JP3213787U - メタル調可撓管 - Google Patents
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Abstract
【課題】金属層で覆うことなく光沢が有る金属の質感を得るメタル調可撓管を提供する。【解決手段】軟質材料で形成される内層1と、内層1の外周面に沿って巻き付けられる補強線材2と、補強線材2の外側を覆うように内層1と同じ伸び率の軟質材料で形成される外層3と、補強線材2と外層3の間に内層1と同じ伸び率の軟質材料で形成される中間層4と、を備え、外層3は、金属色の顔料を外層3の表面全体が金属色となるように配合し、中間層4は、補強線材2の肉厚を吸収するように厚肉に形成される。【選択図】図1
Description
本考案は、例えばシャワーホースなどとして用いられる、その外観が金属色のメタル調可撓管に関する。
従来、この種のメタル調可撓管として、軟質樹脂製のキャリヤーホースと、アルミニウムが蒸着された金属層及び接着層を有する温間スタンピングシートと、無色透明な軟質樹脂製の外側ホースと、を備え、前記接着層で前記キャリヤーホースの外側面を覆うように前記温間スタンピングシートが接着され、前記温間スタンピングシート上に前記外側ホースが一体的に成形されることで、前記金属層を保護したシャワー用ホースがある(例えば、特許文献1参照)。
そして、キャリヤーホースは、押出し成形の間まだ軟らかい材料内に、マルチフィラメント糸が螺旋状に交差した糸補強部を圧入して埋設することにより、キャリヤーホースの表面に溝状の凹部をマルチフィラメント糸に沿って有している。このキャリヤーホースに埋設された糸補強部に基づいて、シャワー用ホースの表面には螺旋状に交差する溝状の凹部が形成されている。
そして、キャリヤーホースは、押出し成形の間まだ軟らかい材料内に、マルチフィラメント糸が螺旋状に交差した糸補強部を圧入して埋設することにより、キャリヤーホースの表面に溝状の凹部をマルチフィラメント糸に沿って有している。このキャリヤーホースに埋設された糸補強部に基づいて、シャワー用ホースの表面には螺旋状に交差する溝状の凹部が形成されている。
しかし乍ら、このような従来のシャワー用ホースでは、軟質樹脂製のキャリヤーホースの表面全体に金属層を接着層で固く結合しているが、金属層と軟質樹脂製ホースとでは、それらの曲げ変形や引張り変形や温度変化に伴う伸び量が大きく異なるため、軟質樹脂製ホースの変形に金属層が追従できない。
それにより、長期間に亘り使用すると金属層にひび割れや亀裂が発生し、そこから接着層を通って軟質樹脂製ホースの表面との間に湯水などが浸入してしまい、軟質樹脂製ホースの表面より金属層が剥離してしまうという問題があった。
また、シャワー用ホースの表面に溝状の凹部が形成されるため、水垢や湯垢などの異物が溝状の凹部に溜まって付着する可能性が高い。しかも、このような溝状の凹部に溜まった水垢や湯垢などの異物は、清掃で簡単に落とすことが困難であるため、不潔になり易く、長期の使用に伴って外観を低下させてしまうという問題もあった。
それにより、長期間に亘り使用すると金属層にひび割れや亀裂が発生し、そこから接着層を通って軟質樹脂製ホースの表面との間に湯水などが浸入してしまい、軟質樹脂製ホースの表面より金属層が剥離してしまうという問題があった。
また、シャワー用ホースの表面に溝状の凹部が形成されるため、水垢や湯垢などの異物が溝状の凹部に溜まって付着する可能性が高い。しかも、このような溝状の凹部に溜まった水垢や湯垢などの異物は、清掃で簡単に落とすことが困難であるため、不潔になり易く、長期の使用に伴って外観を低下させてしまうという問題もあった。
このような課題を達成するために本考案に係るメタル調可撓管は、外観が金属色のメタル調可撓管であって、軟質材料で形成される内層と、前記内層の外周面に沿って巻き付けられる補強線材と、前記補強線材の外側を覆うように前記内層と同じ伸び率の軟質材料で形成される外層と、前記補強線材と前記外層の間に前記内層と同じ伸び率の軟質材料で形成される中間層と、を備え、前記外層は、金属色の顔料を前記外層の表面全体が金属色となるように配合し、前記中間層は、前記補強線材の肉厚を吸収するように厚肉に形成されることを特徴とする。
以下、本考案の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
本考案の実施形態に係るメタル調可撓管Aは、図1に示すように、例えばシャワーホースなどとして用いられる、可撓性を有し且つ外観が金属色のホースやチューブなどである。
詳しく説明すると、本考案の実施形態に係るメタル調可撓管Aは、可撓性材料で形成される内層1と、内層1の外周面1aに沿って巻き付けられる補強線材2と、補強線材2の外側を覆うように形成される外層3と、を主要な構成要素として備えている。
本考案の実施形態に係るメタル調可撓管Aは、図1に示すように、例えばシャワーホースなどとして用いられる、可撓性を有し且つ外観が金属色のホースやチューブなどである。
詳しく説明すると、本考案の実施形態に係るメタル調可撓管Aは、可撓性材料で形成される内層1と、内層1の外周面1aに沿って巻き付けられる補強線材2と、補強線材2の外側を覆うように形成される外層3と、を主要な構成要素として備えている。
内層1は、例えば塩化ビニル樹脂などの軟質合成樹脂やシリコーンゴムやその他のゴムなどの軟質材料で可撓性を有する管状に形成される。
内層1の具体例として図示例の場合には、塩化ビニル樹脂などの熱可塑性樹脂に、適度に柔らかくするための可塑剤、加工時および使用期間中の劣化を防ぐための安定剤、その他の滑剤や充填剤や加工助剤や改良材などが所定比率で添加されたものを用い、例えば押出成形機により押出成形するなどして溶融状態の円筒体を連続形成し、それを冷却し固化させることで構成される。
内層1の具体例として図示例の場合には、塩化ビニル樹脂などの熱可塑性樹脂に、適度に柔らかくするための可塑剤、加工時および使用期間中の劣化を防ぐための安定剤、その他の滑剤や充填剤や加工助剤や改良材などが所定比率で添加されたものを用い、例えば押出成形機により押出成形するなどして溶融状態の円筒体を連続形成し、それを冷却し固化させることで構成される。
補強線材2は、内層1の外周面1aに沿って螺旋状又は網状に巻き付けられることにより、メタル調可撓管Aの内部に埋設される補強層を構成して、耐圧性能や保形性能などの物性を向上させるものである。
補強線材2としては、例えばポリエステルやナイロン(登録商標)やアラミドなどの合成樹脂製繊維からなる補強糸2aが主に用いられる。その他には、ステンレスなどの金属線又はそれに類する硬質材料からなるコイルなどを用いることもできる。補強糸2aとしては、複数本の細い合成樹脂製繊維を撚り合わせたマルチフィラメント、一本の合成樹脂製繊維からなるモノフィラメント(monofilament:単繊維)、テープ状の合成樹脂製繊維からなるフラットヤーン(又はテープヤーン)などがある。
補強線材2の具体例として図示例の場合には、マルチフィラメントからなる補強糸2aを内層1の外周面1aに沿ってそれぞれ螺旋状に巻き付けることにより、網状のブレード構造としている。
また、その他の例として図示しないが、補強線材2の補強糸2aとしてマルチフィラメントに代えモノフィラメントやフラットヤーンを螺旋状又は網状に巻き付けたり、補強糸2aなどを内層1の外周面1aに沿ってニット編みすることで中空円筒形の網状に編み込んだり変更することも可能である。
補強線材2としては、例えばポリエステルやナイロン(登録商標)やアラミドなどの合成樹脂製繊維からなる補強糸2aが主に用いられる。その他には、ステンレスなどの金属線又はそれに類する硬質材料からなるコイルなどを用いることもできる。補強糸2aとしては、複数本の細い合成樹脂製繊維を撚り合わせたマルチフィラメント、一本の合成樹脂製繊維からなるモノフィラメント(monofilament:単繊維)、テープ状の合成樹脂製繊維からなるフラットヤーン(又はテープヤーン)などがある。
補強線材2の具体例として図示例の場合には、マルチフィラメントからなる補強糸2aを内層1の外周面1aに沿ってそれぞれ螺旋状に巻き付けることにより、網状のブレード構造としている。
また、その他の例として図示しないが、補強線材2の補強糸2aとしてマルチフィラメントに代えモノフィラメントやフラットヤーンを螺旋状又は網状に巻き付けたり、補強糸2aなどを内層1の外周面1aに沿ってニット編みすることで中空円筒形の網状に編み込んだり変更することも可能である。
外層3は、内層1と同じ伸び率の軟質材料に顔料3cを配合するなどして、その外側表面3aの全体に亘り分散させた管状に形成することにより、多数の顔料3cがほぼ均一に配置されて、表面3aの全体の外観が金属色になるように構成されている。
金属色の顔料3cとしては、鉱物などからなる粒状体の表面を、例えばアルミニウム粉末などの金属色材料でコーティングして一体化されたものや、それに類似する構造のものが用いられる。
外層3の具体例として図示例の場合には、内層1と同じ塩化ビニル樹脂などの軟質合成樹脂やシリコーンゴムやその他のゴムなどの軟質材料を、押出成形機により押出成形するなどして溶融状態の円筒体が連続形成され、それを冷却し固化させることで、補強線材2の外側に一体的に積層形成されている。
また、その他の例として図示しないが、外層3の外側を覆うように外層3と同じ伸び率の透明又は半透明な軟質材料で形成される被覆層を備えることも可能である。この被覆層は、外層3の金属色の顔料3cを透過するように積層されるため、外観が金属色になると同時に、外層3の金属色の顔料3cが外気や水分などと接触しないため、金属色の顔料3cが変色し難くなって長期に亘り保護される。この被覆層を有色の透明や半透明に変更することにより、外層3の顔料3cの金属色が被覆層の有色透明を透過して、外観が任意な色の金属色になり、金属色の光沢を保ちながら多色化することもできる。
金属色の顔料3cとしては、鉱物などからなる粒状体の表面を、例えばアルミニウム粉末などの金属色材料でコーティングして一体化されたものや、それに類似する構造のものが用いられる。
外層3の具体例として図示例の場合には、内層1と同じ塩化ビニル樹脂などの軟質合成樹脂やシリコーンゴムやその他のゴムなどの軟質材料を、押出成形機により押出成形するなどして溶融状態の円筒体が連続形成され、それを冷却し固化させることで、補強線材2の外側に一体的に積層形成されている。
また、その他の例として図示しないが、外層3の外側を覆うように外層3と同じ伸び率の透明又は半透明な軟質材料で形成される被覆層を備えることも可能である。この被覆層は、外層3の金属色の顔料3cを透過するように積層されるため、外観が金属色になると同時に、外層3の金属色の顔料3cが外気や水分などと接触しないため、金属色の顔料3cが変色し難くなって長期に亘り保護される。この被覆層を有色の透明や半透明に変更することにより、外層3の顔料3cの金属色が被覆層の有色透明を透過して、外観が任意な色の金属色になり、金属色の光沢を保ちながら多色化することもできる。
そして、補強線材2と外層3の間には、中間層4が備えられ、補強線材2の全体を中間層4で覆うことが好ましい。
中間層4は、外層3と同様に内層1と同じ伸び率の軟質材料で、補強線材2の肉厚を吸収するように厚肉に形成されている。すなわち、中間層4の肉厚を、補強線材2の肉厚よりも厚く形成することで、補強線材2の配置箇所のみ現れる糸筋が、中間層4の外周面4aにおいて凸状に現れることを防止している。
中間層4の具体例として図示例の場合には、外層3と同様に内層1と同じ塩化ビニル樹脂などの軟質合成樹脂やシリコーンゴムやその他のゴムなどの軟質材料を、押出成形機により押出成形するなどして溶融状態の円筒体が連続形成され、それを冷却し固化させて一体的に形成している。それにより、中間層4の内周面が補強線材2及び内層1の外周面1aと全周に亘って接触するとともに、中間層4の外周面4aが平滑となるように積層される。
さらに、中間層4の色は、その内側に配置した補強線材2が外層3側から透視できないように不透明にすることが好ましい。
中間層4の着色方法としては、金属色の顔料3cが配合された外層3の銀色に近い色となるように、透明な軟質材料に灰色などの顔料(図示しない)を配合するなどして、中間層4の外観が明度の低い無彩色や有彩色に着色することが好ましい。それにより、補強線材2が配置された箇所のみ現れる糸筋が、外層3側から透けて見えなくなる。
なお、図示しないが中間層4を備えず、補強線材2の外側に厚肉の外層3を接触するように積層することも可能である。
中間層4は、外層3と同様に内層1と同じ伸び率の軟質材料で、補強線材2の肉厚を吸収するように厚肉に形成されている。すなわち、中間層4の肉厚を、補強線材2の肉厚よりも厚く形成することで、補強線材2の配置箇所のみ現れる糸筋が、中間層4の外周面4aにおいて凸状に現れることを防止している。
中間層4の具体例として図示例の場合には、外層3と同様に内層1と同じ塩化ビニル樹脂などの軟質合成樹脂やシリコーンゴムやその他のゴムなどの軟質材料を、押出成形機により押出成形するなどして溶融状態の円筒体が連続形成され、それを冷却し固化させて一体的に形成している。それにより、中間層4の内周面が補強線材2及び内層1の外周面1aと全周に亘って接触するとともに、中間層4の外周面4aが平滑となるように積層される。
さらに、中間層4の色は、その内側に配置した補強線材2が外層3側から透視できないように不透明にすることが好ましい。
中間層4の着色方法としては、金属色の顔料3cが配合された外層3の銀色に近い色となるように、透明な軟質材料に灰色などの顔料(図示しない)を配合するなどして、中間層4の外観が明度の低い無彩色や有彩色に着色することが好ましい。それにより、補強線材2が配置された箇所のみ現れる糸筋が、外層3側から透けて見えなくなる。
なお、図示しないが中間層4を備えず、補強線材2の外側に厚肉の外層3を接触するように積層することも可能である。
このような本考案の実施形態に係るメタル調可撓管Aによると、図1に示されるように、外層3は金属色の顔料3cを外層3の表面3a全体が金属色となるようにほぼ均一に配合するため、外層3の外観は全体的に光沢がある金属色となる。
したがって、金属層で覆うことなく光沢が有る金属の質感を得ることができる。
その結果、軟質樹脂製ホースの表面全体を覆うように金属層が接着される従来のものに比べ、内層1及び外層3の曲げ変形や引張り変形や温度変化に伴って両者の伸び量に差が全くないため、内層1と外層3が補強線材2を挟んで層間剥離することがなく、金属的な輝きを長期に亘り保持できるとともに柔軟性を維持して、商品価値の向上が図れる。
特に、補強線材2と外層3の間には、内層1と同じ伸び率の軟質材料で形成される中間層4を、補強線材2の肉厚が吸収されるように厚肉に形成している。
このため、補強線材2の有無によって、外層3の表面3a全体に凹凸ができない。
したがって、外層3の表面3a全体が平滑状態で光沢の有る金属の質感を得ることができる。
その結果、シャワー用ホースの表面に溝状の凹部が形成される従来のものに比べ、外層3の表面3aに水垢や湯垢などの異物が付着し難く、しかも簡単な清掃で汚れが落ち、長期に亘って清潔に保てる。
したがって、金属層で覆うことなく光沢が有る金属の質感を得ることができる。
その結果、軟質樹脂製ホースの表面全体を覆うように金属層が接着される従来のものに比べ、内層1及び外層3の曲げ変形や引張り変形や温度変化に伴って両者の伸び量に差が全くないため、内層1と外層3が補強線材2を挟んで層間剥離することがなく、金属的な輝きを長期に亘り保持できるとともに柔軟性を維持して、商品価値の向上が図れる。
特に、補強線材2と外層3の間には、内層1と同じ伸び率の軟質材料で形成される中間層4を、補強線材2の肉厚が吸収されるように厚肉に形成している。
このため、補強線材2の有無によって、外層3の表面3a全体に凹凸ができない。
したがって、外層3の表面3a全体が平滑状態で光沢の有る金属の質感を得ることができる。
その結果、シャワー用ホースの表面に溝状の凹部が形成される従来のものに比べ、外層3の表面3aに水垢や湯垢などの異物が付着し難く、しかも簡単な清掃で汚れが落ち、長期に亘って清潔に保てる。
次に、本考案の一実施例を図面に基づいて説明する。
この実施例は、図1に示すように、外層3の肉厚を中間層4の肉厚よりも薄く形成したものである。
ところで、本考案の実施例に係るメタル調可撓管Aが、シャワーヘッドや湯水混合栓などの吐水口に接続されるシャワーホースなどである場合には、シャワーヘッドや吐水口の接続口径が予め所定寸法に設定されているため、その内径(内層1の内径)と外径(外層3の外径)も同様に決められてしまう。
さらに、メタル調可撓管Aにおいて所定の耐圧性能や所定の許容曲げ半径などを維持するためには、内層1の肉厚や補強線材2の太さなどを減少変更することは困難である。
このような事情から、外層3の厚み(肉厚寸法)と中間層4の厚み(肉厚寸法)の合計は常に一定となるが、外層3の厚みと中間層4の厚みは、性能向上のために変更可能である。しかし、外層3の厚みと中間層4の厚みは反比例の関係となるという制約がある。
この実施例は、図1に示すように、外層3の肉厚を中間層4の肉厚よりも薄く形成したものである。
ところで、本考案の実施例に係るメタル調可撓管Aが、シャワーヘッドや湯水混合栓などの吐水口に接続されるシャワーホースなどである場合には、シャワーヘッドや吐水口の接続口径が予め所定寸法に設定されているため、その内径(内層1の内径)と外径(外層3の外径)も同様に決められてしまう。
さらに、メタル調可撓管Aにおいて所定の耐圧性能や所定の許容曲げ半径などを維持するためには、内層1の肉厚や補強線材2の太さなどを減少変更することは困難である。
このような事情から、外層3の厚み(肉厚寸法)と中間層4の厚み(肉厚寸法)の合計は常に一定となるが、外層3の厚みと中間層4の厚みは、性能向上のために変更可能である。しかし、外層3の厚みと中間層4の厚みは反比例の関係となるという制約がある。
そこで、品質に優れた外観が金属色のメタル調可撓管Aを製造する目的として、金属色の顔料3cが含まれる外層3の肉厚と中間層4の肉厚の理想的な比率と、外層3に配合される顔料3cの理想的な部数を求めるための実験を行った。
この実験では、メタル調可撓管Aとして図1に示されるように、内層1の肉厚が1.5mm、外層3の厚みと中間層4の厚みの合計値が1.5mmで、補強線材2として太さが560〜1,100デシテックスのポリエステル繊維からなる補強糸2aを網状に交差させてブレード構造としたものを用いた。
実験の結果、外層3の肉厚と中間層4の肉厚の理想的な比率は、3〜7:12〜8に設定することが好ましい。つまり、外層3の肉厚が0.3mmである時には中間層4の肉厚が1.2mmとなる。
さらに、外層3に配合される顔料3cの部数として、金属色の顔料3cが0.3重量部未満の場合には、金属色が透けて見えたり色むらが生じたりする。また金属色の顔料3cが1.2重量部よりも多い場合には、金属色の顔料3cの凝集が生じ易い。したがって、外層3に配合される顔料3cの部数は、外層3が100重量部に対して金属色の顔料3cを0.3〜1.2重量部にすることが好ましい。
このような比率及び部数に設定すれば、外層3の肉厚が最も薄い0.3mmで且つ外層3が100重量部に対して金属色の顔料3cを0.3重量部配合した場合でも、外層3の外観として光沢が有る金属の質感を得られ、所定の耐圧性能や所定の許容曲げ半径なども維持できることが解った。
特に、外層3が100重量部に対して金属色の顔料3cを0.5重量部配合した場合には、金属色の顔料3cの分散が安定し、且つ色むらが無い安定した金属の質感を得られることも解った。
この実験では、メタル調可撓管Aとして図1に示されるように、内層1の肉厚が1.5mm、外層3の厚みと中間層4の厚みの合計値が1.5mmで、補強線材2として太さが560〜1,100デシテックスのポリエステル繊維からなる補強糸2aを網状に交差させてブレード構造としたものを用いた。
実験の結果、外層3の肉厚と中間層4の肉厚の理想的な比率は、3〜7:12〜8に設定することが好ましい。つまり、外層3の肉厚が0.3mmである時には中間層4の肉厚が1.2mmとなる。
さらに、外層3に配合される顔料3cの部数として、金属色の顔料3cが0.3重量部未満の場合には、金属色が透けて見えたり色むらが生じたりする。また金属色の顔料3cが1.2重量部よりも多い場合には、金属色の顔料3cの凝集が生じ易い。したがって、外層3に配合される顔料3cの部数は、外層3が100重量部に対して金属色の顔料3cを0.3〜1.2重量部にすることが好ましい。
このような比率及び部数に設定すれば、外層3の肉厚が最も薄い0.3mmで且つ外層3が100重量部に対して金属色の顔料3cを0.3重量部配合した場合でも、外層3の外観として光沢が有る金属の質感を得られ、所定の耐圧性能や所定の許容曲げ半径なども維持できることが解った。
特に、外層3が100重量部に対して金属色の顔料3cを0.5重量部配合した場合には、金属色の顔料3cの分散が安定し、且つ色むらが無い安定した金属の質感を得られることも解った。
このような本考案の実施例に係るメタル調可撓管Aによると、外層3の肉厚が中間層4の肉厚よりも薄く形成されるため、外層3に配合される金属色の顔料3cの絶対量を減少させても、外層3の表面3aに沿って顔料3cが緻密に配置されて金属色がまばらにならない。
したがって、最小量の顔料3cで光沢が有る金属の質感を得ることができる。
その結果、多量の顔料3cが配合される外層3を肉薄に形成できるため、顔料3cの配合に伴う外層3の物性低下を防止することができて、全体的に耐圧性能や引っ張り強度などの品質向上が図れるという利点がある。
したがって、最小量の顔料3cで光沢が有る金属の質感を得ることができる。
その結果、多量の顔料3cが配合される外層3を肉薄に形成できるため、顔料3cの配合に伴う外層3の物性低下を防止することができて、全体的に耐圧性能や引っ張り強度などの品質向上が図れるという利点がある。
なお、前示実施例では、外層3の肉厚を中間層4の肉厚よりも薄く形成したが、これに限定されず、外層3の肉厚を中間層4の肉厚とほぼ同じにするなど変更しても良い。
1 内層 1a 外周面
2 補強線材 3 外層
3a 表面 3c 金属色の顔料
4 中間層
2 補強線材 3 外層
3a 表面 3c 金属色の顔料
4 中間層
Claims (4)
- 外観が金属色のメタル調可撓管であって、
軟質材料で形成される内層と、
前記内層の外周面に沿って巻き付けられる補強線材と、
前記補強線材の外側を覆うように前記内層と同じ伸び率の軟質材料で形成される外層と、
前記補強線材と前記外層の間に前記内層と同じ伸び率の軟質材料で形成される中間層と、を備え、
前記外層は、金属色の顔料を前記外層の表面全体が金属色となるように配合し、
前記中間層は、前記補強線材の肉厚を吸収するように厚肉に形成されることを特徴とするメタル調可撓管。 - 前記金属色の顔料が、粒状体の表面を金属色材料でコーティングして一体化したものであることを特徴とする請求項1記載のメタル調可撓管。
- 前記外層の肉厚を前記中間層の肉厚よりも薄く形成することを特徴とする請求項1又は2記載のメタル調可撓管。
- 前記中間層の色を、その内側に配置した前記補強線材が前記外層側から透視不能な不透明にすることを特徴とする請求項1、2又は3記載のメタル調可撓管。
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---|---|---|---|
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JP (1) | JP3213787U (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2021205691A1 (ja) * | 2020-04-06 | 2021-10-14 | 株式会社ブリヂストン | ホース |
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2017
- 2017-09-20 JP JP2017004303U patent/JP3213787U/ja active Active
Cited By (1)
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WO2021205691A1 (ja) * | 2020-04-06 | 2021-10-14 | 株式会社ブリヂストン | ホース |
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