JP3212121B2 - 複曲面成形用多点式プレスおよびその成形方法 - Google Patents

複曲面成形用多点式プレスおよびその成形方法

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JP3212121B2 JP07158692A JP7158692A JP3212121B2 JP 3212121 B2 JP3212121 B2 JP 3212121B2 JP 07158692 A JP07158692 A JP 07158692A JP 7158692 A JP7158692 A JP 7158692A JP 3212121 B2 JP3212121 B2 JP 3212121B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、大形寸法の板材からな
る素板を、ストローク調整可能な多数のポンチを使用し
て任意の3次元曲面にプレス成形する複曲面成形用多点
式プレスおよびその成形方法に係わり、特に、ポンチの
曲がりおよびポンチ先端部による素板表面の圧痕を防止
するとともに、素板の座屈限界を向上し、プレス時にお
ける成形限界を向上させるのに好適な複曲面成形用多点
式プレスおよびその成形方法に関する。
【0002】
【従来の技術】最近の重電機器や大形船舶等には、従来
の鋳物品に代わり、大形寸法の素板から成形された3次
元形状品が多数用いられている。これらの成形品は、各
辺が数メートルにおよぶ大形品になることがあり、しか
も多種少量品であることから、成形形状に対応する3次
元形状の総型が使用されていたが、総型は寸法,重量と
も大となることから、製作期間が長く価格も高くなる問
題のほか、1回にプレスする成形品の数量が少なく、ま
た、使用回数もほとんど1回しか使用されないなどの不
経済性を有していた。このため、大形プレスと部分型と
を使用して順次加圧成形する方法や、総型を使用しない
で板材の線状加熱と冷却を繰り返すことによって3次元
形状に成形する方法等も行われている。
【0003】一方、総型は使用しないが、高さ調整可能
な多数のポンチまたは板等を使用し、その多数のポンチ
または板等の端面で総型の上型および下型の曲面に相当
する面を形成する構成が提案されている。この総型の曲
面に相当する面を形成するものとしては、上型および下
型の各フレーム内に、3次元曲面を形成する球頭を有す
る多数の上型ポンチと下型ポンチを配設し、これら各ポ
ンチの球頭を角ねじで高さ位置調整し、当初、ダミープ
レートと素板とを共に任意の3次元曲面にプレス成形
し、次回から成形されたダミープレートをプレスに固着
してユニバーサル型として使用するユニバーサル成形型
(例えば、特開平1−95829号公報)、また、それ
ぞれ突出可能に複数配設された棒状の駒部材と、これら
駒部材の各々の突出量を、所定の凹部形状を構成するよ
う制御する突出量制御手段とを具備し、1台の可変型装
置により種々の型形状に対応させることを可能にした可
変型装置(例えば、特開平2−299727号公報)、
また、微小金型面をもちこの面に直角な方向へ移動自在
に保持された平板または棒体からなる複数個の金型構成
片と、該複数個の金型構成片のそれぞれの移動量を個別
的に調整する移動量調整部材とを備え、これら複数個の
金型構成片の端面または側面を、所望量移動して固定す
ることにより、それら各端面または側面により所望形状
の一対の金型面を形成する金型(例えば、特開昭55−
54226号公報)等がある。
【0004】また、多数のポンチを用いる方法として
は、上記のほかに、縦,横同数のポンチを配置し、上型
のポンチ群のみを複曲面状に設定し、下型のポンチ群は
油圧ピストンにより従動する方法(例えば、特開昭56
−154223号公報,特開昭60−174222号公
報,日本造船学会論文集第132号p481〜p501
(昭47−12),同第133号p291〜p305
(昭48−7))がある。縦,横同数のポンチを配置せ
ず3列のポンチ列を配置した三条プレスによる方法(例
えば、三菱重工技報Vol.13、No.6、p64〜
p72(1976−11))もある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前記大形プレスと部分
型とを使用する方法は、熟練者の経験と勘が必要である
と同時に、目的に応じた多数の部分型を必要とし、しか
も、長時間を要するため製品コストが高くなる要因とな
っていた。
【0006】また、前記板材の線状加熱と冷却を繰り返
す方法は、制御要因が多く自動化が困難であり、手作業
になることから所定の成形精度を期待できない問題点を
有していた。
【0007】一方、前記総型の曲面に相当する面を形成
するもののうち、ユニバーサル成形型は、その構成上、
プレス形状が異なる度にダミープレートによりユニバー
サル型をプレス成形する必要があるほか、素板の支持、
あるいはスプリングバック等に対するインプロセスでの
制御が困難であるなど、操作性にも問題点を有してい
た。
【0008】また、前記可変型装置は、所定のピッチで
マトリックス状に配列された多数の駒部材により任意の
へこみ形状を形成し、1台の可変型装置により種々の型
形状に対応させることが可能であるが、型の形成には、
多数の駒部材を所定の集合状態に束ねる複数の固定ガイ
ドと、該固定ガイドに駒部材を締め付ける複数の締め付
け部材とを必要とする。そして、具体的な成形動作は、
一対の上型および下型が形成された後、それら型の間に
被成形平板を挿入し、いずれか一方の型を他方の型に加
圧して行われるが、上記ユニバーサル成形型の場合と同
様に、被成形平板の支持、あるいはスプリングバック等
に対するインプロセスでの制御が困難であるなど、操作
性上の問題点のほか、上型および下型の形成時に、前記
固定ガイドと締め付け部材間の締め付けおよびその緩め
の作業を伴い、成形作業が煩雑になる問題点も有してい
た。
【0009】また、前記金型は、複数個の金型構成片の
それぞれの移動量を個別的に調整可能にし、1個の金型
により所望形状の一対の金型面を形成することが可能で
あるが、型の形成は、複数個の金型構成片をそれぞれ個
別的に移動量調整して金型支持枠に固定する作業が必要
である。そして、具体的な成形動作は、上記可変型装置
と同様に、一対の上型および下型が形成された後、それ
ら型の間に被成形平板を挿入し、いずれか一方または両
方の型を相手側の型に加圧して行われるため、上記の場
合と同様に、被成形平板の支持、あるいはスプリングバ
ック等に対するインプロセスでの制御が困難な操作性上
の問題点のほか、上型および下型の形成作業が煩雑にな
る問題点も有していた。
【0010】さらに、前記多数のポンチを用いる方法
は、いずれの方法も総型を使用する場合に比較して、素
板を拘束する個所が少ないことに起因する成形限界の低
下は避けられず、特に、素板の面内での圧縮応力に対す
る拘束が小さくなるため、面外方向に座屈しやすい問題
点を有していた。また、多数のポンチを用いる方法に
は、プレス時におけるポンチの曲げ剛性不足によるポン
チの曲がりや、ポンチ先端により素板表面に圧痕を発生
させる等の共通した問題点を有していた。そして、この
問題点が、成形形状を制限し、成形品の成形精度を低下
させる原因になっていた。
【0011】本発明は、上記従来技術の問題点に鑑み、
プレス時におけるポンチの曲がりおよびポンチ先端部に
よる素板表面の圧痕を防止するとともに、素板の面内座
屈限界を向上し、成形限界を向上させることができる複
曲面成形用多点式プレスおよびその成形方法を提供する
ことを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の複曲面成形用多点式プレスは、素板を挾む
上下にストローク調整可能な多数のポンチを配設し、該
上下ポンチ群間に挾んだ素板を任意の3次元曲面にプレ
ス成形する複曲面成形用多点式プレスにおいて、前記各
ポンチのストロークを任意に調整可能で、かつ前記素板
のプレス中に、隣接する各ポンチの外側面の所定範囲の
長さが互いに摺動可能な規則的に相対させて配列された
上下のポンチ群と、前記素板のプレス中に、前記上下ポ
ンチ群の外周に配列された各ポンチの外側面に接触し、
該各ポンチの外方への変位を抑制可能に囲む所定の高さ
の枠体からなる側板とを設ける構成にしたものである。
【0013】そして、また、素板を挾む上下にストロー
ク調整可能な多数のポンチを配設し、該上下ポンチ群間
に挾んだ素板を任意の3次元曲面にプレス成形する複曲
面成形用多点式プレスにおいて、前記各ポンチのストロ
ークを任意に調整可能で、かつ前記素板のプレス中に、
隣接する各ポンチの外側面の所定範囲の長さが互いに摺
動可能な規則的に相対させて配列された上下のポンチ群
と、前記素板のプレス中に、前記上下のポンチ群の外周
に配列された各ポンチの外側面に接触し、該各ポンチの
外方への変位を抑制可能に囲む所定の高さの枠体からな
る側板と、複数枚のばね鋼材からなる帯板が所定のピッ
チで平行に、かつ平面的に配列されて互いに連結され、
プレス中に素板と前記ポンチ群との間に介在させるクッ
ション部材とを設ける構成にしたものである。
【0014】そして、前記上下のポンチ群のうち下側ポ
ンチ群の各ポンチを、そのストロークの最終位置の設定
が、成形される複曲面形状に対応させて任意に上下移動
可能で、かつ該上下移動した任意の位置に固定可能なス
トッパを介して行われる構成にすることが好ましい。
【0015】また、前記上下のポンチ群の隣接する各ポ
ンチの相互に摺動可能な部分の断面形状を、同一寸法の
円または多角形に形成し、前記上下のポンチ群のうち、
外周に配列されたポンチのプレス中に素板と接する先端
部に、該先端部と素板との滑動防止用の突起を形成する
とよい。
【0016】そして前記側板を、下側ポンチ群の外周に
配列された各ポンチの外側面に常に接触する下側板と、
上側ポンチ群の外周に配列された各ポンチの外側面と所
定の間隔を有して設けられた上側板とにより構成し、素
板のプレス中は、前記上側板の内周面が下側板の外周面
に摺動可能に嵌挿可能な構成にすることが望ましい。
【0017】さらに、前記クッション部材を、その上下
間で所定の角度に交差させて積層させ、該積層により互
いに重ね合わされた部分が、素板のプレス中に、各層間
の面内の微小変位を許容し得る程度の結合度で結合され
た構成にするとよく、また、前記クッション部材を、平
面的に配列された複数枚の帯板が、素板のプレス中に、
各帯板間の面内の微小変位を許容し得る程度の結合度で
連結された構成にしてもよい。
【0018】一方、本発明の成形方法は、素板を挾む上
下にストローク調整可能な多数のポンチを配設し、該上
下ポンチ群間に挾んだ素板を任意の3次元曲面にプレス
成形する複曲面成形用多点式プレスによる成形方法にお
いて、(i)各ポンチのストロークを調整して前記上下
ポンチ群の各ポンチ先端によりほぼ水平な面を上下に所
定の間隔で形成し、(ii)該形成された下側ポンチ群
の各ポンチ先端面上に素板を載置し、(iii)該載置
された素板を挾圧するように上下から前記各ポンチを素
板に当接させた後、素板の成形形状に対応させて前記上
下ポンチ群の各ポンチを互いに摺動状態で移動させ、
(iv)該各ポンチの移動中、各ポンチの外方への変位
を抑制しながら前記素板を加圧して成形する構成にした
ものである。
【0019】そしてまた、素板を挾む上下にストローク
調整可能な多数のポンチを配設し、該上下ポンチ群間に
挾んだ素板を任意の3次元曲面にプレス成形する複曲面
成形用多点式プレスによる成形方法において、(i)各
ポンチのストロークを調整して前記上下ポンチ群の各ポ
ンチ先端によりほぼ水平な面を上下に所定の間隔で形成
し、(ii)該形成された下側ポンチ群の各ポンチ先端
面上に、素板を、複数枚のばね鋼材からなる帯板を所定
のピッチで平行に、かつ平面的に配列されて互いに連結
されたクッション部材で挾んで載置し、(iii)該載
置された素板を挾圧するように上下から前記各ポンチを
素板に当接させた後、素板の成形形状に対応させて前記
上下ポンチ群の各ポンチを互いに摺動状態で移動させ、
(iv)該各ポンチの移動中、各ポンチの外方への変位
を抑制しながら前記クッション部材に挾まれた素板を加
圧して成形する構成にしたものである。
【0020】そして、前記上下ポンチ群の各ポンチを素
板に当接させた後の該各ポンチの移動を、上下ポンチ群
双方の各ポンチが、前記素板の挾圧状態を維持しなが
ら、予め成形形状に応じて設定された各ポンチのストロ
ーク量を移動して行う構成にするとよく、一方、前記上
下ポンチ群の各ポンチを素板に当接させた後の該各ポン
チの移動を、下側ポンチ群の各ポンチが、素板を介して
上側ポンチ群の下降力により押され、予め成形形状に対
応して設定された各ポンチの移動停止位置まで移動させ
られて行われる構成にしてもよい。
【0021】また、前記ポンチ移動中の外方への変位抑
制を、下側ポンチ群の外周に配列された各ポンチの外側
面が、該外側面と常に接触する下側板にて囲われるとと
もに、該下側板の外周面に、上側ポンチ群の周囲に設け
られた上側板を摺動可能に嵌挿させて行うようにすると
よく、さらに、前記クッション部材に挾まれた素板の加
圧を、該加圧中に、クッション部材を構成する各帯板間
での面内の変位を許容し、かつクッション部材により素
板の座屈変形を抑止して行う構成にすることが望まし
い。
【0022】
【作用】上記のように構成したことにより、素板のプレ
ス成形に先立ち、上下ポンチ群の各ポンチが、その先端
により上下に所定の間隔でほぼ水平な面を形成するよう
にストローク移動させられ、その形成された下側ポンチ
群の各ポンチ面上に素板が載置される。この素板のほぼ
水平面への載置は、たとえ小面積の素板であっても安全
かつ容易に下側ポンチ群上に安定して載置することを可
能にしている。上下ポンチ群の各ポンチは、前記水平な
面の形成に並行して素板の成形形状に対応するようにそ
の最終ストローク(成形終端位置のストローク)が調整
される。もっともこの場合、下側ポンチ群の各ポンチ
が、上側ポンチ群の下降力に押されて素板を成形する構
成のときは、下側ポンチ群の各ポンチを停止させる各ス
トッパを、前記調整された最終ストローク位置に設定す
ることになる。つづいて、前記上側ポンチ群を、その各
ポンチ先端が下側ポンチ群上に載置されている素板上面
に接するまで下降させて一旦停止する。
【0023】この停止位置から上側ポンチ群をさらに下
降させることによりプレス成形が開始されるが、上下ポ
ンチ群の各ポンチは、規則的に相対して配列されてい
て、素板のプレス中に、隣接する各ポンチの外側面の所
定範囲の長さが摺動可能に互いに接触させられ、しか
も、素板のプレス中に、上下ポンチ群の外周に配列され
た各ポンチの外側面に接触していて、各ポンチの外方へ
の変位を抑制可能に囲む所定の高さの枠体からなる側板
が設けられているため、プレス中における各ポンチの側
方への倒れが抑制されることになる。この状態で上下ポ
ンチ群の各ポンチは、素板を上下から押圧した状態で前
記調整されている下側ポンチ群の各ポンチの最終ストロ
ーク位置まで移動し、該位置にて停止する。このため、
各ポンチ単独での曲がりは勿論、上下ポンチ群の外周に
配列された各ポンチの外側方向への曲がりを防止するこ
とが可能になり、全ポンチの曲がりを抑制しながらプレ
ス成形を終了することができる。ここで、前記上下ポン
チ群の隣接する各ポンチの摺動は、該摺動部の断面形状
が円または多角形の同一寸法に形成されることにより、
円滑かつ安定して行われる。
【0024】また、上下ポンチ群の外周に配列された各
ポンチの素板と接する先端部に、素板との滑動防止用の
突起が形成され、素板の面内での移動を拘束することに
より、素板面内に引張り応力を発生させることが可能に
なり、プレス成形中に、素板に作用する圧縮応力による
素板の座屈変形を抑止することができる。
【0025】そして、前記クッション部材の使用によ
り、素板表面に作用する各ポンチ先端部による押圧力
が、クッション部材を介して各ポンチ間のような直接押
圧されていない部分に分散されることになり、素板に圧
痕を発生させることなく成形することが可能になる。ま
た同時に、前記各ポンチ間のような、素板が直接押圧さ
れず各ポンチによる変形が拘束されていない部分が、前
記クツション部材を介した押圧により拘束されることに
なるため、素板の座屈変形を抑止することも可能にな
る。
【0026】プレス成形終了後、各ポンチの押圧が解除
されると、クッション部材は、ばね鋼材を使用している
ことから元の平面的形状に復し、新たなつぎの素板のプ
レス成形に再使用することが可能である。なお、クッシ
ョン部材使用の際には、前記ポンチの素板と接する先端
部における素板との滑動防止用の突起は、設けなくても
よい。
【0027】
【実施例】以下、本発明の第1の実施例を図1ないし図
6を参照して説明する。図1は、本発明の複曲面成形用
多点式プレスの基本構成を示す正面図、図2は図1のI
I−II矢視拡大図、図3は素板のセット状態を示す正
面図、図4は各ポンチが最終ストロークに達した状態を
示す正面図、図5はポンチの断面形状が8角形の場合の
下側ポンチ群の一部を示す平面図、図6は実施例の説明
に用いるくら形の成形品例を示す斜視図である。
【0028】図1および図2において、1は上板10に
取り付けられている油圧駆動される複数の上ポンチ、2
はストッパ7を介して下フレーム9に取り付けられてい
る油圧駆動される複数の下ポンチである。上ポンチ1と
下ポンチ2の各々は、互いに相対させられていて、いず
れも円形同一断面を有し、隣接する外側面の所定範囲の
長さが摺動可能となるように接触し、且つマトリックス
状に配列されて上下のポンチ群を形成している。また、
上ポンチ1と下ポンチ2の各々は、ストロークを任意に
調整可能に取り付けられていて、そのストローク移動
は、素板のプレス中であっても可能になっている。本実
施例においては、図示の如く上下ポンチ群ともポンチ数
が5×5=25で、合計50個を配置しているが、ポン
チ数は任意で、ポンチ数を多くすることにより成形品の
形状精度を向上させるとともに、座屈限界も向上させて
厚さのより薄い素板の成形を可能にする。また、ポンチ
配列をマトリックス状とせず、千鳥状に配列してもよ
い。3はポンチ先端部に、該先端部と素板との滑動防止
用の突起3aを形成した突起付き上ポンチ、4は突起付
き上ポンチ3と同様に滑動防止用の突起4aを形成した
突起付き下ポンチで、両者はいずれも上下ポンチ群のう
ちの外周に配列される。本実施例においては、上下ポン
チ群の各4隅に計8個が配置されている。突起形状は任
意であるが、一例として、隣接するV溝を縦横に多数削
成してピラミッド状に形成し、プレス中に、ピラミッド
状先端部が素板表面に或る程度食い込む形状にする。一
方、突起付き上ポンチ3および突起付き下ポンチ4を除
く各ポンチの先端部は、割球状に形成されている。そし
て、全ポンチの摺動可能に相互に接触する長さの範囲
は、基部に比べて径を太く形成されている。
【0029】6は下側ポンチ群の外周に配列されたポン
チの外側面に、下側ポンチ群の各ポンチ(下ポンチ2お
よび突起付き下ポンチ4)を、常に摺動可能となるよう
囲み下フレーム9に固着された下側板で、下側板6は
素板のプレス時に、その内部に上側ポンチ群の各ポンチ
(上ポンチ1および突起付き上ポンチ3)が、摺動可能
に嵌挿される高さを有する一体構成の枠体からなってお
り、上下ポンチ群の全ポンチの曲がり或いは倒れ等に起
因する外方への変位を抑制する機能を有している。6a
は下側板6の上端内周の面取り部で、素板の載置および
取り出しを容易にしている。5は上側ポンチ群の外周に
配列されたポンチの外側面とほぼ下側板6の板厚分だけ
離れた位置に設けられている上側板で、上板10に固着
されている。上側板5は素板のプレス時に、上側ポンチ
群とともに下降するが、その際、上側板5の内周面が下
側板6の外周面に摺動可能に嵌挿するように構成されて
いて、下側板6の外方への倒れを抑止する補強機能を有
している。
【0030】8は下フレーム9と上フレーム11とを接
続している複数本の支柱で、上板10を介して途中に、
上側ポンチ群の各ポンチおよび上側板5を支持してい
る。この上板10の支持は、例えば、支柱8に角ねじを
形成し、該角ねじに嵌合するめねじを上板10に設けて
任意の位置に固定可能に構成する。また、前記ストッパ
7は、下側ポンチ群の各ポンチの最終ストローク位置を
設定するもので、成形される複曲面形状に対応させて前
記最終ストローク位置を、図示しない手段により任意に
上下移動可能に構成されており、かつその上下移動した
任意位置に固定可能に構成されている。
【0031】つぎに、具体的な成形品例についての成形
作用を、図3および図4を参照して説明する。具体的な
成形品の一例として、くら形の成形品12を図6に示
す。くら形の成形品12は、一辺の長さLが約1000
mmの正方形で、板厚が10mmのステンレス鋼板から
なる素板を、図に一点鎖線で示す方向の複曲面にプレス
成形したものである。
【0032】プレス成形に先立ち、まず、前記図1に示
すように上下ポンチ群の各ポンチが、その先端により上
下に所定の間隔でほぼ水平な面を形成するようにストロ
ーク移動させられる。そして、素板13がその形成され
た下側ポンチ群の各ポンチ面上に載置される。この場
合、素板13を各ポンチ先端で形成されるほぼ水平面に
載置することにより、下側ポンチ群上に安全かつ容易に
安定して載置することができる。一方、下側ポンチ群の
各ポンチは、前記水平な面の形成に並行して、素板13
の成形形状に対応するようにその最終ストロークが調整
され、該調整位置に各ストッパ7が設定される。つづい
て、上側板5とともに前記上側ポンチ群を、上板10を
介してその各ポンチ先端が下側ポンチ群上に載置されて
いる素板13の上面に接するまで下降させ、図3に示す
状態にて一旦停止させる。このとき上側ポンチ群は、下
側板6内に下側ポンチ群と同様状態に嵌挿され、また、
上側板5は、下側板6の外周面に嵌挿する。
【0033】この停止位置から上側ポンチ群をさらに下
降させることによりプレス成形が開始される。この場
合、上下ポンチ群の各ポンチは、規則的に相対して配列
されていて、素板13のプレス中に、隣接する各ポンチ
の外側面が摺動可能に互いに接触させられ、しかも、素
板13のプレス中に、上下ポンチ群の外周に配列された
各ポンチの外側面に接触して、各ポンチの外方への変位
を抑制可能に囲む下側板6が設けられているため、プレ
ス中における各ポンチの側方への倒れが抑制されるとと
もに、各ポンチ間およびポンチと下側板6との間の摺動
が、円滑かつ安定して行われることになる。
【0034】この状態で上下ポンチ群の各ポンチは、図
4に示すように、素板13を上下から押圧した状態で前
記予め調整されている下側ポンチ群の各ポンチの最終ス
トローク位置まで相互に摺動しながら移動し、ストッパ
7を介して該位置にて停止する。このため、各ポンチ単
独での曲がりは勿論、上下ポンチ群の外周に配列された
各ポンチの外側方向への曲がりを防止することが可能に
なり、全ポンチの曲がりを抑制しながらプレス成形を終
了することができ、図6に示す複曲面形状のくら形の成
形品12が高い形状精度で得られる。このように、各ポ
ンチの曲がりを抑止することができるため、各ポンチの
曲げ剛性を減少させることが可能になり、各ポンチの径
を小さくして各ポンチ間のピッチを小さくし、その数を
増すことにより、薄板の複曲面であっても形状精度のよ
いプレス成形を行うことが可能になる。
【0035】なお、本実施例においては、上ポンチ1の
1本当たりの最大加工力を5トン、下ポンチ2は同じく
4トンに設定して押圧した。また、下側ポンチ群の各ポ
ンチの最終ストローク位置を、ストッパ7により調整し
たが、上下ポンチ群の各ポンチの一方または双方を、油
圧またはモータによるサーボ機構により制御して位置調
整するようにしてもよい。さらに、各ポンチの断面形状
を、図5に示すような8角形ポンチ14または他の多角
形にしてもよい。
【0036】また、上下ポンチ群の外周各4隅に、突起
付き上ポンチ3および突起付き下ポンチ4を設けること
により、素板13の面内での移動を拘束して素板13面
内に引張り応力を発生させることが可能になり、プレス
成形中に、素板13に作用する圧縮応力による素板13
の座屈変形を抑止することができる。
【0037】つぎに、クッション部材を使用する本発明
の第2の実施例について、図7ないし図10を参照して
説明する。図7は前記図6のくら形状の成形品に使用す
る直交形のクッション部材の一例を示す斜視図、図8は
図7のクッション部材を使用した本発明の第2の実施例
の成形最終段階を示す正面図、図9は円形素板を椀形状
に成形する場合のポンチの配置例を示す平面図、図10
は図9のポンチ配置に使用する斜交形のクッション部材
の一例を示す平面図である。
【0038】図7において、15は前記第1実施例のく
ら形成形品12加工用の直交形のクッション部材を示
す。本実施例の直交形のクッション部材15は、板圧6
mm,幅160mm,長さ1000mmのばね鋼製の帯
板16を、間隙d=50mmで5枚を平行に、かつ平面
的に配列し、この配列した5枚に、同様に配列した別の
5枚を直交させて重ね、帯板16の上下の交差部17の
複数個所を、黒丸印で示すリベット19により結合して
2層に形成したものである。この構成により交差部17
は、前記第1実施例における上または下側のポンチ数2
5と同数で、該各ポンチ位置に対応する位置に形成され
ている。
【0039】クッション部材を使用して行うプレス成形
は、素板13をクッション部材15で上下から挾み、上
下ポンチ群の各ポンチによる素板13の加圧を、クッシ
ョン部材15を介して行うほかは前記第1の実施例と同
様に行われ、プレス成形終了状態は図8に示すようにな
る。しかし、クッション部材15の使用により、素板1
3の表面に作用する各ポンチ先端部による押圧力は、ク
ッション部材15を介して、例えば隣接するポンチ1間
のように、ポンチ1により直接押圧されていない部分に
分散されることになるため、素板13に圧痕を発生させ
ることなく成形することが可能になる。また同時に、前
記各ポンチ間のような、素板13が直接押圧されず各ポ
ンチによる変形が拘束されていない部分が、クツション
部材15を介した押圧により拘束されることになるた
め、素板13の座屈変形を抑止することも可能になる。
【0040】一方、クッション部材15は、交差部17
のすべてをリベット固定しない結合状態のため、固定さ
れない交差部17は、上下帯板16間で自由度を保って
いる。このため、プレス成形中に、固定されない交差部
17の上下帯板16間の面内で微小ながら変位が許容さ
れることになり、各帯板16の面内での圧縮応力を低下
させて帯板16の座屈変形を防止することが可能にな
る。
【0041】プレス成形終了後、各ポンチの押圧が解除
されると、クッション部材15は、ばね鋼材を使用して
いることから元の平面的形状に復元し、新たなつぎの素
板のプレス成形に再使用することが可能である。なお、
クッション部材15使用の際には、各ポンチの先端部を
すべて割球状にし、突起付き上ポンチ3および突起付き
下ポンチ4は設けなくてよい。
【0042】つぎに、図9は19個の下ポンチ2を千鳥
状に配列した例で、例えば円板状の素板を軸対称の椀形
形状に成形する場合に使用される。この場合、下側板6
は、下ポンチ2の配列に応じてその外周のポンチの外側
面に接するように形成される(本例では6角形)。一
方、図示していないが上側板5も、下側板6の外周面に
嵌挿可能に6角形に形成される。
【0043】図10は、図9に示すポンチ配列の場合に
使用される斜交形のクッション部材18で、図9のポン
チ数19個およびその配置に対応して交差部17が形成
されている。クッション部材18は、平面的に配列され
たばね鋼製の帯板16が3層に積層されており、各層は
互いに60°の角度で交差している。各層間の結合は、
例えば、3層すべてを結合する中黒白丸印の中央1個
所,1層目と2層目とを結合する黒丸印の8個所および
2層目と3層目とを結合する白丸印の4個所というよう
に、近接する層ごとに、自由度を極力保つようにリベッ
ト19により結合されている。クッション部材18の使
い方および使用時の作用・効果については、クッション
部材15の場合と同様である。
【0044】なお、上記実施例は、クッション部材を単
独の治具として使用した場合について説明したが、クッ
ション部材を装置の一部に設置し、例えば、成形位置に
対してロボットにより必要に応じて着脱可能に構成する
ようにしてもよく、その場合には作業性を大幅に改善す
ることができる。また、クッション部材の構成は、前記
多層に積層されたもののほか、単層のものであってもよ
い。
【0045】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の複曲面成
形用多点式プレスおよびその成形方法は、従来の多点式
プレスの共通課題であったプレス時におけるポンチの曲
がりおよびポンチ先端部による素板表面の圧痕発生を、
容易に防止可能にするとともに、素板の座屈限界を向上
させ、成形限界を向上させることができる効果を奏す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の複曲面成形用多点式プ
レスの基本構成を示す正面図である。
【図2】図1のII−II矢視拡大図である。
【図3】素板のセット状態を示す正面図である。
【図4】各ポンチが最終ストロークに達した状態を示す
正面図である。
【図5】ポンチの断面形状が8角形の場合の下側ポンチ
群の一部を示す平面図である。
【図6】実施例の説明に用いるくら形の成形品例を示す
斜視図である。
【図7】図6のくら形状の成形品に使用する直交形のク
ッション部材の一例を示す斜視図である。
【図8】図7のクッション部材を使用した本発明の第2
の実施例の成形最終段階を示す正面図である。
【図9】円形素板を椀形状に成形する場合の下ポンチの
配置例を示す平面図である。
【図10】図9のポンチ配置に使用する斜交形のクツシ
ョン部材の一例を示す平面図である。
【符号の説明】
1…上ポンチ、2…下ポンチ、3…突起付き上ポンチ、
4…突起付き下ポンチ、5…上側板、6…下側板、7…
ストッパ、12…くら形の成形品、13…素板、15…
直交形のクッション部材、16…ばね鋼製の帯板、17
…交差部、18…斜交形のクッション部材。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 米沢 立雄 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式 会社 日立製作所 日立工場内 (72)発明者 圷 洋二 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式 会社 日立製作所 日立工場内 (72)発明者 菅原 孝志 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式 会社 日立製作所 日立工場内 (72)発明者 渡辺 忍 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式 会社 日立製作所 日立工場内 (56)参考文献 特開 平2−299727(JP,A) 特開 昭51−62471(JP,A) 特開 平1−95829(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B21D 5/01 B21D 24/00

Claims (14)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 素板を挾む上下にストローク調整可能な
    多数のポンチを配設し、該上下ポンチ群間に挾んだ素板
    を任意の3次元曲面にプレス成形する複曲面成形用多点
    式プレスにおいて、 前記各ポンチのストロークを任意に調整可能で、かつ前
    記素板のプレス中に、隣接する各ポンチの外側面の所定
    範囲の長さが互いに摺動可能な規則的に相対させて配列
    された上下のポンチ群と、 前記素板のプレス中に、前記上下ポンチ群の外周に配列
    された各ポンチの外側面に接触し、該各ポンチの外方へ
    の変位を抑制可能に囲む所定の高さの枠体からなる側板
    を設けたことを特徴とする複曲面成形用多点式プレス。
  2. 【請求項2】 素板を挾む上下にストローク調整可能な
    多数のポンチを配設し、該上下ポンチ群間に挾んだ素板
    を任意の3次元曲面にプレス成形する複曲面成形用多点
    式プレスにおいて、 前記各ポンチのストロークを任意に調整可能で、かつ前
    記素板のプレス中に、隣接する各ポンチの外側面の所定
    範囲の長さが互いに摺動可能な規則的に相対させて配列
    された上下のポンチ群と、 前記素板のプレス中に、前記上下ポンチ群の外周に配列
    された各ポンチの外側面に接触し、該各ポンチの外方へ
    の変位を抑制可能に囲む所定の高さの枠体からなる側板
    と、 複数枚のばね鋼材からなる帯板が所定のピッチで平行
    に、かつ平面的に配列されて互いに連結され、プレス中
    に素板と前記ポンチ群との間に介在させるクッション部
    材と を設けたことを特徴とする複曲面成形用多点式プレス。
  3. 【請求項3】 前記上下のポンチ群のうち下側ポンチ群
    の各ポンチが、そのストロークの最終位置の設定を、成
    形される複曲面形状に対応させて任意に上下移動可能
    で、かつ該上下移動した任意の位置に固定可能なストッ
    パを介して行う構成である請求項1または2記載の複曲
    面成形用多点式プレス。
  4. 【請求項4】 前記上下のポンチ群が、隣接する各ポン
    チの相互に摺動可能な部分の断面形状を、同一寸法の円
    または多角形に形成してなる請求項1または2記載の複
    曲面成形用多点式プレス。
  5. 【請求項5】 前記上下のポンチ群のうち外周に配列さ
    れたポンチが、プレス中に素板と接するポンチ先端部
    に、該先端部と素板との滑動防止用の突起を形成してな
    る請求項1,3または4記載の複曲面成形用多点式プレ
    ス。
  6. 【請求項6】 前記側板が、下側ポンチ群の外周に配列
    された各ポンチの外側面に常に接触する下側板と、上側
    ポンチ群の外周に配列された各ポンチの外側面と所定の
    間隔を有して設けられた上側板とからなり、素板のプレ
    ス中は、前記上側板の内周面が下側板の外周面に摺動可
    能に嵌挿可能な構成からなる請求項1または2記載の複
    曲面成形用多点式プレス。
  7. 【請求項7】 前記クッション部材が、上下間で所定の
    角度に交差させて積層され、該積層により互いに重ね合
    わされた部分が、素板のプレス中に、各層間の面内の変
    位を許容し得る結合度で結合されてなる請求項2記載の
    複曲面成形用多点式プレス。
  8. 【請求項8】 前記クッション部材が、平面的に配列さ
    れた複数枚の帯板を、素板のプレス中に、各帯板間の面
    内の変位を許容し得る結合度で連結されてなる請求項2
    記載の複曲面成形用多点式プレス。
  9. 【請求項9】 素板を挾む上下にストローク調整可能な
    多数のポンチを配設し、該上下ポンチ群間に挾んだ素板
    を任意の3次元曲面にプレス成形する複曲面成形用多点
    式プレスによる成形方法において、 (i)各ポンチのストロークを調整して前記上下ポンチ
    群の各ポンチ先端によりほぼ水平な面を上下に所定の間
    隔で形成し、 (ii)該形成された下側ポンチ群の各ポンチ先端面上
    に素板を載置し、 (iii)該載置された素板を挾圧するように上下から
    前記各ポンチを素板に当接させた後、素板の成形形状に
    対応させて前記上下ポンチ群の各ポンチを互いに摺動状
    態で移動させ、 (iv)該各ポンチの移動中、各ポンチの外方への変位
    を抑制しながら前記素板を加圧して成形する ことを特徴とする複曲面成形用多点式プレスによる成形
    方法。
  10. 【請求項10】 素板を挾む上下にストローク調整可能
    な多数のポンチを配設し、該上下ポンチ群間に挾んだ素
    板を任意の3次元曲面にプレス成形する複曲面成形用多
    点式プレスによる成形方法において、 (i)各ポンチのストロークを調整して前記上下ポンチ
    群の各ポンチ先端によりほぼ水平な面を上下に所定の間
    隔で形成し、 (ii)該形成された下側ポンチ群の各ポンチ先端面上
    に、素板を、複数枚のばね鋼材からなる帯板を所定のピ
    ッチで平行に、かつ平面的に配列されて互いに連結され
    たクッション部材で挾んで載置し、 (iii)該載置された素板を上下から挾圧するように
    前記各ポンチを素板に当接させた後、素板の成形形状に
    対応させて前記上下ポンチ群の各ポンチを互いに摺動状
    態で移動させ、 (iv)該各ポンチの移動中、各ポンチの外方への変位
    を抑制しながら前記クッション部材に挾まれた素板を加
    圧して成形する ことを特徴とする複曲面成形用多点式プレスによる成形
    方法。
  11. 【請求項11】 前記上下ポンチ群の各ポンチを素板に
    当接させた後の該各ポンチの移動が、上下ポンチ群双方
    の各ポンチを、前記素板の挾圧状態を維持しながら、成
    形形状に応じて予め設定された各ポンチのストローク量
    を移動させて行われる請求項9または10記載の複曲面
    成形用多点式プレスによる成形方法。
  12. 【請求項12】 前記上下ポンチ群の各ポンチを素板に
    当接させた後の該各ポンチの移動が、下側ポンチ群の各
    ポンチを、素板を介して上側ポンチ群の下降力により押
    し、予め成形形状に対応して設定された各ポンチの移動
    停止位置まで移動させて行われる請求項9または10記
    載の複曲面成形用多点式プレスによる成形方法。
  13. 【請求項13】 前記ポンチ移動中の外方への変位抑制
    が、下側ポンチ群の外周に配列された各ポンチの外側面
    を、該外側面と常に接触する下側板にて囲うとともに、
    該下側板の外周面に、上側ポンチ群の周囲に設けられた
    上側板を摺動可能に嵌挿して行われる請求項9または1
    0記載の複曲面成形用多点式プレスによる成形方法。
  14. 【請求項14】 前記クッション部材に挾まれた素板の
    加圧が、該加圧中に、クッション部材を構成する各帯板
    間での面内の変位を許容し、かつクッション部材により
    素板の座屈変形を抑止して行われる請求項10記載の複
    曲面成形用多点式プレスによる成形方法。
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