JP3212880U - 作業服 - Google Patents

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出原 慎也
慎也 出原
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株式会社ジーベック
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Abstract

【課題】ハーネス型安全帯を装着した際、肩ベルトに負荷がかからない状態における肩ベルトのずれを防止し、肩ベルトに干渉されず、出し入れできる胸ポケットを有する作業服を提供する。【解決手段】襟側端部7が上下方向に直線状に延びる段差を設けて襟4との間に凹み作るように左右の前身頃2の肩に夫々縫い付けられたハーネス位置矯正体6と、前身頃2の胸部にはハーネス型安全帯の肩ベルトが通る位置を外れて中央側寄りに縦方向の開口部10、11を有する胸ポケット8、9とが設けられる。凹みによりハーネス型安全帯15の肩ベルト16が位置ズレすることが抑制される。また、肩ベルト16の位置が安定し、これに干渉されず、胸ポケット8、9から物を出し入れできる。【選択図】 図4

Description

本考案は、ハーネス型安全帯の肩ベルトのずれを防止する作業服に関するものである。
高所作業者は墜落防止のために安全帯を装着する。ハーネス型安全帯は肩ベルトを腕に通し、胸ベルト、胴ベルト、腿ベルトの長さを調節しながら装着する。肩ベルトの前側は肩部の襟寄りから胸ポケットの位置を通り、腿ベルトは足の付け根に相当する部分である股ぐりの下部から腰の脇の位置を通る。
一般に、作業服の肩部分は張り及び保形性のため、ハーネス位置矯正体が縫着されている。そのハーネス位置矯正体は襟ぐりから袖ぐりまで肩線に沿って取り付けられている。(特許文献1参照)
特開2015−89985号公報
しかし、ハーネス型安全帯を装着した際、通常はベルト部分に負荷がかからず、そのような負荷のかからない肩ベルトに対しての配慮はなく、肩ベルトがずれる場合がある。また、作業服の胸ポケットは上部に開口部があり、ハーネス型安全帯を装着した際に、ベルトが開口部を塞ぎ、出し入れが難しいという問題があった。
そこで、本考案は、ハーネス型安全帯のベルトに負荷がかからない状態における肩ベルトのずれを防止し、肩ベルトに干渉されず、出し入れできる胸ポケットを有する作業服を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本考案の作業服は、襟側端部が上下方向に直線状に延びる段差を設けて襟との間に凹み作るように左右の前身頃の肩に夫々縫い付けられたハーネス位置矯正体と、前記前身頃の胸部にはハーネス型安全帯の肩ベルトが通る位置を外れて中央側寄りに縦方向の開口部を有する胸ポケットとが設けられ、前記凹みによりハーネス型安全帯の肩ベルトが位置ズレすることを抑制することを特徴とする。
この考案によれば、ハーネス型安全帯のベルトに負荷がかからない状態の肩ベルトのずれを防止し、肩ベルトの位置に関わらず胸ポケット内へ出し入れできる。
本考案に係る作業服の正面図である。 胸ポケットの開口部を開いた状態の説明図である。 作業服のオプションとして付属するズボンの側面図であって、図3Aは左側面図、図3Bは右側面図である。 ハーネス型安全帯を装着した状態の作業服の説明図である。
以下、本考案に係る作業服の一実施の形態について、図1〜図4に基づいて説明する。
図1、図4を参照し、ハーネス型安全帯15を装着する前後の状態を比較しながら説明する。本考案に係る作業服1は左右の前身頃2、後身頃、肩ヨーク3、襟4、袖5等からなる。肩ヨーク3の左右の前身頃2の下方側の肩に、ハーネス位置矯正体6が縫着されている。
ハーネス位置矯正体6の襟側端部7は、襟4からの横方向に距離L1だけ離れて上下方向に直線状に延びている。ハーネス位置矯正体6の上端は肩ヨーク3の前身頃側縫い線に、袖側端部は袖ぐりに沿った形状になっており、意匠的に肩ヨーク3の一部として見えるように処理されている。襟4と襟側端部7の間が距離L1だけあくようにハーネス位置矯正体6を左右の前身頃2に夫々縫い付けているため、襟4と襟側端部7との間には凹みができている。ハーネス型安全帯15を装着した場合には、肩ベルト16は襟4と襟側端部7との間の凹みを通り、胸ポケット8、9の上を通り、脇腹から後方へ続くようになる。距離L1は装着する肩ベルト16の幅に相当するものを選んでも良いが、肩ベルト16の幅に近いものであれば、多少狭くても良い。襟4と襟側端部7との間の凹みに肩ベルト16の大部分が落ち込めば、肩ベルト16の位置ズレを抑制できるからである。
図2は右の胸ポケットの開口部11を開いた状態の説明図である。左右の前身頃2の胸部には胸ポケット8、9が設けられている。胸ポケット8、9は中央側に縦方向の開口部10、11を有する。開口部10、11の位置は、ハーネス型安全帯15を装着した場合に、肩ベルト16が通る位置から外れており、肩ベルト16の位置より中央側寄りである。図示例においては、胸ポケット8は、開口部10にスライドファスナーを設けたポケット生地が縫着されている。胸ポケット9は、開口部11として開口される上側の中央側端部を除く端部が縫着され、開口部11には面ファスナーが設けられている。尚、胸ポケット8、9は、夫々生地8a、8b及び生地9a、9bに分割縫合され、開口部10、11に沿った水平のライン8c、9cが飾りとして表されている。
図1、3、4を参照し、作業服のオプションとして付属するズボンについて説明する。ズボン12の太腿に相当する箇所の脇部に、カーゴポケット13、14が縫着されている。カーゴポケット13、14は、上部に開口部を有し、開口部は前側の部位が後側の部位よりの下方に位置して斜めに開口している。図示例においては、カーゴポケット13は、開口部にスライドファスナーを設けたポケット生地が縫着されている。カーゴポケット14は、ポケット生地の上端部を除く端部が縫着され、開口部にはフラップが設けられている。ハーネス型安全帯15の腿ベルト17は股ぐりの下部から腰の脇の位置を通る。カーゴポケット14の開口部の位置は、腿ベルト17が当たる股ぐりのさらに下方であり、斜めに開口することで腿ベルト17が延在する形状に沿ったものとなっている。
本実施例の作業服1によれば、前身頃2に縫着されたハーネス位置矯正体6により、その厚さに相当する分だけ、襟側端部7と前身頃2との間で、襟4からの横方向に距離L1だけ離れて上下方向に延びる直線状の段差ができる。その結果、ハーネス位置矯正体6による段差と襟4と間には凹みが作られる。襟4とハーネス位置矯正体6の間に肩ベルト16をあてると、ハーネス位置矯正体6の襟側端部7の段差と襟4との間に作られた凹みに肩ベルト16が落ち込む。肩ベルト16は、高所作業者が落下した場合などの非常時には大きな荷重がかかるが、平常時においては殆ど荷重がかからず、ズレやすいものとなっている。肩ベルト16がこの凹みに落ちることにより、平常時における肩ベルト16の収まりが良い。また、ハーネス位置矯正体6は、肩ヨーク3の一部として見えるように処理されているため、本実施例による作業服は、ハーネス型安全帯の着用を目的とするかしないかに拘わらず、どのような用途でも違和感無く着用可能である。
作業服1の胸ポケット8、9の開口部10、11は中央側で縦方向に開口しており、肩ベルト16に邪魔されず、出し入れできる。また、肩ベルト16は、ハーネス位置矯正体6により位置が安定しているため、肩ベルト16が開口部10、11の位置にずれてしまうことも殆ど無い。
一方、ズボン12のカーゴポケット13、14はズボン12の腿ベルト17が当たる部分の下方に存在するため、ハーネス型安全帯15の腿ベルト17に干渉されず、カーゴポケット13、14の物が出し入れできる。
上記実施例においては、胸ポケット8、9およびカーゴポケット13、14を左右に設けたが、左右どちらか一方だけ設けても良い。
1 作業服
2 前身頃
3 肩ヨーク
4 襟
5 袖
6 ハーネス位置矯正体
7 襟側端部
8、9 胸ポケット
8a、8b 生地
9a、9b 生地
8c、9c ライン
10、11 開口部
12 ズボン
13、14 カーゴポケット
15 ハーネス型安全帯
16 肩ベルト
17 腿ベルト
L1 距離

Claims (3)

  1. 襟側端部が上下方向に直線状に延びる段差を設けて襟との間に凹みを作るように左右の前身頃の肩に夫々縫い付けられたハーネス位置矯正体と、前記前身頃の胸部にはハーネス型安全帯の肩ベルトが通る位置を外れて中央側寄りに縦方向の開口部を有する胸ポケットとが設けられ、前記凹みにより肩ベルトが位置ズレすることを抑制することを特徴とする作業服。
  2. 請求項1に記載の作業服において、前記作業服は肩ヨークを有し、前記ハーネス位置矯正体の上端は前記肩ヨークの前記前身頃側縫い線に、袖側端部は袖ぐりに沿った形状で前記左右の前身頃に夫々縫い付けられていることを特徴とする作業服。
  3. 請求項1に記載の作業服において、前記作業服は、太腿に相当する箇所の脇部に、カーゴポケットが縫着されており、カーゴポケットの開口部は前側の部位が後側の部位よりの下方に位置して前記ハーネス型安全帯の腿ベルトの下側に斜めに開口するズボンを有することを特徴とする作業服。

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