JP3213349U - 深絞りプレス装置 - Google Patents

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啓明 西岡
啓明 西岡
拓也 武田
拓也 武田
年伸 松下
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Abstract

【課題】ブランク材に深絞り加工を行ってドラム缶の地板又は天板を成形する際、絞り深さ調整を自動で行うことにより、ドラム缶製造に係る安全性を確保すると共に、ドラム缶の生産性を向上することができる、深絞りプレス装置を提供する。【解決手段】金型30としての上型40及び下型42を有し、絞り部18を形成するプレス機構22と、上型40を下型42に対して一定のストロークで往復方向Xに移動させるストローク機構と、ストローク機構と上型40との間に介在されて、回動ライナ44の回動により厚みの変化が許容される調整ライナ32と、回動ライナ44を回動方向に回動させる回動機構と、回動機構により回動ライナ44を回動して調整ライナ32の厚みを変化させ、ストローク機構及びプレス機構22によって絞り深さHを調整する制御ユニットとを備える。【選択図】図5

Description

本考案は、深絞りプレス装置に関し、特にドラム缶の地板又は天板の成形に好適な深絞りプレス装置に関する。
特許文献1には、ブランキング加工により、ブランク材の周縁部を上型及び下型でプレスしてブランク材を深絞りし、オープン型ドラム缶用天蓋体を成形する技術が開示されている。
特開平10−277677号公報
特許文献1の技術は、ブランク材の周縁の成形に使用するシームロール及び金型の形状と押圧力とを調整することにより、天蓋に設けられるフランジ状の天蓋カールの形状を調整可能とするものである。従って、ブランク材の深絞り加工における絞り深さを調整することについては格別な配慮がなされていない。
ここで、従来、ブランク材の周縁を上型及び下型でプレスしてブランク材に深絞り加工を行い、ドラム缶の地板又は天板を成形する深絞りプレス装置が知られている。この装置は、深絞り加工によるブランク材の絞り深さを規定する一定のストロークで上型を下型に対して往復方向に移動させるストローク機構を備えている。そして、ストローク機構と上型との間にシム板を配置し、異なる板厚のシム板に交換することによって、往復方向に移動する上型のストロークが一定であっても、ブランク材の絞り深さを調整することができる。
しかしながら、ドラム缶の仕様に応じて地板又は天板の絞り深さを変更するためには、作業員は、装置を停止した上で、所望の絞り深さを得られる板厚のシム板への交換を手作業で行わなければならない。このようなシム板の交換作業は、装置内に作業員が入り込んで行うため、危険を伴うものである。
また、シム板の交換作業は、1回あたり約10分程度を要し、ドラム缶の製造に係る歩留まりを低下させ、ドラム缶の生産性を悪化させるものである。
本考案はこのような課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、ブランク材に深絞り加工を行ってドラム缶の地板又は天板を成形する際、絞り深さ調整を自動で行うことにより、ドラム缶製造に係る安全性を確保すると共に、ドラム缶の生産性を向上することができる、深絞りプレス装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、本考案の深絞りプレス装置は、ブランク材を金型でプレスして深絞り加工し、ドラム缶の地板又は天板を成形するための深絞りプレス装置であって、金型として何れも環帯状をなした上型及び下型を有し、ブランク材に所定の絞り深さの絞り部を形成するプレス機構と、上型を下型に対して一定のストロークで往復方向に移動させるストローク機構と、ストローク機構と上型との間に介在され、往復方向と直交する回動方向に回動される環帯状の回動ライナを含み、回動ライナの回動により往復方向における厚みの変化が許容される調整ライナと、回動ライナを回動方向に回動させる回動機構と、回動機構により回動ライナを回動して調整ライナの厚みを変化させ、ストローク機構及びプレス機構によって絞り深さを調整する制御ユニットとを備える。
好ましくは、調整ライナは、往復方向に凸となる凸部を周方向に有する環帯状の凸ライナと、往復方向に凸ライナと対向配置され、凸部と対向して凹となると共に凸部が噛合可能な凹部を周方向に有する環帯状の凹ライナとを含み、回動ライナは凹凸ライナの少なくとも一方である。
好ましくは、凹ライナには、周方向に沿って凹深さの異なる複数の凹部が形成される。
好ましくは、制御ユニットは、回動機構により回動ライナを回動方向に回動させ、凹部と凸部との噛合に応じた調整ライナの厚みの変化により、ストローク機構及びプレス機構によって絞り深さを調整する。
好ましくは、回動機構は、出力軸を有するロータリアクチュエータと、出力軸に装着され、出力軸の一方向のみの回転を受けて回転するカムクラッチと、カムクラッチの回転を受けて回動し、回動ライナを回動させる回動伝達部材とを含む。
本考案の深絞りプレス装置によれば、ブランク材に深絞り加工を行ってドラム缶の地板又は天板を成形する際、絞り深さ調整を自動で行うことにより、ドラム缶製造に係る安全性を確保すると共に、ドラム缶の生産性を向上することができる。
本考案の一実施形態に係る深絞りプレス装置で成形する密閉型ドラム缶の正面図である。 図1中のA部の断面図である。 成形過程における図1の地板の横断面図である。 本考案の一実施形態に係る深絞りプレス装置の(a)上面図、(b)一部断面図である。 図4(b)におけるプレス機構の拡大図である。 図1のストローク機構により凸ライナを凹ライナに対して往復方向において下降させる前の調整ライナをその周方向に沿って示した図である。 図6の状態から、ストローク機構により凸ライナを凹ライナに対して往復方向において下降させた後の調整ライナをその周方向に沿って示した図である。 図7の場合より更に回動した凸ライナをストローク機構により凹ライナに対して往復方向において下降させた後の調整ライナをその周方向に沿って示した図である。 図8の切替モードによる切り替えが行われたときのプレス機構の拡大図である。
以下、図面に基づき本考案の一実施形態に係る深絞りプレス装置について説明する。
図1は、深絞りプレス装置で成形するドラム缶の一例である密閉型ドラム缶(クローズ缶)1の正面図を示す。このドラム缶1は、円筒状をなした中空の胴体2と、胴体2の下端開口を閉塞する地板4と、胴体2の上端開口を閉塞する天板6とを備えている。胴体2の上端縁と天板6の外周縁、及び胴体2の下端縁と地板4の外周縁には、それぞれ、充填剤を介在させた状態で巻締めにより相互に接合されてチャイム8、10が形成される。
図2は図1中のA部の断面図を示す。チャイム10の形成に際し、胴体2の下端縁は胴体2の径方向外側に突出したフランジ状の胴体カール12に成形され、地板4の下端縁は地板4の径方向外側に突出するフランジ状の地板カール14に成形される。チャイム8の形成も胴体2の下端縁及び地板4の下端縁の同様の成形により行われる。
図3は成形過程における地板4の横断面図である。図3に示す成形過程の地板4は、地板カール14ひいてはチャイム10の形成前のブランク材16である。ブランク材16は、ステンレス等の板金を深絞りプレス装置で円板状に打ち抜き加工されて形成される。併せて、ブランク材16には、深絞りプレス装置による深絞り加工によって、中央に絞り深さHの絞り部18が形成され、絞り部18の外周縁には平坦部20が形成されている。
絞り部18の絞り深さHは、ドラム缶1の仕様を規定する設定品種に応じて設定される。また、図示しないが、天板6も地板4と同様に深絞りプレス装置により所定の絞り深さの絞り部が形成される。
図4(a)は深絞りプレス装置の上面図を示し、図4(b)は深絞りプレス装置の一部断面図を示す。なお、分かり易さのために、図4(a)の上面図は一部が透視図であるものの全て実線で示し、また、図4(b)の一部断面図のハッチングを省略している。
図4(a)、(b)に示すように、深絞りプレス装置は、プレス機構22、ストローク機構24、回動機構26等を備えている。
図5は、図4(b)におけるプレス機構22の拡大図を示す。図5には、プレス機構22のブランキング(打ち抜き)プレス加工により、材料である板金28から図3に示したブランク材16が打ち抜かれた状態も併せて示している。プレス機構22は、金型30、調整ライナ32、ブランクポンチ34、ブランクホルダ36、ブランクダイ38等を備え、これら構成部は何れも環帯状をなしている。
金型30は、深絞りプレス加工により絞り部18を形成するための上型40と下型42とから構成されている。調整ライナ32は、ストローク機構24と上型40との間に介在され、環帯状をなすと共に上側に配置された凸ライナ44と、環帯状をなすと共に凸ライナ44の下側に配置された凹ライナ46とが重なって構成されている。
ブランクポンチ34、ブランクダイ38は、それぞれ上刃34a、下刃38aを有し、板金28から円板状のブランク材16を打ち抜くために使用される。ブランクホルダ36及びブランクポンチ34によって板金28が挟まれて固定され、これにより板金28に対するブランキングプレス加工が可能になると共に、加工の際のブランク材16への皺の発生が抑制される。
上型40、調整ライナ32、及びブランクポンチ34は、一体となって、ストローク機構24により下型42に対し往復方向X、つまり図5に矢印で示す上下方向に一定のストロークLで移動可能に構成されている。このストロークLは、図3及び図5に示すブランク材16の絞り深さHを規定する。また、後で詳述するが、ストロークLが一定であっても、調整ライナ32の往復方向Xにおける厚みを変化させることで絞り深さHを調整可能となる。
また、ブランクダイ38は固定されている。下型42及びブランクホルダ36は、これらの下方に図示しない緩衝機構が配置されている。下型42及びブランクホルダ36は、上型40側及びブランクポンチ34側の押圧力を受けると、当該緩衝機構により一体に下方への若干の移動が許容されると共に、当該押圧力による衝撃が吸収される。
このように、ブランクポンチ34と、下型42及びブランクホルダ36とで固定保持した板金28に、上型40及びブランクポンチ34を降下させてブランキングプレスする。これにより、板金28がブランクポンチ34及びブランクダイ38により円板状に打ち抜かれると共に絞り部18を有するブランク材16が成形される。
図4(a)に示すように、ストローク機構24は、深絞りプレス装置の適所、例えば図4(a)では深絞り装置の四隅に油圧シリンダ48を備えている。ストローク機構24は、各油圧シリンダ48によって、上型40及びブランクポンチ34を下型42及びブランクホルダ36に対して一定のストロークLで往復方向X、つまり図4(b)に矢印で示す上下方向に移動させる。
図4(a)又は(b)に示すように、回動機構26は、ロータリアクチュエータ50、カムクラッチ52、一次歯車54、一対の二次歯車56、及び伝達部材58等を備えている。ロータリアクチュエータ50は出力軸50aを有し、出力軸50aは図示しないエア供給源から駆動エアを供給することにより回転する。また、ロータリアクチュエータ50の内部には、図示しないモータやラック・アンド・ピニオン機構が設けられている。
ロータリアクチュエータ50では、このラック・アンド・ピニオン機構により、供給された駆動エアのエア圧が出力軸50aの回転に変換される。また、ロータリアクチュエータ50は、出力軸50aの回動角度を調整するための図示しない調整部を有している。
カムクラッチ52は、出力軸50aに装着されており、出力軸50aの回転を一次歯車54の回動に変換して伝達する。カムクラッチ52は、何れも図示しないが、出力軸50aが嵌入される内輪と、内輪の外周側に配置された外輪と、内輪と外輪との間に配置されたカム、ベアリング、及びスプリングとを含んで構成されている。
出力軸50aが図4(b)に示す矢印方向に正回転するときには、カムクラッチ52では、カムが内外輪間に係止され、出力軸50aから内輪に伝達される回転が外輪に伝達される。一方、出力軸50aが上記矢印方向とは逆に逆回転するときには、カムクラッチ52では、内外輪間におけるカムの係止が解除され、出力軸50aから内輪に伝達される回転は外輪に伝達されず、内輪は空転する。
一次歯車54は、外周に多数の歯が形成された円板状をなしており、カムクラッチ52の外輪に接続され、当該外輪と一体に図4(b)に示す矢印方向に回動可能である。一対の二次歯車56は、双方とも外周に多数の歯が形成された円板状をなしており、一次歯車54の径方向両側にそれぞれ配置され、各二次歯車56の歯が一次歯車54の歯に噛合される。
これにより、一次歯車54の回動が各二次歯車56に図4(b)に示す矢印方向の回動として伝達される。伝達部材58は、内周に多数の歯が形成された環帯状をなし、各二次歯車56の外周側に配置され、伝達部材58の歯が各二次歯車56の歯に噛合される。これにより、各二次歯車56の回動が伝達部材58に図4(b)に示す矢印方向の回動として伝達される。
ここで、凸ライナ44は、伝達部材58の外周側に配置され、伝達部材58の回動が伝達可能に構成されている。一方、凹ライナ46は回動不能に固定されている。また、ストローク機構24及びロータリアクチュエータ50は、制御ユニット60に電気的に接続されている。制御ユニット60は、ストローク機構24の油圧シリンダ48の作動、ロータリアクチュエータ50の出力軸50aの回転を制御可能である。
また、制御ユニット60は、タッチパネル等を含む図示しない表示操作部を備えている。表示操作部には、インターロック選択スイッチ、選択ボタン、切替ボタン等が設けられている。インターロック選択スイッチは、ブランク材16の絞り深さHの変更を行う際に安全のためにストローク機構24の作動を一時的に停止する。選択ボタンは、予め登録した複数のドラム缶1の設定品種を選択可能に複数設けられている。切替ボタンは、選択したドラム缶1の設定品種への切り替えを決定するために使用される。
作業員が表示操作部において選択ボタンを操作し、ドラム缶1の所望の設定品種を選択することにより、ロータリアクチュエータ50の出力軸50aが所定の回転角度で正回転する。この回転は、カムクラッチ52、一次歯車54、一対の二次歯車56、及び伝達部材58を順次介し、凸ライナ44の図4(b)に示すように、往復方向Yと直交する正規の回動方向Yの所定の回動角度の回動に変換されて伝達される。
カムクラッチ52を出力軸50aに装着したことにより、凸ライナ44の回動が回動方向Yのみに規制される。そして、本実施形態の深絞りプレス装置では、選択された設定品種に合致した絞り深さHの絞り部18を有するブランク材16が自動的に形成される。
以下、図6から図9を参照して、ブランク材16の絞り深さHの変更について詳しく説明する。図6は、ストローク機構24により凸ライナ44を凹ライナ46に対して往復方向Xにおいて下降させる前の調整ライナ32をその周方向に沿って示した図である。凸ライナ44は、環帯状をなし、その下面44aの周方向に所定のピッチで往復方向Xの下方に凸となる凸部62が多数形成されている。各凸部62は、それぞれ凸ライナ44の径方向(幅方向)に延設されている。
凹ライナ46は、環帯状をなし、往復方向Xに凸ライナ44と対向配置され、その上面46aの周方向に凹深さの異なる例えば3つの凹部64a、64b、64cが多数組形成されている。凹部64a〜64cは、凸ライナ44が回動方向Yに回動することにより、凸部62と対向可能であると共に、回動方向Yに沿ってステップ状に段階的に低くなるように形成されている。凹部64a〜64cは、それぞれ環帯状の凹ライナ46の径方向に延設され、凹ライナ46の周方向に沿う幅は凸部62が噛合可能な大きさを有している。
作業員がインターロック選択スイッチを「入」に操作することにより、深絞りプレス装置は、ブランク材16の絞り深さHを変更可能な切替モードに移行する。この切替モードでは、図6に示すように、ストローク機構24により凸ライナ44が上昇された後、ストローク機構24の作動が安全のために一時的に停止される。
次に、作業員が選択ボタンによりドラム缶1の設定品種を選択すると、ロータリアクチュエータ50の作動により、凸ライナ44が所定の回動角度で回動する。具体的には、図6の状態では、凸ライナ44の凸部62の下面62aと凹ライナ46の上面46aとが往復方向Xにおいて対向し且つ離間して位置付けられる。更に、作業員が切替ボタンを押下することにより、ストローク機構24により図6の矢印方向に凸ライナ44が凹ライナ46に対して下降する。
図7は、ストローク機構24により凸ライナ44を凹ライナ46に対して往復方向Xにおいて下降させた後の状態を拡大して示した図である。この状態では、凸ライナ44の凸部62の下面62aと凹ライナ46の上面46aとが当接し、本実施形態において最も大きな調整ライナ32の厚みTmaxが設定される。作業員がインターロック選択スイッチを「切」に操作することにより、切替モードが解除され、ひいてはストローク機構24の停止が解除される。
こうして、深絞りプレス装置では、調整ライナ32の厚みTmaxに基づいて、ブランク材16の絞り深さHが最大値Hmaxに設定され、絞り深さHmaxとなるブランク材16、ひいてはドラム缶1の地板4又は天板6の製造を自動で行うことができる。なお、凸ライナ44と凹ライナ46との位置関係を図示しない位置センサにより確認してから、切替モードを解除し、ひいてはストローク機構24の停止を解除するようにしても良い。
次に、作業員がインターロック選択スイッチを再び「入」に操作することにより、ストローク機構24の作動が一時的に停止され、深絞りプレス装置が再び切替モードとなる。切替モードに移行すると、ストローク機構24により凸ライナ44が往復方向Xに沿って図7に示す矢印方向に上昇される。次に、作業員が選択ボタンによりドラム缶1の図7の場合とは異なる設定品種を選択すると、ロータリアクチュエータ50の作動により、凸ライナ44が図7の場合より更に回動方向Yに沿って図7に示す矢印方向に所定の回動角度だけ回動する。
図8は、図7の場合より更に回動した凸ライナ44をストローク機構24により凹ライナ46に対して往復方向Xにおいて下降させた後の調整ライナ32をその周方向に沿って示した図である。図8の場合には、凸ライナ44の凸部62の下面62aと凹ライナ46の3段目の凹部64cとが往復方向Xにおいて対向し且つ離間して位置付けられる。その後、作業員が切替ボタンを押下することにより、ストローク機構24により凸ライナ44が凹ライナ46に対して下降し、図8に示す状態を形成することができる。
この状態では、凸ライナ44の凸部62の下面62aと凹ライナ46の3段目の凹部64cとが当接し、調整ライナ32の厚みTminが決定される。この厚みTminは、本実施形態において最も小さな値である。そして、作業員がインターロック選択スイッチを「切」に操作することにより、切替モードが解除され、ひいてはストローク機構24の停止が解除される。
図9は、図8の切替モードによる切り替えが行われたときのプレス機構22の拡大図を示す。図9から明らかなように、深絞りプレス装置では、ストロークLが一定であることにより、調整ライナ32の厚みTminに基づいて、図5に示したブランク材16の絞り深さHが最小値Hminに設定される。これにより、絞り深さHminとなるブランク材16、ひいてはドラム缶1の地板4又は天板6の製造を自動的に行うことができる。
更に、切替モードにおいて、選択ボタンにより更に異なる設定品種を選択することにより、凸ライナ44の凸部62の下面62aと、凹ライナ46の1段目の凹部64a、或いは、2段目の凹部64bとを当接することができる。これにより、本実施形態の場合には、調整ライナ32の厚み、ひいては絞り深さHを4段階に切り替え可能である。
以上のように、本実施形態の深絞りプレス装置は、回動ライナとしての凸ライナ44の回動により往復方向Xにおける厚みの変化が許容される調整ライナ32を備えている。そして、制御ユニット60は、回動機構26により凸ライナ44を回動して調整ライナ32の厚みを変化させ、ストローク機構24及びプレス機構22によってブランク材16の絞り部18の絞り深さHを調整する。これにより、絞り深さHの調整を自動で行うことができるため、従来のように所望の絞り深さHを得られる板厚のシム板への交換を装置内に入り込んで危険を伴いながら手作業で行わなくても良い。従って、ドラム缶1の製造に係る安全性を確保すると共に、ドラム缶1の生産性を向上することができる。
具体的には、調整ライナ32は環帯状の凸ライナ44及び凹ライナ46から構成されている。凸ライナ44には、往復方向Xに凸となる凸部62が周方向に形成されている。一方、凹ライナ46は、往復方向Xに凸ライナ44と対向配置され、凸部62と対向して凹となると共に凸部62が噛合可能な凹部64a〜64cが周方向に形成されている。
そして、凹ライナ46に周方向に沿って凹深さの異なる凹部64a〜64cを形成したことにより、回動機構26により凸ライナ44を段階的に回動させ、調整ライナ32の厚み、ひいては絞り深さHを4段階に切り替え可能である。この場合には、制御ユニット60は、回動機構26により凸ライナ44を回動方向Yに回動させ、凹部64a〜64cと凸部62との噛合に応じた調整ライナ32の厚みの変化により、ストローク機構24及びプレス機構22によって絞り深さHが調整される。
従って、凸部62を形成した凸ライナ44を凹部64a〜64cを設けた凹ライナ46に対して回動させるだけの簡単な構成で、絞り深さHの調整を段階的に効率良く自動で行うことができ、ドラム缶1の製造に係る安全性を確保しながら、ドラム缶1の生産性をより一層向上することができる。
また、回動機構26は、出力軸50aを有するロータリアクチュエータ50と、出力軸50aに装着されたカムクラッチ52とを備えている。カムクラッチ52は出力軸50aの一方向のみの回転を受けて回転し、カムクラッチ52の回転を受けて回動伝達部材としての一次歯車54、一対の二次歯車56、及び伝達部材58を順次介して凸ライナ44が回動される。これにより、凸ライナ44の逆回動を防止することができるため、深絞りプレス装置の信頼性を向上することができる。
以上で本考案の実施形態についての説明を終えるが、本考案はこれらに限定されるものではなく、本考案の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更ができるものである。
例えば、回動機構26によって調整ライナ32の厚みの変化が許容されるのであれば、凸ライナ44の凸部62と、凹ライナ46の凹部64a〜64cとは、上記実施形態の数や形状に限定されない。
また、必ずしも凹ライナ46の凹部64a〜64cを回動方向Yに沿ってステップ状に段階的に低くなるように形成しなくとも良い。
また、上記実施形態では凸ライナ44のみを回動させているが、回動機構26によって調整ライナ32の厚みの変化が許容されるのであれば、凹凸ライナ46、44の少なくとも一方を回動させれば良い。即ち、回動ライナは凹ライナ46だけであっても良いし、凹凸ライナ46、44の双方であっても良い。
また、プレス機構22、ストローク機構24、及び回動機構26の構成は、上記実施形態に厳密に限定されるものではない。また、上記実施形態では、深絞りプレス装置で密閉型ドラム缶(クローズ缶)1のブランク材16を成形する場合について説明したが、本発明はオープン缶の天蓋のブランク材の成形にも適用可能である。
1 密閉型ドラム缶(ドラム缶)
4 地板
6 天板
16 ブランク材
18 絞り部
22 プレス機構
24 ストローク機構
26 回動機構
30 金型
32 調整ライナ
40 上型
42 下型
44 凸ライナ(回動ライナ)
46 凹ライナ(回動ライナ)
50 ロータリアクチュエータ
50a 出力軸
52 カムクラッチ
54 一次歯車(回動伝達部材)
56 二次歯車(回動伝達部材)
58 伝達部材(回動伝達部材)
60 制御ユニット
62 凸部
64a、64b、64c 凹部

Claims (5)

  1. ブランク材を金型でプレスして深絞り加工し、ドラム缶の地板又は天板を成形するための深絞りプレス装置であって、
    前記金型として何れも環帯状をなした上型及び下型を有し、前記ブランク材に所定の絞り深さの絞り部を形成するプレス機構と、
    前記上型を前記下型に対して一定のストロークで往復方向に移動させるストローク機構と、
    前記ストローク機構と前記上型との間に介在され、前記往復方向と直交する回動方向に回動される環帯状の回動ライナを含み、前記回動ライナの回動により前記往復方向における厚みの変化が許容される調整ライナと、
    前記回動ライナを前記回動方向に回動させる回動機構と、
    前記回動機構により前記回動ライナを回動して前記調整ライナの厚みを変化させ、前記ストローク機構及び前記プレス機構によって前記絞り深さを調整する制御ユニットと
    を備える、深絞りプレス装置。
  2. 前記調整ライナは、
    前記往復方向に凸となる凸部を周方向に有する環帯状の凸ライナと、
    前記往復方向に前記凸ライナと対向配置され、前記凸部と対向して凹となると共に前記凸部が噛合可能な凹部を周方向に有する環帯状の凹ライナと
    を含み、
    前記回動ライナは前記凹凸ライナの少なくとも一方である、請求項1に記載の深絞りプレス装置。
  3. 前記凹ライナには、周方向に沿って凹深さの異なる複数の前記凹部が形成される、請求項2に記載の深絞りプレス装置。
  4. 前記制御ユニットは、前記回動機構により前記回動ライナを前記回動方向に回動させ、前記凹部と前記凸部との噛合に応じた前記調整ライナの厚みの変化により、前記ストローク機構及び前記プレス機構によって前記絞り深さを調整する、請求項3に記載の深絞りプレス装置。
  5. 前記回動機構は、
    出力軸を有するロータリアクチュエータと、
    前記出力軸に装着され、前記出力軸の一方向のみの回転を受けて回転するカムクラッチと、
    前記カムクラッチの回転を受けて回動し、前記回動ライナを回動させる回動伝達部材と
    を含む、請求項1から4の何れか一項に記載の深絞りプレス装置。
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