JP3214393U - リフト機能付き棚車 - Google Patents

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原 秀雄
秀雄 原
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Abstract

【課題】楽な姿勢で作業を行うことができる棚車を提供する。【解決手段】棚車は、4本の金属製棒状体1が長方形を呈する様に枠状に組合わされた下底部2の四隅上面から金属製棒状体4が直立し、上端において下底部と同寸法の枠状をなした上底部5の四隅がそれぞれ固定されている直方体状輪郭の外枠体6と;直方体状輪郭を呈する様に金属製棒状体7が枠状に組合わされ、外枠体の高さのほぼ半分から2/3の高さを有し、外枠体の内側にすっぽり入る横巾及び奥行きを持ち、内部空間には上下に間隔を隔てて、複数の棚板11が位置し、金属製棒状体4に案内されつつ、上下にスライド可能状態で外枠体の内部に位置する内枠体12と;外枠体の内部において、上底部からワイヤー13により吊下され、内枠体の上面により押し上げられて、外枠体内を上下にスライドする複数の吊り棚14と;内枠体を上下に昇降させる昇降手段15;とで構成される。【選択図】図4

Description

この考案は棚車、詳しくは、各種物品や部品などを整理収納しておく為に用いられる移動式の整理棚に関するものである。
各種製品の製造の際や在庫管理の為には、完成品や半完成品あるいは部品などを分別して整然と収納しておく整理棚が必要であり、棚に移動機能を持たせた所謂、棚車が各種製造現場や倉庫などの物流関連施設等において多く用いられている。
実用新案登録第3197770号公報
なし
従来からある棚車は、金属製チャンネル材やパイプ材からなる支柱を組み合わせて直方体状の構造物とし、その内側空間に何枚もの棚板を上下に間隔をあけて水平に固定し、底面にキャスターを取り付けて移動可能にしたものであり、棚板上には各種物品を載置する様になっていた。
この棚車は、例えば自動車用機器などの各種機械類の組立ラインにおいて使用されることが多く、作業員が棚板上に予め載置されている部品類を取り出し、ライン上を流れてくる組立て途中の機器類に組み込むなどの作業が行われていた。この作業は所謂、流れ作業であり、スピードを要するが、棚車の多くは1500mmほどの高さがあり、その中に200mm程度の間隔で棚板が上下に取り付けられており、上方の棚板と底面近くの下方の棚板とでは高さに大きな差があり、下方の棚板から必要な部品類を取り出すには、腰を屈め、中腰にならなければならず、作業員は作業中長時間にわたり、無理な姿勢を強いられていた。従って、毎日繰り返される棚車を用いた作業によって腰痛になる作業員も多く、作業効率向上の面からだけではなく、作業員の健康維持の面からも、大きな問題があった。
本考案者は、組立作業現場におけるこの棚車を用いた作業の際の上記問題点を解決すべく研究を行った結果、腰を屈めた中腰という無理な姿勢から作業員を解放し、楽な姿勢で作業を行うことが出来る新しい棚車を開発することに成功し、本考案として、ここに提案するものである。
4本の金属製棒状体1が長方形を呈する様に枠状に組合わされた下底部2の少なくとも四隅を含むその上面から金属製棒状体4が上方に向かって平行に直立しており、その上端において、前記下底部2と同寸法の枠状をなし、下底部2と平行に位置している上底部5の四隅がそれぞれ固定されている直方体状輪郭の外枠体6と;直方体状輪郭を呈する様に金属製棒状体7が枠状に組合わされ、前記外枠体6の高さのほぼ半分から2/3の高さ8を有し、外枠体6の内側にすっぽり入る横巾9及び奥行き10を持ち、その内部空間には上下に間隔を隔てて、複数の棚板11が位置せしめられており、前記下底部2から直立した金属製棒状体4に案内されつつ、上下にスライド可能状態で外枠体6の内部空間に位置せしめられている内枠体12と;外枠体6の内部空間において、前記内枠体12の上方に位置し、前記上底部5から上下に間隔を隔ててワイヤー13により吊下されており、前記内枠体12の上面によって押し上げられることにより、外枠体6内を上下にスライド可能な複数の吊り棚14と;前記内枠体12を上下に昇降される昇降手段15;とから棚車を構成することにより、上記課題を解決した。
各種機器類の組立ラインなどにおいて使用に供されるものであり、内枠体12の棚板11及びその上方の吊り棚14に各種部品などを載置し、組立て作業に応じて、これら部品などを取り出し、組立て作業などを行うものであるが、吊り棚14に載置した部品18を使い切り、下方の棚板11に載置されている部品18を取り出す必要が生じたときは、内枠体12に手を掛け、内枠体12を上方に軽く持ち上げると、昇降手段15として用いている定荷重バネの働きにより、内枠体12は外枠体6内を金属製棒状体4に案内されつつ、上方にスライドすると共に、この内枠体12の上面によって吊り棚14も上方に押し上げられ、吊り棚14は上下に重ね合わされて内枠体12は外枠体6内の上部に移動することになる。従って、この内枠体12の下部の棚板11に載置されている部品18は野球で言う処の「ストライクゾーン」に位置することになり、腰を屈めることもなく、普通の姿勢のままで取り出すことが出来る様になる。
一方、載置されている部品等を使い切り、棚板11及び吊り棚14に部品等を再載置しようときは、上方に位置している内枠体12に手を掛けて、これ引き下げれば、内枠体12は外枠体6の下部に移動し、それに連動して上下に重ね合わされていた吊り棚14も引き下げられ、所定の上下間隔で内枠体12の上方に展開する。
この様に、この考案に係る棚車を用いた場合、作業員は腰を屈める無理な姿勢を強いられることなく作業を行えるので、長時間の作業によっても腰痛になる危険性も少なく、作業環境改善及び作業効率向上に大いに資する効果を有する。
この考案に係るリフト機能付き棚車の一実施例を各構成要素に分解して描いた斜視図。 同じく、内枠体12を下方に引き下げた状態の平面図。 同じく、内枠体12を上方に引き上げた状態の平面図。 図2に示す状態の斜視図。 図3に示す状態の斜視図。
外枠体の内部空間に、複数の棚板が取り付けられた内枠体及び吊り棚を昇降可能状態で位置させ、昇降手段によって内枠体を昇降させる様にした点に最大の特徴が存する。
この考案に係る棚車は、外枠体、内枠体、吊り棚及び昇降手段とから構成されている。
図中6は外枠体であり、4本の金属製棒状体1が長方形を呈する様に枠状に組合わされた下底部2の上面の四隅から同じ長さの4本の金属製棒状体4が上方に向かって平行に直立されており、この金属製棒状体4の上端には、前記下底部2と同寸法の枠状をなし、下底部2と平行に位置している上底部5の四隅がそれぞれ固定され、全体で直方体状輪郭をなしている。又、下底部2の下面にはキャスター19が取り付けられ、床面を移動出来る様になっている。
なお、金属製棒状体4としては、チャンネル材や角パイプ材が用いられるが、特にアルミ製チャンネル材や角パイプ材の場合は棚車全体の軽量化が可能で、耐久性にも富む為、好都合である。
又、この実施例においては、金属製棒状体4は下底部2の四隅上面から合計4本直立しているが、四隅から直立したこの4本のほかに中間部分からも直立させて良く、金属製棒状体4の設置本数は外枠体6の強度等を考慮して適宜決定すれば良い。
又、この直立した金属製棒状体4の内側には、その軸芯に沿って下記する内枠体の昇降の際に、これを案内するガイド溝が形成されている。
一方、図中2は内枠体であり、直方体状を呈する様に、金属製棒状体7が枠状に組み合わされ、その高さ8は外枠体6の高さのほぼ半分から2/3で、外枠体6の内側にわずかな隙間を残してすっぽりと入る横巾9及び奥行き10となっており、その内部空間には上下に間隔を隔てて、複数の棚11が取付けられており、前記下底部2から直立した金属製棒状体4のガイド溝に案内されつつ、上下にスライドする様に、外枠体6の内側に位置せしめられている。
この内枠体12を構成する金属製棒状体7も、前記金属製棒状体4と同様、チャンネル材や角パイプ材が用いられ、特にアルミ製チャンネル材や角パイプ材が軽量化、耐久性の面からも好ましい。
更に、図中14は吊り棚であり、外枠6の内部空間において、内枠体12の上方に位置し、上底部5の下面四隅近傍から図1に示す様に、上下に間隔を隔てて、複数枚がワイヤー13によって吊下されており、内枠体12の上面によって押し上げられることにより、外枠体6内を上下に移動出来る様になっている。
なお、ワイヤー13の下端は、図1に示す様に、内枠体12の上面四隅近傍に固定されており、内枠体12の下降の際には、これに追随して吊り棚14を下方に引き下げ、所定の上下間隔で吊り棚14が展開する様になっている。
又、図中15は内枠体12を上下に昇降させる昇降手段であり、この実施例においては昇降手段15として定荷重バネを用いており、外枠体6の上底部5に、その本体ドラム部20が固定されており、この本体ドラム部20から引き出された帯状体21の下端に形成されている係止用透孔16に内枠体12の上部に突設されている係止用ノブ17を挿入係合することにより、帯状体21は内枠体12に連結されており、帯状体21を本体ドラム部20で巻き取ることにより、内枠体12を上方に引き上げられる様になっている。
なお、この実施例においては昇降手段15として定荷重バネを用いたが、ガススプリング、スプリングバランサー、バランスウェイト、油圧装置、コイルスプリングとパンタグラフ機構とを組合せたものなど、適宜既存の昇降手段を用いても良い。
この実施例は、上記の通りの構成を有し、 各種機器類の組立ラインなどにおいて使用に供されるものであり、図2に示す様に、内枠体12の棚板11及びその上方の吊り棚14に各種部品などを載置し、組立て作業に応じて、これら部品などを取り出し、組立て作業などを行うものであるが、吊り棚14に載置した部品18を使い切り、下方の棚板11に載置されている部品18を取り出す必要が生じたときは、内枠体12に手を掛け、内枠体12を上方に軽く持ち上げると、昇降手段15として用いている定荷重バネの働きにより、図3及び図5に示す様に、内枠体12は外枠体6内を金属製棒状体4に案内されつつ、上方にスライドすると共に、この内枠体12の上面によって吊り棚14も上方に押し上げられ、吊り棚14は相互に重ね合わされて内枠体12は外枠体6内の上部に移動することになる。従って、この内枠体12の下部の棚板11に載置されている部品18は、野球で言う処の「ストライクゾーン」に位置することになり、腰を屈めることもなく、普通の姿勢のままで取り出すことが出来る様になる。
一方、載置されている部品18等を使い切り、棚板11及び吊り棚14に部品18等を再載置しようときは、上方に位置している内枠体12に手を掛けて、これ引き下げれば、それに連動して上下に重ね合わされていた吊り棚14も引き下げられ、図2及び図4に示す様に、所定の上下間隔で内枠体12の上方に展開する。
この様に、この考案に係る棚車を用いた場合、作業員は腰を屈める無理な姿勢を強いられることなく作業を行えるので、長時間の作業によっても腰痛になる危険性も少なく、作業環境改善及び作業効率向上に大いに資する効果を有する。
各種機械類の組立てラインだけではなく、倉庫、配送センターなどの物流施設、更にはコンビニなどの店舗においても利用可能である。
1.金属製棒状体
2.下底部
3.ガイド溝
4.金属製棒状体
5.上底部
6.外枠体
7.金属製棒状体
8.高さ
9.横巾
10.奥行き
11.棚板
12.内枠体
13.ワイヤー
14.吊り棚
15.昇降手段
16.係止用透孔
17.係止用ノブ
18.部品
19.キャスター
20.本体ドラム部
21.帯状体

Claims (1)

  1. 4本の金属製棒状体1が長方形を呈する様に枠状に組合わされた下底部2の少なくとも四隅を含むその上面から金属製棒状体4が上方に向かって平行に直立しており、その上端において、前記下底部2と同寸法の枠状をなし、下底部2と平行に位置している上底部5の四隅がそれぞれ固定されている直方体状輪郭の外枠体6と;
    直方体状輪郭を呈する様に金属製棒状体7が枠状に組合わされ、前記外枠体6の高さのほぼ半分から2/3の高さ8を有し、外枠体6の内側にすっぽり入る横巾9及び奥行き10を持ち、その内部空間には上下に間隔を隔てて、複数の棚板11が位置せしめられており、前記下底部2から直立した金属製棒状体4に案内されつつ、上下にスライド可能状態で外枠体6の内部空間に位置せしめられている内枠体12と;
    外枠体6の内部空間において、前記内枠体12の上方に位置し、前記上底部5から上下に間隔を隔ててワイヤー13により吊下されており、前記内枠体12の上面によって押し上げられることにより、外枠体6内を上下にスライド可能な複数の吊り棚14と;
    前記内枠体12を上下に昇降される昇降手段15;
    とからなることを特徴とするリフト機能付き棚車。
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