JP3214372B2 - トラッキング誤差信号検出装置 - Google Patents

トラッキング誤差信号検出装置

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JP3214372B2 JP27916396A JP27916396A JP3214372B2 JP 3214372 B2 JP3214372 B2 JP 3214372B2 JP 27916396 A JP27916396 A JP 27916396A JP 27916396 A JP27916396 A JP 27916396A JP 3214372 B2 JP3214372 B2 JP 3214372B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、集束された光ビー
ムを光ディスクなどの光学的情報記録媒体上に照射して
情報を再生する装置におけるトラッキング誤差信号検出
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、トラッキング誤差信号検出装置
は、情報記録光ディスクの高密度化に伴い新たな技術発
明が要望されている。
【0003】以下に、従来のトラッキング誤差信号検出
装置について説明する。図8は、従来のトラッキング誤
差信号検出装置のブロック図を示すものである。図8に
おいて、1は1a、1b、1c、1dの4つの受光面を
持つ4分割受光素子、2及び3は4分割受光素子の対角
対(1aと1c)及び(1bと1d)の出力信号の和を
とる加算器、4及び5は加算器2及び3の出力をそれぞ
れ2値化信号A、Bに変換する2値化手段、6は2値化
信号A及びBの位相差を検出し、位相差パルスP1及び
D1として出力する位相比較手段、13、14は位相差
パルスP1、D1のパルス幅が所定の値T1を越えると
き、パルス幅をT1に制限し、P2、D2として出力す
るパルス幅制限手段、12は、パルス幅制限手段13、
14の出力P2、D2よりトラッキング誤差信号TEを
得る低域通過フィルタである。
【0004】以上のように構成されたトラッキング誤差
信号検出装置について、以下その動作について、図9を
用いて説明する。
【0005】図9から図11は上記A、B、P1、D
1、P2、D2、TEの各信号を、それぞれ3種類の代
表的な状態について模式的に表わしたタイミングチャー
トである。
【0006】上記1aと上記1cの和信号と、上記1b
と上記1dの和信号は、光ビームの情報記録トラックに
対する位置ずれの方向と量に依存する極性と大きさを持
った位相差を持ち、その位相差を信号として取り出して
高周波成分を除去することでトラッキング誤差信号が得
られる。
【0007】まず、状態、図9はある方向に小さな位置
ずれの場合、図10は図9と逆の方向に比較的大きな位
置ずれをもっている場合であり、図11は途中のディス
ク表面の傷などにより再生信号が乱されて結果として通
常より大きな位相差が発生した場合である。
【0008】図8における13、14のパルス幅制限手
段の設定値T1は光ビームとトラックの位置ずれによっ
て発生する位相差より若干大きい値に選ばれる。そのた
め状態図9、図10の場合にはパルス幅制限手段は何も
作用しない。ところが状態図11のように、光ディスク
上の傷などにより通常より大きな位相差が発生した場合
にはパルス幅制限手段は出力パルス幅をT1に制限し、
トラッキング誤差信号が大きく乱れるのを軽減する。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記のよ
うな構成では、光ディスク表面あるいは反射面の傷や汚
れ等の程度によっては、効果が不十分でトラッキングエ
ラー信号の乱れが大きく、トラッキング制御が不安定に
なったり、任意のトラックへ高速で移動する検索時にト
ラック本数のカウントの誤差が大きくなり、検索精度が
悪化したりした。
【0010】本発明は従来のトラッキング誤差信号検出
装置におけるこのような問題点を解決し、より安定なト
ラッキング誤差信号の検出ができる装置を提供すること
を目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに、本発明のトラッキング誤差信号検出装置は、第1
の受光素子群の出力信号が第2の受光素子群の出力信号
より進んでいる場合には進み時間に比例したパルス幅を
第1の出力端子に出力し、第1の受光素子群の出力信号
が第2の受光素子群の出力信号より遅れている場合には
遅れ時間に比例したパルス幅を第2の出力端子に出力す
る位相比較手段と、位相比較手段の第1の出力端子およ
び第2の出力端子よりパルス幅の絶対値を検出する第1
の論理手段と、第1の論理手段の出力パルス幅を内部に
記憶し、第1の論理手段の出力パルス幅が第1の設定時
間以内であった場合は第1の論理手段の出力パルス幅の
2倍のパルス幅を第1の出力端子に出力し、また、第1
の論理手段の出力のパルス幅が第1の設定時間以上であ
った場合は第1の論理手段の出力のパルス幅より第1の
設定時間だけ長いパルス幅を第1の出力端子に出力する
とともに第1の論理手段の出力のパルス幅が第1の設定
時間を超えた時間だけ第2の出力端子を変化させる位相
差記憶手段と、第1の論理手段の出力のパルス幅が第2
の設定時間を超えた瞬間に出力を変化させるパルス幅検
出手段と、位相比較手段の出力と位相差記憶手段の第1
の出力よりパルス幅検出手段の出力に従って消去パルス
を発生させる消去パルス発生手段と、位相比較手段の出
力と消去パルス発生手段の出力と位相差記憶手段の第2
の出力を入力とし、消去パルス発生手段の出力が発生し
た場合には位相比較手段の出力に応じてパルスを出力し
た端子と異なるもう一方の出力端子に消去パルスを発生
させ、また位相差記憶手段の第2の出力が発生している
場合には位相比較手段の出力の受け付けを禁止させる第
2の論理手段と、第2の論理手段の出力信号を入力して
特定の周波数成分を出力するフィルタを具備し、消去パ
ルス発生手段が出力パルスを発生している期間は第1の
論理手段の出力を不作動とするように構成したものであ
る。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明
は、光学的情報記録媒体の情報トラック付近にレーザー
ビームを照射する手段と、その反射ビームの光路中に設
けられた分割受光手段と、上記分割受光手段を構成する
第1の受光素子群と第2の受光素子群の出力信号の相互
の位相差を検出してトラッキング誤差信号となすトラッ
キング誤差信号検出装置であって、第1および第2の受
光素子群の出力の位相比較手段と、位相比較手段の第1
の出力端子および第2の出力端子よりパルス幅の絶対値
を検出する第1の論理手段と、第1の論理手段の出力パ
ルス幅を内部に記憶し、第1の論理手段の出力パルス幅
が第1の設定時間以内であった場合は第1の論理手段の
出力パルス幅の2倍のパルス幅を第1の出力端子に出力
し、また、第1の論理手段の出力のパルス幅が第1の設
定時間以上であった場合は第1の論理手段の出力のパル
ス幅より第1の設定時間だけ長いパルス幅を第1の出力
端子に出力するとともに第1の論理手段の出力のパルス
幅が第1の設定時間を超えた時間だけ第2の出力端子を
変化させる位相差記憶手段と、第1の論理手段の出力の
パルス幅が第2の設定時間を超えた瞬間に出力を変化さ
せるパルス幅検出手段と、位相比較手段の出力と位相差
記憶手段の第1の出力よりパルス幅検出手段の出力に従
って消去パルスを発生させる消去パルス発生手段と、位
相比較手段の出力と消去パルス発生手段の出力と位相差
記憶手段の第2の出力を入力とし、消去パルス発生手段
の出力が発生した場合には位相比較手段の出力に応じて
パルスを出力した端子と異なるもう一方の出力端子に消
去パルスを発生させ、また位相差記憶手段の第2の出力
が発生している場合には位相比較手段の出力の受け付け
を禁止させる第2の論理手段と、第2の論理手段の出力
信号を入力して特定の周波数成分を出力するフィルタを
具備し、第1の論理手段の出力により、位相差記憶手段
とパルス幅検出手段を制御するように構成したものであ
り、この構成により、ディスク表面や反射面の傷、汚れ
によって発生する位相差成分の多くがT3を越える大き
な位相差成分であるため、パルス幅検出手段により、T
3を越える位相差であるかどうかを検出し、T3を越え
る位相差であった場合には、消去パルスを発生させて既
に発生したパルスをほぼキャンセルすることでトラッキ
ング誤差信号の乱れを最小限に抑えることができるとい
う作用を有する。
【0013】本発明の請求項2に記載の発明は、上記フ
ィルタが低域通過フィルタであることを特徴とし、トラ
ッキング制御に適した波形に成形するという作用を有す
る。
【0014】(実施の形態1)以下、本発明の実施の形
態1のトラッキング誤差信号検出装置について、そのブ
ロック図である図1および要部波形図である図2を用い
て説明する。尚、図1は従来の技術で説明した図8と同
じものには同一の番号を付け、詳細な説明は省略する。
【0015】図1において、光ヘッドの4分割受光素子
の2つの対角和出力はそれぞれ2値化手段4、5でハイ
レベルあるいはローレベルの2値化信号A、Bに変換さ
れ、位相比較手段6の2つの入力端子61、62に入力
される。位相比較手段6は入力端子61と62の位相差
に応じて進み出力端子63あるいは遅れ出力端子64に
P1、D1パルスをそれぞれ出力する。
【0016】位相比較手段の出力端子63、64はそれ
ぞれ第1の論理手段7の入力端子71、72と消去パル
ス発生手段10の入力端子101、102、さらに第2
の論理手段11の入力端子111、112に接続されて
いる。第1の論理手段は他に入力端子73、74をもっ
ており、入力端子73と74の信号レベルが共にローレ
ベルで入力端子71か72がハイレベルになったとき、
出力端子75の信号CRGがハイレベルになり、入力端
子73か74のどちらか一方の信号レベルがハイレベル
になると出力端子75の信号CRGがローレベルになる
ように構成されている。出力端子75は位相差記憶手段
8の入力端子81とパルス幅検出手段9の入力端子91
に接続される。
【0017】位相差記憶手段8では入力端子81の信号
レベルがハイレベルになったとき、内部のコンデンサを
一定の電流で充電し、コンデンサの端子電圧VCは時間
とともに正に向かって上昇する。コンデンサの電圧VC
がVH検出レベルに達するとコンデンサの端子電圧VC
をVH検出レベルに保持するとともに出力端子83の信
号VHをローレベルからハイレベルに変化させる。入力
端子81の信号レベルがハイレベルからローレベルにな
ると内部のコンデンサは充電と同じ電流値で放電される
ため、出力端子83はハイレベルからローレベルに変化
するとともにコンデンサの端子電圧VCは負に向かって
時間とともに減少する。コンデンサの端子電圧VCがV
L検出レベルに達するとコンデンサの端子電圧VCをV
L検出レベルに保持するとともに出力端子82の信号V
Lをハイレベルからローレベルに変化させる。ここで入
力端子81の信号レベルをローレベルからハイレベルに
変化させたとき、コンデンサの端子電圧VCがVL検出
レベルからVH検出レベルまで変化するのに必要とする
時間はT2に設定されている。そのため、入力端子81
の信号をハイレベルからローレベルに変化させたとき、
コンデンサの端子電圧がVH検出レベルからVL検出レ
ベルに変化するのに要する時間も同じくT2となる。出
力端子82、83より出力されたVLとVHの検出結果
はそれぞれ消去パルス発生手段10の入力端子103と
第2の論理手段11の入力端子115に入力される。一
方、パルス幅検出手段9は入力端子91がローレベルか
らハイレベルに変化してから内部で設定された時間T3
経過したとき、出力端子92の信号PLをローレベルか
らハイレベルに変化させ、入力端子91がローレベルに
戻ると直ちに出力端子92の信号PLをハイレベルから
ローレベルに変化させる。ここで、T3は通常、T2よ
り大きい値に設定する。出力端子92の信号PLは消去
パルス発生手段10の入力端子104に入力される。消
去パルス発生手段10は入力端子103の信号VLがハ
イレベルで入力端子101の信号P1がハイレベルにな
っているとき、入力端子104の信号PLが一瞬でもハ
イレベルになると出力端子105の信号EPをローレベ
ルからハイレベルに変化させ、また、入力端子103の
信号VLがハイレベルで、入力端子102の信号D1が
ハイレベルになっているとき、入力端子104の信号P
Lが一瞬でもハイレベルになると出力端子106の信号
EDをローレベルからハイレベルに変化させる。出力端
子105あるいは106の信号それぞれEP、EDは、
入力端子103の信号VLがローレベルに一瞬でもなる
とローレベルにリセットされる。出力端子105と10
6は第2の論理手段11の入力端子113と114ある
いは前述した第1の論理手段7の入力端子74と73に
接続される。第2の論理手段11は、入力端子115の
信号VHがローレベルで、かつ入力端子114の信号E
Dと入力端子113の信号EPがともにローレベルにあ
るとき、出力端子116の信号P3は、入力端子111
の信号P1と同じレベルをもつ信号になり、同様に、入
力端子115の信号VHがローレベルで、かつ入力端子
114の信号EDと入力端子113の信号EPがともに
ローレベルにあるとき、出力端子117の信号D3は入
力端子112の信号D1と同じレベルをもつ信号にな
る。また、入力端子115の信号VHがハイレベルで、
入力端子114の信号EDがローレベルのとき、出力端
子116の信号P3はローレベルになり、同様に、入力
端子115の信号VHがハイレベルで入力端子113の
信号EPがローレベルのとき、出力端子117の信号D
3はローレベルになる。また、入力端子114の信号E
Dがハイレベルのときは、出力端子116の信号P3は
ハイレベルになり、同様に、入力端子113の信号EP
がハイレベルのときは、出力端子117の信号D3はハ
イレベルになる。
【0018】第2の論理手段11の出力端子116の信
号P3と出力端子117の信号D3はそれぞれ低域通過
フィルタ12の入力端子121、122に接続される。
低域通過フィルタ12では、入力端子121の信号P3
にパルスが発生している場合、その低域成分に相当する
量だけ出力端子123の信号TEを正の電圧に変化さ
せ、また入力端子122の信号D3にパルスが発生して
いる場合、その低域成分に相当する量だけ出力端子12
3の信号TEを負の電圧に変化させる。
【0019】以上説明した構成により、図2でわかるよ
うに、2値化信号A、Bの位相差がT2以下の時間の場
合にはその位相差の低域成分つまり平均値に相当する信
号がTEとして出力され、A、Bの位相差がT2を越え
てT3以下の時間の場合には、T2に時間を制限された
信号の低域成分に相当するTEが出力され、また、A、
Bの位相差がT3を越える時間発生する場合にはT2に
制限され一旦出力されたパルスを同じT2の時間だけ逆
極性に出力することで低域成分であるTE出力が殆ど変
化しない状態にすることができる。
【0020】次に各ブロック構成の実施例について説明
する。図3は位相差記憶手段8の一実施例を示すブロッ
ク図である。
【0021】入力端子81がハイレベルの間、スイッチ
8aで2I1の電流値をもつ電流源8bを8cのコンデ
ンサに接続する。一方でコンデンサ8cにはI1の電流
値をもつ電流源8dが常時接続されているため、位相差
が発生するとコンデンサ8cの端子電圧VCは正の電圧
に向かって一定の割合で充電され、位相差が終了すると
充電と同じ一定の割合で放電されるようになっている。
さらにコンデンサ8cの端子電圧VCはダイオード8e
と電圧源8fで構成される正電圧リミッタとダイオード
8gと電圧源8hで構成される負電圧リミッタにより動
作範囲が制限され、正電圧リミッタが作動したかどうか
はそれぞれ低抵抗8iと判定レベルを設定するための電
圧源8j及びコンパレータ8kで構成されるVH検出回
路で検出され、出力端子83に出力され、同様に負電圧
リミッタが作動したかどうかは低抵抗8l、電圧源8
m、コンパレータ8nで構成されるVL検出回路で検出
され、出力端子82に出力される。
【0022】そこで、コンデンサ8cの電圧は図2、V
Cに示すように入力端子81の信号CRGがハイレベル
の間、一定の割合で時間と共に正に向かって上昇し、信
号CRGがローレベルになるとコンデンサ8cの電圧は
負に向かって同じ割合で下降する。コンデンサの端子電
圧VCが上昇しているとき、ダイオード8eと電圧源8
fで設定されるVH検出レベルを越えると低抵抗8iに
電流が流れ、両端に電位差が発生し、電圧源8jで設定
されている電圧を越えるため、コンパレータ8kの出力
であるVH検出出力端子83は図2、VHのように、そ
の瞬間ローレベルからハイレベルに変化する。同様に、
コンデンサ8cの電圧が下降中、ダイオード8gと電圧
源8hで設定されるVL検出レベルより低くなろうとす
ると低抵抗8lに電流が流れ、結果、コンパレータ8n
の出力であるVL検出力端子82は図2、VLのように
ハイレベルからローレベルに変化する。
【0023】図4は消去パルス発生手段10の一実施例
を示すブロック図で、2個のDフリップフロップ10
a、10bとインバータ10cで構成されている。そこ
で図2に示すように、入力端子103の信号VLがハイ
レベルで入力端子101の信号P1がハイレベルになっ
ているとき、入力端子104の信号PLが一瞬でもハイ
レベルになると出力端子105の信号EPをローレベル
からハイレベルに変化させ、また同様に、入力端子10
3の信号VLがハイレベルで、入力端子102の信号D
1がハイレベルになっているとき、入力端子104の信
号PLが一瞬でもハイレベルになると出力端子106の
信号EDをローレベルからハイレベルに変化させる。出
力端子105あるいは106の信号それぞれEP、ED
は、入力端子103の信号VLがローレベルに一瞬でも
なるとローレベルにリセットされる。
【0024】図5は第2の論理手段11の一実施例を示
すブロック図で、2個のANDゲート11a、11bと
2個のORゲート11c、11dおよび3個のインバー
タ11e、11f、11gで構成されている。図2に示
すように、入力端子115の信号VHがローレベルで、
かつ入力端子114の信号EDと入力端子113の信号
EPがともにローレベルにあるとき、出力端子116の
信号P3は、入力端子111の信号P1と同じレベルを
もつ信号になり、同様に、入力端子115の信号VHが
ローレベルで、かつ入力端子114の信号EDと入力端
子113の信号EPがともにローレベルにあるとき、出
力端子117の信号D3は入力端子112の信号D1と
同じレベルをもつ信号になる。また、入力端子115の
信号VHがハイレベルで、入力端子114の信号EDが
ローレベルのとき、出力端子116の信号P3はローレ
ベルになり、同様に、入力端子115の信号VHがハイ
レベルで入力端子113の信号EPがローレベルのと
き、出力端子117の信号D3はローレベルになる。ま
た、入力端子114の信号EDがハイレベルのときは、
出力端子116の信号P3はハイレベルになり、同様
に、入力端子113の信号EPがハイレベルのときは、
出力端子117の信号D3はハイレベルになる。
【0025】図6は第1の論理手段7の一実施例を示す
ブロック図であり、2個のORゲート7a、7bとAN
Dゲート7cおよびインバータ7dより構成されてい
る。図2のように、入力端子73の信号EDと入力端子
74の信号EPが共にローレベルで入力端子71の信号
P1か入力端子72の信号D1がハイレベルになったと
き、出力端子75の信号CRGがハイレベルになり、入
力端子73の信号EDか入力端子74の信号EPのどち
らか一方の信号レベルがハイレベルになると出力端子7
5の信号CRGがローレベルになるように構成されてい
る。
【0026】図7は低域通過フィルタ12の一実施例を
示すブロック図であり、R1の抵抗値をもつ2個の抵抗
器12a、12bとR2の抵抗値をもつ2個の抵抗器1
2c、12dとCの静電容量をもつ2個のコンデンサ1
2e、12fとオペアンプ12gより構成されている。
図2に示すように、入力端子121の信号P3に正極性
のパルスが発生すると出力端子123の信号TEはその
低域成分に相当する量だけ正の電圧に変化し、また入力
端子122の信号D3に正極性のパルスが発生した場合
には、出力端子123の信号TEはその低域成分に相当
する量だけ負の電圧に変化する。
【0027】以上説明した構成により、ディテクタの対
角の和信号間に発生する位相差が通常の動作で頻繁に発
生するT2時間以下の場合はその位相差の低域成分に相
当する量だけTEとして出力し、また、発生する位相差
が通常の動作でも発生し、傷など異常時にも発生しやす
いT2を越えてT3以下の時間の場合には、T2に時間
を制限してその位相差の低域成分に相当する量だけTE
として出力するようにして第1の制限をかけ、さらに、
通常の動作で殆ど発生せず、異常時に大半発生するよう
なT3を越える位相差の場合には、一旦T2の時間に制
限して出力されたパルスを、T3を越えた時点でT2と
同じだけ逆極性にパルスを出力することで打ち消し、最
終出力であるTEがほとんど影響を受けないようにする
第2の制限をかけるようにすることで、本来の信号をほ
とんど失うことなく、傷などにより発生するTE信号の
乱れを最小限に抑えることができる。
【0028】上記説明では、位相差記憶手段を充放電を
利用したホールド回路、消去パルス発生手段をDフリッ
プフロップなどを利用した論理回路、ゲート回路を利用
した第1、第2の論理回路で説明したがこれに限定され
ず、言い換えると、位相比較手段と、位相比較手段の出
力パルスの時間を測定し、制限定数T2を有する第1の
計測手段と制限定数T3を有する第2の計測手段と、パ
ルス幅制限手段と消去パルス発生手段を有し、位相比較
手段の出力幅をT1とし、T1≦T2の時は位相比較手
段の出力を用い、T3>T1>T2の時はパルス幅制限
手段の出力を用い、T3≦T1の時はパルス幅制限手段
の出力を出力した後、消去パルス発生手段の出力を発生
する波形合成手段より構成したものであれば本発明のト
ラッキング誤差信号検出装置の範囲であり、上記説明の
回路構成に限定されるものではない。
【0029】また、消去パルスもパルス幅制限手段の出
力の後に打ち消すように説明したがこれに限定されず、
上記P1、D1などのトラッキング誤差を構成する基本
出力パルスの周波数が10MHz前後と非常に高く、ト
ラッキング誤差信号の必要帯域が100KHz以下と帯
域が離れているため、上記P1、D1より充分に高い5
0MHz以上周波数で動作するメモリーやシフトレジス
タを利用し、例えば1周期分メモリを通した信号で同様
の回路を実現すれば、消去パルスをパルス幅制限手段の
出力と同時に発生するか、ゲート回路などを利用して実
質的にパルス幅制限手段の出力を無くすることによって
も時系列で打ち消す以外の構成によっても同様の効果が
得られるものである。
【0030】さらに、上記回路構成に相当する動作を、
高速のマイクロコンピュータなどのソフトウエアで実現
できることは自明であり、本発明の範囲内である。
【0031】
【発明の効果】本発明によれば、位相比較手段の位相差
が通常の動作で頻繁に発生する周期以下の場合はその位
相差の低域成分に相当する量だけトラッキング誤差信号
として出力し、また、発生する位相差が通常の動作でも
発生し、傷など異常時にも発生しやすい特定の周期の時
間以下の場合には、パルス幅を制限してその位相差の低
域成分に相当する量だけトラッキング誤差信号とするよ
う第1の制限をかけ、さらに、位相差が通常の動作で殆
ど発生せず、異常時に大半発生するような特定の周期の
時間以上か越える位相差の場合には、トラッキング誤差
信号を出力しない様に第2の制限をかけるようにするこ
とで、本来の信号をほとんど失うことなく、傷などによ
り発生するトラッキング誤差信号の乱れを最小限、効果
的に抑えることができ、ディスク表面の傷等により発生
するトラッキング誤差信号の乱れを最小限に抑えて、安
定したトラッキング制御と高い精度の検索を可能にする
ことができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1のトラッキング誤差検出
装置のブロック図
【図2】同、実施の形態1における要部波形図
【図3】本発明の一実施例の位相差記憶手段のブロック
【図4】本発明の一実施例の消去パルス発生手段のブロ
ック図
【図5】本発明の一実施例の第2の論理手段のブロック
【図6】本発明の一実施例の第1の論理手段のブロック
【図7】本発明の一実施例の低域通過フィルタのブロッ
ク図
【図8】従来例のトラッキング誤差信号検出装置のブロ
ック図
【図9】従来例におけるトラッキング誤差検出装置の要
部波形図
【図10】従来例におけるトラッキング誤差検出装置の
要部波形図
【図11】従来例におけるトラッキング誤差検出装置の
要部波形図
【符号の説明】
1 4分割受光素子 2 加算器 3 加算器 4 2値化手段 5 2値化手段 6 位相比較手段 7 第1の論理手段 8 位相差記憶手段 9 パルス幅検出手段 10 消去パルス発生手段 11 第2の論理手段 12 低域通過フィルタ 13 パルス幅制限手段 14 パルス幅制限手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−20145(JP,A) 特開 平6−176390(JP,A) 特開 平4−30339(JP,A) 特開 昭59−152545(JP,A) 特開 昭60−76065(JP,A) 特開 昭61−188746(JP,A) 特開 昭64−3828(JP,A) 特開 昭63−46631(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G11B 7/09 - 7/10

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光学的情報記録媒体の情報トラック付近
    にレーザービームを照射する手段と、その反射ビームの
    光路中に設けられた分割受光手段と、上記分割受光手段
    を構成する第1の受光素子群と第2の受光素子群の出力
    信号相互の位相差を検出してトラッキング誤差信号とな
    すトラッキング誤差信号検出装置であって、上記第1の
    受光素子群の出力信号が上記第2の受光素子群の出力信
    号より進んでいる場合には進み時間に比例したパルス幅
    を第1の出力端子に出力し、上記第1の受光素子群の出
    力信号が上記第2の受光素子群の出力信号より遅れてい
    る場合には遅れ時間に比例したパルス幅を第2の出力端
    子に出力する位相比較手段と、上記位相比較手段の第1
    の出力端子および第2の出力端子よりパルス幅の絶対値
    を検出する第1の論理手段と、上記第1の論理手段の出
    力パルス幅を内部に記憶し、上記第1の論理手段の出力
    パルス幅が第1の設定時間以内であった場合は上記第1
    の論理手段の出力パルス幅の2倍のパルス幅を第1の出
    力端子に出力し、また上記第1の論理手段の出力のパル
    ス幅が第1の設定時間以上であった場合は上記第1の論
    理手段の出力のパルス幅より第1の設定時間だけ長いパ
    ルス幅を第1の出力端子に出力するとともに上記第1の
    論理手段の出力のパルス幅が第1の設定時間を超えた時
    間だけ第2の出力端子を変化させる位相差記憶手段と、
    上記第1の論理手段の出力のパルス幅が第2の設定時間
    を超えた瞬間に出力を変化させるパルス幅検出手段と、
    上記位相比較手段の出力と上記位相差記憶手段の第1の
    出力より上記パルス幅検出手段の出力に従って消去パル
    スを発生させる消去パルス発生手段と、上記位相比較手
    段の出力と上記消去パルス発生手段の出力と上記位相差
    記憶手段の第2の出力を入力とし、上記消去パルス発生
    手段の出力が発生した場合には上記位相比較手段の出力
    に応じてパルスを出力した端子と異なるもう一方の出力
    端子に消去パルスを発生させ、また上記位相差記憶手段
    の第2の出力が発生している場合には上記位相比較手段
    の出力の受け付けを禁止させる第2の論理手段と、上記
    第2の論理手段の出力信号を入力して特定の周波数成分
    を出力するフィルタを具備し、上記消去パルス発生手段
    が出力パルスを発生している期間は上記第1の論理手段
    の出力を不作動とするように構成したトラッキング誤差
    信号検出装置。
  2. 【請求項2】 上記フィルタが低域通過フィルタである
    ことを特徴とする請求項1記載のトラッキング誤差信号
    検出装置。
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