JP3215825B2 - 希土類金属の生成方法 - Google Patents

希土類金属の生成方法

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JP3215825B2 JP34846491A JP34846491A JP3215825B2 JP 3215825 B2 JP3215825 B2 JP 3215825B2 JP 34846491 A JP34846491 A JP 34846491A JP 34846491 A JP34846491 A JP 34846491A JP 3215825 B2 JP3215825 B2 JP 3215825B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、希土類弗化物から高品
質の希土類金属特にネオジム及び/又はプラセオジムを
生成するための、反応容積効率が高く且つ高収量が得ら
れる生成方法に関する。より詳しくは、本発明は、請求
項1の前段に示され、例えば米国特許第4636353
号に開示された、塩化カルシウム反応媒体浴及びカルシ
ウム金属を用いる還元方法形態に関する。
【0002】
【従来の技術】希土類元素化合物を化学的に還元してそ
れぞれの希土類金属とする、より効率的な形態が、一般
に要望されている。この要望は、希土類元素であるネオ
ジム及びプラセオジムが、鉄−ネオジム(及び/又はプ
ラセオジム)−硼素永久磁石に多く利用されるため、こ
れらの元素について特に存在する。多くの異なった形式
及び形態のこれらの永久磁石がいろいろの用途において
競合するため、希土類成分であるネオジム及び/又はプ
ラセオジムを低コストで製造することが望まれている。
【0003】先行の米国特許には、元素カルシウムを還
元剤として用いて溶融塩反応媒体(典型的には塩化カル
シウム)中に分散させた希土類酸化物を金属熱により還
元すること(米国特許第4578242号)及び同一の
反応媒体中において希土類塩化物を還元すること(米国
特許第4680055号)が記載されている。希土類の
酸化物例えば酸化ネオジム(及び/又はプラセオジム)
を金属熱還元することは、前記の形式の永久磁石のため
の金属ネオジムを製造するために、従来から商業的に利
用されている。溶融ネオジム−鉄合金生成物回収相と組
合せて溶融塩反応媒体を用いると、高純度の金属ネオジ
ムが高収率(約95%)で得られる。
【0004】しかし副生物として、酸化カルシウムと塩
化カルシウムとの混合物が生成し,その廃棄の問題が発
生する。また、金属ネオジムの収量に対する塩化カルシ
ウム反応媒体の所要量が比較的高くなるため、反応器の
容積と効率とが減少する。出発物質としての塩化ネオジ
ムの使用には、いくつかの欠陥が結び付いている。更
に、塩化ネオジムを使用する場合には、この物質の特に
容易に利用可能な形態によって、非常に高温の溶融塩浴
中において使用可能となる前に乾燥させて無水の状態に
することが必要となる。
【0005】セオン等の米国特許第4636353号に
は、塩化カルシウム、カルシウム及び鉄の混合物を使用
する希土類弗化物例えば弗化ネオジムの還元方法が記載
されている。これらの物質は、単に、微細に分割された
粒子の形で混合し、攪拌せずに、好ましくは900°〜
1100°Cの高温に加熱する。塩化カルシウム−弗化
カルシウムスラグ、残留カルシウム及び鉄−ネオジム混
合物から成る反応生成物が形成される。この方法の収率
は、比較的高いが、反応温度は高く、金属生成物からの
スラグの分離は、容易ではなく、また不具合である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の1つの目的
は、希土類金属を対応の弗化物から高収率−高品質にお
いて生成する改良された生成方法を提供することにあ
る。本発明の別の目的は、反応容器の単位容積当りの希
土類の収率を高くすることによって容積効率を高くした
前記の生成方法を提供することにある。
【0007】本発明の別の目的は、還元剤としての金属
カルシウム及び攪拌される溶融した塩化カルシウム系反
応物質を用いて、ネオジム及び/又はプラセオジム合金
を製造するための特に有用が製造方法を提供することに
ある。本発明の更に別の目的は、別のネオジム(即ち希
土類)出発物質から弗化ネオジムを生成させるために弗
化カルシウム副生物を還元剤として再循環させる前記の
製造方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】この課題は、請求項1に
示した製造方法によって解決される。本発明の好ましい
実施態様によれば、前記の目的及び他の目的は、次のよ
うにして達成される。本発明の一形態を、弗化ネオジム
NaF3を用いた場合について以下に説明するが、それ
以外の希土類元素の弗化物又はその混合物を出発物質と
して用いてよいことは言うまでもない。
【0009】約850℃の温度で2相の溶融物から出発
することが望ましい。1つの相は、主に塩化カルシウム
から成る塩相である。他のI族及びII族の塩化物を所望
により少量存在させてもよいが、不可欠ではない。溶融
物の第2の相は、好ましくはほぼネオジム−鉄共晶組成
物(約88重量%のネオジムと鉄残量)である金属相で
ある。この相は新しく生成した金属ネオジムを吸収する
ために用いられる。
【0010】2相の溶融物を攪拌し、金属カルシウムと
混合させた弗化ネオジム装入物を攪拌中の溶融物に添加
する。弗化ネオジムは、ある量の金属カルシウムと同様
に、塩化カルシウム反応媒体と混合させることができ
る。この還元反応は、溶液反応としても異質反応として
も進行しうるものと考えられている。塩化カルシウム
は、溶液反応を可能とすると共に、2相反応のための活
動性を与える。金属カルシウムと弗化ネオジムとの間の
還元反応の反応熱は、装入される混合物を予加熱するこ
となく、溶融物の850°Cの温度を保持する助けにな
る量とする。
【0011】カルシウムは、好ましくは、希土類弗化物
の還元に必要な理論量の約±10%の量において使用す
る。反応器に添加される全量の希土類弗化物を確実に還
元しようとする場合には、カルシウムを若干過剰とする
ことが望ましい。しかし還元反応の終了時においてカル
シウムの含量を最小とすることが望まれる場合には、カ
ルシウムを理論量よりも若干少い量において使用するこ
とが望ましい。
【0012】また、希土類弗化物及びカルシウムは、そ
れぞれの所望量が撹拌中の溶融物に添加されるまで、漸
増的に添加することが望ましい。弗化ネオジムとカルシ
ウムとの全量が装入された時に、数分間(通常は約45
分以下)撹拌を続けて、還元反応を完成させる。次に撹
拌速度を少なくするか又は撹拌を全く停止させて、新し
く生成したネオジムを含有する重金属相を、ほぼ等重量
ずつの塩化カルシウムと弗化カルシウムから今や成って
いる塩層の下方に分離させる。
【0013】塩化カルシウムの最初の装入量は、塩化カ
ルシウム−弗化カルシウム−塩副生成物の重量が生成し
た金属ネオジムの理論重量の1.5倍〜2倍の量となる
ように定める。これにより、驚くべき低い塩−生成物比
によって、すみやかな還元反応が容易に行われ、清浄な
生成物が高速で分離されると共に、貴重な反応器の占有
スペースが最小となる。
【0014】ネオジムの生成量に等しい量の金属層が反
応器から取出される。この層は、鉄−ネオジムの実質的
に純粋な混合物であり、その組成は、鉄、硼素及び他の
所望の成分の添加によって、適切な永久磁石組成物を形
成するように調節することができる。塩相は反応器から
最大可能な限度まで、残留金属プールを除去することな
く除去される。本発明の特に効率的な局面として、塩化
カルシウム−弗化カルシウムの結果混合物は、霧化さ
せ、固化(又は固化−微粉化)した後、塩化カルシウム
を水に溶解させるなどによって分離する。
【0015】弗化カルシウム(単独でも塩化カルシウム
との混合物でもよい)は、硝酸ネオジム、塩化ネオジム
その他の適切な出発物質を弗化ネオジムに転化させるた
めに施すことができる。反応容器22は、外径が10.
2cm、深さ12.7cm、厚み0.15cmであり、
ステンレス鋼のるつぼ18中に保持されている。反応容
器22は、好ましくは、タンタル金属製とする。
【0016】
【作用】本発明の方法は、希土類元素の弗化物の塩の効
率的な還元のために一般に適用される。希土類元素につ
いては、これらは、周期律表の57〜71番目の元素を
即ちランタンからルテチウムまでの元素を含む。しかし
本発明は、プラセオジム及びネオジムの還元用に特に適
用される。以下の例では、弗化ネオジムNdF3の還元
について説明がなされるが、同一の形態は、弗化プラセ
オジム及び一般に他の弗化プラセオジムにも、これらの
希土類元素の弗化物の原子量の差を勘案して、特定的に
適用される。
【0017】希土類元素は、通常は、他の金属元素を含
有する化合物の混合物として、モナズ石及びバストネス
石などの鉱物と一緒に存在する。これらの鉱物はその希
土類元素成分について濃縮し、希土類は、その一以上の
成分元素に希土類の混合物を分離する目的のために、適
切な化合物に転化させることができる。実質的に純粋な
ネオジム又は比較的少量のプラセオジム及び少量の他の
希土類元素を含有するネオジムは、これらの既知の方式
によって、弗化ネオジムとして使用することができる。
これらの弗化物は、適切なネオジムプレカーサー化合物
を弗素又は弗化アンモニウムと反応させることによって
生成させることができる。これらの弗化物は、本発明の
製造方法のための適切な出発物質である。
【0018】しかし、以下に説明するように、ネオジム
の水溶性の塩(例えば硝酸塩又は塩化物)の高温の弱酸
性の水溶液を水溶性の弗化カルシウムの浮遊粒子と反応
させることによって弗化ネオジムを調製してもよい。弗
化カルシウムはネオジムと化合物と反応して弗化ネオジ
ムを生成する。この工程は、全量の弗化カルシウムが反
応して水溶性のカルシウム塩を生成するまで続けられ
る。弗化ネオジムの沈澱は、デキャンティング及び/又
は炉過によって溶液から容易に分離できる。このもの
は、乾燥され、本発明の還元方法に使用するように実質
的に純粋な、使用可能な状態になる。
【0019】本発明の還元方法は、約850°Cの温度
において弗化カルシウムと塩化カルシウムとの高温の塩
混合物のほぼ共晶組成のネオジム−鉄合金を用いること
を含む。これらの混合物は、腐食性、易酸化性であり、
反応は実質的に非酸化性の雰囲気中において、適宜の反
応容器中において実施される。使用する特定の反応容器
は本発明の対象ではないが、本発明の還元反応部分を実
施するのに適した装置は、図1に示されている。
【0020】図1は、ボルト6によって乾燥ボックスの
床4に取付けた、内径が12.7cmで深さが54.6cm
の炉ウエル(炉容器)組立体2を示している。O2、N2
及びH2Oを各々1ppmよりも少ない量含有する非酸
化性または還元性の雰囲気が好ましくは作動中ボックス
中に保たれる。炉ウエル20は、内径が13.3cmで全
長が45.7cmの3個の軸方向に整列された管状のクラ
ムシエル加熱要素8、10、12によって加熱される。
炉ウエル20の側面及び底面は、耐水性の絶縁材14に
よって囲まれている。
【0021】熱電対15は、炉ウエル20の長さに沿っ
たいろいろの個所において、炉ウエル20の外側壁16
上に取付けられている。中央位置の熱電対15の1つ
は、中心部のクラムシエル加熱要素10を自動的に制御
するために、比例帯温度制御装置(図示しない)と組合
せて用いられる。 他の3つの熱電対は、デジタル温度
読出し装量によってモニターされ、頂部及び底部のクラ
ムシエル加熱要素8、12は、炉全体に亘ってほぼ一様
な温度を保つように、変成器によって手動制御される。
【0022】ステンレス鋼のるつぼ18中に保持した反
応容器22中において還元反応を実施することができ
る。反応容器22は、外径が10.2cm、深さ12.7
cm、厚み0.15cmであり、ステンレス鋼のるつぼ18
中に保持されている。反応容器22は、好ましくは、タ
ンタル金属製とする。
【0023】還元工程の間溶融物を攪拌するために、タ
ンタル製の攪拌器24を用いることができる。攪拌器2
4は、48.32cmの長さの軸と、溶接された羽根26
とを備えている。攪拌器24は、700rpm以下の回
転速度で作動可能な100Wの可変速電動機によって作
動される。この電動機は、反応容器22中においての羽
根26の深さを調節できるようにブラケット30上に取
付けられている。軸は環状支持ブラケット34中に支持
したブッシュ32中に支承されている。
【0024】ブラケット34は、カラー35によって保
持してあり、このカラーには、ボルト37を介して炉ウ
エル20が締着されている。冷却水コイル36は、揮発
性の反応成分の凝縮を速めてその逸散を防止するため
に、炉ウエル20の頂部の近傍に配設されている。コー
ン形のステンレス鋼製のじゃま板38は、蒸気を凝縮さ
せるために用いられる。炉内において各成分を適切に攪
拌しない場合、これらの成分は、層状に分離し、希土類
は底面上の収集プール43に、塩化物の塩浴44はその
上方に、また未反応の反応性金属45はその上方に、そ
れぞれ集められる。
【0025】
【実施例】本発明を比較実施例及び実施例によって更に
説明する。新しく生成したネオジムを吸収する抽出収納
プール相として用いられるように、ネオジム約88重量
%−鉄約12重量%の共晶組成物の合金プールが用いら
れる。即ち、この例では、共晶合金274.59gを最
初に反応器中に仕込んだ。還元反応の間に生成すると予
想されるネオジム200gからの低融点の合金に近似さ
せるために別に26gの鉄を添加した。この余分の鉄
は、還元反応の開始時又はその経過中において添加する
こともできる。
【0026】乾燥ボックス反応器から空気を予め排気
し、実質的に酸素を含有しないアルゴン雰囲気を形成し
た。塩化カルシウム538gも反応器に添加し、反応器
の内容物を850°Cに加熱し、2相の溶融物を形成し
た。次に弗化ネオジム279gと金属カルシウム92g
とを反応器に添加し、反応器を閉ざした。反応器の内容
物の温度をすみやかに850°Cに戻すと共に、反応器
の内容物を450RPMで攪拌した。次にこの内容物を
850°Cで50分間攪拌した。
【0027】この期間内に、反応混合物の高速混合によ
って、金属カルシウムと弗化ネオジムとの間の還元反応
の副生物として生成した、塩化カルシウム、溶解した弗
化をネオジム及び弗化カルシウムを含有する反応媒質の
塩とネオジム−鉄収納プール相とが均密に接触した。溶
解した金属カルシウムは、第3の相として存在すると思
われ、弗化ネオジムに対して化学当量よりも少し過剰な
量において使用される。
【0028】高度の攪拌による50分間の反応時間の後
に、攪拌速度を約100RPMに低下させ、この速度で
10分間攪拌を続けた。この比較的おそい攪拌の下で
は、比較的密な金属相は、塩相の下方の層に分離され
た。この溶融金属相は、還元反応の収集されたネオジム
生成物を含有している。この相の組成は、反応の開始時
のFeの添加によって、Nd−Fe共晶組成に非常に近
くなる。塩相(CaCl2−CaF2)は、金属相の上方
に形成され、消費されてない金属カルシウムは、塩層上
に第3の相として形成された。比較的おそい攪拌によっ
て、各相の分離が容易にされると共に、一の金属から別
の金属への乳濁化が最小になるものと思われる。
【0029】製造型の反応器においては、溶融した塩及
び金属層を別々の容器にポンプ送りすることによってこ
れらを分離することが望まれている。この場合、全部の
金属層が反応器から引出されるわけではない。ネオジム
還元生成物の量に対応する共晶ネオジム−鉄組成物の部
分のみが引出される。残りは、次のバッチ還元反応の開
始のために溶融した状態で反応器に残留するであろう。
【0030】この小規模な実験では、熱の保存に関心は
もたれず、反応器の内容物は単に固化して室温まで冷却
する。相(複数)は、「のみ」を用いるかまたは塩相を
水で洗い流すかして、固体の状態の間に機械的に分離す
ることができる。この例では、ネオジムは、弗化ネオジ
ム出発材料から99.2%の収率で共晶合金として回収
された。この共晶合金の純度は、鉄−ネオジム−硼素型
の永久磁石に使用するのに適していた。
【0031】また、この例では、出発物質の比率は、塩
化カルシウムと副生する弗化カルシウムとの重量が弗化
ネオジム出発材料からのネオジムの理論収量の重量の
3.5倍となるように定めた。どんな反応器/反応計画
においても、出発塩と副生塩との量を、ネオジム生成物
の分離性と収率純度に見合った最小量に減少させること
が望ましい。温度の制御、反応物質の均密な混合及び副
生した塩の溶解のために、並びに、弗化ネオジム出発物
質からのネオジム生成物の分離を容易にするように、何
らかの塩反応媒体をもつことが非常に望まれる。しか
し、以下に説明するように本発明に従って弗化ネオジム
と塩化カルシウムを使用すると、以下に示されるよう
に、ネオジムの回収可能性及び収率品質を代償とするこ
となしに、塩要求の実質的な減少が容易に達せられる。
【0032】同一の反応器において、同一の成分の量及
び比率を変えて、ほぼ前述したようにして、7回の追加
の還元実験を行った。各出発物質及び生成物の量は次表
に示す通りである。ある場合には、弗化ネオジム出発物
質に、その調製に際して用いた少量の弗化カルシウムを
含有させた。出発物質の弗化カルシウム含量は、塩化カ
ルシウムの使用量を定めるに当たって勘案した。
【0033】
【表1】
【0034】実施例3〜8では、「塩比」即ちネオジム
の理論生成量に対する全塩(CaC1Z+CaF2)の重
量は、比較実施例1、2において用いた従前の高い量に
比べて大きく減少させた。塩化カルシウムの使用量(重
量)が大きく減少し、同一の反応器の容積に仕込んだ弗
化ネオジムとカルシウムとの重量が増大したにも拘ら
ず、ネオジム含有共晶合金の収量や品質は低下しなかっ
たし、所要の反応時間が増大することもなかった。
【0035】従って、本発明方法の実施において、反応
混合物は、出発塩例えば塩化カルシウムと副生塩、弗化
カルシウムとの全重量がネオジムの理論収量(重量)の
2倍より大きくならないような組成とされる。実際に、
実施例3〜8に示すように、この塩比は、希土類金属の
理論収量の約1.5〜2倍の範囲とするのが適切であ
る。
【0036】本発明方法の実施において塩相還元反応媒
体として塩化カルシウムを用いることは特に好適であ
る。しかし、理解されるように、他のI及びII族の塩化
物を塩化カルシウムと共に用いてもよい。これらの塩化
物の例は、塩化カルシウム、塩化ナトリウム及び塩化バ
リウムである。この還元反応を実施する上に適した反応
温度は825°C〜900°Cである。
【0037】しかし、平均反応温度は、850°Cのオ
ーダーとすることが適切である。その理由は、還元反応
がそれによって加速され、反応容器が化学的に腐食され
ないこと、並びに、この温度が塩化カルシウムが弗化カ
ルシウム副生物並びに弗化ネオジム出発材料を溶解させ
る温度であること、である。また、850°Cという温
度は、反応の終了時において塩相から金属収蔵相の分離
を容易にする温度であると思われる。
【0038】図2の70−チャートは、本発明方法の還
元の局面とカルシウム塩の再循環の局面とを示してい
る。図2は、廃棄の問題を最小にし、また塩化カルシウ
ム及び弗化カルシウム副生物の塩混合物を再利用するた
めに、これらの材料を還元反応器から再循環させる仕方
を示している。図2は、乾燥塩化カルシウム、乾燥弗化
ネオジム、ネオジム−鉄を保有する合金並びにカルシウ
ム還元剤を還元反応器に添加することを示している。
【0039】前述した還元反応の終了時において、新し
く還元されたネオジムに対応する量のネオジム−鉄合金
が還元反応器から生成物として取出させ、これは、合金
成分の添加によって、永久磁石組成物として使用するに
適している。塩化カルシウム−弗化カルシウム塩層の団
塊(バルク)も反応器から取出される。
【0040】この溶融塩層は、霧化又は他の方法によっ
てリエンチングされ、微小粉末とされる。別の好適な実
施によれば、この材料は団塊として固化され、冷却さ
れ、次に粉砕され、粒子となる。1つの再循環法によれ
ば、固化した混合物は、水に浸漬され、塩化カルシウム
成分は水中に溶解され、水に不溶の弗化カルシウム及び
残存希土類弗化物が残される。不溶の弗化カルシウム
は、塩化カルシウムの水溶液から炉去される。湿潤した
弗化カルシウムは次に適当な水溶性の希土類化合物例え
ば酸ネオジムの水溶液と反応させ、図2に示すように新
しい弗化ネオジムを生成させる。
【0041】これにより、弗化のカルシウムの副生成物
流を、弗化ネオジム出発物質の調製のために利用する。
副生成物流から回収した塩化カルシウムの溶液に廃棄し
てもよいが、蒸発又は他の乾燥工程によって濃縮し、還
元反応器において反応物質として再使用するための乾燥
弗化カルシウムを生成させてもよい。このように、本発
明により、可能なかぎり最小の反応器の容積において、
高収率−高品質のネオジム又は他の希土類元素を調製す
る還元方法が提供される。また反応副生成物を用いて塩
化のカルシウム反応物質の再循環を可能とする実施形式
が提供される。
【0042】本発明をその特定の実施態様について説明
したが、本発明は、以上に説明した以外にもいろいろと
変形して実施でき、前述した特定の構成は単なる例示に
すぎず、本発明を限定するものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法の還元反応を実施するのに適した装
置を示す概略断面図である。
【図2】本発明の化学還元及び再循環の形態を示すブロ
ック線図である。
【符号の説明】
2 炉ウェル(炉容器)組立体 4 乾燥ボックスの床 6 ボルト 8 加熱要素 10 加熱要素 12 加熱要素 14 絶縁体 15 熱電対 16 外側壁 18 るつぼ 20 炉ウェル(炉容器) 22 反応器 24 攪拌器 26 羽根 30 ブラケット 32 ブッシュ 34 ブラケット 35 カラー 36 冷却水コイル 37 ボルト 38 じゃま板 43 収集プール 44 塩浴 45 反応性金属
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−84340(JP,A) 特開 昭63−109127(JP,A) 特開 昭63−157823(JP,A)

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非酸化性雰囲気内において塩化カルシウ
    ムから本質的に成る反応剤塩相と希土類金属及び鉄から
    本質的に成る密度のより高い合金相とから成る溶融物を
    製造し、その溶融物に希土類弗化物を添加し、更に希土
    類弗化物の所望量を還元するに足る量の金属カルシウム
    を添加し、該溶融物の温度を825〜900℃の範囲に
    保ちながらカルシウムを希土類弗化物と反応させて希土
    類金属及び弗化カルシウムを生成させることから成る、
    希土類金属を対応の希土類弗化物から生成する方法にお
    いて、 希土類金属を対応の希土類弗化物から生成させること、 最初の塩相の仕込み重量を、その塩相の重量と副生弗化
    カルシウムの重量との合計重量が希土類金属の理論収量
    の1.5〜2倍となるように定めること、 カルシウムと希土類弗化物の反応によって希土類金属及
    び弗化カルシウムが生成される間、溶融物を撹拌してそ
    の温度を825〜900℃に保つこと、 その後、撹拌の度合を低くして、希土類金属の生成物を
    含有した重金属相と塩相との分離を可能とすること所望
    量の生成物を含有する重金属相を塩相から分離すること
    を特徴とする生成方法。
  2. 【請求項2】 添加される希土類弗化物が弗化ネオジム
    及び/又は弗化プラセオジムから本質的に成る請求項1
    に記載の生成方法。
  3. 【請求項3】 添加される希土類弗化物に対してその理
    論量の±10%以内の量のカルシウムを添加する請求項
    2に記載の生成方法。
  4. 【請求項4】 希土類弗化物とカルシウムとをそれぞれ
    の所望量が添加されるまで漸増的に添加する請求項1に
    記載の生成方法。
  5. 【請求項5】 塩化カルシウム溶融物への供給原料であ
    る希土類弗化物の追加仕込み分として、副生した弗化カ
    ルシウムを希土類化合物の水溶液と反応させて希土類弗
    化物を生成する請求項1に記載の生成方法。
  6. 【請求項6】 希土類金属が対応の希土類弗化物から生
    成したネオジム及び/プラセオジムから本質的に成る請
    求項1に記載の生成方法。
  7. 【請求項7】 塩化カルシウム溶融物への供給原料であ
    る希土類弗化物の追加仕込み分として、副生した弗化カ
    ルシウムを希土類化合物の水溶液と反応させて、希土類
    弗化物を生成する請求項6に記載の生成方法。
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