JP3208871U - 腹膜透析用のカテーテル - Google Patents

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Abstract

【課題】透析液の流通経路を十分に確保することができると共に、腹腔内の大網や血液中のフィブリンの凝集により閉塞され難い腹膜透析用のカテーテルを提供する。【解決手段】可撓性を有する腹膜透析用のカテーテル1であって、管状の接続管5を介して連結される管状のカテーテル本体3と、腹腔内に留置される棒状の留置部材7とを備える。留置部材7には、その長手方向全域に亘って延びる溝部15が留置部材7の軸芯回りに複数形成されている。接続管5には、接続管5の内外を連通する複数の切欠孔21が留置部材7の各溝部15にそれぞれ連続して穿設されている。【選択図】図1

Description

本考案は、腹腔内に留置し透析液の注入や排出を行う際に使用される腹膜透析用のカテーテルに関するものである。
特許文献1に示されている従来の腹膜透析用のカテーテルは、腹腔内に存在する膜状の大網等により透析液の流通経路が閉塞されるのを防止するために、先端部分に切り込み溝が形成されている。しかし、これでは、透析液の流通経路が切り込み溝の部分に限定されるため、その分、流路面積が少なくなり、効率的に透析を行うことができなかった。
そこで、透析液の流通経路を十分に確保するために、特許文献2に示されている傷部ドレンカテーテルのように、長手方向全域に亘って延びる溝部が軸芯回りに複数形成されたドレンを備えたカテーテルを腹膜透析用のカテーテルとして使用することが考えられる。この特許文献2のカテーテルは、複数の溝部を備えたドレン以外に、該ドレンに連結される管状の流出管と、該流出管とドレンとを接続する管状のカラーとを備えている。この特許文献2のカテーテルを使用して、患者に対して透析液の注入や排出を行う場合は、患者の腹腔内に留置されたドレンの各溝部,カラー内および流出管内が透析液の流通経路として機能する。
特許3987355号公報 特公平2−17185号公報
しかしながら、特許文献2のカテーテルは、流出管とドレンとを接続する管状のカラーの内周部にドレンが挿入されていたため、このようなカテーテルを腹膜透析用のカテーテルとして使用すると、腹腔内に留置されたドレンの各溝部とカラー内とに亘る流通経路を透析液が流れるときの、ドレンの各溝部の流路が、カラーの開口の周縁部により囲繞された部位で狭められる。このため、カテーテルが長期間に亘って腹腔内に留置されると、その狭められたドレンの各溝部の流路が、腹腔内に存在する膜状の大網等により閉塞され、透析液の注入や排出が困難になる虞がある。
本考案は、このような問題を解消するためになされたもので、透析液の流通経路を十分に確保することができると共に、腹腔内の大網や血液中のフィブリンの凝集により閉塞され難い腹膜透析用のカテーテルを提供することを目的とする。
この目的を達成するために、本考案に係る腹膜透析用のカテーテルは、腹腔内に留置される棒状の留置部と、この留置部に連結される管状の本体部とを備え、これらの留置部と本体部とが可撓性を有する部材からなる腹膜透析用のカテーテルにおいて、前記留置部には、その長手方向全域に亘って延びる溝部が前記留置部の軸芯回りに複数形成され、前記留置部に連結される前記本体部の連結部分は、その軸芯と前記留置部の軸芯とが同軸になるように前記留置部に連結され、前記本体部の連結部分には、該連結部分の内外を連通する複数の切欠孔が前記留置部の各溝部にそれぞれ連続して穿設されていることを特徴とするものである。
請求項2に記載した考案に係る腹膜透析用のカテーテルは、請求項1に記載の腹膜透析用のカテーテルにおいて、前記本体部の連結部分の周方向における前記切欠孔の最大幅寸法は、前記留置部の周方向における前記溝部の幅寸法より大きいことを特徴とするものである。
請求項3に記載した考案に係る腹膜透析用のカテーテルは、請求項1または請求項2に記載の腹膜透析用のカテーテルにおいて、前記本体部は、前記留置部が連結される連結側が複数に分岐され、これらの分岐端に前記留置部がそれぞれ連結され、前記分岐された本体部における前記留置部との各連結部分には、該連結部分の軸芯と、該連結部分に連結される前記留置部の軸芯とがそれぞれ同軸になるように前記留置部がそれぞれ連結され、前記分岐された本体部における前記留置部との各連結部分には、該連結部分の内外を連通する複数の切欠孔が、該連結部分に連結される前記留置部の各溝部にそれぞれ連続して穿設されていることを特徴とするものである。
請求項4に記載した考案に係る腹膜透析用のカテーテルは、請求項1ないし請求項3のうち何れか一つに記載の腹膜透析用のカテーテルにおいて、前記留置部は、前記連結部分とは別個の部材で構成され、前記留置部の軸芯と直交する方向に形成された前記留置部の端面と、前記連結部分の軸芯と直交する方向に形成された前記連結部分の端面とが接合連結されていることを特徴とするものである。
請求項5に記載した考案に係る腹膜透析用のカテーテルは、請求項1ないし請求項4のうち何れか一つに記載の腹膜透析用のカテーテルにおいて、前記留置部の外周部と、該留置部に連結される前記本体部の連結部分の外周部とを、一定の間隙を隔てて囲繞する筒状の外管をさらに備え、前記外管の外周面には、該外管の内外を連通する複数の側孔が穿設されていることを特徴とするものである。
本考案によれば、留置部には、その長手方向全域に亘って延びる溝部が留置部の軸芯回りに複数形成されているので、透析液の流通経路を十分に確保することができる。
また、カテーテルの本体部の連結部分には、該連結部分の内外を連通する切欠孔が留置部の各溝部にそれぞれ連続して穿設されている。このため、腹腔内に留置された留置部と本体部の連結部分とに亘る流通経路を透析液が流れるときの、留置部の各溝部の流路は、本体部の連結部分によって狭められることはなく十分な流路面積が確保されている。この結果、カテーテルが長期間に亘って患者の腹腔内に留置されても、留置部と本体部の連結部分とに亘る流通経路が、腹腔内に存在する膜状の大網や血液中に存在するフィブリンの凝集により被覆されたり閉塞され難くなる。
請求項2に記載の考案によれば、本体部の連結部分の周方向における切欠孔の最大幅寸法は、留置部の周方向における溝部の幅寸法より大きいので、腹腔内に留置された留置部と本体部の連結部分とに亘る流通経路を透析液が流れるときの流路の流路面積が十分に確保される。
請求項3に記載の考案によれば、患者に対して透析液の注入や排出が行われる際、各留置部および本体部の連結部分から本体部への流通経路が二系統になるので、その分、効率的に透析を行うことができると共に、腹腔内に存在する膜状の大網や血液中に存在するフィブリンの凝集により透析液の流通経路が被覆されたり閉塞され難くなる。
請求項4に記載の考案によれば、本体部の連結部分と留置部とは互いに別個の部材で構成され、留置部の軸芯と直交する方向に形成された留置部の端面と、本体部の連結部分の軸芯と直交する方向に形成された本体部の連結部分の端面とが接合連結されているので、連結前におけるこれらの部材の成形が容易になり、延いては、カテーテルの製造が容易になる。
請求項5に記載の考案によれば、留置部が腹腔内に直接臨まないので、カテーテルが長期間に亘って患者の腹腔内に留置されても、留置部の各溝部が、腹腔内に存在する膜状の大網や血液中に存在するフィブリンの凝集により被覆されたり目詰まりし難くなる。
本考案の実施の形態に係るカテーテルを斜め側方から見た状態を拡大して示した外観図である。 本考案の実施の形態に係るカテーテルを、一部を破断して正面から見た状態を拡大して示した図である。 本考案の実施の形態に係るカテーテルを使用している状態を示した模式図である。 本考案の実施の形態の、第1の変形例に係るカテーテルを、一部を破断して正面から見た状態を拡大して示した図である。 (1)図は、図2,図4および図10の矢視A−A線に沿う断面を拡大して示した断面図であり、(2)図は、図2,図4および図10の矢視B−B線に沿う断面を拡大して示した断面図である。
(1)図は、本考案の実施の形態の、第2の変形例に係るカテーテルを拡大して示した外観図であり、(2)図は、その第2の変形例に係るカテーテルを、一部を破断して正面から見た状態を拡大して示した図である。 図6の(1)図の矢視A−A線に沿う断面を拡大して示した断面図である。 (1)図は、本考案の実施の形態の、第3の変形例に係るカテーテルを、留置部材の長手方向中途部で破断し拡大して示した断面図であり、(2)図は、その第3の変形例に係るカテーテルを、接続管の長手方向中途部で破断し拡大して示した断面図である。 本考案の実施の形態の、第4の変形例に係るカテーテルを、斜め側方から見た状態を拡大して示した外観図である。 第4の変形例に係るカテーテルを、一部を破断して正面から見た状態を拡大して示した図である。 図10の矢視C−C線に沿う断面を拡大して示した断面図である。
以下、本考案に係る実施の形態を図1ないし図3を参照して詳細に説明する。これらの図において符号1で示すものは、本実施の形態に係る腹膜透析用のカテーテルの一例である。該カテーテル1は、犬および猫等の動物や人間の腹膜内に留置して透析液の注入や排出を行う腹膜透析のために使用されるものである。カテーテル1は、管状のカテーテル本体3と、該カテーテル本体3の一端部の外周部に一端部が挿入され結着された管状の接続管5と、該接続管5の他端部に結着された棒状の留置部材7と、カテーテル本体3の長手方向中途部の外周部に該長手方向に互いに離間した位置に取り付けられた一対のカフ9とを備えている。カテーテル本体3および接続管5は本考案でいう「本体部」を構成し、留置部材7は本考案でいう「留置部」を構成する。また、接続管5は本考案でいう「本体部の連結部分」も構成する。
前記各構成部材の寸法は症例により異なるが、カテーテル本体3は、全長が700ないし900ミリメートル程度、外径が4ないし6.5ミリメートル程度である。留置部材7は、全長が50ないし150ミリメートル程度、外径(後述する周面部13の外径)が4ないし10ミリメートル程度である。カテーテル本体3,接続管5および留置部材7は可撓性を有する部材からなり、その材質は、無可塑塩化ビニル,ポリウレタンエラストマー,ポリアミドエラストマーまたはシリコンエラストマー等の生体適合性のある合成樹脂で構成されている。
前記一対のカフ9は、カテーテル本体3の外周部に嵌合され結着された環状の位置決め管9aと、該位置決め管9aの外周部に巻き付けられ接着されたカフ本体9bとで構成されている。位置決め管9aの材質はカテーテル本体3等の材質と同様の生体適合性のある合成樹脂で構成され、カフ本体9bは、ポリエステル繊維,ナイロン繊維またはアクリル繊維等からなる帯状の不織布が位置決め管9aの外周部に巻き付けられ結着されることで構成されている。位置決め管9aのカテーテル本体3への結着やカフ本体9bの位置決め管9aへの結着の方法としては、結着する部位を加熱して溶着する方法や接着剤により結着する方法が挙げられる。
カテーテル本体3,接続管5,留置部材7およびカフ9の位置決め管9aの材質は、全て同一の材質にしてもよいし、任意に選定してもよいが、結着する部材同士の間で材質をそれぞれ選定する場合は、材質間で接着性の相性が悪いときには同一の材質を選定するようにする。
図5の(1)図に示すように、留置部材7は、その横断面が留置部材7の長手方向全域に亘って同じ形状に形成されており、その横断面で見ると、十字状に形成された核部11と、核部11の外周縁部に連なる円弧状に形成された4個の周面部13とを備えている。これらの核部11と周面部13とにより、留置部材7の長手方向に延びる溝部15が留置部材7の軸芯O1回りに90度の等角度間隔で4個形成されている。各溝部15は、留置部材7の長手方向全域に亘って形成され、軸芯O1回りの周方向の幅寸法が留置部材7の長手方向全域に亘って略一定のW1に形成されている。また、各溝部15は、留置部材7の核部11と周面部13とで囲まれ形成された内腔15aと、隣り合う周面部13間に形成された出入口部15bとで構成されている。出入口部15bは、内腔15aに対して透析液が流出入する際の出入口となっている。
図2に示すように、接続管5は、留置部材7の外径と同一の寸法の外径を有する円環状の円環部5aと、該円環部5aに連なり該円環部5aから離間するにつれて先細に形成された円錐台状の先細部5bとを備え、接続管5の軸芯O2と留置部材7の軸芯O1とが同軸に位置付けられた状態で円環部5aの端面17が留置部材7の端面19に接合連結されている。端面17は軸芯O2と直交する方向に形成され、端面19は軸芯O1と直交する方向に形成されている。一方、接続管5とカテーテル本体3とは、接続管5の先細部5b内にカテーテル本体3の一端部が挿入され結着されている。
接続管5に対してカテーテル本体3と留置部材7とをそれぞれ結着する方法としては、結着する部位を加熱して溶着する方法や接着剤により結着する方法が挙げられる。
また、接続管5には、軸芯O2に沿う方向に長い4個の切欠孔21が留置部材7の各溝部15にそれぞれ連続して穿設されている。4個の切欠孔21は、軸芯O2回りに90度の等角度間隔で形成され、接続管5の内外を連通する。各切欠孔21は、接続管5の軸芯O2回りの周方向における切欠孔21の幅寸法が切欠孔21の長手方向全域に亘って略一定のW2に形成され、該幅寸法W2は、留置部材7の溝部15の幅寸法W1と略同一に設定されている。接続管5は、その横断面で見ると、4個の切欠孔21が穿設されたことでその部位には、図5の(2)図に示すように4個の周面部23が形成される。この結果、留置部材7の端面19と接続管5の端面17との接合面において、留置部材7の4箇の出入口部15bと接続管5の4個の切欠孔21とがそれぞれ完全に一致すると共に、留置部材7の4個の周面部13と接続管5の4個の周面部23とがそれぞれ完全に一致している。
<カテーテルを使用した透析の手順>
次に、上述したカテーテル1を人間に使用して透析を行う場合の作業手順の一例について図3も参照して説明する。
まず、患者Mの腹部Hをメスで切開したのち、その切開してできた開口Kからカテーテル1の留置部材7の先端部を挿入し、患者Mの腹腔F内のダグラス窩に留置部材7を到達させる。このとき、一対のカフ9は腹部Hの皮下組織または筋肉層に位置付けられる。なお、一定の時間が経過することで、一対のカフ9は細胞浸潤により肉芽が入り込んで生体組織に固定される。これにより、患者Mの腹部Hに対してカテーテル1が相対移動しないように保持されると共に腹腔F内への菌の侵入や透析液の漏洩が防止される。患者Mの腹部H内にカテーテル1を留置する期間が数日間程度であって、その期間の経過直後に腹部H内からカテーテル1を取り出す場合は、一対のカフ9を省略してもよい。
次に、カテーテル本体3の端部に予め接続されたコネクタ27に、透析液が充填された透析液バック25を接続したのち、腹部Hの開口Kより高い位置に透析液バック25を保持する。すると、高低差により生じた圧力で、透析液バック25内の透析液が患者Mの腹腔F内に注入される。なお、コネクタ27は、透析液が通過するコネクタ27内の流路を開閉する機構を有する。
透析液の注入が完了したのち一定の時間が経過すると、腹部H内の腹膜による透析機能により血液中の老廃物や不要な尿毒素等が透析液中に移動する。その移動が完了したのち、腹部Hの開口Kより低い位置に透析液バック25を保持することで、老廃物等が混入した透析液が、高低差により生じた圧力で透析液バック25内に排出される。
なお、透析液を排出する際に、カテーテル本体3の端部に接続した透析液バック25を取り外して、透析液を排出するための専用の排出用バックを接続し、該排出用バックに透析液を排出するようにしてもよい。
透析液の排出が完了したら、コネクタ27内の流路を閉じてから透析液バック25をコネクタ27から取外したのち、該コネクタ27が接続されたカテーテル本体3の端部を腹帯等の保持バンド(図示せず)の内側に収納する。
以上で、カテーテル1を使用して透析を行う場合の作業は終了する。
透析を完了して一定の時間が経過したのち再度、透析を行う場合は、保持バンドからカテーテル本体3の端部を取り出してコネクタ27に新たな透析液バック25を接続すればよい。
上述したような透析は1日に数回行われ、そのペースで定期的に継続して透析が行われる場合は、患者Mの腹部H内に一度留置されたカテーテル1は数週間ないし数箇月の一定の期間、交換されずに留置されたままとされるが、新しいカテーテル1への交換はその一定の期間ごとに行われる。
なお、上述したカテーテル1を使用して行う透析の手順は、人間について説明したが、犬および猫等の動物についても同様に行うことができる。
上述したような本考案の実施の形態に係るカテーテル1によれば、留置部材7には、その長手方向全域に亘って延びる溝部15が軸芯O1回りに複数形成されているので、透析液の流通経路を十分に確保することができる。
また、カテーテル1の接続管5には、その軸芯O2の延びる方向に長い複数の切欠孔21が留置部材7の各溝部15にそれぞれ連続して穿設されている。このため、腹腔F内に留置された留置部材7と接続管5とに亘る流通経路を透析液が流れるときの、留置部材7の各溝部15の流路は、接続管5によって狭められることはなく十分な流路面積が確保されている。この結果、カテーテル1が長期間に亘って患者Mの腹腔F内に留置されても、留置部材7と接続管5とに亘る流通経路が、腹腔F内に存在する膜状の大網や血液中に存在するフィブリンの凝集により被覆されたり閉塞され難くなる。
また、接続管5と留置部材7とは、それらが一体成形された単一の部材として構成してもよいが、本実施の形態では、接続管5と留置部材7とは互いに別個の部材で構成され、留置部材7の軸芯O1と直交する方向に形成された留置部材7の端面19と、接続管5の軸芯O2と直交する方向に形成された接続管5の端面17とが接合連結されている。このため、連結前におけるこれらの構成部材それぞれに適した製造方法を個別に採用して製造することができるので、これらの構成部材の成形が容易になり、延いては、カテーテル1の製造が容易になる。
また、カテーテル本体3と接続管5と留置部材7とは、それらが一体成形された単一の部材として構成してもよいが、本実施の形態では、これらの構成部材は互いに別個の部材で構成されているので、これらの構成部材で長さの異なるものをそれぞれ製造してそれらを適宜組み合わせることで様々な症例に適合する長さのカテーテル1を容易に製造することができる。また、各構成部材を個別に製造することができるので各構成部材ごとに適した製造方法を採用することができる。この結果、これらの構成部材の成形が容易になり、延いては、カテーテル1の製造が容易になる。
次に、本考案の3つの変形例について以下に説明する。なお、これらの変形例の説明で参照する図において、上述した実施の形態で説明したものと同一または同等の部材および部位ならびに寸法等については、同一符号を付し詳細な説明は省略する。これらの変形例においても、上述した本考案の実施の形態と同一または同等の構成については、同様の作用・効果を奏することができるのは言うまでもない。
(第1の変形例)
上述した実施の形態では、接続管5を介してカテーテル本体3に1本の留置部材7を連結する例を示したが、これに替えて、図4に示すカテーテル10のように、管状の接続管5'の両端部に留置部材7をそれぞれ連結すると共に、接続管5'の長手方向中途部にカテーテル本体3の端部を連結するようにしてもよい。こうすることで、カテーテル本体3から留置部材7側に流入しようとする透析液は、接続管5'により2つに分岐される。これらの接続管5'の分岐端である各端面17に留置部材7の端面19がそれぞれ接合連結されている。接続管5'は、本考案でいう「本体部」を構成すると共に本考案でいう「本体部の連結部分」も構成する。接続管5'に対してカテーテル本体3と各留置部材7とをそれぞれ結着する方法としては、結着する部位を加熱して溶着する方法や接着剤により結着する方法が挙げられる。接続管5'の両端部には、接続管5'の軸芯O2と、留置部材7の軸芯O1とがそれぞれ同軸になるように留置部材7がそれぞれ連結される。接続管5'の両端部には、軸芯O2の延びる方向に長い4個の切欠孔21が、留置部材7の各溝部15にそれぞれ連続して穿設されている。
このようなカテーテル10を使用して透析を行えば、患者Mに対して透析液の注入や排出が行われる際、カテーテル本体3,接続管5'および各留置部材7を流れる透析液の流通経路が二系統になるので、その分、効率的に透析を行うことができると共に、腹腔F内の大網や血液中のフィブリンの凝集により透析液の流通経路が被覆されたり閉塞され難くなる。
(第2の変形例)
上述した実施の形態では、患者Mの腹腔F内にカテーテル1を挿入したとき、カテーテル1の留置部材7がそのまま腹腔F内に臨むようにしたが、これに替えて、図6に示す第2の変形例に係るカテーテル100のように、円筒状の外管29により留置部材7を囲繞するようにして留置部材7が腹腔F内に直接臨まないようにしてもよい。
このカテーテル100は、上述した実施の形態に係るカテーテル1に対して、外管29と椀状の支持部材31とを追加して、留置部材7の外周部と、該留置部材7に連結される接続管5の外周部とが、一定の間隙35(図7参照)を隔てて筒状の外管29により囲繞されるように構成されている。外管29の外周面には、該外管29の内外を連通する複数の側孔29aが外管29の外周面の大部分に亘って穿設されている。外管29および支持部材31は、可撓性を有する部材からなり、その材質は、無可塑塩化ビニル,ポリウレタンエラストマー,ポリアミドエラストマーまたはシリコンエラストマー等の生体適合性のある合成樹脂で構成されている。
外管29の一端部(図6において右側の端部)の開口内に接続管5の長手方向中途部の外周部が挿入されると共に、留置部材7の端部(図6において左側の端部)が支持部材31の凹部に嵌合されて結着され、外管29の他端部(図6において左側の端部)の開口内に支持部材31が挿入されている。接続管5および支持部材31は、外管29内に挿入された状態で外管29に結着される。これらの結着および留置部材7と支持部材31との結着の方法は、結着する部位を加熱して溶着する方法や接着剤により結着する方法が挙げられる。支持部材31は、患者Mの腹腔F内にカテーテル100を挿入する際にその挿入を補助するためにダイレータ(図示せず)を使用してカテーテル100を押し込む場合に、そのダイレータが係合して押圧力を受ける部材として機能する。ダイレータは、外管29の何れかの側孔29aから挿入することができる。なお、ダイレータを使用しない場合は、支持部材31をカテーテル100に設けなくてもよい。
このようなカテーテル100を使用して透析を行えば、留置部材7が腹腔F内に直接臨まないので、カテーテル1が長期間に亘って患者Mの腹腔F内に留置されても、留置部材7の各溝部15が、腹腔F内の大網や血液中のフィブリンの凝集により被覆されたり目詰まりし難くなる。一方、外管29は、一定の間隙35を隔てて留置部材7および接続管5を囲繞しているので、その分、外径の寸法および表面積が大きくなるため、外管29の外周面に穿設された複数の側孔29aの孔径を大きくしたり側孔29aの個数を多くすることができる。側孔29aの孔径や個数を適宜設定することで該側孔29aが、腹腔F内の大網や血液中のフィブリンにより被覆されたり閉塞され難くすることができる。
なお、第2の変形例に係るカテーテル100は、前記実施の形態に係るカテーテル1の留置部材7を外管29により囲繞したものだが、これと同様に、第1の変形例に係るカテーテル10の各留置部材7を外管29によりそれぞれ囲繞するようにして各留置部材7が腹腔F内に直接臨まないようにしてもよい。そのようにすることでも、上述した第2の変形例と同様の作用・効果を奏することができる。
(第3の変形例)
上述した実施の形態,第1の変形例および第2の変形例では、留置部材7の溝部15の個数を4個とすると共に、それらに対応して接続管5および接続管5'の切欠孔21の個数も4個とする例を示したが、これに替えて、溝部15の個数と切欠孔21の個数とを、それぞれ5個以上としてもよい。また、図8に示す第3の変形例に係るカテーテルの接続管5''および留置部材7'のように、接続管5''の切欠孔21の個数と留置部材7'の溝部15の個数とを、それぞれ3個ずつとすることもできる。図8の(1)図は、第3の変形例のカテーテルにおいて、図2,図4および図6の矢視A−A線に沿う断面と同様の部位の断面を拡大して示した断面図である。溝部15は、軸芯O1回りに120度の等角度間隔で形成されている。また、図8の(2)図は、第3の変形例のカテーテルにおいて、図2および図4の矢視B−B線に沿う断面と同様の部位の断面を拡大して示した断面図である。接続管5''は、本考案でいう「本体部」を構成すると共に本考案でいう「本体部の連結部分」も構成する。また、留置部材7'は、本考案でいう「留置部」を構成する。
前記切欠孔21は、軸芯O2回りに120度の等角度間隔で形成されている。これにより、留置部材7'の端面と接続管5''の端面との接合面において、留置部材7'の3箇の出入口部15bと接続管5''の3個の切欠孔21とがそれぞれ完全に一致すると共に、留置部材7'の3個の周面部13と接続管5''の3個の周面部23とがそれぞれ完全に一致している。
この第3の変形例のカテーテルによっても、上述した本考案の実施の形態等と同様の作用・効果を奏することができるのは言うまでもない。
(第4の変形例)
上述した実施の形態および第1ないし第3の変形例における接続管5,5',5''の切欠孔21の幅寸法W2は、該切欠孔21の長手方向全域に亘って略一定に形成されている例を示したが、これに替えて、切欠孔21の幅寸法を該切欠孔21の長手方向で変化させるようにしてもよい。図9ないし図11に示す第4の変形例のカテーテル1'は、上述した実施の形態のカテーテル1における接続管5の切欠孔21の幅寸法を該切欠孔21の長手方向で変化させたものである。該カテーテル1'の接続管5'''の切欠孔21は、接続管5'''の端面17側において留置部材7の各溝部15にそれぞれ連続して形成された幅狭部分21aと、該幅狭部分21aにそれぞれ連続して形成された略円形の幅広部分21bとを備えている。幅狭部分21aの幅寸法は、留置部材7の溝部15の幅寸法W1と略同一の幅寸法W2に形成され、幅広部分21bの最大幅寸法は、幅寸法W2より大きなW3に形成されている。なお、幅広部分21bの形状は、円形以外に、接続管5'''の軸芯O2に沿う方向に長い長円形状に形成してもよい。
このようなカテーテル1'を使用して透析を行えば、接続管5'''の切欠孔21が幅広部分21bを備えているので、腹腔F内に留置された留置部材7と接続管5'''とに亘る流通経路を透析液が流れるときの流路は、上述した実施の形態および第1ないし第3の変形例に係る流路より十分な流路面積が確保される。この結果、留置部材7と接続管5'''とに亘る流通経路が、腹腔F内に存在する膜状の大網や血液中に存在するフィブリンの凝集により被覆されたり閉塞される虞が一層低減される。
なお、この第4の変形例では、接続管5'''の切欠孔21は幅狭部分21aと幅広部分21bとを備えているが、これに替えて、幅狭部分21aを省略し、留置部材7の各溝部15にそれぞれ連続して幅広部分21bを形成するようにしてもよい。そのように構成したとしても、幅広部分21bを備えた切欠孔21により十分な流路面積が確保される。
さらにまた、切欠孔21に幅広部分21bを設ける構成は、上述した実施の形態の接続管5だけでなく、前記第1ないし第3の変形例の接続管5,5',5''にも同様に採用してもよい。
なお、上述した実施の形態および第1ないし第4の変形例は、本考案を説明するための一例であり、本考案は、前記の実施の形態や第1ないし第4の変形例に限定されるものではなく、実用新案登録請求の範囲と明細書との全体から読み取れる考案の要旨または思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更後のカテーテルもまた、本考案の技術的範囲に含まれるものである。
1 カテーテル
1' カテーテル
3 カテーテル本体(本体部)
5 接続管(本体部、本体部の連結部分)
5' 接続管(本体部、本体部の連結部分)
5'' 接続管(本体部、本体部の連結部分)
5''' 接続管(本体部、本体部の連結部分)
7 留置部材(留置部)
7' 留置部材(留置部)
10 カテーテル
15 溝部
17 端面
19 端面
21 切欠孔
29 外管
29a 側孔
35 間隙
100 カテーテル
F 腹腔
O1 軸芯
O2 軸芯

Claims (5)

  1. 腹腔内に留置される棒状の留置部と、この留置部に連結される管状の本体部とを備え、これらの留置部と本体部とが可撓性を有する部材からなる腹膜透析用のカテーテルにおいて、
    前記留置部には、その長手方向全域に亘って延びる溝部が前記留置部の軸芯回りに複数形成され、
    前記留置部に連結される前記本体部の連結部分は、その軸芯と前記留置部の軸芯とが同軸になるように前記留置部に連結され、
    前記本体部の連結部分には、該連結部分の内外を連通する複数の切欠孔が前記留置部の各溝部にそれぞれ連続して穿設されていることを特徴とする腹膜透析用のカテーテル。
  2. 請求項1に記載の腹膜透析用のカテーテルにおいて、
    前記本体部の連結部分の周方向における前記切欠孔の最大幅寸法は、前記留置部の周方向における前記溝部の幅寸法より大きいことを特徴とする腹膜透析用のカテーテル。
  3. 請求項1または請求項2に記載の腹膜透析用のカテーテルにおいて、
    前記本体部は、前記留置部が連結される連結側が複数に分岐され、これらの分岐端に前記留置部がそれぞれ連結され、
    前記分岐された本体部における前記留置部との各連結部分には、該連結部分の軸芯と、該連結部分に連結される前記留置部の軸芯とがそれぞれ同軸になるように前記留置部がそれぞれ連結され、
    前記分岐された本体部における前記留置部との各連結部分には、該連結部分の内外を連通する複数の切欠孔が、該連結部分に連結される前記留置部の各溝部にそれぞれ連続して穿設されていることを特徴とする腹膜透析用のカテーテル。
  4. 請求項1ないし請求項3のうち何れか一つに記載の腹膜透析用のカテーテルにおいて、
    前記留置部は、前記連結部分とは別個の部材で構成され、
    前記留置部の軸芯と直交する方向に形成された前記留置部の端面と、前記連結部分の軸芯と直交する方向に形成された前記連結部分の端面とが接合連結されていることを特徴とする腹膜透析用のカテーテル。
  5. 請求項1ないし請求項4のうち何れか一つに記載の腹膜透析用のカテーテルにおいて、
    前記留置部の外周部と、該留置部に連結される前記本体部の連結部分の外周部とを、一定の間隙を隔てて囲繞する筒状の外管をさらに備え、
    前記外管の外周面には、該外管の内外を連通する複数の側孔が穿設されていることを特徴とする腹膜透析用のカテーテル。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN110575572A (zh) * 2019-09-23 2019-12-17 王冬 一种有效防止吻合口漏的装置

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