JP6322003B2 - 融雪機能付き屋根 - Google Patents

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Description

本発明は、融雪機能付き屋根に関する。具体的には、融雪機能を有する折板屋根に関する。
従来、融雪機能を有する折板屋根として、電熱線や電気マットが取り付けられた折板屋根が知られている。具体的には、例えば、折板屋根の軒先部において線状発熱体(電熱線)が蛇行状に固着され、折板屋根の少なくとも1の谷部と同形状で、かつ、軒先側先端部が下方向に折曲形成した形状であって、裏面若しくは全面に遠赤外線放射物質を含有する塗料が塗布された金属製の保護カバーにより軒先部が被覆固定されてなる折板屋根の融雪構造が提案されている(特許文献1参照)。
特開2008−266884号公報
しかしながら、折板屋根上の雪の融雪に電熱線や電気マットを用いると、消費電力が大きく、電気代が嵩むという問題がある。さらに、特許文献1のように、電熱線等を折板屋根に直接取り付けると、折板屋根の上面(雪が積もる面)側だけでなく、折板屋根の下面側も温められるため、熱ロスが生じ、必要以上に電力を消費してしまう。
これに対し、省エネ効果の高いヒートポンプ等によって昇温された熱媒体が循環する融雪パイプを用いて融雪すれば、電気エネルギーを熱エネルギーに変換することによって発熱する電熱線や電気マットを用いる場合よりも消費電力を抑えることができる。しかし、現状では、折板屋根に融雪パイプを取り付ける手法として熱ロスを抑えることのできる手法がなく、消費電力を十分に抑制することができないため、普及するまでに至っていない。そのため、人力で屋根上の除雪を行うという危険な作業が依然として行われている。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、消費電力を十分に抑制することが可能な融雪機能付き屋根を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため本発明は、融雪機能付き屋根であって、
連設された複数の折板からなり山部と谷部とを交互に有する下側屋根部および上側屋根部と、前記下側屋根部の流れ方向と前記上側屋根部の流れ方向とが平行した状態で当該下側屋根部と当該上側屋根部とを連結する連結部材と、により構成される二重折板屋根と、
前記下側屋根部と前記上側屋根部との間に配設された発泡系断熱材および繊維系断熱材と、
前記下側屋根部と前記上側屋根部との間に配設され、内部を昇温された熱媒体が循環するパイプと、
を備え、
前記繊維系断熱材は、前記下側屋根部と前記上側屋根部との間の空間のうち、前記発泡系断熱材が配設されていない部分を埋めるように配設されており、
前記発泡系断熱材は、前記下側屋根部の谷部内に当該下側屋根部に接触した状態で配設され、上面側に前記パイプを係合するための溝部が設けられており、
前記パイプは、前記溝部に係合した状態で前記発泡系断熱材上に載置されて、前記上側屋根部に接している。
したがって、パイプは上側屋根部に接し、パイプと下側屋根部との間には発泡系断熱材や繊維系断熱材が配されているため、パイプからの熱が、屋根の上面側(上側屋根部側)に伝わりやすく、屋根の下面側(下側屋根部側)に伝わりにくい構造になっている。すなわち、パイプが熱ロスを抑えることのできる手法で取り付けられているため、省エネ効果の高いヒートポンプ等と組み合わせることで、消費電力を十分に抑制することができ、ひいては人力で屋根上の除雪を行うという危険な作業の軽減化につながる。
また、望ましくは、前記上側屋根部の谷部の形状は、略台形状であり、
前記上側屋根部は、連設された複数の金属折板からなり、
前記パイプは、前記上側屋根部のうち、当該上側屋根部の谷部の底面のみに当接するよう前記発泡系断熱材によって固定支持されているように構成する。
このように構成することで、パイプからの熱で上側屋根部の谷部の底面略全体を温めることができるため、パイプのトータル長さを抑えつつ、屋根上に積もった雪を全面的に融雪することが可能となる。
また、望ましくは、前記二重折板屋根の流れ方向一端側に、当該流れ方向に直交する方向に沿って配設された樋を備え、
前記パイプは、前記樋まで延出しているように構成する。
このように構成することで、パイプからの熱で、二重折板屋根上に積もった雪を融雪できるだけでなく、樋内に積もった雪を融雪したり、樋内に溜まった水の凍結を防いだりすることができる。
本発明によれば、パイプが熱ロスを抑えることのできる手法で取り付けられているため、省エネ効果の高いヒートポンプ等と組み合わせることで、消費電力を十分に抑制することができる。
本実施形態の融雪機能付き屋根の概略構成を示す斜視図である。 本実施形態の融雪機能付き屋根の流れ方向に直交する断面図である。 図2における一点鎖線で囲った部分の拡大図である。 本実施形態における融雪パイプの割り当て方や折り曲げ方を説明する図である。 融雪パイプの割り当て方や折り曲げ方の他の一例を説明する図である。 融雪パイプの割り当て方や折り曲げ方の他の一例を説明する図である。 融雪パイプの割り当て方や折り曲げ方の他の一例を説明する図である。 本実施形態の融雪機能付き屋根の組み立て方の一例を説明する図である。 本実施形態の融雪機能付き屋根の組み立て方の一例を説明する図である。 変形例1の融雪機能付き屋根の一例を説明する斜視図である。 変形例1の融雪機能付き屋根の他の一例を説明する斜視図である。 変形例1の融雪機能付き屋根の一例を説明する断面図である。 変形例1の融雪機能付き屋根の他の一例を説明する断面図である。 変形例1の融雪機能付き屋根の他の一例を説明する断面図である。
図面を参照しつつ、本発明にかかる融雪機能付き屋根の実施形態について説明する。なお、以下に述べる実施形態(その変形例も含む。)には、本発明を実施するために技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲を以下の実施形態および図示例に限定するものではない。
以下の説明では、本実施形態における融雪機能付き屋根1の流れ方向を前後方向、雪が積もる側を上側、雪が積もる側の反対側を下側とし、前後方向と上下方向との双方に直交する方向を左右方向とする。
図1は、本実施形態の融雪機能付き屋根1の概略構成を示す斜視図である。図2は、本実施形態の融雪機能付き屋根1の流れ方向に直交する断面図であり、図3は、図2における一点鎖線で囲った部分の拡大図である。
本実施形態の融雪機能付き屋根1は、例えば、駅のプラットホームの屋根として用いられる。融雪機能付き屋根1は、図1および図2に示すように、下側屋根部11と上側屋根部12とこれらを所定間隔離間した状態で連結するための連結部材13とにより構成される二重折板屋根10と、下側屋根部11と上側屋根部12との間に配設された断熱材20と、下側屋根部11と上側屋根部12との間に配設された融雪パイプ30と、を備えて構成される。
下側屋根部11は、連設された複数の折板Sからなり、略台形状の山部11aと谷部11bとを交互に有する折板屋根である。
同様に、上側屋根部12は、連設された複数の折板Sからなり、略台形状の山部12aと谷部12bとを交互に有する折板屋根である。
連結部材13は、下側屋根部11の流れ方向と上側屋根部12の流れ方向とが平行した状態で、下側屋根部11の上方で上側屋根部12を支持する部材である。
本実施形態の二重折板屋根10は、折板Sとしてハゼ式の金属折板を用いた公知の二重折板屋根である。
具体的には、図2および図3に示すように、下側屋根部11は、梁等に固定されたタイトフレームTに取り付けられている吊子Uを介して、隣接する折板S,S同士がハゼ締めによって接合されて形成されている。
また、連結部材13は、当該連結部材13を下側屋根部11(具体的には、山部11aに形成されたハゼ締め部)に取り付けるための取付部131と、当該連結部材13の上部を構成する吊子132と、吊子132を挟持した状態で取付部131に挟持されることによって取付部131と吊子132とを接続する接続部133と、からなる。
また、上側屋根部12は、下側屋根部11に取り付けられている連結部材13(具体的には、吊子132)を介して、隣接する折板S,S同士がハゼ締めによって接合されて形成されている。
なお、図2および図3以外の図では、便宜上、山部11a,12aに形成されたハゼ締め部等の図示を省略している。
また、二重折板屋根10の構造は、本実施形態の構造に限ることはなく、適宜任意に変更可能である。具体的には、折板Sのタイプは、ハゼ式折板に限ることはなく、例えば重ね式折板であってもよい。また、下側屋根部11のタイトフレームTへの取り付け方や、下側屋根部11と上側屋根部12との連結の仕方などは、折板Sのタイプ等に応じて適宜任意に変更可能である。
融雪パイプ30は、内部を地中熱ヒートポンプ等によって昇温された熱媒体が循環するパイプであり、図4に示すように、下側屋根部11の谷部11b内に前後方向に沿って配設されている。熱媒体としては、当該熱媒体の凍結を防止するため、水冷エンジン等で用いられているような不凍液等を用いることが望ましい。また、昇温された熱媒体として、温泉(すなわち、地熱によって昇温された地下水)等を用いてもよい。
本実施形態の場合、1本の融雪パイプ30を1つの谷部11bに割り当てて、U字状に折り曲げた当該1本の融雪パイプ30を当該1つの谷部11bに配設しているが、谷部11bに対する融雪パイプ30の割り当て方や、融雪パイプ30の折り曲げ方は、融雪パイプ30の長さ、谷部11bの幅(すなわち、左右方向の長さ)、隣接する谷部11b,11b同士の間隔、下側屋根部11の奥行き(すなわち、前後方向の長さ)等に応じて、適宜任意に変更可能である。例えば、図5や図6に示すように、1本の融雪パイプ30を2つの谷部11bに割り当てて、U字状に折り曲げた当該1本の融雪パイプ30を当該2つの谷部11bに跨るように配設してもよいし、図7に示すように、1本の融雪パイプ30を複数(図7に示す例では2つ)の谷部11bに割り当てて、蛇行状に折り曲げた当該1本の融雪パイプ30を当該複数の谷部11bに跨るように配設してもよい。
本実施形態の融雪機能付き屋根1の場合、融雪機能付き屋根1上に積もった雪を融雪するためには、二重折板屋根10に取り付けた融雪パイプ30からの熱で、二重折板屋根10の上面側(すなわち、上側屋根部12側)を温めればよく、二重折板屋根10の下面側(すなわち、下側屋根部11側)は温める必要がない。したがって、融雪パイプ30からの熱が二重折板屋根10の下面側に伝わる構成の場合、熱ロスが生じてしまう。そこで、このような熱ロスを極力抑えるために、本実施形態においては、融雪パイプ30を上側屋根部12に当接するように配設して、融雪パイプ30からの熱を上側屋根部12に直接伝えるようにするとともに、融雪パイプ30と下側屋根部11との間に断熱材20を配設して、融雪パイプ30からの熱が下側屋根部11に伝わることを抑えるようにしている。
具体的には、本実施形態において、融雪パイプ30は、図2に示すように、上側屋根部12のうちの谷部12bの底面のみと当接するように配設されている。また、本実施形態の場合、上側屋根部12は、金属製の折板Sからなるため、熱伝導率が高い。したがって、融雪パイプ30からの熱で、上側屋根部12のうち、融雪パイプ30に当接している部分だけでなく、谷部12bの底面略全体および谷部12bの底面近傍が温められる。
無論、融雪パイプ30を、上側屋根部12の傾斜面(すなわち、山部12aの頂面と谷部12bの底面との間の面)や山部12aの頂面に当接するように配設することも可能である。しかし、融雪パイプ30は、トータル長さが長いほど、融雪には有利であるが、施工費や維持費がかかる。そこで、本実施形態では、“融雪パイプ30のトータル長さを抑えること”と“二重折板屋根10上に積もった雪を全面的に融雪すること”とを両立するため、融雪パイプ30を、上側屋根部12のうちの谷部12bの底面のみと当接するように配設している。
ここで、「融雪パイプ30のトータル長さ」とは、1つの二重折板屋根10に取り付ける融雪パイプ30の本数が1本であれば、当該1本の融雪パイプ30の長さのことであり、図4〜図7のように、1つの二重折板屋根10に取り付ける融雪パイプ30の本数が複数本であれば、当該複数本の融雪パイプ30の長さの合計のことである。
例えば、融雪パイプ30のトータル長さを抑えるために、融雪パイプ30を上側屋根部12のうちの傾斜面のみと当接するように配設した場合には、融雪パイプ30からの熱で、上側屋根部12の傾斜面に積もった雪を融雪することができ、さらに、それに伴い上側屋根部12の山部12aの頂面に積もった雪が自重で傾斜面へと移動してくるため、山部12aの頂面に積もった雪も融雪することができるが、上側屋根部12の谷部12bの底面に積もった雪は融雪しにくい。
また、融雪パイプ30のトータル長さを抑えるために、融雪パイプ30を上側屋根部12のうちの山部12aの頂面のみと当接するように配設した場合には、融雪パイプ30からの熱で、上側屋根部12の山部12aの頂面に積もった雪を融雪することはできるが、上側屋根部12の傾斜面や谷部12bの底面に積もった雪は融雪しにくい。
これに対し、本実施形態のように、融雪パイプ30を上側屋根部12のうちの谷部12bの底面のみと当接するように配設した場合には、融雪パイプ30からの熱で、上側屋根部12の谷部12bの底面に積もった雪を融雪することができ、さらに、それに伴い上側屋根部12の傾斜面に積もった雪が自重で谷部12bの底面へと移動してくるとともに、上側屋根部12の山部12aの頂面に積もった雪が自重で傾斜面を経て谷部12bの底面へと移動してくるため、上側屋根部12の傾斜面や山部12aの頂面に積もった雪も融雪することができる。したがって、融雪パイプ30を上側屋根部12のうちの谷部12bの底面のみと当接するように配設することで、融雪パイプ30のトータル長さを抑えつつ、二重折板屋根10上に積もった雪を全面的に融雪することが可能となる。
下側屋根部11と上側屋根部12との間には、断熱材20として、スタイロフォーム等の発泡系断熱材21と、グラスウール等の繊維系断熱材22と、が配設されている。発泡系断熱材21は、断熱材としての役割だけでなく、融雪パイプ30を固定支持するための支持材としての役割も果たす。
具体的には、発泡系断熱材21は、図2および図4に示すように、下側屋根部11の谷部11b内に嵌合する形状、具体的には前後方向から見ると下底より上底の方が長い略台形をなし左右方向から見ると略矩形をなす形状に形成されている。そして、発泡系断熱材21の上面側には、融雪パイプ30を係合するための溝部21aが前後方向に沿って設けられており、谷部11b内に配設された発泡系断熱材21の溝部21a内に融雪パイプ30を押し入れることによって、融雪パイプ30を固定することができる。
なお、発泡系断熱材21の奥行き(すなわち、前後方向の長さ)は、本実施形態のように当該発泡系断熱材21の幅(具体的には、発泡系断熱材21の上面の左右方向の長さ)と同等またはそれ未満であってもよいし、当該発泡系断熱材21の幅よりも大きくてもよい。
また、同一の谷部11b内に配設する発泡系断熱材21の個数は、発泡系断熱材21や谷部11bの奥行き、融雪パイプ30の強度等に応じて適宜設定可能である。同一の谷部11b内に複数の発泡系断熱材21を配設する場合、隣接する発泡系断熱材21,21同士の間隔は、融雪パイプ30の強度等に基づく適度な間隔に設定される。
通常、二重折板屋根10の下側屋根部11と上側屋根部12との間には、繊維系断熱材22のみが配設されているが、本実施形態のように、下側屋根部11と上側屋根部12との間に融雪パイプ30を配設する場合、繊維系断熱材22だけでは融雪パイプ30を固定することができないため、所定位置(本実施形態の場合、上側屋根部12の谷部12bの底面と当接する位置)に配設した融雪パイプ30が位置ズレして、熱ロスが生じてしまう可能性が高い。そのため、本実施形態では、発泡系断熱材21によって融雪パイプ30を所定位置で固定支持している。
一方、下側屋根部11と上側屋根部12との間に配設する断熱材20として発泡系断熱材21のみを用いると、下側屋根部11と上側屋根部12との間の空間を埋めるために様々な形状の発泡系断熱材21をボード状のものから切り出さなければならず、手間がかかる。そのため、本実施形態では、繊維系断熱材22によって下側屋根部11と上側屋根部12との間の空間のうちの発泡系断熱材21が配設されていない部分を埋めている。
溝部21aの幅は、融雪パイプ30の直径と略同一に設定されていることが好ましい。これにより、融雪パイプ30が溝部21aに嵌まるため、融雪パイプ30の位置ズレを確実に防止することができるとともに、融雪パイプ30を溝部21aに嵌めるだけで融雪パイプ30の左右方向の位置決めができるため、施工性が向上する。
また、溝部21aの深さは、融雪パイプ30の直径と略同一に設定されていることが好ましく、発泡系断熱材21の高さは、下側屋根部11と上側屋根部12とを連結部材13で連結した状態において、下側屋根部11の谷部11bの底面と上側屋根部12の谷部12bの底面との間の間隔と略同一に設定されていることが好ましい。これにより、融雪パイプ30を溝部21aに嵌めるだけで融雪パイプ30の上下方向の位置決めができる、すなわち、下側屋根部11の谷部11b内に発泡系断熱材21を入れ、当該発泡系断熱材21の溝部21a内に融雪パイプ30を入れて、下側屋根部11と上側屋根部12とを連結部材13で連結するだけで、融雪パイプ30が上側屋根部12の谷部12bの底面と当接する位置に配設されるため、施工性が向上する。
なお、発泡系断熱材21に設ける溝部21aの数は、谷部11bに対する融雪パイプ30の割り当て方や、融雪パイプ30の折り曲げ方などに応じて適宜任意に変更可能である。また、発泡系断熱材21に設ける溝部21aの数が複数である場合、隣接する溝部21a,21a同士の間隔は、谷部11bに対する融雪パイプ30の割り当て方や、融雪パイプ30の折り曲げ方などに応じて適宜任意に変更可能である。
次に、本実施形態の融雪機能付き屋根1の組み立て方の一例を図8および図9を用いて説明する。
まず、図8に示すように、下側屋根部11の谷部11b内に発泡系断熱材21を配設する。
次いで、融雪パイプ30を溝部21aに係合した状態で発泡系断熱材21上に載置することによって、下側屋根部11の谷部11b内に融雪パイプ30を配設する。
次いで、下側屋根部11に連結部材13を取り付けて、発泡系断熱材21が配設されていない部分を埋めるように繊維系断熱材22を敷設する。
そして、図9に示すように、連結部材13を介して下側屋根部11と上側屋根部12とを連結することによって、融雪機能付き屋根1を組み立てることができる。
なお、図8および図9では、便宜上、連結部材13や繊維系断熱材22などの図示を省略している。
<変形例1>
融雪機能付き屋根1は、二重折板屋根10の流れ方向(前後方向)一端側に、当該流れ方向に直交する方向(左右方向)に沿って配設された樋(雨樋)40を備えていてもよい。
さらに、融雪機能付き屋根1が樋40を備えている場合、図10や図11に示すように、融雪パイプ30が当該樋40まで延出していてもよい。これにより、融雪パイプ30からの熱で、二重折板屋根10上に積もった雪を融雪できるだけでなく、樋40内に積もった雪を融雪したり、樋40内に溜まった水の凍結を防いだりすることができる。
なお、図10および図11では、便宜上、上側屋根部12や繊維系断熱材22などの図示を省略している。
図10や図11では、樋40を図12に示すように下側屋根部11に取り付けているが、樋40は、図13に示すように、上側屋根部12に取り付けてもよいし、図14に示すように、上側屋根部12と下側屋根部11との双方に取り付けた二重構造であってもよい。
樋40を上側屋根部12に取り付ける場合、図13や図14に示すように、融雪パイプ30の延出部分を、上側屋根部12に取り付けた樋40に当接させることが好ましい。これにより、効率よく樋40内を温めることが可能となる。
なお、屋根部11,12に対する樋40の取り付け方は、従来公知の取り付け方を適用できるので、ここでは詳述しない。
以上説明した融雪機能付き屋根1によれば、連設された複数の折板Sからなり山部11a,12aと谷部11b,12bとを交互に有する下側屋根部11および上側屋根部12と、下側屋根部11の流れ方向と上側屋根部12の流れ方向とが平行した状態で当該下側屋根部11と当該上側屋根部12とを連結する連結部材13と、により構成される二重折板屋根10と、下側屋根部11と上側屋根部12との間に配設された発泡系断熱材21および繊維系断熱材22と、下側屋根部11と上側屋根部12との間に配設され、内部を昇温された熱媒体が循環するパイプ(融雪パイプ30)と、を備え、繊維系断熱材22は、下側屋根部11と上側屋根部12との間の空間のうち、発泡系断熱材21が配設されていない部分を埋めるように配設されており、発泡系断熱材21は、下側屋根部11の谷部11b内に配設され、上面側にパイプ(融雪パイプ30)を係合するための溝部21aが設けられており、パイプ(融雪パイプ30)は、溝部21aに係合した状態で発泡系断熱材21上に載置されて、上側屋根部12に接している。
したがって、融雪パイプ30は上側屋根部12に接し、融雪パイプ30と下側屋根部11との間には発泡系断熱材21や繊維系断熱材22が配されているため、融雪パイプ30からの熱が、屋根の上面側(上側屋根部12側)に伝わりやすく、屋根の下面側(下側屋根部11側)に伝わりにくい構造になっている。すなわち、融雪パイプ30が熱ロスを抑えることのできる手法で取り付けられているため、省エネ効果の高いヒートポンプ等と組み合わせることで(具体的には、省エネ効果の高いヒートポンプ等によって融雪パイプ30内を循環する熱媒体を昇温することで)、消費電力を十分に抑制することができ、ひいては人力で屋根上の除雪を行うという危険な作業の軽減化につながる。
なお、上記実施形態では、融雪パイプ30が上側屋根部12に直接接する(当接する)ように構成したが、融雪パイプ30は所定の部材を介して上側屋根部12に接していてもよい。所定の部材は、熱伝導率の高い部材が好ましい。
また、山部11a,12aの形状は、略台形状でなくてもよく、例えば山型形状であってもよい。
また、以上説明した融雪機能付き屋根1によれば、上側屋根部12の谷部12bの形状は、略台形状であり、上側屋根部12は、連設された複数の金属折板(金属製の折板S)からなり、パイプ(融雪パイプ30)は、上側屋根部12のうち、当該上側屋根部12の谷部12bの底面のみに当接するよう発泡系断熱材21によって固定支持されているよう構成することが可能である。
このように構成することで、融雪パイプ30からの熱で上側屋根部12の谷部12bの底面略全体を温めることができるため、融雪パイプ30のトータル長さを抑えつつ、屋根上に積もった雪を全面的に融雪することが可能となる。
なお、融雪パイプ30は、上側屋根部12のうち、当該上側屋根部12の傾斜面のみに当接するように固定支持されていてもよいし、当該上側屋根部12の山部12aの頂面のみに当接するように固定支持されていてもよいし、当該上側屋根部12の谷部12bの底面、傾斜面、および山部12aの頂面の中から選択される少なくとも2つの面に当接するように固定支持されていてもよい。
また、以上説明した融雪機能付き屋根1によれば、二重折板屋根10の流れ方向(前後方向)一端側に、当該流れ方向に直交する方向(左右方向)に沿って配設された樋40を備え、パイプ(融雪パイプ30)は、樋40まで延出しているよう構成することが可能である。
このように構成することで、融雪パイプ30からの熱で、二重折板屋根10上に積もった雪を融雪できるだけでなく、樋40内に積もった雪を融雪したり、樋40内に溜まった水の凍結を防いだりすることができる。
なお、今回開示された実施形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。また、前述の実施形態及び変形例の各構成を組み合わせて適用しても良い。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明の融雪機能付き屋根1は、駅のプラットホームの屋根に限定されるものではなく、その他の建物(駅舎、工場、車庫等)の屋根に適用可能である。
1 融雪機能付き屋根
10 二重折板屋根
11 下側屋根部
11a 山部
11b 谷部
12 上側屋根部
12a 山部
12b 谷部
13 連結部材
21 発泡系断熱材
21a 溝部
22 繊維系断熱材
30 融雪パイプ(パイプ)
S 折板

Claims (3)

  1. 連設された複数の折板からなり山部と谷部とを交互に有する下側屋根部および上側屋根部と、前記下側屋根部の流れ方向と前記上側屋根部の流れ方向とが平行した状態で当該下側屋根部と当該上側屋根部とを連結する連結部材と、により構成される二重折板屋根と、
    前記下側屋根部と前記上側屋根部との間に配設された発泡系断熱材および繊維系断熱材と、
    前記下側屋根部と前記上側屋根部との間に配設され、内部を昇温された熱媒体が循環するパイプと、
    を備え、
    前記繊維系断熱材は、前記下側屋根部と前記上側屋根部との間の空間のうち、前記発泡系断熱材が配設されていない部分を埋めるように配設されており、
    前記発泡系断熱材は、前記下側屋根部の谷部内に当該下側屋根部に接触した状態で配設され、上面側に前記パイプを係合するための溝部が設けられており、
    前記パイプは、前記溝部に係合した状態で前記発泡系断熱材上に載置されて、前記上側屋根部に接していることを特徴とする融雪機能付き屋根。
  2. 前記上側屋根部の谷部の形状は、略台形状であり、
    前記上側屋根部は、連設された複数の金属折板からなり、
    前記パイプは、前記上側屋根部のうち、当該上側屋根部の谷部の底面のみに当接するよう前記発泡系断熱材によって固定支持されていることを特徴とする請求項1に記載の融雪機能付き屋根。
  3. 前記二重折板屋根の流れ方向一端側に、当該流れ方向に直交する方向に沿って配設された樋を備え、
    前記パイプは、前記樋まで延出していることを特徴とする請求項1または2に記載の融雪機能付き屋根。
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