JP3216782U - 仏事用鈴 - Google Patents
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Abstract
【課題】木棒でたたく力により鈴が動くことを防止し、さらに、鈴の振動音の鳴り時間を長くし安堵感を与える仏事用鈴を提供する。【解決手段】台座と支柱と仏事用鈴とからなり、台座中央部に垂直に取り付けた支柱の他端に、仏事用鈴の開口部を台座に向けて水平となるように、仏事用鈴の中央部を取り付けた台座付き仏事用鈴において、支柱に板ばねを使用する。【選択図】図7
Description
本考案は、仏壇に備える仏事用鈴に関する。
仏壇に備える仏事用鈴(リん)は、金属製であって、図1のようにおわん形であり、開口部11を上にして専用の座布団2の上に置いて使用されるのが一般的である。この仏事用鈴1は、仏鈴、あるいはおりんと称されることもあるが、ここでは仏事用鈴とし、また鈴とした場合にも、仏事用鈴を意味するものとする。この鈴を木製又は鉄制の棒(以下、鈴棒とする。)で鳴らしていると、鈴棒の叩く力で鈴が動いてしまい、その都度鈴を元の位置に戻したりする必要がある。また鈴は、座布団上に置かれているため、鈴棒で鈴を叩いて鳴らしたときの鈴の振動が、この座布団に吸収され、その振動音が長続きしない等という課題があった。
上記のような課題に対し、以下のような先行技術が見受けられる。
逆さにした略椀状のりん本体と、台座とを支持部で連結してあり、りん本体は上面凸形状の頂部に位置する中央部に平坦部又は凹部を有し、その凹部にりん棒を置き、りん棒が固定できる台座付りん(特許文献1)、中央に鈴をネジ止めするための取付部を有する円盤状の仏具用鈴台であって、鈴台の外周に鈴棒の転がりを防止する膨出部を複数箇所形成した、鈴棒を置き易くし、鈴の反響 音を調節でき、鈴を叩き易くする仏具用台(特許文献2)、椀状で底面Uが曲面状をなす鈴の内側に、磁石を載置し、鈴を置く箇所には磁石の磁力が及ぶ範囲に磁性部材を備えて厳かで澄んだ音色を奏でるとともに、鈴台からの鈴の離脱を防ぐことができる仏鈴(特許文献3)、おりん本体部とおりん台部とを弾性を有する連結部材にて連結しておりん本体部とおりん台部とに間隙を設け、弾性振動している反響音の鳴り時間を長くできるおりん(特許文献4)等がある。
逆さにした略椀状のりん本体と、台座とを支持部で連結してあり、りん本体は上面凸形状の頂部に位置する中央部に平坦部又は凹部を有し、その凹部にりん棒を置き、りん棒が固定できる台座付りん(特許文献1)、中央に鈴をネジ止めするための取付部を有する円盤状の仏具用鈴台であって、鈴台の外周に鈴棒の転がりを防止する膨出部を複数箇所形成した、鈴棒を置き易くし、鈴の反響 音を調節でき、鈴を叩き易くする仏具用台(特許文献2)、椀状で底面Uが曲面状をなす鈴の内側に、磁石を載置し、鈴を置く箇所には磁石の磁力が及ぶ範囲に磁性部材を備えて厳かで澄んだ音色を奏でるとともに、鈴台からの鈴の離脱を防ぐことができる仏鈴(特許文献3)、おりん本体部とおりん台部とを弾性を有する連結部材にて連結しておりん本体部とおりん台部とに間隙を設け、弾性振動している反響音の鳴り時間を長くできるおりん(特許文献4)等がある。
特許文献1は、りん棒をりん本体の中央部に設けられた孔に置くことを特徴とするものであり、特許文献2は、円盤状の仏具用鈴台に鈴を固定し、鉄棒を置きやすくしたものであって、いずれも鈴の音色については言及がなく、特許文献3は、りんとりん台とを磁力によりりんを動きにくくするだけでなく、反響音の鳴り時間を長くできる効果も記載されているが、磁性体を必要とし、また、特許文献4では、おりん本体とおりん台部とを連結する弾性部材が必要であることから、この構造がやや複雑となり得る。
長年楽器部品の製造を業としている本考案者は、鈴を座布団上に置く必要はないことを住職から聞き、りんと台座を一体化し、りんの音色が長続きするような仏事用鈴の実用新案登録出願をした(実用新案登録第3159238号)。さらに、本考案者は、支柱にばね板を使用すると、鈴の振動音が長くなり、安堵感を与える音色が出ることに注目し、本考案を提出するものである。
解決しようとする課題は、鈴棒でたたく力により鈴が動くことを防止するだけでなく、鈴の振動音の鳴り時間を長くし、安堵感を与える音色が出るようにする仏事用鈴を提供することである。
すなわち、第1考案は、台座と支柱と仏事用鈴とからなり、台座中央部に垂直に取り付けた支柱の上端に、仏事用鈴の開口部を台座に向けて水平となるように、仏事用鈴の中央部を取り付けた台座付き仏事用鈴において、支柱に板ばねを使用することを特徴とする板ばね使用台座付き仏事用鈴である。
台座の中央部に垂直に板バネの支柱が固定される。その支柱の上端に鈴がその開口部が台座と水平に向き合うように取り付けられる。
図2に仏事用鈴とその各部の名称を示す。仏事用鈴1は、お椀形であり、鈴の中央部とは、お椀の底の頂点部12をいう。その鈴の頂点部が支柱の上端に、開口部11を下向きにして固定される。
台座と開口部は、接することなく、間隔をおいて、互いに平行に向き合っている。台座と鈴の開口部が離れ、その間をばね板が連結することにより、鈴の振動が台座に固定されたばね板に伝わり、鈴の振動音の鳴り時間を長くし、安堵感を与える音色が出るようにするものである(以下、板バネ効果とする)。
図2に仏事用鈴とその各部の名称を示す。仏事用鈴1は、お椀形であり、鈴の中央部とは、お椀の底の頂点部12をいう。その鈴の頂点部が支柱の上端に、開口部11を下向きにして固定される。
台座と開口部は、接することなく、間隔をおいて、互いに平行に向き合っている。台座と鈴の開口部が離れ、その間をばね板が連結することにより、鈴の振動が台座に固定されたばね板に伝わり、鈴の振動音の鳴り時間を長くし、安堵感を与える音色が出るようにするものである(以下、板バネ効果とする)。
台座は、動き難く、鈴を支えるおもりとしての機能も兼ねているため金属製が適している。また台座の底面には滑り止めをつけるほうが良い。鈴は、主に真鍮が使用されるが、振動音が生じやすい金属であれば、その種類は問わない。
支柱には、板バネが使用される。板バネとは、ばね鋼のもつ弾性変形を利用した金属の薄板ばねを言い、本考案では鈴の振動や衝撃を吸収してやわらげる緩衝用として利用するものである。
板バネの台座への取り付けや鈴を板バネに固定する方法は、ボルトとナットを用いる方法他があるが方法は問わない。
なお、板バネの支柱を介して台座と鈴を連結したものを板ばね使用台座付き仏事用鈴とする。
支柱には、板バネが使用される。板バネとは、ばね鋼のもつ弾性変形を利用した金属の薄板ばねを言い、本考案では鈴の振動や衝撃を吸収してやわらげる緩衝用として利用するものである。
板バネの台座への取り付けや鈴を板バネに固定する方法は、ボルトとナットを用いる方法他があるが方法は問わない。
なお、板バネの支柱を介して台座と鈴を連結したものを板ばね使用台座付き仏事用鈴とする。
続いて、第2考案は、支柱の板バネをS字型とした第1考案の板ばね使用台座付き仏事用鈴である。
板バネを、板状のまま支柱として使用するより、S字型として板バネを長くして支柱として使用するほうが、より、板バネ効果が上がるためである。
続いて、第3考案は、支柱の板バネを湾曲させた第1考案又は第2考案のいずれかの板ばね使用台座付き仏事用鈴である。
鈴は、金属製であり楽器の1種でもあり、その形状、材質は異なりそれに伴い音色も異なっている。その鈴の特性により、支柱となるばね板の形状を変化させて、より板バネ効果が出る場合もある。そこで、鈴の特性に合わせ、ばね板の形状を自在に湾曲させるものである。湾曲させた形には、第2考案のS字型だけではなく、乙字型他等もあり、ばね板を鈴の特性に適わせて形成するものである。
続いて、第4考案は、複数枚のばね板を使用した第1考案から第3考案のいずれかの板ばね使用台座付き仏事用鈴である。
支柱として使用する板バネは、1枚であってもよく、複数すなわち2枚以上の板バネを使用することもできる。鈴が大きくなれば、鈴を支えるため複数枚の板バネを使用する必要もある。複数の板バネを、台座の中央部に垂直に取り付け、上端を鈴の中央部に固定することができ、板バネ効果をさらに上げるものである。使用する複数のばね板は、同じ形状に限るものではない。
第1考案では、板バネを支柱として使用し、台座と鈴を離して、鈴を取り付けるため、鈴の振動音を長くさせ、さらに安堵感を与えるような鈴の音色を生ずる板バネ効果を生ずることができる。第2考案、第3考案は、板バネの形状をS字型又は湾曲させて板バネ効果をより向上させるものであり、第4考案は板バネの支柱を複数使うことにより、同様に板バネ効果を増し、より大きな鈴に使用できるようになる。
本考案の実施例を以下に示す。
図3は、板バネを支柱とした板ばね使用台座付き仏事用鈴6の概略図であり、図3(A)は平板の板バネ支柱5、(B)はS字型の板バネ支柱51を使用したものである。平板板バネ支柱5を使用とS字型板バネ支柱を使用とでは、後者のほうが、鈴の音響が長続きするように聞こえた。
尚、図3では、仏用鈴1と台座4との距離をほぼ同じとしているが、これに限るものではなく、その距離は任意である。
尚、図3では、仏用鈴1と台座4との距離をほぼ同じとしているが、これに限るものではなく、その距離は任意である。
図4は平板板ばね支柱5(右)S字型板バネ支柱51(左)の図である。図3のように、各支柱5、51は台座4中央部に垂直に取り付けられ、各支柱5、51の上端に鈴の中央部12に取り付けられる。
図5は、板ばね使用台座付き仏事用鈴6の試作品の正面図と背面図である。台座4中央部にS字型板バネ支柱51が取り付けられ、その上端に仏用鈴1の中央部12が取り付けられている。試作品では、台座4の中央部に孔が開けられ、ボルトとナットでS字型板バネ支柱51が取り付けられ、更に、仏用鈴1の中央部12にも同様に孔があけられ、S字型板バネ支柱51の上端と仏用鈴1が取り付けられている。
図6は、板ばね使用台座付き仏事用鈴6の試作品図の左右側面図である。図6では、S字型板バネ支柱51が示されている。また、図7の板ばね使用台座付き仏事用鈴の試作品図の内側図においても同様にS字型板バネ支柱51が示されている。
これまでの仏事用鈴の常識を変化させ、鈴の鳴る時間や音色を変え、さらに安堵感を与えることもでき、需要が期待できると思われる。
1 仏事用鈴 11 鈴の開口部 12 鈴の頂点部(中央部)
2 座布団
3 鈴棒
4 台座
5 平板板ばね支柱 51 S字型板バネ支柱
6 板バネ使用台座付き仏事用鈴
2 座布団
3 鈴棒
4 台座
5 平板板ばね支柱 51 S字型板バネ支柱
6 板バネ使用台座付き仏事用鈴
Claims (4)
- 台座と支柱と仏事用鈴とからなり、台座中央部に台座に垂直に取り付けた支柱の上端に、仏事用鈴の開口部を台座に向けて水平となるように、仏事用鈴の中央部を取り付けた台座付き仏事用鈴において、支柱に板ばねを使用することを特徴とする板ばね使用台座付き仏事用鈴。
- 支柱の板バネをS字型とした請求項1の板ばね使用台座付き仏事用鈴。
- 支柱の板バネを湾曲させた請求項1又は請求項2のいずれかの板ばね使用台座付き仏事用鈴。
- 複数枚のばね板を使用した請求項1から請求項3のいずれかの板ばね使用台座付き仏事用鈴。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018001336U JP3216782U (ja) | 2018-04-11 | 2018-04-11 | 仏事用鈴 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018001336U JP3216782U (ja) | 2018-04-11 | 2018-04-11 | 仏事用鈴 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP3216782U true JP3216782U (ja) | 2018-06-21 |
Family
ID=62623101
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2018001336U Active JP3216782U (ja) | 2018-04-11 | 2018-04-11 | 仏事用鈴 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3216782U (ja) |
-
2018
- 2018-04-11 JP JP2018001336U patent/JP3216782U/ja active Active
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