JP3214163U - 安全帯連結用治具 - Google Patents

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悠介 後藤
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Abstract

【課題】梯子の先端等の細長い棒状の支持構造物に、安全帯のフックが連結される連結部を簡単な動作で固定することできる安全帯連結用治具を提供する。【解決手段】安全帯連結用治具1は、支持構造物Sが挿入できる中空部を有する筒状部材2と、筒状部材に取付けられた連結部4と、を備える。また、支持構造物が中空部から抜けることを防止する抜け防止装置(ネジ部材12)を備える。【選択図】図2

Description

本考案は安全帯連結用治具に関し、詳細には、梯子の先端のような細長い支持構造物に安全帯を連結するための安全帯連結用治具に関する。
建物の建設、または建造物あるいはその付属施設のメインテナンス等は高所での作業を伴う。このような高所作業においては、安全帯を使用する等して作業者の安全を確保することが法律で求められている。
安全帯は、高所作業を行う場合に使用する命綱付きベルトであり、概略的には、命綱としてのロープ部分と、それを支持物に固定するためのフック、および墜落時に人体を保持するためのベルトから構成されている。そして、ベルトを作業者が装着し、フックを建物(構造物)側の支持構造物に連結することによって、万一の際の作業者の転落を防止している。
安全帯のフックを構造物の一部である支持構造物に連結するために構造物に固定される種々の安全帯連結用治具が提案されている(特許文献1)。
この引用文献1の治具は、安全帯のフックとの連結部(フック連結部)となるフック取付孔が一端に形成された略U形状を有し、開口部に板状の構造物を差し込んだ状態で、他端側のねじ穴から締め付けボルトをねじ込むことで、構造物に固定される構造を有している。
このような安全帯連結用治具を構造物に固定することによって、治具に設けられたフック連結部が構造物に固定され、作業者は、装着している安全帯のフックを治具のフック連結部に連結することにより、安全帯連結用治具を介して、自身の身体の確保を図ることができる。
しかしながら、この安全帯連結用治具は板状の構造物に固定することはできるが、梯子の先端等の細長い棒状の構造物には、固定することができなかった。さらに、他の従来技術の治具も、梯子の先端等の細長い棒状の構造物には、固定することができなかった。
このように、従来技術の安全帯連結用治具は、梯子の先端等の細長い棒状の構造物に固定することが困難であるという問題があった。
特開平11-131821号公報
本考案はこのような点に鑑みなされたものであり、梯子の先端等の細長い棒状の構造物に、簡単な動作で固定することできる安全帯連結用治具を提供することを目的としている。
本考案によれば、
安全帯連結用治具であって、
一端側の開口部から前記支持構造物が挿入される中空部を有する筒状部材と、
該筒状部材に取付けられた連結部と、を備えている、
ことを特徴とする安全帯連結用治具が提供される。
このような構成によれば、梯子の支柱先端部のような棒状の支持構造物に筒状部材の中空部をかぶせる(即ち、中空部の開口部から中空部に支持構造物を挿入する)という簡単な操作で、安全帯連結用治具を構造物側の部材である梯子の支柱先端部のような棒状の支持構造物に固定することができる。
作業者は、安全帯連結用治具の連結部に自分が装着している安全帯のフック部を連結することにより、安全帯連結用治具を介して構造部側につながれ、転落等を防止することができる。
本考案の他の好ましい態様によれば、
前記中空部に挿入された前記支持構造物が前記中空部から抜けることを防止する抜け防止装置と、を備えている。
このような構成によれば、安全帯連結用治具が支持構造物から抜け落ちることを防止できる。
本考案の他の好ましい態様によれば、
前記筒状部材の中空部の長さLと前記中空部の内径Dの比率L/Dが2以上であり、より好ましくは6以上である。
このような構成によれば、安全帯連結用治具が、梯子の支柱先端部のような細長い支持構造物から抜け落ちにくくなり、作業者の安全がより確実に確保される。更に、比率L/Dが6以上の場合には、フック連結部にフック部を連結し荷重がかかった際に、より抜け落ちにくくなる。
本考案の他の好ましい態様によれば、
前記フック連結部が、前記筒状部材の一端に取付けられている。
このような構成によれば、安全帯のフックを、フック連結部に連結する作業が容易となり、さらに、安全帯のフックに接続されているロープ部が、作業者の移動に伴って、梯子の支柱先端部のような細長い支持構造物と干渉することが少なくなる。
本考案の他の好ましい態様によれば
前記フック連結部が、前記筒状部材の一端に対して回転可能である。
このような構成によれば、安全帯のフックを、フック連結部に連結する作業がより容易となり、さらに、作業者が細長い支持構造物を中心に移動しても、フック連結部の作業者に対する配向が変化しないので、作業者の移動が容易となる。
本考案の他の好ましい態様によれば、
前記抜け防止装置が、前記筒状部材の側壁に形成されたねじ穴を有している。
このような構成によれば、梯子の支柱先端部のような棒状の支持構造物に筒状部材の中空部をかぶせた(即ち、支持構造物を中空部の開口から中空部に挿入した)後、ねじ穴にねじ部材等をねじ込むという簡単な操作により、安全帯連結用治具が細長い支持構造物から抜け落ちることを防止できる。
本考案の他の好ましい態様によれば、
前記ねじ穴が、前記環状のフック連結部の中心軸が延びる方向に延びている。
このような構成によれば、
作業者が、梯子の最上部に到達し、本考案の安全帯連結用治具を支柱先端部に差し込み、ネジ部材を、手前となる方向にしてねじ込んだ場合に、フック連結部の開口方向がネジ部材と同方向、すなわち手前方向となり、梯子を上りきる際にフック連結部が作業者と干渉し難くなるので好ましい。
本考案の他の好ましい態様によれば、
前記抜け防止装置が、先端が該中空部の一端側の開口部から他端方向に向かって延びるように基端が前記筒状部材の中空部の内面に取付けられたフラップ状部材である。
このような構成によれば、安全帯連結用治具を支持構造物に固定した後に追加の操作を行うこと無く、安全帯連結用治具が細長い支持構造物から抜け落ちることが抑制される。
上記のような構成を有している本願考案によれば、梯子の先端等の細長い棒状の支持構造物に、簡単な動作で固定することできる安全帯連結用治具が提供される。
本考案の好ましい実施形態の安全帯連結用治具の分解斜視図である。 図1の安全帯連結用治具の使用状態の一例を説明する図面である。 本考案の他の好ましい実施形態の安全帯連結用治具の一部分を模式的に示す図面である。 本考案の他の実施形態で使用される筒状部材の模式的な(a)側面図および(b)横断面図である。 本考案の他の実施形態で使用される筒状部材の模式的な(a)側面図および(b)横断面図である。 本考案の他の実施形態で使用される筒状部材の模式的な(a)側面図および(b)横断面図である。 本考案の他の実施形態で使用される筒状部材の模式的な(a)側面図および(b)横断面図である。 本考案の他の実施形態で使用される筒状部材の模式的な(a)側面図および(b)横断面図である。 本考案の他の実施形態で使用される筒状部材の模式的な側面図である。 本考案の他の実施形態で使用されるフック連結部の模式的な側面図(aないしc)である。 本考案の他の実施形態で使用されるフック連結部の模式的な側面図である。
以下、図面に沿って、本考案の好ましい実施形態の安全帯連結用治具1について説明する。図1は、本考案の好ましい実施形態の安全帯連結用治具1の分解斜視図であり、図2は、安全帯連結用治具1の使用状態の一例を説明する図面である。
図1に示されているように、本考案の安全帯連結用治具1は、筒状部材2と、筒状部材2の先端に取付けられた環状のフック連結部(連結部)4とを備えている。筒状部材2は、金属製の円筒状部材であり、内部に、一端に開口部6が設けられ他端が閉鎖された略円柱状の中空部8が形成されている。本実施態様では、中空部8は、長さLと内径Dの比率L/Dが2以上であるように設定されている。比率L/Dが、6以上であるように設定されているのが、更に好ましい。
フック連結部4は、筒状部材2の他端に溶接等によって固定された金属製の環状部材であり、高所作業等で使用される安全帯のフックが連結可能な寸法形状とされている。
フック連結部4を、筒状部材2の先端に、筒状部材の長手方向軸線を中心に回転可能に連結した構成でもよい。さらに、フック連結部4を、筒状部材2の先端部の側壁面に取付けた構成でもよい。また、筒状部材2およびフック連結部4は、金属以外の強度が高い材料で構成されていてもよい。
本考案の安全帯連結用治具1は、使用時には、例えば、建造物に固定されている梯子の支柱先端部のような細長い支持構造物Sに被せる、即ち細長い支持構造物Sを、開口部6から中空部8に挿入することによって、細長い支持構造物Sに固定される(図2参照)。したがって、開口部6および中空部8は、細長い支持構造物Sが挿通可能な寸法形状を有している。
安全帯連結用治具1は、さらに、中空部8に挿入された支持構造物Sが中空部8から抜けることを防止する抜け防止装置を備えている。本実施形態の安全帯連結用治具1では、抜け防止装置は、筒状部材2の側壁2aに形成された2つのねじ穴10と、ねじ穴10にねじ込み可能なボルト状のネジ部材12とを有している。
ねじ穴10は、環状のフック連結部の中心軸が延びる方向、即ち、環状のフック連結部の中心軸と同一方向に延びるように、筒状部材2の側壁2aに形成されている。また、ネジ部材12は、中空部8に挿入された支持構造物Sに先端が当接するまでねじ穴10にねじ込み可能な寸法を有している。なお、ねじ穴10の位置および数は、適宜変更可能である。
本実施態様の安全帯連結用治具1は、図2に示されているように梯子の支柱先端部等の細長い支持構造物Sを中空部8に挿入して、支持構造物Sに取付けられた後、ねじ穴10にネジ部材12を先端が支持構造物Sに当接するまでねじ込むことにより、支持構造物Sにしっかりと固定される。支持構造物Sから抜け落ちることが防止される。
また、ネジ穴の数は特に限定されるものではないが、2つ以上とすることにより、高所作業者による力がかかった際にも、本実施形態の安全帯連結用治具が動きにくくなる点で、より好ましい。
他の抜け防止装置として、中空部内に設けたフラップ状の部材を用いてもよい。図3は、他の抜け防止装置を備えた、本考案の他の実施形態の安全帯連結用治具20の一部分を模式的に示す図面である。
図3に示されているように、この抜け防止装置20中空部6内に径方向に対向して配置された2枚のフラップ状部材14を備えている。このフラップ状部材14は、ゴム等の可撓性材料で構成され、先端14a側部分が、中空部8の一端の開口部6側から他端方向に向かって中空部6の径方向内方に向けて延びるように、基端14bが筒状部材2の中空部8の内面に取付けられている。
このようなフラップ状部材14を備えた安全帯連結用治具20では、フラップ状部材14が、中空部8に挿入された支持構造物Sの表面に接触することにより、中空部8に挿入された支持構造物Sが中空部8から抜け出しにくくなる。
このフラップ状部材14を、ネジ穴10とネジ部材12とを備えた抜け防止装置に加えて使用してもよい。
本考案は、上記実施形態に限定されることなく、実用新案登録請求の範囲の記載の範囲内で種々の変更、変形が可能である。
本願考案は、安全帯連結用治具の治具であるが、安全帯以外の安全器具、ロープ等を細長い支持構造物に連結するために使用することも可能である。
上記実施形態の安全帯連結用治具1,20では、筒状部材2は円筒状部材であり、中空部8は略円柱状の空間であった。しかしながら、本考案では、筒状部材、および中空部は他の形状でもよい。
例えば、図4aに模式的に示すように、先端に向かって先細りする裁頭円錐状の外形を有する筒状部材40を用いても良い。この例では、中空部42も、先端に向かって先細りする円錐状空間とされている(図4b)。
また、図5aに模式的に示すように、四角形の外形を有する筒状部材50を用いても良い。この例では、中空部52は、直方体状空間とされている(図5b)。
さらに、図6aに模式的に示すように、四角錐台状の外形を有する筒状部材60を用いても良い。この例では、中空部62も先端に向けた先細りする四角錐台状の空間とされている(図6b)。
また、図7aに模式的に示すように、三角形の横断面形状を有する筒状部材70を用いても良い。この例では、中空部72は、三角柱状空間とされている(図7b)。
さらに、図8aに模式的に示すように、三角錐台状の外形を有する筒状部材80を用いても良い。この例では、中空部82も先端に向けた先細りする三角錐台状の空間とされている(図8b)。
更に、図9に模式的に示すように、外径が異なる円筒状部分を連結して構成した筒状部材90を用いても良い。さらに、外径が異なる三角、四角、あるいは他の多角形の断面を有する筒状部分を連結して構成した筒状部材を用いても良い。
筒状部材の形状および中空部の形状には特に制限はなく、支持構造物S等の使用状況に応じ、適宜変更可能である。
さらにまた、上記実施形態の安全帯連結用治具では、フック連結部4は略円形の環状部材であったが、図10aないしcに、それぞれ、示されているような、三角形、四角形、六角形の環状部材10a、10b、10cを用いても良い。
さらに、図11に示されているような、一部がカラビナ状の開閉可能な部分11aを有するフック連結部11を用いても良い。
1:安全帯連結用治具
2:筒状部材
4:フック連結部
6:開口部
8:中空部
10:ねじ穴
12:ネジ部材
S:支持構造物

Claims (4)

  1. 安全帯連結用治具であって、
    支持構造物が挿入できる中空部を有する筒状部材と、
    該筒状部材に取付けられた連結部と、を備えている、
    ことを特徴とする安全帯連結用治具。
  2. 前記中空部に挿入された前記支持構造物が前記中空部から抜けることを防止する抜け防止装置と、を備えている、
    請求項1に記載の安全帯連結用治具。
  3. 前記筒状部材の中空部の長さLと前記中空部の内径Dの比率L/Dが6以上である、
    請求項1または2に記載の安全帯連結用治具。
  4. 前記抜け防止装置が、前記筒状部材の側壁に形成されたねじ穴を有している、
    請求項1ないし3のいずれか1項に記載の安全帯連結用治具。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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