JP3210431B2 - エッチング装置 - Google Patents

エッチング装置

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    • Y02E60/36Hydrogen production from non-carbon containing sources, e.g. by water electrolysis

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  • Drying Of Semiconductors (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、活性な水素原子或いは
水素イオンをエッチャントとして活用するエッチング装
に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、活性水素原子(H原子)をエッチ
ャントとして用いたエッチング技術が注目されている。
例えば、マイクロ波や高周波(13.56MHz)によりH2
スを分解して生成したH原子を反応室に導入することに
より、水素化非晶質シリコン膜(a-Si:H)がエッチング
されると報告されている(Jpn,J, Appl.Phys.25(1986)5
11)。この場合、SiとH原子が反応してSiH4 が生
成される。そして、エッチングされた部分に残ったSi
の未結合手は、供給されるH原子と容易に反応するた
め、欠陥密度の少ないSi表面が形成される。
【0003】しかしながら、この種の方法では活性なH
原子の密度が低いため、エッチング速度が遅いという欠
点があった。また、均一な分布を有するH原子ラジカル
ビームを反応室に導入することが困難であるため、大面
積基板において均一なエッチング分布を得ることが難し
い上、面内の表面状態も不均一になるという欠点があっ
た。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このように従来、H原
子ラジカルによるエッチングを行う場合、H原子ラジカ
ルの密度が低いためにエッチング速度が遅いという問題
があるばかりでなく、大面積に均一なエッチング分布と
均質な表面状態を実現することは困難という問題があっ
た。
【0005】本発明は、上記事情を考慮してなされたも
ので、その目的とするところは、エッチングガスとして
活性な水素原子或いは水素イオンを活用する際に、エッ
チング速度が速く且つ大面積で均一なエッチング分布と
均質かつ良好な表面状態分布を実現し得るエッチング装
を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の骨子は、水素貯
蔵合金内部に吸蔵されている非常に高密度なH原子を基
板のエッチングに活用することにある。
【0007】
【0008】即ち本発明は、水素原子を用いて被処理基
板をエッチングするエッチング装置において、容器内を
2つの室に仕切るように設置された水素貯蔵合金と、こ
の水素貯蔵合金により仕切られた一方の水素吸蔵室内に
水素ガスを導入する手段と、前記水素貯蔵合金により仕
切られた他方の反応室内に設置され、前記水素貯蔵合金
に被処理基板を近接して対向配置させる試料台と、前記
水素貯蔵合金の反応室側の表面に設置され、水素イオン
を透過させ気相中に放出される水素原子若しくは水素イ
オンの総数を制御する固体電解質とを具備してなること
を特徴とする
【0009】
【作用】気体、例えば標準状態の水素ガスは水素密度が
5.4×1019 atoms/cm3 であるが、一方、水素貯
蔵合金はそれの約1000倍の水素貯蔵能力を有してい
るため、非常に高密度な活性H原子やHイオンを供給で
きる。従って、この水素貯蔵合金から放出される水素を
利用することにより、被処理基板を高速度でエッチング
することができる。また、水素貯蔵合金は、圧延法など
を用いて大面積平板にしたり、薄膜や粒状又は粉末状の
形態で大面積化することが容易であると共に、放出され
るH原子やHイオンの単位面積当たりの数が一様である
という特徴を有する。このため、大面積の水素貯蔵合金
を用いることにより、大面積基板上でも均一なエッチン
グ分布と良好かつ均質な表面状態を実現することが可能
になる。
【0010】水素貯蔵合金から放出されるH原子やHイ
オンの総量は常に一定ではなく、初期に速くても次第に
減少する傾向がある。放出量を適切に制御する手段とし
て、固体電解質を用いることができる。例えば、SrC
eO3 系のセラミックスは水素イオン、特に陽子を通過
させる機能を有し、セラミックス板の両面に加える電界
の大きさと方向を変えることにより透過する陽子の総量
を制御できることが知られている(H.IWAHARA et.al.,P
roc. Int'1 Meeting on Chemical Sensors, 1983,P22
7)。この場合、陽子は電解質表面で電子を受取りH原子
に変わり得る。従って、水素貯蔵合金と固体電解質を組
み合わせ、印加電界を調節することにより、高密度なH
原子やHイオンの放出量を制御できることになる。その
結果、放出速度を常に一定に保つことが可能になるばか
りでなく、放出のオン/オフ、つまりシャッタ機能の役
割も果たすことが可能である。これにより、基板温度な
どのエッチング諸条件を一定に保った後に、H原子或い
はHイオンを常に一定の放出速度で気相中に供給するこ
とが可能になる。この効果により、被処理基板上のエッ
チング速度が略一定になる。
【0011】
【実施例】以下、本発明の詳細を図示の実施例によって
説明する。
【0012】図1は本発明の第1の実施例に係わるエッ
チング製造装置を示す概略構成図である。図中10は真
空容器であり、この容器10内は仕切り板11及び水素
貯蔵合金20により上下に分離されている。ここで、水
素貯蔵合金20としては、マグネシウム系,カルシウム
系,ベリリウム系,アルミニウム系,希土類系,チタン
系,ジルコニウム系,そしてアモルファス合金系があ
る。作製法,機能や種類などの詳細な説明は、例えば
『水素貯蔵合金データブック,大角著、与野書房発行、
昭和62年刊行』を参照すればよい。本発明では任意の
水素貯蔵合金を使用でき、また、2種類以上の水素貯蔵
合金を組み合わせて用いることができるが、水素の貯蔵
と放出の繰り返しに伴う合金の微粉化を防止するために
はアモルファス合金系が有用である。
【0013】なお、図1では、水素貯蔵合金20を板状
で表わしたが、粒状又は粉末状でもよい。この場合は、
図2で示すように放出孔21を備えた容器22内に粒状
又は粉末状の水素貯蔵合金20を格納すればよい。ま
た、粉末を弗素樹脂バインダー等の熱,化学的に安定な
バインダーで結合,成形し、板状の合金の場合と同様に
扱う方法もある。
【0014】上側の水素吸蔵室30には、ガス導入口3
1より水素ガスが導入される。水素吸蔵室30内の圧力
は、調圧部32で所望の圧力に設定されるが、通常は水
素貯蔵合金20の固有のプラトー圧(金属水素化物の解
離圧)以上に設定することにより水素吸蔵が促進され
る。水素吸蔵室30内には、必要に応じて水素貯蔵合金
20を加熱するための赤外ランプ33及び反射板34が
設置されている。水素貯蔵合金20は、温度を変えるこ
とにより所望のプラトー圧を選ぶことができる。なお、
加熱源であれば、赤外ランプに限る必要はない。
【0015】下側の反応室40内には、ガス導入口41
より必要に応じて他のエッチングガスやキャリアガスが
導入される。反応室40内の圧力は、調圧部42で所望
の圧力に設定される。反応室40内には、被処理基板4
3を載置するための支持台(試料台)44が設置されて
いる。この支持台44は、被処理基板43を加熱するた
めの加熱ヒータ45を備えており、可動機構46により
上下方向に移動可能となっている。さらに支持台44に
は、バイアス電位を与えるための直流又は交流電源47
が接続されている。また、水素貯蔵合金20の下部に
は、シャッタ48が設置されている。
【0016】なお、図中51はレーザなどの可視又は紫
外光源であり、この光源51からの光は、容器10の側
面に設けた窓52を通して反応室40内に導入されるも
のとなっている。次に、上記の装置を用いて基板上の薄
膜をエッチングする方法について説明する。ここで、基
板43は設定温度に保たれているものとする。
【0017】第1の方法は、反応室40内を真空排気
し、水素貯蔵合金20より常に基板43に向かってH原
子或いはHイオンが放出されている状態において、必要
があれば他のエッチングガスやキャリアガスを反応室4
0内に導入し、適切な時期にシャッタ48を開くやり方
である。反応室40内の圧力は調圧部42により所望の
圧力に調整される。この結果、H原子やHイオンにより
基板43をエッチングすることができる。また、支持台
44の可動機構46により、シャッタ48を開いた後に
支持台44と基板43を水素吸蔵合金20に接近させ
て、より反応速度を大きくすることができる。
【0018】第2の方法は、図3(a)に示すように、
シャッタ48が閉じている状態において反応室40内に
水素ガスを導入し、調圧部42により水素ガスの分圧が
前記プラトー圧以上になるように圧力を調整して、水素
貯蔵合金20よりH原子或いはHイオンが放出されない
状態を保つ。次いで、水素ガスの導入を止め、図示しな
い真空ポンプにより反応室40内を真空排気する。その
後、適切な時点でシャッタ48を開くやり方である。こ
の場合も、シャッタ48を開くと同時に可動機構46に
より基板43を水素貯蔵合金20に近付けることによっ
て、エッチング速度を上げることができる。
【0019】第3の方法は、図3(b)に示すように、
シャッタ48が閉じている状態において反応室40内に
水素ガスを導入し、調圧部42により水素ガスの分圧が
前記プラトー圧以上になるように圧力を調整して、水素
貯蔵合金20よりH原子或いはHイオンが放出されない
状態を保つ。その後、調圧部42を次第に解放して反応
室40内の圧力を下げ、水素ガスの分圧がプラトー圧よ
り下がりH原子或いはHイオンが放出され始める適切な
時期にシャッタ48を開くやり方である。この場合も、
シャッタ48を開くと同時に可動機構46により基板4
3を水素貯蔵合金20に近付けエッチング速度を上げる
ことができる。
【0020】また、第1〜第3の方法において、基板支
持台44に加えるバイアス電位を変えることにより、基
板43に向かって放出されるH原子やHイオンの総量を
制御することができると共に、放出されるHイオン流の
方向を基板面に対して略垂直に揃える効果も有する。こ
れにより、結果的にエッチング速度や表面特性を所望の
値にコントロールできる。さらに、光源51からの可視
又は紫外光を導入することにより水素貯蔵合金20より
放出されるH原子やHイオンを励起したり、或いは水素
貯蔵合金表面を照射することにより、合金表面のH原子
やHイオンが励起されて気相中への放出が容易になると
いう効果がある。
【0021】以上、水素吸蔵室30をプラトー圧以上に
保つ場合について説明したが、プラトー圧が高い場合
は、水素吸蔵室30と反応室40との差圧により合金が
破壊されないように水素吸蔵室30を適当に減圧させる
方法もある。
【0022】次に、具体的に、図1の装置を用いたエッ
チングに関する実施例を説明する。まず、a−Si:H
と多結晶シリコン(ポリSi)のエッチング例を説明す
る。基板温度は50〜700℃とした。反応室40の設
定圧力は、いずれの場合も10Torr以下に設定した。そ
の結果、非常に高密度なH原子やHイオンが水素貯蔵合
金20から放出され、エッチングが高速度で進行するの
で、非常に大きなエッチング速度を得た。勿論、弗素系
のガス(SF6 ,CF4,F2等)の反応ガスをエッチン
グガスとして反応室40内に導入した場合、より好まし
い結果が得られる。
【0023】a−Si:Hの場合は6nm/s以上の高
いエッチング速度が得られた。ポリシリコンの場合も同
様な結果を得た。また、H原子やHイオンが常に大量に
基板表面に供給されるという効果から、エッチング表面
の局在準位密度が少なく(スピン密度<5×1015cm
-3)且つエッチングされた表面のキャリア移動度が高い
(電子移動度>1.5cm2 /Vs,正孔移動度>0.
1cm2 /Vs)a−Si:H膜を得た。同様な理由か
らポリシリコンをエッチングした場合でも、電子移動度
が300cm2 /Vs,正孔易動度>150cm2 /V
sという良質なポリSi膜を得ることができた。
【0024】2番目に、ダイヤモンドのエッチングに適
用した例を示す。このとき、基板温度は400℃〜10
00℃の範囲とした。反応室内のガス圧力は100Torr
以下に設定した。
【0025】ダイヤモンドのエッチングに本発明を用い
る利点には、エッチング速度が20μm/h以上という
高い値になることの他に、大量のH原子やHイオンが成
長表面に供給されるという効果が、高品質なエッチング
表面を形成することにある。何故なら、エッチング表面
で形成されやすい黒鉛や無定型炭素が、H原子によりエ
ッチング除去されるからである。このため、エッチング
された後も、二重結合や黒煙成分の少ない良質な表面状
態を持ったダイヤモンド膜が得られることになる。ま
た、本発明によるダイヤモンドエッチングの条件を様々
に変形することにより、優れた平滑性を持つエッチング
面を形成することが可能である。
【0026】3番目に絶縁膜のエッチング例を示す。非
晶質シリコン窒化膜(a-SiNx)をエッチングする場合に
はCF4 等のガスを用い、非晶質シリコン酸化膜(a-Si
Ox)をエッチングする場合にもCF4 等のガスを用い
た。基板温度はいずれの場合も50〜400℃とし、反
応室内のガス圧力はいずれの場合においも10Torr以下
とした。エッチング速度は、a−SiNxとa−SiO
xとも0.5nm/s以上という通常のエッチングによ
る場合の5倍以上の高い値が得られた。また、エッチン
グされた後の面内分布において均質かつ絶縁耐圧の高い
良好な絶縁膜を得ることができた。以上、半導体薄膜と
絶縁薄膜のエッチング方法について述べてきたが、この
他、金属又は透明導電膜(SnO2 等)のエッチングに
も本発明を応用できる。
【0027】図4は、本発明の第2の実施例に係わるエ
ッチング装置を示す概略構成図である。なお、先の図1
と同一部分には同一符号を付して、その詳しい説明は省
略する。
【0028】反応室40側において水素貯蔵合金20に
対して、ポーラス状にPt又はNiなどの金属電極61
を形成した固体電解質62を接触させるか、又は僅かな
隙間を空けて対向させるように配置し、水素貯蔵合金2
0と固体電解質62間にバイアス電圧を加えられるよう
に可変バイアス電源63を設置する。通常は、直流バイ
アス電源を用いる。仕切り板11と水素貯蔵合金20を
電気的に分離する必要がある場合には、接触部に弗素樹
脂製の絶縁部64を設ければよい。固体電解質62とし
ては、SrCeO3 系やSrCeO3 系が良く用いられ
る。製法例は、文献(H.Iwahara et.al.,J.Solid State
Ionics 3/4,(1981),359)に開示されている。この他、
固体電解質として、高分子などの材料も用いることがで
きる。
【0029】本実施例においては、水素貯蔵合金20と
固体電解質62の温度は−100℃〜1000℃の適切
な範囲の値に設定した。数百度以上の高温に設定する場
合には、Pt,Pd,Mg,La,Caなどの純金属を
水素貯蔵合金として用いてもよい。水素貯蔵合金より放
出される高密度な水素原子は固体電解質表面において電
子を放出し陽子に変化し、その陽子は固体電解質62内
を伝搬して反応室40側の固体電解質表面において再び
電子を受取り水素原子に変換された後、反応室40内の
気相中に放出される。
【0030】従って、水素貯蔵合金20と固体電解質6
2をつなぐ閉回路中に直流可変バイアス電源63を設置
し、固体電解質62内に電界を加えることによって、固
体電解質表面から放出されるH原子又はHイオンの総量
を制御することができる。通常、固体電解質62の両端
に水素濃度の差があり、かつ両端が電気的に解放されて
いる場合には0〜500mV程度の電圧が両端に発生す
る。つまり、この解放電圧に等しいかそれ以上の電圧を
固体電解質62が正、水素貯蔵合金20側が負として加
えれば、放出を止めるシャッタの役割を果たすことがで
きる。
【0031】次に、本装置を用いて基板をエッチングす
る手順について説明する。水素貯蔵室30内にガス導入
口31より水素ガスを導入し、水素貯蔵室30内の圧力
をプラトー圧以上に保ち、水素吸蔵を促進させる。この
とき、反応室40内は真空状態に保ち、固体電解質62
の側に正の直流電圧、水素貯蔵合金20の側に負の電圧
を加え、固体電解質表面からのH原子又はHイオンの放
出を止めておく。そして、赤外ランプ33などの加熱手
段により水素貯蔵合金20と固体電解質62を適切な温
度に加熱する。その後、固体電解質62側に加える電圧
をゼロ又は負、水素貯蔵合金20側に加える電圧をゼロ
又は正とすることにより放出を開始し、設定温度に保た
れた基板33上をエッチングする。
【0032】一般に、固体電解質表面より放出されるH
原子やHイオンの数は、固体電解質62中の電界が一定
の場合、放出初期に多く、水素貯蔵合金20中のH濃度
が減少するに従って少なくなっていく。放出量を一定に
保つには、固体電解質62中の電界強度を経時的に変化
させればよい。例えば、水素貯蔵合金20中に加える電
圧をゼロに設定し、固体電解質62に加える正の電圧を
放出初期に大きくし、放出量が一定になるようにその正
の電圧を次第に減少させていけばよい。この手順によ
り、エッチング速度を均一に保つことができる。
【0033】この第2の実施例を用いれば、エッチング
速度は第1の実施例に比べると小さくなるものの、従来
のエッチング方法に比べると十分大きな値を得ることが
できる。勿論、水素貯蔵合金20内に蓄えられる水素濃
度は非常に均一なので、大面積基板上で面内分布におい
て一様なエッチング速度分布と表面状態分布を得ること
が第1の実施例と同様に容易である。
【0034】図5は、本発明の第3の実施例に係わるエ
ッチング装置を示す概略構成図である。なお、先の図1
と同一部分には同一符号を付して、その詳しい説明は省
略する。
【0035】この実施例では、水素貯蔵合金20の反応
室側の表面に、水素を透過しない材料として銅(Cu)
のパターン65を形成してある。この状態で第1の実施
例と同様にエッチングを行えば、Cuパターン65に応
じて被処理基板43をエッチングすることができる。こ
の場合、水素貯蔵合金20と被処理基板43をより近付
けることが望ましい。また、水素貯蔵合金20の表面に
Cuパターンを形成する代わりに、水素貯蔵合金20の
内部に他の材料を埋め込んでも同様の結果が得られる。
さらに、第2の実施例において固体電界質の表面に水素
を透過しない材料からなるパターンを設けても同様の効
果が得られる。
【0036】なお、本発明は上述した各実施例に限定さ
れるものではない。本発明は薄膜を用いる素子の作製全
般に有効であり、例えば薄膜トランジスタや太陽電池な
どのa−Siを用いた素子や、ダイヤモンド膜を用いた
素子や、実装技術用の配線材料などにも用いることがで
きる。また、本発明の基本技術は、薄膜のエッチングに
限定されるものではなく、大量かつ均一に発生する活性
なH原子又はHイオンを活用して、a−SiやポリSi
中のSiの未結合手をHで補償するためのパッシベーシ
ョン技術などにも応用することが可能である。その他、
本発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々変形して実施す
ることができる。
【0037】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、水
素貯蔵合金内部に吸蔵されている非常に高密度なH原子
を基板のエッチングに活用することにより、大面積基板
上に高いエッチング速度で基板を加工することができる
と共に、エッチング分布や表面状態分布を非常に均一に
することができる。従って、エッチングプロセスを用い
て作成される素子の低コスト化や高性能化などのために
極めて有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施例に係る水素貯蔵合金を用いたエッ
チング装置を示す概略構成図、
【図2】粒状或いは粉末状の水素貯蔵合金を用いた例を
示す図、
【図3】第1の実施例におけるエッチング時のプロセス
チャート、
【図4】第2の実施例に係る水素貯蔵合金を用いたエッ
チング装置を示す概略構成図、
【図5】第3の実施例に係る水素貯蔵合金を用いたエッ
チング装置を示す概略構成図、
【符号の説明】
10…真空容器、 20…水素貯蔵合金、 21…放出孔、 22…容器、 30…水素吸蔵室、 31,41…ガス導入口、 32,42…調圧部、 33…赤外ランプ、 40…反応室、 43…被処理基板、 44…基板支持台、 45…加熱ヒータ、 46…可動機構、 47…電源、 48…シャッタ、 62…固体電解質。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−175201(JP,A) 特開 昭64−75640(JP,A) 特開 平2−151021(JP,A) 特開 平5−801(JP,A) 特開 昭62−196388(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/306 C01B 3/08

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】容器内を2つの室に仕切るように設置され
    た水素貯蔵合金と、この水素貯蔵合金により仕切られた
    一方の水素吸蔵室内に水素ガスを導入する手段と、前記
    水素貯蔵合金により仕切られた他方の反応室内に設置さ
    れ、前記水素貯蔵合金に被処理基板を近接して対向配置
    させる試料台と、前記水素貯蔵合金の反応室側の表面に
    設置され、水素イオンを透過させ気相中に放出される水
    素原子若しくは水素イオンの総数を制御する固体電解質
    を具備してなることを特徴とするエッチング装置。
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