JP3216874U - 空調衣服の服本体及び空調衣服 - Google Patents
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Abstract
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そして、取り込まれた空気が、服本体と着用者の身体又は下着との間の空気流通路を流通する間に、身体から出た汗を蒸発させ、蒸発する際の気化熱により身体が冷却される(例えば、特許文献1参照)。
また、ハーネス型安全帯としては、ロープを取り付けるための連結器を、通常時には取り付け作業が容易な着用者の腰部付近に配置しつつ、着用者が落下した際には、身体のバランスを安定させると共に落下衝撃荷重を分散させるため、着用者の背中の中央部付近に移動させるものが知られている(例えば、特許文献3参照)。
通気性のない又は空気導入手段による空気の導入によって膨らませることができる程度の通気性を有するシート状部材によって、少なくとも着用者の胴部を覆う形状に形成され、
前記空気導入手段を取り付けるための取付部と、
前記空気導入手段によって導入された空気を排出する空気排出部と、
後身頃に形成され、下方から力が掛かった際に左右に分割される分割手段と、
を備えることを特徴とする。
前記分割手段は、後身頃の左側と右側とにそれぞれ備えられていることを特徴とする。
後身頃の上部に、ロープを貫通させることができるロープ貫通手段を備えることを特徴とする。
後身頃の内面側の前記分割手段の上端部よりも上部に、前記空気導入手段と電源手段とを接続する接続手段としての接続ケーブルを、前記分割手段の上端部よりも上部を通過する状態で固定するケーブル保持手段を備えることを特徴とする。
前記分割手段は、後身頃に、下端部から上方へと延在する切れ目を設け、当該切れ目を、下端部にロック機構を有しない線ファスナー又は面ファスナーによって着脱自在とすることにより形成されていることを特徴とする。
前記分割手段は、後身頃に、上下方向に裂けやすいシート状部材によって形成された部分を備えることによって形成されていることを特徴とする。
請求項1から6のいずれか一項に記載の空調衣服の服本体と、
前記服本体の内部に空気を導入する空気導入手段と、
前記空気導入手段に電力を供給する電源手段と、
前記空気導入手段と前記電源手段とを接続する接続手段と、
を備えることを特徴とする。
前記空気導入手段は、前記服本体の後身頃の左側と右側との2か所に備えられ、前記空気導入手段のそれぞれに対し、別個に前記電源手段と、前記接続手段と、が備えられていることを特徴とする。
なお、以下においては、着用者が空調衣服を着用した状態を基準として、着用者の前側を前、着用者の後側を後、着用者の上側を上、着用者の下側を下、着用者の右手側を右、着用者の左手側を左と定めて説明する。
実施形態に係る空調衣服100は、図2に示すように、服本体1と、服本体1内部に空気を導入するファン2,2と、ファン2,2に電力を供給する電源部3と、電源部3とファン2,2とを接続する接続ケーブル4と、を備える。
服本体1は、図1及び図2に示すように、通気性のない又はファン2,2による空気の導入によって膨らませることができる程度の通気性を有するシート状部材によって、着用者の胴部及び腕部を覆う形状に形成されている。本実施形態では、服本体1をブルゾン型の上衣の形状に形成しているが、服本体1の形状はこれに限られず、例えば着用者の胴部のみを覆うベスト型に形成してもよい。
服本体1は、第一開閉手段11と、第一空気漏れ防止手段12と、ファン取付部13,13と、襟部空気排出部14と、袖部空気排出部15,15と、分割手段16,16と、電源部保持手段17と、ケーブル保持手段18,18と、ロープ貫通手段19と、を備え、ファン取付部13,13からファン2,2によって取り込まれた外気が、襟部空気排出部14と、袖部空気排出部15,15と、から排出されるように構成されている。
第一開閉手段11は、図1及び図2に示すように、服本体1の前身頃に備えられ、空調衣服100を着用する際に、服本体1の前部を開閉するためのものである。第一開閉手段11としては、例えば、線ファスナー等が用いられる。
第一空気漏れ防止手段12は、図1及び図2に示すように、服本体1下部に備えられた、服本体1と着用者の身体との間の空間内の空気が服本体1の裾部から外部に漏れることを防止するための手段であり、例えば、服本体1の下部の端部付近に、ゴム紐等の伸縮性のある部材を、着用者の身体を周回するように備えることによって形成される。空調衣服100の着用時においては、第一空気漏れ防止手段12によって、服本体1の裾部が絞り込まれて着用者の身体に密着し、服本体1下部から空気が外部に漏れることを防止することができる。
ファン取付部13は、服本体1の服地に形成された開口孔131,131と、開口孔131,131の周囲を補強する開口孔補強部材132,132と、からなり、ファン2,2が取り付けられる。
2つのファン取付部13,13は、図1及び図2に示すように、服本体1の後身頃において、上下方向に同一の高さに形成されている。
なお、ファン取付部13,13が形成される位置としては、上記の位置に限られず、服本体1の側面、前面等に形成することも可能である。また、ファン取付部13が形成される個数は、2か所に限られず、これより少数又は多数のファン取付部13を形成し、これに対応した数のファン2を備えてもよい。
開口孔補強部材132,132の服本体1への取り付けには、縫合、接着等任意の方法を用いることができ、また、開口孔補強部材132,132を服本体1の内面側から覆う裏地が備えられていてもよい。
襟部空気排出部14は、図1及び図2に示すように、ファン2、2によってファン取付部13、13から導入された空気を、着用者の身体又は下着に沿って流通させた後に排出するため、着用者の首と服本体1の襟部の端部との間に形成された開口部である。
袖部空気排出部15、15は、図1及び図2に示すように、ファン2、2によってファン取付部13、13から導入された空気を、着用者の身体又は下着に沿って流通させた後に排出するため、着用者の腕と服本体1の袖部の端部との間に形成された開口部である。
分割手段16,16は、図1及び図2に示すように、服本体1の後身頃に形成された、空調衣服100の着用中に服本体1に下方から力が掛かった場合に、服本体1に上下に切れ目が生じ、容易に左右に分割されるように構成された部分である。
なお、面ファスナーを用いる場合には、例えば、切れ目を、その左右の服地が僅かに重なるように形成し、重なった部分に、面ファスナーを切れ目の下端部から上端部に亘って備えることにより、分割手段16,16を形成する。
また、例えば、服本体1の後身頃のファン取付部13、13の間の部分の全面を、繊維配向の調整等によって、上下方向に裂けやすいように形成されたシート材を用いて形成し、ファン取付部13、13の間の部分の任意の位置において、服本体1が上下方向に裂けるように形成することも可能である。
ただし、分割手段16,16の配置及び形成数はこれに限られず、例えば、ロープを取り付けるための連結器が着用者の腰部の左側に配置されるハーネス型安全帯又は着用者の腰部の右側に配置されるハーネス型安全帯のいずれかにのみに対応することを念頭に、左右いずれかのみに分割手段16が備えられるようにすることも可能である。
電源部保持手段17は、図2に示すように、服本体1の内面側に形成されたポケットであり、電源部3が収納される。図2においては、電源部保持手段17が、服本体1の前身頃の左側の下方の位置に備えられた場合について図示したが、これに限られず、服本体1の内面側の任意の位置に備えることが可能である。
なお、電源部保持手段17としては、必ずしもポケットを用いる必要はなく、電源部3を服本体1に着脱自在に装着することが可能であれば、任意の構成を採用することができる。さらに、例えば着用者のズボンのベルト等に電源部3をクリップ等を用いて取り付けることにより、電源部3が服本体1に装着されないようにすることも可能である。また、空調衣服100の内側に着用したハーネス型安全帯のベルトの所定の位置に、電源部3をクリップ等を用いて取り付けてもよい。
ケーブル保持手段18、18は、接続ケーブル4を、服本体1の内面側に保持するための手段であり、例えば、接続ケーブル4を挿通可能な開口部を有し、当該開口部に接続ケーブル4を挿通させることによって、これを保持することができるように構成されている。
ロープ貫通手段19は、ハーネス型安全帯の着用者の背上部に対応する位置に接続されたロープを引き出すための貫通孔である。
ロープを取り付けるための連結器が、着用者の腰部付近から着用者の背中の中央部付近へと移動するタイプのハーネス型安全帯には、同時に、着用者の背上部付近に固定されたロープも備え、2本のロープによって着用者を支えるように構成されたものも存在することから、ロープ貫通手段19は、このようなハーネス型安全帯に対応できるように備えられるものである。
ロープ挿通部192の材料としては、通気性のない又は通気性の小さい折り曲げ自在なシート状部材が用いられ、例えば、服本体1の服地と同じ材料を用いてもよいし、ビニール等の別の材料を用いてもよい。
これによって、紐1933の両端部を引っ張った上で、コードストッパー1934を、引出口1932、1932付近に固定することで、ロープ挿通部192の服本体1に接続されているのとは反対側の端部を、ハーネス型安全帯のロープを通した状態で密閉することが可能となる。
ファン2,2は、図1及び図2に示すように、ファン取付部13,13に取り付けられ、開口孔131,131を通して、服本体1と着用者の身体との間の空間に空気を導入するためのものである。すなわち、ファン2,2が本発明における空気導入手段として機能する。
ファン2,2には、電源部3より、接続ケーブル4を通じて必要な電力が供給される。
これによって、ファン2を服本体1に固定することができる。
電源部3は、ファン2,2に電力を供給するための部材であり、例えば、安全保護回路が付加されたリチウムイオン組電池が内蔵され、接続ケーブル4を通じてファン2,2と接続するための、第二接続端子(不図示)を備える。
第二接続端子は、接続ケーブル4を接続し、ファン2,2に電力を供給することができる端子であれば、その具体的な構成は任意である。
また、図2に示したように、本実施形態においては、電源部3は、電源部保持手段17としてのポケットに収納されているが、上記のように電源部3を保持するための手段はこれに限られない。
接続ケーブル4は、電源部3とファン2,2とを接続するケーブルである。接続ケーブル4を通じて、電源部3からファン2,2に対して、ファン2,2の稼働に必要な電力が供給される。すなわち、接続ケーブル4が本発明における接続手段として機能する。
なお、接続ケーブル4は、電源部3からファン2,2に対して、ファン2,2の稼働に必要な電力を供給できるものであればよく、その具体的な構成は任意である。
ロープを取り付けるための連結器が、着用者が落下した際に着用者の腰部から着用者の背中の中央部付近に移動するように構成されたハーネス型安全帯の上に、実施形態に係る空調衣服100が着用された場合において、着用者が実際に落下すると、連結器に接続されたロープによって、服本体1の後身頃が上方へと引っ張られる。
この際に、分割手段16において、服本体1の後身頃が左右に分割され、連結器に接続されたロープは、分割された分割手段16を通って、上方へと移動することとなる。したがって、空調衣服の裾がロープによって捲り上げられてしまうことを防止することができる。
着用者の背上部付近に固定されたロープも備え、2本のロープによって着用者を支えるように構成されたハーネス型安全帯にも対応することができる。
図5に示す空調衣服100Aのように、2つの電源部3,3を備え、それぞれの電源部3から、両端部共に二股となっていない接続ケーブル4Aを介して、それぞれのファン2に別個に電力が供給されるようにしてもよい。
この場合、図5に示すように、服本体1Aの前身頃の左右に、二つの電源部保持手段17,17としてのポケットを備え、それぞれに電源部3、3が収納されることが好ましいが、必ずしもポケットを用いる必要はなく、さらに、例えば着用者のズボンのベルトや、ハーネス型安全帯のベルトの所定の位置に、電源部3、3をクリップ等を用いて取り付けることにより、電源部3が服本体に装着されないようにすることも可能である。
なお、服本体は、二つの電源部保持手段17、17を備えるとともに、さらにケーブル保持手段18、18を備えていてもよい。この場合、服本体を、図2に示す単一の電源部3からファン2、2に電力が供給される場合と、図5に示す二つの電源部3、3を備え、それぞれのファン2に別個に電力が供給される場合の両者に用いることができる。
1、1A 服本体
13 ファン取付部(取付部)
14 襟部空気排出部
15 袖部空気排出部
16 分割手段
18 ケーブル保持手段
19 ロープ貫通手段
2 ファン(空気導入手段)
3 電源部(電源手段)
4、4A 接続ケーブル(接続手段)
Claims (8)
- 通気性のない又は空気導入手段による空気の導入によって膨らませることができる程度の通気性を有するシート状部材によって、少なくとも着用者の胴部を覆う形状に形成され、
前記空気導入手段を取り付けるための取付部と、
前記空気導入手段によって導入された空気を排出する空気排出部と、
後身頃に形成され、下方から力が掛かった際に左右に分割される分割手段と、
を備えることを特徴とする空調衣服の服本体。 - 前記分割手段は、後身頃の左側と右側とにそれぞれ備えられていることを特徴とする請求項1に記載の空調衣服の服本体。
- 後身頃の上部に、ロープを貫通させることができるロープ貫通手段を備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の空調衣服の服本体。
- 後身頃の内面側の前記分割手段の上端部よりも上部に、前記空気導入手段と電源手段とを接続する接続手段としての接続ケーブルを、前記分割手段の上端部よりも上部を通過する状態で固定するケーブル保持手段を備えることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の空調衣服の服本体。
- 前記分割手段は、後身頃に、下端部から上方へと延在する切れ目を設け、当該切れ目を、下端部にロック機構を有しない線ファスナー又は面ファスナーによって着脱自在とすることにより形成されていることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の空調衣服の服本体。
- 前記分割手段は、後身頃に、上下方向に裂けやすいシート状部材によって形成された部分を備えることによって形成されていることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の空調衣服の服本体。
- 請求項1から6のいずれか一項に記載の空調衣服の服本体と、
前記服本体の内部に空気を導入する空気導入手段と、
前記空気導入手段に電力を供給する電源手段と、
前記空気導入手段と前記電源手段とを接続する接続手段と、
を備えることを特徴とする空調衣服。 - 前記空気導入手段は、前記服本体の後身頃の左側と右側との2か所に備えられ、前記空気導入手段のそれぞれに対し、別個に前記電源手段と、前記接続手段と、が備えられていることを特徴とする請求項7に記載の空調衣服。
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JP2020026583A (ja) * | 2018-08-09 | 2020-02-20 | 日新被服株式会社 | ファン付き衣服に用いる衣服 |
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