JP3217893U - コンベヤーベルトの案内装置およびこの案内装置を備えたベルトコンベヤー - Google Patents

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Abstract

【課題】コンベヤーベルトの案内機能を確保しつつ、メンテナンス作業や交換作業を容易に行なえるコンベヤーベルトの案内装置を提供する。
【解決手段】搬送経路を形成する架台6のコンベヤーベルト2の両側に位置する部位に着脱可能に装着される一対のステー12a、12bと、これらのステー12a、12b間に回動自在に装着されて、コンベヤーベルト2の送り側を案内する送り側ローラー13と、コンベヤーベルト2の戻り側を案内する戻り側ローラー14を備え、送り側ローラー13および戻り側ローラー14が、一対のステー12a、12b間に、コンベヤーベルト2の搬送面と略直交する方向に間隔おいて装着されている。
【選択図】図3

Description

本考案は、物品の搬送を行なうベルトコンベヤーを構成する無端帯状のコンベヤーベルトの案内装置に関する。
従来、ベルトコンベヤーは、無端帯状のコンベヤーベルトを、搬送経路を形成する架台の両端部に設置された駆動ホイールと従動ホイール間に巻回することにより、前記コンベヤーベルトを、物品が載せられてこの物品を搬送する送り側と、前記物品の搬送を終え前記送り側へ戻される戻り側とに画成した構成となっている。
このようなベルトコンベヤーにあっては、物品の搬送距離が長くなるのに伴って前記コンベヤーベルトも長くなる。
そして、前記コンベヤーベルトが長くなるほど、その送り側における中間部が搬送する物品の重量によって下方へ撓みやすく、この結果、前記物品が前記撓みの低い部分へ移動する現象が生じ、あるいは、前記コンベヤーベルトが伸びる現象が生じる。
このような現象が生じると、物品の搬送量にばらつきが生じて、均一な搬送が阻害されるおそれがある。
また、前記コンベヤーベルトが、前記駆動ホイールと前記従動ホイールとの間において、搬送方向の左右にぶれやすくなり、これによって物品の安定した搬送が阻害されることも想定される。
そこで、従来では、たとえば、特許文献1に示されるように、前記架台に、前記コンベヤーベルトを支持案内する案内装置を、前記架台の長さ方向に間隔をおいた複数箇所に設置し、これらの案内装置によって前記コンベヤーベルトの送り側の下部を支持するとともに左右の振れを防止して、前述した不具合の発生を抑制することが提案されている。
実開平5−77112号公報
しかしながら、前述した従来の技術においても、なお、次のような改善すべき問題点が残されている。
すなわち、前記従来のベルトコンベヤーにおける案内装置は、前記コンベヤーベルトの送り側を案内する送り側ローラーと、前記コンベヤーベルトの戻り側を案内する戻り側ローラーとによって構成され、前記送り側ローラーが前記架台の上方に立設されたステーによって支持され、また、前記戻り側ローラーが前記架台の下方に垂設されたステーによって支持された構成となっている。
このように、前記送り側ローラーと前記戻り側ローラーが、それぞれ前記架台の上下に振り分けられて個別に設置されていると、たとえば、前記案内装置のメンテナンス作業や交換作業を行なう際に、前記架台の上下の両方において作業を行なわなければならず、その作業が繁雑であるといった不具合がある。
また、前記物品の搬送経路が床や地面の下方に形成されることもあり、この場合、前記架台の下方のスペースが狭くなりやすく、これによって、前記架台の下部に設置されている前記戻り側ローラーに対する作業が面倒なものとなる。
本考案は、前述した従来の技術において残されている問題点に鑑みてなされたもので、狭隘部に設置された場合においても、コンベヤーベルトの案内機能を確保しつつ、メンテナンス作業や交換作業等を容易に行なえるコンベヤーベルトの案内装置を提供することを解決すべき課題とする。
本考案のコンベヤーベルトの案内装置は、前述した従来の問題点を解決するために、搬送経路に沿って配設される架台に走行可能に装着された無担帯状のコンベヤーベルトを、その送り側および戻り側においてそれぞれ案内するようにしたコンベヤーベルトの案内装置であって、前記架台の前記コンベヤーベルトの両側に位置する部位に着脱可能に装着される一対のステーと、これらのステー間に回動自在に装着されて、前記コンベヤーベルトの送り側を案内する送り側ローラーと、前記コンベヤーベルトの戻り側を案内する戻り側ローラーを備え、前記送り側ローラーおよび前記戻り側ローラーが、前記一対のステー間に、前記コンベヤーベルトの搬送面と略直交する方向に間隔おいて装着されていることを特徴とする。
このように構成された本考案のコンベヤーベルトの案内装置は、一対のステーよって送り側ローラーと戻り側ローラーを支持する。
そして、この案内装置を、前記一対のステーのそれぞれを、搬送経路を構成する架台に取り付けることにより、前記送り側ローラーおよび前記戻り側ローラーを前記架台の上下の一方に装着することができる。
したがって、前記送り側ローラーと前記戻り側ローラーの着脱操作を、前記架台の上方若しくは下方のいずれか一方での作業で済ますことができ、前記架台の設置状況に応じて、その設置場所で広いスペースが確保できる側に前記案内装置を装着することにより、前記送り側ローラーと前記戻り側ローラーの着脱作業を簡便なものとすることができる。
すなわち、前記架台を床に形成された設置スペースに設置する際には、この設置スペースの上方を開放し、この上方開放部から前記架台を挿入し設置するのが一般的である。
したがって、この場合には、前記ステーを前記架台の上部に取り付けることにより、前記架台の設置場所における上方開口部を利用して前記案内装置、すなわち、前記送り側ローラーと前記戻り側ローラーの着脱操作を行なうことができ、その着脱操作を簡便なものとすることができる。
一方、前記架台を天井等の高所に形成された設置スペースに設置する際には、この設置スペースの下方を開放し、この下方開放部から前記架台を挿入し設置するのが一般的である。
したがって、この場合には、前記ステーを前記架台の下部に取り付けることにより、前記架台の設置場所における下方開口部を利用して、前記案内装置、すなわち、前記送り側ローラーと前記戻り側ローラーの着脱操作を行なうことができ、その着脱操作を簡便なものとすることができる。
前記送り側ローラーと前記戻り側ローラーの少なくとも一方を、前記コンベヤーベルトの中央部を平面状に案内する第1ローラーと、この第1ローラーを挟み込むように配置され、前記コンベヤーベルトの両側部を、前記中央部に対して傾斜させた状態で案内する一対の第2ローラーとによって構成することができる。
このような構成とすることにより、前記第1ローラーによって前記コンベヤーベルトの重量を支持するとともに、このコンベヤーベルトの搬送方向の両側部を案内することができる。
これによって、前記コンベヤーベルトの搬送方向左右の蛇行を防止し、安定した搬送を確保することができる。
一方、前記戻り側ローラーは、前記コンベヤーベルトの下面に接触して案内するようにしても良く、また、前記コンベヤーベルトの上面に接触して案内するようにしても良い。
前記請求項1ないし請求項6の何れかに記載のコンベヤーベルトの案内装置を、前記架台の長さ方向に沿って間隔をおいて複数装着することにより、前記送り側ローラーと前記戻り側ローラーの着脱操作が簡便なベルトコンベヤーを構成することができる。
本考案のコンベヤーベルトの案内装置によれば、前記コンベヤーベルトを案内する前記送り側ローラーと前記戻り側ローラーの着脱操作を簡便に行なうことができる。
本考案の一実施形態が適用されたベルトコンベヤーの正面図である。 本考案の一実施形態を示すもので、図1の要部拡大図である。 本考案の一実施形態を示すもので、図2のIII矢視図である。 本考案の一実施形態を示すもので、図3のIV−IV線断面図である。 本考案の一実施形態を示すもので、組み立て手順を示す正面図である。
以下、本考案の一実施形態を図1ないし図5を参照して説明する。
図1において符号1は、本実施形態のコンベヤーベルト2の案内装置3を備えたベルトコンベヤーを示す。
このベルトコンベヤー1は、床Fに形成された搬送溝4内に設置されている。
この搬送溝4は物品の搬送経路に沿って形成され、その全長に亘って上方開口4aを有し、かつ、この上方開口4aが多数の蓋体5によって閉塞されている。
そして、前記ベルトコンベヤー1は、前記搬送溝4に沿って配置され、前記搬送溝4の底部に固定された架台6と、この架台6の一端の上部に回転自在に取り付けられた駆動ホイール7と、他端の上部に回転自在に取り付けられた従動ホイール8と、前記駆動ホイール7にチェーン等の動力伝達帯9を介して接続された電動モーター等の駆動機器10と、前記駆動ホイール7と前記従動ホイール8間に、これらを取り囲むように巻回され、かつ、所定の張力が与えられた状態で前記架台6の上部において支持されている前記コンベヤーベルト2とによって構成されている。
前記架台6は、本実施形態においては、一対の平行なH鋼からなる架台構成体6aによって構成されており、前記搬送溝4の底部に、同じくH鋼からなり、前記架台6の幅方向に交差するように設置されたベース11を介して固定されている。
このように支持された前記コンベヤーベルト2は、その上方に位置されている部位が送り側2aとなされ、また、下方に位置されている部位が戻り側2bとなされている。
そして、前記駆動機器10によって前記駆動ホイール7が回転させられることにより、前記コンベヤーベルト2は、その送り側2aが搬送経路の上流側から下流側へ向けて走行させられるとともに、戻り側2bが搬送経路の下流側から上流側へ向けて走行させられるようになっている。
本実施形態の前記案内装置3は、図1に示すように、前記架台6の上部に、この架台6の長さ方向、すなわち、搬送方向に沿って所定間隔をおいて多数設置され、前記架台6の上方に支持されている前記コンベヤーベルト2の送り側2aと戻り側2bを案内するようになっている。
前記案内装置3について詳述すれば、この案内装置3は、図2ないし図4に示すように、前記架台6の上部に、前記コンベヤーベルト2を挟んで両側に位置する部位に着脱可能に立設される一対のステー12と、これらのステー12間に回動自在に装着されて、前記コンベヤーベルトの送り側2aを案内する送り側ローラー13と、前記コンベヤーベルト2の戻り側2bを案内する戻り側ローラー14を備え、前記送り側ローラーおよび前記戻り側ローラー14が、前記一対のステー12間に、前記コンベヤーベルト2の搬送面と略直交する方向(本実施形態においては上下)に間隔おいて装着された構成となっている。
前記ステー12は、前記架台6の上部にその架台構成体6aを幅方向に跨ぐように設置され、かつ、前記各架台構成体6aにボルトナット等の締結部材16によって着脱可能に取り付けられる支持バー15に固定されている。
また、本実施形態においては、前記ステー12が、前記支持バー15の両端上部に取り付けられた一対の上部ステー12aと、前記支持バー15の両端下部に取り付けられた下部ステー12bと、前記支持バー15の上部で、前記両上部ステー12a間に取り付けられた一対のサブステー12cとによって構成されている。
前記送り側ローラー13は、前記一方の上部ステー12aと前記一方のサブステー12cとの間、および、前記他方の上部ステー12aと前記他方のサブステー12cとの間に回動自在に支持されたサイドローラー13aと、前記サブステー12c間に回動自在に支持されたセンターローラー13bとによって構成されている。
前記上部ステー12aは、前記サブステー12cよりも長く形成されており、これらの上部ステー12aとサブステー12cとの間に支持される前記各サイドローラー13aは、前記支持バー15の端部側が前記支持バー15から離間させられ、かつ、前記支持バー15の中央側が前記支持バー15に近くなるように傾斜した状態で支持されている。
また、前記両サブステー12c間に支持される前記センターローラー13bは、前記各サイドローラー13aの低い位置で、前記支持バー15と略平行となるように支持されている。
前記各下部ステー12bに支持される前記戻り側ローラー14は、それぞれの前記支持バー15の中央側に位置する端部が前記支持バー15に近く、かつ、前記支持バー15の端部側に位置する端部が前記支持バー15から離間するように傾斜した状態で支持されている。
そして、前記送り側ローラー13および前記戻り側ローラー14は、その回転軸線が、前記支持バー15と前記ステー12を含む面内に位置するように配置されている。
このように構成された本実施形態のコンベヤーベルト2の案内装置3は、床に形成された前記搬送溝4を覆って配置されている前記蓋体5を取り外し、前記搬送溝4内に設置されている前記架台6に、図5に示すように、前記搬送溝4の上方開口4aによって形成された広い空間を利用して装着される。
すなわち、前記案内装置3を、前記上部開口4aを経て前記搬送溝4内に挿入し、前記案内装置3の前記支持バー15の各端部を、前記搬送溝4の底部に設置されている平行な一対の前記架台構成体6aのそれぞれの上部に載置する。
ついで、前記支持バー15の各端部を、前記締結部材16によって前記各架台構成体6aに固定することにより、本実施形態の案内装置3を前記搬送溝4内に設置することができる。
このような操作を、前記架台6の長さ方向に間隔をおいた複数箇所において実施することにより、複数の前記案内装置3を前記架台6の上部に取り付ける。
そして、前記複数の案内装置3の前記送り側ローラー13に前記コンベヤーベルト2の送り側を載せ、このコンベヤーベルト2を前記従動ホイール8に巻回して前記案内装置3の下方を経て前記駆動ホイール7へ導いた後に、前記コンベヤーベルト2の両端部を連結することによって、前記コンベヤーベルト2を装着する。
このように装着されたコンベヤーベルト2は、前記駆動ホイール7と前記従動ホイール8間に所定の張力が与えられた状態で装着されるとともに、前記駆動ホイール7と前記従動ホイール8間において、その送り側の下面が前記複数の送り側ローラー13によって支持され、かつ、戻り側が、その上面に接触させられる前記複数の戻り側ローラー14によって案内される。
そして、前記コンベヤーベルト2が前記駆動ホイール7によって走行させられる際に、このコンベヤーベルト2が前記送り側ローラー13と前記戻り側ローラー14とによって案内される。
また、本実施形態においては、前記案内装置3の前記送り側ローラー13を構成する前記両サイドローラー13aが、前記コンベヤーベルト2の送り側2aの両側部を持ち上げるように変形させて案内し、前記コンベヤーベルト2の戻り側2bの両端部を、前記両戻り側ローラー14によって押し下げるように変形させて案内する。
したがって、前記コンベヤーベルト2が、その幅方向の振れが抑制された状態で案内される。
このように、本実施形態に係わる前記案内装置3は、前記搬送溝4内に設置されている前記架台6への着脱操作を、前記搬送溝4の上部開口4aを経て連続された大きな空間において行なうことができる。
また、着脱操作に際し、前記案内装置3を構成する前記支持バー15を、前記架台6を構成する前記架台構成体6aの上部に着脱する作業に集約することができる。
したがって、前述した着脱操作を前記架台6の上部で、広い空間での作業とすることができ、その作業を簡便なものとすることができる。
そして、前記案内装置3を用いてベルトコンベヤーを構成することにより、メンテナンス作業やベルト交換作業等の諸作業を容易に行なうことができる。
なお、前記実施形態において示した各構成部材の諸形状や寸法等は一例であって、設計要求等に基づき種々変更可能である。
たとえば、前記送り側ローラー13や前記戻り側ローラー14を水平な1個のローラーによって構成することもできる。
1 ベルトコンベヤー
2 コンベヤーベルト
2a 送り側
2b 戻り側
3 案内装置
4 搬送溝
4a 上方開口
5 蓋体
6 架台
6a 架台構成体
7 駆動ホイール
8 従動ホイール
9 動力伝達帯
10 駆動機器
11 ベース
12 ステー
12a 上部ステー
12b 下部ステー
12c サブステー
13 送り側ローラー
13a サイドローラー
13b センターローラー
14 戻り側ローラー
15 支持バー
16 締結部材

Claims (7)

  1. 搬送経路に沿って配設される架台に走行可能に装着された無担帯状のコンベヤーベルトを、その送り側および戻り側においてそれぞれ案内するようにしたコンベヤーベルトの案内装置であって、前記架台の前記コンベヤーベルトの両側に位置する部位に着脱可能に装着される一対のステーと、これらのステー間に回動自在に装着されて、前記コンベヤーベルトの送り側を案内する送り側ローラーと、前記コンベヤーベルトの戻り側を案内する戻り側ローラーを備え、前記送り側ローラーおよび前記戻り側ローラーが、前記一対のステー間に、前記コンベヤーベルトの搬送面と略直交する方向に間隔おいて装着されていることを特徴とするコンベヤーベルトの案内装置。
  2. 前記ステーが前記架台の上面に立設されていることを特徴とする請求項1に記載のコンベヤーベルトの案内装置。
  3. 前記ステーが前記架台の下面に垂設されていることを特徴とする請求項1に記載のコンベヤーベルトの案内装置。
  4. 前記送り側ローラーと前記戻り側ローラーの少なくとも一方が、前記コンベヤーベルトの中央部を平面状に案内する第1ローラーと、この第1ローラーを挟み込むように配置され、前記コンベヤーベルトの両側部を、前記中央部に対して傾斜させた状態で案内する一対の第2ローラーとによって構成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項3の何れかに記載のコンベヤーベルトの案内装置。
  5. 前記戻り側ローラーが、前記コンベヤーベルトの戻り側の下面に接触して案内するようになされていることを特徴とする請求項1ないし請求項4の何れかに記載のコンベヤーベルトの案内装置。
  6. 前記戻り側ローラーが、前記コンベヤーベルトの戻り側の上面に接触して案内するようになされていることを特徴とする請求項1ないし請求項4の何れかに記載のコンベヤーベルトの案内装置。
  7. 前記請求項1ないし請求項6の何れかに記載のコンベヤーベルトの案内装置が、前記架台の長さ方向に沿って間隔をおいて複数装着されてなることを特徴とするベルトコンベヤー。

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