JP3215358U - 缶詰包装用容器 - Google Patents
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Abstract
【課題】商品に関する情報の表示面を備えた缶詰の包装用容器を提供する。【解決手段】基台紙2は、複数の折曲げ線によって、複数の部分片に分割されている。複数の折曲げ線を、後端から前端方向へ向かって、山折り線10,山折り線11,山折り線12,山折り線13,山折り線14,山折り線15の順に形成し、複数の部分片を、後端から前端方向へ向かって、第1の表示片3,第2の表示片4,側板5,底板6,側板7,第3の表示片8,固定片9の順に形成している。第1の表示片3と第2の表示片4とは、山折り線10を介して連設され、第2の表示片4と側板5とは、山折り線11を介して連設され、側板5と底板6とは、山折り線12を介して連設され、底板6と側板7とは、山折り線13を介して連設され、側板7と第3の表示片8とは、山折り線14を介して連設され、第3の表示片8と固定片9とは、山折り線15を介して連設されている。【選択図】図1
Description
本考案は、包装用容器に関し、特に缶詰を包装する紙製の缶詰包装用容器に関するものである。
従来から、物品の包装用容器として、種々の素材、例えば、紙、プラスチック、ガラス、金属等が用いられている。このうち、紙製の箱形状の包装用容器は、一枚以上の紙製のブランクを折り曲げたり、組立てたりして一つの箱に形成される技術が広く知られている。ただし、缶詰の紙製の包装用容器については、後述する特許文献1に記載されている程度で、一般には知られておらず、商品としても流通していないものと思われる。
ところで、一般的に、商品用の包装用容器の外面のいずれかの面には、商品の成分や製造者・販売者、消費期限、賞味期限、品質表示等の商品情報が記載されており、消費者は、購入前又は購入後に、商品が包装された包装用容器を手にとって、商品情報を視認することができるようにされている。また、商品の取扱説明書や使用方法等、商品情報が多い場合は、別体の紙等に印刷されたものが商品と一緒に包装用容器に収納されていることが多い。
以下、従来技術の箱形状の包装容器について示す。なお、箱形状とは、本体の端部が閉鎖されたものに限らず、端部閉鎖部を持たないスリーブ形状のものも含むものとする。まず、特許文献1には、「スリーブ状の包装帯では側面両端が開放しているので缶詰が不意に抜け落ちる危険があり、しかも側面に装飾、表示をすることができなかった」(特許文献1の明細書第2頁第1行乃至第5行参照。)という問題点を解決するために「天板、側板、底板、及び側板から成る筒体の少なくとも後端部が封鎖されて成る角筒状箱の前記天板の後端部よりに折線を介して内側後方に折曲げられた係止片が設けられて成る缶詰包装箱」(特許文献1の明細書「2.実用新案登録請求の範囲」参照。)が記載されている。
また、特許文献2には、「包装用箱の表示用の表面積を増やすことによって、通常、内容物を保管しておく包装用箱に消費者に必要な情報を十分に表示することができる表示片付包装用箱を提供することを目的」(段落「0006」参照。)として、「糊代と第1,第2,第3,第4の側壁とが折曲線を介し折り曲げ可能に連設され、前記第1および前記第3の側壁の上方および下方には中蓋が折曲線を介し折り曲げ可能に連設され、前記第2または前記第4の側壁の上方には蓋板が折曲線を介し折り曲げ可能に連設され、前記第2または前記第4の側壁の下方には底板が折曲線を介し折り曲げ可能に連設され、前記第4の側壁には、前記第1の側壁と略同一形状の第1の表示片が、該第1の表示片には前記第2の側壁と略同一形状の第2の表示片がそれぞれ折曲線を介し折り曲げ可能に連設され、前記第2の表示片には、舌片部を有する係止片が折曲線を介し折り曲げ可能に連設され、前記第3の側壁には、箱を組み立てたときに前記舌片部の差し込みが可能な差込部が設けられていることを特徴とする表示片付包装用箱」(「請求項1」参照。)が記載されている。
また、特許文献3には、「流通時においては、商品容積がかさばることや折れ曲がり、破損の問題がなく、しかも需要者に対する十分な訴求力を持った表示片を有する包装用箱の提供」(段落「0005」参照。)を課題として、「立体形状の箱枠を形成するための少なくとも3以上の側板と、当該箱枠の開放部を閉じるための少なくとも1の蓋板とを備える一枚の基板から組み立て可能な包装用箱において、側板または蓋板に連接する1の表示片と、表示片が連接する側板または蓋板に、表示片の一部を差込保持可能に係止部を設け、当該表示片の先に、更に付加表示部を設けたことを特徴とする表示片つき包装用箱」(「請求項1」参照。)が記載されている。
特許文献1には、「缶詰(B)を取り出すには、後端部の後板(7)を開放すればよいが、ジッパー(9)を破裂すれば簡単に取り出すことができる」(明細書第4頁第16行乃至第18行、第1図〜第3図参照。)と記載されているものの、缶詰商品購入者にとっては、「缶詰(B)」を「缶詰包装箱(A)」から取り出すときには、「後端部の後板(7)を開放」したり「ジッパー(9)を破裂」したりせずに、より簡単に取り出せる方が、便利である。
また、特許文献1の「缶詰包装箱(A)」は、「後端部を封鎖する」ために、「貼着板(5)」、「係止片(6)」、「後板(7)」、「差込片(10)」、「折込片(8)」等の部品を設けなければならず、組立も複雑となり、製造コストの低減化が図られない虞がある。さらに、「後板(7)」には「缶詰(B)に関する表示や装飾絵柄を印刷」(明細書第4頁第7行乃至第8行参照。)することができるものの、「ジッパー(9)」が形成されている「側板(2)」に「缶詰(B)に関する表示や装飾絵柄を印刷」することは困難であるので、それほど「印刷」する範囲の増加は期待できない虞がある。
次に、特許文献2には、「表示片5,6の表面側および裏面側には、内容物の説明等の情報を記載することができるために、その面積分だけ従来の包装用箱に比して情報量を増やすことができる。表示片5,6の裏面側および側壁1,2の表面側に印刷されている記載を見る場合には、・・・。」(段落「0019」〜「0020」、図1〜図4等参照。)と記載されているように、「内容物の説明等の情報」は、「表示片5,6の表面側および裏面側」に印刷する必要があるので、印刷工程が複雑になる。
また、特許文献2記載の「表示片付包装用箱」には、複数の「表面側の糊付部分101」及び「裏面側の糊付部分103」、端部を閉鎖するための「蓋板20,30」・「舌片22,32」・「中蓋25,35」等の部品を設けなければならず、組立も複雑となり、製造コストを低減することができない虞がある。
そして、特許文献3に記載の「表示片つき包装用箱1」においては、「表示片6」の表面及び裏面の両方に「医薬品の効能、注意書等記載事項」を印刷しようとすると、表面用の印刷工程に加え、裏面要の印刷工程が必要になり、印刷工程が複雑化する。また、「左右の開口部」を閉鎖するための「蓋板3a,3b」、「挿入片4a,4b」が必要になり、組立も複雑になって、製造コストを低減することができない虞がある。
また、特許文献3に記載の「表示片つき包装用箱1」は、図1では、「側板2d」の面積と「表示片6」の面積とは、略等しいが、図4及び図5では、「表示片6」及び「付加表示部9」の面積は、「突き出た部分6a」の分だけ「側板2d」の面積よりも小さくなっており、「医薬品の効能、注意書等記載事項」を印刷する範囲が狭くなっている。
特許文献2及び3に記載の発明は、包装する内容物(商品)が「医薬品」、「医薬部外品」、「化粧品」等であるので、商品を完全に包装する、表現を換えれば、包装用容器の端部を閉鎖するような構成にされているものと思われる。しかしながら、本考案は、包装する商品が、第一に缶詰を対象としているので、簡単に取り出せることが望まれる。この点、特許文献2及び3に記載の発明は、上述したように、包装用容器の端部が閉鎖されて商品が完全に包装されてしまい、商品の包装箱からの取り出しが不便であるので、缶詰の包装には不向きである。
そこで、本考案においては、商品情報、レシピ等の商品利用情報等の表示面(表示片)を備えた缶詰の包装用容器を提供することを目的とする。
また、本考案においては、缶詰商品の包装・取り出しを容易に行うことができる缶詰包装用容器を提供することを目的とする。
また、本考案においては、商品情報や、レシピ等の商品利用情報の表示面の印刷が、基材(例えば、矩形状のブランク紙)の片面だけで済み、製造・組立を容易に行うことができる缶詰包装用容器を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため、請求項1の考案は、ブランク紙の片面にのみ表示内容が印刷され、複数の連設した部分片で構成された略矩形状の基台紙を、複数の折曲げ線を折り目として同一側にのみ折曲げて、スリーブ形状を有する箱体状に組み立てられた缶詰包装用容器であって、前記複数の部分片は、少なくとも、第1の表示片と、第2の表示片と、第3の表示片を有し、前記複数の折曲げ線は、少なくとも、第1の山折り線と、第2の山折り線と、第3の山折り線を有し、前記第1の表示片と前記第2の表示片とは、前記第1の山折り線を介して連設され、該第1の山折り線で折り曲げられて一つの表示蓋を構成し、該表示蓋は、前記第2の表示片に形成された前記第2の山折り線をヒンジとして回動可能に形成され、前記第3の表示片に形成された前記第3の山折り線が、前記第2の山折り線に連結され、少なくとも、前記第1の表示片と、前記第3の表示片とが、内容物の情報の表示手段として形成されていることを特徴とする。
また、請求項2の考案は、請求項1に記載の缶詰包装用容器であって、前記複数の部分片は、さらに、底板と、該底板の両側に第4及び第5の山折り線を介してそれぞれ連設された第1の側板及び第2の側板を有し、前記第1の側板と前記第4の山折り線との境界部近傍、及び、前記第2の側板及と前記第5の山折り線との境界部近傍には、包装される缶詰が係止可能な缶詰係止孔が、それぞれ開口されていることを特徴とする。
また、請求項3の考案は、請求項1又は請求項2に記載の缶詰包装用容器であって、前記内容物の情報は、前記内容物の調理方法の情報であり、前記底板には、包装される缶詰に表示された内容を視認することができる視認窓が開口され、前記第1の表示片には、前記第2の側板に形成された差込孔に係止可能な差込片が形成されていることを特徴とする。
本考案の缶詰包装用容器によれば、特に、商品の利用情報、具体的には、缶詰の内容物のレシピを、購入者が容易に視認できる構成にしたので、消費者にとって非常に使い勝手がよいという顕著な効果を奏することができる。
また、本考案の缶詰包装用容器によれば、従来の表示片つきの包装用容器に比べ、表示面積を大きくすることができ、しかも表示面の印刷が片面だけで済むので製造工程を簡単化することができるという顕著な効果を奏することができる。
また、本考案の缶詰包装用容器によれば、従来の表示片つきの包装用容器に比べ、部品点数を少なくすることができ、基材の無駄も少なくすることができ、製造工程・組立の簡単化に加え、製造コストを低減することができるという顕著な効果を奏することができる。
以下、好適な実施形態を用いて本考案をさらに具体的に説明する。但し、下記の実施形態は本考案を具現化した例に過ぎず、本考案はこれに限定されるものではない。
(実施形態)
本考案の一実施形態におけるに缶詰包装用容器について、図1〜図17を参照しながら説明する。説明の便宜上、本明細書で示す上,下,左,右,前,後の方向は、図中で示す矢印の上,下,左,右,前,後の方向と対応するものとする。なお、図1は、展開図であり、図2〜図17は、図1の展開図を折り曲げて組み立てたものであるので、図1に記載の方向と、図2〜図17に記載の方向とは、一致しないところがある。
本考案の一実施形態におけるに缶詰包装用容器について、図1〜図17を参照しながら説明する。説明の便宜上、本明細書で示す上,下,左,右,前,後の方向は、図中で示す矢印の上,下,左,右,前,後の方向と対応するものとする。なお、図1は、展開図であり、図2〜図17は、図1の展開図を折り曲げて組み立てたものであるので、図1に記載の方向と、図2〜図17に記載の方向とは、一致しないところがある。
まず、本考案の缶詰包装用容器1について、図1〜図7を参照しながら説明する。図1は、缶詰包装用容器1の展開図であり、図2は、缶詰包装用容器1を前方右側からみた斜視図であり、図3は、缶詰包装用容器1の正面図であり、図4は、缶詰包装用容器1の背面図であり、図5は、缶詰包装用容器1の右側面図であり、図6は、缶詰包装用容器1の平面図であり、図7は、缶詰包装用容器1の底面図である。図1に示すように、缶詰包装用容器1の展開図は、従来技術のような周辺の突出片を設ける必要が無く、一枚の略矩形状の紙製のブランクの片面にのみ表示内容が印刷された基台紙2で構成されている。なお、説明の便宜上、基台紙2の表示内容が印刷された面を「表面」という(特に、図1参照。)。「表面」には、商品(缶詰の内容物)を消費者が直感的に想像できるようなデザインD1が印刷されている。本実施形態では、デザインD1は、内容物の手羽先を想像できるように鳥の羽を模してデザインされている。デザインD1は、内容物によって適宜変更されてよいし、「表面」のどの場所に印刷されてもよいが、好ましくは、本実施形態のように、表示面積が大きく、消費者が最も視認可能な個所に印刷されるとよい。また、基台紙2の「表面」には、詳細は後述するが、表示内容として、商品(缶詰の内容物)の内容、品質、製造者、販売者、商品情報が記録されたバーコード、商標等の他に、商品名や商品のレシピ(調理方法)等の情報が印刷されている。
基台紙2は、複数の折曲げ線によって、複数の部分片に分割されている。本実施形態では、複数の折曲げ線を、図1の後端から前端方向へ向かって、山折り線10,山折り線11,山折り線12,山折り線13,山折り線14,山折り線15の順に形成し、複数の部分片を、図1の後端から前端方向へ向かって、第1の表示片3,第2の表示片4,側板5,底板6,側板7,第3の表示片8,固定片9の順に形成している。第1の表示片3と第2の表示片4とは、山折り線10を介して連設され、第2の表示片4と側板5とは、山折り線11を介して連設され、側板5と底板6とは、山折り線12を介して連設され、底板6と側板7とは、山折り線13を介して連設され、側板7と第3の表示片8とは、山折り線14を介して連設され、第3の表示片8と固定片9とは、山折り線15を介して連設されている。本考案の缶詰包装用容器1は、基台紙2に設けられた第1の表示片3,第2の表示片4,側板5,底板6,側板7,第3の表示片8,固定片9を、山折り線10,山折り線11,山折り線12,山折り線13,山折り線14,山折り線15のそれぞれを折り目として、全て山折りされて組み立てることができるように形成されているので、固定片9を除く部分片の全てが外から視認可能な構成となっている。このため、表示に必要な事項・デザイン等は、全て基台紙2の片面(表面)に印刷すればよいので、製造工程が簡単である。なお、表示内容を基台紙2の裏面にのみ印刷して、山折り線を全て谷折り線に代えて、部分片を全て谷折りして組み立てるように形成してもよい。つまり、本考案の缶詰包装用容器1は、基台紙2に設けられた複数の部分片全てを折曲げ線に沿って同一側に折り曲げることで、簡単に組み立てることができる。
第1の表示片3の第2の表示片4との境界部近傍には、差込片3aと掛止片3bが形成されている。差込片3aは、第1の表示片3と第2の表示片4から構成される表示蓋16(詳細は後述する。)を、側板7に形成された間隙部7dに係止するために設けられ、掛止片3bは、山折り線10から、僅かに第1の表示片3側に突出した切片であり、表示蓋16を開閉する際に、開閉操作がスムーズにできるように、開閉操作者の指を掛止させるために設けられている。差込片3a、掛止片3bのいずれも、第1の表示片3に切込を入れて形成され、山折り線10に連結された状態で、第1の表示片3から分離可能に構成されている。
側板5の底板6との境界部近傍には、缶詰係止孔5aが開口されている。また、側板7の底板6との境界部近傍の缶詰係止孔5aと対応する位置には、缶詰係止孔7aが開口されている。缶詰係止孔5aの一部及び缶詰係止孔7aの一部は、底板6の前端(山折り線13)及び後端(山折り線12)の一部を含んで形成されている。缶詰係止孔5a及び缶詰係止孔7aは、缶詰を缶詰包装用容器1で包装したときに、缶詰の巻締が缶詰係止孔5a,7aに係止されることで、缶詰が缶詰包装用容器1から不用意に脱落してしまうことを防ぐことができる。底板6の略中央部には、視認窓6aが開口されている。視認窓6aは、缶詰包装用容器1に缶詰を包装したときに、缶詰の裏面に印刷された表示事項、例えば、賞味期限や消費期限等の数字・文字等を消費者が容易に視認することができるように形成されている。
側板7の第3の表示片8との境界部近傍には、差込孔7bが開口されている。差込孔7bの両端には、山折り線14に沿って切込部7c,7cが形成されている。切込部7c,7cと差込孔7bとで共通の間隙部7dを有し、この間隙部7dに差込片3aが挿脱可能なように形成されている。差込片3aの左右方向の最大長は、間隙部7dの両端間の長さよりも所定寸法分長く形成されているので、缶詰包装用容器1を利用するときに、差込片3aを間隙部7dに差し込むことで、差込片3aの両端部が間隙部7dに係止されて、表示蓋16が第3の表示片8に密接されて側板7に係止されることになる。このため、表示蓋16を閉じた状態、つまり、缶詰を包装した状態では、複数の缶詰包装用容器1を安定して積層することができ、搬送時や店舗での陳列の際に効果的である。
図2〜図7に示すように、本考案の包装用容器1は、基台紙2に設けられた山折り線10,山折り線11,山折り線12,山折り線13,山折り線14,山折り線15を折り目として、第1の表示片3,第2の表示片4,側板5,底板6,側板7,第3の表示片8,固定片9を全て同一方向に(本実施形態では、全て山折りに)折り曲げることで、簡単に組み立てられ、端部閉鎖部を持たないスリーブ状の箱体に形成される。底板6の前後両側山折り線11,山折り線13を折り目として側板5,7が山折りされて形成されている。第3の表示片8は、側板7の上端の山折り線14を折り目として山折りされて、底板6の直上の位置に形成され、上蓋としての機能も有する。固定片9は、第3の表示片8の後端の山折り線15を折り目として山折りされ、固定片9の表面と側板5の裏面とが糊付けで貼着されている。第1の表示片3は、山折り線10を折り目として山折りされ、第1の表示片3の裏面と第2の表示片4の裏面とが糊付けで貼着され、第1の表示片3と第2の表示片4とで一体の表示蓋16を形成している。差込片3aは、差込孔7bと切込部7c,7cとの共通の間隙部7dに差し込まれて、表示蓋16が第3の表示片8に密接されて閉蓋されている。第3の表示片8の後端部(山折り線15に相当する。)は、表示蓋16の下端部(山折り線11に相当する。)に連結され、表示蓋16は、山折り線11をヒンジ部として回動することができるので、表示蓋16は、閉蓋することで、第3の表示片8の上蓋としての機能も備え、また、開蓋することで、第1の表示片3に印刷された表示内容と、第3の表示片8に印刷された表示内容が、同時に視認可能な構成となっている。底板6の左右端部は、閉鎖部を有せず、開口された端部開口部17,17が形成されている。缶詰を包装・取り出しするときには、この端部開口部17,17のいずれかを利用することができる。
ここで、本考案の缶詰包装容器1は、固定片9以外の部分片は、全て外側から消費者が視認することができるように形成されているので、第1の表示片3,第2の表示片4,側板5,底板6,側板7,第3の表示片8,差込片3aの全ての面(表面)に、表示内容を印刷することができる。表示内容(不図示)の一例を挙げると、第1の表示片3には商品の第1のレシピが印刷され、第2の表示片4には商品内容の概要が印刷され、側板5には販売者名が印刷され、底板6には品質表示・栄養成分表示・製造業者名・利用上の注意事項等が印刷され、側板7には商品内容のPR事項が印刷され、第3の表示片8には商品の第2のレシピが印刷され、差込片3aにはレシピ付であることが印刷されている。缶詰を包装した状態(図8参照。)では、表示蓋16は閉じられているので、第1の表示片3に印刷された第1のレシピと、第3の表示片8に印刷された第2のレシピは、表示蓋16を開くことで、容易に視認することができる。つまり、本考案では、缶詰の包装状態では視認できない缶詰包装用容器の部分片を、簡単な操作により、効果的な表示のための部分片にすることができた。なお、第2の表示片4には、表示事項に加えて、前述したデザインD1も印刷されている。
スリーブ状の箱体に組み立てられた缶詰包装用容器1には、左右端に端部開口部17,17が形成される。図8では、右側の端部開口部17のみ図示している。この端部開口部17,17のいずれか側から缶詰Cを挿入することで、缶詰Cを缶詰包装用容器1に包装することができるが、缶詰包装用容器1に缶詰Cを係止する手段が無い場合、包装された缶詰Cは簡単に包装用容器1から脱落してしまう。このため、例えば、従来技術において特許文献1では、「角筒体20」の一方のスリーブを「後板(7)」で完全に閉塞し、他方のスリーブから「缶詰(B)」を包装した後は、他方のスリーブも閉塞し、さらに、「缶詰(B)」の上面の「巻締部(C)」を「係止片(6)」に係止させることで、「缶詰(B)」の「不意の脱落を防止」して、「缶詰(B)」を取り出すときは、「角筒体20」の側面に設けられた「ジッパー(9)」を「破砕」するように構成しているが、この特許文献1の構成では、「角筒体(20)」の構造が複雑になり、缶詰の包装・取り出しが面倒である。
そこで、本考案の缶詰包装用容器1においては、前述した缶詰係止孔5a,7aに、包装された缶詰Cが係止され、不用意な脱落を防止する構成にした。一般的には、缶詰の形状は円柱又は楕円柱である。本考案では、図8、図9に示すように、缶詰Cが楕円柱形状である場合を想定している。缶詰Cは、缶胴C1と缶蓋C2で構成され、缶胴C1と缶蓋C2とは、巻締C3を形成することで密封されている。巻締C3は、缶胴C1の外径よりも外側に多少突出している。つまり、巻締3で形成される楕円の短軸a1の長さは、缶胴C1で形成される楕円の短軸(不図示)の長さよりも長い。そして、本考案の缶詰係止孔5aと缶詰係止孔7aとの距離W(換言すれば、缶詰包装用容器1の幅W(前後方向の長さ))は、巻締C3で形成される楕円の短軸a1の長さよりも短く形成されている。したがって、缶詰Cを端部開孔部17から缶詰包装用容器1に挿入したときに、巻締C3で形成される楕円の短軸a1の両端部が、缶詰係止孔5a,7aから外側に突出することになり、この突出した部分が缶詰係止孔5a,7aに係止されることになる。このため、缶詰Cは、この缶詰係止孔5a,7aに係止されることになり、缶詰Cが缶詰包装用容器1から容易に(不用意に)脱落することを防止することができる。さらに、包装された缶詰Cを取り出すときは、いずれかの端部開口部17,17から操作者の手を挿入して缶詰Cの端部を押圧すればよい。なお、基台紙2の材質が、硬すぎたり、柔らかすぎると、巻締C3の缶詰係止孔5a,7aへの係止効果が小さくなるので、基台紙2は、好適には、適度の可撓性を有する材質を利用するとよい。また、缶詰Cの形状については、楕円柱に限定されず、円柱でもよい。また、缶詰包装用容器1の材質は、紙に限定されず、例えば、合成樹脂(プラスチック)等、他の材質でもよい。このように、本考案の缶詰包装用容器1によれば、左右に開口した端部開口部17,17を設けて、缶詰Cの包装・取り出しを容易に行うことができるだけでなく、複雑な部品・構造等を設けることなく、側板5,7にそれぞれ缶詰係止孔5a,7aを設けるだけで、包装された缶詰Cが簡単に脱落することを防いでいる。なお、巻締C3で形成される楕円の長軸a2の長さ(つまり、缶詰Cの長さ)は、缶詰包装用容器1の長さL(左右方向の長さ)以下に形成されている。
次に、本考案の缶詰包装用容器1の利用状態について、図10〜図17の説明図を参照しながら、説明する。図10は、缶詰包装用容器1を前方からみた斜視図であり、図11は、缶詰包装用容器1の正面図であり、図12は、缶詰包装用容器1の背面図であり、図13は、缶詰包装用容器1の右側面図であり、図14は、缶詰包装用容器の平面図であり、図15は、缶詰包装用容器1を前方からみた斜視図であり、図16は、缶詰包装用容器1を下方からみた斜視図であり、図17は、缶詰包装用容器1を後方からみた斜視図である。図示のように、山折り線15と、表示蓋16の回動部である山折り線11とが連結されているので、本考案の缶詰包装用容器1は、消費者が、缶詰を購入した後、表示蓋16を開くことで、表示蓋16を構成する第1の表示片3及び第3の表示片8を視認することができるように構成されている。したがって、第1の表示片3に記載された商品(つまり、缶詰の内容物)の第1のレシピ、及び、第3の表示片8に記載された商品(つまり、缶詰の内容物)の第2のレシピを容易に視認することができる。
第1の表示片3、第2の表示片4、及び、第3の表示片8には、開口部や切欠部が設けられていないので、全面を表示手段として利用できる。また、第1の表示片3と第2の表示片4とで構成される表示蓋16を開いたときに、表示蓋16は、山折り線11をヒンジ部として回動するので、第1の表示片3と第3の表示片8は、連設された一面の表示手段として、非常に効果的に利用することができる。本実施形態では、第1の表示片3に商品の第1のレシピが印刷されてあり、第3の表示片8に商品の第2のレシピが印刷されているので、消費者が表示蓋16を開いたときに、商品のレシピを容易に視認することができる。なお、表示蓋16は、消費者が缶詰を購入する前であっても、開くことは可能である。本実施形態では、第2の表示片4には、内容物の概要(不図示)と、内容物のデザインD1が印刷されている。
本考案の缶詰包装用容器1によれば、表示蓋16を開いた状態では、缶詰包装用容器1の固定片9を除く外周面の全てを視認することができるように構成されているので、第1の表示片3、第2の表示片4、第3の表示片8以外の部分片にも表示事項を印刷することができ、また、基台紙2の片面にのみ印刷すればよいので、製造工程も簡単化することができる。
また、本考案の缶詰包装用容器1によれば、従来の表示片つきの包装用容器に比べ、周辺の突出片や内部の係止部材等を設ける必要が無く、部品点数を少なくすることができ、基台紙2を略矩形状に形成すればよいので、基材の無駄も少なくすることができ、製造工程・組立の簡単化に加え、製造コストを低減することができるという顕著な効果を奏することができる。
なお、本実施形態において、図1の展開図に示すように、固定片9の左右両端部が内側に傾斜するように形成されている、つまり、山折り線15の長さよりも固定片9の先端部の長さが短くなるように形成されているのは、以下の理由による。仮に、山折り線15の長さと固定片9の先端部の長さを等長に設定していた場合、基台紙2を基材からカッティング(又は、打ち抜き)加工するときに、製造バラツキにより、山折り線15の長さよりも、固定片9の先端部の長さの方が長くなってしまう虞がある。そうすると、基台紙2を組み立てて缶詰包装用容器1を形成するときに、固定片9を山折り線15を折り目として山折りして固定片9の表面と側板5の裏面とを貼着した際に、固定片9の先端部が側板5から左右方向にはみ出してしまう。このため、製造バラツキによらず固定片9が側板5からはみ出すことなく貼着することができるように、山折り線15の長さよりも固定片9の先端部の長さが短くなるように形成されている。
ここで、固定片9は、側板5の裏面と糊付けして固定するための部分片であり、外部から視認しずらい部分にあり、表示機能も必要としないので、先端部を短く形成しても何ら問題ない。山折り線10を折り目として山折りされ第2の表示片4と貼着される第1の表示片3を形成する際にも、同様に製造バラツキの影響を考慮する必要があるので、第1の表示片3の先端部の長さは、山折り線10の長さよりも短くする必要があるが、第1の表示片3は表示機能を有するので、表示面積を極端に減らすことは好ましくない。そこで、第1の表示片3の先端部の長さは、好適には、製造バラツキを考慮しながら、山折り線10の長さよりも短く、且つ、可能な限り山折り線10の長さに近づけて設定しておくとよい。なお、製造バラツキがない、又は、考慮しない場合は、基台紙2は完全な矩形状に形成されてよい。
1 缶詰包装用容器
2 基台紙
3 第1の表示片
3a 差込片
3b 掛止片
4 第2の表示片
5,7 側板
5a,7a 缶詰係止孔
6 底板
6a 視認窓
7b 差込孔
7c 切込部
7d 間隙部
8 第3の表示片
9 固定片
10,11,12,13,14,15 山折り線
16 表示蓋
17 端部開口部
a1 短軸
a2 長軸
C 缶詰
C1 缶胴
C2 缶蓋
C3 巻締
2 基台紙
3 第1の表示片
3a 差込片
3b 掛止片
4 第2の表示片
5,7 側板
5a,7a 缶詰係止孔
6 底板
6a 視認窓
7b 差込孔
7c 切込部
7d 間隙部
8 第3の表示片
9 固定片
10,11,12,13,14,15 山折り線
16 表示蓋
17 端部開口部
a1 短軸
a2 長軸
C 缶詰
C1 缶胴
C2 缶蓋
C3 巻締
Claims (3)
- ブランク紙の片面にのみ表示内容が印刷され、複数の連設した部分片で構成された略矩形状の基台紙を、複数の折曲げ線を折り目として同一側にのみ折曲げて、スリーブ形状を有する箱体状に組み立てられた缶詰包装用容器であって、
前記複数の部分片は、少なくとも、第1の表示片と、第2の表示片と、第3の表示片を有し、
前記複数の折曲げ線は、少なくとも、第1の山折り線と、第2の山折り線と、第3の山折り線を有し、
前記第1の表示片と前記第2の表示片とは、前記第1の山折り線を介して連設され、該第1の山折り線で折り曲げられて一つの表示蓋を構成し、該表示蓋は、前記第2の表示片に形成された前記第2の山折り線をヒンジとして回動可能に形成され、
前記第3の表示片に形成された前記第3の山折り線が、前記第2の山折り線に連結され、
少なくとも、前記第1の表示片と、前記第3の表示片とが、内容物の情報の表示手段として形成されている
ことを特徴とする缶詰包装用容器。 - 前記複数の部分片は、さらに、底板と、該底板の両側に第4及び第5の山折り線を介してそれぞれ連設された第1の側板及び第2の側板を有し、
前記第1の側板と前記第4の山折り線との境界部近傍、及び、前記第2の側板及と前記第5の山折り線との境界部近傍には、包装される缶詰が係止可能な缶詰係止孔が、それぞれ開口されている
ことを特徴とする請求項1に記載の缶詰包装用容器。 - 前記内容物の情報は、前記内容物の調理方法の情報であり、
前記底板には、包装される缶詰に表示された内容を視認することができる視認窓が開口され、
前記第1の表示片には、前記第2の側板に形成された間隙部に係止可能な差込片が形成されている
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の缶詰包装用容器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017005653U JP3215358U (ja) | 2017-12-15 | 2017-12-15 | 缶詰包装用容器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017005653U JP3215358U (ja) | 2017-12-15 | 2017-12-15 | 缶詰包装用容器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP3215358U true JP3215358U (ja) | 2018-03-15 |
Family
ID=61628585
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2017005653U Expired - Fee Related JP3215358U (ja) | 2017-12-15 | 2017-12-15 | 缶詰包装用容器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3215358U (ja) |
-
2017
- 2017-12-15 JP JP2017005653U patent/JP3215358U/ja not_active Expired - Fee Related
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