JP3215186B2 - 分繊糸の製造方法 - Google Patents
分繊糸の製造方法Info
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Description
ント分繊糸の製造方法に関するものである。
ッケージからマルチフィラメント糸を解舒する方法とし
て、特開昭51−53036号公報に記載されているよ
うに巻取張力にてパッケージを回転させて解舒する方法
や、特開平3−36165号公報のように引き出しロー
ラにて糸を引き出す方法などがあり、いずれもベアリン
グまたはエアベアリングからなる自由回転クリールにパ
ッケージをかけ、糸にかかる張力でパッケージを回転さ
せて糸を解舒する方法などがおこなわれている。
ように送り出しローラにて未延伸パッケージを回転させ
て糸を解舒した後、延伸をおこなう方法などがある。し
かしながら、特開昭51−53036号公報や特開平3
−36165号公報の方法においては、マルチフィラメ
ント糸のデニールが大きければなんら問題ないが、細デ
ニールのマルチフィラメント糸または物性的に極めて弱
いマルチフィラメント糸においては、糸を引き出す際の
解舒張力や巻取り張力にてパッケージを回転させる力が
大きくなった場合、糸の物性に影響を与えはなはだしい
場合は糸切れが発生する。また、ベアリングやエアベア
リングの回転抵抗はマルチフィラメント糸パッケージの
重量により変化するため、運転中に張力の変動が発生す
ることになる。
ように糸を解舒した後続いて延伸をおこなう方法におい
ては、パッケージと送り出しローラ間にてスリップがお
こった場合予備延伸比にばらつきが生じ繊度斑となりや
すく、繊度斑が問題となるスクリーンメッシュなどの素
材としては致命的な欠点となる。更に、糸を解舒する手
段として送り出しローラにてパッケージを回転させる方
法を用いた場合、途中に延伸工程を設けると延伸ローラ
などのように速度を一定に保つ部分が必要なため、スリ
ップやパッケージの重量変化などにより解舒速度の変動
が発生した場合糸の速度変動を吸収することができず、
糸のたるみが発生したり糸に過大な張力がかかることに
なり糸品質上問題となる。
を解消してマルチフィラメント糸の物性の変化や糸切れ
を発生させない安定した一定張力が自由に得られる製造
方法を提供することを目的とするものである。
達成するため鋭意検討を重ねた結果、本発明に到達し
た。すなわち、本発明は、合成繊維のマルチフィラメン
ト糸を単糸フィラメントおよび/または前記マルチフィ
ラメント糸より単糸数の少ないマルチフィラメント糸に
分繊するに際し、ボビン軸と平行に設置した駆動ロール
をマルチフィラメント糸パッケージの表面に接触させて
駆動ロールによりパッケージを回転させながら解舒張力
0〜1gでマルチフィラメント糸を解舒し、延伸するこ
となく分繊し、分繊された糸を直接リングおよびトラベ
ラを用いた巻取装置にて巻き取ることを特徴とする分繊
糸の製造方法である。
ルチフィラメント糸は、ボビン軸に平行に設置した駆動
ロールにより積極的に送り出されるため、解舒張力とし
ては、パッケージ表面からマルチフィラメント糸が離れ
るだけのごくわずかな張力、具体的には1g以下の張力
があればよく実質的には解舒張力は0と言えるものであ
る。
く際に糸がたるまないだけの張力があれば充分でありこ
の巻取り張力も小さくてよい。具体的には0.2〜0.
3g/d程度であり4デニール以上のマルチフィラメン
ト糸であれば、本製造方法においては解舒張力よりも巻
取り張力の方が大きいことになる。従って、本発明の製
造方法においては、張力の最大値は巻取り張力に左右さ
れることになり解舒張力については何ら制約を受けるこ
とがない。この巻取り張力は、リングおよびトラベラを
用いた巻取り方法においてトラベラ重量または/および
ボビン回転数の組合せを変えることにより自由に設定す
ることが可能であるため、糸の物性に影響を与えること
のない張力が自由に得られるとともに、張力変動につい
てもトラベラの回転数が変化することにより吸収され
る。また、この巻取り張力によって分繊に必要な張力が
得られ、さらに延伸工程がないのでパッケージから巻取
られるまでの走行中の糸がたるむことなく安定した走行
状態が得られることになる。
比較しつつ説明する。図1、図2は従来の製造方法、図
3は本発明の製造方法を概略的に示す図面である。分繊
用マルチフィラメント糸としてはポリエステル,ナイロ
ン等の熱可塑性合成繊維があり、(1)は親糸であるマ
ルチフィラメント糸を巻いたパッケージである。従来の
製造方法であれば、回転クリールに用いられているベア
リングまたはエアベアリングの回転抵抗により、図1に
示すような引出しロール(2)による解舒張力T0 また
は図2に示すような巻取り張力T1 が決定され、しかも
パッケージの重量に伴って張力T0 、T1 も変動するこ
とになる。
は本発明の特徴である駆動ロール(3)とリングとトラ
ベラを用いた巻取り装置(4)であり、駆動ロール
(3)はパッケージ表面に接触させてパッケージを回転
させながら糸を積極的に解舒し実質的に解舒張力を0に
する働きがある。また、巻取り装置(4)はトラベラ重
量または/およびボビン(5)回転数の組合せを変える
ことにより、巻取り張力を自由に設定することができ
る。しかも、分繊点での張力変動やパッケージ(1)と
駆動ロール(3)間のスリップ等にて糸に速度差(すな
わち張力差)が発生してもトラベラ回転数が張力に応じ
て変化するため、張力を一定に保つことができる。
として、モーターを備えたクリール装置にて解舒張力や
糸速を測定しながらモーター回転数を制御する方法等も
あるが、パッケージ毎にモーターと制御装置を設けて管
理する必要があり多数のパッケージを取り扱う工業的生
産では不経済となる。これに対し本発明であれば一個の
モーターにて複数のロールを回転させることにより多数
のパッケージに対応できるため設備費を安くすることが
可能となる。
るが、本発明は実施例に限定されるものではない。いず
れの実施例も、図3の装置を用いて6Kg巻きのポリエ
ステルマルチフィラメント糸パッケージを駆動ロール
(1)表面速度700m/minにて回転させて解舒
し、分繊したのち1.5Kgまで巻取ったものである。
リングおよびトラベラはいずれも金井重要工業株式会社
の製品を使用し、張力はROTHSCHILD社のMI
NI−TENS型式R−046を用いて測定した。
りである。
例2で巻き取った糸及び図2の装置を用いた以外は実施
例2と同様の条件で行った従来法による製造方法にて巻
き取った糸の物性を示す。パッケージの物性測定に用い
た糸は張力をかけぬよう人手にて分繊した糸を用いた。
マルチフィラメント糸を分繊するに際し、細い銘柄の糸
や物性的に弱い糸に対し物性の変化や糸切れをおこすこ
となく安定した一定の低張力にて分繊して巻取ることが
でき、得られる分繊糸も品質的に良好なものが得られ
る。
る。
Claims (1)
- 【請求項1】 合成繊維のマルチフィラメント糸を単糸
フィラメントおよび/または前記マルチフィラメント糸
より単糸数の少ないマルチフィラメント糸に分繊するに
際し、ボビン軸と平行に設置した駆動ロールをマルチフ
ィラメント糸パッケージの表面に接触させて、駆動ロー
ルによりパッケージを回転させながら解舒張力0〜1g
でマルチフィラメント糸を解舒し、延伸することなく分
繊し、分繊された糸を直接リングおよびトラベラを用い
た巻取装置にて巻き取ることを特徴とする分繊糸の製造
方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26693292A JP3215186B2 (ja) | 1992-10-06 | 1992-10-06 | 分繊糸の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26693292A JP3215186B2 (ja) | 1992-10-06 | 1992-10-06 | 分繊糸の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06116807A JPH06116807A (ja) | 1994-04-26 |
JP3215186B2 true JP3215186B2 (ja) | 2001-10-02 |
Family
ID=17437690
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP26693292A Expired - Fee Related JP3215186B2 (ja) | 1992-10-06 | 1992-10-06 | 分繊糸の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3215186B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20010066781A (ko) * | 2000-04-27 | 2001-07-11 | 호-핀 웨이 | 실의 스풀을 분리하기 위한 공정 |
KR100462360B1 (ko) * | 2001-10-29 | 2004-12-17 | 이화공업주식회사 | 스판덱스 원사 자동 분리방법 및 그 장치 |
JP4742993B2 (ja) * | 2006-05-31 | 2011-08-10 | 東レ株式会社 | ポリ乳酸モノフィラメントの製造方法およびポリ乳酸モノフィラメント糸条パッケージ |
-
1992
- 1992-10-06 JP JP26693292A patent/JP3215186B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
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