JP3213351U - カテーテル - Google Patents

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Abstract

【課題】動物の皮下に留置されたまま一定の期間が経過しても、皮下の間質液成分のタンパク質やアミノ酸等の凝集塊により被覆されたり閉塞されることで、輸液等の作業が困難になることのないカテーテルを提供すること。【解決手段】カテーテル1は、動物の皮下に留置される先端部と、該先端部に連なる中間部を介して先端部と連通する後端部とを備えた中空の管からなる。カテーテル1の先端部は柔軟性および弾力性を有する。カテーテル1の先端部には、その内外を連通し、かつ、所定の長さを有する線状の切り込み10cが形成されている。切り込み10cは、カテーテル1の先端部の軸芯に沿う方向に延びるように形成されている。【選択図】図2

Description

本考案は、主に犬や猫等の動物の体内、特に皮下に経皮的に留置され、輸液または投薬等を繰り返し行うことができるカテーテルに関するものである。
特許文献1には、犬や猫等の動物の皮下に経皮的に留置され、輸液または投薬等を繰り返し行うためのカテーテルが記載されている。このカテーテルは、内腔チューブと該チューブの基端部に設けられたアダプタとを備えている。このカテーテルは、先端に先端口が開口していると共に、先端の近傍における一定の範囲に亘って長手方向に等間隔を隔てて複数の側口が穿設されている。このカテーテルを使用して犬や猫等の動物に対して輸液等を行う場合は、このカテーテルの先端側を動物の皮下に留置したのち、輸液または薬液が収容された収容袋等の接続部をカテーテルの後端側に接続して前記先端口および複数の側口を介して行われる。輸液等の作業が終了したら、動物の皮下に留置されたカテーテルは、次回の輸液等の作業を効率的に行うために、そのまま留置される。
これによって、次回、輸液等の作業を行う際は、前記収容袋等をカテーテルの後端側に接続するだけで直ちに輸液等の作業を開始することができる。
実用新案登録第3181637号
しかしながら、特許文献1に記載されたような従来のカテーテルでは、前回の輸液等の作業が行われてから次回の輸液等の作業が行われるまで動物の皮下に留置されたまま一定の期間が経過すると、皮下の間質液成分のタンパク質やアミノ酸等の凝集塊によりカテーテルの先端口および複数の側口が被覆されたり閉塞されてしまい、該カテーテルを使用して次回の輸液等の作業を行うことが困難になる虞があった。
本考案は、前述した問題を解消するためになされたもので、動物の皮下に留置されたまま一定の期間が経過しても、皮下の間質液成分のタンパク質やアミノ酸等の凝集塊により被覆されたり閉塞されることで、輸液等の作業が困難になることのないカテーテルを提供することを目的とする。
この目的を達成するために、本考案に係るカテーテルは、動物の皮下に留置される先端部と、該先端部に連なる中間部を介して前記先端部と連通する後端部とを備えた中空の管からなるカテーテルにおいて、前記先端部,中間部および後端部のうち少なくとも前記先端部は柔軟性および弾力性を有し、前記先端部には、その内外を連通し、かつ、所定の長さを有する線状の切り込みが形成され、前記切り込みは、前記先端部の軸芯に沿う方向に延びるように形成されていることを特徴とするものである。
請求項2に記載した考案に係るカテーテルは、請求項1に記載のカテーテルにおいて、前記先端部には、その内外を連通し、かつ、所定の開口面積を有する貫通孔が穿設され、前記切り込みは、前記先端部において、前記貫通孔が穿設された部位より前記後端部側に位置付けられていることを特徴とするものである。
請求項3に記載した考案に係るカテーテルは、請求項1または請求項2に記載のカテーテルにおいて、前記切り込みは、前記先端部において、その軸芯に沿う方向に所定の間隔を隔てた複数の部位にそれぞれ1つずつ形成され、隣り合う前記切り込み同士は、前記先端部の軸芯に沿う方向から見て該軸芯周りの互いに離間した位置にそれぞれ位置付けられていることを特徴とするものである。
本考案によれば、カテーテルの先端部,中間部および後端部のうち少なくとも先端部は柔軟性および弾力性を有し、その先端部には、その内外を連通し、かつ、所定の長さを有する線状の切り込みが形成されている。該切り込みは、カテーテルの内外の圧力差がないときは閉口しているので、皮下の間質液成分のタンパク質やアミノ酸等の凝集塊によって被覆されたり閉塞されることはない。
また、本考案によれば、線状の切り込みは、カテーテルの先端部の軸芯に沿う方向に延びるように形成されているので、軸芯に直交する方向に延びるように形成された場合と比較して、カテーテルの強度を大きく低下させずに済む。
請求項2に記載の考案によれば、カテーテルの先端部には、切り込みだけでなく貫通孔も設けられているので、皮下の間質液成分のタンパク質やアミノ酸等の凝集塊によって貫通孔が被覆されたり閉塞されていない間は、貫通孔を介して輸液等の注入作業を行うことができる。それゆえ、注入のために加える圧力を無用に大きく設定しなくて済む。
また、切り込みは、貫通孔が穿設された部位よりカテーテルの後端部側に位置付けられている。このため、仮に、皮下の間質液成分のタンパク質やアミノ酸等の凝集塊によって貫通孔自体が被覆されたり閉塞され、かつ、貫通孔の近傍におけるカテーテルの内部も閉塞されたとしても、切り込みが閉口していれば切り込み自体が被覆されたり閉塞されることはなく、カテーテルの後端から切り込みまでのカテーテルの内部通路が閉塞されることもない。
請求項3に記載の考案によれば、隣り合う切り込み同士は、カテーテルの軸芯に沿う方向から見て該軸芯周りの互いに離間した位置にそれぞれ位置付けられているので、軸芯周りの互いに近接した位置に位置付けられる場合と比較して、カテーテルの強度を隣り合う切り込みにより大きく低下させずに済む。
(1)図は本考案の実施の形態に係るカテーテルを示した図であり、(2)図は同カテーテルを生体内に挿入する際に補助するスタイレットを示した図である。 図1の(1)図に示すカテーテルを、拡大して示すと共に先端部を破断して示した図である。 (1)ないし(6)図は、図2における矢視A−A線,矢視B−B線,矢視C−C線,矢視D−D線,矢視E−E線および矢視F−F線に沿う各断面をそれぞれ拡大して示した図である。 図1の(2)図に示すスタイレットを拡大して示した図である。 図1の(1)図に示すカテーテルに、図1の(2)図に示すスタイレットを挿入して組み付けた状態を、拡大して示すと共に先端部を破断して示した図である。 カテーテルを使用して皮下輸液を行っている状態を示した図である。
以下、本考案に係る実施の形態を図1ないし図6を参照して詳細に説明する。図1において符号1で示すものは、本実施の形態に係るカテーテルの一例である。なお、図1ないし図6において図3以外の図については、作図の都合上、長尺な部材は、その長手方向の一部を省略して示している。以下の説明でカテーテル1に関して使用する先端・後端の語句は、図1の(1)図に基づいたものとし、同(1)図においてカテーテル1の左方を先端側、右方を後端側とする。また、カテーテル1を構成する各構成部分に関して使用する先端・後端の語句についても、同様に同(1)図に基づいたものとし、各構成部分により構成されたカテーテル1を同(1)図に示す方向から見たときの各構成部分における部位を指すものとする。
このカテーテル1は、犬および猫等の動物が腎不全により腎臓が正常に機能せず脱水症状になってしまった場合に、水分を摂取するために行われる皮下輸液に供することができるものである。また、カテーテル1は、皮下輸液以外の用途として、例えば、薬剤を動物の体内に注入する投薬等にも供することができる。
カテーテル1は、その長手方向で大別すると、犬および猫等の動物の皮下に留置される先端部1aと、該先端部1aに連なる中間部1bと、該中間部1bに連なると共に該中間部1bを介して先端部1aと連通する後端部1cとからなる。一方、カテーテル1を構成する部材としては、図2に示すように、中空の管からなるカテーテル本体3と、該カテーテル本体3の後端部の外周部に嵌合された中空の管からなる補強管5と、該補強管5の後端部の外周部に嵌合されたコネクタ7と、カテーテル本体3の長手方向中途部の外周部に先端部が嵌合され後端部が補強管5の先端部の外周部に嵌合された中空の管からなる樹脂製のマウント9とを備えている。
カテーテル本体3は、中空管10と、該中空管10の先端部内に嵌合された、円錐台状の外形を有する係止部材11とを備えている。中空管10は、その先端部のみが先細に形成されて先細部10aが設けられており、該先細部10aの内周部に係止部材11が配設されている。
前記補強管5,マウント9およびカテーテル本体3の中空管10の横断面の外形形状は、それぞれ円形に形成されている。中空管10は、その先細部10aを除き、外径が1ないし3ミリメートルにおける何れかの寸法に、長さが100ないし300ミリメートルにおける何れかの寸法にそれぞれ設定され、補強管5は、外径が2.5ないし5ミリメートルにおける何れかの寸法に、長さが20ないし50ミリメートルにおける何れかの寸法にそれぞれ設定されている。カテーテル本体3の中空管10および補強管5は、ポリウレタン,ナイロンエラストマー,ポリ塩化ビニルまたはシリコンゴム等の、柔軟性および弾力性を有する素材でそれぞれ構成されている。
係止部材11は、カテーテル本体3の中空管10および補強管5の素材より硬質のポリウレタン,ナイロンエラストマー,ポリ塩化ビニルまたはシリコンゴム等の素材で構成されている。カテーテル本体3の中空管10は、その先端部に熱を加えることで先細に変形されて先細部10aが形成されており、先細部10a内に嵌合された係止部材11は、カテーテル本体3が先細に変形されることでその先細部3aの内周面に密着して強固に結着されている。係止部材11の軸芯に沿って穿設された貫通孔11aを介してカテーテル本体3の内外が連通されている。
また、カテーテル本体3の先端から一定の距離だけ離間した部位には、カテーテル本体3の軸芯に沿う方向に沿って互いに等間隔を隔てて3個の貫通孔10bが穿設されている。各貫通孔10bは、所定の開口面積を有し、カテーテル本体3の内外を連通する。隣り合う貫通孔10b同士は、図3の(1)図ないし(3)図に示すように、カテーテル本体3の軸芯に沿う方向から見て該軸芯周りの互いに離間した角度位置(120度の等角度間隔を隔てた位置)にそれぞれ位置付けられている。
また、カテーテル本体3において、前記3個の貫通孔10bのうち最も後端側に穿設された貫通孔10bからさらに後端側に一定の距離だけ離間した部位には、カテーテル本体3の軸芯に沿う方向に所定の間隔を隔てた複数の部位にそれぞれ1つずつ切り込み10cが形成されている。詳細には、カテーテル本体3の軸芯に沿う方向に互いに等間隔を隔てて切り込み10cが3個形成されており、各切り込み10cは、それぞれカテーテル本体3の軸芯に沿う方向に延びる直線状に形成され、所定の長さを有している。各切り込み10cは、例えば、カッターによって切り裂くことで形成することができる。なお、各切り込み10cは、直線状に限らずそれぞれカテーテル本体3の軸芯に沿う方向に延びていれば多少屈曲した曲線状であってもよい。
而して、カテーテル1の先端部1aには各貫通孔10b,11aおよび各切り込み10cが配設され、カテーテル1の中間部1bの後端部にはマウント9が配設され、カテーテル1の後端部1cの後端部にはコネクタ7が配設されている。
図3の(4)図ないし(6)図に示すように、隣り合う切り込み10c同士は、カテーテル本体3の軸芯に沿う方向から見て該軸芯周りの互いに離間した角度位置(120度の等角度間隔を隔てた位置)にそれぞれ位置付けられている。各切り込み10cは、通常は閉口しているが、これらの切り込み10cに圧力がかかるとカテーテル本体3自体の弾力性により各切り込み10cの部位が変形して開口することで各切り込み10cを介してカテーテル本体3の内外が連通される。一方、圧力がかからなくなると、カテーテル本体3自体の弾力性により各切り込み10cが元の閉口状態に復元してカテーテル本体3の内外の連通を遮断する。
前記補強管5の内径は、カテーテル本体3の先細部3aを除いた部分の外径と略同一に設定され、カテーテル本体3は、その後端と補強管5の後端とが略一致するまで補強管5内に挿入されている。カテーテル本体3の後端部の外周面と補強管5の内周面とは、接着剤により液密に接着されている。
前記マウント9は、その内周面がカテーテル本体3および補強管5の外周面に接着剤により接着され、カテーテル本体3に嵌合された先端部に比べて補強管5に嵌合された後端部の方が外径が大きくなるように形成されている。
前記コネクタ7は、補強管5の外周部に嵌合された円筒状の筒状部12と、該筒状部12の外周面から該筒状部12の軸芯に直交する方向に延びる一対のブレード部13,13と、筒状部12に連なる円筒状の接続部15とを備えている。筒状部12の内周面は、補強管5の外周面に接着剤により液密に接着されている。接続部15の外周面には、一対の爪部15a,15aが突設されており、これら一対の爪部15a,15aは、接続部15の軸芯周りに互いに180度ずれた位置に設けられている。コネクタ7に他の器具を接続する場合は、該器具の接続部を接続部15内に挿入すると共に該器具の雌ねじ部を一対の爪部15a,15aに係合させ、一対のブレード部13,13を指で保持した状態でコネクタ7と該器具とを相対回動させることでコネクタ7と該器具とを強固に接続することができる。
図1の(2)図および図4に示すスタイレット17は、犬および猫等の動物の皮下にカテーテル1を挿入する際に補助するものである。以下の説明でスタイレット17に関して使用する先端・後端の語句は、図1の(2)図に基づいたものとし、同(2)図においてスタイレット17の左方を先端側、右方を後端側とする。また、スタイレット17を構成する各構成部分に関して使用する先端・後端の語句についても、同様に同(2)図に基づいたものとし、各構成部分により構成されたスタイレット17を同(2)図に示す方向から見たときの各構成部分における部位を指すものとする。
スタイレット17は、カテーテル1内に挿入される金属製の直線状の軸部19と、該軸部19の後端部に結着された樹脂製の基部21とを備えており、軸部19は、その長手方向の大部分を占める軸部本体23と、該軸部本体23の外径より小さい外径を有し、該軸部本体23の先端に結着された小径部25とを備えている。基部21,軸部本体23および小径部25の各軸芯は、同軸に位置付けられている。スタイレット17の小径部25の外径は、カテーテル本体3の係止部材11の内径より僅かに小さい寸法に設定されており、スタイレット17の軸部19の外径は、係止部材11の内径より大きい寸法に設定されている。
また、スタイレット17の基部21は、カテーテル1の接続部15内に挿入される接続部21aと、カテーテル1に装着するとき手の指で把持する把持部21bとを備えている。該把持部21b内には、カテーテル1の接続部15の一対の爪部15a,15aに係合させるための雌ねじ部が形成されている。
<皮下輸液を行う際の作業手順>
次に、カテーテル1を留置する作業手順を説明するための一例として、腎不全により腎臓が正常に機能せず脱水症状になってしまった犬および猫等の動物に水分を摂取するためにカテーテル1を留置して皮下輸液を行う際の作業手順について詳細に説明する。
まず、事前に、スタイレット17の軸部19をカテーテル1のカテーテル本体3内に挿入すると共にスタイレット17の接続部21aをカテーテル1の接続部15内に挿入したのち、スタイレット17の把持部21b内の雌ねじ部をカテーテル1の接続部15の一対の爪部15a,15aに係合させ回動させることでスタイレット17とカテーテル1とを一体化しておく。このとき、図5に示すように、スタイレット17の小径部25の先端部は、カテーテル本体3の先細部10aの先端から少しだけ突出している。
次に、動物の背中S(首の近傍)における、メスで穿刺する部位の体毛を剃り、該部位を消毒液で消毒したのち局所麻酔薬により局所麻酔を行う。
次に、局所麻酔を行った部位にメスで小切開を加えて刺入口27(図6参照)を形成したのち、該刺入口27から、スタイレット17と一体化されたカテーテル1の先端部を挿入して、カテーテル1のマウント9が皮下に納まるまで動物の尾側に向かって推し進める。これによって、カテーテル1は、動物の皮膚と筋肉層との間に挿入される。このとき、カテーテル本体3の先端の先細部10aは先細に形成されているので、動物の皮下に抵抗なく円滑にカテーテル1を挿入することができる。また、カテーテル本体3は柔軟性および弾力性を有する素材で構成されているものの、それより剛性のある金属製のスタイレット17がカテーテル本体3内に挿入されることで、カテーテル本体3は、座屈することなくスタイレット17と協働して円滑に動物の皮下に挿入される。
また、カテーテル1を動物の皮下に挿入しているとき、動物の皮下の組織とカテーテル1の外周面との摺動抵抗によりスタイレット17に対してカテーテル1の先端部1aがスタイレット17の軸芯に沿う方向に相対移動しようとするが、カテーテル本体3の係止部材11の後端面11bに、スタイレット17の軸部本体23における先端の肩面23aが当接して係止するため、前記相対移動は阻止される。このことによっても、カテーテル本体3は、スタイレット17と協働して座屈することなく円滑に動物の皮下に挿入される。
カテーテル1のマウント9が前記刺入口27の皮下に納まったら、カテーテル1内からスタイレット17を抜去したのち、カテーテル1を挿入した刺入口27の近傍を、巾着の紐を引っ張ることで巾着の開口を窄めるようにする所謂、巾着縫合によりナイロン製の縫合糸28で縫合する。これにより、カテーテル1の補強管5におけるマウント9の後端近傍の外周部が動物の皮膚により緊締され、カテーテル1の動物の皮膚に対する相対移動は阻止され、カテーテル1の先端部1aは動物の皮下に安定的に留置される。
以上で、動物の皮下にカテーテル1を留置する作業が終了する。
次に、輸液が収容された収容袋29のコネクタ29aをカテーテル1のコネクタ7に接続する。このとき、収容袋29のコネクタ29aの接続部をカテーテル1のコネクタ7の接続部15内に挿入すると共にコネクタ29a内の雌ねじ部をコネクタ7の一対の爪部15a,15aに係合させる。そして、コネクタ7の一対のブレード部13,13を指で保持した状態でコネクタ7とコネクタ29aとを相対回動させることでカテーテル1のコネクタ7と収容袋29のコネクタ29aとを強固に接続することができる。
カテーテル1と収容袋29とを接続したのち、圧縮器具または手により収容袋29を徐々に圧縮しながらカテーテル1を介して収容袋29内の輸液を、ある程度、時間をかけて動物の皮下に注入する。もっと長時間をかけて注入したい場合は、収容袋29を圧縮せずに、重力の作用による点滴により輸液を動物の皮下に注入する。逆に、短時間で注入したい場合は、カテーテル1のコネクタ7の接続部15に、輸液が充填された注射器を接続し、該注射器を一気に操作して注入する。
輸液としては、例えば、ブドウ糖液,リンゲル液または生理食塩水等を挙げることができる。動物の皮下に注入された輸液は、皮膚内の組織や血管を介して動物の体内に吸収される。
輸液の注入作業が完了したら、収容袋29のコネクタ29aをカテーテル1のコネクタ7から取り外したのち、コネクタ7の接続部15に栓部材(図示せず)を装着して密栓する。これにより、コネクタ7の接続部15を介して外部から有害な細菌が動物の体内に侵入しようとするのを阻止することができる。
接続部15が栓部材により密栓されたコネクタ7は、補強管5と共に動物の背中Sの表面に沿わせた状態で保持バンド(図示せず)により固定する。
一定の期間が経過したのち、再度、皮下輸液を行う場合は、動物の皮下に留置されているカテーテル1のコネクタ7の接続部15から前記栓部材を取り外したのち、輸液が収容された新たな収容袋29のコネクタ29aをカテーテル1のコネクタ7に接続して、前述した輸液の注入作業と同様の作業を行う。このとき、前回行った輸液の注入作業から一定の期間が経過していることで、皮下の間質液成分のタンパク質やアミノ酸等の凝集塊によりカテーテル本体3の各貫通孔10b,11aが被覆されたり閉塞されたとしても、カテーテル本体3には3個の切り込み10cが形成されているので、輸液の注入作業を支障なく行うことができる。すなわち、カテーテル1が動物の皮下に単に留置されているときは、カテーテル本体3の内外の圧力差は存在しないので各切り込み10cに圧力はかかっておらず、各切り込み10cは閉口したままである。このため、皮下の間質液成分のタンパク質やアミノ酸等の凝集塊によって各切り込み10cが被覆されたり閉塞されることはない。
一方、圧縮器具または手により収容袋29を圧縮することで、収容袋29内の圧力が上昇し、その圧力がカテーテル本体3内に伝播して、カテーテル本体3内の圧力がカテーテル本体3の外側の圧力より高くなる。この結果、カテーテル本体3の各切り込み10cに内側から外側に向かって圧力がかかり、カテーテル本体3自体の弾力性により各切り込み10cが変形して開口し、各切り込み10cを介してカテーテル本体3の内外が連通される。この結果、収容袋29内の輸液を各切り込み10cを介して動物の皮下に注入することができる。また、輸液の注入作業が終了して収容袋29を圧縮しなくなると、カテーテル本体3の内外の圧力差は生じなくなり、各切り込み10cに圧力がかからなくなるので、カテーテル本体3自体の弾力性により各切り込み10cが元の閉口状態に復元される。このため、皮下の間質液成分のタンパク質やアミノ酸等の凝集塊によって3個の切り込み10cが被覆されたり閉塞されることはないので、次回の輸液の注入作業も支障なく行うことができる。
なお、以上の説明では、皮下輸液を行う際の作業手順について説明したが、薬剤を動物の体内に注入する投薬の作業についても同様に行うことができる。すなわち、カテーテル1のコネクタ7の接続部15に、薬剤が収容された収容袋または注射器の接続部を接続したのち動物の体内に薬剤を注入するようにする。この接続については、前述した輸液用の収容袋29のコネクタ29aをカテーテル1のコネクタ7に接続する作業と同様の作業を行うことで接続することができる。
前述したような本考案の実施の形態に係るカテーテル1によれば、カテーテル本体3の中空管10は柔軟性および弾力性を有し、先端部1aには、その内外を連通し、かつ、所定の長さを有する線状の切り込み10cが3個形成されている。これらの切り込み10cは、カテーテル本体3の内外の圧力差がないときは閉口しているので、皮下の間質液成分のタンパク質やアミノ酸等の凝集塊によって被覆されたり閉塞されることはない。このため、次回の輸液等の注入作業も支障なく行うことができる。
また、線状の切り込み10cは、カテーテル1の先端部1aの軸芯に沿う方向に延びるように形成されているので、軸芯に直交する方向に延びるように形成された場合と比較して、カテーテル本体3の中空管10の強度を大きく低下させずに済む。
また、切り込み10cだけでなく各貫通孔10b,11aも設けられているので、皮下の間質液成分のタンパク質やアミノ酸等の凝集塊によって各貫通孔10b,11aが被覆されたり閉塞されていない間は、各貫通孔10b,11aを介して輸液等の注入作業を行うことができる。このため、注入のために加える圧力を無用に大きく設定しなくて済む。
また、各切り込み10cは、カテーテル1の先端部1aにおいて、各貫通孔10b,11aが穿設された部位よりカテーテル1の後端部1c側に位置付けられている。このため、仮に、皮下の間質液成分のタンパク質やアミノ酸等の凝集塊によって各貫通孔10b,11a自体が被覆されたり閉塞され、かつ、少なくとも何れか1つの貫通孔10b近傍の中空管10の内部も閉塞されたとしても、各切り込み10cが閉口していれば各切り込み10c自体が被覆されたり閉塞されず、カテーテル1の後端から各切り込み10cまでの中空管10の内部も閉塞されない。この結果、カテーテル1の後端から各切り込み10cまでの通路は確保されるので、各切り込み10cを介して輸液等の注入作業を支障なく行うことができる。
さらにまた、隣り合う切り込み10c同士は、カテーテル本体3の軸芯に沿う方向から見て該軸芯周りの互いに離間した位置(120度の等角度間隔を隔てた位置)にそれぞれ位置付けられているので、軸芯周りの互いに近接した位置に位置付けられる場合と比較して、カテーテル本体3の中空管10の強度を隣り合う切り込み10cにより大きく低下させずに済む。
前述した実施の形態は本考案を説明するための一例であり、本考案は、前述した実施の形態に限定されるものではなく、実用新案登録請求の範囲と明細書との全体から読み取れる考案の要旨または思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更後のカテーテルもまた、本考案の技術的範囲に含まれるものである。
例えば、前述した実施の形態に係るカテーテル1を構成する各部材の寸法および材質は、一例であり他の寸法や材質に適宜設定することができる。
また、前述した実施の形態に係るカテーテル1のカテーテル本体3には、貫通孔10bと切り込み10cとをそれぞれ3個ずつ設けたが、これに限らず、それぞれ1個ずつとしてもよいし、それぞれ2個または4個以上としてもよい。また、貫通孔10bと切り込み10cとの個数を互いに異ならせてもよい。
さらにまた、各貫通孔10b,11aを省略して切り込み10cのみとしてもよい。
1 カテーテル
1a 先端部
1b 中間部
1c 後端部
10c 切り込み
10b 貫通孔
11a 貫通孔

Claims (3)

  1. 動物の皮下に留置される先端部と、該先端部に連なる中間部を介して前記先端部と連通する後端部とを備えた中空の管からなるカテーテルにおいて、
    前記先端部,中間部および後端部のうち少なくとも前記先端部は柔軟性および弾力性を有し、
    前記先端部には、その内外を連通し、かつ、所定の長さを有する線状の切り込みが形成され、
    前記切り込みは、前記先端部の軸芯に沿う方向に延びるように形成されていることを特徴とするカテーテル。
  2. 請求項1に記載のカテーテルにおいて、
    前記先端部には、その内外を連通し、かつ、所定の開口面積を有する貫通孔が穿設され、
    前記切り込みは、前記先端部において、前記貫通孔が穿設された部位より前記後端部側に位置付けられていることを特徴とするカテーテル。
  3. 請求項1または請求項2に記載のカテーテルにおいて、
    前記切り込みは、前記先端部において、その軸芯に沿う方向に所定の間隔を隔てた複数の部位にそれぞれ1つずつ形成され、
    隣り合う前記切り込み同士は、前記先端部の軸芯に沿う方向から見て該軸芯周りの互いに離間した位置にそれぞれ位置付けられていることを特徴とするカテーテル。
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