本考案の主な目的は、食品を切り刻む様々な手段によって回転でき、食品を切断している間または切断した後に調味料および/またはソースを都合よく加えて混合できる小型の食品切断混合装置を提供することである。
上記の主な目的を実現するために、本考案が提供する小型の食品切断混合装置は、上方端部が開口している容器と、容器内部にあるナイフ支持部材と、容器の上方端部に脱着可能に取り付けられた表面カバー部材であって、このカバー部材の上方端部にハンドルを備え、ハンドルが容器の内チャンバと連通する貫通孔を有する、表面カバー部材と、少なくとも1つの動力伝達ギアを備え、ナイフ支持部材を駆動するために容器の下に固定されたギア部材と、歯からなる円を有する底台であって、歯が底台の内壁に周沿いに設けられ、底台が容器の下に接続されて容器に対して回転可能となるように歯が動力伝達ギアと係合する、底台とを備えている。
ギア部材は、ギア表面カバーおよびギア下カバーを備えていることが好ましい。少なくとも1つの動力伝達ギアは、ギア下カバーとギア表面カバーとの間に取り付けられ、ギア部材は、中心シャフトをさらに備えている。歯は、中心シャフトの底部かつギア下カバーとギア表面カバーとの間に設けられ、動力伝達ギアと係合する。動力伝達部が中心シャフトの先端に設けられ、ギア表面カバーの中央にある貫通孔および容器の底部にある貫通孔を通って容器に入り、ナイフ支持部材に脱着可能に固定され接続される。
さらに、ギア部材は、ギア下カバーに設けられた4つの動力伝達ギアを備えている。2つの隣接する動力伝達ギアどうしの間にはそれぞれ間隙があり、各々の動力伝達ギアが中心シャフトの歯と係合する。
さらに、底台の外面には滑り止め模様が設けられる。
またさらに、表面カバー部材は、表面カバーおよび表面カバーの下に連結している上部カバーを備え、表面カバーにはハンドルが設けられる。表面カバー部材はさらに貫通孔を有し、この貫通孔はハンドルの下方端部に位置し、表面カバーおよび上部カバーを通り抜けている。
またさらに、ハンドルは、トランペット形状で外側端部が開口しており、外側端部の面積はハンドルの下端部の面積よりも大きい。
またさらに、ナイフ支持部材は、少なくとも1つの刃と、そぎ落とし部品を含む掃除スクレーパとを備えた筒状のナイフ支持部を備えている。掃除スクレーパは、表面カバー部材の下に脱着可能に固定され、ナイフ支持部に接続されてナイフ支持部と一緒に回転する。
ナイフ支持部の上方端部には第1の動力伝達側が設けられ、掃除スクレーパの下方端部には第1の動力伝達側と連結した第2の動力伝達側が設けられることが好ましい。
このほか、容器の中央にはシャフトスリーブが設けられる。シャフトスリーブは、両端が開口している中空構造であり、下端の開口は容器の底部を突き抜け、ナイフ支持部はシャフトスリーブの外側に取り付けられ、中心シャフトの動力伝達部はナイフ支持部の内部に固定される。
またさらに、摩耗防止スリーブもある。摩耗防止スリーブの上端には、本体の縁から外向きに径方向に延びる環状フランジが設けられる。環状フランジの外径はシャフトスリーブの外径よりも大きく、ナイフ支持部の筒状部の内径よりも小さい。摩耗防止スリーブの本体は、シャフトスリーブに格納され、中心シャフトの動力伝達部を自由に通過させる。環状フランジは、シャフトスリーブの上端に維持されて、筒状ナイフ支持部の内壁とシャフトスリーブの外壁との間に間隙を形成する。
また、均等に分配された複数の凸状隆起部が容器の内壁に設けられ、容器の内壁から内向きに径方向に突出している。容器の周壁は、透明の材料で作製されることが好ましい。
前述したように、本考案が提供する小型の食品切断混合装置の表面カバー部材は、容器に固定するように接続され、底台が容器に対して回転してよい。このようにして、使用者がハンドルを保持して表面カバー部材を回転させると、容器は表面カバー部材と一緒に回転し、ギア部材を回転させ、ギア部材のギア下カバーを回転させ、動力伝達ギアをギア下カバー上で底台に対して回転させる。その際、動力伝達ギアは歯の付いたレールと係合し、ギア自体の軸周りに回転し、それによって動力伝達ギアを回転させる。動力伝達ギアの回転により中心シャフトが回転し、それによってナイフ支持部が回転する。刃は容器内部でナイフ支持部の軸周りに回転し、それによってバニラおよびその他の食材を切り刻む。
使用者が底台のみを回転させる場合、底台の回転により、動力伝達ギアが回転し、それによって動力伝達ギアおよび中心シャフトが回転し、さらにナイフ支持部が回転し、食品切断操作を実現する。したがって、ハンドルもしくは底台、または両者を同時に回転させることによって、使用者はナイフ支持部の回転を実現でき、それによって食品の切断を実現できる。
このほか、ハンドルには貫通孔が設けられ、ハンドルはトランペット形状で、上部が大きく底部が小さく、トランペットの下方端部に貫通孔がある。このようにして、使用者は、オリーブオイル、白砂糖、酢およびその他の調味料をハンドルにある貫通孔を通して容器の中に加えることができる。貫通孔の断面積は小さいため、バニラが切り刻まれた後に形成されたエキスおよび容器に追加された調味料が貫通孔から容易に流れ出すことはなく、使用者は調味料を追加できる。
また、表面カバー部材の下には掃除スクレーパが設けられる。掃除スクレーパは、上部カバーの裏に付着している食品をそぎ落とし、上部カバーの裏に溜まって切り刻まれなくなるのを防止し、食品を十分に切断しやすくできる。その上、掃除スクレーパは、ナイフ支持部と一緒に回転してよく、ナイフ支持部にある刃が食品を切断している最中に上部カバーに付着した食品をそぎ落とすことを確実にでき、それによって上部カバーの裏に食品が溜まるのを効果的に回避する。
このほか、容器のシャフトスリーブには摩耗防止スリーブが設けられ、摩耗防止スリーブの上方端部にはフランジが設けられ、ナイフ支持部の内壁とシャフトスリーブの外壁との間に間隙を形成して頻繁に起こる摩擦によって生じるシャフトスリーブおよび中心シャフトの損傷を回避し、スリーブおよび中心シャフトの寿命を延ばす。
その上、4つの動力伝達ギアの係合から生じる駆動力を動力伝達ギアが均等に受けて、動力伝達ギアがより均等に応力を受けてより安定して回転するように、ギア下カバーには矩形に分配された4つの動力伝達ギアが備えられる。
容器の内壁に複数の凸状隆起部を設けることで、容器内部の食品がナイフ支持部の回転方向に回転するのを回避でき、それによって食品が刃の届く領域に落ちて十分に一層効果的に切り刻まれ得るようにする。使用者が容器内部の状況をよりよく観察できるようにするため、容器の周壁は透明に設計される。このようにして、使用者は、食品の切断状態および調味料の撹拌状態を観察できる。
以下、添付の図面および実施形態を参照して本考案をさらに詳細に説明する。
本考案が提供する小型の食品切断混合装置は、バニラなどの様々な食材を電力なしで切り刻むために使用され得る。本装置は、回転装置を手動で操作することで食品を切り刻むものであり、様々な回転方式を有していてよい。本考案が提供する小型の食品切断混合装置は、主に、容器と、容器の底に回転式に接続している底台と、容器の下にあって底台に回転式に接続しているギア部材と、容器の内部になってギア部材に接続しているナイフ支持部材とを備えている。
図1および図2に示したように、小型の食品切断混合装置のこの実施形態は、表面カバー部材10、およびこの表面カバー部材10の下にある容器20を備えている。この実施形態では、表面カバー部材10は、容器20の上に脱着可能に取り付けられ、容器20にロックされたり容器20からロック解除されたりしてよい。容器20または表面カバー部材10のいずれか一方が回転すると、それがもう一方を同時に回転させる。表面カバー部材10の上方端部にはハンドル12が設けられ、容器20の下には底台50が設けられ、底台50は容器20に対して回転してよい。したがって、使用者は、ハンドル12を保持して表面カバー部材10を回転させ、容器20を回転させることができる。このようにして、容器20は底台50に対して回転する。その代わりに、使用者は、ハンドル12を保持し、ハンドルを動かさずに底台50を回転させることによって底台50と容器20との相対的な回転を実現してもよい。
図3に示したように、表面カバー部材10は、表面カバー11およびこの表面カバー11の下に固定された上部カバー15を備え、表面カバー11の上方端部にはハンドル12が設けられる。図4および図5に示したように、ハンドル12は、トランペット形状で、下方端部に貫通孔13を有し、ハンドル12の外側端部は開口し、ハンドル12の外側端部領域は、ハンドルの下端領域よりも大きい。換言すると、ハンドル12は、使用者がオリーブオイル、白砂糖、酢およびその他の調味料をこの開口を通して容器20の中に容易に加えられるように、上端の方が大きく開口している。
上部カバー15には貫通孔17が設けられ、この貫通孔は、上部カバー15の上面および下面を通り抜け、表面カバー11の貫通孔13と隣接して連通している。このようにして、表面カバー11の貫通孔13および上部カバー15の貫通孔17は、表面カバー部材10を通り抜ける貫通孔を共同で形成し、ハンドル12の上端の開口から加えられた調味料は、この2つの連通する貫通孔を通って容器20に入ることができる。
図6に示したように、表面カバー11の下面には複数の位置決め孔14が設けられる。図3に示したように、上部カバー15の上面には、上部カバーの上面から上向きに延びた複数の位置決め柱16が設けられる。表面カバー11を上部カバー15に取り付けるとき、各々の位置決め孔14は1つの位置決め柱16と結合する。このほか、表面カバー11の内壁には複数の結合スロット82が設けられ、上部カバー15の上方周縁には対応する数のバックル81が設けられ、各バックル81は結合スロット82に結合でき、それによって上部カバー15を表面カバー11の下にしっかりと固定する。このようにして、ハンドル12が回転すると、ハンドル12は表面カバー11および上部カバー15を一緒に回転させる。複数の結合スロット82は、表面カバー11の周縁に均等に分配され、複数のバックル81は、上部カバー15の周縁に均等に分配されていることが好ましい。
図3に示したように、容器20は、上方端部が開口しているボウル形状の本体である。容器20の周壁21は、操作中に使用者が食品の切断状況を観察できるように透明なポリメタクリル酸メチル(PMMA)またはガラスなどの透明な材料で作製されることが好ましい。容器20の中央には、底壁から上向きに延びた筒状のシャフトスリーブ22が設けられる。好ましくは、シャフトスリーブ22は、容器と一体化した本体を形成し、両端が開口している中空構造であり、その底部の開口は容器の底部を突き抜けている。このほか、容器20の内壁の上方端部の近くには環状の突起部が設けられ、この突起部は上部カバー15を設置するためのものである。容器20の開口端部の内縁には複数のロックラッチ25が設けられ、上部カバー15の外周壁にはこれに対応する複数のロック溝18が設けられ、各ロックラッチ25はロック溝18の内部にロックされ、それによって上部カバー15と容器20とのロックを実現する。容器20の内部にあるソースが容器20と上部カバー15との間の間隙から流れ出るのを防止するため、シールリング26が上部カバー15の下方端部に設けられ、上部カバー15と容器20との間でクランプされる。シールリング26は、ゴムまたはその他の材料で作製されてよい。
容器20の内壁には均等に分配された複数の凸状隆部起24が設けられ、容器20の内壁から内向きに径方向に突出している。このようにして、容器20の内部にあるバニラおよびその他の食材が切り刻まれると、凸状隆起部24は、食品がナイフ支持部30の回転方向に回転するのをいくらか停止でき、それによって食品を十分に切断して切断効率を上げるのが容易になる。
容器20の下には、少なくとも1つの動力伝達ギアを有するギア部材60が設けられる。この実施形態では、ギア部材60は、ギア表面カバー61、ギア下カバー65、およびギア表面カバー61とギア下カバー65との間にある複数の動力伝達ギア69を備えている。図3および図8に示したように、貫通孔62がギア表面カバー61の中央に設けられ、容器20の底にある貫通孔に合致し、ギア表面カバー61の下面には複数のロックラッチ64が設けられる。ギア下カバー65には、対応する数のギア座66が設けられ、各々の動力伝達ギア69はギア座66に取り付けられ、ギア座66上でその動力伝達ギア自体の軸周りに回転してよい。この実施形態では、複数の動力伝達ギア69は互いに係合していない。つまり、2つの隣接する動力伝達ギア69どうしの間には間隙があるため、1つの動力伝達ギア69が回転しても別の動力伝達ギア69を直接駆動することはない。ギア表面カバー61の下面でロックラッチ64に結合している複数のスプリングボルト67が、ギア下カバー65の上面に設けられ、各々のスプリングボルト67が1つのロックラッチ64の内部でロックされてよく、それによって、ギア表面カバー61とギア下カバー65との間で各ギアが回転するのを妨害せずにギア表面カバー61とギア下カバー65との間の固定を実現する。
図7および図8に示したように、ギア表面カバー61の縁近くの場所に、均等に分配された複数の鍵孔63が周に沿って設けられ、容器20の下面にはそれに対応する複数のロックラッチ23が設けられ、各ロックラッチ23は鍵孔63と結合し、それによってギア表面カバー61を容器の底に固定する。容器20が回転すると、容器はギア表面カバー61を回転させる。ギア表面カバー61はギア下カバー65に固定されているため、ギア下カバー65は容器20と一緒に回転する。
場合によっては、前述したギア表面カバー61は、容器20の底に一体化して形成されてもよい。
ギア部材60は中心シャフト70をさらに備え、中心シャフト70の底部には歯72が固定した形で設けられ、1つ1つの動力伝達ギア69それぞれと係合するため、動力伝達ギア69が回転すると、この動力伝達ギアは歯72を回転させ、それによって中心シャフト70を動力伝達ギアと一緒に回転させる。歯の付いた動力伝達部73が中心シャフト70の上端に固定した形で設けられ、ギア表面カバー61の貫通孔62を上向きに通ってから容器20のシャフトスリーブ22に入り、中心シャフト70の下方端部にある歯72は、ギア表面カバー61とギア下カバー65との間にある。
容器20の下にはディスク状の底台50が設けられ、底台50の内壁には1つの歯52からなる円が周方向に設けられ、各動力伝達ギア69と係合する。このようにして、底台50が回転するとき、底台は、底台の歯52と係合している動力伝達ギア69を作動させ、中心シャフト70の歯72の力によって中心シャフト70を回転させることができる。底台50の外面には滑り止め模様51がある。滑り止め模様51は、軟性プラスチックで作製され、底台50を支持体に対して摺動させるのではなく回転させるように底台50の外面全体に施されていることが好ましい。
底台50の中央には位置決め柱53が設けられる。位置決め柱は、図8に示したように、底台50の底壁から上向きに底台50の軸方向に沿って延びている。ギア下カバー65の中央部分には位置決め孔68が設けられ、位置決め孔68には位置決め柱53が挿入されてよく、それによって底台50およびギア下カバー65の相対的な位置決めを実現する。位置決め柱53の先端には、互いに離れている複数の弾性指状部分531が形成され、各々の指状部分531は、歯の付いたヘッド部を有し、本体から内向きに周方向に突出している環状フランジ681が位置決め孔68の内部に設けられ、組み立てた状態では指状部分531の歯の付いたヘッド部と係合する。位置決め柱53と位置決め孔68とが結合することにより、底台50がギア下カバー65から落下するのを防止できるが、この結合によって底台50がギア下カバー65に対して周方向に回転するのを制限されることはないため、底台50とギア部材60との相対的な回転が実現されれば底台50と容器20との相対的な回転は実現される。
容器20の内部にはナイフ支持部材が設けられる。この実施形態では、ナイフ支持部材は、ナイフ支持部30およびナイフ支持部30にある掃除スクレーパ40を備えている。図3に示したように、ナイフ支持部30は、筒状体31であり、複数の刃32が筒状体31の周壁の様々な高さに設けられ、各刃32は、コネクタ33を介して固定する形で筒状体31に接続されている。筒状体31が回転すると、筒状体は、容器20の内部で刃32をナイフ支持部30の軸周りに回転させることができる。
掃除スクレーパ40は、ナイフ支持部30と上部カバー15との間にあり、上部カバー15の下面に隣接している。図6に示したように、掃除スクレーパ40の上端には位置決め柱41が設けられ、互いに離れている複数の弾性指状部分が先端に形成され、各指状部分は歯の付いたヘッド部を有し、上部カバー15の中央には位置決め孔19が設けられ、位置決め柱41は位置決め孔19に挿入されてよい。本体から内向きに周方向に突出している環状フランジが位置決め孔19の内部に設けられ、組み立てた状態では位置決め柱41の指状部分の歯の付いたヘッド部と係合し、掃除または修理をするために必要に応じて取り外されてよい。掃除スクレーパ40は、2つのそぎ落とし部品42を直線上に有し、各そぎ落とし部品42の端部は屈曲して屈曲部43になっている。屈曲部43は容器20の内壁に隣接することが好ましい。このようにして、掃除スクレーパ40は、容器20の内壁に付着した食品、特に上部カバー15の下面に溜まった食品および容器20の内壁に付着している食品をそぎ落とすことができ、上部カバー15の内面および容器20の内壁に食品が溜まるのを回避できる。
掃除スクレーパ40は、図10に示したようにナイフ支持部30と一緒に回転する。ナイフ支持部30の上方端部には第1の動力伝達側34が周上に設けられる。すなわち、複数の凸部と凹部が第1の動力伝達側34に設けられ、概ね波形になっている。それに対応して掃除スクレーパ40の下方端部には第2の動力伝達側45が設けられ、この第2の動力伝達側も概ね波形の複数の凸部と凹部を有している。掃除スクレーパ40がナイフ支持部30の上に取り付けられると、第1の動力伝達側34は第2の動力伝達側45に結合される。換言すると、第1の動力伝達側34の凸部は第2の動力伝達側45の凹部と係合し、第2の動力伝達側45の凸部は第1の動力伝達側34の凹部と係合する。したがって、掃除スクレーパ40はナイフ支持部30と一緒に回転してよい。その結果、ナイフ支持部30にある刃が食品を切り刻んでいる間、掃除スクレーパ40は上部カバー15の下面および容器20の内壁に溜まっている食品をそぎ落として食品を余すことなく切り刻む。
ナイフ支持部30の内壁と容器20のシャフトスリーブ22の外壁との摩擦によって起きるナイフ支持部30およびシャフトスリーブ22の損傷を避けるため、摩耗防止スリーブ27が備えられ、この摩耗防止スリーブは、両端が開口している中空構造である。図3に示したように、摩耗防止スリーブ27は、筒状体271、および筒状体の上方端部の縁から外向きに径方向に延びる環状フランジ272を備えている。環状フランジ272の外径は、シャフトスリーブ22の外径より大きいが、ナイフ支持部30の筒状体31の内径より小さい。摩耗防止スリーブ27の筒状体271は、シャフトスリーブ22の内部に位置し、中心シャフト70を内チャンバに自由に通過させる。摩耗防止スリーブ27の環状フランジ272はシャフトスリーブ22の上端に位置し、摩耗防止スリーブ27は全体がナイフ支持部30の筒状体31に受け入れられる。
図9に示したように、ナイフ支持部30の筒状体31が摩耗防止スリーブ27を被覆した後、摩耗防止スリーブ27の環状フランジ272は、ナイフ支持部30の筒状体31の内壁とシャフトスリーブ22の外壁との間に間隙を形成する。このようにして、ナイフ支持部30は、回転するときにシャフトスリーブ22との摩擦を起こさずに、ナイフ支持部30およびシャフトスリーブ22の損傷を効果的に回避できる。
図9に示したように、中心シャフト70の上方部分は摩耗防止スリーブ27の内部に位置し、摩耗防止スリーブ27の環状フランジ272はシャフトスリーブ22の上方端部に維持され、環状フランジの支持部はシャフトスリーブ22の中に収まり、ナイフ支持部30の筒状体31は環状フランジ272およびシャフトスリーブ22を包囲し、環状フランジ272はナイフ支持部30の筒状体31とシャフトスリーブ22との間にある。中心シャフト70の上方端部にある歯の付いた動力伝達部73は、ナイフ支持部の筒状体31の内部にあるロック溝311に脱着可能に固定され接続される。動力伝達ギアが中心シャフト70を回転させると、動力伝達ギアは、動力伝達部73の力によってナイフ支持部30をさらに回転させ、それによってナイフ支持部30をシャフトスリーブ22に対して回転させることを実現する。
容器20の内部にあるエキスがシャフトスリーブ22の貫通孔を通ってギア部材60に流れ込むのを防止するため、シャフトスリーブ22は、特定の高さがある必要がある。すなわち、シャフトスリーブ22は、容器20の下面から特定の高さの所に上向きに延びていなければならない。
小型の食品切断混合装置を使用している間、表面カバー部材10は、食材の処理および掃除を行うために容器20に脱着可能に接続される。ギア部材60は容器20の下に固定され、底台50は、ギア部材60に接続されてギア部材60を内包しており、容器20に対して回転してよい。底台はディスク状のため、底台の側壁と底壁との間の移行部は弓状になっている。
この特有の構造により、本考案が提供する小型の食品切断混合装置は、異なる回転手段を実現できる。本考案が提供する小型の食品切断混合装置のいくつかの回転手段を説明するために以下の実施例を記載する。
実施例1:使用者は、食品が入った小型の食品切断混合装置を支持面(平面でも平面でなくてもよい)に置き、容器20のハンドル12を保持し、特定の力で本体を支持面に対して押しつけた後、容器を任意の外側方向に押す。底台50は支持面上で回転し、使用者の手に保持されている容器20は、回転している底台50に対して静止している。小型の食品切断混合装置の表面カバー部材は容器およびギア部材に固定され接続されているため、底台が回転すると、底台と係合している動力伝達ギアが回転させられ、中心シャフトおよびナイフ支持部材がさらに回転させられて食品の切断を実現する。
実施例2:使用者は、食品が入った小型の食品切断混合装置の底台を手のひらの上に静止させ保持し、もう一方の手で容器を回転させる。前段落と同じくギア一式が回転し、それによってナイフ支持部材を回転させる。
実施例3:使用者は、ハンドル12を保持し、小型の食品切断混合装置を支持面上に傾斜させて置く。その際、底台50と支持面との間には接触点が1箇所しかない。使用者は、ハンドル12を保持し、弓状の軌道を形成するようにハンドルを外向きに押してよい。押している間、底台と支持面との間に摩擦力が発生するにつれて底台50の滑り止め模様51が回転するが、容器は相対的に静止したままになり、それによって底台50と容器20との相対的な回転を実現する。底台の回転によりギア一式が回転し、それによってナイフ支持部30および掃除スクレーパ40が回転する。
ギア部材の動力伝達ギアは、底台の内壁にある歯からなる円と係合するため、底台または容器が回転すると動力伝達ギアが作動し、それによってナイフ支持部材が回転して食品を切断する。したがって、使用者は、その場の環境に応じてハンドルを保持するか底台を回転させるかのいずれかの操作方式を選択できる。
食品の切断中に、切断された食品または切断されていない食品が容器の上方に溜まることがある。ナイフ支持部30と一緒に回転している掃除スクレーパ40は、上部カバー15の下面または容器20の内壁に溜まった食品をそぎ落とすことができる。
食品の切断中に、使用者は、オリーブオイル、白砂糖または酢およびその他の調味料をハンドル12の開口を介して容器に加えることもできる。ハンドル12はトランペット形状で、ハンドルの下方端部にある貫通孔13の断面積は小さいため、切断されたバニラおよび容器20の中に加えられた調味料から形成されたエキスは、容器の上方端部にある貫通孔から流れ出ることはほとんどできない。
明らかに、使用者は小型の食品切断混合装置を様々な手段で回転させることができ、容器と底台との相対的な回転により、ナイフ支持部が容器内で回転し、小型の食品切断混合装置の動作中に食品の切断を実現する。操作は極めて単純で使い勝手がよく、調味料の追加は極めて容易である。使用者は、ソースが容器から流れ出るのを心配することがなく、料理が一層楽しくなる。
もちろん、上記の実施形態は本考案の好適な実施形態に過ぎず、実際の用途に様々な変更を加えてもよい。例えば、4つだけではなく1つ動力伝達ギアまたは複数の動力伝達ギアをギア部材に設けてもよいし、あるいは容器の側壁は透明の材料で作製されなくてもよいし、あるいはナイフ支持部と掃除スクレーパとの結合は2つの動力伝達側を介して実現されずに、ピンと孔との結合またはその他のロックラッチ手段によって実現されてもよい。このような変更も、本考案の請求項の保護範囲内に含まれるものとする。