JP3214852U - ポータブル型水素発生器 - Google Patents
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Abstract
【課題】ポータブル型水素発生器を安価で手軽に利用可能にすることである。【解決手段】ポータブル型水素発生器10は、ボトル20と、カニューラチューブ40と、カニューラチューブ40の一方端側に設けられる鼻腔側開口部を有する鼻腔装着部とを備える。また、カニューラチューブ40に取付けられたキャップ部60と、キャップ部60からさらに他方端側に延びるカニューラチューブの先端部に取付けられたワニグチクリップ70とを備える。また、気体と水を通し固体は通さない素材で構成されて外周囲が封止され、ワニグチクリップ70に着脱自在に挟まれた状態の袋体80と、袋体80の内部に収容され、水と接触することで水素を発生するクエン酸及びマグネシウムを含む混合体とを備える。そして、カニューラチューブ40は、水素収集孔58を有する。【選択図】図1
Description
本開示は、ポータブル型水素発生器に係り、特に、健康のための吸引用水素を生成するポータブル型水素発生器に関する。
人が肺から生体内に取り込んだ酸素は、人の生活のために必要不可欠のものであるが、体内に取り込まれた酸素の約2%が、非常に酸化力が強く、自らを安定させるために他の物質の性質を変えてしまう活性酸素となると言われている。生体内において活性酸素が過剰になると、生体内の細胞が参加されて損傷を受け、生活習慣病や癌等の一因になることが分かってきた。活性酸素内に含まれる物質の一つに、酸素を構成する原子核の周りを回る電子数が2個でなく、1個または奇数となる不対電子のフリーラジカルがある。
例えば、人が強い放射能を浴びると、人体を構成する水の酸素からフリーラジカルであるヒドロキシルラジカルが発生する。ヒドロキシルラジカルはヒドロキシ基に対応するラジカルであり、活性酸素と呼ばれる分子種のなかでは最も反応性が高く、最も酸化力が強く、糖質やタンパク質や脂質などあらゆる物質と反応する。このヒドロキシルラジカルは、水素と反応すると、水となり、無害化する。そこで、健康のために、水素を溶存させた水素水を飲用し、あるいは、鼻腔カニューラを用いて水素を吸引することが提案されている。
特許文献1には、ポット型飲料用水素水の生成器として、水槽室と水槽室の底部側の反応室とを含むポット部と、ポットの底部を受けて通電を行う台座部とを備え、日常用に使用する飲料水を原水として反応室で電気分解し水素を発生させることが開示されている。発生した水素は原水に溶存して水素水となる。反応室は、水槽室側の陰極電極、底部側の陽極電極の間に、電気分解の際の電子と水素イオンが通る高分子膜が配置された電極構造を有している。電源は、外部の家庭用交流電力を台座部で受けて交流電力に変換して用いる。
特許文献2は、特許文献1の関連発明で、電源として、乾電池または二次電池を用い、例えば、屋外や屋内体育館等で外部電源が無くても水素水を飲用できるポータブル型飲料用水素水の生成器が開示されている。
家庭用の水素水発生器は、既に市販品があるが、手軽に利用するには高価すぎる。都会等には、一般人が利用可能な水素吸引ステーションもあるが、利用料金も高価で、そこに立ち寄らないと水素吸引ができない。そこで、安価で手軽に利用可能なポータブル型水素発生器が要望される。
本開示に係るポータブル型水素発生器は、内部が水収容空間となる大径部、大径部から先端側に向かうに連れて外径が小径となる縮径部、及び、縮径部の先端側に設けられ、外周面に蓋用おねじ部が設けられた先端開口部を有するプラスチック製のボトルと、内径穴を有するカニューラチューブと、カニューラチューブの一方端側に設けられカニューラチューブの内径穴に連通する鼻腔側開口部を有する鼻腔装着部と、ボトルの蓋用おねじ部に噛み合うめねじ部を有するキャップ部であって、蓋頂部に設けられた貫通穴に通されたカニューラチューブの他方端側の外周面と貫通穴との間が気密封止されてカニューラチューブに取付けられたキャップ部と、キャップ部からさらに他方端側に所定のキャップ下長さで延びるカニューラチューブの先端部に取付けられたワニグチクリップと、気体と水を通し固体は通さない素材で構成されて外周囲が封止された長筒型形状を有し、長筒型形状の短辺側の外周囲でワニグチクリップに着脱自在に挟まれた状態の袋体と、袋体の内部に収容され、水と接触することで水素を発生するクエン酸及びマグネシウムを含む混合体と、を備え、カニューラチューブは、キャップ部のめねじ部をボトルの蓋用おねじ部に噛み合わせて気密に閉めた状態におけるボトルの水収容空間の許容水位面よりもキャップ部側に設けられ、カニューラチューブの内径穴に連通する水素収集孔を有する。
上記構成によれば、ワニグチクリップとキャップ部と鼻腔装着部とを有するカニューラチューブと、飲料水等を飲んだ後の空ボトルがあれば、水と、水と接触して水素を発生するクエン酸とマグネシウムの混合体を含む袋体とを用意して、発生した水素を吸引できる。ワニグチクリップとキャップ部と鼻腔装着部とを有するカニューラチューブの原価は安価であり、組立工数も少なくて済む。クエン酸とマグネシウムの原価は安価であり、水は水道水を用いることができる。したがって、安価で手軽に利用可能となる。
本開示に係るポータブル型水素発生器において、ワニグチクリップの電極端子に接続固定された金属棒がカニューラチューブの内径穴に挿入された状態で水素収集孔の位置の手前までの長さで延びて配置され、ワニグチクリップの電極端子側とカニューラチューブの先端部の内径穴とが気密封止されていることが好ましい。
水素は、元素の中で最も軽く、袋体内においてクエン酸とマグネシウムの混合体に水が接触して水素が発生し、水素が袋体の網目構造から外部の原水に排出される速度よりも水素の発生速度が速い場合に、そのままでは袋体は原水の中を浮上する。水面上に袋体が達すると、混合体と水の接触が少なくなり、水素発生速度が遅くなり、吸入に適さなくなる。ワニグチクリップで挟むことで袋体の浮上を抑制できるが、カニューラチューブの可撓性によっては、袋体の浮上可能性がある。上記構成によれば、金属棒がカニューラチューブの内径穴に挿入されるので、カニューラチューブが撓むことを抑制でき、袋体の浮上を効果的に抑制できる。
本開示に係るポータブル型水素発生器において、袋体は、ナイロン不織布で構成され、熱シールによって外周囲が封止されていることが好ましい。上記構成によれば、手軽に入手可能な材料を用い、容易な方法で外周囲を封止して袋体を生成できる。
本開示に係るポータブル型水素発生器において、袋体は、ボトルの頭部開口を通る大きさであることが好ましい。上記構成によれば、ボトル内に袋体を容易に配置できる。
上記構成のポータブル型水素発生器によれば、安価で手軽に利用可能になる。
以下に図面を用いて本実施の形態につき詳細に説明する。以下では、ボトルとして、市販の飲料水等の飲料用のPETボトルを述べるが、これは説明のための例示であって、PET(ポリエチレンテレフタレート)以外の材質のボトルであってもよい。例えば、PP(ポリプロピレン)ボトルであってもよい。以下において、水は、水道水をそのまま利用することを述べるが、これは説明のための例示であって、浄化器を通した水道水でもよく、井戸水等の天然水であってもよく、ミネラルウオータ等であってもよい。
以下で述べる寸法、形状、材質、質量、温度等は、説明のための例示であり、ポータブル型水素発生器の仕様に応じ、適宜変更が可能である。以下では、全ての図面において同様の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
図1は、ポータブル型水素発生器10の斜視図である。以下では、特に断らない限り、ポータブル型水素発生器10を、水素発生器10と呼ぶ。
水素発生器10は、ボトル20、カニューラチューブ40、キャップ部60、ワニグチクリップ70、袋体80、袋体80に含まれ水100と反応して水素104を発生する混合体90(図4参照)を備える。図1(a)は、水素104の発生状態を示す図であり、(b)は、キャップ部60を分離した状態のボトル20を示す図である。
ボトル20は、飲料水用のプラスチック製の容器である。プラスチック材料としては、PETを用いる。ボトル20は、円筒形の大径部22と縮径部24と先端開口部26の部分を有する。大径部22は、内部が水収容空間28となる部分で、ボトル20の主要部分である。大径部22は、ユーザが把持しやすいように適度の凹凸をあることを除くと、全長に渡りほぼ同じ外径、同じ肉厚、同じ内径を有し縮径部24は、大径部22から先端側に向かうに連れて外径が小径となる部分である。
大径部22と縮径部24との境界は、ボトル20に水100を収容する場合の許容水位面30の位置として用いることができる。後述する水素収集孔58は、許容水位面30を基準として、キャップ部60側に設けられるので、ボトル20に水100を注入する場合には、水素収集孔58に水100が入り込まないように、許容水位面30の位置を超えないようにする。図1の例では、水100の水位面102は、許容水位面30の位置よりやや下側である。
先端開口部26は、図1(b)に示すように、縮径部24の先端側に設けられ、水100の注入口となる頭部開口34を有する先端筒部で、外周面に蓋用おねじ部32が設けられる。頭部開口34の内径をD0で示す。
かかるボトル20は、ボトル入り飲料を購入し、内容物を飲んだ後の空ボトルをそのまま利用することができる。例えば500ml用のPETボトルをそのまま利用してよい。
カニューラチューブ40は、内径穴41を有し、可撓性を有し、水素吸入に適した長さを有するプラスチックチューブである。図2は、カニューラチューブ40の全体を示す斜視図である。かかるカニューラチューブ40は、酸素吸入用の医療用カニューラチューブをそのまま利用することができる。
キャップ部60は、ボトル20の蓋用おねじ部32に噛み合うめねじ部62を有するプラスチックキャップである。ボトル20として、市販のPETボトルの空きボトルをそのまま利用する場合には、その空きボトルについているキャップをキャップ部60とできる。市販のPETボトルのキャップについて統一規格は定められていないが、業界標準として、例えば28mm外径のキャップの場合、Alcoa1716規格、あるいはPCO1810規格があり、ほとんどのPETボトルについてキャップに互換性がある。
キャップ部60は、蓋頂部64の中央部に、カニューラチューブ40の外径よりもやや大きめの貫通穴66が設けられる。この貫通穴66に、カニューラチューブ40が挿入され、挿入されたカニューラチューブ40の外周面と貫通穴66との間は適当な封止樹脂等で気密封止される。気密封止された部分をキャップ側封止部68と呼ぶ。カニューラチューブ40の延びる方向を区別する場合は、図2に示すように、キャップ側封止部68を境にして、鼻腔装着部50が設けられる側を一方端側42と呼び、ボトル20に向う側を他方端側44と呼ぶ。
カニューラチューブ40の延びる方向の一方端側42には、水素吸入用の鼻腔装着部50が設けられる。鼻腔装着部50は、ユーザの2つの鼻腔に対応して、水素104が供給される2つの鼻腔側開口部52,53を有する。2つの鼻腔側開口部52,53に均等に水素104を供給できるように、鼻腔装着部50には2つの供給チューブ54,55のそれぞれの一方端が接続される。2つの供給チューブ54,55は、カニューラチューブ40よりも細いチューブである。2つの供給チューブ54,55のそれぞれの他方端は1つにまとめられ、コネクタ部56でカニューラチューブ40に接続される。コネクタ部56によって、鼻腔装着部50の2つの鼻腔側開口部52,53は、カニューラチューブ40の内径穴41に連通する。
カニューラチューブ40の他方端側44は、キャップ側封止部68から所定の長さで延びる。図2に、他方端側44の所定の長さとして、キャップ下長さLCを示す。
水素収集孔58は、図1に示すように、水素発生器10において水収容空間28内で発生した水素104を水上置換してカニューラチューブ40の内径穴41に導くための孔である。水素収集孔58は、カニューラチューブ40の外周面に開口を有し内径穴41に連通する。水素収集孔58が設けられる位置は、水素収集孔58に水100が入らない位置であればよいので、できるだけキャップ部60に近い方が好ましい。水素発生器10に水100を満たした場合について述べると、キャップ部60のめねじ部62をボトル20の蓋用おねじ部32に噛み合わせて気密に閉めた状態におけるボトル20の水収容空間28の許容水位面30よりもキャップ部60側に設けられる。図1の例では、キャップ部60をボトル20に締めた状態で、ボトル20の先端開口部26の領域内に水素収集孔58が設けられる。
カニューラチューブ40の他方端側44において、キャップ下長さLCで延びた先端部には、ワニグチクリップ70が取り付けられる。ワニグチクリップ70は、ボトル20の水収容空間28に袋体80を着脱自在に配置するためのものである。さらに、袋体80に収容されている混合体90が水100と接触して発生する水素104によって袋体80が水100に対して浮上することを防ぐ機能を有する。そのために、ワニグチクリップ70は、袋体80の浮上を抑制するに足りる質量を有する。樹脂製よりも金属製のワニグチクリップ70が好ましい。かかるワニグチクリップ70は、電気用パーツとして市販の鰐口クリップをそのまま用いることができる。
金属棒72は、ワニグチクリップ70の電極端子に半田付け等で接続固定され、カニューラチューブ40の他方端側44において、内径穴41に挿入された線材である。線材を金属棒72とするのは、電気伝導のためでなく、カニューラチューブ40の他方端側44が袋体80の浮上力によって撓まないようにチューブ剛性を補強するためである。金属棒72の長さLBは、カニューラチューブ40の他方端側44の全長の内、水素収集孔58よりも先端部までの間で、チューブ剛性補強の仕様に応じて設定される。かかる金属棒72は、市販の電線、網線、針金等をそのまま用いることができる。
ワニグチクリップ70の電極端子と金属棒72の間の接合点は、カニューラチューブ40の内径穴41に挿入され、適当な封止樹脂等で気密封止される。気密封止された部分をワニグチクリップ側封止部74と呼ぶ。したがって、カニューラチューブ40の他方端側44は、水素収集孔58を除いて、外部と気密封止される。ここで気密封止とは、気体を通さないことであるが、液体、固体も通さないことを意味する。換言すれば、カニューラチューブ40の他方端側44において、水素収集孔58よりも先端側は、袋体80の保持用部材であり、その内径穴41は、流体を流通するために用いられるのではない。
袋体80は、気体と水を通し固体は通さない素材で構成されて外周囲が封止された長筒型形状を有する袋で、内部に混合体90が収容される。図3は、袋体80の斜視図であり、図4は、1枚の長尺材81から袋体80を形成する過程を示す図である。先に図4を説明し、その後図3に戻る。
図4(a)は、袋体80の形成に用いる長尺材81を示す図である。長尺材81は、気体と水を通し固体は通さない網目構造を有するシート状の素材を、所定の寸法で細長く切断したものである。気体と水を通し固体は通さない網目構造を有するシート状の素材としては、適当な細孔と厚さを有し、耐水性と適度な融点を有する不織布を用いることができる。かかる不織布として、ナイロン不織布を用いることができる。ナイロン不織布として、ナイロン6の不織布の融点は、約225℃、ナイロン66の不織布の融点は、約265℃であり、いずれも市販の加熱加圧型のシーラ装置を用いて熱封止が可能である。不織布に代えて、細かい網目としての編目を有する布材を用いてもよい。袋体80の内部に収容する混合体90の組成物は、クエン酸粒子92とマグネシウム粒子94であるが、マグネシウム粒子94の方が細かい。そこで、実際に用いるマグネシウム粒子94の粒径より十分細かい網目を有する布材を用い、適当な耐水性接着材で封止してもよい。好ましくは、マグネシウム粒子94の粒径の(1/5)程度の細かさの網目がよい。長尺材81の幅W0は、袋体80の幅寸法となるので、ボトル20の頭部開口34を通るように、頭部開口34の内径D0よりも小さく設定される。
図4(b)は、長尺材81について長手方向の中間の位置で二つ折りに折り曲げて重ね合わせる工程を示す。重ねあわされた上下2つの面部分を区別して、一方面部82、他方面部83と呼ぶ。一方面部82と他方面部83との境目は、折曲辺84である。一方面部82と他方面部83とを重ね合わせた状態の形状は、平面図で矩形である。
図4(c)は、一方面部82、他方面部83を重ね合わせた状態で、矩形の長辺85,86を加熱加圧型のシーラ装置を用いて熱シールにより封止し、折曲辺84と反対側の端部を開き、その開口に、混合体90を充填する工程を示す図である。
混合体90は、クエン酸粒子92とマグネシウム粒子94を所定の質量割合で準備し、予め混合し、均一に混ざった状態としたものである。クエン酸は、組成式が、C6H8O7で与えられる化合物で、分子量は192.125である。マグネシウムは、元素記号がMgで、原子量は、24.305である。
クエン酸とマグネシウムの混合体90を、分子式がH2Oで示される水に接触させると、式(1)の反応が生じる。
式(1)の反応において、C6H8O7はクエン酸で柑橘類に含まれ、クエン酸マグネシウムは、一般的な清涼飲料水に含まれ、いずれも人体に無害であるが、Mgは、無機物質である。そこで、式(1)の反応においては、マグネシウムが無くなると反応が停止し、その場合にクエン酸が残るように、クエン酸とマグネシウムを所定割合とする混合体90を用いる。一例を挙げると、所定割合を、クエン酸を5gに対し、マグネシウムを0.2gとする混合体90を用いる。
図4(d)は、混合体90を充填した後に、開口を有する端部である矩形の短辺88を加熱加圧型のシーラ装置を用い熱シールにより封止する工程を示す図である。これによって、内部に混合体90を含む袋体80が形成される。
袋体80において、不織布を通して大気中の水分が内部に侵入すると、式(1)の反応が進行するため、水素発生器10を用いて水素104を発生させる直前まで大気中に曝さないことが好ましい。図4(e)は、袋体80を、真空パック106で個包装した状態を示す図である。
図3に戻り、袋体80を示す図である。図3(a)は、全体の斜視図である。図4で述べたように、袋体80は、気体と水を通し固体は通さない素材で構成されて外周囲が封止された長筒型形状を有する。袋体80の平面図における形状は矩形で、2つの短辺の1つは、折曲辺84であり、もう1つは、封止された短辺88である。2つの長辺は、いずれも封止された長辺85,86である。
図3(b)は、図3(a)における短辺88におけるB部の拡大図で、不織布の一方面部82と他方面部83とが重ね合わせて封止されている状態を示す。封止された長辺85,86も同様の構成である。
図3(c)は、図3(a)において、袋体80を一部破断したA部の拡大図で、混合体90のクエン酸粒子92とマグネシウム粒子94の混合状態が示される。
再び図1に戻り、ユーザが水素発生器10を用いて水素吸入をする場合の手順を述べる。空のボトル20と、図2で述べたカニューラチューブ40と、真空パック106に個包装された袋体80を準備する。そして、空のボトル20に、水収容空間28の許容水位面30の位置を越さないように、ボトル20の頭部開口34から水100を注入する。
次に、真空パック106を開いて、袋体80を取り出す。取り出した袋体80において長筒型形状の封止された短辺88側の外周囲を、図2のカニューラチューブ40のワニグチクリップ70で挟む。そして、ワニグチクリップ70に挟まれた状態の袋体80を、ボトル20の頭部開口34から、ボトル20の水収容空間28内に入れ、ボトル20の内部底面側に配置する。次に、カニューラチューブ40に取付けられたキャップ部60のめねじ部62を、ボトル20の先端開口部26の蓋用おねじ部32に噛み合わせて、キャップ部60をボトル20にしっかり締め付ける。これで、ボトル20側における必要な手順は完了するので、ユーザは、カニューラチューブ40の鼻腔装着部50の2つの鼻腔側開口部52,53を、自分の鼻腔に挿入する。
袋体80の不織布を通して水100が袋体80の内部に侵入し、混合体90と接触すると、式(1)で述べた反応が生じ、水素104が発生する。水素104は水100よりも軽いので、袋体80を上方に浮上させながら、不織布を通して水100の中に出て、水中を上方側に移動する。袋体80は、ワニグチクリップ70に短辺88が挟まれ、カニューラチューブ40には金属棒72が挿入されている。したがって、水素104が発生すると、短辺88の配置位置はほぼそのままの状態で、袋体80は、折曲辺84を上方側とするように縦長配置状態になる。図1は、その状態を示す図である。
発生した水素は、ボトル20の内部において、水100の水位面102から上方に出て、水素収集孔58からカニューラチューブ40の内径穴41に入る。そして、カニューラチューブ40の一方端側42の内径穴41の中を流れて、コネクタ部56において2つの供給チューブ54,55に分流され、鼻腔装着部50の鼻腔側開口部52,53からユーザの鼻腔に供給される。このようにして、ユーザは、水素104を吸入することができる。袋体80に充填された混合体90が、クエン酸5gとマグネシウム0.2gの場合には、約150cc〜200ccの水素104が発生するので、1つの袋体80によって、この量の水素104の吸入が可能である。使い終わった袋体80は、ワニグチクリップ70から取り外して捨てる。新しい袋体80を用いて、上記手順に従って、次の水素吸入を行うことができる。
上記構成の水素発生器10によれば、ワニグチクリップ70とキャップ部60と鼻腔装着部50とを有するカニューラチューブ40と、ボトル20と、水100と、クエン酸とマグネシウムの混合体90を含む袋体80とを用意すれば、発生した水素を吸引できる。このように、水素発生器10は、安価で手軽に利用可能である。
10 (ポータブル型)水素発生器、20 ボトル、22 大径部、24 縮径部、26 先端開口部、28 水収容空間、30 許容水位面、32 蓋用おねじ部、34 頭部開口、40 カニューラチューブ、41 内径穴、42 一方端側、44 他方端側、50 鼻腔装着部、52,53 鼻腔側開口部、54,55 供給チューブ、56 コネクタ部、58 水素収集孔、60 キャップ部、62 めねじ部、64 蓋頂部、66 貫通穴、68 キャップ側封止部、70 ワニグチクリップ、72 金属棒、74 ワニグチクリップ側封止部、80 袋体、81 長尺材(素材)、82 一方面部、83 他方面部、84 折曲辺、85,86 長辺、88 短辺、90 混合体、92 クエン酸粒子、94 マグネシウム粒子、100 水、102 水位面、104 水素、106 真空パック。
Claims (4)
- 内部が水収容空間となる大径部、前記大径部から先端側に向かうに連れて外径が小径となる縮径部、及び、前記縮径部の先端側に設けられ、外周面に蓋用おねじ部が設けられた先端開口部を有するプラスチック製のボトルと、
内径穴を有するカニューラチューブと、
前記カニューラチューブの一方端側に設けられ前記カニューラチューブの前記内径穴に連通する鼻腔側開口部を有する鼻腔装着部と、
前記ボトルの前記蓋用おねじ部に噛み合うめねじ部を有するキャップ部であって、蓋頂部に設けられた貫通穴に通された前記カニューラチューブの他方端側の外周面と前記貫通穴との間が気密封止されて前記カニューラチューブに取付けられた前記キャップ部と、
前記キャップ部からさらに他方端側に所定のキャップ下長さで延びる前記カニューラチューブの先端部に取付けられたワニグチクリップと、
気体と水を通し固体は通さない素材で構成されて外周囲が封止された長筒型形状を有し、前記長筒型形状の短辺側の外周囲で前記ワニグチクリップに着脱自在に挟まれた状態の袋体と、
前記袋体の内部に収容され、前記水と接触することで水素を発生するクエン酸及びマグネシウムを含む混合体と、
を備え、
前記カニューラチューブは、前記キャップ部の前記めねじ部を前記ボトルの前記蓋用おねじ部に噛み合わせて気密に閉めた状態における前記ボトルの水収容空間の許容水位面よりも前記キャップ部側に設けられ、前記カニューラチューブの前記内径穴に連通する水素収集孔を有する、ポータブル型水素発生器。 - 前記ワニグチクリップの電極端子に接続固定された金属棒が前記カニューラチューブの前記内径穴に挿入された状態で前記水素収集孔の位置の手前までの長さで延びて配置され、前記ワニグチクリップの前記電極端子側と前記カニューラチューブの前記先端部の前記内径穴とが気密封止されている、請求項1に記載のポータブル型水素発生器。
- 前記袋体は、ナイロン不織布で構成され、熱シールによって前記外周囲が封止されている、請求項1に記載のポータブル型水素発生器。
- 前記袋体は、前記ボトルの頭部開口を通る大きさである、請求項1に記載のポータブル型水素発生器。
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WO2021065121A1 (ja) * | 2019-09-30 | 2021-04-08 | 株式会社Nse | 水素発生具、及び、蓋 |
JP2021098628A (ja) * | 2019-12-23 | 2021-07-01 | 片山工業株式会社 | 水素発生器 |
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-
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- 2017-11-28 JP JP2017005390U patent/JP3214852U/ja active Active
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