JP3215535U - シート状かまぼこ - Google Patents
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Abstract
【課題】薄形で引張強度が高く、細かくて複雑な二次加工を施すことができるシート状かまぼこを提供する。【解決手段】固められた魚肉のすり身であり、適度な柔軟性を有する薄いシート体で、表面が焼かれて硬化し、十分な引張強度を有する。シート体は、大きく湾曲可能な弾性を有する。シート状かまぼこ10は、包装材12により真空包装されている。シート状かまぼこ10には、塩、でんぷん、ソルビット、着色料等の配合物を含有する。【選択図】図1
Description
この考案は、薄形で二次加工に適したシート状かまぼこに関する。
従来、魚肉の加工食品であるかまぼこは、種々の形状に成形され、種々の着色がなされている。食べやすく、また見た目も良好なように工夫がされている。例えば、特許文献1に開示されている肉加工食品およびその製造方法は、二次加工に適したシート状の肉加工食品、特にシート状の魚肉加工食品が開示されている。この肉加工食品は、魚肉のすり身に調味料を添加してペースト状にし、これをフィルムの上にシート状に押し出し、所定の形状にカットし、所定時間熟成した後、真空包装する。その後、スチームにより加熱処理を行って成形し、次に冷凍処理により凍結し、出荷する。このシート状肉加工食品は、そのまま食しても良いが、食品を挟んだり、包んだり、そのまま捻じって風車等の形状にしたり、色々な二次加工をすることができる。
特許文献2に開示されているシート状の加工食品の製造方法は、可塑性を有する食品を、袋状の包装材に充填し、密封する。食品が可塑性を有する温度下で、包装材の内部に密封された状態のまま、ほぼ均一な厚さのシート状となるように形成し、その一部を、包装材を破断させず、かつシート状に成形された食品の表面に線状または格子状の凸部を有する押圧部材で押圧し、凹部又は切り込みを形成する。このシート状の加工食品は、冷凍された状態で凹部又は切り込みを手で割って、冷凍状態のまま必要量のみを取り分けることが可能となり、衛生的である。食品としては例えば魚肉のすり身でもよく、包装材を損傷させない限りにおいて加熱調理を行ってもよい。
特許文献3に開示されている柄入りシートかまぼこは、薄膜上に成形した魚肉すり身の表面に魚肉すり身により模様を形成したものである。
近年、ごはんやのり等の具材を使用して、動植物や文字、アニメのキャラクター等を描いた弁当が家庭で作られている。このような弁当に上記背景技術のシート状かまぼこを使用することもできるが、シート状かまぼこは柔らかくて破断しやすいため、使用しにくいものである。特に、細い切り込みを入れたり折り曲げたりして二次加工する際には、不用意に破断して歩留りが良くなく、作業効率が良くなく、また仕上がりもきれいではない。
この考案は、上記背景技術の問題点に鑑みてなされたものであり、薄形で引張強度が高く、細かくて複雑な二次加工を施すことができるシート状かまぼこを提供することを目的とする。
本考案は、固められた魚肉のすり身であり、適度な柔軟性を有する薄いシート体で、表面が焼かれて硬化し、折り曲げ等の湾曲や変形に耐える十分な引張強度を有するシート状かまぼこである。
前記シート状かまぼこは、焼成により硬化し、細工可能な弾力性を有する。また、前記シート状かまぼこは、包装材により真空包装されている。前記シート状かまぼこには、塩、でんぷん、ソルビット、着色料等の配合物が混合されている。
本考案のシート状かまぼこは、薄形で引張強度が高く、細かくて複雑な二次加工を施すことができる。複雑な形状に切断したり曲げたりしても破断することが無く、歩留りが良く、作業効率が良好で、また仕上がりもきれいである。料理のいろいろな飾りとして使用することができ、動植物や、文字、アニメのキャラクター等を描いた弁当も簡単できれいに作ることができる。
以下、この考案の実施形態について図面に基づいて説明する。図1はこの考案の実施形態を示すもので、この実施形態のシート状かまぼこ10は、固められた魚肉のすり身であり、適度な柔軟性を有する薄いシート体であり、適度な引張強度を有している。形状は一方向に長い矩形であるが、自由に変更可能である。厚みはほぼ均一であり、使用する目的に合わせて設定する。そして1枚づつ、合成樹脂製の包装材12により真空包装されている。
魚肉のすり身は、例えば、鱈、鮭、鱒、鮫、鰯等である。必要に応じて調味料等の配合物が添加され、例えば塩、でんぷん、ソルビット、水、着色料等である。色は、例えば、青、赤、白、ヨモギ色等自由に選択可能である。シート状かまぼこ10は、表面が焦げない温度から、用途により適度な焦げ目ができる程度の温度の範囲の所定温度で、連続的に焼成され、所望の引張強度が付与されている。
次に、この実施形態のシート状かまぼこ10の製造方法について図2に基づいて説明する。原料となる冷凍の魚肉のすり身40kg、塩1.6g、でんぷん6kg、ソルビット1kgをサイレントカッターで攪拌し、水を12L加える。そこに着色料を混合して色付けを行う。着色料の種類は製品の色によって異なり、添加量も着色料によって適宜設定する。
次に、この混合物を焼成機にて加熱調理する。まず成形機を使って厚さ0.7mmの口金から押し出して薄い帯状にし、ベルトコンベアーの上を流しガスバーナーで焼成する。焼成温度は、上述の通り用途により所定の温度で行う。上記混合物は焼成により加熱調理され、適度な硬さと柔軟性を有する個体となり、弾力性が生じ、十分な引張強度を有する。
次に、ファンによって放熱し、ロール状の筒に巻く。巻かれた状態で冷蔵庫に入れて冷却する。冷却後、製品の大きさに裁断機でカットし、シート状かまぼこ10となる。シート状かまぼこ10の形状は、例えば、長辺17cm、短辺9cmの矩形である。裁断したシート状かまぼこ10は、1個づつナイロン製の包装材12に入れ、真空包装する。真空包装後、95度で15分間加熱殺菌し、冷蔵庫で冷却後、冷凍保管する。
このシート状かまぼこ10の使用方法について説明する。まず使用前に常温などで解凍し、包装材12から取り出す。そして、任意の形状にカットしたり、任意の方向に曲げたり、二次加工し、料理のいろいろな飾りとして使用する。二次加工せず、そのまま食してもよい。
この実施形態のシート状かまぼこ10によれば、薄形で引張強度が高く、細かくて複雑な二次加工を施すことができる。複雑な形状に切断したり曲げたりしても破断することが無く細工可能な弾力性を有し、歩留りが良く、作業効率が良好で、また仕上がりもきれいである。動植物や、文字、アニメのキャラクター等を描いた弁当も簡単にきれいに作ることができる。
なお、この考案のシート状かまぼこは、上記実施の形態に限定されず、色や厚さ、大きさ、形状等自由に変更可能である。すり身に使用する魚肉の種類は、上記以外でも良い。製造方法は適宜変更可能であり、材料の種類や調味料等は変更可能であり、混合比も上記以外でも良い。
10 シート状かまぼこ
12 包装材
12 包装材
Claims (3)
- 固められた魚肉のすり身であって、柔軟性を有する薄いシート体で、表面が焼かれて硬化し、折り曲げに必要な引張強度を有することを特徴とするシート状かまぼこ。
- 前記シート状かまぼこは、焼成により硬化し、細工可能な弾力性を有する請求項1記載のシート状かまぼこ。
- 前記シート状かまぼこは、包装材により真空包装されている請求項1記載のシート状かまぼこ。
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