JP3214148B2 - コアレストルクコンバータ - Google Patents

コアレストルクコンバータ

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JP3214148B2
JP3214148B2 JP08312193A JP8312193A JP3214148B2 JP 3214148 B2 JP3214148 B2 JP 3214148B2 JP 08312193 A JP08312193 A JP 08312193A JP 8312193 A JP8312193 A JP 8312193A JP 3214148 B2 JP3214148 B2 JP 3214148B2
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治郎 熊田
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  • Structures Of Non-Positive Displacement Pumps (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、曲面羽根を有するコア
レストルクコンバータに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、曲面羽根を有するコアレストルク
コンバータとしては、例えば、特開平3−277857
号公報に記載のものが知られている。
【0003】上記従来出典には、流体性能的にも強度的
にも製造的にも好ましいばかりでなく、形状設定自由度
が高い曲面羽根形状を得る目的で、ステータ側の点設定
線を点設定曲線とするコア付トルクコンバータの曲面羽
根設定手法に代え、ステータ側の点設定線を回転軸に平
行な軸平行羽根内周縁に沿う内側点設定直線とし、羽根
外周縁に沿う外側点設定曲線上に設定される点と内側点
設定直線上に設定される点とを結ぶ線素の集合による羽
根曲面を、回転軸からみて内側点設定直線より外周側と
内周側との2つの羽根部分で異なる手法により形成する
技術が示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のコアレストルクコンバータにあっては、回転軸から
みて内側点設定直線より内周側の曲面羽根が、外側点設
定曲線に沿って配列される点と、シェル側端点からステ
ータ側端点に向かって内側点設定直線に沿って配列され
る点とを結ぶ線素を集合して構成される曲面としている
ため、タービン出口角度やポンプ入口角度の絶対値を大
きくしようとした時、内側設定点がステータ方向に移動
することで、内側流線に近づくにつれて羽根角度が小さ
くなり、必要とする羽根角度を確保することができない
という問題が残る。
【0005】つまり、ポンプ羽根車の場合、図6に示す
ように、デザインパス1及びデザインパス2において、
ポンプ入口角度を大きくとれない。同様に、タービン羽
根車の場合、羽根の出口端部の内側において、タービン
出口角度を大きくとれない。
【0006】この結果、最適な設計点からずれて効率を
低下させることになる。
【0007】本発明は、上記課題に着目してなされたも
ので、その目的とするところは、曲面羽根を有するコア
レストルクコンバータにおいて、タービン出口角やポン
プ入口角の最適な設計点が大きな角度であってもその設
計点要求に応えることのできる曲面羽根設定手法を提供
することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
請求項1記載のコアレストルクコンバータでは、回転軸
に平行な内側点設定直線より外周側と内周側とで羽根曲
面設定手法を異ならせると共に、タービン出口角やポン
プ入口角を規定する内周側羽根部分の曲面を、外側点設
定曲線に沿って等間隔で配列される点と、固定点である
シェル側端点とを結ぶ線素を集合して構成される第2扇
形曲面とした。
【0009】すなわち、シェルとシェル内面に設けられ
る複数の羽根とで構成されるポンプ羽根車とタービン羽
根車のうち少なくとも一方の羽根車の各羽根を曲面羽根
としたコアレストルクコンバータにおいて、前記曲面羽
根は、羽根外周縁に沿う線を外側点設定曲線とし、回転
軸に平行な軸平行羽根内周縁に沿う線を内側点設定直線
とし、軸平行羽根内周縁のステータ側角部に対応する内
側点設定直線上の点をステータ側端点とし、軸平行羽根
内周縁のシェル側角部に対応する内側点設定直線上の点
をシェル側端点とし、羽根外周縁の外端角部に対応する
外側点設定曲線上の点を外端点とし、羽根外周縁の内端
角部に対応する外側点設定曲線上の点を内端点としたと
き、回転軸からみて内側点設定直線より外周側羽根部分
に形成され、外端点から内側点設定直線との交点まで外
側点設定曲線に沿って等間隔で配列される点と、ステー
タ側端点からシェル側端点まで内側点設定直線に沿って
等間隔で配列される点とを結ぶ線素を集合して構成され
る第1扇形曲面と、回転軸からみて内側点設定直線より
内周側羽根部分に形成され、内側点設定直線との交点か
ら内端点まで外側点設定曲線に沿って等間隔で配列され
る点と、シェル側端点とを結ぶ線素を集合して構成され
る第2扇形曲面と、による曲面羽根であることを特徴と
する。
【0010】上記目的を達成するため請求項2記載のコ
アレストルクコンバータでは、シェル側端点を通る軸直
交線よりシェル側とステータ側とで羽根曲面設定手法を
異ならせると共に、タービン出口角やポンプ入口角を規
定するシェル側羽根部分の曲面を、外側点設定曲線に沿
って配列される点と、固定点であるシェル側端点とを結
ぶ線素を集合して構成される第3扇形曲面とした。
【0011】すなわち、シェルとシェル内面に設けられ
る複数の羽根とで構成されるポンプ羽根車とタービン羽
根車のうち少なくとも一方の羽根車の各羽根を曲面羽根
としたコアレストルクコンバータにおいて、前記曲面羽
根は、羽根外周縁に沿う線を外側点設定曲線とし、回転
軸に平行な軸平行羽根内周縁に沿う線を内側点設定直線
とし、軸平行羽根内周縁のステータ側角部に対応する内
側点設定直線上の点をステータ側端点とし、軸平行羽根
内周縁のシェル側角部に対応する内側点設定直線上の点
をシェル側端点とし、羽根外周縁の外端角部に対応する
外側点設定曲線上の点を外端点とし、羽根外周縁の内端
角部に対応する外側点設定曲線上の点を内端点としたと
き、シェル側端点を通る軸直交線よりステータ側部分に
形成され、外端点からシェル側端点を通る軸直交線との
交点まで外側点設定曲線に沿って配列される点と、ステ
ータ側端点からシェル側端点まで内側点設定直線に沿っ
て配列される点とを結ぶ線素を集合して構成される方形
曲面と、シェル側端点を通る軸直交線よりシェル側部分
に形成され、シェル側端点を通る軸直交線との交点から
内端点まで外側点設定曲線に沿って配列される点と、シ
ェル側端点とを結ぶ線素を集合して構成される第3扇形
曲面と、による曲面羽根であることを特徴とする。
【0012】
【作用】請求項1記載の発明の作用を説明する。
【0013】羽根曲面設定時には、回転軸に平行な内側
点設定直線より外周側と内周側とで羽根曲面設定手法を
異ならせている。
【0014】つまり、回転軸からみて内側点設定直線よ
り外周側羽根部分においては、外端点から内側点設定直
線との交点まで外側点設定曲線に沿って等間隔で配列さ
れる点と、ステータ側端点からシェル側端点まで内側点
設定直線に沿って等間隔で配列される点とを結ぶ線素を
集合して構成される第1扇形曲面により羽根曲面が設定
される。
【0015】そして、回転軸からみて内側点設定直線よ
り内周側羽根部分においては、内側点設定直線との交点
から内端点まで外側点設定曲線に沿って等間隔で配列さ
れる点と、シェル側端点とを結ぶ線素を集合して構成さ
れる第2扇形曲面により羽根曲面が設定される。
【0016】したがって、タービン出口角やポンプ入口
角を規定する内周側羽根部分の第2扇形曲面は、シェル
側端点を固定点として引かれる線素の集合により構成さ
れるため、内側から外側までの各流線に沿った羽根断面
は相似形となり、流線の内側から外側まで羽根角度分布
が同じ分布となる。よって、第2扇形曲面の曲率を大き
くすることで流線の内側に至るまで大きなタービン出口
角やポンプ入口角に設定することができる。また、第2
扇形曲面を設定するにあたって、線素を決める外側の点
は外側点設定直線の範囲で等間隔に分散させていること
で、この外側点設定直線での曲率の変化が一定となり、
第2扇形曲面の全体曲率を大きく設定しても曲率の変化
は滑らかになる。
【0017】請求項2記載の発明の作用を説明する。
【0018】羽根曲面設定時には、シェル側端点を通る
軸直交線よりシェル側とステータ側とで羽根曲面設定手
法を異ならせている。
【0019】つまり、シェル側端点を通る軸直交線より
ステータ側羽根部分においては、外端点からシェル側端
点を通る軸直交線との交点まで外側点設定曲線に沿って
配列される点と、ステータ側端点からシェル側端点まで
内側点設定直線に沿って配列される点とを結ぶ線素を集
合して構成される方形曲面により羽根曲面が設定され
る。
【0020】そして、シェル側端点を通る軸直交線より
シェル側羽根部分においては、シェル側端点を通る軸直
交線との交点から内端点まで外側点設定曲線に沿って配
列される点と、シェル側端点とを結ぶ線素を集合して構
成される第3扇形曲面により羽根曲面が設定される。
【0021】したがって、タービン出口角やポンプ入口
角を規定するシェル側羽根部分の第3扇形曲面は、シェ
ル側端点を固定点として引かれる線素の集合により構成
されるため、内側から外側までの各流線に沿った羽根断
面は相似形となり、流線の内側から外側まで羽根角度分
布が同じ分布となる。よって、第3扇形曲面の曲率を大
きくすることで流線の内側に至るまで大きなタービン出
口角やポンプ入口角に設定することができる。
【0022】また、この場合、第3扇形曲面は第2扇形
曲面より拡がり角が大きいことで、大きなタービン出口
角やポンプ入口角に設定しながら流線方向に沿う角度変
化の小さい滑らかな羽根角度分布とすることができる。
【0023】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。
【0024】(第1実施例)まず、構成を説明する。
【0025】図2は本発明実施例のコアレストルクコン
バータを示す断面図である。
【0026】図2において、1はポンプ羽根車、2はタ
ービン羽根車、3はステータで、これらの羽根車が集合
するコア部には、コンパクトで内部循環流量を増大させ
るべくコア構造が形成されていなくて、各羽根端を近接
させているのみである。
【0027】前記ポンプ羽根車1は、コンバータカバー
4に固定され、エンジンからの回転及びトルクが直接入
力される羽根車で、ポンプシェル1aとシェル内面に設
けられる複数のポンプ羽根1bとによって構成される。
また、1c’は回転軸Lに平行な軸平行羽根内周縁、1
c”はポンプ入口縁、1dはシェル側角部、1eはステ
ータ側角部、1fは羽根外周縁、1gは外端角部、1h
は内端角部である。
【0028】前記タービン羽根車2は、内部の封入流体
を介してポンプ羽根車1からの回転及びトルクが入力さ
れ、図外のトランスミッション入力軸に伝達する羽根車
で、タービンシェル2aとタービン羽根2bとによって
構成される。また、2c’は回転軸Lに平行な軸平行羽
根内周縁、2c”はタービン出口縁、2dはシェル側角
部、2eはステータ側角部、2fは羽根外周縁、2gは
外端角部、2hは内端角部である。
【0029】前記ステータ3は、固定状態が維持される
カップリング点までの範囲においてトルク増大作用を示
す羽根車で、トランスミッションケースなどにワンウェ
イクラッチを介して設けられる。また、3c’は回転軸
Lに平行な軸平行外周縁、3c”,3c”はステータ側
縁である。
【0030】図1は羽根曲面設定手法を説明する図であ
り、この手法による曲面羽根は、前記ポンプ羽根車1及
びタービン羽根車2のポンプ羽根1b及びタービン羽根
2bの両者に適用されている。
【0031】まず、図1において、羽根外周縁1f,2
fに沿う線を外側点設定曲線L1とし、回転軸Lに平行
な軸平行羽根内周縁1c’,2c’に沿う線を内側点設
定直線L2とし、軸平行羽根内周縁1c’,2c’のス
テータ側角部1e,2eに対応する内側点設定直線L2
上の点をステータ側端点a2 とし、軸平行羽根内周縁1
c’,2c’のシェル側角部1d,2dに対応する内側
点設定直線L2上の点をシェル側端点pとし、羽根外周
縁1fの外端角部1gに対応する外側点設定曲線L1上
の点を外端点a1 とし、羽根外周縁1fの内端角部1h
に対応する外側点設定曲線L1上の点を内端点z1 とす
る。
【0032】回転軸Lからみて内側点設定直線L2より
外周側羽根部分においては、外端点a1 から内側点設定
直線L2との交点w1 まで外側点設定曲線L1に沿って
等間隔で配列される点a1 ,b1 ,…,g1 ,w1 と、
ステータ側端点a2 からシェル側端点pまで内側点設定
直線L2に沿って等間隔で配列される点a2 ,b2
…,g2 ,pとを結ぶ線素a1 〜a2 ,b1 〜b2
…,g1 〜g2 ,w1 〜pを集合することにより第1扇
形曲面W1が形成される。
【0033】また、回転軸Lからみて内側点設定直線L
2より内周側羽根部分においては、内側点設定直線L2
との交点w1 から内端点z1 まで外側点設定曲線L1に
沿って等間隔で配列される点w1 ,x1 ,y1 ,z1
と、シェル側端点pとを結ぶ線素w1 〜p,x1 〜p,
1 〜p,z1 〜pを集合することにより第2扇形曲面
W2が形成される。
【0034】つまり、ポンプ羽根1b及びタービン羽根
2bは、第1扇形曲面W1と第2扇形曲面W2との組み
合わせによる曲面羽根としている。
【0035】次に、作用を説明する。
【0036】[シェル側角部の曲率変化]まず、コアレ
ストルクコンバータでは、ポンプ羽根1bの軸平行羽根
内周縁1c’とポンプ入口縁1c”とが交差する位置に
シェル側角部1dが形成される。また、タービン羽根2
bの場合も同様に、軸平行羽根内周縁2c’とタービン
出口縁2c”とが交差する位置にシェル側角部2dが形
成される。
【0037】このシェル側角部1d,2dは、羽根の曲
げ加工時においても使用時においても応力集中が発生す
る部分である。
【0038】これに対し、回転軸Lに平行な軸平行羽根
内周縁1c’,2c’に沿う線を内側点設定直線L2と
していて、この内側点設定直線L2の延長線を線素w1
〜pとしていることで、この線素w1 〜p上では曲率の
変化が全くない。
【0039】また、第1扇形曲面W1を設定するにあた
って、線素を決める内側の点は1点に集中させるのでは
無く、内側点設定直線L2の範囲で等間隔に各点a2
2 ,c2 ,d2 ,e2 ,f2 ,g2 を分散させている
ことで、この内側点設定直線L2上での曲率の変化は滑
らかになる。
【0040】したがって、シェル側端点pに対応するシ
ェル側角部1d,2dの周囲は、曲率変化が小さく抑え
られた部分となる。
【0041】この結果、羽根の曲げ加工時や流動抵抗を
受ける使用時に生じるシェル側角部1d,2dへの応力
集中が小さく抑えられ、羽根の折れ曲げ変形や亀裂の発
生が防止される。また、使用時において衝突損失が少な
く流体性能的にも好ましい。また、プレス成形による製
造時においても、鋳造による製造時においても製造が容
易となる。
【0042】ここで、主に流体性能を向上させる目的
で、図1のハッチングに示す内側点設定直線L2の上側
部分をカットすることもある。
【0043】さらに、第2扇形曲面W2を設定するにあ
たって、シェル側端点pを内側点設定直線L2上におい
てステータ側端点a2 に向かって10%の範囲内で移動
させた位置に設定することで、シェル側角部1d,2d
での応力集中をより和らげることができる。
【0044】[トルクコンバータ性能設定]ポンプ羽根
車1の場合、内側点設定直線L2の外側にポンプ出口を
有し、内側点設定直線L2の内側にポンプ入口を有す
る。
【0045】また、タービン羽根車2の場合、内側点設
定直線L2の外側にタービン入口を有し、内側点設定直
線L2の内側にタービン出口を有する。
【0046】これに対し、ポンプ羽根1b及びタービン
羽根2bは、第1扇形曲面W1と第2扇形曲面W2とで
異なる曲面設定法を採用しているため、羽根入口角と羽
根出口角との設定自由度が高い。
【0047】すなわち、基準として設定した羽根車に対
し、入口角と出口角のうち一方のみを変えたい場合に
は、第1扇形曲面W1と第2扇形曲面W2のうち一方の
みの線素の決め方を変えるだけで対応することができ
る。
【0048】この結果、羽根入口角と羽根出口角の組み
合わせを多数設定できるということになり、羽根入口角
と羽根出口角の組み合わせにより決まるトルクコンバー
タ性能の設定自由度が高くなり、例えば、適用したい車
種に合わせたきめ細かなトルクコンバータ性能の設定が
行なえる。
【0049】また、トルクコンバータ性能の設定におい
ては、最適な設計点が大きなタービン出口角やポンプ入
口角となる場合がある。
【0050】これに対し、タービン出口角やポンプ入口
角を規定する内周側羽根部分の第2扇形曲面W2は、シ
ェル側端点pを固定点として引かれる線素w1 〜p,x
1 〜p,y1 〜p,z1 〜pの集合により構成されるた
め、内側から外側までの各流線に沿った羽根断面は相似
形となり、流線の内側から外側まで羽根角度分布が同じ
分布となる。よって、第2扇形曲面W2の曲率を大きく
することで流線の内側に至るまで大きなタービン出口角
やポンプ入口角に設定することができる。
【0051】すなわち、図3のに示すように、従来技術
に比較した場合、内側流線であるデザインパス1と中程
流線であるデザインパス2での羽根断面において、ター
ビン出口角やポンプ入口角を規定する部分が大きな羽根
角度となって改善される。
【0052】次に、効果を説明する。
【0053】回転軸Lに平行な内側点設定直線L2より
外周側と内周側とで羽根曲面設定手法を異ならせると共
に、タービン出口角やポンプ入口角を規定する内周側羽
根部分の曲面を、外側点設定曲線L1に沿って配列され
る点w1 〜z1 と、固定点であるシェル側端点pとを結
ぶ線素w1 〜p,x1 〜p,y1 〜p,z1 〜pを集合
して構成される第2扇形曲面W2としたため、タービン
出口角やポンプ入口角の最適な設計点が大きな角度であ
ってもその設計点要求に応えることのできる曲面羽根設
定手法を提供することできる。
【0054】(第2実施例)まず、構成を説明する。
【0055】コアレストルクコンバータの全体構成は、
第1実施例の図2と同様であるので説明を省略する。
【0056】図4は羽根曲面設定手法を説明する図であ
り、この手法による曲面羽根は、前記ポンプ羽根車1及
びタービン羽根車2のポンプ羽根1b及びタービン羽根
2bの両者に適用されている。
【0057】図4において、シェル側端点pを通る軸直
交線L3よりステータ側部分においては、外端点a1
らシェル側端点pを通る軸直交線L3との交点o1 まで
外側点設定曲線L1に沿って配列される点a1 ,b1
1 ,o1 と、ステータ側端点a2 からシェル側端点p
まで内側点設定直線L1に沿って配列される点a2 ,b
2 ,c2 ,pとを結ぶ軸直交線L3に平行な線素a1
2 ,b1 〜b2 ,c1 〜c2 ,o1 〜pを集合するこ
とにより方形曲面Sが形成される。
【0058】また、シェル側端点pを通る軸直交線L3
よりシェル側部分においては、シェル側端点pを通る軸
直交線L3との交点o1 から内端点z1 まで外側点設定
曲線L1に沿って配列される点o1 ,p1 ,…,y1
1 と、シェル側端点pとを結ぶ線素o1 〜p,p1
p,…,y1 〜p,z1 〜pを集合することにより第3
扇形曲面W3が形成される。
【0059】つまり、ポンプ羽根1b及びタービン羽根
2bは、方形曲面Sと第3扇形曲面W3との組み合わせ
による曲面羽根としている。
【0060】次に、作用を説明する。
【0061】[シェル側角部の曲率変化]この第2実施
例では、回転軸Lに平行な軸平行羽根内周縁1c’,2
c’に沿う線を内側点設定直線L2としていて、この内
側点設定直線L2の延長線を線素u1 〜pとしているこ
とで、この線素u1 〜p上では曲率の変化が全くない。
【0062】また、方形曲面Sを設定するにあたって、
線素を決める内側の点は1点に集中させるのでは無く、
内側点設定直線L2の範囲で等間隔に各点a2 ,b2
2 を分散させていることで、この内側点設定直線L2
上での曲率の変化は滑らかになる。
【0063】したがって、シェル側端点pに対応するシ
ェル側角部1d,2dの周囲は、曲率変化が小さく抑え
られた部分となる。
【0064】この結果、羽根の曲げ加工時や流動抵抗を
受ける使用時に生じるシェル側角部1d,2dへの応力
集中が小さく抑えられ、羽根の折れ曲げ変形や亀裂の発
生が防止される。また、使用時において衝突損失が少な
く流体性能的にも好ましい。また、プレス成形による製
造時においても、鋳造による製造時においても製造が容
易となる。
【0065】ここで、主に流体性能を向上させる目的
で、図4のハッチングに示す内側点設定直線L2の上側
部分をカットすることもある。
【0066】[トルクコンバータ性能設定]ポンプ羽根
車1の場合、軸直交線L3のステータ側にポンプ出口を
有し、軸直交線L3のシェル側にポンプ入口を有する。
【0067】また、タービン羽根車2の場合、軸直交線
L3のステータ側にタービン入口を有し、軸直交線L3
のシェル側にタービン出口を有する。
【0068】これに対し、ポンプ羽根1b及びタービン
羽根2bは、方形曲面Sと第3扇形曲面W3とで異なる
曲面設定法を採用しているため、羽根入口角と羽根出口
角との設定自由度が高い。
【0069】すなわち、基準として設定した羽根車に対
し、入口角と出口角のうち一方のみを変えたい場合に
は、方形曲面Sと第3扇形曲面W3のうち一方のみの線
素の決め方を変えるだけで対応することができる。
【0070】この結果、羽根入口角と羽根出口角の組み
合わせを多数設定できるということになり、羽根入口角
と羽根出口角の組み合わせにより決まるトルクコンバー
タ性能の設定自由度が高くなり、例えば、適用したい車
種に合わせたきめ細かなトルクコンバータ性能の設定が
行なえる。
【0071】また、トルクコンバータ性能の設定におい
ては、最適な設計点が大きなタービン出口角やポンプ入
口角となる場合がある。
【0072】これに対し、タービン出口角やポンプ入口
角を規定する軸直交線L3のシェル側羽根部分の第3扇
形曲面W3は、シェル側端点pを固定点として引かれる
線素o1 〜p,p1 〜p,…,y1 〜p,z1 〜pの集
合により構成されるため、内側から外側までの各流線に
沿った羽根断面は相似形となり、流線の内側から外側ま
で羽根角度分布が同じ分布となる。よって、第3扇形曲
面W3の曲率を大きくすることで流線の内側に至るまで
大きなタービン出口角やポンプ入口角に設定することが
できる。
【0073】すなわち、図5のに示すように、従来技術
に比較した場合、内側流線であるデザインパス1と中程
流線であるデザインパス2での羽根断面において、ター
ビン出口角やポンプ入口角を規定する部分が大きな羽根
角度になると共にその角度分布が滑らかで均一となって
改善される。
【0074】次に、効果を説明する。
【0075】(1)シェル側端点pを通る軸直交線L3
よりステータ側とシェル側とで羽根曲面設定手法を異な
らせると共に、タービン出口角やポンプ入口角を規定す
るシェル側羽根部分の曲面を、外側点設定曲線L1に沿
って配列される点o1 〜z1 と、固定点であるシェル側
端点pとを結ぶ線素o1 〜p,p1 〜p,…,y1
p,z1 〜pを集合して構成される第3扇形曲面W3と
したため、タービン出口角やポンプ入口角の最適な設計
点が大きな角度であってもその設計点要求に応えること
のできる曲面羽根設定手法を提供することできる。
【0076】(2)シェル側端点pを通る軸直交線L3
よりステータ側の曲面は、軸直交線L3に平行な線素a
1 〜a2 ,b1 〜b2 ,c1 〜c2 ,o1 〜pを集合す
ることにより方形曲面Sとしたため、この部分は専用の
曲げ加工機を用いることなく容易に曲げ加工ができるこ
とで、先に第3扇形曲面W3のみを形成しておき、後か
らこの方形曲面Sを形成することで、この方形曲面Sを
バリエーション設定用の微調整部分とすることができ
る。
【0077】(3)第3扇形曲面W3の拡がり角は第1
実施例の第2扇形曲面W2よりも大きな角度となるた
め、大きなタービン出口角やポンプ入口角に設定しなが
ら流線方向に沿う角度変化の小さい滑らかな羽根角度分
布とすることができ、この結果、羽根端部のスリップア
ングルを小さくすることが可能である。
【0078】以上、実施例を図面により説明してきた
が、具体的な構成は実施例に限られるものではなく、本
発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加等があ
っても本発明に含まれる。
【0079】
【発明の効果】請求項1記載の本発明にあっては、曲面
羽根を有するコアレストルクコンバータにおいて、回転
軸に平行な内側点設定直線より外周側と内周側とで羽根
曲面設定手法を異ならせると共に、タービン出口角やポ
ンプ入口角を規定する内周側羽根部分の曲面を、外側点
設定曲線に沿って等間隔で配列される点と、固定点であ
るシェル側端点とを結ぶ線素を集合して構成される第2
扇形曲面としたため、タービン出口角やポンプ入口角の
最適な設計点が大きな角度であってもその設計点要求に
応えることができると共に、第2扇形曲面の全体曲率を
大きく設定しても曲率の変化を滑らかにすることができ
る曲面羽根設定手法を提供することができるという効果
が得られる。
【0080】請求項2記載の本発明にあっては、曲面羽
根を有するコアレストルクコンバータにおいて、シェル
側端点を通る軸直交線よりシェル側とステータ側とで羽
根曲面設定手法を異ならせると共に、タービン出口角や
ポンプ入口角を規定するシェル側羽根部分の曲面を、外
側点設定曲線に沿って配列される点と、固定点であるシ
ェル側端点とを結ぶ線素を集合して構成される第3扇形
曲面としたため、タービン出口角やポンプ入口角の最適
な設計点が大きな角度であってもその設計点要求に応え
ることのできる曲面羽根設定手法を提供することができ
るという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1記載の本発明に対応する第1実施例の
コアレストルクコンバータの曲面羽根設定手法を説明す
る図である。
【図2】第1実施例のコアレストルクコンバータを示す
断面図である。
【図3】第1実施例のコアレストルクコンバータの曲面
羽根の各流線に沿う羽根断面図である。
【図4】請求項2記載の本発明に対応する第2実施例の
コアレストルクコンバータの曲面羽根設定手法を説明す
る図である。
【図5】第2実施例のコアレストルクコンバータの曲面
羽根の各流線に沿う羽根断面図である。
【図6】従来のコアレストルクコンバータの曲面羽根の
各流線に沿う羽根断面図である。
【符号の説明】
L 回転軸 L1 外側点設定曲線 L2 内側点設定直線 W1 第1扇形曲面 W2 第2扇形曲面 a1 外端点 z1 内端点 a2 ステータ側端点 p シェル側端点 1 ポンプ羽根車 2 タービン羽根車 3 ステータ

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シェルとシェル内面に設けられる複数の
    羽根とで構成されるポンプ羽根車とタービン羽根車のう
    ち少なくとも一方の羽根車の各羽根を曲面羽根としたコ
    アレストルクコンバータにおいて、 前記曲面羽根は、羽根外周縁に沿う線を外側点設定曲線
    とし、回転軸に平行な軸平行羽根内周縁に沿う線を内側
    点設定直線とし、軸平行羽根内周縁のステータ側角部に
    対応する内側点設定直線上の点をステータ側端点とし、
    軸平行羽根内周縁のシェル側角部に対応する内側点設定
    直線上の点をシェル側端点とし、羽根外周縁の外端角部
    に対応する外側点設定曲線上の点を外端点とし、羽根外
    周縁の内端角部に対応する外側点設定曲線上の点を内端
    点としたとき、 回転軸からみて内側点設定直線より外周側羽根部分に形
    成され、外端点から内側点設定直線との交点まで外側点
    設定曲線に沿って等間隔で配列される点と、ステータ側
    端点からシェル側端点まで内側点設定直線に沿って等間
    隔で配列される点とを結ぶ線素を集合して構成される第
    1扇形曲面と、 回転軸からみて内側点設定直線より内周側羽根部分に形
    成され、内側点設定直線との交点から内端点まで外側点
    設定曲線に沿って等間隔で配列される点と、シェル側端
    点とを結ぶ線素を集合して構成される第2扇形曲面と、 による曲面羽根であることを特徴とするコアレストルク
    コンバータ。
  2. 【請求項2】 シェルとシェル内面に設けられる複数の
    羽根とで構成されるポンプ羽根車とタービン羽根車のう
    ち少なくとも一方の羽根車の各羽根を曲面羽根としたコ
    アレストルクコンバータにおいて、 前記曲面羽根は、羽根外周縁に沿う線を外側点設定曲線
    とし、回転軸に平行な軸平行羽根内周縁に沿う線を内側
    点設定直線とし、軸平行羽根内周縁のステータ側角部に
    対応する内側点設定直線上の点をステータ側端点とし、
    軸平行羽根内周縁のシェル側角部に対応する内側点設定
    直線上の点をシェル側端点とし、羽根外周縁の外端角部
    に対応する外側点設定曲線上の点を外端点とし、羽根外
    周縁の内端角部に対応する外側点設定曲線上の点を内端
    点としたとき、 シェル側端点を通る軸直交線よりステータ側部分に形成
    され、外端点からシェル側端点を通る軸直交線との交点
    まで外側点設定曲線に沿って配列される点と、ステータ
    側端点からシェル側端点まで内側点設定直線に沿って配
    列される点とを結ぶ線素を集合して構成される方形曲面
    と、 シェル側端点を通る軸直交線よりシェル側部分に形成さ
    れ、シェル側端点を通る軸直交線との交点から内端点ま
    で外側点設定曲線に沿って配列される点と、シェル側端
    点とを結ぶ線素を集合して構成される第3扇形曲面と、 による曲面羽根であることを特徴とするコアレストルク
    コンバータ。
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