパー。
  4. 前記内部空間に配置されている前記減衰手段は、該内部空間の中間の一部のみを占めることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の制振ダンパー。
  5. 前記内部空間に配置されている前記減衰手段は、該内部空間の両側のみを占めることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の制振ダンパー。
  6. 前記内部空間に配置されている前記減衰手段は、該内部空間内に複数の列を作るように配置されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の制振ダンパー。
  7. 前記内部空間に配置されている前記減衰手段は、該内部空間内において前記周壁を沿うように配置されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の制振ダンパー。
  8. 前記内部空間に配置されている前記減衰手段は、前記収容槽に固定されている固定手段により支持されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の制振ダンパー。
  9. 前記内部空間に配置されている前記減衰手段は、前記収容槽の上部に支持されるように配置されていることを特徴とする請求項8に記載の制振ダンパー。
  10. 前記内部空間に配置されている前記減衰手段は、前記収容槽の中間部に支持されるように配置されていることを特徴とする請求項8に記載の制振ダンパー。
  11. 前記内部空間に配置されている前記減衰手段は、前記下板に固定されるように配置されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の制振ダンパー。
  12. 前記収容槽は、前記内部空間を囲む中空の長方体または円柱体状に形成されていることを特徴とする請求項1〜請求項11のいずれか一項に記載の制振ダンパー。
  13. 前記収容槽は、前記内部空間を囲む中空の長方体であり、
    前記減衰手段は、前記内部空間の全体にわたり設けられるものであり、
    前記長方体の長さをLとし、幅をBとし、
    前記内部空間に収容される前記液体の液面から前記下壁までの高さをhとし、
    前記液体の粘度をμとし、密度をρとし、前記減衰手段の浸透係数をκとし、
    該制振ダンパーの第1振動モードの等価質量をmと該構造物の質量mの比の値をRとし、該構造物の自然周波数をωとし、該制振ダンパーの自然周波数をω、減衰比をξnとし、該制振ダンパーの第n振動モードの質量をmとし、同調周波数比率をfとし、該制振ダンパーの最適減衰比をξoptとし、重力加速度をgとし、該制振ダンパーの自然周波数ωを該構造物の自然周波数ωで割って得た周波数の比fをfとし、そして該制振ダンパーの減衰比ξnイコール該制振ダンパーの最適減衰比ξoptとすると、前記L、B、h、κの関係は以下の式(A1)〜(A6)を満足することを特徴とする請求項1に記載の制振ダンパー。
  14. 前記収容槽は、前記内部空間を囲む中空の円柱体であり、
    前記減衰手段は、前記内部空間の全体にわたり設けられるものであり、
    前記円柱体の半径をRとし、前記内部空間に収容される前記液体の液面から前記下壁までの高さをhとし、
    前記液体の粘度をμとし、密度をρとし、前記減衰手段の浸透係数をκとし、
    該制振ダンパーの第1振動モードの等価質量をmと該構造物の質量mの比の値をRとし、該構造物の自然周波数をωとし、該制振ダンパーの自然周波数をωとし、減衰比をξnとし、該制振ダンパーの第n振動モードの質量をmとし、同調周波数比率をfとし、該制振ダンパーの最適減衰比をξoptとし、重力加速度をgとし、λを第1種ベッセル関数の一次導関数のn番目の根とし、該制振ダンパーの自然周波数をωを該構造物の自然周波数をωで割って得た周波数の比fをfとし、そして該制振ダンパーの減衰比ξnイコール該制振ダンパーの最適減衰比ξoptとすると、前記R、h、κの関係は以下の式(B1)〜(B6)を満足することを特徴とする請求項1に記載の制振ダンパー。
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