JP3208031U - 遠心脱油機 - Google Patents
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Abstract
【課題】分離脱油した後の油カスを容易に回転カゴから取り出すことができるうえ、衛生的にも優れた遠心脱油機を提供する。【解決手段】揚げカスが投入される回転カゴ1と、回転カゴを回転駆動する駆動モーター5と、を備える遠心脱油機Dである。そして、遠心脱油機Dは、駆動モーター5の出力軸に連結される磁石円盤3であって、回転カゴ1の底部に近接するように構成された、磁石円盤3と、回転カゴ1内に配置されて揚げカスを受容するシート状のフィルター8と、を備えている。【選択図】図1
Description
本考案は、スーパーマーケットやコンビニ又は総菜屋あるいは弁当屋等で使用する、揚げ物作業後に排出される揚げカスの遠心脱油機に関するものである。
従来から、スーパーマーケットやコンビニ又は総菜屋あるいは弁当屋等では、揚げ物作業後に排出される揚げカスの遠心脱油装置が使用されている。従来の揚げカス脱油装置の多くは回転カゴを回転させる遠心分離方式をとっているが、回転カゴの駆動方法がプーリーとベルトの組み合わせ、又はモーター直結の場合は、終始一定の回転数のため、揚げカスを回転カゴに投入した際に、偏りが発生すると激しい振動が発生する。
この振動を吸収するために、バネで吊るす、支える、又は電気的に回転速度を調節する等の防振対策がと採られてきた。しかしながら、この防振対策を採用した場合でも、運転開始時から高速で回転するため、振動を吸収しきれずに遠心分離装置が飛び跳ねる様な事態が生ずる可能性がある。さらに、回転カゴの内容物が均一な配置になるまでは、回転カゴが筐体にぶつかり、大きな打撃音が発生する、様々な防振対策での部品点数の増加に伴ってコストが増加する、故障率が上昇する、といった問題があった。
このような問題を解決するため、例えば特許文献1の揚げカス脱油装置では、回転カゴを回転させる手段として、モーター軸に磁石円盤を配置し、回転カゴ底部を磁石円盤に接触させることにより、モーター軸の回転を回転カゴの回転に伝えるものである。このような構成によれば、起動時にモーター軸が高速回転しても、回転カゴは内容物の重量に合わせて、又は均一な配置になるまでは、ゆっくり滑りながら回転し、安定した時点でモーターの回転速度と同期させることができるうえ、装置の構成も簡素化することができる。
しかしながら、上述した特許文献1の揚げカス脱油装置では、回転カゴ内に油カスを直接投入して分離脱油するので、分離脱油した後の油カスを回転カゴから取り出す際に、非常に煩わしいうえに、きれいに取り出すことができなかった。
そこで、本考案は、分離脱油した後の油カスを容易に回転カゴから取り出すことができるうえ、衛生的にも優れた遠心脱油機を提供することを目的としている。
前記目的を達成するために、本考案の遠心脱油機は、揚げカスが投入される回転カゴと、前記回転カゴを回転駆動する駆動モーターと、を備える遠心脱油機であって、前記回転カゴ内に配置されて前記揚げカスを受容するシート状のフィルターを備えている。
このように、本考案の遠心脱油機は、揚げカスが投入される回転カゴと、回転カゴを回転駆動する駆動モーターと、を備える遠心脱油機であって、回転カゴ内に配置されて揚げカスを受容するシート状のフィルターを備えている。このような構成であれば、分離脱油した後の油カスを容易に回転カゴから取り出すことができるうえ、衛生的にも優れた遠心脱油機となる。
以下、本考案の実施の形態について図面を参照して説明する。
(全体構成)
まず、図1を用いて本考案の遠心脱油機Dの全体構成を説明する。本考案の遠心脱油機Dは、図1に示すように、遠心分離用の円筒形のドラムである回転カゴ1と、この回転カゴ1の底板2に近接して配置される磁石円盤3と、磁石円盤3の回転軸と連結器4を介して連結される出力軸を有する駆動モーター5と、回転カゴ1の周囲を覆って飛散した油を受ける油受け容器6と、油受け容器6の底に配置される油抜き口7と、回転カゴ1内に配置されるシート状のフィルター8と、を備えている。
まず、図1を用いて本考案の遠心脱油機Dの全体構成を説明する。本考案の遠心脱油機Dは、図1に示すように、遠心分離用の円筒形のドラムである回転カゴ1と、この回転カゴ1の底板2に近接して配置される磁石円盤3と、磁石円盤3の回転軸と連結器4を介して連結される出力軸を有する駆動モーター5と、回転カゴ1の周囲を覆って飛散した油を受ける油受け容器6と、油受け容器6の底に配置される油抜き口7と、回転カゴ1内に配置されるシート状のフィルター8と、を備えている。
回転カゴ1は、金属製のパンチングメタル又は網などの多孔体を円筒形にして形成されるものである。回転カゴ1の底部である底板2も、金属などの磁性体から構成されており、油が抜けるように多孔体であることが好ましい。したがって、下方に配置される磁石円盤3に接触して、又は、微小距離をおいて配置されることで回転する。
磁石円盤3は、円板形状の磁石であり、中心から下方に回転軸が延設されており、連結器4を介して駆動モーター5の出力軸と連結されている。したがって、磁石円盤3は、駆動モーター5の回転速度で回転する。そして、本実施例の磁石円盤3は、起動時には回転カゴ1の底板2に対して滑りながら回転し、所定時間経過後に回転カゴ1内の揚げカスが安定すると回転カゴ1の底板2と一体になって回転するように磁力を調整されている。
駆動モーター5は、いわゆる電動モーターであり、図示しないスイッチが押されることによって、電気が流されて所定の回転速度で回転するようになっている。本実施例では、起動時に駆動モーター5の出力軸が高速回転しても回転カゴ1は内容物の重量に合わせて、又は均一な配置になるまでは、ゆっくり滑りながら回転する。その後、回転カゴ1は、略均一な配置になった時点で、駆動モーター5の回転速度と同期して回転する。なお、駆動モーター5の上方には、磁石円盤3が連結配置されているため、駆動モーター5の出力軸を油が伝わって浸入してくることはない。
なお、図示しないが、油を含んだ揚げカスは、回転カゴ1の上部からシート状のフィルター8内に投入される。投入された揚げカスは、回転カゴ1内のシート状のフィルター8内に貯留され、駆動モーター5の回転力によって遠心分離されて、温度の下がった揚げカスと、再利用可能な油とに分けられる。したがって、分離後は、揚げカスはシート状のフィルター8内に残り、油は油抜き口7から外部に出て専用の容器内に溜まる。その後、シート状のフィルター8を回転カゴ1の上部から取り出して「燃えるゴミ」等として廃棄する。
(シート状のフィルターの構成)
そして、本実施例のシート状のフィルター8は、図2(a)、(b)に示すように、円形の紙又は不織布によって形成される。ただし、シート状のフィルター8は、円形のものに限定されるものではなく、例えば、四角形であってもよいし、三角形や六角形など、どのような形状であってもよい。加えて、特に図示しないが、シート状のフィルター8は、2枚の紙又は不織布を重ね合わせて二重に構成することもできる。
そして、本実施例のシート状のフィルター8は、図2(a)、(b)に示すように、円形の紙又は不織布によって形成される。ただし、シート状のフィルター8は、円形のものに限定されるものではなく、例えば、四角形であってもよいし、三角形や六角形など、どのような形状であってもよい。加えて、特に図示しないが、シート状のフィルター8は、2枚の紙又は不織布を重ね合わせて二重に構成することもできる。
このシート状のフィルター8は、通水性と通油性を兼ね備えており、油や水などの液体は通すが、油カスなどの固体は通さないようになっている。そして、シート状のフィルター8には、少なくとも1本以上の折込線(折曲線)81、82が設けられ、折込線81、82で折り込まれた状態で回転カゴ1内に配置される。
そして、本実施例のシート状のフィルター8には、図2(a)に示すように、略中央部に円形の折込線81が設けられるとともに、この略中央部を除いて略中央部から放射状に複数の折込線82が設けられている。したがって、回転カゴ1内に収容された状態では、図2(b)に示すように、全体として円柱容器状又は円錐台容器状に構成される。具体的には、シート状のフィルター8は、折込線81で区切られた底面83と、複数の折込線82、・・・で立ち上げられた側面84と、を備えるようになる。底面83の面積は、回転カゴ1の底面積と略同一である。なお、後述するように底面83は設けなくてもよい。
他にも、例えば、図3(a)、(b)に示すように、シート状のフィルター8Aは、四角形の紙又は不織布の略中央に2つ折りするための折込線85を設けて、単に2つに折り曲げるようにして構成することもできる。なお、この場合でも、シート状のフィルター8Aは、円形などの他の形状であってもよい。さらに、折込線85は、4つ折りするようにもう1本設けてもよい。加えて、シート状のフィルター8Aは、2枚の紙又は不織布を重ね合わせて二重に構成することもできる。
さらに、例えば、図4(a)、(b)に示すように、フィルター8Bは、あらかじめ立体の容器状に成形しておくことも可能である。具体的には、例えば、円柱の軸線方向の断面がU字状(先端が半球状の丸みを帯びている円柱)の型90を用いて、その丸みの方向からシートを、水で濡らしながら被せて成形することができる。あるいは、上述した型90(雄型)と一回り大きい型(雌型、不図示)とを準備し、これらの隙間にフィルター8Bの原料を流し込んで、脱型して立体的に成形することもできる。
(作用)
次に、本実施例の遠心脱油機Dの作用・効果を列挙して説明する。
次に、本実施例の遠心脱油機Dの作用・効果を列挙して説明する。
(1)上述してきたように、本実施例の遠心脱油機Dは、揚げカスが投入される回転カゴ1と、回転カゴ1を回転駆動する駆動モーター5と、を備える遠心脱油機Dである。そして、遠心脱油機Dは、回転カゴ1内に配置されて揚げカスを受容するシート状のフィルター8(8A、8B)を備えている。このような構成であるため、分離脱油した後の油カスを容易に回転カゴ1から取り出すことができるうえ、衛生的にも優れた遠心脱油機Dとなる。
(2)また、シート状のフィルター8(8A)は、通水性と通油性とを兼ね備えている。このような構成によれば、油カスに含まれる油を遠心分離できるうえ、水も遠心分離によって取り除くことができる。
(3)さらに、シート状のフィルター8(8A)には、少なくとも1本以上の折込線81(82、85)が設けられ、折込線81(82、85)で折り込まれた状態で回転カゴ1内に配置されることで、シート状のフィルター8(8A)を簡単な構成にしてコストを抑制できるうえに、回転カゴ1内へのセット作業も容易になる。
(4)また、シート状のフィルター8には、略中央部を除いて、略中央部から放射状に複数の折込線82が設けられることで、コストを抑制しつつも、シート状のフィルター8を円柱容器状(円錐台容器状)に構成できるため、回転カゴ1の形状に合わせてぴったりと収まるようになる。このため、シート状のフィルター8が回転カゴ1内でずれるおそれも小さくなる。
(5)また、シート状のフィルター8(8A)は、さらに別のシート状のフィルター8(8A)を備えて、二重に構成される。このような構成によれば、シート状のフィルター8(8A)の一方が破れても、他方によって油カスを捕捉できる。
(6)さらに、フィルター8Bは、あらかじめ立体の容器状に成型しておくことで、フィルター8Bを簡単な構成にしてコストを抑制できるうえに、正確な立体形状を形成することができるため、回転カゴ1内でフィルター8Bがずれることを防止できる。さらに、回転カゴ1内へのセット作業や回転カゴ1からの取り出し作業が容易になる。
以上、図面を参照して、本考案の実施例を詳述してきたが、具体的な構成は、この実施例に限らず、本考案の要旨を逸脱しない程度の設計的変更は、本考案に含まれる。
D:遠心脱油機
1:回転カゴ; 2:底板; 3:磁石円盤; 4:連結器;
5:モーター; 6:油受け容器; 7:油抜き口; 8(8A、8B):(シート状の)フィルター
1:回転カゴ; 2:底板; 3:磁石円盤; 4:連結器;
5:モーター; 6:油受け容器; 7:油抜き口; 8(8A、8B):(シート状の)フィルター
Claims (5)
- 揚げカスが投入される回転カゴと、前記回転カゴを回転駆動する駆動モーターと、を備える遠心脱油機であって、
前記回転カゴ内に配置されて前記揚げカスを受容するシート状のフィルターを備えることを特徴とする、遠心脱油機。 - 前記シート状のフィルターは、通水性と通油性とを兼ね備えることを特徴とする、請求項1に記載された遠心脱油機。
- 前記シート状のフィルターには、少なくとも1本以上の折込線が設けられ、前記折込線で折り込まれた状態で前記回転カゴ内に配置されることを特徴とする、請求項1又は請求項2に記載された遠心脱油機。
- 前記シート状のフィルターには、略中央部を除いて、略中央部から放射状に複数の前記折込線が設けられることを特徴とする、請求項3に記載された遠心脱油機。
- 前記シート状のフィルターは、さらに別のシート状のフィルターを備えて、二重に構成されることを特徴とする、請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載された遠心脱油機。
Priority Applications (1)
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JP2016004846U JP3208031U (ja) | 2016-10-06 | 2016-10-06 | 遠心脱油機 |
Applications Claiming Priority (1)
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Publications (1)
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