JP3217107B2 - 蛍光断層像測定装置 - Google Patents

蛍光断層像測定装置

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JP3217107B2
JP3217107B2 JP02827692A JP2827692A JP3217107B2 JP 3217107 B2 JP3217107 B2 JP 3217107B2 JP 02827692 A JP02827692 A JP 02827692A JP 2827692 A JP2827692 A JP 2827692A JP 3217107 B2 JP3217107 B2 JP 3217107B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は蛍光断層像測定装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、生体試料等の蛍光表面像を観測す
る装置が開発されている。図14はレーザ励起による試
料表面の反射蛍光像を観測する装置の構成を示す図であ
る。ラットあるいはスナネズミの頭部に小さな穴を開け
て(径1.5cm)大脳皮質を露出させた試料10に対
し、アルゴンレーザ1から発したレーザビームをフィル
タ2、レンズ3、アパーチャ4を通してビーム径を20
μm程度に絞り、スキャンドライバ5で駆動されるXス
キャンミラー6、Yスキャンミラー7によってX軸を1
00Hz,Y軸を1Hzで脳表面の1cm2 の領域を走
査して脳組織中のNADHを励起する。脳表面からの反
射光および蛍光をレンズ11あるいはライトガイドで受
け、励起光カットフィルターを介してフォトマル12に
導く。この時一部の光をハーフミラーを介してフォトマ
ル13で受けて差動アンプ14で両者の出力差を求め、
レーザの出力変動や脳組織の反射、および血液量の変動
等の影響を最小にする補正を行う。検出出力はスキャン
ドライバ5の走査に同期してアナライザ15でサンプリ
ングし、データ処理してヒストグラムディスプレイ16
に表示し、また同様に検出信号はモニタ17に表示し、
蛍光表面像を観測する。また、HeーCdレーザで45
0nm付近で励起し、580nmの発光を検出すること
により細胞内のフラビン蛋白の分布も知ることができ
る。
【0003】図14に示した観測装置は試料表面の蛍光
像を観測するものであるが、試料の深さ方向の蛍光像を
観測するものとして図15に示すような装置が提案され
ている。図15は共焦点方式によるレーザ励起反射蛍光
像観測装置の構成を示す図である。レーザ20からのビ
ームをピンホール21で絞り、これをレンズ22で拡大
平行ビームとし、フィルタ23、ハーフミラー24を介
し、スキャニングユニット25で走査しながらスキャニ
ングビーム26を対物レンズ27の焦点に光を集めて試
料28に照射する。試料の照明スポットからの蛍光はハ
ーフミラー24、フィルタ29を通してレンズ30の後
側焦点面に置かれたピンホール29を通過したものだけ
を検出器30で検出し、検出結果はコンピュータ31で
処理されてCRTディスプレイ32に表示される。な
お、励起レーザ光はフィルタ30でカットされる。試料
の照明スポットとピンホールとは共役関係にあり、予め
コンピュータに入力しておいた焦点深度平面のみを一点
一点スキャンするため、サンプルが一様に励起光をあび
ることはなく、焦点外の信号は完全に排除されて検出さ
れる。従って、手を加えていない組織、生体組織片等の
厚みのあるサンプルも光学的にスライスでき、しかも内
部構造の画質を落とすことはほとんどない。
【0004】図16は共焦点方式によるレーザ励起透過
蛍光像観測装置の構成を示す図である。励起用レーザ4
0からのレーザビームを集光レンズ41で焦点に集光し
て試料内の所定深さの一点を照射し、照射スポットを前
側焦点面とする結像レンズ44で検出する。励起光はフ
ィルタ43でカットすることにより、例えば試料内の所
定深さの文字「A」を観察面45で観察することがで
き、レンズ41と44を連動してx,y,z方向に走査
することにより試料42の透過蛍光像を観測することが
できる。
【0005】図17は高指向性受光系を使用したレーザ
励起透過蛍光像観測装置を示す図である。この観測装置
は、本発明者は特願平2ー198759として既に提案
したものであり、レーザ50により試料52を所定の領
域にわたって照射し励起する。所定の領域の照射は、例
えばレーザビーム51を走査することにより行う。レー
ザ励起された試料52の蛍光は、入射光カットフィルタ
54を介して高指向性光学系55で受光され、受光され
た蛍光像は二次元検出器56で検出され、試料52の蛍
光像分布53の透過像が検出される。
【0006】ここで高指向性光学系について説明する。
本発明者は、特願平1−62898号及び特願平1−2
50034号等において、散乱光に混入している平面波
を分離して取り出し、観察するには、平面波のフランフ
ォーファ回折像(エアリーディスク)の0次スペクトル
(エアリーディスクの第1暗輪内の部分が対応する。)
のみを観察するようにすればよく、このようにすること
によって散乱成分を殆ど除くことができることを示し
た。そして、このような観察を実現する高指向性素子と
して、図18のように相互に離れた2つのピンホールP
1 、P2 からなる光学系を提案した。この光学系は、ピ
ンホールP2 を通して0次光を検出器55aで検出する
ものである。
【0007】また、図19に示すように、直線状の細長
い中空のガラス繊維55bからなっており、その内壁面
には光吸収材、例えばカーボン等の吸収材が塗布されて
いる高指向性光学素子を提案した。このような光学素子
においては、適宜測定対象に応じて開口径と長さを設定
し、光学素子を入射開口径に比して充分長くすれば、高
指向性光学素子に入射した光のうち、光軸に平行な平面
波のみが出射面から取り出せることになる。しかも、こ
のような高指向性光学素子を複数束ねて多光束高指向性
光学系を構成することにより、2次元的に強度分布を有
する平面波のみを取り出せることも提案した。
【0008】ところで、図18や図19に示したような
高指向性光学素子においては、フランフォーファ回折像
を観察できる距離においては、フランフォーファ回折の
0次の回折像(エアリーディスクの第1暗輪)は、入射
側の開口直径より大きくなり、入射側の開口直径と同じ
大きさの取り出し開口を用いた場合、0次の回折像の一
部しか取り出せず、しかも、観測点を離すほど上記第1
暗輪は大きくなり、取り出し開口より取り出されるエネ
ルギーは小さくなることが分かった。
【0009】そこで、図20に示すように、入口開口P
1 による回折波を凸レンズLに入射させ、その焦点面上
に回折像の第1暗輪に略等しい径を有するピンホールP
2 を配置して、0次の回折像の大部分を取り出すように
することにより、より明るい高指向性光学素子を構成で
きることが分かった。この素子は、ピンホールP2 の径
を入口開口の径以下にすることができるものである。な
お、この場合、入口開口P1 はレンズLの開口P0 自身
であってもよい。
【0010】図21に示したものは顕微鏡対物レンズか
らなる対物レンズObとその焦点面に配置したピンホー
ルPとからなり、ピンホールPは対物レンズObによる
フランフォーファ回折の0次の回折像のみを通過させる
ものである。
【0011】また、図22(a)に別の形態の凸レンズ
GLを示す。これは商品名「セルフォックレンズ」とし
て知られているもので屈折率分布レンズとも呼ばれる。
このレンズは、屈折率が中心軸から周辺に徐々に低下し
ており、凸レンズと同様に集光作用をする。その長さを
適当に選択することにより、焦点面を円筒体の端面に一
致させることができる。このような屈折率分布レンズG
Lの一端の焦点面に、図22(b)に示すように、図2
1の場合と同様なピンホールPを配置してフランフォー
ファ回折の0次の回折像のみを通過させるようにするこ
ともできる。
【0012】ところで、光ファイバーの中には、多モー
ドファイバー、屈折率分布ファイバー、シングルモード
ファイバー等が知られているが、この中シングルモード
ファイバーはコア径が極めて小さく、入射端のコア端面
に入射した光しか通さず、かつ、軸に対して大きな角度
をなす光は通さない性質を有するものであり、図21な
いし図22(b)のピンホールPの代わりに用いること
ができる。しかも、シングルモードファイバーの口径
は、対物レンズOb又は屈折率分布レンズGLのフラン
フォーファー回折の第1暗輪と一致する値なので、効率
的にフランフォーファ回折の0次の回折像のみを結合し
て伝達させるのに都合がよい。さらに、光ファイバーを
取り出し部に用いるので、その光を任意の場所に導くこ
とができ、配置上有利である。
【0013】図23は対物レンズObの焦点にシングル
モードファイバーSMを配置して高指向性光学素子を構
成した例を示し、図24は屈折率分布レンズGLの一端
の焦点にシングルモードファイバーSMを配置して高指
向性光学素子を構成した例を示す。焦点距離の長いレン
ズの場合、該レンズによるフランフォーファー回折の第
1暗輪をマルチモードのファイバーの口径と同じにする
ことも可能である。例えば、レンズの前に開口を入れ、
その径を小さくして行くと、第1暗輪をマルチモードフ
ァイバーの口径と一致させることができる。このような
場合には、マルチモードファイバーも使用できる。
【0014】図25は図22(b)の高指向性光学素子
を多数並列させたもので、枠内に多数の同様な屈折率分
布レンズGLを俵積み状に規則正しく並べ、例えば黒色
シリコン樹脂からなる接着剤Bによって相互に接着する
と共に、隙間を通って光が後ろに漏れないようにする。
このようにして形成された屈折率分布レンズアレイGA
の後ろの面にピンホールアレイPAを密着する。ピンホ
ールアレイPAの各ピンホールは、各屈折率分布レンズ
GLの軸と一致するように設けられている。そのため、
屈折率分布レンズアレイGAの前方から2次元的に強度
分布を有する平面波がこの屈折率分布レンズアレイGA
に入射すると、ピンホールアレイPAの各ピンホールを
通過した光の強度はその分布に従って異なる。したがっ
て、各ピンホールの後ろに別々の光検出器を配置する
か、ピンホールアレイPAの後ろに2次元光強度検出器
を配置することによって、平面波の2次元的強度分布を
測定できる。
【0015】また、図26の多光束高指向性光学系は図
21の高指向性光学素子を多数並列させたものに相当す
るが、この場合、対物レンズを並列に並べる代わりに、
平板マイクロレンズPMを用いている。平板マイクロレ
ンズPMは、例えばフォトリソグラフィクな手法を用い
て、透明板に微小なレンズを規則的にアレイ状に制作す
るか、イオン交換、イオン打ち込み等の手法で屈折率分
布レンズを規則的にアレイ状に制作したものである。そ
して、各微小レンズの焦点の位置に対応してピンホール
を有するピンホールアレイPAを平板マイクロレンズP
Mの焦点面に配置することで、図25の多光束高指向性
光学系と同様の多光束高指向性光学系を構成することが
できる。
【0016】図27の多光束高指向性光学系は図24の
高指向性光学素子を多数並列させたものに相当する。す
なわち、図25で説明した屈折率分布レンズアレイGA
の後ろの面に、レンズアレイGAの各屈折率分布レンズ
の軸に対応してシングルモードファイバーSMを多数並
べて構成したシングルモードファイバーアレイSAを密
着させたものであり、図25のピンホールアレイPAの
代わりにシングルモードファイバーアレイSAを用いて
同様な作用をするものを構成している。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】ところで、図14に示
した反射蛍光像観測装置では主として試料の表面の蛍光
像を観測するもので試料内部の蛍光像を観測するのは困
難である。また、図151、図16に示した共焦点方式
による反射蛍光像、透過蛍光像観測方式によれば試料内
深さ方向に分布した蛍光源分布を観測することができる
が、焦点面を観測しているときに、他の深さに蛍光や散
乱があると混じって観測されてしまい精度のよい観測は
できない。例えば、図16において蛍光像「A」を観測
しているとき、蛍光像「B」に蛍光や散乱があるとどう
してもこれが観測されてしまうため断層像の観測として
は限界があった。また、図17に示した透過蛍光像観測
装置においては試料の三次元蛍光像分布は二次元分布と
してしか検出できない。本発明は上記課題を解決するた
めのもので、蛍光源分布像、蛍光断層像を高精度に観測
することができる蛍光断層像測定装置を提供することを
目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明の蛍光断層像測定
装置は、試料に対して励起レーザ光を照射する励起用レ
ーザと、試料に対して励起用レーザと直交する位置に配
置され、励起された蛍光源からの蛍光のうち、少なくと
もフラウンフォーファ回折像の0次光を取り込む高指向
性受光系を介して蛍光を検出する試料を挟んで互いに対
向する位置に配置された第1、第2の検出器とを備え、
励起用レーザを走査して試料からの蛍光を第1、第2の
検出器で検出して蛍光断層像を測定する装置であって、
さらに、試料を挟んで励起用レーザと反対側の位置に配
置され、少なくともフラウンフォーファ回折像の0次光
を取り込む高指向性受光系を介して試料を透過する励起
レーザ光を検出する励起レーザ光検出器と、試料からの
蛍光と同じ波長のレーザ光を出力する蛍光波長レーザ
と、前記第1または第2の検出器と試料間に配置され、
蛍光波長レーザからのレーザ光を第1及び第2の検出器
へ導くハーフミラーまたはセクタと、前記第1、第2の
検出器出力同士を乗算する乗算器とを備え、励起レーザ
光検出器の検出結果により励起レーザ光の減衰を求める
とともに、蛍光波長レーザを第1、第2の検出器で検出
したときの乗算器出力により蛍光の減衰を求め、測定し
た蛍光断層像の補正をすることを特徴とする。
【0019】
【0020】
【0021】また本発明は、試料に対して励起レーザ光
を照射する励起用レーザと、試料に対して励起用レーザ
と直交する位置で、かつ試料を中心とした円周状に配置
され、励起された蛍光源からの蛍光のうち、少なくとも
フラウンフォーファ回折像の0次光を取り込む高指向性
受光系を介して蛍光を検出する複数の蛍光検出器とを備
え、複数の蛍光検出器を回転走査して蛍光断層像を測定
する装置であって、さらに、試料を挟んで励起用レーザ
と反対側の位置に配置され、少なくともフラウンフォー
ファ回折像の0次光を取り込む高指向性受光系を介して
試料を透過する励起レーザ光を検出する励起レーザ光検
出器と、前記複数の蛍光検出器と同一円周上に配置さ
れ、試料からの蛍光と同じ周波数のレーザ光を出力する
複数の蛍光減衰測定用レーザとを備え、励起レーザ光検
出器の検出結果により励起レーザ光の減衰を求めるとと
もに、蛍光減衰測定用レーザからのレーザ光を前記複数
の蛍光検出器の少なくとも1つで検出して蛍光の減衰を
求め、測定した蛍光断層像の補正をすることを特徴とす
る。
【0022】また本発明は、試料を中心にした円周上に
配置され、試料に対して励起レーザ光、蛍光減衰測定用
レーザ光を照射するレーザと、試料に対して前記レーザ
と反対側で、かつ前記円周上に配置され、少なくともフ
ラウンフォーファ回折像の0次光を取り込む高指向性受
光系を介して試料を透過する励起レーザ光、蛍光を検出
する複数の検出器とを備え、前記レーザ及び複数の検出
器を回転走査して蛍光断層像を測定する装置であって、
前記複数の検出器の少なくとも1つで励起レーザ光を検
出して励起レーザ光の減衰を求めるとともに、蛍光減衰
測定用レーザ光を検出して蛍光の減衰を求め、測定した
蛍光断層像の補正をすることを特徴とする。
【0023】また本発明は、試料を中心にした円周上を
回転走査され、試料に対して励起レーザ光、蛍光減衰測
定用レーザ光を照射するレーザと、試料を中心とし、前
記レーザが回転走査される回転半径よりも大きい半径の
円周上に配置され、少なくともフラウンフォーファ回折
像の0次光を取り込む高指向性受光系を介して試料を透
過する励起レーザ光、蛍光を検出する複数の検出器とを
備え、 前記レーザを回転走査して蛍光断層像を測定す
る装置であって、前記レーザに対向する複数の検出器で
励起レーザ光を検出して励起レーザ光の減衰を求めると
ともに、蛍光減衰測定用レーザ光を検出して蛍光の減衰
を求め、測定した蛍光断層像の補正をすることを特徴と
する。
【0024】また本発明は、試料に対して励起レーザ光
を照射する励起用レーザと、試料に対して励起用レーザ
と直交する位置で、かつ試料を挟んで対向する位置に配
置された第1、第2の結像レンズと、第1、第2の結像
レンズにより試料の蛍光像がそれぞれ結像される位置に
配置された第1、第2の検出器とを備え、励起用レー
ザ、第1、第2の結像レンズ、及び第1、第2の検出器
を同期して走査し、試料からの蛍光を第1、第2の検出
器で検出して蛍光断層像を測定する装置であって、さら
に、試料を挟んで励起用レーザと反対側の位置に配置さ
れ、少なくともフラウンフォーファ回折像の0次光を取
り込む高指向性受光系を介して試料を透過する励起レー
ザ光を検出する励起レーザ光検出器と、試料からの蛍光
と同じ波長のレーザ光を出力する蛍光波長レーザと、前
記第1または第2の検出器と試料間に配置され、蛍光波
長レーザからのレーザ光を第1及び第2の検出器へ導く
ハーフミラーまたはセクタと、蛍光波長レーザからのレ
ーザ光をハーフミラーまたはセクタを介して直接第1ま
たは第2の検出器の一方の面上に集光する集光レンズ系
と、前記第1、第2の検出器出力同士を乗算する乗算器
とを備え、励起レーザ光検出器の検出結果により励起レ
ーザ光の減衰を求めるとともに、蛍光波長レーザを第
1、第2の検出器で検出したときの乗算器出力により蛍
光の減衰を求め、測定した蛍光断層像の補正をすること
を特徴とする。
【0025】また本発明は、試料に対して励起レーザ光
を照射する励起用レーザと、試料に対して励起用レーザ
と直交する位置で、かつ試料を挟んで対向する位置に配
置された第1、第2の無指向性検出器とを備え、励起用
レーザを走査して試料からの蛍光を第1、第2の検出器
で検出して蛍光断層像を測定する装置であって、さら
に、試料を挟んで励起用レーザと反対側の位置に配置さ
れた無指向性の励起レーザ光検出器と、試料からの蛍光
と同じ波長のレーザ光を出力する蛍光波長レーザと、前
記第1または第2の検出器と試料間に配置され、蛍光波
長レーザからのレーザ光を第1及び第2の検出器へ導く
ハーフミラーまたはセクタと、前記第1、第2の検出器
出力同士を乗算する乗算器とを備え、励起レーザ光検出
器の検出結果により励起レーザ光の減衰を求めるととも
に、蛍光波長レーザを第1、第2の検出器で検出したと
きの乗算器出力により蛍光の減衰を求め、測定した蛍光
断層像の補正をすることを特徴とする。
【0026】
【作用】本発明は、試料に対して照射する励起レーザ光
と直交する位置に蛍光検出器を配置し、目的とする蛍光
像以外の蛍光や散乱の影響を少なくして蛍光断層像を測
定するものである。特に、試料を挟んで対向する位置
に、試料からの蛍光を検出する一対の検出器を配置して
蛍光断層像を測定し、さらに、試料を透過した励起レー
ザ光を検出して励起レーザ光の減衰を求める。また、試
料からの蛍光と同じ波長のレーザ光を出力する蛍光波長
レーザからの出力を、ハーフミラーまたはセクタを介し
て前記一対の検出器で検出し、この検出出力を乗算器で
乗算すると、減衰は指数函数的に生ずるため、蛍光波長
レーザ光の光路は蛍光断層像測定時の蛍光光路と同じと
なり、蛍光の減衰が求められ、これら励起光の減衰、蛍
光の減衰により測定した蛍光断層像の補正をすることが
できる。
【0027】
【実施例】図1は本発明のレーザ照射直交方向高指向性
受光系による蛍光断層像測定装置の構成を示す図であ
る。本実施例は高指向性受光系を使用して検出するよう
にしたものであり、例えば直線状に並べられたダイオー
ドアレイからなるレーザ60により試料61を照射し、
試料61に対してレーザ60と直交方向に配置された高
指向性受光系63により蛍光像を受光する。すなわち、
レーザ60により試料のある断面を照射して蛍光源を励
起すると、蛍光は四方に放射されるが、このうち励起レ
ーザ光と直交する方向に放射された蛍光を高指向性受光
系63を通して二次元検出器64で検出する。レーザは
ある断面のみ選択的に励起するので他の断面に蛍光源が
あってもこれが励起されることがなく、検出されること
はない。レーザ60を図の矢印方向に走引して各断面に
レーザ光を照射して蛍光源を励起し、蛍光像を検出する
ことにより試料内の蛍光像分布、即ち蛍光断層像を測定
することができる。
【0028】図2は本発明のレーザ照射直交方向結像レ
ンズ受光系による蛍光断層像測定装置の構成を示す図で
ある。本実施例は結像光学系を使用して検出するように
したものであり、図1と同様に試料61に対してレーザ
60と直交方向に配置した検出器で検出する。すなわ
ち、レーザ60からのレーザ光で励起されたある断面の
蛍光像62は、直交方向に配置された結像レンズ70で
観察面71に結像されて検出される。本実施例において
はレーザ60を走引したときに、これと同期して結像レ
ンズ70も走引することにより試料の各断面における蛍
光像を検出し、試料内の蛍光像分布を測定することがで
きる。
【0029】ところで、図1、図2に示した方法におい
て、レーザから発した励起光は蛍光源を励起するまでに
減衰し、また蛍光源から発した蛍光は検出器に到達する
までに減衰する。図3(a)に示すように、レーザ70
より波長λ1 の励起レーザ光を試料71に対して照射
し、レーザ70に対して直交方向に配置した検出器72
で波長λ2の蛍光を検出する場合を考える。検出器アレ
イの並んでいる方向がx方向であり、例えば波長λ1
励起レーザ光が減衰して図3(b)の曲線73のように
なり、波長λ2 の蛍光が減衰して図3(c)の曲線74
のようになり、その結果、励起光、蛍光とも減衰なしの
とき得られるデータが図4(d)の曲線75である場
合、測定投影データは曲線76のように減衰する。
【0030】すなわち、図4(a)に示すように強度が
Iλ1 であった励起レーザ光は所定距離の伝播により曲
線73のように指数関数的に減衰し、また図4(b)に
示すように、強度がIλ2 であった蛍光は検出器に到達
するときには曲線74のように減衰し、その結果、図4
(c)に示すように、減衰がない場合に得られるはずの
データ75は曲線76のように減衰してしまう。このよ
うに、試料に対して励起光と検出系とを直交配置しても
励起光の減衰と蛍光の減衰を考慮しなければ、より正確
な蛍光分布像、蛍光断層像を測定することはできない。
このような減衰は、励起光、蛍光ともに試料内における
吸収、散乱によって生じ、指数関数的に減衰する。
【0031】図5は高指向性受光系を使用し、励起光、
蛍光の減衰を補正するようにした本発明の高指向性受光
系蛍光断層像測定装置の構成を示す図である。例えば、
直線状に並べられたダイオードアレイからなる波長λ1
のレーザ光を発する励起用レーザ80を励起用光源とし
て使用し、これを走査して試料81をスライスして照射
励起する。試料81に対して励起用レーザ80と直交方
向に試料を挟んで一対の高指向性受光系82a、82
b、二次元検出器83a、83b、蛍光波長透過フィル
タ84a、84bを配置し、また試料81を挟んで励起
用レーザ80と対向する位置に蛍光波長カットフィルタ
84c、高指向性受光系82c、二次元検出器83cを
配置する。
【0032】励起用レーザ80で波長λ1 のレーザ光を
照射すると、レーザが照射された断面における蛍光源が
励起されて、波長λpの蛍光が四方に発っせられ、蛍光
波長透過フィルタ84a、84bを透過し、それぞれ高
指向性受光系82a、82bで蛍光像が受光されて二次
元検出器83a、83bで蛍光像85a、85bとして
検出される。一方、高指向性受光系82cには蛍光波長
カットフィルタで波長λpの蛍光がカットされ、励起レ
ーザ光のうち試料を透過した波長λ1 の光が受光され、
二次元検出器83cで像85cとして検出される。
【0033】図3、図4で説明したように、蛍光像85
a、85b及び励起光像85cはそれぞれその伝播光路
において減衰を受ける。励起光についての指数関数的減
衰は、励起用レーザ80における出射光強度が既知であ
り、二次元検出器83a、83bにより蛍光源の位置が
分かれば出射位置から蛍光源までの距離が分かるので、
二次元検出器83cにおける測定値より減衰量を算出す
ることができる。なお、通常試料は極く薄いものを対象
としているので、二次元検出器83cにおける減衰量を
もって蛍光源までの減衰量としてもよい。
【0034】一方、蛍光は四方に放射されるために距離
の2乗に反比例して小さくなると共に、吸収や散乱で指
数関数的に減衰する。そこで、図6に示すように、二次
元検出器間の距離をL、二次元検出器3aと蛍光源81
aまでの距離をx1 、蛍光源における蛍光強度をI0
減衰係数をμλp (x)とすると、二次元検出器83
a、83bで検出される蛍光強度I1 、I2 はそれぞ
れ、 I1 =(I0 /x1 2)exp(−∫0 x1μλp ・dx) I2 =(I0 /(L−x12 )exp(−∫x1 L μλp ・dx) となり、乗算器92で得られる乗算値は、 I1 ×I2 =Kexp(−∫0 x1μλp ・dx)・exp(−∫x1 L μλp ・dx) =Kexp(−∫0 L μλp ・dx) ………………………(1) となる。ここに、K=I0 2 /x1 2(L−x12 で、
1 は励起用レーザの位置により決まる値である。
【0035】そこで、蛍光源からの蛍光波長と同じ波長
λpを有する蛍光波長レーザ90より、レーザ光をハー
フミラーまたはセクタ91により、一方を直接高指向性
受光系82a、二次元検出器83aへ、他方を試料81
を通して高指向性受光系82b、二次元検出器83bへ
照射する。ハーフミラーの位置をx2 の位置としたと
き、各検出器での検出値I1 ´、I2 ´は、 I1 ´=aI0 exp(−∫0 x2μλp ・dx) I2 ´=aI0 exp(−∫x2 L μλp ・dx) となる。ただしハーフミラーのときa=1/2,セクタ
のときa=1である。乗算器92で得られる乗算値は、 I1 ´×´I2 =(aI0 )2exp(−∫0 x2μλp ・dx)・exp(−∫x2 L μλp ・dx) =(aI0 )2exp(−∫0 L μλp ・dx) となり、 exp(−∫0 L μλp ・dx)=I1 ´×´I2 /(aI0 )2 ……(2) として求められる。ここでaI0 は既知であるので、
(2)式より蛍光波長レーザ90を用いたときの検出出
力を出力乗算器92で乗算することにより、(1)式で
示される実際の測定時の減衰量を求めることができる。
【0036】したがって、励起光の減衰量、蛍光の減衰
量を求めて実際の測定値を補正することにより、正確な
蛍光源分布像、蛍光断層像を測定することが可能とな
る。
【0037】図7は励起用レーザと蛍光検出器とを直交
配置し、減衰補正を行って蛍光断層像を測定するように
した実施例を示す図である。
【0038】試料106を中心にして円形状に励起用レ
ーザ100、複数の蛍光減衰測定用レーザ101、複数
の検出器102を配置し、また高指向性受光系を使用し
た二次元検出器105を試料106に対して励起用レー
ザ100と反対側に配置する。蛍光断層像は励起用レー
ザ100で試料106を励起し、励起レーザ光に対して
直交方向に出る蛍光を検出器102で検出し、順次励起
用レーザ100、検出器102を時計方向に回転走査す
ることにより、蛍光断層像を求める。
【0039】励起光の減衰は、高指向性受光系103で
受光し、蛍光波長カットフィルタ104で蛍光成分をカ
ットして励起レーザ光のみを二次元検出器105で検出
することにより求める。一方、蛍光の減衰は、蛍光減衰
測定用レーザ101で同じ波長の蛍光を発してこれを対
向する検出器で検出すれば、円形配置の直径に相当する
光路における減衰が求められ、これは断層像測定時の蛍
光の光路と同じであり、求めた減衰より測定断層像を補
正することができる。
【0040】図8は高指向性受光系を使用したRーR
(RotationーRotation)撮影方式によ
る蛍光断層像測定装置の実施例を示す図である。本実施
例においては、励起用・減衰測定用レーザ110と、フ
ィルタ111を前面に設けた高指向性検出器112とを
試料113を中心にして円形状に配置し、励起用・減衰
測定用レーザ110及び高指向性検出器112を、例え
ば時計方向に回転して断層像を撮影するようにしたもの
である。蛍光断層像の撮影は励起用レーザ(波長λε)
を試料に照射し、レーザ及び検出器を回転させて各位置
において試料からの蛍光(波長λp)を検出することに
より行う。励起光の減衰は、励起用レーザ光を反対側の
検出器で検出することにより求め、蛍光の減衰は、減衰
測定用レーザで波長λpの蛍光を発して、反対側の検出
器で検出することにより、図7の場合と同様に求められ
る。
【0041】図9は指向方向可変な高指向性受光系を使
用したRーR撮影方式による蛍光断層像測定装置の実施
例を示す図である。本実施例においては、直線状に並べ
たダイオードアレイ等からなる励起用・減衰測定用レー
ザ120を試料122を中心に回転可能に配置し、その
外側に試料122を中心として円形状にフィルタ123
を配置し、その外側に指向方向が可変な高指向性受光系
124を配置する。例えば、図のようにレーザ120よ
り平行ビーム121が発っせられたとき、平行ビームを
受光する受光素子(図の範囲Aに属するもの)は平行ビ
ーム121の方向を指向するように制御され、一方、蛍
光は試料より四方に放射されるので、これを受光する素
子は試料方向を向くように制御される。
【0042】このような構成において、試料の蛍光断層
像は、レーザ120を回転させながら励起レーザ光を試
料122に照射し、フィルタ123を介して高指向性受
光系124で試料からの蛍光を受光することにより測定
される。励起レーザ光の減衰は、フィルタ123を蛍光
カットフィルタとして反対側の高指向性受光系で受光す
ることにより求め、また蛍光の減衰は、減衰測定用レー
ザ光を、反対側の高指向性受光系で検出することにより
図7の場合と同様に求められる。
【0043】図10はレンズ結像系を使用し、励起光、
蛍光の減衰を補正するようにした本発明のレンズ結像系
蛍光断層像測定装置の構成を示す図である。例えば、直
線状に並べられたダイオードアレイからなる波長λ1
レーザ光を発する励起用レーザ130を励起用光源とし
て使用し、これを走査して試料131をスライスして励
起する。試料131に対して励起用レーザ130と直交
方向に試料を挟んで一対の結像レンズ132a、132
bを配置し、蛍光像を蛍光波長透過フィルタ133a、
133bを通して検出器134a、134bの面上に結
像して検出する。なお、励起用レーザを走査したときに
は、これと同期して結像レンズも走査する必要がある。
【0044】励起光の減衰は、試料を透過した励起光を
蛍光波長カットフィルタ133cを介して高指向性受光
系135で受光し、二次元検出器134cで検出すれ
ば、検出器134a、134bで励起光方向の蛍光像位
置が分かるので求められる。
【0045】一方、蛍光の減衰は、減衰補正用レーザ1
36から、試料からの蛍光と同じ波長のレーザ光をレン
ズ137、ハーフミラー137を通して、一方は試料
に、他方は検出器134aへ導く。このとき、レンズ1
37の後側焦点面を、結像レンズ132aに対して試料
の蛍光像位置と共役関係とすることにより、減衰測定用
レーザ光を試料の蛍光像位置に集光し、これをレンズ1
32bで検出器134b上に結像して検出する。また、
検出器134aへ導く光については、図の破線で示すレ
ンズ139を挿入して検出器134aの検出面をレンズ
137の後側焦点面と共役関係にして検出する。このよ
うにすることにより、実際の測定時の蛍光の光路と同じ
光路を通った同一波長のレーザ光を検出することができ
るので、この検出出力を乗算器140で乗算することに
より、図6で説明したように蛍光の減衰を求めることが
できる。
【0046】図11は無指向性受光系を使用して励起
光、蛍光の減衰補正をするようにした蛍光断層像測定装
置の実施例を示す図である。励起用レーザ(波長λ1
150からのレーザ光を試料151のある断面に照射す
ると、励起された蛍光源からの蛍光が周囲に拡散する。
これを試料に対して励起用レーザと直交方向に配置した
1対の二次元検出器153a、153bによって蛍光波
長透過フィルタを介して検出すると、例えば、文字
「A」の蛍光像が検出される。励起用レーザ150を走
査することにより、各スライスレベルでの蛍光断層像が
観察される。
【0047】励起光の減衰は、試料を透過した光のうち
蛍光波長カットフィルタ152cで蛍光をカットし、励
起用レーザに対向した二次元検出器153cでレーザ光
を検出すればレーザから検出器に至るまでの減衰が求め
られ、一方、検出器153a、153bにより蛍光像の
位置が分かるので蛍光源までの減衰を求めることができ
る。
【0048】蛍光の減衰は、レーザ154から発っせら
れる蛍光と同じ波長のレーザ光をハーフミラーまたはセ
クタ155を介して、一方を検出器153aで、他方を
検出器153bで検出する。
【0049】図12に示すように試料中心から各検出器
までの距離をR、蛍光源の位置を試料中心からx、試料
長さをLとし、RはLよりも充分大きい、蛍光源の
距離Rによる減衰は、図13に示すように、試料の外側
より始まり、試料内では一定と仮定し、蛍光源ρ(x)
の試料内での吸収と散乱による減衰係数をμp (x) と
し、検出器153a、153bで検出される蛍光強度を
1 、I2 とすると、 I1 =ρ(x)・exp(−∫x L/2 μp (x)・dx)/(R−x)22 =ρ(x)・exp(−∫-x L/2 μp (x)・dx)/(R+x)2 試料の大きさLは、検出器の距離Rに比べてL<<Rで
あり、x≦LであるからI1 およびI2 は I1 ≒ρ(x)・exp(−∫x L/2 μp (x)・dx)/R2 2 ≒ρ(x)・exp(−∫-x L/2 μp (x)・dx)/R2 無指向性検出器の出力積は、 I1 ×I2 ≒ρ2(x)・exp(−∫-L/2 L/2μp (x)・dx)/R4 ここに、exp(−∫-L/2 L/2μp (x)・dx)は試料の大
きさで決まり、レーザ154からの強度既知のレーザ光
を、検出器153a、153bで検出すればその減衰値
より求められる。こうして励起光の減衰、蛍光の減衰が
分かるので、同様に測定した蛍光断層像の補正を行うこ
とができる。
【0050】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、試料に対
して照射する励起レーザ光と直交する位置に蛍光検出器
を配置し、目的とする蛍光像以外の蛍光や散乱の影響を
少なくして蛍光断層像を測定することができ、特に、励
起光の減衰と蛍光の減衰を求めて測定した蛍光断層像を
補正することにより、精度のよい蛍光断層像を測定する
ことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 レーザ照射直交方向高指向性受光系による蛍
光断層像測定装置の構成を示す図である。
【図2】 レーザ照射直交方向結像レンズ受光系による
蛍光断層像測定装置の構成を示す図である。
【図3】 励起光、蛍光の減衰による測定投影データの
減衰を説明する図である。
【図4】 励起光、蛍光の減衰による測定投影データの
減衰を説明する図である。
【図5】 高指向性受光系を使用し、励起光、蛍光の減
衰を補正するようにした本発明の一実施例を示す図であ
る。
【図6】 励起光、蛍光の減衰補正を説明する図であ
る。
【図7】 励起用レーザと蛍光検出器とを直交配置し、
蛍光減衰測定用レーザを蛍光検出器と同一円周上に配置
した実施例を示す図である。
【図8】 高指向性受光系を使用したRーR撮影方式に
よる蛍光断層像測定装置の実施例を示す図である。
【図9】 指向方向可変な高指向性受光系を使用したR
ーR撮影方式による蛍光断層像測定装置の実施例を示す
図である。
【図10】 レンズ結像系を使用し、励起光、蛍光の減
衰を補正するようにした蛍光断層像測定装置の構成を示
す図である。
【図11】 無指向性受光系を使用して励起光、蛍光の
減衰補正をするようにした蛍光断層像測定装置の実施例
を示す図である。
【図12】 無指向性受光系を使用した場合の励起光、
蛍光の減衰補正を説明する図である。
【図13】 距離による減衰特性を説明する図である。
【図14】 レーザ励起による試料表面の反射蛍光像観
測する装置の構成を示す図である。
【図15】 共焦点方式によるレーザ励起反射蛍光像観
測装置の構成を示す図である。
【図16】 共焦点方式によるレーザ励起透過蛍光像観
測装置の構成を示す図である。
【図17】 高指向性受光系を使用したレーザ励起透過
蛍光像観測装置を示す図である。
【図18】 ピンホールを使用した高指向性光学素子を
示す図である。
【図19】 中空のガラス繊維の内壁面に光吸収材を塗
布した高指向性光学素子を示す図である。
【図20】 凸レンズとピンホールを利用した高指向性
光学素子を示す図である。
【図21】 対物レンズとピンホールを利用した高指向
性光学素子を示す図である。
【図22】 屈折率分布レンズとピンホールを利用した
高指向性光学素子を示す図である。
【図23】 対物レンズとシングルモードファイバーを
利用した高指向性光学素子を示す図である。
【図24】 屈折率分布レンズとシングルモードファイ
バーを利用した高指向性光学素子を示す図である。
【図25】 図22(b)の高指向性光学素子を多数並
列させた高指向性受光系を示す図である。
【図26】 図21の高指向性光学素子を多数並列させ
た高指向性受光系を示す図である。
【図27】 図24の高指向性光学素子を多数並列させ
た高指向性受光系を示す図である。
【符号の説明】
80…励起用レーザ、81…試料、82a,82b,8
2c…高指向性受光系、83a,83b,83c…二次
元検出器、84a,84b…蛍光波長透過フィルタ、8
4c…蛍光波長カットフィルタ、85a,85b…蛍光
像、90…蛍光波長レーザ、91…ハーフミラーまたは
セクター、92…出力乗算器。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 21/62 - 21/74 JICSTファイル(JOIS)

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 試料に対して励起レーザ光を照射する励
    起用レーザと、 試料に対して励起用レーザと直交する位置に配置され、
    励起された蛍光源からの蛍光のうち、少なくともフラウ
    ンフォーファ回折像の0次光を取り込む高指向性受光系
    を介して蛍光を検出する試料を挟んで互いに対向する位
    置に配置された第1、第2の検出器とを備え、 励起用レーザを走査して試料からの蛍光を第1、第2の
    検出器で検出して蛍光断層像を測定する装置であって、 さらに、試料を挟んで励起用レーザと反対側の位置に配
    置され、少なくともフラウンフォーファ回折像の0次光
    を取り込む高指向性受光系を介して試料を透過する励起
    レーザ光を検出する励起レーザ光検出器と、 試料からの蛍光と同じ波長のレーザ光を出力する蛍光波
    長レーザと、 前記第1または第2の検出器と試料間に配置され、蛍光
    波長レーザからのレーザ光を第1及び第2の検出器へ導
    くハーフミラーまたはセクタと、 前記第1、第2の検出器出力同士を乗算する乗算器とを
    備え、 励起レーザ光検出器の検出結果により励起レーザ光の減
    衰を求めるとともに、蛍光波長レーザを第1、第2の検
    出器で検出したときの乗算器出力により蛍光の減衰を求
    め、測定した蛍光断層像の補正をすることを特徴とする
    蛍光断層像測定装置。
  2. 【請求項2】 試料に対して励起レーザ光を照射する励
    起用レーザと、 試料に対して励起用レーザと直交する位置で、かつ試料
    を中心とした円周状に配置され、励起された蛍光源から
    の蛍光のうち、少なくともフラウンフォーファ回折像の
    0次光を取り込む高指向性受光系を介して蛍光を検出す
    る複数の蛍光検出器とを備え、 複数の蛍光検出器を回転走査して蛍光断層像を測定する
    装置であって、 さらに、試料を挟んで励起用レーザと反対側の位置に配
    置され、少なくともフラウンフォーファ回折像の0次光
    を取り込む高指向性受光系を介して試料を透過する励起
    レーザ光を検出する励起レーザ光検出器と、 前記複数の蛍光検出器と同一円周上に配置され、試料か
    らの蛍光と同じ周波数のレーザ光を出力する複数の蛍光
    減衰測定用レーザとを備え、 励起レーザ光検出器の検出結果により励起レーザ光の減
    衰を求めるとともに、蛍光減衰測定用レーザからのレー
    ザ光を前記複数の蛍光検出器の少なくとも1つで検出し
    て蛍光の減衰を求め、測定した蛍光断層像の補正をする
    ことを特徴とする蛍光断層像測定装置。
  3. 【請求項3】 試料を中心にした円周上に配置され、試
    料に対して励起レーザ光、蛍光減衰測定用レーザ光を照
    射するレーザと、 試料に対して前記レーザと反対側で、かつ前記円周上に
    配置され、少なくともフラウンフォーファ回折像の0次
    光を取り込む高指向性受光系を介して試料を透過する励
    起レーザ光、蛍光を検出する複数の検出器とを備え、 前記レーザ及び複数の検出器を回転走査して蛍光断層像
    を測定する装置であって、 前記複数の検出器の少なくとも1つで励起レーザ光を検
    出して励起レーザ光の減衰を求めるとともに、蛍光減衰
    測定用レーザ光を検出して蛍光の減衰を求め、測定した
    蛍光断層像の補正をすることを特徴とする蛍光断層像測
    定装置。
  4. 【請求項4】 試料を中心にした円周上を回転走査さ
    れ、試料に対して励起レーザ光、蛍光減衰測定用レーザ
    光を照射するレーザと、 試料を中心とし、前記レーザが回転走査される回転半径
    よりも大きい半径の円周上に配置され、少なくともフラ
    ウンフォーファ回折像の0次光を取り込む高指向性受光
    系を介して試料を透過する励起レーザ光、蛍光を検出す
    る複数の検出器とを備え、 前記レーザを回転走査して
    蛍光断層像を測定する装置であって、 前記レーザに対向する複数の検出器で励起レーザ光を検
    出して励起レーザ光の減衰を求めるとともに、蛍光減衰
    測定用レーザ光を検出して蛍光の減衰を求め、測定した
    蛍光断層像の補正をすることを特徴とする蛍光断層像測
    定装置。
  5. 【請求項5】 前記高指向性受光系は、検出するレーザ
    光の方向に向きが駆動制御されることを特徴とする請求
    項6記載の蛍光断層像測定装置。
  6. 【請求項6】 試料に対して励起レーザ光を照射する励
    起用レーザと、 試料に対して励起用レーザと直交する位置で、かつ試料
    を挟んで対向する位置に配置された第1、第2の結像レ
    ンズと、 第1、第2の結像レンズにより試料の蛍光像がそれぞれ
    結像される位置に配置された第1、第2の検出器とを備
    え、 励起用レーザ、第1、第2の結像レンズ、及び第1、第
    2の検出器を同期して走査し、試料からの蛍光を第1、
    第2の検出器で検出して蛍光断層像を測定する装置であ
    って、 さらに、試料を挟んで励起用レーザと反対側の位置に配
    置され、少なくともフラウンフォーファ回折像の0次光
    を取り込む高指向性受光系を介して試料を透過する励起
    レーザ光を検出する励起レーザ光検出器と、 試料からの蛍光と同じ波長のレーザ光を出力する蛍光波
    長レーザと、 前記第1または第2の検出器と試料間に配置され、蛍光
    波長レーザからのレーザ光を第1及び第2の検出器へ導
    くハーフミラーまたはセクタと、 蛍光波長レーザからのレーザ光をハーフミラーまたはセ
    クタを介して直接第1または第2の検出器の一方の面上
    に集光する集光レンズ系と、 前記第1、第2の検出器出力同士を乗算する乗算器とを
    備え、 励起レーザ光検出器の検出結果により励起レーザ光の減
    衰を求めるとともに、蛍光波長レーザを第1、第2の検
    出器で検出したときの乗算器出力により蛍光の減衰を求
    め、測定した蛍光断層像の補正をすることを特徴とする
    蛍光断層像測定装置。
  7. 【請求項7】 試料に対して励起レーザ光を照射する励
    起用レーザと、 試料に対して励起用レーザと直交する位置で、かつ試料
    を挟んで対向する位置に配置された第1、第2の無指向
    性検出器とを備え、 励起用レーザを走査して試料からの蛍光を第1、第2の
    検出器で検出して蛍光断層像を測定する装置であって、 さらに、試料を挟んで励起用レーザと反対側の位置に配
    置された無指向性の励起レーザ光検出器と、 試料からの蛍光と同じ波長のレーザ光を出力する蛍光波
    長レーザと、 前記第1または第2の検出器と試料間に配置され、蛍光
    波長レーザからのレーザ光を第1及び第2の検出器へ導
    くハーフミラーまたはセクタと、 前記第1、第2の検出器出力同士を乗算する乗算器とを
    備え、 励起レーザ光検出器の検出結果により励起レーザ光の減
    衰を求めるとともに、蛍光波長レーザを第1、第2の検
    出器で検出したときの乗算器出力により蛍光の減衰を求
    め、測定した蛍光断層像の補正をすることを特徴とする
    蛍光断層像測定装置。
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