JP3208897U - 携行型靴脱着補助具および屋内配置型靴脱着補助具 - Google Patents

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【課題】使用者が通常の姿勢で立ったまま簡単に靴を履いたり、脱いだりすることができ、また外出時にもそのままステッキとして使用できる携行型靴脱着補助具を提供する。【解決手段】携行型靴脱着補助具10は外出時にステッキとして使用されるような長さのステッキ状棒部材1を有しており、このステッキ状棒部材1の先端部近傍部位の側部に、ステッキ状棒部材1に対して横方向に突出する踵当て板部材2が固着されている。この踵当て板部材2は、棒部材1の側部にビス止めなどの手段で固着される取付座3と、取付座3の外面に直角に延びた当て板部材5とで構成されている。当て板部材5の突出長さは、ステッキ状棒部材1を靴6の踵8の後部に近接して地面7上に垂直に立てたとき、当て板部材5の先端下面が靴6の踵8の上縁8aに接当する程度の長さで、かつステッキとして持ち歩くときに邪魔にならないように出来るだけ短い突出長さとする。【選択図】図1

Description

本考案は靴を脱いだり、履いたりするのを容易にするための靴脱着補助具に関する。本考案は特に、ステッキを兼ねた形態に構成された携行型靴脱着補助具および屋内の靴脱着場所に設置される屋内配置型靴脱着補助具に関する。
靴を履くときに使用される補助具として、従来から靴べらと称するものが存在し、靴の踵内側と人の踵足との間の隙間にへら状の部材を挿入し、靴を履く際に踵足が靴内に滑り込みやすくしている。この靴べらにもポケットに入るような小さな携行式のものと、長い柄状部材の先端に靴べらを形成し、立ち姿勢で使用できるようにした玄関など屋内設置用のものとがある。
履いている靴を脱ぐ場合は、靴の踵後部を手でつかんで押し下げるようにして脱ぐのが普通であるが、靴を脱ぐときの専用の補助具のようなものはなく、人によっては靴を履くときに使用した靴べらを靴の踵内に挿入して履いている靴を押し下げることで靴を脱ぐのに使用したりしている。
特許文献1〜4に示すものは、いずれも靴を履くときに使用する靴べらをステッキの先端部に装着したものであるが、靴を脱ぐときの専用の補助具については言及されていない。
実用新案登録第3183072号公報 特開2001−299419号公報 特開2001−286383号公報 実用新案登録第3104366号公報
靴を脱ぐ場合、一方の足の靴先で他方の足の靴の踵部分を押さえ付けて靴を脱いだり、身体をかがんで手先で靴の踵部を押し下げたりして脱ぐことが行われているが、身体をかがんで中腰姿勢で靴を脱ぐのは中〜高年者にとって苦痛となる。特に外出先の玄関フロアで座る椅子がないような場合は靴を脱ぐのに時間がかかったり、バランスを崩して転んだりする。また、靴ひもをほどいて靴を脱ぐような場合も、座る場所がないと、どうしても中腰姿勢にかがむことになり、腰を傷めたりする。特許文献1〜4に示すものは靴べらに関する構成であり、この構造のものを靴を脱ぐ場合に使用するには不都合が生じる。
本考案は、使用者が通常の姿勢で立ったまま簡単に靴を履いたり、脱いだりすることができ、また外出時にもそのままステッキとして使用できる携行型靴脱着補助具を提供することを目的とする。
本考案はまた、使用者が通常の姿勢で立ったまま簡単に靴を履いたり、脱いだりすることができ、かつ壁などに立て掛けたり吊るしたりすることなく、そのまま使用時の状態の立位状態で屋内の床上に設置できる屋内配置型靴脱着補助具を提供することを目的とする。
本考案に係る携行型靴脱着補助具は、ステッキ状棒部材の先端部近傍部位に、横方向に突出する靴踵当て板部材が固着され、前記ステッキ状棒部材の先端部から前記靴踵当て板部材の下面までの距離は靴底外面から靴のほぼ踵上縁までの距離に設定されていることを特徴とする。
本考案の1つの形態によれば、前記靴踵当て板部材の固着に加えて、さらに、前記ステッキ状棒部材の先端部近傍部位でかつ前記靴踵当て板部材の固着位置と異なる位置に、かつ前記ステッキ状棒部材の側部に対して所定の間隙を有して靴べら部材が固着された携行型靴脱着補助具が提供される。
本考案の他の形態によれば、前記ステッキ状棒部材の先端に、該棒部材の軸線に対して左右および(または)前後に傾動自在な石突部を有する携行型靴脱着補助具が提供される。
また、本考案に係る屋内配置型靴脱着補助具は、下端に支持台座が形成された支柱部材の下端部近傍部位に、横方向に突出する靴踵当て板部材が固着され、前記支柱部材の支持台座下面から前記靴踵当て板部材の下面までの距離は靴底外面から靴のほぼ踵上縁までの距離に設定されていることを特徴とする。
本考案の1つの形態によれば、前記靴踵当て板部材の固着に加えて、さらに、前記支柱部材の下端部近傍部位でかつ前記靴踵当て板部材の固着位置と異なる位置に、かつ前記支柱部材の側部に対して所定の間隙を有して靴べら部材が固着された屋内配置型靴脱着補助具が提供される。
本考案によれば、靴を脱ぐときに腰をかがめたり、座ったりすることなく、通常の立ち姿勢で靴脱ぎを行うことができ、また携行型のものにあっては、外出時にステッキとしても使用できる。屋内配置型のものでは、安定した状態で床上に起立状態に保持され、使用者は通常の立ち姿勢のままで簡単に靴脱ぎができる。
また、本考案の請求項2に係る携行型靴脱着補助具によれば、外出先で靴を脱ぐ場合だけでなく、脱いだ靴を再び履く際にも立ったままの姿勢で簡単かつ迅速に靴を履くことができる。
さらに、本考案の請求項5に係る屋内配置型靴脱着補助具によれば、屋内の例えば玄関口のフロアで靴を履く場合にも、座ったり腰をかがめたりすることなく、立ったままの姿勢で簡単かつ迅速に靴を履くことができる。
本考案の実施例1に係る携行型靴脱着補助具の側面図である。 本考案の実施例1の変形例に係る携行型靴脱着補助具におけるステッキ状棒部材と石突部との連結部分を示す図であって、同図(a)はその部分的な側面図、同図(b)はその部分的な正面図である。 本考案の実施例2における携行型靴脱着補助具を用いて靴を履くときの状態を示した側面図である。 本考案の実施例3に係る屋内型靴脱着補助具の側面図である。 図4の正面図である。 本考案の実施例4に係る屋内型靴脱着補助具の側面図である。
次に、本考案を、図面を参照しつつ、実施例について説明する。なお、以下の実施例では通常の男性用靴を例にとって説明するが、女性用の靴、運動靴その他一般の靴にも適用できる。
(実施例1)
図1を参照すれば、実施例1に係る携行型靴脱着補助具10は外出時にステッキとして使用されるような長さのステッキ状棒部材1を有しており、このステッキ状棒部材1の先端部近傍部位の側部に、ステッキ状棒部材1に対して横方向に突出する踵当て板部材2が固着されている。この踵当て板部材2は、図示実施例1では前記棒部材1の側部にビス止めなどの手段で固着される取付座3と、取付座3の外面に直角に延びた当て板部材5とで構成されている。当て板部材5の突出長さは、ステッキ状棒部材1を靴6の踵8の後部に近接して地面7上に垂直に立てたとき、当て板部材5の先端下面が靴6の踵8の上縁8aに接当する程度の長さで、かつステッキとして持ち歩くときに邪魔にならないように出来るだけ短い突出長さとするのがよい。また、ステッキ状棒部材1の先端から当て板部材5の下面までの距離Hは、ステッキ状棒部材1を地面7上に立てた状態で地面上の靴6の踵8の上縁8aが当て板部材5の下面に接当することとなるような寸法にするのが望ましいが、必ずしもこの寸法に限定されるものではなく、この近辺の概略寸法に設定されてよい。
実施例1の変形例として、図2(a),(b)に示すように、ステッキ状棒部材1の下端に装着される石突部13がステッキ状棒部材1に対して回動できるように構成されている。コ字状に形成された石突部13の底部13aが地面7に接当し、コ字状の両腕部13bに軸体15が装着されている。軸体15はステッキ状棒部材1の下端部に形成された貫通孔16に遊挿されており、これによってステッキ状棒部材1は図2(a)の矢視F方向からみた同図(b)の正面図で示すように軸体15のまわりに所定範囲で傾動し得るようになっている。この結果、使用者がステッキ状棒部材1を地面7に対して多少傾いて地面に押し付けても、石突部13の底部全面が地面7に密着して接当することとなり、靴脱着補助具の下端に無理な力が作用せず、円滑な動作が確保される。
図2(a),(b)に示す例は、地面に接触した石突部に対しステッキ状棒部材が正面視左右方向に傾動する構造であるが、他の例としてステッキ状棒部材が該棒部材の軸線まわりに回転し、かつ前後、左右およびすべてのまわりに傾動し得る構造とすることも可能である。石突部の上面を凹状の球面座とした臼蓋ソケット形態に構成し、前記ステッキ状棒部材の下端に前記球面座に回動自在に嵌合する球状部材を固着した構成とすることで実現できる。前記石突部の球面座と前記棒部材の下端球状部材との離脱不能な嵌合を可能とするために、前記石突部を中心で2分割構造とし、嵌合後に前記石突部の半体どおしを連結固着する構造とする。
(実施例2)
実施例1で述べた踵当て板部材2に加えて、本考案の実施例2ではさらに、ステッキ状棒部材1の先端部近傍部位で、かつ前記踵当て板部材2の取付け位置と反対側の棒部材側部に、該棒部材1に対して所定の間隙を有して靴べら部材9が取り付けられている。具体的には、この実施例2では、図3に示すように、ステッキ状棒部材1の側部にL形の間座部材11が取付座12を介して取り付けられ、このL形間座部材11に下向きに延びる靴べら部材9が固着されている。ステッキ状棒部材1を靴6の踵8の後部に近接して下降させ、靴べら部材9を靴6の踵8の後部内面に挿入し、使用者の踵足の外面を靴べら部材9に沿わせるようにして下降させることにより、靴6の踵上縁8aを傷めることなくスムーズに靴6を履くことができる。なお、靴べら部材9を取り付けるL形間座部材11は靴べら部材9とステッキ状棒部材1との間に間隙をつくるためのものであり、この点で必ずしもL形の部材でなくても或る厚みをもつ板部材あるいはブロック状部材であってもよい。なお、この実施例2においても、図2で説明したような回動自在な石突部13をステッキ状棒部材1の下端に連結した構成としてもよい。
(実施例3)
図4および図5は本考案の実施例3による屋内配置型靴脱着補助具20(屋内型靴脱着補助具)の側面図および正面図である。一対の長尺の板材から成る支柱部材21の下端内側にに矩形ブロック状の支持台座22が固着されている。この支持台座22は下面が平坦面に形成され、これによって支柱部材21が屋内の、例えば靴を履脱する玄関口の床面23に安定して設置されるようになっている。支柱部材21の上端は横材25によって2本の板材どおしが連結されている。この横材25は支柱部材21の強度や全体の剛性を確保することのほかに、屋内型靴脱着補助具20の使用者がこの横材部分を手で掴んで支柱部材21に寄りかかるときの把手の機能も有しており、また、本考案の屋内型靴脱着補助具20を移動させるときの把手にもなっている。この実施例の屋内型靴脱着補助具20の全長、即ち支柱部材21の全長は概ね70〜80cmである。
支柱部材21の下端近傍の板材外側面21aあるいは支持台座22が大形の場合はその側面に、実施例1で説明したような靴6の踵後部の上縁8aに接当する当て板部材26が固着されている。床面23からの当て板部材26の下面位置は、少なくとも床上にある靴6の踵8の底部外面から踵8の上縁8aまでの距離Hに相当する位置、あるいはこれを若干超えるような高さ位置に設定されている。この構造で履いている靴6を脱ぐ場合は、この屋内型靴脱着補助具20を靴6の踵8の後部近くに引き寄せて靴6の踵後部の上縁8aを靴脱着補助具20の当て板部材26の下面に接当させると、靴6は当て板部材26によって上方への持ち上げが拘束されるので、この状態で足を靴6から引き抜くことで容易に履いている靴6を立ったままで、かつ手等で靴を押さえ付けたりすることなくスムースに靴を脱ぐことができる。
(実施例4)
実施例4の屋内型靴脱着補助具20では実施例3における当て板部材26の取り付けに加えてさらに、支柱部材21の下端近傍で、かつ前記当て板部材26の固着側と反対側の支柱部材側部に、靴べら部材27が該支柱部材21に対して或る間隙を有して取り付けられている。この実施例4では、図6に示すように、L形の間座部材28が支柱部材21に固着され、この間座部材28の外辺部に先端が下方へ延びる靴べら部材27が取り付けられている。靴べら部材27の取付け高さ位置は、この屋内型の靴脱着補助具20を床面23上に設置した状態で靴べら部材27が床面23上の靴底の内部に入るような高さ位置に設定されている。床面23上の屋内型靴脱着補助具20を移動させて靴の踵後部の内側に靴べら部材27を挿入し、この靴べら部材27を使用者の踵のガイドとして靴6を履くことで使用者は立ち姿勢のままでスムーズに靴を履くことができる。
靴を脱ぐときには、支柱部材21に取り付けられた当て板部材26を靴6の踵後部の上縁8aに当てて靴を上方から拘束し、足を引き抜くことで簡単かつ迅速に靴を脱ぐことができる。この動作は実施例1または実施例3と同様である。
上述の実施例3、4では支柱部材21として対向した一対の長尺の板材を採用した例を示したが、支柱部材としてはこのような形態のものに限定されるものではなく、1本の大径の丸棒、角柱などで支柱部材を構成してもよい。
1 ステッキ状棒部材
2 踵当て板部材
3,12 取付座
5 当て板部材
8 踵
8a 踵上縁
9 靴べら部材
10 携行型靴脱着補助具
13 石突部
15 軸体
20 屋内型靴脱着補助具
21 支柱部材
22 支持台座
26 当て板部材
27 靴べら部材

Claims (5)

  1. ステッキ状棒部材の先端部近傍部位に、横方向に突出する靴踵当て板部材が固着され、前記ステッキ状棒部材の先端部から前記靴踵当て板部材の下面までの距離は靴底外面から靴のほぼ踵上縁までの距離に設定されていることを特徴とする携行型靴脱着補助具。
  2. 前記ステッキ状棒部材の先端部近傍部位でかつ前記靴踵当て板部材の固着位置と異なる位置に、かつ前記ステッキ状棒部材の側部に対して所定の間隙を有して靴べら部材が固着されていることを特徴とする請求項1に記載した携行型靴脱着補助具。
  3. 前記ステッキ状棒部材の先端に、該棒部材の軸線に対して左右および(または)前後に傾動自在な石突部を有することを特徴とする請求項1または2に記載した携行型靴脱着補助具。
  4. 下端に支持台座が形成された支柱部材の下端部近傍部位に、横方向に突出する靴踵当て板部材が固着され、前記支柱部材の支持台座下面から前記靴踵当て板部材の下面までの距離は靴底外面から靴のほぼ踵上縁までの距離に設定されていることを特徴とする屋内配置型靴脱着補助具。
  5. 前記支柱部材の下端部近傍部位でかつ前記靴踵当て板部材の固着位置と異なる位置に、かつ前記支柱部材の側部に対して所定の間隙を有して靴べら部材が固着されていることを特徴とする請求項4に記載した屋内配置型靴脱着補助具。
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