JP3210090B2 - 光ディスク再生システム - Google Patents

光ディスク再生システム

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JP3210090B2
JP3210090B2 JP24380492A JP24380492A JP3210090B2 JP 3210090 B2 JP3210090 B2 JP 3210090B2 JP 24380492 A JP24380492 A JP 24380492A JP 24380492 A JP24380492 A JP 24380492A JP 3210090 B2 JP3210090 B2 JP 3210090B2
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    • GPHYSICS
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、レーザビーム等の光を
利用して光ディスクから情報の記録再生を行う光ディス
再生装置からなる光ディスク再生システム(以下、光
ディスク演奏装置ともいう)に関する。
【0002】
【従来の技術】記録すべき信号に対応するピットを円盤
状の記録媒体の表面に記録したコンパクトディスクやレ
ーザディスクから信号を再生する光ディスク演奏装置に
おいては、レーザビームをピット及び非ピットに集光し
その反射光強度の増減を検出して信号を再生する。この
光ディスク演奏装置の検出光学系においては、カットオ
フ空間周波数2NA/λ(NAは対物レンズの開口数、
λはレーザビームの波長を示す)の限界が有り、空間分
解能をあげ記録膜面密度を上げるためには、対物レンズ
の開口数の増大及びレーザビームの短波長化が必要とさ
れている。
【0003】空間分解能をあげるための光ディスク演奏
装置の一例として、アポディゼーション(apodezatio
n)又は超解像(super resolution)を用いたものが提
案されている(特願平2−12625号公報)。かかるディ
スク演奏装置の照射光学系は、読み取り用レーザビーム
の入射瞳中心付近の光強度を遮蔽板により減少させて光
ディスク面上にパターンのスポットを形成し、該スポッ
トの径の小なるメインローブを利用している。
【0004】かかる従来の光ディスク演奏装置は、図1
(a)に示すように遮蔽板により生じるレーザビームの
回折像のスポットにおいて、図1(b)に示すように二
次以上の成分即ちサイドローブ成分があるためサイドロ
ーブ成分が隣接のピットにまで至り、図1(c)に示す
ようにその反射光はクロストークの問題を生ぜしめる。
よって、従来では照射光学系において遮蔽部分の幅及び
透過部分の幅を、除去すべきサイドローブ間の半径距離
に応じて設定する必要があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
光ディスク演奏装置においては、光ディスク面上のパタ
ーンのサイドローブの除去が十分ではなかった。発明の
目的は、光ディスクからの反射光における照射スポット
のサイドローブの影響を小さくし、より良好な記録再生
特性を可能とする光ディスク演奏装置を提供することに
ある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の光ディスク再生
システムは、レーザビームを光ディスクの情報記録部に
沿ってスポットとして集光する照射光学系と、該スポッ
トからの反射光を光検出器へ導く検出光学系とを有し、
該光検出器からの出力信号により記録情報の再生を行な
う光ディスク再生装置からなる光ディスク再生システム
であって、前記情報記録部は入射された光強度の増加に
ともなって漸次又は段階的に反射率が増加する反射膜か
らなり、前記照射光学系は前記スポットのメインローブ
を光軸中心に維持しかつサイドローブを大とする回折手
段を有していることを特徴とする。
【0007】
【作用】本発明の構成によれば、スポットのサイドロー
ブの除去が効率良く行われる。
【0008】
【実施例】以下に本発明による実施例を図面を参照しつ
つ説明する。図2は本実施例の光ディスク演奏装置の概
略を示す。照射光学系において、レーザビーム源1から
のレーザビームをビーム整形器2、ビームエキスパンダ
ー3を介してグレーティング5へ導く。ビーム整形器2
はレーザビームの横断面を例えば円形状とする。光源1
から対物レンズ8までの光路中、例えば、グレーティン
グ5の上流に振幅フィルタ6を配置し、これによって光
学的下流にある対物レンズ8の入射瞳中心付近の光強度
を減少させる。変調されたレーザビームは、ビームスプ
リッタ9及び1/4波長板10を通過して対物レンズ8
によって、微小直径のパターンのスポットとして光ディ
スク11の面上に集光される。この場合、円形開口ビー
ムであるからエアリーパターンのスポットが生じる。な
お、振幅フィルタ6は、図2(a)の振幅フィルタの光
軸方向から見た正面図に示すように略円形横断面を有す
るレーザビームの横断面内の中心部分(光軸近傍の遮蔽
部分)の光を遮蔽しかつその周辺部分の光を透過(遮蔽
部分周囲の透過部分)する。この照射光学系は振幅フィ
ルタを有しているので、光ディスク11上のスポットの
エアリーパターンは、通常の振幅フィルタがない場合の
エアリーパターンのメインローブの直径より小のメイン
ローブを有する。また振幅フィルタ6の代わりにレーザ
ビームの横断面内の中心部分の透過光とその周辺部分の
透過光の位相をπだけ変える位相フィルタを用いても良
い。振幅フィルタ6等の位置は、対物レンズ8の入射瞳
中心付近の光強度を減少させる位置であれば良く、遮蔽
板を他の光学部品に貼着して一体化したものでも良い。
【0009】光ディスク11は、対物レンズ8からの集
束レーザビームが光ディスク11の情報記録部であるピ
ット列上を移動するように、光ディスク演奏装置に対し
て相対移動している。光ディスク演奏装置のピックアッ
プ部は、この相対移動方向がピット列のトラック方向に
一致するように位置制御される。検出光学系において、
移動ピット列上のレーザビームスポットからの反射光
は、再び対物レンズ8を介して1/4波長板10を通過
してビームスプリッタ9により偏向され、集光レンズ1
4を通過して第2ビームスプリッタ15により分割され
る。分割された反射光の一方は、RFディテクタ12の
受光面へ導かれ、この出力信号により記録情報の再生を
行なう。他方はサーボディテクタ13へ導かれ、その出
力信号により、ピックアップ部の位置制御がなされる。
このように、検出光学系は、対物レンズ8、1/4波長
板10、ビームスプリッタ9、集光レンズ14及びビー
ムスプリッタ15を含む。
【0010】このように、光ディスク演奏装置は、レー
ザビームを光ディスクの情報記録部の相対移動方向に沿
ってスポットとして集光する照射光学系と、該スポット
からの反射光を光検出器へ導く検出光学系とを有し、さ
らにアポディゼーションのための振幅フィルタまたは位
相フィルタを有している。図3に示すように、光ディス
ク演奏装置を構成する光ディスク11は、保護膜11
1、反射膜112及び基板113からなり、反射膜11
2に情報記録部としてピットPが形成されている。反射
膜112は入射された光強度の増加にともなって段階的
に又は漸次反射率が増加する反射率光強度依存性を有し
ている。
【0011】この反射率光強度依存反射膜は、図4に示
す反射率光強度特性を示す。図4(a)に示す特性は入
射された光強度Iinの増加にともなって、ある閾値P
cにおいて急激、段階的にすなわちステップ関数的に反
射率Rが増加するものである。図4(b)に示す特性は
入射光強度Iinの増加にともなって指数関数的に漸次
反射率Rが増加するものである。図4(c)に示す特性
は入射光強度Iinの増加にともなって線形に漸次反射
率Rが増加するものである。図4(d)に示す特性は入
射光強度Iinの増加にともなって対数関数的に漸次反
射率Rが増加するものである。かかる反射膜112の反
射材料すなわち反射率光強度依存性を示す材料として
は、図4(a)に示す特性のスピロピラン、アゾベンゼ
ン等のフォトクロミックまたはサーモクロミック材料
や、SbSe等の相変化材料がある。図4(b)に示す
特性の反射膜112は、多層膜あるいは多重反射の原理
を用いて膜の反射率を制御する。図4(d)に示す特性
の反射膜112は、a-Si,InSb等の3次非線形
光学材料から形成され、または超格子半導体及び半導体
ドープガラスの材料から形成される。図4(b)及び
(d)に示す特性は読み取り用レーザビームの光強度範
囲において図4(c)に示す線形な特性として扱うこと
ができる。3次非線形光学材料及び超格子半導体は、反
射率変化が約10%程度で応答時間が10-8〜10-12
秒とナノ秒オーダーで、繰返し特性においては、フォト
クロミック材料や相変化材料と比較して光学応答に伴う
物質構造変化がないので、その繰返し回数は無限に近い
程高い。また、半導体ドープガラス材料は、反射率変化
が約1%程度で、応答時間がナノ秒オーダーで、繰返し
特性が無限に近い程高い。 (アポディゼーション照射光学系) 次に、振幅フィルタ6として対物レンズ入射瞳中心に遮
蔽板を用いたときの形成されたビームスポット中の光強
度分布について説明する。なお、アポディゼーション光
学系のための遮蔽板には円形、長方形(帯型)などがあ
り、どれを用いてもスポット形状は変化する。長方形遮
蔽板の場合、その長手方向が光ディスクのトラック方向
に一致するとき半径方向のサイドローブの強度が増加
し、その長手方向が光ディスクの半径方向に一致すると
きトラック方向のサイドローブの強度が増加する。円形
遮蔽板の場合、光ディスクのトラック及び半径方向のサ
イドローブの強度が減少する。以下に円形遮蔽板を用い
た場合について述べる。
【0012】先ず、対物レンズの入射瞳半径をa、円形
遮蔽板の半径をbとして、通常の円形遮蔽板を用いない
場合のスポットは、円形開口の回折像、エアリーパター
ンとして得られ、その振幅u(r)及びその光強度I
(r)を表す式は、数式(1)及び(2)によって示さ
れ、図5の破線にその光強度特性を示す。
【0013】
【数1】
【0014】一方、本実施例のアポディゼーション照射
光学系によるスポットは、開口部から遮蔽部を引くと考
えると、その振幅u(r)及びその光強度I(r)は数
式(3)及び(4)で表せ、図5の実線にその光強度特
性を示す。
【0015】
【数2】
【0016】これにより、遮蔽部の半径bを変えること
により、スポット形状が変わることがわかる。つまり、
bを小さくするとメインローブは広がり、サイドローブ
は小さくなる。逆に、bを大きくすると、メインローブ
は細くなり、サイドローブは大きくなる。そして、限り
なくbをaに近づけたときのスポットの形が図5のアポ
ディゼーションによるスポットに等しくなり(その形は
0次ベッセル関数で表現できる)、このときサイドロー
ブの強度が最大となる。ただし、図5は中心強度を1と
して規格化したものであるので、強度を大きくすればこ
の形で全体に大きくなる。
【0017】ここで、図6(a)及び(b)に示すよう
にサイドローブの強度の高い遮蔽板により生じたレーザ
ビームの回折像スポットにおいて、図4(a)に示す特
性の入射光強度の増加にともなって閾値Pcにて段階的
に反射率が増加する反射率光強度依存性を示す反射膜を
用いた場合、図6(b)に示すように二次以上の成分即
ちサイドローブ成分があるためサイドローブ成分が隣接
のピットにまで到達しても、反射率光強度依存光ディス
クからの反射光強度は、図6(c)に示すように、メイ
ンローブからの反射光強度よりも閾値Pc以下のサイド
ローブの強度であれば著しく減少する。即ち、図6
(a)に示すようにスポット内に複数のピットが存在し
たときでも、回折像中心の強度に応じて反射率が高くな
ったピットだけが検出され、その周囲のピットは反射光
量が少ないので検出されることはない。これによって、
サイドローブによるクロストークが減少し、みかけ上の
有効スポット直径が小さくなり記録面密度の高い情報記
録が達成される。 (メインローブ及びサイドローブの光強度比) さらに、サイドローブの入射光量がどの程度であれば、
サイドローブにより生じるクロストーク成分が再生信号
に影響しないかを研究した。その結果メインローブの中
心強度Imとサイドローブの中心強度Isとの比Is/
Imが例えば0.1より小さければよい(光強度比条
件)と考えられる。
【0018】アポディゼーションによるスポットは、メ
インローブが通常のエアリーパターンスポットより細く
なるが、反面、サイドローブの入射光量が増加してしま
い、上記光強度比条件Is/Im<0.1を満たさない
ので、高密度光ディスク再生への適用は困難であるとさ
れている。ところが、図4に示す特性の入射光強度の増
加に応じて反射率が増加する材料を光ディスク反射膜と
して用いると、上記光強度比条件を満たすことが可能と
なる。
【0019】アポディゼーションスポットを表す関数を
I(r)、反射関数をR[I(r)]とする。また、サ
イドローブ中心強度を示すrの値をr=rsとする。メ
インローブ中心強度を示すrの値はr=0であるから、
上記光強度比条件から、数式(5)となればよい。
【0020】
【数3】
【0021】この光強度比条件を満たす方法として、光
ディスク反射膜の制御方法及び入射光強度の制御方法が
挙げられる。一方の光ディスク反射膜の制御を行う場合
は、入射光強度一定に対して、上記光強度比条件を満た
すような反射材料を用いる。単層膜では不可能な場合、
多層膜あるいは多重反射の原理を用いて膜の反射率を制
御する。他方の入射光強度の制御を行う場合は、上記反
射膜、例えば図4(a)に示す閾値Pcを有する特性を
用いた光ディスクへ照射される入射光強度を制御するこ
とにより、光強度比条件を満たすようにできる。 (3次非線形光学材料の反射膜を用いた光ディスク)さ
らに、図4(d)に示す特性の光ディスク例えば、3次
非線形光学材料からなる反射率光強度依存反射膜を用い
た光ディスクについて詳述する。
【0022】レーザビーム等の強い電界の注入により物
質中に分極が生じて、その分極が電界に比例することを
線形光学応答といい、比例関係になく電界のべき乗に応
答することを非線形光学応答という。一般に強い電界の
注入による物質の分極Pは以下の数式(6)によって表
わせる。
【0023】
【数4】
【0024】線形分極は物質の等方性及び異方性を示
し、2次非線形分極は電界による屈折率変化するのでS
HG効果やEO効果を示す。3次非線形分極は光強度に
より屈折率や吸収係数が変化し、その結果、反射率、透
過率、吸収率が変化するカー効果を示す。3次非線形光
学材料とは3次非線形感受率の値が大きな光学材料をい
う。例えば、a-Siは約10-3esu,InSbは約
10-4esuの3次非線形感受率を有する。
【0025】3次非線形光学材料の屈折率nは、光強度
Iinのレーザビーム下で以下の数式(7)によって表
わせる。
【0026】
【数5】
【0027】ここでn0は線形屈折率を、n2は非線形屈
折率を、cは真空中の光速を示す。なお、非線形屈折率
2の単位はcm2/Wである。ここで、反射率Rは数式
(8)で表わせるので、3次非線形光学材料反射膜の反
射率Rは光強度Iinの関数となる。
【0028】
【数6】 R=|n−1|2/|n+1|2 ・・・・・・(8) よって、3次非線形光学材料からなる反射率光強度依存
反射膜を用いた光ディスクの反射率光強度特性は図4
(d)に示す如くになる。
【0029】光ディスクに光強度依存反射膜例えば、3
次非線形光学材料反射膜を用いたときの光学的伝達関数
(OTF)を求めると、カットオフ空間周波数が従来の
ものに比べて、高い周波数側に伸びており、高記録面密
度で記録できることが分かる。 (段階的に反射率が増加する反射膜を有する光ディスク
の演奏装置)数式(5)の光強度比条件を満たすよな入
射光強度の制御を行う方法として、例えば図4(a)に
示す閾値Pcを有する特性を用いた光ディスクへ照射さ
れる入射光強度を制御する。かかる入射光強度の閾値P
cにて反射率が段階的に変化する光ディスクから信号を
再生する演奏装置においては、光ディスク中に、各トラ
ックごとに異なる周波数成分が記録されたパワー調整領
域を設け、トラック方向のクロストークが最小になるレ
ーザビームパワーを選ぶ、またはエラー率が最小になる
ようなパワーを選択するようにする。
【0030】図7にかかる演奏装置の構成をブロック図
にて示す。その動作は、先ずスタートアップシーケンス
として読み取りを行う。光ディスクをスピンドルモータ
にて回転しながら、CPU214よりパワー設定情報が
パワー設定回路211へ送られ、APC回路210によ
り、設定パワーになるような電流がピックアップ(P.
U.)201内のレーザダイオードに供給され、所定の
レーザビームを出射する。
【0031】次に、イニシャルゲインコントロールルー
チンでフォーカスサーボをかける前に、対物レンズ8
(図2)を光ディスクに対して上下動させ、エラー検出
回路202より出力されるフォーカスエラー信号のレベ
ルをゲイン調整回路203で所定のレベルに調整した
後、サーボ回路204に供給し、図示せぬアクチュエー
タに供給して、フォーカスサーボが少なくともピックア
ップ201又は対物レンズへかけられる。
【0032】次に、トラッキングサーボをかける前に、
トラッキングオープンの状態で、エラー検出回路202
より出力されるトラッキングエラー信号のレベルをゲイ
ン調整回路203で所定のレベルに調整した後、サーボ
回路204に供給し、トラッキングサーボを少なくとも
ピックアップ201又は対物レンズへかける。このよう
にして、再生パワーを変えても一定のサーボルーチンと
なるようにして、スタートアップシーケンスとして安定
なサーボがかけられる。
【0033】ここでこの実施例の最小クロストークを達
成する光ディスクには、ディスク内の特定エリア(内周
または外周)に、1トラックごとに異なる周波数情報を
複数入れておき(例えば、3つの周波数f1,f2,f
3またはそれ以上を順番に入れる)、これを演奏装置に
装着する。スタートアップシーケンスのあとトラッキン
グサーボをかけて、RFディテクタ増幅器(RFAm
p)205からの出力を3つの帯域フィルタ212に供
給し、その出力を3つのレベル検出器213にそれぞれ
入れる。この3つのレベルの内、最大のものと他の2つ
との光強度比の情報をCPU214でモニタする。CP
Uにおいて数段階の再生パワーマップから上記光強度比
が最大になるような光パワー信号を選択し、CPU21
4よりパワー設定信号をパワー設定回路211、APC
回路210を介してピックアップ201へ送る。こうし
て入射光強度の閾値Pcにて反射率が段階的に変化する
光ディスクの当該閾値Pcを検索し、クロストークが最
小になるパワーのレーザビームを出射する。これによ
り、安定な記録情報の読み取りか可能となる。
【0034】さらに、他の実施例の最小エラー率を達成
する光ディスク演奏装置としては、スタートアップシー
ケンスのあとトラッキングサーボをかけて、RFディテ
クタ増幅器205からの出力は、2値化回路206によ
り2値信号となり、データストローブ回路207及び同
期回路208へ送られる。2値信号はデータストローブ
回路207でクロック情報を検出して読みとられ、一
方、同期回路208でタイミング検出されシンボル単位
で復調エラー訂正回路209へ供給され、復調とエラー
訂正されてデータ出力となる。復調エラー訂正回路20
9からのエラーモニタ情報であるエラーフラグ15がC
PU214に供給され、CPUではエラーの大小が検出
される。ここで上記同様に再生パワーを何段階かに切り
替るようにし、エラー率が最小になるような光パワー情
報を選択して、光ディスクから閾値Pcを検索し、エラ
ー率最小となるパワーのレーザビームを出射する。これ
によっても、安定な記録情報の読み取りか可能となる。
【0035】このように、入射された光強度の増加にと
もなって段階的に又は漸次反射率が増加する反射率光強
度依存性を示す反射膜112上の回折像スポットのサイ
ドローブからの反射光強度は、メインローブからの反射
光強度よりも減少するのでサイドローブによるクロスト
ークが減少し、みかけ上の有効スポット直径が小さくな
り記録面密度の高い情報記録が達成され、安定な記録情
報の読み取りか可能となる。
【0036】
【発明の効果】以上の如く本発明の光ディスク演奏装置
によれば、レーザビームを光ディスクの情報記録部に沿
ってスポットとして集光する照射光学系と、該スポット
からの反射光を光検出器へ導く検出光学系とを有し、該
光検出器からの出力信号により記録情報の再生を行なう
光ディスク演奏装置であって、照射光学系はスポットの
メインローブを光軸中心に維持しかつサイドローブを大
とする回折手段を有し、情報記録部は入射された光強度
の増加にともなって漸次又は段階的に反射率が増加する
反射膜からなるので、光ディスクからの反射光における
照射スポットのサイドローブの影響が減少した記録再生
特性の光ディスク、並びに反射光スポットのサイドロー
ブの除去が効率良く行われ、空間周波数の高域において
再生信号変調度が高くなるので、高周波帯域の光検出器
の信号出力が増大し、高密度に記録された光ディスクの
信号再生が可能となり、クロストーク成分も除去でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】光ディスクにおける入射及び反射光強度を説明
する概略図である。
【図2】本発明による光ディスク演奏装置を説明する概
略図である。
【図3】本発明の光ディスクの断面図である。
【図4】本発明の光ディスクの反射率光強度依存性を示
すグラフである。
【図5】本発明の反射率光強度依存光ディスク上に形成
されたスポットの強度分布を示すグラフである。
【図6】本発明の光ディスク演奏装置における入射及び
反射光強度を説明する概略図である。
【図7】本発明の光ディスク演奏装置の構成を説明する
ブロック図である。
【主要部分の符号の説明】
1 レーザビーム源 2 ビーム整形器 3 ビームエキスパンダー 5 グレーティング 6 振幅フィルタ 8 対物レンズ 9,15 ビームスプリッタ 10 1/4波長板 11 光ディスク 12 RFディテクタ 13 サーボディテクタ 14 集光レンズ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−60425(JP,A) 特開 平5−28498(JP,A) 特開 平5−73962(JP,A) 特開 平2−12623(JP,A) 特開 平1−315041(JP,A) 特開 平2−91829(JP,A) 特開 平2−198038(JP,A) 特開 昭63−214936(JP,A) 特開 平1−184641(JP,A) 特開 平2−96926(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G11B 7/12 - 7/22 G11B 7/24 538

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レーザビームを光ディスクの情報記録部
    に沿ってスポットとして集光する照射光学系と、該スポ
    ットからの反射光を光検出器へ導く検出光学系とを有
    し、該光検出器からの出力信号により記録情報の再生を
    行なう光ディスク再生装置からなる光ディスク再生シス
    テムであって、前記情報記録部は入射された光強度の増
    加にともなって漸次又は段階的に反射率が増加する反射
    膜からなり、前記照射光学系は前記スポットのメインロ
    ーブを光軸中心に維持しかつサイドローブを大とする回
    折手段を有していることを特徴とする光ディスク再生シ
    ステム。
  2. 【請求項2】 前記回折手段は前記レーザビームの横断
    面内の中心部分の光を遮蔽しかつその周辺部分の光を透
    過する輪帯開口を有する振幅フィルタであることを特徴
    とする請求項1記載の光ディスク再生システム。
  3. 【請求項3】 前記回折手段は前記レーザビームの横断
    面内の中心部分の透過光とその周辺部分の透過光の位相
    をπだけ変える位相フィルタであることを特徴とする請
    求項1記載の光ディスク再生システム。
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