JP3209884B2 - コルゲート重ね板継ぎ用溶接ロボットにおけるコルゲート部溶接方法 - Google Patents
コルゲート重ね板継ぎ用溶接ロボットにおけるコルゲート部溶接方法Info
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Description
るメンブレン同士の溶接を行うコルゲート重ね板継ぎ用
溶接ロボットにおける溶接方法に関し、特にコルゲート
部の溶接を行う際の方法に関する。
同士の溶接には、形状認識用の接触式センサが用いら
れ、溶接トーチのトーチ角制御は倣い制御方式が採用さ
れている。このメンブレン同士の溶接に、従来用いられ
ていたTIG溶接法に比較して高速の溶接法であるプラ
ズマアーク溶接法などを適用した場合、コルゲート部に
おいて倣い制御方式で溶接トーチなどを動作させると、
トーチ角の変更が接触式センサのセンシングに追従しき
れず、溶接欠陥を生じ易くなっていた。そこで溶接トー
チに対してセンサを先行させ、溶接トーチが追従し易い
ようにした遅延制御方式が先に提案されている。
式を用い、高速のプラズマアーク溶接法に適用できるよ
うにした溶接ロボットについて説明する。図5はその概
略斜視図、図6はその概略平面図を示す。
ョン形状を有するメンブレンで、平面部1A,2Aに所
定ピッチおきにコルゲーション部1B,2Bが形成され
ている。このメンブレン1,2は、そのコルゲーション
部1B,2Bを上下方向で嵌合して縁部間を重ねること
によって、コルゲーション部1B,2Bの方向に対して
直交する方向に長いコルゲート重ね板継ぎ部3が形成さ
れる。このコルゲート重ね板継ぎ部3において上位とな
るメンブレン2の縁端位置が溶接線4を形成している。
この溶接線4の上方には、溶接線4に沿った方向に調整
されたガイドレール10が配置され、このガイドレール
10に支持案内されて、溶接線4に沿ったY方向に移動
する溶接機本体11が設けられている。
が、溶接線4に対して直交する左右方向Xと上下方向Z
とに移動自在で、かつトーチ先端部のアーク先端に位置
して左右方向Xに平行な水平軸16を中心とした円弧方
向Θに揺動自在に設けられている。この溶接トーチ12
はプラズマアーク溶接方式が採用されている。さらに溶
接機本体11には、溶接トーチ12の左右方向X、上下
方向Zへの移動と円弧方向Θへの揺動とを制御する制御
装置13が設けられ、この制御装置13は遅延回路を含
む構成とされている。また溶接機本体11には、溶接ト
ーチ12より先行するトーチ移動方向の前方位置に溶接
線のシームトラッキング計測用の視覚センサ14と、こ
の視覚センサ14の側方位置にコルゲート形状計測用の
レーザ変位センサ15が配設されている。
ルゲート重ね板継ぎの溶接作業について説明する。ガイ
ドレール10を調整し、図6に示すように溶接機本体1
1に設けられた溶接トーチ12と視覚センサ14が溶接
線4の上方に位置するように設定する。このとき、レー
ザ変位センサ15は溶接線4上に位置しないが、コルゲ
ート形状を認識するには支障はない。しかし、レーザ変
位センサ15は溶接トーチ12より先行する位置に設け
ることが必要である。そしてガイドレール10に案内さ
れて溶接機本体11を移動させることで、センサ14,
15による計測を行いながら、所定の溶接速度で溶接ト
ーチ12による溶接線4のプラズマアーク溶接を行う。
このときレーザ変位センサ15はメンブレン2の表面の
センシングを行い視覚センサ14は溶接線4のシームト
ラッキングを行う。そしてセンサ14,15は先行し、
溶接トーチ12は後行するが、その遅れ分は制御装置1
3に組み込まれた遅延回路によって、溶接トーチ12の
左右方向Xと上下方向Zの移動と、水平軸16を中心と
した円弧方向Θの揺動が時間遅れをもって制御される。
に、平面部2Aの前位平面範囲Aaに対しては通常のセ
ンシングを行い、コルゲート部2Bの立ち上がり傾斜面
範囲Baに対向すると、傾斜角度が大きくなることによ
りレーザ変位センサ15は反射光を促えられず、計測不
可能な状態になる。そしてレーザ変位センサ15が頂部
範囲Cに対向すると、頂部範囲Cの平面状形状によって
反射光を促える状態に戻り、計測可能となる。以下同様
に立ち下がり傾斜面範囲Bbに対向すると再び計測不可
能な状態になり、平面部2Aの後位平面範囲Abに対向
すると計測可能となる。このようなレーザ変位センサ1
5による計測状態において、頂部範囲C中で計測された
内の最も高い位置にある頂点Tがコルゲート部2Bの中
心位置を示す点である。ここで制御装置13には、コル
ゲート部2Bの複数種類の基本形状があらかじめ与えら
れており、入力された頂点Tから1つの基本形状を選択
し、このコルゲート部の形状をもとに、ロボット制御用
のソフトを起動する際に作成されるコルゲート部の溶接
線4のNCデータを選択し、所定の遅延時間後に、前記
NCデータで溶接トーチ12を動作させることにより、
コルゲート部2Bにおける速度制御と上下方向Zへの移
動制御をすることができるとともに、水平軸16を中心
とした円弧方向Θへの揺動制御、すなわちトーチ角θの
変更を制御することができる。
に、平面部1A,2Aに対する溶接線4の前位溶接線範
囲Daに対しては通常のシームトラッキングを行い、コ
ルゲート部溶接線範囲Fに対向すると、その検出レベル
の上昇により視覚センサ14の視野から外れることにな
り、計測不可能な状態になる。この計測不可能な状態は
コルゲート部溶接線範囲Fに対向する全域であり、視覚
センサ14が後位溶接線範囲Dbに対向すると再び計測
可能となる。このようにコルゲート部溶接線範囲Fの全
域にわたって計測不可能となるが、コルゲート部溶接線
範囲Fとその近傍の両溶接線範囲Da,Dbとの間で
は、メンブレン2の縁端部はほぼ同一線上に位置するた
め、前位溶接線範囲Daで計測された例えば起点の座標
と、後位溶接線範囲Dbで計測された例えば終点の座標
とを結ぶ線の上方に、コルゲート部溶接線範囲Fにおけ
る溶接線4をとることで、溶接トーチ12の左右方向X
への移動制御を行うことができる。
おいては、センサを先行させる遅延制御方式を用い、コ
ルゲート部をあらかじめNCデータとして計算する方法
を用いることにより、高速のプラズマアーク溶接法に対
しても溶接トーチを溶接線に十分に追従させることがで
きる。次に、溶接トーチ12のコルゲート部における動
作をさらに詳細に説明する。
すように、頂部範囲Cを形成するR1部、立ち上がり斜
面部を形成するR2a部および立ち下がり斜面部を形成
するR2b部、立ち上がり裾野部を形成するR3a部お
よび立ち下がり裾野部を形成するR3b部と、頂点Tか
ら立ち上がり裾野部始点Sまでの立ち上がり側裾野幅L
aと、頂点Tから立ち下がり裾野部終点Eまでの立ち下
がり側裾野幅Lbと、頂点の高さHa,Hbと、メンブ
レン厚さgと、立ち上がり裾野部始点Sから頂点Tを通
って立ち下がり裾野部終点Eまでの長さMとを有し、連
続する3つの円弧部の中心点およびそれらの連結点を計
算することにより形状が得られる。このようにして得ら
れた複数種類(たとえばラージコルゲーションやスモー
ルコルゲーションなど)のコルゲート形状はそれぞれ制
御装置のメモリに記録される。レーザ変位センサのセン
シングにより検出されたコルゲート部の頂点から、コル
ゲート形状のうちの1つを選び、この形状をもとに、ロ
ボット制御用のソフトを起動する際に作成されるコルゲ
ート部のNCデータが作成される。
ト形状から次のようにしてコルゲート部のNCデータを
作成していた。図10(a)は、溶接線の一部であっ
て、平面座標上にある溶接線の円弧を基に、Y軸データ
に対するZ軸データがY軸の同一の単位幅毎に分割され
ている。次に、図10(b)に示すように、この計算し
たY軸、Z軸のそれぞれの値を、単位時間当りの同一の
移動量に応じた修正をするために、円弧の曲線上で等間
隔データを作成する。ここで、○印は最初の計算で得た
データ、△印はトーチが特定の同一速度に成るように修
正して得たデータを示し、△印と△印の間は曲線上で同
一の長さになっている。さらに、図10(c)に示すよ
うに、修正したデータにおいて、△印の間のそれぞれの
トーチ角θを計算する。この修正したデータ(y
1 z1 )〜(y3 z3 )とトーチ角θ1 ,θ2 にもとづ
いて、ロボット制御角のソフトを起動する際に作成され
るコルゲート部のNCデータが作成される。そして、こ
れに溶接トーチ高さが追従するように制御されるととも
に、溶接線に対する溶接速度およびトーチ角が一定にな
るように制御されていた。
トによるコルゲート部の溶接においては、コルゲート部
の形状はすべてのメンブレンですべて均一のものと見な
し、この形状をもとに、ロボット制御用のソフトを起動
する際のコルゲート部のNCデータを作成し、遅延制御
方式によりコルゲーション部の溶接制御を行っている。
しかし、メンブレンの精度が均一でないとき、またはメ
ンブレン取り付け時の位置が適切でないときは、メンブ
レン同士の仮付け時にコルゲーション部に形状相違や変
形を生じており、この場合、前述のような基本NCデー
タにより溶接トーチの溶接線追従を行うと、コルゲーシ
ョン部の変形が原因で狙い位置が外れ、溶接欠陥を生じ
ることがあった。
ザ変位センサの情報のもとにコルゲーション部の形状変
形を認識し、基本NCデータを補正し、正確なコルゲー
ト部の溶接を行えるようにしたコルゲート重ね板継ぎ用
溶接ロボットにおけるコルゲート部溶接方法を提供する
ことを目的とする。
に本発明のコルゲート重ね板継ぎ用溶接ロボットにおけ
るコルゲート部溶接方法は、コルゲート部が形成された
板同士を重ねて溶接するに際して、制御装置にてコルゲ
ート部の基本NCデータを作成し、コルゲート部形状計
測用のセンサを溶接トーチに先行させ、溶接線に沿うコ
ルゲート部を前記センサが計測したコルゲーション形状
の高さおよび裾野幅の情報をもとに変形具合を示す定量
化値を得、制御装置に記憶されたコルゲート部の基本N
Cデータを前記定量化値をもとに操作して溶接時の実行
用NCデータを再計算し、この実行用NCデータを用い
てコルゲート部の溶接動作を制御するものである。
一般的なコルゲート部の形状変形具合を、溶接線上を先
行するセンサにより認識し、ロボット制御用ソフトが起
動する際に作成されるコルゲート部の基本NCデータ
を、先行センサが計測したコルゲーション形状の高さお
よび裾野幅の情報により得られた定量化値をもとに変形
するので、従来のように、コルゲート部の変形が原因で
狙い位置が外れることによって発生していた溶接欠陥を
未然に防ぐことができる。
する。図1は本発明の一実施例のコルゲート重ね板継ぎ
用溶接ロボットにおけるコルゲート部溶接方法を説明す
るフロー図であり、その要部は、レーザ変位センサによ
り検出したコルゲーション形状の変形具合から、ロボッ
ト制御用のソフトを起動する際に作成されるコルゲート
部の基本NCデータを操作して、溶接実行時の実行用N
Cデータを再計算することにある。
トの概略上面図を示す。先に提案された溶接ロボットに
おいては、図5に示すように、シームトラッキング計測
用の視覚センサとコルゲーション形状計測用のレーザ変
位センサは、溶接ロボットの構造をコンパクトにするた
めに、ロボット移動方向に対して直角方向にならぶよう
に配置されていたが、図2においては、コルゲート部の
形状変形具合を認識するために、レーザ変位センサ15
は、変形を生じる溶接線4付近を計測できるように、視
覚センサ14の前方位置に配置され溶接トーチ12、視
覚センサ14、レーザ変位センサ15は溶接線4上に揃
って位置している。
コルゲート形状を得るための頂点T・裾野部始点S・裾
野部終点Eの計測方法、頂点T・裾野部始点S・裾野部
終点Eのデータから行う形状補正の手順および腹部形状
補正の方法の説明を行う。
の座標値および裾野部始点S・裾野部終点Eの座標値が
わかる。即ち、頂点Tの座標値は、レーザ変位センサ1
5のZ方向データが最も小さい点(レーザ変位センサ1
5と頂点の距離が最も短い点)から決定し、裾野部始点
S・裾野部終点Eの座標値はレーザ変位センサ15のデ
ータから頂点Tを中心として計算を行い、その周辺のZ
軸データの変位具合から決定する。
部始点S・裾野部終点Eの計測方法についてさらに詳細
に説明する。なお、形状補正はコルゲート部を前位と後
位に分けて行う。レーザ変位センサ15は、図7,図9
において説明したように、前位平面範囲Aaと頂部範囲
Cと後位平面範囲Abを計測し、前位平面範囲Aaを基
準とするコルゲート部の高さHaと、後位平面範囲Ab
を基準とするコルゲート部の高さHb、および前位と後
位の裾野幅La,Lbを計算する。その過程は次の通り
である。 1)レーザ変位センサ15がコルゲート部の前位平面範
囲Aaを通過し、計測不能になるまでの計測データを前
位平面範囲データとして保管する。 2)レーザ変位センサ15が計測不能となった後、レー
ザ変位センサと頂点Tの距離から頂点Tを検出する頂部
検索アルゴリズムを実行し、頂点Tの位置データを得
る。 3)頂点Tの位置が判った時点で、基本形状のコルゲー
ト部の裾野幅の半分程走行方向に戻った位置で計測デー
タを解析し、コルゲート部の立ち上がり裾野始点Sの位
置データを得る。この裾野始点Sの位置データを得る方
法は、さらに後述する。 4)頂点Tのデータと前位平面範囲Aaを比較し、頂点
Tのデータと前位の立ち上がり裾野始点Sのデータを比
較することによって前位におけるコルゲート部の高さH
aおよび裾野幅Laを得る。 5)頂点Tの位置を得た後も計測を続行し、計測が可能
となった時点から後位平面範囲データとして保管する。 6)レーザ変位センサ15が頂点Tの位置より基本形状
のコルゲート部の裾野幅の半分程走行方向に対して進ん
だ位置で、後位の平面範囲データを解析し、後位のコル
ゲート部の裾野部終点Eの位置データを得る。 7)頂点Tのデータと後位平面範囲Abを比較し、頂点
Tのデータと後位の裾野部終点Eの位置データを比較す
ることによって、後位におけるコルゲート部の高さHb
および裾野幅Lbを得る。
野終点Eを見つけるアルゴリズムについて、さらに詳し
く説明する。なお、裾野終点Eは裾野始点Sと同一方法
によるため説明を省略する。
裾野部始点近傍の傾きを調べる。すなわち、図4(a)
に示すように、得られた頂点T位置データから基本形状
のコルゲート部の裾野幅の半分程戻った位置を起点Pと
し、さらにその位置から1〜2mm前に戻った位置を基
準にして、平面範囲の10〜15mmの計測データから
裾野端部近傍での傾き(成形時の加圧力でわずかに発生
する傾き)を得る。
裾野部始点Sを推測する。すなわち、裾野部分の計測デ
ータから上記傾き分を引いて補正を加え、成型時に発生
する傾きを考慮してこの傾き部分を直線部分と判断し、
円弧部分の始点を見つける。次に、レーザ変位センサー
15により計測された前記円弧部分で、走行方向に適当
な間隔を持つ3点を図4(b)のように選び、その3点
を通る円を求める。そして、円の半径が理想に最も近い
円の中心点の直下をコルゲート部の裾野部始点S(裾野
部終点E)とする。3点の座標値(y1 ,z1 ),(y
2 ,z2 ),(y3 ,z3 )を通る円の半径Rおよび中
心(y,z)は次式で求められる。
Eのデータから行うコルゲート部の形状補正の手順およ
び腹部形状補正方法について説明する。 (1)高さ方向の補正のパラメータ 図3(a)は高さ方向の補正を示し、この図において、
Iはコルゲート形状の基本形状、IIは高さ方向を修正し
た補正後の形状である。高さ方向の補正に際して、計測
によって得た前位平面範囲Aa(図7に示す)を基準と
するコルゲート部の高さHaと、コルゲート部の基本形
状Iの高さHsとを比較して、定量化値である高さ方向
の形状補正率を得る。また、後位平面範囲Ab(図3に
示す)を基準とするコルゲート部の高さHbと、コルゲ
ート部の基本形状Iの高さHsとを比較して高さ方向の
形状補正率を得る。そして、コルゲート部全体にわたり
基本形状の高さ方向のデータに前位、後位の補正率をか
けて新しい形状データIIとする。この時、補正によって
全体の円弧の長さがどれだけ変化したかを得る必要があ
るが、高さ方向の補正を行った場合、その補正率が拡大
方向か縮小方向から関わらず1.00に近い数値におさ
まっていれば、補正率と円弧の長さの変化は比例するこ
とが計算によって確かめられている。 (2)幅方向の補正のパラメータ 図3(b)は幅方向の補正を示し、この図において、II
は図3(a)の補正した形状データIIを示し、III は幅
方向の補正後の形状を示している。前記のようにして得
た前位の裾野幅La、後位の裾野幅Lbと、コルゲート
部の基本形状の裾野幅Lsとを比較し、定量化値である
幅方向の形状補正率を得る。コルゲート部全体にわたり
基本形状の幅方向のデータに前位、後位の補正率をか
け、図3(a)IIの形状データを重ね合わせて新しいデ
ータIII とする。
さがどれだけ変化したかを得る必要があるが、幅方向の
補正を行った場合、その補正率が拡大方向か縮小方向か
ら関わらず1.00に近い数値におさまっていれば、補
正率と円弧の長さの変化は比例することが計算によって
確かめられている。この特性は高さ方向の補正を実行し
た後でも著しく変化することはない。 (3)腹部の補正のパラメータ 図3(c)は、コルゲート部の腹部の補正を示してい
る。この図において、III は図3(b)の新しい形状デ
ータIII と同じ形状であり、IVは腹部の補正後の形状を
示している。コルゲート部の腹部の補正は、コルゲート
部の高さ及び幅方向の形状補正によって変化した円弧の
長さMを矯正する。その際、コルゲート部は変形しても
コルゲート部全体の円弧の長さMは変化しないため、計
算によって得られた裾野始点Sと頂点Tと裾野終点Eの
位置は変化させずにコルゲート部の腹部の膨らみ具合を
変化させる。コルゲート部の高さ、幅方向の補正とは異
なり拡大と縮小で形状変化の特性が微妙に異なる。その
ため下記のように拡大と縮小のそれぞれに適した補正式
を選定する。
ついてさらに詳しく説明する。ここで、補正式の各記号
を次のようにきめる。 y :走行方向値 yn :計算後の走行方向値 yw :コルゲート部裾野幅 z :高さ方向値 zn :計算後の高さ方向値 zH :コルゲート部高さ r :補正率(rate) 拡大方向の場合(この場合は幅方向(Y座標)はその
ままにし、高さ方向(Z座標)に腹部を拡大する) 前位と後位で高さ方向の補正式は同じものが採用され、
計算後の高さ方向値z n は次のようになる。
のうち、高さTの小さいスモールコルゲーションの場合
と、高さTの大きいラージコルゲーションの場合とでそ
れぞれ異なり、次のようになる。 ・スモールコルゲーションの場合 長さの変化が0〜1.08mmの範囲ならば
(Z座標)はそのままにし、幅方向(Y座標)に腹部を
縮小する) ここでは、腹部を縮小するに際し、前位と後位ではY座
標は逆方向に縮小することになるので、前位と後位で幅
方向の補正式は異なり、前位での計算後の走行方向値y
n は次のようになる。
のようになる。
ョンとラージコルゲーションの場合とでそれぞれ異なり
次のようになる。 ・スモールコルゲーションの場合 長さの変化が0.12mm以上ならば
(2)(3)のパラメータを用いて連続してコルゲート
部を補正しているが、コルゲート部の補正は、3つのパ
ラメータを全て用いて補正する必要はない。即ち、コル
ゲート形状は、一般的に高さ方向が基本形状Iより高く
計測された場合は、横方向の広がりが基本形状Iより短
く計測される傾向にあり、高さ方向が基本形状Iより低
く計測された場合は、一般的には横方向の広がりは基本
形状Iより長く計測される傾向にある。従って、(1)
のパラメータで高さ方向を変形し、次に、この変形され
た形状に対し、(2)のパラメータで横方向の拡がりを
変形することで対応できることがある。ただし、高さ方
向が基本形状Iより低く計測された場合で、横方向の広
がりが基本形状Iより短く計測されたときは、中腹部は
膨らみの傾向にあるので、(3)のパラメータを必要と
する。
ても、その長さは変わらないという仮定に基づくもので
ある。次に、上記のようにして得られた変形具合を示す
定量化値から、ロボット制御用のソフトが起動する際に
作成されるコルゲート部の基本NCデータを操作し、溶
接実行時の実行用NCデータを再計算し、制御装置内の
他のメモリに記憶する。この実行用NCデータの計算
は、コルゲーション一つ一つについてレーザ変位センサ
15による計測が行われ、形状変形のパラメータが決定
された時点で行われる。以後、基本NCデータを変形し
て他のメモリに記憶し、この記憶された新しい実行用N
Cデータにより制御するので、コルゲート部の変形が原
因で狙い位置が外れるようなことは避けられる。次に、
上記のようにして得られた変形具合を示す定量化値か
ら、ロボット制御用のソフトが起動する際に作成される
コルゲート部の基本NCデータを操作し、溶接実行時の
実行用NCデータを再計算し、制御装置内の他のメモリ
に記憶する。この実行用NCデータの計算は、コルゲー
ション一つ一つについてレーザ変位センサによる計測が
行われ、形状変形のパラメータが決定された時点で行わ
れる。以後、基本NCデータを変形して他のメモリに記
憶し、この記憶された新しい実行用NCデータにより制
御するので、コルゲート部の変形が原因で狙い位置が外
れるようなことは避けられる。
ト制御用のソフトが起動する際に作成されるコルゲート
部の基本NCデータを、コルゲート部の形状変形具合を
測定した得られた定量化値に基づいて補正し、こうして
得られた新しい実行用NCデータを用いてコルゲート部
の溶接動作を制御するので、従来コルゲート部の変形が
原因で狙い位置が外れて発生していた溶接欠陥を未然に
防ぐことができる。
接ロボットにおけるコルゲート部溶接方法の要部フロー
図である。
ート重ね板継ぎ用溶接ロボットの概略上面図である。
用のソフトが起動する際に作成される基本NCデータを
補正するための3つのパラメータを説明する図である。
野端部を見つけるアルゴリズムを説明する図である。
ボットの概略斜視図である。
略平面図である。
である。
る。
図である。
説明する図である。
Claims (5)
- 【請求項1】コルゲート部が形成された板同士を重ねて
溶接するに際して、制御装置にてコルゲート部の基本NCデータを作成し、 コルゲート部形状計測用のセンサを溶接トーチに先行し
させ、 溶接線に沿うコルゲート部を前記センサが計測したコル
ゲーション形状の高さおよび裾野幅の情報をもとに変形
具合を示す定量化値を得、 前記コルゲート部の基本NCデータを前記定量化値をも
とに操作して溶接時の実行用NCデータを再計算し、 この実行用NCデータを用いてコルゲート部の溶接動作
を制御することを特徴とするコルゲート重ね板継ぎ用溶
接ロボットにおけるコルゲート部溶接方法。 - 【請求項2】前位平面範囲と後位平面範囲のデータの少
なくとも一方と頂点のデータからコルゲート部の高さを
得、 このコルゲート部の高さとコルゲート部の基本形状の高
さとを比較して定量化値である高さ方向の形状補正率を
得、 基本形状の高さ方向のデータにこの形状補正率をかけて
高さ方向の新しい形状データとし、 裾野部始点及び裾野部終点のデータと頂点のデータから
コルゲート部の裾野幅を得、このコルゲート部の裾野幅
と、コルゲート部の基本形状の裾野幅とを比較して定量
化値である幅方向の形状補正率を得、基本形状の幅方向
のデータに幅方向の形状補正率をかけて新しい形状デー
タとし、前記 新しい形状データを重ねあわせて溶接時の実行用N
Cデータとすることを特徴とする請求項1記載のコルゲ
ート重ね板継ぎ用溶接ロボットにおけるコルゲート部溶
接方法。 - 【請求項3】裾野始点と頂点と裾野終点の位置は変化さ
せずに、コルゲート部の高さ及び幅方向の形状補正によ
って変化した円弧の長さを、基本形状のコルゲート部長
さと同じ長さに補正し、 コルゲート部の腹部の膨らみ具合を補正することを特徴
とする請求項2記載のコルゲート重ね板継ぎ用溶接ロボ
ットにおけるコルゲート部溶接方法。 - 【請求項4】裾野部始点は、まず平面範囲側の裾野部始
点近傍の傾きを得、次いで裾野部始点の計測データから
前記裾野部始点近傍の傾きを直線部分と判断して始点を
決定し、 裾野部終点は、平面範囲側の裾野終点部近傍の傾きを
得、次いで裾野部終点の計測データから前記裾野部終点
近傍の傾きを直線部分と判断して始点を決定することを
特徴とする請求項2または3記載のいずれかに記載のコ
ルゲート重ね板継ぎ用溶接ロボットにおけるコルゲート
部溶接方法。 - 【請求項5】コルゲート部は、円弧状の立ち上がり裾野
部、円弧状の立ち上がり斜面部、円弧状の頂部範囲と、
円弧状の立ち下がり斜面部、円弧状の立ち下がり裾野部
がそれぞれ連続して構成され、 コルゲート部形状計測用のセンサは、溶接トーチの前方
に配置され溶接線を検出するレーザ変位センサとして、
反射光を検出可能な平板の平面部範囲と前記頂部範囲と
を検出することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか
に記載のコルゲート重ね板継ぎ用溶接ロボットにおける
コルゲート部溶接方法。
Priority Applications (8)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14228895A JP3209884B2 (ja) | 1994-07-29 | 1995-06-09 | コルゲート重ね板継ぎ用溶接ロボットにおけるコルゲート部溶接方法 |
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