JP3214356U - ケレン作業台 - Google Patents

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昌紀 足立
昌紀 足立
義治 藤本
義治 藤本
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株式会社Ihiインフラ建設
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Abstract

【課題】作業位置の高さを作業者に応じた適正な位置に容易に調整することができるとともに、周囲への粉塵の飛散を抑制することのできるケレン作業台を提供する。【解決手段】作業台本体10を任意の高さ位置に上昇または下降させる昇降機構20を備えているので、作業位置の高さを作業者に応じた適正な位置に容易に調整することができる。また、作業台本体10の上方を覆うカバー部30を備えているので、研削対象物1の研削により発生した粉塵の周囲への飛散をカバー部30によって防止することができる。更に、カバー部30内の空気を外部に排出する排気ファン40を備えているので、カバー部30の粉塵を排気ファン40によって速やかに外部に排出することができる。【選択図】図4

Description

本考案は、作業者が手持ち式の研削工具を用いてケレン作業を行うためのケレン作業台に関するものである。
従来、各種建材に用いられる鋼材等から塗膜や錆を除去する、いわゆるケレン作業を行う場合、作業台に研削対象物を載置し、作業者がグラインダー等の手持ち式の研削工具を手で持ちながら研削対象物に押し当てて塗膜や錆を削り取るようにしている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2002−66897号公報
ところで、前記ケレン作業においては、作業台の高さが作業者に合っていないと、作業に適した姿勢を保つことができず、このような場合は作業性が低下するとともに、長時間の作業では作業者の疲労が大きくなる。
そこで、従来では作業台の上に高さ調整用の台を置くことにより、作業者に応じて作業位置の高さを調整するようにしている。しかしながら、作業に適した高さ位置は個人差があるため、高さ調整用の台を用いても必ずしも丁度よい高さになるとは限らず、身長の低い作業者によっては高さ調整用の台がなくても高さが合わない場合もある。また、作業者が変わるたびに高さ調整用の台の変更が必要になる場合が多く、作業者の交代時における作業台の高さ調整作業が煩雑なものとなっていた。更に、高さ調整用の台を用いると作業時の安定性が損なわれるという問題もあった。
また、ケレン作業中は研削によって生じた粉塵が周囲に飛散するため、作業者に対する十分な防塵対策が必要になるとともに、作業台や周囲に飛散した粉塵の清掃に苦労するという問題点もあった。
本考案は前記課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、作業位置の高さを作業者に応じた適正な位置に容易に調整することができるとともに、周囲への粉塵の飛散を抑制することのできるケレン作業台を提供することにある。
本考案は前記目的を達成するために、作業者が手持ち式の研削工具を用いて研削対象物にケレン作業を行うためのケレン作業台において、前記研削対象物を載置する作業台本体と、作業台本体の上方を覆うカバー部と、カバー部内の空気を外部に排出する排気ファンと、作業台本体を任意の高さ位置に上昇または下降させる昇降機構とを備えている。
これにより、昇降機構によって作業台本体を任意の高さ位置に上昇または下降させることにより、作業位置の高さを作業者に応じた適正な位置に容易に調整することが可能となる。また、作業台本体の上方がカバー部によって覆われることから、研削対象物の研削により発生した粉塵の周囲への飛散がカバー部によって防止される。更に、カバー部内の空気が排気ファンによって排出されることから、カバー部の粉塵が速やかに外部に排出される。
本考案によれば、作業位置の高さを作業者に応じた適正な位置に容易に調整することができるので、作業者が常に作業に適した姿勢を保つことができる。これにより、作業性の効率化による生産性の向上を図ることができるとともに、作業者の疲労軽減による労働時間の短縮及び健康維持に効果的である。また、従来のように高さ調整用の台を用いる必要がないので、高さ調整用の台によって作業が不安定になることがなく、作業の安定性及び安全性を高めることができる。更に、研削対象物の研削により発生した粉塵の周囲への飛散をカバー部によって防止することができるので、周囲への粉塵の飛散による清掃作業を大幅に軽減することができる。また、カバー部の粉塵を排気ファンによって速やかに外部に排出することができるので、作業者への粉塵の飛来を効果的に防止することができる。
本考案の一実施形態を示すケレン作業台の正面図 ケレン作業台の側面断面図 ケレン作業台の平面図 使用状態を示すケレン作業台の正面図
図1乃至図4は本考案の一実施形態を示すもので、作業者が手持ち式の研削工具を用いてケレン作業を行うためのケレン作業台を示すものである。
本実施形態のケレン作業台は、研削対象物1を載置する作業台本体10と、作業台本体を任意の高さ位置に上昇または下降させる昇降機構20と、作業台本体の上方を覆うカバー部30と、カバー部30内の空気を外部に排出する排気ファン40と、排気ファン40から吐出された空気を流通する排気ダクト50と、排気ダクト50から排出される粉塵を収容する粉塵容器60とを備えている。
作業台本体10は、上面が平面をなす板状に形成され、作業者Aのほぼ腰の高さ位置に配置されるようになっている。
昇降機構20は、床面に設置される設置台21と、設置台21と作業台本体10との間に設けられた複数の支持部材22と、作業台本体10を上下動させる駆動手段としてのモータ23と、モータ23を作動させる操作部としての昇降スイッチ24とから構成されている。
設置台21は作業台本体10と同等の大きさに形成され、その上方には作業台本体10が上下方向に間隔をおいて配置されている。
各支持部材22は、作業台本体10と設置台21との間に亘って互いにX状に交差するように斜めに延びる部材からなり、互いに長手方向中央を支軸22aを介して回動自在に連結されている。この場合、各支持部材22は、互いに前後方向に間隔をおいて一対ずつ設けられている。各支持部材22は、一端を作業台本体10または設置台21に支軸22bを介して回動自在に連結され、作業台本体10に設けられた長孔10aまたは設置台21に設けられた長孔21aに他端を支軸22cを介して作業台本体10の幅方向に移動自在に連結されている。これにより、各支持部材22が支軸22bを中心に回動するとともに、他端側の支軸22cが長孔10aまたは長孔21aに沿って移動することにより、作業台本体10が上下方向に移動するようになっている。
モータ23は、設置台21側に配置され、図示しない動力伝達機構を介して支持部材22の下方の支軸22cを長孔21aに沿って移動させるようになっている。動力伝達機構は、例えばボールネジやギヤ等を用いて構成することができる。
昇降スイッチ24は、設置台21の前方に配置された足踏み式のスイッチからなり、上昇用スイッチ24aと下降用スイッチ24bとから構成されている。即ち、上昇用スイッチ24aを押圧すると、モータ23が正転して作業台本体10が上昇し、下降用スイッチ24bを押圧すると、モータ23が逆転して作業台本体10が下降するようになっている。この場合、作業台本体10は無段階で上下方向に移動する。
カバー部30は、前面部31、左右側面部32、上面部33及び背面部34からなり、前面部31は上端側を除いて前方に開口している。前面部31の上端側には前面板31aが取り付けられ、前面板31aの裏側には蛍光灯等の照明灯35が設けられている。各側面部32及び上面部33は背面部34に向かってテーパ状に傾斜するように形成され、上面部33の内面には背面部34に向かって下り傾斜をなす傾斜板33aが設けられている。傾斜板33aは上面部33の前後方向略中間位置に配置され、一方の側面部32から他方の側面部32に亘って横長に形成されている。背面部34には排気ファン40が接続される円形の排気口34aが設けられ、排気口34aの下方には前方に向かって下り傾斜をなすガイド板34bが作業台本体10の上面まで延びるように設けられている。また、カバー部30には、前面部31の前方の左右両側方を覆う一対の側板36が設けられ、各側板36はカバー部30の前面開口部を開閉するように回動自在に設けられている。各開閉扉36は複数のヒンジ36aを介して各側面部32の前端側に回動自在に取り付けられ、それぞれ閉鎖位置から左右に90゜以上回動可能になっている。
排気ファン40は、円筒状の本体内に回転羽根とモータを配置した周知の機器からなり、カバー部30の後方に配置されるとともに、一端を背面部34の排気口34aに接続されている。
排気ダクト50は、一端を排気ファン40の他端に接続された断面円形状の可撓管からなり、排気ファン40の後方から作業台本体10の幅方向一方に向かって延びるとともに、その他端側は下方に向かって屈曲している。
粉塵容器60は上面を開放した容器からなり、その内部には排気ダクト50の他端側が上方から挿入されている。粉塵容器60内には排気ダクト50から吐出される空気に含まれる粉塵を沈殿させるための液体61(例えば、水)が貯溜されており、排気ダクト50の他端は液体61の液面のやや上方に開口している。
以上のように構成されたケレン作業台においてケレン作業を行う場合は、図4に示すように、カバー部30の各側板36を90゜以上開放するとともに、カバー部30内の作業台本体10に研削対象物1を載置する。作業者Aは、カバー部30の前面部31の前方に立ち、グラインダー等の手持ち式の研削工具2を手で持ちながら研削対象物1に押し当てて塗膜や錆を削り取る。その際、作業台本体10の上面においては、研削対象物1を保持するための保持台3が適宜用いられる。また、照明灯35を点灯することにより、作業台本体10上が明るく照明される。
作業中は、排気ファン40を作動することにより、研削対象物1の研削により発生した粉塵が排気ファン40に吸引され、排気ダクト50を介して粉塵容器60内に排出される。その際、排気ダクト50から吐出される空気に含まれる粉塵が粉塵容器60内の液体61内に沈殿物Cとして沈殿する。また、カバー部30内では、テーパ状に傾斜した各側面部32及び上面部33に沿って粉塵が背面部34の排気ファン40に向かって流通するとともに、上面部33に沿って前方に戻ろうとする一部の粉塵が上面部33の傾斜板33aによって前方への流通を規制され、傾斜板33aで折り返して排気ファン40側に流通する。更に、作業台本体10の上面に沿って流通する粉塵は、排気口34aの下方のガイド板34bに案内されて排気ファン40に吸入される。
次に、作業者が交代した場合など、作業台本体10の高さを調整する場合は、昇降スイッチ24を操作して作業台本体10を上昇または下降させることにより、床面から作業台本体10の上面までの高さHを任意の高さに調整することができる。
このように、本実施形態のケレン作業台によれば、作業台本体10を任意の高さ位置に上昇または下降させる昇降機構20を備えているので、作業位置の高さを作業者に応じた適正な位置に容易に調整することができる。これにより、作業者Aが常に作業に適した姿勢を保つことができるので、作業性の効率化による生産性の向上を図ることができるとともに、作業者Aの疲労軽減による労働時間の短縮及び健康維持に効果的である。更に、従来のように高さ調整用の台を用いる必要がないので、高さ調整用の台によって作業が不安定になることがなく、作業の安定性及び安全性を高めることができる。
また、作業台本体10の上方を覆うカバー部30を備えているので、研削対象物1の研削により発生した粉塵の周囲への飛散をカバー部30によって防止することができ、周囲への粉塵の飛散による清掃作業を大幅に軽減することができる。
更に、カバー部30内の空気を外部に排出する排気ファン40を備えているので、カバー部30の粉塵を排気ファン40によって速やかに外部に排出することができ、作業者Aへの粉塵の飛来を効果的に防止することができる。
また、昇降機構20は、作業台本体10を無段階で上下方向に移動させるように構成されているので、作業に適した高さ位置を作業者個人に合わせて微調整することができ、作業位置を常に適正な高さにすることができる。
更に、昇降機構20は、作業台本体10を上下方向に移動自在に支持する支持部材22と、作業台本体10を上下動させるモータ23と、モータ23を作動する昇降スイッチ24とを備えているので、作業者Aが昇降スイッチ24を操作しながら作業台本体10を自動で昇降させることができ、作業台本体10の高さ位置の調整を容易に且つ的確に行うことができる。
また、カバー部30は、前面部31、左右側面部32、上面部33及び背面部34からなり、前面部31を開口するとともに、排気ファン40を背面部34に設けたので、ケレン作業で発生した粉塵を排気ファン40によって背面部34側に吸引することができ、カバー部30の前面開口部からの粉塵の外部への飛散を効果的に防止することができる。
この場合、カバー部30の左右側面部32及び上面部33を背面部34に向かってテーパ状に傾斜するように形成したので、粉塵を効率良く背面部34側に流通させることができ、カバー部30内における粉塵の滞留を抑制することができる。
また、カバー部30は、前面部31の前方の左右両側方を覆う一対の側板36を備えているので、カバー部30の前面開口部から粉塵が外部に飛散した場合でも、カバー部30の前方の左右両側方への飛散を各側板36によって防止することができ、外部への粉塵の飛散拡大を抑制することができる。
この場合、各側板36はカバー部30の前面開口部を開閉するように回動自在に設けられているので、使用していないときは、各側板36によってカバー部30の前面開口部を閉鎖することにより、各側板36が周囲の通行等の妨げになることがなく、カバー部30内への異物の侵入を防止することができるという利点もある。
また、上面部33の内面に背面部34に向かって下り傾斜をなす傾斜板33aを設けたので、上面部33に沿って前方に戻ろうとする一部の粉塵の前方への流通を傾斜板33aによって規制することができ、前方への粉塵の飛散をより効果的に抑制することができる。
更に、排気ファン40から吐出される空気を流通する排気ダクト50を備えているので、排気ダクト50によって粉塵を所定の排出位置に排出することができ、粉塵の処理に極めて有利である。
この場合、排気ダクト50から吐出される粉塵を受容する粉塵容器60を備え、粉塵容器60内には排気ダクト50から吐出される空気に含まれる粉塵を沈殿させるための液体61を貯溜するようにしたので、排気ダクト50から排出された粉塵を粉塵容器60内に沈殿物Cとして収容しておくことができ、粉塵を大気に開放することなく確実に回収及び処理することができる。
尚、前記実施形態では、作業台本体10を電動で昇降させるようにした昇降機構20を示したが、例えばハンドル等を回動して手動で作業台本体10を昇降させるようにしてもよい。
1…研削対象物、2…研削工具、10…作業台本体、20…昇降機構、22…支持部材、23…モータ、24…昇降スイッチ、30…カバー部、31…前面部、32…側面部、33…上面部、34…背面部、36…側板、40…排気ファン、50…排気ダクト、60…粉塵容器、61…液体、A…作業者。

Claims (10)

  1. 作業者が手持ち式の研削工具を用いて研削対象物にケレン作業を行うためのケレン作業台において、
    前記研削対象物を載置する作業台本体と、
    作業台本体の上方を覆うカバー部と、
    カバー部内の空気を外部に排出する排気ファンと、
    作業台本体を任意の高さ位置に上昇または下降させる昇降機構とを備えた
    ことを特徴とするケレン作業台。
  2. 前記昇降機構は、作業台本体を無段階で上下方向に移動させるように構成されている
    ことを特徴とする請求項1記載のケレン作業台。
  3. 前記昇降機構は、作業台本体を上下方向に移動自在に支持する支持部材と、作業台本体を上下動させる駆動手段と、駆動手段を作動する操作部とを有する
    ことを特徴とする請求項1または2記載のケレン作業台。
  4. 前記カバー部は、前面部、左右側面部、上面部及び背面部からなり、前面部の少なくとも一部を開口するとともに、排気ファンを背面部に設けた
    ことを特徴とする請求項3記載のケレン作業台。
  5. 前記カバー部の左右側面部及び上面部を背面部に向かってテーパ状に傾斜するように形成した
    ことを特徴とする請求項4記載のケレン作業台。
  6. 前記カバー部は、前面部の前方の左右両側方を覆う一対の側板を有する
    ことを特徴とする請求項4または5記載のケレン作業台。
  7. 前記各側板をカバー部の前面開口部を開閉するように回動自在に設けた
    ことを特徴とする請求項6記載のケレン作業台。
  8. 前記上面部の内面に背面部に向かって下り傾斜をなす傾斜板を設けた
    ことを特徴とする請求項4、5、6または7記載のケレン作業台。
  9. 前記排気ファンから吐出される空気を流通する排気ダクトを備えた
    ことを特徴とする請求項3、4、5、6、7または8記載のケレン作業台。
  10. 前記排気ダクトから吐出される粉塵を受容する粉塵容器を備え、
    粉塵容器内には排気ダクトから吐出される空気に含まれる粉塵を沈殿させるための液体が貯溜されている
    ことを特徴とする請求項9記載のケレン作業台。
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