JP3216398U - 車椅子 - Google Patents
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Abstract
【課題】容易に側板を移乗台として使用することのできる車椅子を提供する。【解決手段】車椅子20は、車枠体1に左右一対の前輪2aと、左右一対の後輪2bと、左右一対の足載体3と、座部4と、背もたれ部5と、左右一対の肘掛け部材6と、左右一対の側板7と、を備える車椅子20であって、左右一対の肘掛け部材6の後方端部が車枠体1に対して背もたれ部5方向への跳ね上げが可能であるように枢着され、左右一対の側板1は、座部4の側縁または車枠体1に対して、座部4の左右外側水平方向に向けての転動が可能であるように枢着され、左右一対の後輪2bは、左右一対の側板7よりも車椅子20の中央寄りに位置する。【選択図】図1
Description
本考案は、車椅子を利用する要介護者に対して、車椅子からベッドへの移乗、あるいはベッドから車椅子への移乗を円滑に補助することのできる改良された車椅子に関するものである。
従来、身体障害者や老人等の要介護者が、車椅子からベッド、又はベッドから車椅子へ立位で移乗できない場合は、介助者が要介護者を抱きかかえて移乗させる必要があったため、介助者の負担が大きかった。
そこで車椅子の構造を改良する様々な試みがなされている。例えば、特許文献1には、座席部の側部において立設状態とベッド側に橋渡しさせたブリッジ状態とに姿勢変更可能な側板を具備する車椅子において、側板は立設状態で上下方向に移動可能に設け、上昇側に位置するときにはブリッジ状態に姿勢変更可能となり、下降側に位置するときには立設状態で保持されるよう構成する技術が開示されている。
また特許文献2には、車枠体の側部に移乗台を水平移乗位置等に位置変更自在に設け、移乗台側の肘掛枠体を車枠体に対して着脱自在に設けて、移乗台側の後輪を退避させる車輪退避機構を設けた車椅子が開示されている。
更に特許文献3には、スライドガイドにより連結した内側固定筐体から外側移動筐体を出し入れし、伸ばして移乗先へのブリッジとして使用し、縮めて車椅子の側部に垂直方向に収納することができる車椅子用移乗板が開示されている。
特許文献1の車椅子では、立設状態にある側板を支持軸が座面高さに位置するまで上方向にスライドさせることにより外方へ倒伏回動させることができ、上昇スライド量だけ長いブリッジを形成することができる。しかし、特許文献1の車椅子では側板を外方へ倒伏回動させるに当り、側板を上方向にスライドさせる必要があった。また、特許文献1の車椅子では、後車輪のブレーキをかけてから肘掛けを後方側へ回動操作することにより、側板の回動の邪魔にならない位置まで後車輪を退避させる必要があった。
また特許文献2の車椅子では、移乗台を回動させるに当り、移乗台側の肘掛枠体を車枠体から取り外して、後輪を車輪退避機構により退避位置まで退避させる必要があった。
更に特許文献3の車椅子では、移乗板を回動して引き伸ばすに当り、肘掛を外したり、2枚の移乗板を固定しているノブを取り外す必要があった。このように特許文献1〜3の車椅子では、側板を移乗台として使用するための準備、段取作業が複雑化し、介助者が老齢であったり、不慣れな人であったりすると十分に使いこなすことができないといった問題があった。
本考案は、上記事情に鑑みてなされたものであり、容易に側板を移乗台として使用することのできる車椅子を提供することにある。
本考案の車椅子は、車枠体に左右一対の前輪と、左右一対の後輪と、左右一対の足載体と、座部と、背もたれ部と、左右一対の肘掛け部材と、左右一対の側板と、を備える車椅子であって、前記左右一対の肘掛け部材の後方端部が前記車枠体に対して前記背もたれ部方向への跳ね上げが可能であるように枢着され、前記左右一対の側板は、前記座部の側縁または前記車枠体に対して、前記座部の左右外側水平方向に向けての転動が可能であるように枢着され、前記左右一対の後輪は、前記左右一対の側板よりも前記車椅子の中央寄りに位置することに要旨を有する。
本考案の車椅子は、前記左右一対の肘掛け部材の下面と前記左右一対の側板の上端部が嵌合及び嵌合解除が可能であることが好ましい。
本考案の車椅子は、前記左右一対の側板は、それぞれ一枚の板状部材により構成されていることが好ましい。移乗に際して要介護者を一時的に座らせることになるので、座板としての機能が求められるからである。
本考案の車椅子は、前記左右一対の足載体は、前記座部の下側に向かって退避可能であることが好ましい。
本考案の車椅子は、前記左右一対の側板は、立設状態において前記背もたれ部の側部まで延出している延在部を有していることが好ましい。
本考案によれば上記構成により、容易に側板を移乗台として使用することのできる車椅子を提供することができる。
以下、例を挙げて本考案を具体的に説明するが、本考案はもとより下記例によって制限を受けるものではなく、前・後記の趣旨に適合し得る範囲で適宜に変更を加えて実施することも勿論可能であり、それらはいずれも本考案の技術的範囲に包含される。
図1は、車椅子の右側面図であり、図2は、車椅子の正面図である。図3は、車椅子の移乗状態における右側面図であり、図4は、車椅子の移乗状態における正面図であり、図5は、車椅子の移乗状態における平面図である。なお図3では、左側の側板、及び左側の肘掛け部材の記載を省略している。また図3〜5は要介護者から見て右方向に移乗させる場合を想定しての説明図であり、左方向に移乗させるときは同様の趣旨で作動させることができる。
図1、2に示す通り、本考案の車椅子20は、車枠体1に左右一対の前輪2aと、左右一対の後輪2bと、左右一対の足載体3と、座部4と、背もたれ部5と、左右一対の肘掛け部材6と、左右一対の側板7と、を備えている。
本考案の車椅子20は、図2に示す通り、左右一対の後輪2bを左右一対の側板7よりも車椅子20の中央寄りに位置するように取付けておくことにより、ベッド等に密接状態で横付けし易くなる。その結果、車椅子がベッド等による拘束を受けるので、下記操作に際して車椅子が揺れ動くのを抑制でき、従って、要介護者の移乗を安全に且つスムーズに行うことができる。即ち、肘掛け部材6を図1に示す背もたれ部方向Aに向けて跳ね上げて、且つ、側板7を図2に示す座部4の左外側水平方向B、または右外側水平方向C(以下、左右外側水平方向B、Cと呼ぶ場合がある)に向けて転動させるという2段階の容易な操作を行うだけで、側板7を移乗台として使用することができる点に本考案の最大の特徴がある。
また従来では、肘掛けと一体化した側板を座部の外側方向に転動させることにより、側板により座部とベッドの間を橋渡しする技術が知られていたが、肘掛けの厚みの分、段差ができ易かった。一方、本考案に用いられる側板7は、移乗状態のときは左右一対の肘掛け部材6と分離するものであるため、上記のような段差の問題を解消することができる。以下、各構成について詳しく説明する。
左右一対の肘掛け部材6は、図1に示す通り、後方端部6bが車枠体1に対して背もたれ部方向Aへの跳ね上げが可能であるように枢着されている。具体的には、左右一対の側板7の上端高さ位置Hにおいて、それぞれの後方端部6bが車枠体1に枢着されている。要介護者が座部4に隣接するベッド等に移乗する際に、肘掛け部材6を後方端部6bを軸に跳ね上げることにより、左右一対の肘掛け部材6を退避させることができる。そのため左右一対の肘掛け部材6は、図3に示すように、その下面が背もたれ部方向Aにおいて背もたれ部5よりも後側の位置か、又は背もたれ部5と同じ位置にくるまで枢動可能であることが好ましい。なお背もたれ部方向Aに枢動させ易くするために、図2に示す通り、左右一対の肘掛け部材6は、車枠体1の側部に枢着されていることが好ましい。また左右一対の肘掛け部材6の後方端部6bから前方端部までの形状は、直線状であれば移乗空間から左右一対の肘掛け部材6を退避させ易くすることができるため、直線状であることが好ましい。また必要に応じて図1等に示す様に左右一対の肘掛け部材6の上面側にカバーを設けても良い。
左右一対の肘掛け部材6を車枠体1に枢着する手段は特に限定されないが、図1に示す第1枢着部材9を介して枢着することができる。第1枢着部材9は、例えば、左右一対の肘掛け部材6を360°枢動させることが可能なジョイントや、枢動中に左右一対の肘掛け部材6を所望の角度で固定することができるジョイント等が挙げられる。
左右一対の側板7は、図2に示す通り、座部4の側縁に対して、座部4の左右外側水平方向B、Cに向けての転動が可能であるように枢着されている。例えば、図4、5に示す通り、右側の肘掛け部材6を跳ね上げて退避させた後に、ベッド30の上面まで右側の側板7を座部4の右外側水平方向Bに向けて転動させることにより、側板7により座部4とベッド30の間を橋渡しすることができる。その結果、座部4に座っている要介護者をベッド30まで側板7を介して移乗させることができる。具体的には、例えば座部4に座っている要介護者を、転動させた側板7の上に旋回または回転させるようにして乗せて、次いで横滑りするようにしてベッド30の上に乗せることができる。また図示していないが、左右一対の側板7は、車枠体1に対して枢着されていてもよい。
左右一対の側板7を、座部4の両側縁または車枠体1に枢着する機構は特に限定されないが、図1に示す第2枢着部材10を介して枢着することができる。第2枢着部材10は、例えば、側板7を座部4と水平な位置、または水平な位置よりも下側まで転動可能にすることができる蝶番等が挙げられる。
左右一対の側板7は、例えば金属、樹脂、木材等を板状に形成することにより作製することができる。側板7は、金属製であることが好ましい。金属製であれば、厚さを薄くしても強度を確保し易くすることができる。また、側板7の表面は滑りやすいスライディング素材により構成されていることが好ましい。これにより、座部4に座っている要介護者を軽い力で旋回、回転、横滑りさせ易くすることができる。スライディング素材として、トレイージー(登録商標、東レ株式会社製)、パラシュート布、ビニールシート等のスライディングシートや、塩化ビニル発泡板等のスライディングボードが挙げられる。これらのスライディング素材は、側板7の表面を構成するようにして用いてもよいし、別途、スライディング素材を用意して要介護者を移乗させるに当たり移乗状態の側板7の上に乗せて用いてもよい。
左右一対の側板7は、それぞれ一枚の板状部材により構成されていることが好ましい。これにより、座っている要介護者をそのまま滑らせるようにベッド30まで移乗させ易くすることができる。
左右一対の側板7の立設状態における下端縁から上端縁までの長さは、それぞれ好ましくは10cm以上、30cm以下である。側板7の下端縁から上端縁までの長さが10cm以上であると、側板7により座部4とベッド30を橋渡しし易くすることができる。側板7の下端縁から上端縁までの長さは、より好ましくは13cm以上、更に好ましくは15cm以上である。一方、側板7の下端縁から上端縁までの長さが、30cm以下であると、左右一対の肘掛け部材6の下面側に側板7の上端部を嵌合させ易くすることができる。側板7の下端縁から上端縁までの長さは、より好ましくは25cm以下、更に好ましくは20cm以下である。
左右一対の側板7の板厚は、強度が確保することができれば特に限定されないが、それぞれ好ましくは2mm以上、20mm以下である。側板7の板厚が2mm以上であると、強度を確保し易くすることができる。側板7の板厚は、より好ましくは5mm以上、更に好ましくは8mm以上である。一方、側板7の板厚が20mmを超えるとベッド上で大きい段差が生じ、要介護者にとって心地良いものではない。なお上記では車椅子からベッドへ移乗させる場合を述べてきたが、ベッドから車椅子に移乗させるときには側板が厚すぎると介護者の負担が増えて好ましくない。側板7の板厚は、より好ましくは15mm以下、更に好ましくは10mm以下である。
なおベッド30の高さが高過ぎたり低すぎたりする場合には、ベッドの高さを調整することにより要介護者を移乗させ易くすることができる。
図1、2に示す通り、左右一対の肘掛け部材6の下面と左右一対の側板7の上端部は嵌合及び嵌合解除が可能であることが好ましい。これにより側板7の上端部を肘掛け部材6により支持することができる。更に、例えば右側の肘掛け部材6を背もたれ部方向Aに向けて跳ね上げれば嵌合が外れて、右側の側板7を立設状態から座部4の右外側水平方向Bに向けて転動させることができる。嵌合手段は特に限定されないが、例えば図2に示す通り、肘掛け部材6の下面側に、長手方向に溝部6aを設けて、側板7の上端部を溝部6aに嵌合させれば良い。また、側板7の上端部に凸部を設けて、肘掛け部材6の下面側の溝部6aに嵌合させても良い。また、反対に側板7の上端部に溝部を設けて、肘掛け部材6の下面側に凸部を設けて、肘掛け部材6の下面側の凸部を、側板7の上端部の溝部に嵌合させるようにしても良い。
図1に示す通り、左右一対の側板7は、立設状態において背もたれ部5の側部まで延出している延在部16を有していることが好ましい。移乗のために転動させた側板7を移乗後に立設状態に戻すときに延在部16が背もたれ部5の側部等と接触することにより、側板7を立設状態に戻すことができる。このようにすれば跳ね上げられていた肘掛け部材6を側板7の上方から嵌合させ易くすることができる。なお延在部16は必ずしも背もたれ部5の側部と直接接触する必要はなく、例えば図1、2に示す通り、位置決め部材15を背もたれ部5の側部等に設けて、位置決め部材15に接触するようにしてもよい。また、背もたれ部5の側部において車枠体1の一部を湾曲させてその湾曲部に延在部16を接触させてもよい。位置決め部材15の形状は特に限定されず、例えば直方体、立方体、球状等が挙げられる。また位置決め部材15の素材は、例えば金属、樹脂、木材等が挙げられる。
左右一対の後輪2bは、図2に示す通り、左右一対の側板7よりも車椅子20の中央寄りに位置する。後輪2bを側板7よりも左右方向の中央寄りに位置させることにより、例えば右側の側板7を座部4の右外側水平方向Bに向けて転動させるときに右の後輪2bが邪魔にならなくなる。更にはこれにより、図4、5等に示すように、車椅子20をベッド30に接近させて横付けし易くすることができる。その結果、側板7の立設状態における下端縁から上端縁までの長さが、例えば10cm以上、30cm以下と短い場合であっても、側板7により座部4とベッド30を橋渡しすることができる。更には、橋渡しの距離を短くすることにより、移乗距離も短くなるため介助者の負担も軽減することができる。
図1、2に示す通り、左右一対の後輪2bの上端は、座部4の下面よりも低い位置に位置することが好ましい。これにより、左右一対の後輪2bの少なくとも一部を座部4の下側に収納させることができ、介助者が車椅子20を手押しする際に左右一対の後輪2bが邪魔になり難くなる。
上記の通り車椅子20の左右一対の後輪2bは、左右一対の側板7よりも車椅子20の中央寄りに位置するため、後輪2bにハンドリムを取付けて、要介護者がハンドリムにより自ら車椅子20を走行させることはできない。そのため車椅子20が手動式車椅子の場合には、車椅子20は手押しハンドル8を備えることが好ましい。一方、車椅子20が電動式車椅子の場合には、手押しハンドル8を省略しても良い。
図示していないが、手押しハンドル8にはブレーキを設けることが好ましい。ブレーキを設けることにより、車椅子20が動き難くなって、要介護者を移乗させ易くすることができる。但し、ブレーキは手押しハンドル8に限らず、移乗の邪魔にならない箇所であればどこに設けても良い。
左右一対の前輪2aは、図1に示す通り、左右一対の第1棒状体12を介して車枠体1に取付けられているが、左右一対の前輪2aは、その中心が、それぞれ左右一対の第1棒状体12の軸中心よりも車椅子20の後方側に位置するように取付けられていることが好ましい。これにより要介護者が座部4から移乗するときに、前輪2aが邪魔にならない。また前輪2aは、後輪2bと同様に側板7よりも車椅子20の左右方向における中央寄りに位置するように取付けられていてもよいが、中央寄りに近過ぎると車椅子20のバランスが取りにくくなったり、左右一対の前輪2aが互いにぶつかり易くなったりする。そのため左右一対の前輪2aは、図2に示す通り、車椅子20の左右方向において、それぞれ立設状態の左右一対の側板7とほぼ同じ位置に位置させることが好ましい。
左右一対の足載体3は、図1に示す通り、第2棒状体13を介して車枠体1に取付けられている。第2棒状体13の形状は特に限定されず、曲線状または直線状のいずれであっても良いが、直線状であることが好ましい。直線状であれば、要介護者が移乗する際に第2棒状体13が邪魔になり難くなる。
座部4は、座った状態の要介護者を支持することができれば特に限定されないが、側板7を枢着することができるものであることが好ましい。更に図2に示す通り、座部4は、左右方向の両端縁が背もたれ部5よりも左右外側に位置するものであることがより好ましい。これにより、座部4に枢着される左右一対の側板7を立設状態で背もたれ部5よりも左右外側に位置させ易くすることができる。そのため、背もたれ部5よりも左右外側に位置する肘掛け部材6に側板7を嵌合させ易くなる。なお上述の通り、側板7は、必ずしも座部4に枢着されている必要は無く、車枠体1の側部に枢着されていてもよい。
背もたれ部5は、要介護者の背もたれとなるものであれば特に限定されず、図2等に示すようなシート部材を左右フレーム間に張設したもの等が挙げられる。
上記では、主に要介護者を座部4からベッド30へ移乗させる態様について説明したが、ベッド30から座部4へ移乗させることももちろん可能である。またベッド30と座部4の間の相互移乗だけでなく、便座と座部4の間や、湯船と座部4との間で移乗することも可能であり、勿論、寸法や形状等は夫々に見合ったものに設計変更すれば良く、その様なものも本考案に含まれる。
次に本考案の変形例の車椅子について説明する。図6(a)は、本考案の変形例の車椅子の移乗状態における平面図である。図6(b)は、本考案の変形例の右側の側板を図6(a)のB方向に転動させたときの正面図である。なお側板を枢着する枢着部材等の記載は省略している。図6(c)は、図6(b)の右側の側板の一部を図6(a)のC方向に枢動させたときの側面図である。
図6(b)、(c)に示す側板は、側縁が第3枢着部材11により枢着された側板7aと側板7bを備えるものである。このように側板は、二枚以上の板状部材により構成されている折り畳み式の側板であっても良い。この構成では図6(b)に示す通り、側板7aと側板7bを重ねた状態で、例えば座部4の右外側水平方向Bに転動させることができる。更に図6(c)に示す通り、側板7bを右外側水平方向Bと垂直な方向である垂直方向Cに枢動させることができる。その結果、図6(a)に示す通り、座部4の右外側水平方向Bのみならず垂直方向Cにまで側板を展開することができる。これにより、例えばベッド30に寝ている要介護者を側板7bに要介護者を座らせて、そのまま滑らせるようにして、側板7a、座部4まで弧を描くように移乗させることができる。
更に別の本考案の車椅子の変形例を図7に示す。図7(a)は、本考案の変形例の車椅子の右側面図である。図7(b)は、変形例の左右一対の足載体を図7(a)のD方向に枢動させたときの平面図である。図7(c)は、図7(b)の正面図である。
車枠体1の前方フレーム14には、第2棒状体13が枢着部材(図示せず)を介して枢着され、左右一対の足載体3は、枢着部材(図示せず)を介して第2棒状体13に枢着されており、図7(b)に示す通りD方向に枢動可能になっている。このように左右一対の足載体3は、座部4の下側に向かって退避可能であることが好ましい。これにより、要介護者が移乗するときに左右一対の足載体3が邪魔にならなくなる。座部4の下側に向かって退避させる手段は特に限定されず、前後方向にスライド可能なスライド機構等を設けて足載体3を退避させてもよい。
図7(c)に示す通り、第2棒状体13は、枢着部を軸に右上方向E、左上方向Fに枢動可能になっている。これにより、要介護者が移乗するときに第2棒状体13が邪魔にならなくなる。
1 車枠体
2a 前輪
2b 後輪
3 足載体
4 座部
5 背もたれ部
6 肘掛け部材
6a 溝部
6b 後方端部
7、7a、7b 側板
8 手押しハンドル
9 第1枢着部材
10 第2枢着部材
11 第3枢着部材
12 第1棒状体
13 第2棒状体
14 前方フレーム
15 位置決め部材
16 延在部
20 車椅子
30 ベッド
2a 前輪
2b 後輪
3 足載体
4 座部
5 背もたれ部
6 肘掛け部材
6a 溝部
6b 後方端部
7、7a、7b 側板
8 手押しハンドル
9 第1枢着部材
10 第2枢着部材
11 第3枢着部材
12 第1棒状体
13 第2棒状体
14 前方フレーム
15 位置決め部材
16 延在部
20 車椅子
30 ベッド
Claims (5)
- 車枠体に左右一対の前輪と、左右一対の後輪と、左右一対の足載体と、座部と、背もたれ部と、左右一対の肘掛け部材と、左右一対の側板と、を備える車椅子であって、
前記左右一対の肘掛け部材の後方端部が前記車枠体に対して前記背もたれ部方向への跳ね上げが可能であるように枢着され、
前記左右一対の側板は、前記座部の側縁または前記車枠体に対して、前記座部の左右外側水平方向に向けての転動が可能であるように枢着され、
前記左右一対の後輪は、前記左右一対の側板よりも前記車椅子の中央寄りに位置することを特徴とする車椅子。 - 前記左右一対の肘掛け部材の下面と前記左右一対の側板の上端部が嵌合及び嵌合解除が可能である請求項1に記載の車椅子。
- 前記左右一対の側板は、それぞれ一枚の板状部材により構成されている請求項1または2に記載の車椅子。
- 前記左右一対の足載体は、前記座部の下側に向かって退避可能である請求項1〜3のいずれかに記載の車椅子。
- 前記左右一対の側板は、立設状態において前記背もたれ部の側部まで延出している延在部を有している請求項1〜4のいずれかに記載の車椅子。
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CN109907894A (zh) * | 2019-04-26 | 2019-06-21 | 广东博智林智能技术有限公司 | 具有可升降扶手的轮椅和轮椅床 |
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R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
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