JP3211055B2 - マトリックス状表示素子 - Google Patents

マトリックス状表示素子

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JP3211055B2
JP3211055B2 JP14274696A JP14274696A JP3211055B2 JP 3211055 B2 JP3211055 B2 JP 3211055B2 JP 14274696 A JP14274696 A JP 14274696A JP 14274696 A JP14274696 A JP 14274696A JP 3211055 B2 JP3211055 B2 JP 3211055B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主として液晶表示
装置に用いられるマトリックス状表示素子に係り、特に
は、2次元マトリックス状に配列された画素と各画素を
駆動するために2次元マトリックス状に配列された三端
子以上のスイッチング素子とを備え、同一基板上で複数
のエリアに分けて形成したパターンどうしをつないで作
製される表示素子であって、この表示素子を作製する工
程に用いるパターン形成装置のアライメント精度のばら
つき、あるいはパターン形状のばらつきが隣接エリアの
境界線において隣り合うスイッチング素子間で電気特性
の変化を与える結果生じるショットムラを解消する技術
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、スイッチング素子として非品質シ
リコン(アモルファスシリコン:以下、a−Siと略
す)を用いた薄膜トランジスタアレー(以下、TFTア
レーと略す)と画素としての液晶とを組み合わせた液晶
表示装置がフラットパネルディスプレイとして商品化さ
れている。この液晶表示装置が製造されて以来、a−S
iTFTアレー基板を生産するためにいろいろな技術が
開発され、表示面積の大型化が進んできた。その製造技
術の中でもパターン形成装置の1つである露光機の進歩
は目を見張る勢いである。特に発達しているのは、ステ
ッパー方式とミラープロジェクション方式であり、それ
ぞれにメリットとデメリットがあるが、ここでは本発明
に関係するステッパー方式を取り上げて、以下に説明す
る。
【0003】ステッパー方式とは、いくつものエリアに
分割したパターンを順次に基板の中につなぎ込んでいく
方式であり、メリットとして、レンズ系をコンパクトに
できるとともに、基板サイズの大きさが変わってもコン
トロールしやすいという点があげられる。デメリット
は、つなぎ合わせるために、拡大電気回路記号略図の図
5に示すような隣接エリア間の境界線7が発生し、点灯
表示したときにエリアのつなぎ目で表示ムラ(以下、シ
ョットムラと呼ぶ)が発生するという点である。
【0004】ここで、図5に示すマトリックス状表示素
子の構造を説明しておく。図5において、1はa−Si
を半導体層として形成した逆スタガー型の薄膜トランジ
スタ(TFT)、3はトランジスタ1に充電電気信号を
送るソース配線、4はトランジスタ1に書き込み電気信
号を送るゲート配線、破線で示した5は画素である。
【0005】トランジスタ1のゲートはゲート配線4に
接続され、ソースはソース配線3に接続され、ドレイン
は画素5に接続されている。この画素5の上に液晶層が
配置され、トランジスタ1の電流が画素5に流れて電位
差を生じることにより、液晶層が駆動されて表示が行わ
れる。
【0006】一点鎖線で示す6a,6bはプロセス的に
できた第1および第2のエリアで、具体的にはTFTア
レーを形成する際に使用する露光機におけるグループ化
されたエリアであり、電気回路設計上生じたものではな
い。各エリア6a,6bにおいて、複数のトランジスタ
1の電気特性は同一である。図5においては、左側の第
1のエリア6aと右側の第2のエリア6bとの境界線7
でゲート配線4のつなぎ目で位置ずれが生じ、第1のエ
リア6a内と第2のエリア6b内との互いに隣り合った
画素5,5…間のゲート配線4がずれて形成されるため
に、トランジスタ1を形成したときに、第1のエリア6
aのトランジスタ1の充電容量と第2のエリア6bのト
ランジスタ1の充電容量とが相違するようになる。この
充電容量の相違は1点のみで生じるのではなく、直線的
な境界線7に沿って全体的に生じる。充電容量の変化
は、境界線7全体で同等な数字のステップ関数となる。
したがって、画像を表示して境界線7を見たときに、境
界線7を境として隣り合ったトランジスタ1どうしのW
/Lが互いに同一であれば、ショットムラ(輝度ムラ)
として感知されることになる。ここで、Lはトランジス
タのソース・ドレイン間長さであり、Wはそれに直交す
る方向の長さであり、W/Lはその両者の長さの比であ
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記した従来の構造の
マトリックス状表示素子においては、TFTカラー液晶
ディスプレイを生産していく過程でショットムラという
画像性能の劣化が発生する。これは、1つのTFTアレ
ーの画像面積に対し、TFTアレーを形成する製造装置
が一括で処理できず、複数のエリアに分割して形成する
ために、分割の境界線でトランジスタに与える充電容量
がステップ関数的に変化するために起こる現象である。
現在、この現象をなくすためにトランジスタの能力を上
げたり、トランジスタパターンの大きさがばらついても
画像の歪が生じないようなキャパシタンスを設計したり
して、設計的改善をしている。しかし、今後、大画面で
高画質なディスプレイをユーザー(液晶ディスプレイの
メーカー)が要求してくれば、現在のプロセス設計や電
気回路設計では対応できない。また、現在の大きさまで
は、露光機以外の装置はガラス基板に対して一括で処理
してきたが、これ以上の大きさになれば、今後は分割処
理を考えなくてはならず、前記露光機と同じようなずれ
が発生してくる。
【0008】そこで、本発明は上記欠点を解消してショ
ットムラを目立たなくし、かつ安価に生産できる液晶表
示装置等のマトリックス状表示素子を提供することを目
的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明に係るマトリック
ス状表示素子は、同一基板上で複数のエリアに分けて形
成した画素とそのスイッチング素子とからなる2次元マ
トリックス状パターンどうしをつないで作製される表示
素子であって、各エリアでの複数のスイッチング素子の
間で電気特性に差を与えて、隣接エリアの境界線で隣り
合うスイッチング素子間の電気特性の変化によるショッ
トムラを相殺するように構成してあることを特徴として
いる。各エリアでの複数のスイッチング素子の間で電気
特性に差を与えることにより、そのエリアでも隣接エリ
アでもほぼ全域にわたってショットムラと同じ現象を作
り上げ、結果として境界線でのショットムラを画面全体
に紛れ込ませてしまうことで、境界線でのショットムラ
を目立たなくする。また、各エリアでの複数のスイッチ
ング素子の電気特性は同一とし、隣接エリア間の境界線
を2次元的にランダムな折れ線状に形成することによ
り、隣接エリアの境界線が直線状であったことが1要因
であったショットムラを、目立たなくする。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明に係る請求項1のマトリッ
クス状表示素子の構造は、2次元マトリックス状に配列
された画素と各画素を駆動するために2次元マトリック
ス状に配列された三端子以上のスイッチング素子とを備
え、同一基板上で複数のエリアに分けて形成したパター
ンどうしをつないで作製される表示素子であって、この
表示素子を作製する工程に用いるパターン形成装置のア
ライメント精度のばらつき、あるいはパターン形状のば
らつきが隣接エリアの境界線で隣り合うスイッチング素
子間で電気特性の変化を与える場合に各エリアでの複
数のスイッチング素子の間で電気特性に差を与えて、前
記各エリアでほぼ全域にわたってショットムラと同じ現
象を作り、前記隣接スイッチング素子間の電気特性の変
化によるショットムラを相殺するように構成してあるこ
とを特徴としている。各エリアでの複数のスイッチング
素子の電気特性を均一にしてあると、画像表示したとき
に、隣接スイッチング素子間の電気特性の変化によるシ
ョットムラが目立つことになるが、各エリアでの複数の
スイッチング素子の間で電気特性に差を与えることによ
り、そのエリアでも隣接エリアでもほぼ全域にわたって
ショットムラと同じ現象を作り上げ、結果として境界線
でのショットムラを画面全体に紛れ込ませてしまうこと
で、境界線でのショットムラを目立たなくすることがで
き、大画面・高画質のディスプレイの製造に有利とな
る。
【0011】本発明に係る請求項2のマトリックス状表
示素子は、上記請求項1において、画素を駆動するため
のスイッチング素子として、第1の電気特性をもつ第1
のスイッチング素子と、第2の電気特性をもつ第2のス
イッチング素子との2種類のスイッチング素子を形成す
るものとし、前記第1のスイッチング素子と第2のスイ
ッチング素子とを2次元的に千鳥足状に配列してあるこ
とを特徴としている。
【0012】各エリアで、互いに電気特性の異なる第1
のスイッチング素子と第2のスイッチング素子とを2次
元的に千鳥足状に配列することにより、そのエリアでも
隣接エリアでもほぼ全域にわたってショットムラと同じ
現象を作り上げ、結果として境界線でのショットムラを
画面全体に紛れ込ませてしまうことで、境界線でのショ
ットムラを目立たなくすることができる。
【0013】本発明に係る請求項3のマトリックス状表
示素子は、上記請求項2において、第1のスイッチング
素子がソース・ドレイン間長さLとそれに直交する方向
の長さWとの比W/Lの大きい第1のトランジスタであ
り、第2のスイッチング素子がW/Lの小さい第2のト
ランジスタであり、前記第1のトランジスタと第2のト
ランジスタとを2次元的に千鳥足状に配列してあること
を特徴としている。隣接エリアの境界線上でのショット
ムラは隣接トランジスタの充電容量の変化に起因してい
るが、各エリアで、W/Lの大きい第1のトランジスタ
とW/Lの小さい第2のトランジスタとを2次元的に千
鳥足状に配列することにより、第1のトランジスタの充
電容量と第2のトランジスタの充電容量とに差をもたせ
て、そのエリアでも隣接エリアでもほぼ全域にわたって
ショットムラと同じ現象を作り上げ、結果として境界線
でのショットムラを画面全体に紛れ込ませてしまうこと
で、境界線でのショットムラを目立たなくすることがで
きる。
【0014】本発明に係る請求項4のマトリックス状表
示素子は、上記請求項1において、画素を駆動するため
のスイッチング素子として、第1の電気特性をもつ第1
のスイッチング素子と、第2の電気特性をもつ第2のス
イッチング素子との2種類のスイッチング素子を形成す
るものとし、列方向に沿っては、第1行目で第1のスイ
ッチング素子、第2のスイッチング素子および第2のス
イッチング素子の順またはその順の繰り返しとし、第2
行目で第2のスイッチング素子、第1のスイッチング素
子および第2のスイッチング素子の順またはその順の繰
り返しとし、第3行目で第2のスイッチング素子、第2
のスイッチング素子および第1のスイッチング素子の順
またはその順の繰り返しとし、行方向に沿っては、前記
列方向と同一パターンとなしてあることを特徴としてい
る。各エリアで、互いに電気特性の異なる第1のスイッ
チング素子と第2のスイッチング素子とを、2次元的に
千鳥足状に配列することに代えて、上記のように第1の
スイッチング素子1個と第2のスイッチング素子2個の
組み合わせからなる2次元的変形千鳥足状に配列するこ
とにより、そのエリアでも隣接エリアでもほぼ全域にわ
たってショットムラと同じ現象を作り上げ、結果として
境界線でのショットムラを画面全体に紛れ込ませてしま
うことで、境界線でのショットムラを目立たなくするこ
とができる。
【0015】本発明に係る請求項5のマトリックス状表
示素子は、上記請求項4において、第1のスイッチング
素子がソース・ドレイン間長さLとそれに直交する方向
の長さWとの比W/Lの大きい第1のトランジスタであ
り、第2のスイッチング素子がW/Lの小さい第2のト
ランジスタであり、前記第1のトランジスタと第2のト
ランジスタとを2次元的変形千鳥足状に配列してあるこ
とを特徴としている。
【0016】隣接エリアの境界線上でのショットムラは
隣接トランジスタの充電容量の変化に起因しているが、
各エリアで、W/Lの大きい第1のトランジスタの1個
とW/Lの小さい第2のトランジスタの2個との組み合
わせからなる2次元的変形千鳥足状に配列することによ
り、そのパターンでの第1のトランジスタと第2のトラ
ンジスタとの間に充電容量の差をもたせて、そのエリア
でも隣接エリアでもほぼ全域にわたってショットムラと
同じ現象を作り上げ、結果として境界線でのショットム
ラを画面全体に紛れ込ませてしまうことで、境界線での
ショットムラを目立たなくすることができる。
【0017】なお、以上では2種類以上のスイッチング
素子あるいはトランジスタでの構成について説明した
が、2種類以上のスイッチング素子あるいはトランジス
タで境界線でのショットムラを目立たなくすることがで
きる配列であれば、本発明の範囲に属するものとする。
すなわち、3種類のスイッチング素子を形成する場合に
は、列方向に沿っては、第1行目で第1のスイッチング
素子、第2のスイッチング素子および第3のスイッチン
グ素子の順またはその順の繰り返しとし、第2行目で第
2のスイッチング素子、第3のスイッチング素子および
第1のスイッチング素子の順またはその順の繰り返しと
し、第3行目で第3のスイッチング素子、第1のスイッ
チング素子および第2のスイッチング素子の順またはそ
の順の繰り返しとし、行方向に沿っては、前記列方向と
同一パターンとなしてある、あるいは4種類以上のスイ
ッチング素子を形成する場合には、上記と同様の条件の
配列のパターンとなしてあってもよい。
【0018】本発明に係る請求項6のマトリックス状表
示素子は、2次元マトリックス状に配列された画素と各
画素を駆動するために2次元マトリックス状に配列され
た三端子以上のスイッチング素子とを備え、同一基板上
で複数のエリアに分けて形成したパターンどうしをつな
いで作製される表示素子であって、この表示素子を作製
する工程に用いるパターン形成装置のアライメント精度
のばらつき、あるいはパターン形状のばらつきが隣接エ
リアの境界線で隣り合うスイッチング素子間で電気特性
の変化を与える場合において、各エリアでの複数のスイ
ッチング素子の電気特性は同一とし、隣接エリア間の境
界線を2次元的にランダムな折れ線状に形成することを
特徴としている。従来においては、隣接エリアの境界線
が直線状であったことがショットムラの1要因となって
いたが、隣接エリア間の境界線を2次元的にランダムな
折れ線状にすることで、結果として境界線でのショット
ムラを画面全体に紛れ込ませてしまうことにより、境界
線でのショットムラを目立たなくすることができる。
【0019】本発明に係る請求項7のマトリックス状表
示素子は、上記請求項6において、隣接するエリアを形
成する工程が2工程以上あり、少なくとも2工程での隣
接エリア間の境界線がともに2次元的にランダムな折れ
線状でかつ全部もしくは大部分において平面的に重なっ
ていないことを特徴としている。2工程での隣接エリア
の境界線を互いに重ならない折れ線状にしてあるので、
境界線でのショットムラを目立たなくすることができ
る。
【0020】本発明に係る請求項8のマトリックス状表
示素子は、上記請求項6または請求項7において、スイ
ッチング素子が薄膜トランジスタであり、隣接エリア間
の境界線を折れ線状にする工程がゲート配線の形成工程
とソース配線の形成工程とであることを特徴としてい
る。ゲート配線の位置ずれによるショットムラもソース
配線の位置ずれによるショットムラも目立たないものに
することができる。
【0021】以下、本発明に係るマトリックス状表示素
子の実施の形態について、図面に基づいて詳細に説明す
る。
【0022】〔実施の形態1〕まず、本発明の実施の形
態1に係るマトリックス状表示素子について説明する。
【0023】図1は本発明の実施の形態1に係るマトリ
ックス状表示素子におけるTFTアレー配置を示す部分
拡大電気回路記号略図である。図1において、1は非晶
質シリコン(a−Si)を半導体層として形成した逆ス
タガー型の薄膜トランジスタ(TFT)で、電気移動度
μがほぼ1、W/Lが1/2(=11/22)の三端子
トランジスタである。ここで、Lはトランジスタのソー
ス・ドレイン間長さであり、Wはそれに直交する方向の
長さであり、W/Lはその両者の長さの比である。以
下、このW/Lが1/2の逆スタガー型トランジスタ1
を第1のトランジスタ1と記載する。2は非晶質シリコ
ン(a−Si)を半導体層として形成した逆スタガー型
の薄膜トランジスタで、電気移動度μがほぼ1、W/L
が10/22の三端子トランジスタである。以下、この
W/Lが10/22の逆スタガー型トランジスタ2を第
2のトランジスタ2と記載する。第1のトランジスタ1
と第2のトランジスタ2とは、プロセス上や電気設計上
の構造は同一であり、ただ、W/Lのみが異なってい
る。そのW/Lの相違のパーセンテージは、 (11/22−10/22)/(10/22)×100 =(1/10)×100 =10
(%) である。このように、第1のトランジスタ1と第2のト
ランジスタ2の各W/Lを上記のように1/2,10/
22と定め、W/Lの相違のパーセンテージを10%と
したのは、後述するように、用いる製造装置によるゲー
ト配線4のつなぎ目のずれの割合が10%であるからで
ある。
【0024】第1のトランジスタ1と第2のトランジス
タ2とは、ソース配線3の配線方向においても、また、
ゲート配線4の配線方向においても、互い違い(交互)
に配列されており、第1のトランジスタ1も第2のトラ
ンジスタ2も2次元的に千鳥足状に配列されている。
【0025】3はソース配線で、第1のトランジスタ1
および第2のトランジスタ2に充電電気信号を送る配線
である。4はゲート配線で、20μmの幅(配線材料の
抵抗と配線長さからくる抵抗値により規定される)を有
し、第1のトランジスタ1および第2のトランジスタ2
に書き込み電気信号を送る配線である。破線で示した5
はディスプレイパネルにしたときに画素になる部分であ
る。トランジスタ1,2のゲートはゲート配線4に接続
され、ソースはソース配線3に接続され、ドレインは画
素5に接続されている。画素5の上に液晶層が配置さ
れ、トランジスタの電流が画素5に流れて電位差を生じ
ることにより、液晶層が駆動されて表示が行われるよう
になっている。
【0026】一点鎖線で示す6a,6bはプロセス的に
できた第1および第2のエリアで、具体的にはTFTア
レーを形成する際に使用する露光機におけるグループ化
されたエリアであり、電気回路設計上生じたものではな
い。両エリア6a,6bとも、5×5のマトリックスア
レーとなっている。図1においては、左側の第1のエリ
ア6aと右側の第2のエリア6bとの直線状の境界線7
でゲート配線4のつなぎ目で最大2μmのずれが生じ、
第1のエリア6a内と第2のエリア6b内との互いに隣
り合った画素5,5…間のゲート配線4がずれて形成さ
れるために、ゲート配線4の幅が20μmであることか
ら、トランジスタを形成したときの充電容量が第1のエ
リア6aと第2のエリア6bとで10%変化する。充電
容量の変化は1点のみで生じるのではなく、直線状の境
界線7に沿って全体的に生じる。
【0027】充電容量の変化は、境界線7全体で同等な
数字のステップ関数となる。したがって、画像を表示し
て境界線7を見たときに、第1のトランジスタ1と第2
のトランジスタ2とが、それぞれのW/Lが互いに同一
であれば、ショットムラ(輝度ムラ)として感知される
ことになる。
【0028】しかし、本実施の形態1においては、W/
Lを10%異ならせた第1のトランジスタ1と第2のト
ランジスタ2とを、第1のエリア6aにおいても第2の
エリア6bにおいても、2次元的に千鳥足状に配列し
て、各エリアの画面全体にショットムラと同じ現象を作
り上げているので、しかも、充電容量の10%の相違を
生み出す境界線7でゲート配線4の配線方向で隣接する
トランジスタは、同じ第1のトランジスタ1どうし、お
よび、同じ第2のトランジスタ2どうしとすることで、
境界線7での充電容量の10%の変化が相殺されること
となり、結果として境界線7でのショットムラを画面全
体に紛れ込ませてしまうこととなり、人間の目にはショ
ットムラとは感知されない状態となる。したがって、大
画面・高画質のディスプレイの製造に有利となる。
【0029】また、第1のエリア6aと第2のエリア6
bとで、ソース配線3と第1のトランジスタ1および第
2のトランジスタ2とが接続される位置がソース配線方
向で異なる。しかし、これも上記同様に画面全体で差が
目立たなくなり、人間の目にはショットムラとは感知さ
れない状態となる。
【0030】なお、本実施の形態1では、それぞれ2次
元的に千鳥足状に配列された第1のトランジスタ1と第
2のトランジスタ2とで電気特性を変化させるために、
W/Lを設計的に変化させたが、ゲート線幅を変化させ
た状態に構成してもよく、この場合も本実施の形態1と
同様の効果が得られる。
【0031】さらに、本実施の形態1では、第1のトラ
ンジスタ1と第2のトランジスタ2を三端子トランジス
タとして説明したが、三端子以上のスイッチング素子で
あるならば、本実施の形態1と同様の構成を採用するこ
とにより、本実施の形態1と同様の効果が得られる。
【0032】また、プロセス的にできた第1のエリア6
aと第2のエリア6bとでゲート配線4のずれを10%
とし、第1のエリア6aおよび第2のエリア6bでの2
次元的に千鳥足状に配列した第1のトランジスタ1と第
2のトランジスタ2のW/Lを10%の違いとして電気
特性の差を説明したが、それ以外のずれ量であっても、
充電容量の差を相殺するように第1のトランジスタ1と
第2のトランジスタ2とを形成することができ、また、
違うずれのパターン(例えばトランジスタのチャンネル
長のパターン変化等)であっても、本実施の形態1と同
様の構成を採用することにより、本実施の形態1と同様
の効果が得られる。
【0033】さらに、プロセス的にできた隣接エリアの
ずれを本実施の形態1では露光機という製造装置による
ものと説明したが、本発明では、マトリックス状アレー
に対して分割的に作用する装置、例えば、レーザーアニ
ール装置やイオンドーピング装置等による隣接エリアの
ずれに対しても、本実施の形態1と同様の構成を採用す
ることにより、本実施の形態1と同様の効果が得られ
る。
【0034】なお、本実施の形態1の説明では、プロセ
ス的に生じたエリアを5×5のマトリックス状TFTア
レーで構成したが、奇数個×奇数個のマトリックス状T
FTアレーであれば、プロセス的に生じた電気的な容量
差を、本実施の形態1で人為的に生じさせた電気的な容
量差によって相殺することにより、ショットムラを防止
することができる。
【0035】ただし、2×2以上のマトリックス状の三
端子以上のスイッチング素子アレーでプロセス的なエリ
アが区切られているものに対して、本発明を適用しても
同様の効果が得られる。
【0036】〔実施の形態2〕次に、本発明の実施の形
態2に係るマトリックス状表示素子について説明する。
上記した実施の形態1においては、W/Lが互いに相違
する第1のトランジスタ1と第2のトランジスタ2とを
2次元的に千鳥足状に配列したが、本実施の形態2は、
2つのトランジスタの2次元的な千鳥足状配列を必須と
しないことを示すものである。
【0037】図2は本発明の実施の形態2に係るマトリ
ックス状表示素子におけるTFTアレー配置を示す部分
拡大電気回路記号略図である。図2において、1は非晶
質シリコン(a−Si)を半導体層として形成した逆ス
タガー型の薄膜トランジスタ(TFT)で、電気移動度
μがほぼ1、W/Lが1/2(=11/22)の三端子
トランジスタである第1のトランジスタである。2は非
晶質シリコン(a−Si)を半導体層として形成した逆
スタガー型の薄膜トランジスタで、電気移動度μがほぼ
1、W/Lが10/22の三端子トランジスタである第
2のトランジスタである。第1のトランジスタ1と第2
のトランジスタ2とは、プロセス上や電気設計上の構造
は同一であり、ただ、W/Lのみが異なっている。その
W/Lの相違のパーセンテージは、実施の形態1の場合
と同様で、10%である。また、このように、第1のト
ランジスタ1と第2のトランジスタ2の各W/Lを上記
のように1/2,10/22と定め、W/Lの相違のパ
ーセンテージを10%としたのは、後述するように、用
いる製造装置によるゲート配線4のつなぎ目のずれの割
合が10%であるからである。
【0038】第1のトランジスタ1と第2のトランジス
タ2とは、第1のトランジスタ1をTr1、第2のトラ
ンジスタ2をTr2と表すと、列方向すなわちゲート配
線4の配線方向において、1行目は、Tr1、Tr2、
Tr2の繰り返しであり、2行目は、Tr2、Tr1、
Tr2の繰り返しであり、3行目は、Tr2、Tr2、
Tr1の繰り返しであり、以下、4行目以降は1行目か
らの繰り返しとなる。
【0039】また、行方向すなわちソース配線3の配線
方向において、1列目、2列目、3列目はそれぞれ1行
目、2行目、3行目と同様であり、4列目以降は1列目
からの繰り返しとなっている。この実施の形態2の場合
は、第1のトランジスタ1の1個と第2のトランジスタ
2の2個との組み合わせからなる2次元的変形千鳥足状
の配列となっている。
【0040】3はソース配線で、第1のトランジスタ1
および第2のトランジスタ2に充電電気信号を送る配線
である。4はゲート配線で、20μmの幅(配線材料の
抵抗と配線長さからくる抵抗値により規定される)を有
し、第1のトランジスタ1および第2のトランジスタ2
に書き込み電気信号を送る配線である。トランジスタ
1,2のゲートはゲート配線4に接続され、ソースはソ
ース配線3に接続され、ドレインは画素5に接続されて
いる。破線で示す5はディスプレイパネルにしたときに
画素になる部分である。画素5の上に液晶層が配置さ
れ、トランジスタの電流が画素5に流れて電位差を生じ
ることにより、液晶層が駆動されて表示が行われるよう
になっている。
【0041】一点鎖線で示す6a,6bはプロセス的に
できた第1および第2のエリアで、具体的にはTFTア
レーを形成する際に使用する露光機におけるグループ化
されたエリアであり、電気回路設計上生じたものではな
い。両エリア6a,6bとも、7×7のマトリックスア
レーとなっている。図2においては、左側の第1のエリ
ア6aと右側の第2のエリア6bとの境界線7でゲート
配線4のつなぎ目で最大2μmのずれが生じ、第1のエ
リア6a内と第2のエリア6b内との互いに隣り合った
画素5,5…間のゲート配線4がずれて形成されるため
に、ゲート配線4の幅が20μmであることから、トラ
ンジスタを形成したときの充電容量が第1のエリア6a
と第2のエリア6bとで10%変化する。充電容量の変
化は1点のみで生じるのではなく、直線的な境界線7に
沿って全体的に生じる。充電容量の変化は、境界線7全
体で同等な数字のステップ関数となる。したがって、画
像を表示して境界線7を見たときに、第1のトランジス
タ1と第2のトランジスタ2とが、それぞれのW/Lが
互いに同一であれば、ショットムラ(輝度ムラ)として
感知されることになる。
【0042】しかし、本実施の形態2においては、W/
Lを10%異ならせた1個の第1のトランジスタ1と2
個の第2のトランジスタ2との組み合わせを2次元的変
形千鳥足状に配列して、各エリアの画面全体にショット
ムラと同じ現象を作り上げているので、しかも、充電容
量の10%の相違を生み出す境界線7でゲート配線4の
配線方向で隣接するトランジスタは、同じ第1のトラン
ジスタ1どうし、および、同じ第2のトランジスタ2ど
うしとすることで、境界線7での充電容量の10%の変
化が目立たないものとなり、結果として境界線7でのシ
ョットムラを画面全体に紛れ込ませてしまうこととな
り、人間の目にはショットムラとは感知されない状態と
なる。
【0043】また、第1のエリア6aと第2のエリア6
bとで、ソース配線3と第1のトランジスタ1および第
2のトランジスタ2とが接続される位置がソース配線方
向で異なる。しかし、これも上記同様に画面全体で差が
目立たなくなり、人間の目にはショットムラとは感知さ
れない状態となる。
【0044】なお、本本実施の形態2では、それぞれ2
次元的変形千鳥足状に配列された第1のトランジスタ1
と第2のトランジスタ2とで電気特性を変化させるため
に、W/Lを設計的に変化させたが、ゲート線幅を変化
させた状態に構成してもよく、この場合も本実施の形態
2と同様の効果が得られる。
【0045】さらに、本実施の形態2では、第1のトラ
ンジスタ1と第2のトランジスタ2を三端子トランジス
タとして説明したが、三端子以上のスイッチング素子で
あるならば、本実施の形態2と同様の構成を採用するこ
とにより、本実施の形態2と同様の効果が得られる。
【0046】また、プロセス的にできた第1のエリア6
aと第2のエリア6bとでゲート配線4のずれを10%
とし、第1のエリア6aおよび第2のエリア6bでの2
次元的変形千鳥足状に配列した第1のトランジスタ1と
第2のエリア6bのW/Lを10%の違いとして電気特
性の差を説明したが、それ以外のずれ量であっても、充
電容量の差を相殺するように第1のトランジスタ1と第
2のエリア6bとを形成することができ、また、違うず
れのパターン(例えばトランジスタのチャンネル長のパ
ターン変化等)であっても、本実施の形態2と同様の構
成を採用することにより、本実施の形態2と同様の効果
が得られる。
【0047】さらに、プロセス的にできた隣接エリアの
ずれを本実施の形態2では露光機という製造装置による
ものと説明したが、本発明では、マトリックス状アレー
に対して分割的に作用する装置、例えば、レーザーアニ
ール装置やイオンドーピング装置等による隣接エリアの
ずれに対しても、本実施の形態2と同様の構成を採用す
ることにより、本実施の形態2と同様の効果が得られ
る。
【0048】なお、本実施の形態2の説明では、プロセ
ス的に生じたエリアを7×7のマトリックス状TFTア
レーで構成したが、{(グループ化された数の倍数)+
1}×{(グループ化された数の倍数)+1}のマトリ
ックス状TFTアレーであれば、プロセス的に生じた電
気的な容量差を、本実施の形態2で人為的に生じさせた
電気的な容量差によって相殺することにより、ショット
ムラを防止することができる。なお、7×7の場合は、
グループ化された数=3である。
【0049】ただし、3×3以上のマトリックス状の三
端子以上のスイッチング素子アレーでプロセス的なエリ
アが区切られているものに対して、本発明を適用しても
同様の効果が得られる。また、本実施の形態2では2種
類のトランジスタ1,2を用いて7×7のマトリックス
状の三端子トランジスタアレーを1つの集合体として説
明したが、2種類以上電気特性をもつスイッチング素子
の集合体であり、かつ、3×3以上のマトリックス状の
スイッチング素子の集合体であるならば、本実施の形態
2と同様の構成を採用することにより、本実施の形態2
と同様の効果が得られる。
【0050】これまでの説明では、第1のトランジスタ
1(Tr1)と第2のトランジスタ2(Tr2)の2種
類のトランジスタでアレイを構成する場合を扱ったが、
本発明はこれに限定されるものではない。本発明は、3
種類以上のトランジスタ(一般的にはスイッチング素
子)を用いてアレイを構成するものでもよい。第1のト
ランジスタTr1と第2のトランジスタTr2と第3の
トランジスタTr3とを用いる場合には、次のような配
列とする。すなわち、1行目は、Tr1、Tr2、Tr
3の繰り返しであり、2行目はTr2、Tr3、Tr1
の繰り返しであり、3行目はTr3、Tr1、Tr2の
繰り返しであり、以下、4行目以降は1行目からの繰り
返しとする。そして、1列目、2列目、3列目はそれぞ
れ1行目、2行目、3行目と同様であり、4列目以降は
1列目からの繰り返しとする。さらに、4種類のトラン
ジスタTr1,Tr2,Tr3,Tr4を用いる場合に
は、次のような配列とする。すなわち、1行目は、Tr
1、Tr2、Tr3、Tr4の繰り返しであり、2行目
はTr2、Tr3、Tr4、Tr1の繰り返しであり、
3行目はTr3、Tr4、Tr1、Tr2の繰り返しで
あり、4行目はTr4、Tr1、Tr2、Tr3の繰り
返しであり、以下、5行目以降は1行目からの繰り返し
とする。そして、1列目、2列目、3列目、4列目はそ
れぞれ1行目、2行目、3行目、4行目と同様であり、
5列目以降は1列目からの繰り返しとする。さらにトラ
ンジスタ(スイッチング素子)の種類を増やすときに
は、上記と同様の条件の配列のパターンとする。
【0051】〔実施の形態3〕次に、本発明の実施の形
態3に係るマトリックス状表示素子について説明する。
本実施の形態3は、第1のトランジスタ1と第2のトラ
ンジスタ2について2次元的な千鳥足状配列あるいは2
次元的な変形千鳥足状配列を必須としないものである。
【0052】図3は本発明の実施の形態3に係るマトリ
ックス状表示素子におけるTFTアレー配置を示す部分
拡大電気回路記号略図である。図3において、1は非晶
質シリコン(a−Si)を半導体層として形成した逆ス
タガー型の薄膜トランジスタ(TFT)で、電気移動度
μがほぼ1、W/Lが1/2の三端子トランジスタであ
る。本実施の形態3においては、すべてのトランジスタ
1がW/L=1/2となっている。3はソース配線で、
トランジスタ1に充電電気信号を送る配線である。4は
ゲート配線で、20μmの幅(配線材料の抵抗と配線長
さからくる抵抗値により規定される)を有し、トランジ
スタ1に書き込み電気信号を送る配線である。トランジ
スタ1のゲートはゲート配線4に接続され、ソースはソ
ース配線3に接続され、ドレインは画素5に接続されて
いる。破線で示す5はディスプレイパネルにしたときに
画素になる部分である。画素5の上に液晶層が配置さ
れ、トランジスタの電流が画素5に流れて電位差を生じ
ることにより、液晶層が駆動されて表示が行われるよう
になっている。
【0053】一点鎖線で示す6c,6dはゲート配線4
を形成するプロセス工程でできた第1および第2のエリ
アで、具体的にはゲート配線4を形成する際に使用する
露光機におけるグループ化されたエリアであり、電気回
路設計上生じたものではない。
【0054】図4(a)は、ゲート配線4を形成する工
程において露光機でグループ化されたエリアを電気回路
設計上に転記した図である。図4(a)における一点鎖
線で示した6cのエリアは図3の第1のエリア6cと同
じものであり、6dのエリアは図3の第2のエリア6d
と同じものである。第1のエリア6cと第2のエリア6
dとの境界線8は、2次元的にランダムな折れ線状にな
っている。
【0055】図4(b)は、ソース配線3を形成する工
程において露光機でグループ化されたエリアを電気回路
設計上に転記した図である。図4(b)における一点鎖
線で示した左側の第3のエリア6eと右側の第4のエリ
ア6fとは、ソース配線3を形成する際に使用する露光
機におけるグループ化されたエリアを示している。第3
のエリア6eと第3のエリア6fとの境界線9も、2次
元的にランダムな折れ線状になっている。
【0056】露光機の特性上、第1のエリア6cと第2
のエリア6dとの境界線8でのゲート配線4のつなぎ目
で最大2μmのずれが生じ、第1のエリア6c内と第2
のエリア6d内との互いに隣り合った画素5,5…のゲ
ート配線4がずれて形成されるために、トランジスタ1
を形成したときの充電容量が折れ線状の境界線8を境に
して10%変化する。それも1点のみではなく、境界線
8全体で同等な数字のステップ関数となる。また、同様
に、第3のエリア6eと第4のエリア6fとの折れ線状
の境界線9でのソース配線3のつなぎ目で最大2μmの
ずれが生じ、第3のエリア6e内と第4のエリア6f内
との互いに隣り合った画素5,5…のソース配線3がず
れて形成されるために、トランジスタ1を形成したとき
の充電容量が境界線9を境にして10%変化する。それ
も1点のみではなく、境界線9全体で同等な数字のステ
ップ関数となる。したがって、境界線8,9が直線状で
あれば、画像として見たときにショットムラとして感知
されることになる。
【0057】しかし、本実施の形態3においては、ステ
ップ関数の電気特性差を出す境界線8,9が直線状では
なく2次元的にランダムな折れ線状になっているので、
画像として見ると、画面全体で境界線が発生せず、結果
として境界線でのショットムラを画面全体に紛れ込ませ
てしまうこととなり、人間の目にはショットムラとは感
知されない状態となる。
【0058】すなわち、ゲート配線4を形成する工程に
おいて、図4(a)のような2次元的にランダムな折れ
線状の境界線8で仕切られた第1のエリア6cと第2の
エリア6dとを形成し、ソース配線3を形成する工程に
おいて、図4(b)のような2次元的にランダムな折れ
線状の境界線9で仕切られた第3のエリア6eと第4の
エリア6fとを形成してあるので、境界線8,9には直
線性がないので、画像として見ると、画面全体で境界線
が発生せず、人間の目にはショットムラとは感知されな
い状態となる。
【0059】なお、本実施の形態3では、トランジスタ
1を三端子トランジスタとして説明したが、三端子以上
のスイッチング素子であるならば、本実施の形態3と同
様の構成を採用することにより、本実施の形態3と同様
の効果が得られる。
【0060】また、プロセス的にできたエリアを、第1
のエリア6cと第2のエリア6dと第3のエリア6eと
第4のエリア6fとし、ゲート配線4のずれとソース配
線3のずれがあるとして電気特性の差を説明したが、そ
れ以外のずれ(たとえばトランジスタのチャンネル長の
パターン変化等)であっても、本実施の形態3と同様の
構成を採用することにより、本実施の形態3と同様の効
果が得られる。
【0061】さらに、プロセス的にできた隣接エリアの
ずれを本実施の形態3では露光機という製造装置による
ものと説明したが、本発明では、マトリックス状アレー
に対して分割的に作用する装置、例えば、レーザーアニ
ール装置やイオンドーピング装置等による隣接エリアの
ずれに対しても、本実施の形態3と同様の構成を採用す
ることにより、本実施の形態3と同様の効果が得られ
る。
【0062】なお、本実施の形態3の説明では、プロセ
ス的に生じたエリアを6×6のマトリックス状TFTア
レーで構成したが、3×3以上のマトリックス状の三端
子以上のスイッチング素子アレーでプロセス的なエリア
をゲート配線4の工程とソース配線3の工程とで2次元
的にランダムな折れ線状で区切っても、また、トランジ
スタのチャンネルパターン形成工程とゲート配線4とソ
ース配線3の3種類のうち2つ以上でそれぞれ違う2次
元的にランダムな折れ線状で区切っても、同様な効果が
得られる。
【0063】
【発明の効果】本発明に係るマトリックス状表示素子に
よれば、同一基板上で複数のエリアに分けて形成した画
素とそのスイッチング素子とからなる2次元マトリック
ス状パターンどうしをつないで作製されるものにおい
て、各エリアでの複数のスイッチング素子の間で電気特
性に差を与えることにより、そのエリアでも隣接エリア
でもほぼ全域にわたってショットムラと同じ現象を作り
上げ、結果として境界線でのショットムラを画面全体に
紛れ込ませてしまうことで、境界線でのショットムラを
目立たなくすることができる。また、各エリアでの複数
のスイッチング素子の電気特性は同一とし、隣接エリア
間の境界線を2次元的にランダムな折れ線状に形成する
ことにより、ショットムラを目立たなくすることができ
る。これにより、大画面・高画質のディスプレイの製造
を有利なものとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に係るマトリックス状表
示素子におけるTFTアレー配置を示す部分拡大電気回
路記号略図である。
【図2】本発明の実施の形態2に係るマトリックス状表
示素子におけるTFTアレー配置を示す部分拡大電気回
路記号略図である。
【図3】本発明の実施の形態3に係るマトリックス状表
示素子におけるTFTアレー配置を示す部分拡大電気回
路記号略図である。
【図4】実施の形態3における第1のエリアと第2のエ
リアの境界線および第3のエリアと第4のエリアの境界
線を示す概略パターン図である。
【図5】従来の技術に係るマトリックス状表示素子にお
けるTFTアレー配置を示す部分拡大電気回路記号略図
である。
【符号の説明】
1……第1のトランジスタ 2……第2のトランジスタ 3……ソース配線 4……ゲート配線 5……画素 6a…第1のエリア 6b…第2のエリア 6c…第1のエリア 6d…第2のエリア 6e…第3のエリア 6f…第4のエリア 7……境界線 8……境界線 9……境界線
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02F 1/1362 G02F 1/1343 G02F 1/13 101

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2次元マトリックス状に配列された画素
    と各画素を駆動するために2次元マトリックス状に配列
    された三端子以上のスイッチング素子とを備え、同一基
    板上で複数のエリアに分けて形成したパターンどうしを
    つないで作製される表示素子であって、この表示素子を
    作製する工程に用いるパターン形成装置のアライメント
    精度のばらつき、あるいはパターン形状のばらつきが隣
    接エリアの境界線で隣り合うスイッチング素子間で電気
    特性の変化を与える場合に 各エリアでの複数のスイッチング素子の間で電気特性に
    差を与えて、前記各エリアでほぼ全域にわたってショッ
    トムラと同じ現象を作り、前記隣接スイッチング素子間
    の電気特性の変化によるショットムラを相殺するように
    構成してあることを特徴とするマトリックス状表示素
    子。
  2. 【請求項2】 画素を駆動するためのスイッチング素子
    として、第1の電気特性をもつ第1のスイッチング素子
    と、第2の電気特性をもつ第2のスイッチング素子との
    2種類のスイッチング素子を形成するものとし、前記第
    1のスイッチング素子と第2のスイッチング素子とを2
    次元的に千鳥足状に配列してあることを特徴とする請求
    項1に記載のマトリックス状表示素子。
  3. 【請求項3】 第1のスイッチング素子がソース・ドレ
    イン間長さLとそれに直交する方向の長さWとの比W/
    Lの大きい第1のトランジスタであり、第2のスイッチ
    ング素子がW/Lの小さい第2のトランジスタであり、
    前記第1のトランジスタと第2のトランジスタとを2次
    元的に千鳥足状に配列してあることを特徴とする請求項
    2に記載のマトリックス状表示素子。
  4. 【請求項4】 画素を駆動するためのスイッチング素子
    として、第1の電気特性をもつ第1のスイッチング素子
    と、第2の電気特性をもつ第2のスイッチング素子との
    2種類のスイッチング素子、あるいは2種類以上のスイ
    ッチング素子を形成するものとし、2種類のスイッチン
    グ素子を形成する場合には、列方向に沿っては、第1行
    目で第1のスイッチング素子、第2のスイッチング素子
    および第2のスイッチング素子の順またはその順の繰り
    返しとし、第2行目で第2のスイッチング素子、第1の
    スイッチング素子および第2のスイッチング素子の順ま
    たはその順の繰り返しとし、第3行目で第2のスイッチ
    ング素子、第2のスイッチング素子および第1のスイッ
    チング素子の順またはその順の繰り返しとし、行方向に
    沿っては、前記列方向と同一パターンとなしてある、あ
    るいは3種類のスイッチング素子を形成する場合には、
    列方向に沿っては、第1行目で第1のスイッチング素
    子、第2のスイッチング素子および第3のスイッチング
    素子の順またはその順の繰り返しとし、第2行目で第2
    のスイッチング素子、第3のスイッチング素子および第
    1のスイッチング素子の順またはその順の繰り返しと
    し、第3行目で第3のスイッチング素子、第1のスイッ
    チング素子および第2のスイッチング素子の順またはそ
    の順の繰り返しとし、行方向に沿っては、前記列方向と
    同一パターンとなしてある、あるいは4種類以上のスイ
    ッチング素子を形成する場合には、上記と同様の条件の
    配列のパターンとなしてあることを特徴とする請求項1
    に記載のマトリックス状表示素子。
  5. 【請求項5】 第1のスイッチング素子がソース・ドレ
    イン間長さLとそれに直交する方向の長さWとの比W/
    Lの大きい第1のトランジスタであり、第2のスイッチ
    ング素子がW/Lの小さい第2のトランジスタであり、
    あるいは第3のスイッチング素子がW/Lのさらに小さ
    い第3以上のトランジスタであり、前記第1のトランジ
    スタと第2のトランジスタとを、あるいは前記第1ない
    し第3以上のトランジスタを、2次元的変形千鳥足状に
    配列してあることを特徴とする請求項4に記載のマトリ
    ックス状表示素子。
  6. 【請求項6】 2次元マトリックス状に配列された画素
    と各画素を駆動するために2次元マトリックス状に配列
    された三端子以上のスイッチング素子とを備え、同一基
    板上で複数のエリアに分けて形成したパターンどうしを
    つないで作製される表示素子であって、この表示素子を
    作製する工程に用いるパターン形成装置のアライメント
    精度のばらつき、あるいはパターン形状のばらつきが隣
    接エリアの境界線で隣り合うスイッチング素子間で電気
    特性の変化を与える場合において、各エリアでの複数の
    スイッチング素子の電気特性は同一となし、隣接エリア
    間の境界線を2次元的にランダムな折れ線状に形成する
    ことを特徴とするマトリックス状表示素子。
  7. 【請求項7】 隣接するエリアを形成する工程が2工程
    以上あり、少なくとも2工程での隣接エリア間の境界線
    がともに2次元的にランダムな折れ線状でかつ全部もし
    くは大部分において平面的に重なっていないことを特徴
    とする請求項6に記載のマトリックス状表示素子。
  8. 【請求項8】 スイッチング素子が薄膜トランジスタで
    あり、隣接エリア間の境界線を折れ線状にする工程がゲ
    ート配線の形成工程とソース配線の形成工程とであるこ
    とを特徴とする請求項6または請求項7に記載のマトリ
    ックス状表示素子。
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