JP3212072U - 折板二重葺き屋根用融雪装置 - Google Patents

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武市 阿部
武市 阿部
次郎 大橋
次郎 大橋
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北越融雪株式会社
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Abstract

【課題】非常に広範囲に融雪効果を発揮できる簡易構造の折板二重葺き屋根用融雪装置を提案する。【解決手段】折板二重葺き屋根Rは、屋根の勾配下方側に、上層折板2がなく下層折板1が露出する下側露出部が設けられ、この下側露出部上に熱媒送出用のメイン管が設けられ、メイン管から送出される熱媒を通過させる加温管5が、下層折板と上層折板との間の間隙部6に上層折板と非接触の状態で配設されている。間隙層内の空気層を介して上層折板の全域が加温されるので広範囲な融雪効果を発揮できる。【選択図】図2

Description

本考案は、折板二重葺き屋根用融雪装置に関するものである。
従来から、屋根上に温水などの熱媒を通過させる融雪管が敷設されて成る屋根用融雪装置が実施されている(例えば、特許文献1参照)。
特許第3634779号公報
上記従来の屋根融雪装置は、融雪管に近いところの積雪は良く融けるが、融雪管から離れたところの積雪は融け残り易い。即ち、局所的な融雪効果しか得られなかった。
この問題点は、融雪管を屋根上に隙間なく敷き詰めることによって簡単に解決できそうにも思えるが、この解決方法では、設置費のコスト増や、屋根の重量増や、屋根体裁の悪化等多くの新たな問題を招いてしまうので実現が難しい。
本考案は、この点、従来と同等の配管構造であっても、非常に広範囲に融雪効果を発揮できる簡易構造の折板二重葺き屋根用融雪装置を提案するものである。
添付図面を参照して本考案の要旨を説明する。
下層折板1と上層折板2とが間隔を置いた上下二段に設置されて勾配付きの折板二重葺き屋根Rが構成され、この折板二重葺き屋根Rは、勾配下方側に、前記上層折板2がなく前記下層折板1の勾配下方側が露出する下側露出部3が設けられ、この下側露出部3上に熱媒送出用のメイン管4が設けられ、このメイン管4から送出される熱媒を通過させる加温管5が、前記下層折板1と前記上層折板2との間の間隙部6に上層折板2と非接触状態で設けられて、この加温管5を通過する熱媒により前記間隙部6内の空気層が加温され、この加温された空気層により前記上層折板2が加温されるように構成されていることを特徴とする折板二重葺き屋根用融雪装置に係るものである。
また、前記下層折板1の谷部7の略全域に断熱性の管取付部8が設けられ、この管取付部8を介して前記加温管5が下層折板1の谷部7に取付けられることにより加温管5が前記間隙部6に前記上層折板2と非接触状態で設けられ、この管取付部8の上面の略全域に熱伝導体9が設けられていると共に、この熱伝導体9は、前記加温管5と接触状態で設けられていることを特徴とする請求項1記載の折板二重葺き屋根用融雪装置に係るものである。
また、前記管取付部8は、前記下層折板1の谷部7に、この谷部7の底面から離間状態で設けられていて、この管取付部8の下部と下層折板1の谷部7の底面との間に、水流下間隙10が形成されていることを特徴とする請求項2記載の折板二重葺き屋根用融雪装置に係るものである。
また、前記加温管5は、架橋ポリエチレン製の内層と、この内層の外側に配設されるアルミ薄箔性の中層と、この中層の外側に配設される架橋ポリエチレン製の外層とから成る三層構造管が採用されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の折板二重葺き屋根用融雪装置に係るものである。
また、前記メイン管4は、ポリエチレン被覆鋼管が採用されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の折板二重葺き屋根用融雪装置に係るものである。
また、前記折板二重葺き屋根Rは、勾配上方側に、前記上層折板2がなく前記下層折板1の勾配上方側が露出する上側露出部11が設けられていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の折板二重葺き屋根用融雪装置に係るものである。
本考案は上述のように構成したから、加温管に近い範囲だけが局所的に融雪されるのではなく、折板二重葺き屋根の間隙部内の空気層を介し上層折板の全域が加温されて広範囲(上層折板の全域)で融雪効果を発揮でき、また、折板二重葺き屋根の勾配下方側の下側露出部上に熱源送出用のメイン管が設けられているため、このメイン管からの放熱作用により下側露出部上の積雪を融雪できると共に、勾配下方側へと滑り落ちてくる屋根積雪もこの下側露出部で融雪できるので軒先の雪庇発現を防止でき、しかも、勾配付き折板二重葺き屋根の間隙部内で加温された空気層が上昇流動して折板二重葺き屋根の勾配上方側端部から外部へと放出されるので、この折板二重葺き屋根の勾配上方側端部付近での雪庇(雪塊)の発現も防止でき、またさらに本考案は、伝熱に空気層を利用して広範囲を加温(融雪)する構成のため、この空気層に伝熱する加温管の屋根上配管構造は従来装置と同等程度の設備で良いし、折板二重葺き屋根自体も周知構造を採用可能であるので、簡易工事により比較的安価に設計実現可能となるなど、極めて実用性に優れた折板二重葺き屋根用融雪装置となる。
また、請求項2記載の考案においては、折板二重葺き屋根の間隙部に上層折板と非接触状態で加温管が設けられる構成を簡易に設計実現可能となり、しかも、熱伝導体が下層折板の谷部の略全域に存在している管取付部の上面の略全域に設けられているので、広範囲に存在するこの熱伝導体からの放熱により間隙部内の空気層を効果的に加温でき、その上、断熱性の管取付部により熱伝導体から下方への放熱が遮断されて上方(上層折板側)へのみ放熱されるので、間隙部内の空気層を介して上層折板を効果的に加温でき、高い融雪効果を発揮できる一層実用性に優れた構成の折板二重葺き屋根用融雪装置となる。
また、請求項3記載の考案においては、下層折板の山部に加温管取付用の管取付部が設けられている構成でありながらも、この管取付部が折板二重葺き屋根の勾配上方側から間隙部内に浸入する雨水や融雪水などの自然流下を妨げることがない一層実用性に優れた構成の折板二重葺き屋根用融雪装置となる。
また、請求項4記載の考案においては、加温管の放熱性が良好で高い融雪効果を発揮でき、しかもこの加温管は、軽量で柔軟性を有するために取扱性・施工性にも優れる上、耐候性を有し、異種金属接触腐食を生じるおそれもなく高耐久性を発揮できるなど、一層実用性に優れた構成の折板二重葺き屋根用融雪装置となる。
また、請求項5記載の考案においては、メイン管の剛性が高く、直接の積雪荷重を良好に支持でき、しかもこのメイン管は、放熱性、施工性、耐候性、耐寒・耐熱性、防食性にも優れるなど、一層実用性に優れた構成の折板二重葺き屋根用融雪装置となる。
また、請求項6記載の考案においては、勾配付き折板二重葺き屋根の間隙部内で加温された空気層が、上側露出部から上方へと放出され易くなるため、この上側露出部の上方に雪庇(雪塊)が発現しにくくなる一層実用性に優れた構成の折板二重葺き屋根用融雪装置となる。
本実施例の使用状態を示す説明側面図である。 本実施例の加温管の取付構造を示す部分拡大説明正断面図である。 本実施例の暖気対流構造を示す説明側面図である。 本実施例のメイン管及び加温管の配管構造を示す説明平面図である。
好適と考える本考案の実施形態を、図面に基づいて本考案の作用を示して簡単に説明する。
本考案の折板二重葺き屋根Rは、周知構造を採用することができる。
熱媒送出用のメイン管4から、折板二重葺き屋根Rの下層折板1と上層折板2との間の間隙部6に上層折板2と非接触状態で設けられている加温管5に熱媒が送出されると、この加温管5を通過する熱媒の熱交換(放熱)作用により前記間隙部6内の空気層が加温され(空気層に伝熱され)、この加温された空気(暖気)層により前記上層折板2が加温(上層折板2に伝熱)されることになる。
即ち、加温管5に近い範囲だけが局所的に温められるのではなく、前記間隙部6内の空気層を伝熱に利用して上層折板2の全域を加温するので、非常に広範囲(上層折板2全域)の屋根上積雪に対して融雪作用を発揮でき、これまでの屋根融雪装置でみられていたような積雪の部分的な融け残りを生じにくくなる。
また、加温管5からの伝熱媒体として間隙部6内の空気層を利用する本考案は、加温管5の配管構造が従来の屋根融雪装置と同等程度の設備であっても(隣接する加温管5間に隙間があっても)、広範囲に効果的な融雪作用が発揮されることとなる。
また、折板二重葺き屋根Rの勾配下方側に、前記上層折板2がなく前記下層折板1の勾配下方側が露出する下側露出部3が設けられ、この下側露出部3上に前記メイン管4が設けられている本考案は、折板二重葺き屋根Rの下側露出部3上の積雪が、メイン管4を通過する熱媒の熱交換(放熱)作用によって融雪され、この下側露出部3へと滑り落ちてくる屋根積雪も、メイン管4からの放熱作用で融雪されて軒先へと流下することとなるので、軒先に雪庇(雪塊)が発現しにくい。
また、勾配付き折板二重葺き屋根Rの前記間隙部6内で加温された空気(暖気)層は、自然に勾配上方側へ上昇流動して、折板二重葺き屋根Rの勾配上方側端部から外部へ放出されることとなり、この放出暖気の融雪作用によって折板二重葺き屋根Rの勾配上方側端部にも雪庇(雪塊)が発現しにくい。
また、例えば、前記下層折板1の谷部7の略全域に断熱性の管取付部8が設けられ、この管取付部8を介して前記加温管5が下層折板1の谷部7に取付けられることにより加温管5が前記間隙部6に前記上層折板2と非接触状態で設けられ、この管取付部8の上面の略全域に熱伝導体9が設けられていると共に、この熱伝導体9は、前記加温管5と接触状態で設けられていれば、加温管5を通過する熱媒の熱交換(放熱)作用がこの加温管5に接触する熱伝導体9に伝熱され、この熱伝導体9からの放熱によって前記間隙部6内の空気層が加温されることになる。
具体的には、熱伝導体9は、下層折板1の谷部7の略全域に存在している管取付部8の上面の略全域に設けられているので、広範囲に存在するこの熱伝導体9からの放熱により前記間隙部6内の空気層が効果的に加温される。
また、断熱性の管取付部8により熱伝導体9から下方への放熱は遮断され、上方(上層折板2側)へのみ放熱されることとなるので、間隙部6内の空気層を介して上層折板2が効果的に加温されて、高い融雪作用を発揮することになる。
また、例えば、前記管取付部8は、前記下層折板1の谷部7に、この谷部7の底面から離間状態で設けられていて、この管取付部8の下部と下層折板1の谷部7の底面との間に、水流下間隙10が形成されていれば、折板二重葺き屋根Rの勾配上方側から前記間隙部6内に雨水や融雪水などが侵入した場合に、この水の勾配下方側への自然流下が管取付部8に妨げられることなく、水流下間隙10を介して良好に行われる。
また、例えば、前記加温管5は、架橋ポリエチレン製の内層と、この内層の外側に配設されるアルミ薄箔性の中層と、この中層の外側に配設される架橋ポリエチレン製の外層とから成る三層構造管が採用されていれば、この加温管5(三層構造管)は、放熱性が良好であるので高い融雪作用が発揮される。
また、この加温管5は、軽量で柔軟性を有するために取扱性・施工性に優れ、しかも耐候性を有し、下層折板1や上層折板2などの金属材と接触しても異種金属接触腐食を生じるおそれがない。
また、例えば、前記メイン管4は、ポリエチレン被覆鋼管が採用されていれば、このメイン管4(ポリエチレン被覆鋼管)は、放熱性が良好であるので高い融雪作用が発揮され、しかも剛性が高く、このメイン管4に加わる直接の積雪荷重を良好に支持できる。
また、このメイン管4は、施工性、耐候性、耐寒・耐熱性、耐食性にも優れ、下層折板1などの金属材と接触しても異種金属接触腐食を生じるおそれもない。
また、例えば、前記折板二重葺き屋根Rは、勾配上方側に、前記上層折板2がなく前記下層折板1の勾配上方側が露出する上側露出部11が設けられていれば、勾配付き折板二重葺き屋根Rの前記間隙部6内で加温された空気(暖気)層が、この上側露出部11から屋根上へと放出され易くなり、この上側露出部11の上方に雪庇(雪塊)が発現しにくくなる。
本考案の具体的な実施例について図面に基づいて説明する。
先ず、本実施例の折板二重葺き屋根Rについて説明すると、図1〜図3に示すように、下層折板1の上方に、適宜な二重葺き金具12によりこの下層折板1と間隔を置いて上層折板2が設置されていると共に、この下層折板1と上層折板2とは、同一勾配を有するようにして設置されている。即ち、本実施例の折板二重葺き屋根Rは、勾配付き屋根に構成されている。図中符号13は棟部、14は下層折板1の下面に付設された断熱材である。
本実施例は、この折板二重葺き屋根Rの勾配下方側に、前記上層折板2がなく前記下層折板1の勾配下方側が露出する下側露出部3が設けられていると共に、折板二重葺き屋根Rの勾配上方側にも、上層折板2がなく下層折板1の勾配上方側が露出する上側露出部11が設けられている。
具体的には、図4に示すように、上層折板2の勾配方向の長さ寸法が、下層折板1の勾配方向の長さ寸法より短く設定され、この勾配方向寸法の短い上層折板2が、その勾配方向の中央位置を下層折板1の勾配方向の中央位置に合わせるようにして下層折板1上に設置されている。
そして、これにより下層折板1の軒側と棟側とが露出して、この軒側(勾配下方側)の露出部が前記下側露出部3として構成され、棟側(勾配上方側)の露出部が前記上側露出部11として構成されている。
本実施例では、この下側露出部3上に熱媒送出用のメイン管4が設けられ、このメイン管4から送出される熱媒を通過させる加温管5が、前記下層折板1と前記上層折板2との間の間隙部6に上層折板2と非接触状態で配設されて、この加温管5を通過する熱媒により前記間隙部6内の空気層が加温され、この加温された空気層により前記上層折板2が加温されるように構成されている。
具体的には、図4に示すように、下側露出部3上に、下層折板1の勾配方向と直交する屋根幅方向に沿ってメイン管4が設置され、このメイン管4から分岐された複数の加温管5が下層折板1上で蛇行状態に配管され、この加温管5の分岐端が、前記下側露出部3上に前記メイン管4と平行に設置された戻り管15に接続されている。
また、このメイン管4と戻り管15とは、図示省略のボイラー装置を含んだ熱媒循環装置の一部として機能するものであり、ボイラー装置で加熱された不凍液(熱媒)がメイン管4から加温管5へ送出され、加温管5で熱交換を終えた熱媒が戻り管15から回収されてボイラー装置で再加熱後にメイン管4へ再送出される熱媒循環装置に構成されている。
また、加温管5の間隙部6への配設構造は、図2に示すように、前記下層折板1の谷部7の略全域に断熱性の管取付部8が設けられ、この管取付部8を介して前記加温管5が下層折板1の谷部7に取付けられることによって加温管5が前記間隙部6に上層折板2と非接触状態で設けられている。
この管取付部8は、少なくとも前記上層折板2の勾配方向の長さ寸法と同等の長さ寸法を具備する長尺な帯板状であって、長さ方向と直交する断面形状が、下底より上底の方が幅広な台形状をなす断熱材により構成され、この管取付部8が下層折板1の全ての谷部7に上方から嵌合され、管取付部8の左右の脚部が谷部7の左右の傾斜部に載置係合することによって、この管取付部8が上層折板2と非接触状態で谷部7に設置されている(図2参照)。
また、この管取付部8は、その上面にこの管取付部8の長さ方向に沿って嵌合溝16が一体的に形成(凹設)されている。
またさらに、この管取付部8の上面には、その略全域に熱伝導性の良い金属帯板で成る熱伝導体9が敷設状態に設けられていると共に、この熱伝導体9には、前記嵌合溝16に嵌合する取付溝17が一体的に設けられていて、この取付溝17に前記加温管5が嵌合状態に取付けられている。
即ち、本実施例では、熱伝導体9を介して管取付部8に加温管5が取付けられており、加温管5は熱伝導体9と常時接触状態に設けられている。
従って、熱媒送出用のメイン管4から加温管5に熱媒を送出すると、この加温管5を通過する熱媒の熱交換(放熱)作用により前記熱伝導体9に熱が伝導し、広範囲に存在するこの熱伝導体9からの放熱により前記間隙部6内の空気層が効果的に加温されると共に、断熱性の管取付部8により熱伝導体9から下方への放熱は遮断され、上方(上層折板2側)へのみ放熱されることとなるので、間隙部6内の空気層を介して上層折板2が効果的に加温されて、前記上層折板2上の積雪の融雪効果が発揮されるように構成されている。
また、この際、下側露出部3上の積雪やこの下側露出部3へと滑り落ちてくる屋根積雪は、この下側露出部3上に設けられている前記メイン管4と戻り管15を通過する熱媒の熱交換(放熱)作用によって融雪されることとなるので、折板二重葺き屋根Rの軒先に雪庇が発現しにくくなる。
さらにこの際、勾配付き折板二重葺き屋根Rの前記間隙部6内で加温された空気(暖気)層は、図3中矢印のように、この間隙部6内を勾配上方側へと上昇流動する対流を生じて上側露出部11から折板二重葺き屋根Rの外部へ放出されることとなるので、この放出暖気により上側露出部11部位の積雪も融雪されて、雪庇(雪塊)が発現しにくくなる。
また、この間隙部6内の暖気対流は、夏季にも生じて暑さの緩和効果も発揮される。
また、本実施例の管取付部8は、図2に示すように、前記下層折板1の谷部7の下面から浮上した離間状態で設置される形状に形成されていて、この管取付部8の下部(下面)と下層折板1の谷部7の底面との間に、前記間隙部6に浸入した雨水や融雪水が勾配下方側(軒先側)へと自然流下するための水流下間隙10が形成されている。
また、この管取付部8上に設けられる熱伝導体9は、表面に防食性加工が施されていて、この熱伝導体9が下層折板1とに異種金属接触腐食を生じないように構成されている。
また、本実施例の前記メイン管4は、市販の密着一層型ポリエチレン被覆鋼管が採用されている。
このポリエチレン被覆鋼管を採用したメイン管4は、放熱性が高く、効果的な融雪効果が期待できる。また、このメイン管4は剛性が高く、このメイン管4に加わる直接の積雪荷重を良好に支持できる。また、施工性に優れていると共に、耐候性、耐寒・耐熱性、防食性にも優れ、下層折板1などの金属材と接触しても異種金属接触腐食を生じるおそれがなく、高耐久性を発揮する。
また、本実施例の前記加温管5は、架橋ポリエチレン製の内層と、この内層の外側に配設されるアルミ薄箔製の中層と、この中層の外側に配設される架橋ポリエチレン製の外層とから成るアルミ複合三層ポリエチレン管が採用されている。
この三層構造の加温管5は、放熱性が高く、効果的な融雪効果が期待できる。また、軽量で柔軟性を有するために取扱性・施工性に優れ、しかも耐候性を有し、前記上層折板2や前記熱伝導体9などの金属材と接触しても異種金属接触腐食を生じるおそれがなく、高耐久性を発揮する。
以上のように構成した本実施例の折板二重葺き屋根用融雪装置の設置施工は、例えば、上層折板2を設置する前に、下層折板1上にメイン管4と加温管5を設置し、その後、下層折板1上に上層折板2を設置すると、容易に施工可能である。
また、本実施例の折板二重葺き屋根用融雪装置は、新設や葺き替えの屋根はもちろん、既設の折板屋根への後付けも可能である。
尚、本考案は、本実施例に限られるものではなく、各構成要件の具体的構成は適宜設計し得るものである。
1 下層折板
2 上層折板
3 下側露出部
4 メイン管
5 加温管
6 間隙部
7 谷部
8 管取付部
9 熱伝導体
10 水流下間隙
11 上側露出部
R 折板二重葺き屋根

Claims (6)

  1. 下層折板と上層折板とが間隔を置いた上下二段に設置されて勾配付きの折板二重葺き屋根が構成され、この折板二重葺き屋根は、勾配下方側に、前記上層折板がなく前記下層折板の勾配下方側が露出する下側露出部が設けられ、この下側露出部上に熱媒送出用のメイン管が設けられ、このメイン管から送出される熱媒を通過させる加温管が、前記下層折板と前記上層折板との間の間隙部に上層折板と非接触状態で設けられて、この加温管を通過する熱媒により前記間隙部内の空気層が加温され、この加温された空気層により前記上層折板が加温されるように構成されていることを特徴とする折板二重葺き屋根用融雪装置。
  2. 前記下層折板の谷部の略全域に断熱性の管取付部が設けられ、この管取付部を介して前記加温管が下層折板の谷部に取付けられることにより加温管が前記間隙部に前記上層折板と非接触状態で設けられ、この管取付部の上面の略全域に熱伝導体が設けられていると共に、この熱伝導体は、前記加温管と接触状態で設けられていることを特徴とする請求項1記載の折板二重葺き屋根用融雪装置。
  3. 前記管取付部は、前記下層折板の谷部に、この谷部の底面から離間状態で設けられていて、この管取付部の下部と下層折板の谷部の底面との間に、水流下間隙が形成されていることを特徴とする請求項2記載の折板二重葺き屋根用融雪装置。
  4. 前記加温管は、架橋ポリエチレン製の内層と、この内層の外側に配設されるアルミ薄箔性の中層と、この中層の外側に配設される架橋ポリエチレン製の外層とから成る三層構造管が採用されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の折板二重葺き屋根用融雪装置。
  5. 前記メイン管は、ポリエチレン被覆鋼管が採用されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の折板二重葺き屋根用融雪装置。
  6. 前記折板二重葺き屋根は、勾配上方側に、前記上層折板がなく前記下層折板の勾配上方側が露出する上側露出部が設けられていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の折板二重葺き屋根用融雪装置。
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