JP3216740B2

JP3216740B2 - 機械式水中曝気装置

Info

Publication number: JP3216740B2
Application number: JP33286492A
Authority: JP
Inventors: 博文井上
Original assignee: Ebara Corp
Current assignee: Ebara Corp
Priority date: 1992-12-14
Filing date: 1992-12-14
Publication date: 2001-10-09
Anticipated expiration: 2016-10-09
Also published as: JPH06178993A

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、水中モータにより減速
機を介して駆動されるインペラによりポンプアップされ
る水に空気を混合して槽内の水を曝気する機械式水中曝
気装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来のこの種の装置を図４及び図５につ
いて説明する。

【０００３】図４において、吸込ケーシング１の上部に
は、水中モータ２により歯車減速機３を介して駆動され
るインペラ４が設けられている。その吸込ケーシング１
の上部に設けられた吐出ケーシング５の下部外周には、
空気室６が画成され、給気管７を介して図示しないブロ
ワに接続されている。そして、インペラ４の後方部に設
けた散気口８から矢印ａのように空気を注入し、矢印ｂ
のように吸込んだ水と混合するようにしている。

【０００４】図５において、吸込ケーシング１Ａの上部
にインペラ４Ａを設け、そのインペラ４Ａの下方に散気
ロータ９を設け、給気管７Ａから散気口８Ａ、散気ロー
タ９を介してインペラ４Ａの前方部に空気を注入し、矢
印ｂのように吸込んだ水を混合し、吐出ケーシング５Ａ
から矢印ｃのように吐出するようにしている。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】従来の装置において、
インペラ４Ａの前方側から空気を入れた場合（図５）
は、インペラ４Ａの揚水能力が減少し、曝気能力が低下
する。また、インペラ４の後方側から入れた場合（図
４）は、空気の入口がインペラ４のハブ側又はチップ側
からだけなので、空気と水との混合、気泡の微細化が不
充分である。

【０００６】本発明は、曝気能力を向上した機械式水中
曝気装置を提供することを目的としている。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明によれば、水中モ
ータにより減速機を介して駆動されるインペラによりポ
ンプアップされる水に空気を混合して槽内の水を曝気す
る機械式水中曝気装置において、前記インペラのインペ
ラボスに前方側からの空気パイプに接続された空室を画
成し、該空室を通気孔を介して二重構造のインペラ翼の
隙間に接続し、該二重構造のインペラ翼の後方縁部に空
気の吐出部を形成し、前記二重構造のインペラ翼を複数
の第１の翼と、該第１の翼の裏側に隙間を設けて取付け
られ第１の翼の外径より小径の第２の翼と、該第２の翼
のチップに取付けられチップ側からの空気の漏れを阻止
する閉止板とから構成してある。

【０００８】

【０００９】

【００１０】また本発明によれば、二重構造のインペラ
の二重構造部分の一部に、異物の堆積を阻止する充填物
又は仕切りを設けている。

【００１１】

【作用】上記のように構成された機械式水中曝気装置に
おいて、空気は吸気管の押し込み空気圧力及びインペラ
の回転によりインペラの出口部から吐出される。この
際、エアリフト効果及び出口部がインペラの縁部で巾を
持つための渦効果によっても吐出される。他方、インペ
ラでポンプアップされた水は、前記空気を切る形で流れ
出るため、インペラの出口部分で空気と水との混合、気
泡の微細化が促進され、その結果、曝気能力が向上され
る。

【００１２】

【実施例】以下図面を参照して本発明の実施例を説明す
る。

【００１３】図１において、吸込ケーシング１０の上部
には、水中モータ１１により減速機１２を介して駆動さ
れる全体を符号２０で示すインペラ体が設けられてい
る。その吸込ケーシング１０の上部には、吐出ケーシン
グ１３が設けられ、また、吸込ケーシング１０の軸線上
には、図示しないブロワに接続された給気管１４が上向
きに設けられている。

【００１４】前記インペラ２０のインペラボス２１の内
側には、給気管１４に接続された空気室２２が画成さ
れ、その空気室２２の外周壁には、後述する二重構造の
インペラ２４の隙間２７に連通するスリット状の通気孔
２３が形成されている。

【００１５】図２をも参照し、二重構造のインペラ２４
には、回転方向Ｂに対し表側の第１の翼２５と裏側の第
２の翼２６とが設けられている。これらの翼２５、２６
は、同一金型を使用して成形され、ピッチＰをずらし隙
間２７を設けてインペラボス２１に取付けられている。
そして、第２の翼２６は、第１の翼２５の外径より小径
に形成され、また図示の例では第１の翼２５より薄く形
成されている。前記隙間２７の回転方向Ｂ側は、図示の
通り閉止されている。しかしながら閉止せずに符号２８
で示す端部を充填材で埋めてもよい。そしてチップ側、
すなわち図１の半径方向外方は閉止板２９で閉じられて
おり、回転方向Ｂに対し後側すなわち図２のインペラ２
４の右側の後方縁部（図１の翼の上方）には、図１およ
び図２に示すようにチップ側からボス２１側にかけてス
リット状の吐出部３０が形成されている。

【００１６】運転に際し、水中モータ１１でインペラ２
４を回転方向Ｂに回転すると、図３に示すように、吸気
管の押し込み空気圧力に加えてインペラの回転による遠
心効果のエアリフト効果として、巾を持つ吐出部３０の
渦効果により空気室２２の空気は矢印ａ、ｂに示すよう
に、通気孔２３及び隙間２７を介して流れ、気泡３１と
なって吐出される。

【００１７】他方、インペラ２４の回転によりポンプア
ップされた水は、前記気泡３１を切る形で流れるので、
吐出部３０の付近で水と気泡３１とが好適に混合され、
気泡３１が微細化され、曝気能力が向上される。

【００１８】この際、閉止板２９により、チップ側から
の空気の漏れが防止され、また、充填材２８により、隙
間２７への異物の侵入堆積が防止される。

【００１９】

【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているので、空気と水との混合を好適に行い、気泡を微
細化して曝気能力を向上することができる。

【００２０】また、二重構造のインペラは、製造が容易
で、また揚水効果の減少を小さくすることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例を示す側断面図。

【図２】図１のＡ−Ａ線矢視断面図。

【図３】作用を説明する図２に相当する図面。

【図４】従来装置の一例を示す側断面図。

【図５】従来装置の他の例を示す側断面図。

【符号の説明】

１、１Ａ、１０・・・吸込ケーシング２、１１・・・水中モータ３、１２・・・減速機４、４Ａ・・・インペラ５、５Ａ、１３・・・吐出ケーシング６・・・空気室７、７Ａ、１４・・・給気管８、８Ａ・・・散気口２０・・・インペラ体２１・・・インペラボス２２・・・空気室２３・・・通気口２４・・・二重構造のインペラ２５・・・第１の翼２６・・・第２の翼２７・・・隙間２８・・・充填材２９・・・閉止板３０・・・吐出部３１・・・気泡

Claims

(57)【特許請求の範囲】

【請求項１】水中モータにより減速機を介して駆動さ
れるインペラによりポンプアップされる水に空気を混合
して槽内の水を曝気する機械式水中曝気装置において、
前記インペラのインペラボスに前方側からの空気パイプ
に接続された空室を画成し、該空室を通気孔を介して二
重構造のインペラ翼の隙間に接続し、該二重構造のイン
ペラ翼の後方縁部に空気の吐出部を形成し、前記二重構
造のインペラ翼を複数の第１の翼と、該第１の翼の裏側
に隙間を設けて取付けられ第１の翼の外径より小径の第
２の翼と、該第２の翼のチップに取付けられチップ側か
らの空気の漏れを阻止する閉止板とから構成したことを
特徴とする機械式水中曝気装置。
【請求項２】二重構造のインペラの二重構造部分の一
部に、異物の堆積を阻止する充填物又は仕切りを設けた
ことを特徴とする請求項１記載の機械式水中曝気装置。