JP3211148B2 - 粉粒体を内包したゼラチンカプセル並びにその製造方法並びにその製造装置 - Google Patents
粉粒体を内包したゼラチンカプセル並びにその製造方法並びにその製造装置Info
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Description
フトタイプのゼラチンカプセルに関するものであって、
内包体として粉粒体を適用することのできる新規なゼラ
チンカプセル並びにその製造方法並びにその製造装置に
関するものである。
てカプセル状に包み、服用しやすくした各種のソフトタ
イプのゼラチンカプセルが市販されている。このような
ゼラチンカプセル(以下本明細書中においてゼラチンカ
プセルはソフトカプセルを指称するものである)の製造
にあたっては、溶融したゼラチンをまずシート状に成形
し、このシート状に成形されたゼラチンシートを一対の
ダイロール間に拝み合わせ状態に送り込む。そしてその
間に上方から薬剤等の内包体を供給し、ダイロールにお
ける成形突起内周部になじむように内包体がゼラチンシ
ートを押し広げポケット部を形成し、次いで成形突起が
内包体の周囲を融着状態に縫合してゼラチンカプセルを
成形するものである。
ンカプセルを製造するゼラチンカプセルの製造装置に関
し、冷却ドラムの冷却コストの低減及び冷却風に混入す
る雑菌の排除を目的として「ゼラチンカプセルの製造装
置におけるゼラチンシート成型装置」(特公平5−88
143号:特許第1876976号)の出願に及び、特
許取得に至っている。また本出願人はゼラチンシートの
厚さ調整及びダイロールの圧接状態の調整の容易化を図
り、生産を開始するまでの準備段階において生じていた
当該調整に起因する材料の無駄を低減させることを目的
として「ゼラチンカプセルの製造装置における調整装
置」(特公平5−88144号:特許第1876977
号)の出願に及び、特許取得に至っている。
びブランクシート用掻取ブラシをダイロールとは別個に
調整、点検できるようにすることを目的として「ゼラチ
ンカプセルの製造装置におけるカプセル取出装置」(特
公平5−88145号:特許第1876978号)の出
願に及び、特許取得に至っており、これらによって従来
のゼラチンカプセルの製造装置が抱えていた種々の問題
点を解決し、更に実情に即したゼラチンカプセルの製造
装置等の提供に寄与しているのである。
等にあっても更に以下述べるような問題点が生じてお
り、この点において改良の余地が残されていた。すなわ
ち一般には、この種のゼラチンカプセルの内包体として
は専ら液体もしくは液体に粉体を混合させて見かけ上液
体状となった粉体含有懸濁液が使用され、紛状あるいは
粒状の粉粒体のみを内包する場合には、ソフトカプセル
ではなく、ハードカプセルが用いられてきたのである。
しかしソフトカプセルに内包した方がハードカプセルよ
り服用しやすかったり、内包される薬剤等の保護がより
完璧になる等の理由から粉粒体を内包したゼラチンカプ
セルの開発が提案されてきた。
チンカプセルに内包しようとすると、次のような技術上
の問題からその実現は阻まれていた。すなわちゼラチン
カプセルを製造するにあたり、内包体が液体の場合は図
15に示すようにノズル84′から供給される液体Lが
図中矢印fで示すようにゼラチンシートSを成形突起4
5′の内周部に押し広げる作用をしながら一対のゼラチ
ンシートSの縫合がされてゆき、比較的円滑な製造が可
能となっている。しかし内包体が粉粒体であると液体L
の場合のような内包体による押し広げ作用が期待でき
ず、その上、一対のゼラチンシートSが接近して内包体
周辺の空間が狭められると、それに影響されて粉粒体が
飛散し、ゼラチンシートSの縫合面に付着して縫合を不
可能にしてしまう等の問題があった。
認識してなされたものであり、一対のダイロール間に送
り込まれるゼラチンシートをダイロールの成形突起内周
部になじんだ形状に変形させ、ポケット部を形成させた
上で粉粒体を包み込むように構成された新規なゼラチン
カプセル並びにその製造方法並びにその製造装置の開発
を試みたものである。
ゼラチンカプセルは、対向する一対のゼラチンシートを
出発部材とし、これを拝み合わせ状態に一体化して成る
カプセル外皮部と、このカプセル外皮部によって包み込
まれる内包体とを具えたゼラチンカプセルにおいて、前
記内包体は粉状あるいは粒状の粉粒体であり、また前記
カプセル外皮部は内包体の充填が完了する前の段階まで
にあらかじめゼラチンシートに対し内包体を受け入れる
ポケット部を凹陥形成しておくことによって構成される
ことを特徴として成るものである。この発明によれば、
ソフトカプセルであるゼラチンカプセルに粉粒体のみを
内包する構造を可能にし、服用しやすく粉粒体をより完
璧に保護したゼラチンカプセルの種類が豊富となる。
前記要件に加え、前記ポケット部はゼラチンカプセルの
成形用ダイロールにおける成形突起内側から吸引される
ことにより形成されることを特徴として成るものであ
る。この発明によれば、供給されてくるゼラチンシート
の吸引機構を従来の製造装置に流用することが可能であ
り、粉粒体を内包したゼラチンカプセルのコストを低減
できる。
の製造方法は、一対のダイロール間にゼラチンカプセル
におけるカプセル外皮部を構成するための二枚のゼラチ
ンシートが供給され、一方、その上方からは内包体が供
給され、ダイロールにおける成形突起の作用により内包
体をゼラチンシートにより包み込む状態とするゼラチン
カプセルの製造方法において、前記内包体は粉状あるい
は粒状の粉粒体であり、また前記カプセル外皮部は内包
体の充填が完了する前の段階までにあらかじめゼラチン
シートに対し内包体を受け入れるポケット部を凹陥形成
しておくことによって構成されることを特徴として成る
ものである。この発明によれば粉粒体のみを内包したゼ
ラチンカプセルの製造を現実的なものにし、且つ粉粒体
を包むポケット部をゼラチンシートに形成する方法も吸
引、エンボス加工、押圧等、種々の加工方法がとり得
る。
の製造方法は、前記請求項3記載の要件に加え、前記ポ
ケット部はゼラチンカプセルの成形用ダイロールにおけ
る成形突起内側から吸引されることにより形成されるこ
とを特徴として成るものである。この発明によれば、ゼ
ラチンシートの吸引機構を従来の製造装置に組み込む形
態がとれ、装置全体をコンパクトにすることができる。
の製造装置は、一対のダイロール間に二枚のゼラチンシ
ートが供給され、一方、その上方からはノズルにより内
包体が供給され、ダイロールにおける成形突起の作用に
より内包体を包み込む状態にされたゼラチンカプセルの
製造装置において、前記ゼラチンシートがダイロールに
供給され、拝み合わせ状態に一体化される前の段階まで
のゼラチンシートの移送範囲にはゼラチンシートに対し
ダイロールにおける成形突起の内周部になじんだ形状の
ポケット部の形成機構を具えていることを特徴として成
るものである。この発明によれば、粉粒体のみを内包し
たゼラチンカプセルの製造を現実的なものにし、且つポ
ケット部を形成する装置の位置も種々の選択が可能であ
る。
の製造装置は、前記請求項5記載の要件に加え、前記ポ
ケット部の成形機構はゼラチンカプセルの成形用ダイロ
ールにおける成形突起内側から吸引されることにより形
成されることを特徴として成るものである。この発明に
よれば、ゼラチンシートの吸引装置を従来の製造装置に
流用する形態が可能であり、大量生産を可能とする。
基づき説明する。なお以下の説明にあたっては、まず本
発明に係るゼラチンカプセルAについて説明し、次いで
そのゼラチンカプセルの製造装置1について説明しなが
ら併せてゼラチンカプセルAの製造方法について説明す
る。ゼラチンカプセルAは図1に示すように完成状態で
はゼラチンシートSを出発材料としてカプセル外皮部G
と、これにより包み込まれる内包体たる粉粒体Mを含ん
で成る。なおこのカプセル外皮部Gは後述するように出
発材料たるゼラチンシートSが一対、対向的に供給され
ながら最中状に拝み合わされて融着される。また内包体
たる粉粒体Mは適宜の目的の材料を用いることができる
ものであって、医薬品、栄養剤、健康食品エキス、調味
料、嗜好品等が適用できる。
て説明する。このものは図1、2に示すように大別して
シート成形部2とカプセル成形部3とより成るものであ
り、これらの部材がフレームFに対し組み付けられて構
成されている。まずシート成形部2について説明する
と、前記カプセル成形部3には二枚のゼラチンシートS
が拝み合わせ状態に供給され、カプセル成形部3におい
て一例として紡錘状に成形されるものであるから、それ
に伴いその前後のシート成形部2はフレームFの左右に
一対対設される。
定するものではなく例えば一基のシート成形部2によっ
てゼラチンシートSを形成し、これをカプセル成形部3
に至らせる間に二枚に切断し、対向的に供給するなど適
宜の手法がとり得る。
ンタンク5を設けるものである。このものは溶融したゼ
ラチンを収納するものであって、この実施の形態は比較
的少量生産する場合あるいは実験的に製造する場合等に
適した比較的コンパクトな装置であるから、ゼラチンタ
ンク5にゼラチンを供給した状態でも充分実用的な使用
が可能であるが、更に量産に適するようにする場合には
このゼラチンタンク5に代え、適宜供給自在なゼラチン
ホッパ等を加工場の上方にホイストクレーン等で吊持し
ゼラチンを供給するようにしてもよい。
が下方に引き出され、その途中にバルブ7を具えるもの
である。なおゼラチンタンク5内にはゼラチンの溶融状
態を確保するためにヒータを設ける。このようなゼラチ
ンタンク5の供給ホース6から供給されるゼラチンはそ
の下方のスプレダーボックス10に供給されるものであ
って、以下このスプレダーボックス10について詳細に
説明する。
をほぼ楔状としたものであって、本体11とその側面に
可動状態に取り付けられた調整堰板12とより成り、本
体11は固定ブラケット13によってフレームFに対し
固定されるように構成されている。そしてこの本体11
内にはフロートバルブ14を設ける。このものは常法に
従いフロートと、供給ホース6の接続端部との間に設け
られるバルブとより成るものであり、スプレダーボック
ス10内に充分なゼラチンが供給された際にフロートバ
ルブ14におけるフロートが上昇しバルブを閉鎖し、常
時スプレダーボックス10内に一定量のゼラチンが貯留
されるように図るものである。
にはそれぞれゼラチンの溶融状態を確保するためのヒー
タ15が設けられる。そしてこのような本体11の下端
部には調整堰板12の下端との間にスリット状の吐出孔
16が形成され、ここからスプレダーボックス10内の
溶融したゼラチンが吐出される。
ついて説明する。まず符号18は周囲にネジ山を形成し
た調整ロッドであって、このものは調整堰板12に対し
一体に取り付けられたメネジ部19に対し螺合している
ものである。そして調整ロッド18の上方の端部にはこ
れを回転させるためのダイヤル20が設けられるととも
に、その下端部は当接端部21を形成し本体11側に固
定されている基準端22と当接状態を保っている。
て、調整堰板12側を常時下方に押圧する作用を行う。
また符号24は本体11側に形成されたロッドガイドで
ある。このような調整堰板12と本体11との間にはそ
の調整状態を目視し得るようにダイヤルゲージ26を設
けるものであって、このダイヤルゲージ26はその本体
部がスプレダーボックス10の本体11側に取り付けら
れ、一方ダイヤルゲージ26のプランジャ27が調整堰
板12と一体に動く検出用突部28に当接している。
16を全閉状態あるいは最も使用頻度の高い開口状態
等、適宜基準となる位置を0調整した場合に、その開口
状態あるいは全閉状態を一定の数値として表すように構
成されている。
量は極めて微妙な調整が必要とされるため、調整堰板1
2のわずかな傾きも許されないから、調整堰板12の左
右にそれぞれダイヤルゲージ26を設けるものである
が、このような調整堰板12の傾斜が殆ど生じない機構
であったりあるいはたとえ生じたとしてもその程度は問
題とならない場合の調節にあたっては、ダイヤルゲージ
26や調整ロッド18を一基のみ中心部に設けるような
調整としてももとより差し支えない。
には冷却ドラム30を臨ませるものであって、このもの
は図3、7に示すように軸31においてフレームFに回
転自在に支承され適宜のモータによって駆動されるもの
である。そしてこの軸31に対しては冷却媒体の供給手
段が形成されるものであって、符号32は冷却媒体供給
ホース、33は冷却媒体回収ホースである。これらのホ
ースはカップリング34に接続され、このものが軸31
に対して外嵌めされ冷却媒体の供給や回収を行うことが
できるように構成されている。
管35と冷却媒体回収管36とが冷却ドラム30内に延
長形成されるものである。そしてこのような冷却媒体は
冷凍機ユニットより供給あるいは回収されるものであ
る。なお冷凍機ユニットについては一般の冷凍機ユニッ
トを適用し得るので詳細な説明は省略する。
なるものでありこの後段、すなわちゼラチンシートSが
供給されてゆく側にカプセル成形部3が設けられるもの
であり、その間を中継するようにフィードロール40が
形成される。すなわち冷却ドラム30を巡って冷却され
てきたゼラチンシートSは複数のフィードロール40の
間をジグザグ状に通過しながらカプセル成形部3に投入
される。
セル成形部3に投入されるゼラチンシートSの厚さを計
測する厚さセンサ410が設けられる。なおこの厚さセ
ンサ410についての詳細はここでは省略し、特開平8
−182744号「ゼラチンカプセルの製造装置におけ
るゼラチンシートの厚さ監視装置」中の記載を援用す
る。なおこの実施の形態では冷却ドラム30を装置本体
と別体としているが、工場内のレイアウト等により従来
のように装置本体に組み込み、ゼラチンシートSを反転
させてカプセル成形部3に送り込む形態をとることも可
能である。
図8、9、10に示すように符号42はカプセル成形部
3の主要部材であるダイヘッドであって、このものはダ
イロールフレーム43に対し一対のダイロール44を設
けて成る。なお一対のダイロール44は一方が固定さ
れ、他方がこの固定されたダイロール44に対し接近自
在に構成されるものであって、両者を区別して説明する
必要がある場合には一方を固定側ダイロール44a、他
方を可調側ダイロール44bとして説明する。
の成形突起45が形成されるものであって、例えばほぼ
紡錘状をしたゼラチンカプセルAを形成する場合には中
央部が凹陥した長円状の形状を有するものであり、更に
各成形突起45の内周部に、供給されてくるゼラチンシ
ートSを吸引するための吸引孔45aが形成される。こ
のものは図9に示すように各吸引孔45aの底部に形成
された吸引道45bに通じるように構成され、吸引道4
5bはダイロールフレーム43側端面から吸引孔45a
まで延びるように形成されている。なおこの実施の形態
では、一つの吸引道45bに通じる吸引孔45aの数が
一つのものと二つのものがあるが、ゼラチンシートSを
成形突起45の内周部に均一に付着させるのが難しい場
合等には、ダイロール44の幅方向に形成される成形突
起45の数を一定にし、一つの吸引道45bに通じる吸
引孔45aの数を常に一定とする形態もとり得る。
43との間にシート吸引機構70が構成され、このもの
はダイロール44とともに回転するダイロール受け71
と、ダイロールフレーム43に取り付けられる吸引本体
72とを具えて成るものである。
嵌めされ、ボルト等によりダイロール44に固定される
ものであり、ダイロール44の外周とほぼ同程度の周縁
部が形成される。そしてこの周縁部にはダイロール44
の吸引道45bと同寸法で同数の連通穴71aが形成さ
れる。なおこの実施の形態ではダイロール44とダイロ
ール受け71を別体で形成しているが、一体で形成する
ことも可能である。
1側の面上に上部からゼラチンシートSの引込側にかけ
て90°の範囲で吸引溝72aが形成され、更に吸引溝
72aの上部は吸引本体72頂部に形成されたバキュー
ム孔72bに続くように形成されている。そしてバキュ
ーム孔72bから吸引が開始されると、ダイロール受け
71を介して回転しているダイロール44の吸引道45
bにつたえらえることになるが、吸引本体72の吸引溝
72aに対応して吸引孔45aが上部から90°回転す
る範囲内のみでゼラチンシートSを成形突起45の内周
部になじんだ形状に変形させ、ポケット部Pを形成させ
ることとなる。なおこのシート吸引機構70とダイロー
ル44の吸引孔45a及び吸引道45bを含め、実質的
に前記ポケット部Pの形成に寄与する機構をポケット部
Pの形成機構と総称する。
機構について説明する。図8、10に示すように可調側
ダイロール44bの軸受部46はダイロールフレーム4
3に対して他の固定側ダイロール44a側に摺動自在に
形成されているものであって、この軸受部46に対して
押圧用の前後一対の板バネ47、48が作用するように
構成されている。
突出した中央接触部49によって互いに接触しあい、且
つ軸受部46に近い側の板バネ47はその両端を軸受部
46に接触させることにより軸受部46を固定側ダイロ
ール44a側に押し込むように作用している。
ッシュロッド51が当接するものであって、この調整プ
ッシュロッド51はダイロールフレーム43に対し螺合
するように構成されており、その操作端に調整ダイヤル
52を有しこの調整プッシュロッド51の捻じ込みをき
つくした場合により強い接触圧が得られるように構成す
る。そしてこの接触圧は押圧力ゲージ53によって数値
的に検出されるように構成されている。
セル成形部3にはダイロール44の周方向の位置ズレの
発生を検知する位置ズレ検出機構441が設けられる。
なおこの位置ズレ検出機構441についての詳細もここ
では省略し、特開平8−182743号「ゼラチンカプ
セルの製造装置におけるダイロールの位置ズレ監視装
置」中の記載を援用する。
る。このものは図11に示すように内包体たる粉粒体M
を貯留する粉粒体ホッパ81と、その内部に設けられ一
定量の粉粒体Mを押し出すプッシャー82と、その下方
に設けられ一定量の粉粒体Mを計る計量機構83と、粉
粒体Mをダイロール44間までに送り込む粉粒体ノズル
84とを具えて成るものである。プッシャー82は概ね
断面形状を四角形、円形等の柱状部材とし、所定のタイ
ミングで上下にスライドするように構成される。
イダープレート86とを具えて成るものであり、トップ
プレート85にはほぼ中央にプッシャー82が通過す
る。通過穴85aが形成され、このものを挟んで左右に
粉粒体Mの供給穴85bが形成される。一方、スライダ
ープレート86には粉粒体Mを一旦貯留し、一定量を計
量する計量穴86aが複数形成され、更にスライダープ
レート86を左右にスライドさせるシリンダ86bが付
設されている。
から供給された粉粒体Mはスライダープレート86の計
量穴86aに入ることにより一定量に計量されることと
なり、プッシャー82に押され粉粒体ノズル84から押
し出される。次いでプッシャー82が上方にスライドす
ると、スライダープレート86は左右にスライドし、空
になった計量穴86aには粉粒体Mが再度供給され、同
時に粉粒体Mが供給されていたもう一つの計量穴86a
がプッシャー82の下方にセットされることとになる。
なお粉粒体ノズル84は図11(a)に示すようにその
先端がダイロール44の間に充分に入り込むように突出
した形状を有するものであり、更に粉粒体Mが微小な粒
子である場合等には、粉粒体ホッパ81において供給穴
85bに粉粒体Mが詰まることのないようにスクリュー
等の機械的な攪拌装置や、攪拌エアを供給するノズル等
を付設させる形態もとり得る。
品たるゼラチンカプセルAの取り出し等に寄与する各部
材について説明する。図12に示すように符号61はゼ
ラチンカプセルAの取出トラフであって、ダイロール4
4の下方から装置前面に引き出されるように構成されて
いる。
ール44の成形突起45の間に食い込んだままのゼラチ
ンカプセルAを取り出すためのダイロール用掻取ブラシ
63を接触させるようにする。更にゼラチンカプセルA
はゼラチンカプセルAが打ち抜かれたブランクシート
S′にも残留することが予想され、このブランクシート
S′からゼラチンカプセルAを取り外すブランクシート
用掻取ブラシ64をブランクシートS′を両側から挟む
ように対設する。
S′を積極的に下方に引き込むブランクシート送りロー
ル65を設ける。そして本装置にあってはこのダイロー
ル用掻取ブラシ63とブランクシート用掻取ブラシ64
及びブランクシート送りロール65については他の駆動
系統とは別系統に駆動している。なおこの駆動系統につ
いての詳細もここでは省略し、前記特公平5−8814
5号(特許第1876978号)中の記載を参照された
い。
の製造装置1を適用し、ゼラチンシートSを吸引し、ポ
ケット部Pを形成する作動状態について説明する。なお
装置全体の作動状態の説明もここでは省略し、前記特公
平5−88145号(特許第1876978号)中の記
載を参照されたい。
Sは、フィードロール40を経てダイロール44に送り
込まれる。そして図13に示すようにゼラチンシートS
がダイロール44の頂部に達すると、成形突起45の内
周部に形成された吸引孔45aが吸引本体72の吸引溝
72aに達することとなり、ゼラチンシートSの吸引が
開始される。
引き付けられ、成形突起45の内周面になじんだ形状に
変形させられ、ポケット部Pが形成された上でダイロー
ル44の回転に伴い、一対のダイロール44間に拝み合
わせ状に送り込まれる。
と、接触した部分から成形突起45の作用により縫合部
gが形成され、次いで粉粒体ノズル84から一定量に計
量された粉粒体Mがポケット部Pに供給される。そして
ダイロール44の回転に伴い縫合部gが周囲から上方へ
と全周に及ぶと縫合部gの形成が終了となり、カプセル
外皮部Gが形成される。
引孔45aは上部から90°の回転位置に達するため吸
引も解除され、ゼラチンカプセルAの成形も終了とな
り、ゼラチンカプセルAは成形突起45の間から取り外
されることになる。なおこの実施の形態では吸引本体7
2に90°の範囲で吸引溝72aを形成し、その範囲内
のみでゼラチンシートSを吸着する形態をとっている
が、成形突起45の数等に応じて適宜の角度がとり得
る。
つの基本的な技術思想とするものであるが、ポケット部
Pの形成機構において更に次のような改変が可能であ
る。すなわちすでに述べた成形突起45内周部における
吸引孔45aによる吸引だけでなく、図14(a)に示
すように凹陥形成された成形突起45の内周部に対応す
るように凸状に形成された金型73をダイロール44の
周辺に設け、ゼラチンシートSをエンボス加工する形態
がとり得る。また図14(b)に示すようにエアノズル
74等を用いて成形突起45上に供給されてきたゼラチ
ンシートSを押圧する形態もとり得る。更にまた図14
(c)に示すようにダイロール44に供給される前に凹
陥形成部75aを具えたコンベヤ75を用い、このコン
ベヤ75上をゼラチンシートSが通過する際にこのもの
に吸引、押圧等の外力を与え、ゼラチンシートSにポケ
ット部Pを形成させる形態等、種々の形態が可能であ
る。
ば、液体とは異なる粉粒体Mのみを内包したゼラチンカ
プセルAの製造を可能とし、服用しやすいゼラチンカプ
セルAの種類も豊富となる。且つ粉粒体Mを包むポケッ
ト部PをゼランシートSに形成する方法も吸引、エンボ
ス加工、押圧等、種々の方法が可能であり、その形成位
置も適宜の位置で選択可能である。
れば、ゼラチンシートSを吸引するシート吸引機構70
を従来の製造装置に流用することが可能であり、粉粒体
Mを内包したゼラチンカプセルAのコストを低減でき
る。
る。
ール周辺を拡大して示す正面図である。
である。
る。
る。
る。
斜視図である。
面図である。
の様子を示す骨格的正面図である。
す骨格的正面図である。
カプセルの成形の様子を示す骨格的正面図である。
Claims (6)
- 【請求項1】 対向する一対のゼラチンシートを出発部
材とし、これを拝み合わせ状態に一体化して成るカプセ
ル外皮部と、このカプセル外皮部によって包み込まれる
内包体とを具えたゼラチンカプセルにおいて、前記内包
体は粉状あるいは粒状の粉粒体であり、また前記カプセ
ル外皮部は内包体の充填が完了する前の段階までにあら
かじめゼラチンシートに対し内包体を受け入れるポケッ
ト部を凹陥形成しておくことによって構成されることを
特徴とするゼラチンカプセル。 - 【請求項2】 前記ポケット部はゼラチンカプセルの成
形用ダイロールにおける成形突起内側から吸引されるこ
とにより形成されることを特徴とする請求項1記載のゼ
ラチンカプセル。 - 【請求項3】 一対のダイロール間にゼラチンカプセル
におけるカプセル外皮部を構成するための二枚のゼラチ
ンシートが供給され、一方、その上方からは内包体が供
給され、ダイロールにおける成形突起の作用により内包
体をゼラチンシートにより包み込む状態とするゼラチン
カプセルの製造方法において、前記内包体は粉状あるい
は粒状の粉粒体であり、また前記カプセル外皮部は内包
体の充填が完了する前の段階までにあらかじめゼラチン
シートに対し内包体を受け入れるポケット部を凹陥形成
しておくことによって構成されることを特徴とするゼラ
チンカプセルの製造方法。 - 【請求項4】 前記ポケット部はゼラチンカプセルの成
形用ダイロールにおける成形突起内側から吸引されるこ
とにより形成されることを特徴とする請求項3記載のゼ
ラチンカプセルの製造方法。 - 【請求項5】 一対のダイロール間に二枚のゼラチンシ
ートが供給され、一方、その上方からはノズルにより内
包体が供給され、ダイロールにおける成形突起の作用に
より内包体を包み込む状態にされたゼラチンカプセルの
製造装置において、前記ゼラチンシートがダイロールに
供給され、拝み合わせ状態に一体化される前の段階まで
のゼラチンシートの移送範囲にはゼラチンシートに対し
ダイロールにおける成形突起の内周部になじんだ形状の
ポケット部の形成機構を具えていることを特徴とするゼ
ラチンカプセルの製造装置。 - 【請求項6】 前記ポケット部の形成機構はゼラチンカ
プセルの成形用ダイロールにおける成形突起内側から吸
引されることにより形成されることを特徴とする請求項
5記載のゼラチンカプセルの製造装置。
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JP3277197A JP3211148B2 (ja) | 1997-01-31 | 1997-01-31 | 粉粒体を内包したゼラチンカプセル並びにその製造方法並びにその製造装置 |
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