JP3207396B2 - 強誘電性液晶電気光学装置 - Google Patents

強誘電性液晶電気光学装置

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JP3207396B2
JP3207396B2 JP729499A JP729499A JP3207396B2 JP 3207396 B2 JP3207396 B2 JP 3207396B2 JP 729499 A JP729499 A JP 729499A JP 729499 A JP729499 A JP 729499A JP 3207396 B2 JP3207396 B2 JP 3207396B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は強誘電性液晶を使用
した、液晶表示素子や液晶光シャッターアレー等の液晶
電気光学装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】強誘電性液晶を用いた液晶電気光学装置
はクラークらの米国特許第4367924号公報でメモ
リー性を有すること、高速応答が可能なこと、マルチプ
レックス特性が良好なこと等が報告されて以来、精力的
に研究がなされている。その結果、現在では強誘電性液
晶のスメクチック層構造にはブックシェルフ型とシェブ
ロン型の二種類あること、層構造とメモリー性、応答特
性等の特性との間に密接な関係のあることが知られてい
る。
【0003】スメクチック層の構造について第10図お
よび第11図(a)を用いて説明する。第10図に示し
たブックシェルフ型の層101は本棚のような形状をし
ており、電極や配向膜等の設けられた基板3に対して、
図のように形成される。このとき層平面に対して、垂直
な方向にある層法線L10は基板3に対して水平(0
゜)になっている。一方、第11図(a)に示すシェブ
ロン型の層111はブックシェルフ型の層を折り曲げた
「く」の字のような形状をしており、電極や配向膜等の
設けられている基板3に対して、図のように形成され
る。この層のX線回折ピークは通常第11図(b)のよ
うなもので、この図から層法線L11、L12と基板3
とのなす角度γが±20〜25゜になっていることがわ
かる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来メモリー性を向上
させるためには、ブックシェルフ型の層構造をとること
が望ましいと考えられていた。しかし、実際に液晶電気
光学装置を作製する場合、ブックシェルフ型の層を形成
するのは非常に困難で、シェブロン型の層(層法線と基
板とのなす角度γが±20〜25゜の層)が形成されて
しまい、メモリー性を向上させることが難しかった。ま
た、完全なブックシェルフ構造の層が形成された場合に
は、エネルギー的に許容される層内の分子配向状態は2
ケ所に固定されてしまうため、応答特性を改善するのは
困難であった。さらに、液晶表示素子の場合に画面のや
きつきを防ぐため、自発分極が10〜20nC/cm2
以下の液晶材料を使用しなげればならず、応答特性の向
上には限界があった。
【0005】このため特開平2−157726号公報や
特開平2−6925号公報等でマルチドメインの液晶電
気光学装置が提案された。これらの技術は、メモリー性
の向上を目指したもので、初期配向で形成されたシェブ
ロン型の層構造に、電界や磁界などの外場を印加し、そ
の後長時間かけてゆっくりと冷却して、できるだけブッ
クシェルフ構造に近い層に変形させ、マルチドメインを
作製するものである。
【0006】このようにして作製されたスメクチック層
は、第11図(c)に示されるようなX線回折ピークを
示し、明確なシェブロン型でもブックシェルフ型でもな
い層構造になっていることがわかる。しかし、こうして
形成された層構造はいったん外場を遮断すると層構造が
くずれて使用不可能な状態になってしまうか、元のシェ
ブロン構造に変化してしまう。そのため使用可能な液晶
電気光学装置が作製できたとしても、駆動時におげる最
大コントラストの位置と、電圧遮断時における最大コン
トラストの位置が一致せず、視認品位を低下させてい
た。また、このような層構造の液晶電気光学装置の場
合、常温でストレスがかかると液晶の層構造が破壊され
易いという課題があった。破壊された層構造を元の状態
に戻すためには、スメクチックC相以上の温度に加熱し
てから、均一な温度プロフィールを与えて降温させなけ
ればならず、層構造の修復は困難なものであった。さら
に層構造の長期の安定性も満足のいくものではなかっ
た。
【0007】そこで本発明の目的は、作製の容易なシェ
ブロン型のスメクチック層を使用し、メモリー性、駆動
特性に優れた液晶電気光学装置を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の強誘電性液晶電
気光学装置はシェブロン界面を有するスメクチック層を
有する強誘電性液晶を使用する。そして、従来の技術で
はこのスメクチック層の層法線と基板とのなす角が±2
0〜25゜であるところを、本発明ではこれらスメクチ
ック層を以下の構造に変形配置させる。
【0009】強誘電性液晶におけるスメクチック層が、
シェブロン界面の上側部分のスメクチック層と下側部分
のスメクチック層とが、シェブロン界面を対称面として
面対称の位置から、上側部分のスメクチック層はある一
定の方向に、下側部分のスメクチック層は他方な方向に
シェブロン界面を中心に屈折変形したスメクチック層構
造とする。
【0010】あるいは、シェブロン界面に垂直な軸を中
心にスメクチック層全体を回転変形させたスメクチック
層構造とする。
【0011】あるいは、シェブロン界面の上側部分のス
メクチック層と下側部分のスメクチック層とが、シェブ
ロン界面を対称面として面対称の位置から、上側部分の
スメクチック層はある一定の方向に、下側部分のスメク
チック層は上側部分のスメクチック層が変形した方向と
180゜逆方向に、シェブロン界面を中心にねじれ変形
したスメクチック層構造とする。
【0012】また一つのスメクチック層に着目した際
に、スメクチック層がシェブロン界面方向と垂直に断層
しており、かつこの断層面でスメクチック層がシェブロ
ン界面方向にずれた構造とする。またこのずれたスメク
チック層が、前述しした屈折変形、回転変形、ねじれ変
形していてもよい。
【0013】または、一つのスメクチック層がシェブロ
ン界面方向に沿って湾曲した構造を有していてもよく、
さらにこの湾曲したスメクチック層が、前述しした屈折
変形、回転変形、ねじれ変形していてもよい。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明の強誘電性液晶電気光学装
置は基板および配向処理方向に対して、特定角度を有す
るシェブロン型のスメクチック層を使用するものであ
る。その層構造について第1図を用いて説明する。シェ
ブロン型のスメクチック層1は、電極や配向膜の形成さ
れた基板3に対して第1図(a)のように形成される。
このときシェブロン界面5を境として、上側部分の層が
接している基板L3と上側部分の層法線L1とのなす角
度α1は0゜を除く±10゜以内であり、同様に下側部
分の層が接している基板L4と下側部分の層法線L2と
のなす角度α2は0゜を除く±10゜以内である。
【0015】スメクチック層の層法線と配向処理方向と
のなす角度について第1図(b)を用いて説明する。こ
の図は第1図(a)のスメクチック層1を一つだけ取り
出したもので、斜線を施した部分が配向膜と接している
部分である。シェブロン界面5を境として上側部分の層
が接している配向膜の配向処理方向L5と上側部分の層
法線L1とのなす角度β1は0゜を除く±10゜以内で
ある。同様に、下側部分の層が接している配向膜の配向
処理方向L6と、下側部分の層法線L2とのなす角度β
2は0゜を除く±10゜以内である。ただし、本発明に
おいてシェブロン界面を境として上側部分あるいは下側
部分の層がそれぞれ接している方の配向膜の配向処理方
向と層法線とのなす角度が0゜を除く±10゜以内であ
ればよく、層法線L1と配向処理方向L6、層法線L2
と配向処理方向L5とのなす角度は何度であってもよ
い。
【0016】また、第1図(b)では上下基板とも配向
処理方向の同じパラ配向の例を示したが、アンチパラ配
向でも、それ以外の配向でもよい。スメクチック層の層
法線L1、L2と基板L3、L4とのなす角度α1、α
2が0゜を除く±10゜以内であり、かつスメクチック
層の層法線L1、L2と配向膜の配向処理方向L5、L
6とのなす角度β1、β2が0゜を除く±10゜以内で
あるとき、良好なメモリー性が得られる。この理由につ
いて、第2図を用いて説明する。第2図は液品電気光学
装置の光透過率の変化率と角度α1、α2、β1、β2
との関係を表すものである。
【0017】ここで光透過率の変化率とは、ある時刻t
1での液晶電気光学装置の光透過率をI1 とし、t1か
ら一定時間が経過してからの光透過率をI2 としたとき
に、(I2 −I1 )/I1 ・100で表されるものであ
る。光透過率の変化率はメモリー性を意味し、その値が
小さいほどメモリー性が良好なことを表している。通
常、光透過率の変化率が5%以下であれば、十分に実用
可能である。図から明らかなように角度α1、α2、β
1、β2が±10゜以内のとき、変化率は5%以下とな
り、良好なメモリー性が得られることがわかる。なお、
配向当初に形成されるシェブロン型のスメクチック層
(層法線と基板、層法線と配向処理方向とのなす角が±
20〜25゜)の場合には、図から明らかなように変化
率が50%以上になってしまい、液晶電気光学装置とし
て使用することは不可能である。
【0018】本発明の強誘電性液晶電気光学装置のスメ
クチック層をX線回折で解析すると、第3図のようなビ
ークが得られる。この図から明らかなようにスメクチッ
ク層はシェブロン型の形状であり、層法線L1、L2と
基板L3、L4、および層法線L1、L2と配向処理方
向L5、L6となす角度α1、α2、β1、β2が0゜
を除く±10゜以内であることがわかる。
【0019】
【実施例】以下実施例を基に本発明の液晶電気光学装置
について説明する。第4図は本発明の液晶電気光学装置
の断面図である。本発明の液品電気光学装置を作製する
には、まず第4図のように電極7、配向膜9の形成され
た二枚の基板3間に強誘電性液晶13を挟持した構造の
ものを作製する。強誘電性液晶13はどのようなもので
も使用可能であるが、好ましくは自発分極40〜80n
C/cm2 のものがよい。また、液晶電気光学装置には
必要に応じてスペーサー11を設けてもよい。この時点
で作製されたスメクチック層はシェブロン型のもので、
基板3や配向膜9の配向処理方向と層法線とのなす角度
は±20〜25゜ぐらいになっている。次に室温から強
誘電性液晶13のスメクチックA相転移温度以下、好ま
しくは室温からスメクチックA相転移温よりも1O℃低
い温度範囲内で、電圧を三段階に分けて印加する。
【0020】まず第一段階では、初期配向における分子
の反転しきい値電圧に等しい電圧を50〜200Hzの
矩形波で10〜20秒印加する。次に第二段階では、反
転しきい値電圧の約2倍の電圧で、周波数40〜80H
zの矩形波をほとんどの層が再配列するのに要する時間
約10〜50秒ほど印加する。最後に第三段階では反転
しきい値電圧の約2倍の電圧で周波数20〜40Hzの
矩形波を、約10〜50秒ほど印加する。このようにし
て作製された強誘電性液晶電気光学装置はシェブロン型
のスメクチック層を有し、スメクチック層の層法線と基
板3とのなす角度が0゜を除く±10゜以内であり、か
つスメクチック層の層法線と配向膜9の配向処理方向と
のなす角度が0゜を除く±10゜以内になる。また、こ
のスメクチック層のX線回折は第3図のようなピークが
得られる。
【0021】次に本発明の強誘電性液晶電気光学装置の
メモリー性について、第5図を用いて説明する。第5図
の上側のパルス波形は強誘電性液晶電気光学装置に印加
する電圧のパルス波形を表し、下側の線は印加電圧の変
化に伴う光透過率の変化を表している。
【0022】まず液晶電気光学装置にリセットパルス5
1を印加した後に黒書き込みのパルス52を印加すると
光透過率は0に近い値になり、黒を表示する。その後、
黒の状態が保持され、光透過率は0に近い状態で、わず
かに変化する。このときの光透過率の変化率は黒書き込
み当初の5%以内であり、この変化を視認することは不
可能である。次に半選択パルス53、54を印加する
と、光透過率は一度変化するがすぐに元の状態に戻り、
表示は元の黒の状態が保持される。その後リセットパル
ス55を印加した後に、白書き込みのパルス56を印加
すると、光透過率が最大になり、白を表示する。その後
白の状態が保持され、光透過率は最大値に近い値でわず
かに変化する。このときの光透過率の変化率は白書書き
込み当初の5%以内であり、この変化を視認することは
不可能である。次に半選択パルス57、58を印加する
と、光透過率は一度変化するがすぐに元の状態に戻り、
表示は白の状態が保持される。
【0023】このように、本発明の強誘電性液晶電気光
学装置は、書き込み状態が安定に保持され、非常にメモ
リー性に優れたものである。さらに半選択パルス印加の
前後で表示状態が安定に保持され、特に半選択パルス印
加後、速やかに元の状態に戻ることができ、メモリー性
に優れたものである。
【0024】さらに第6図を用いて、本発明の強誘電性
液晶電気光学装置の駆動特性について説明する。線61
は黒書き込み(表示状態が白から黒に、あるいは光透過
率が最大から最小に変化する。)のときの、光透過率と
印加電圧の関係を表したものであり、線62は自書き込
み(表示状態が黒から白に、あるいは光透過率が最小か
ら最大に変化する。)のときの、光透過率と印加電圧の
関係を表したものである。第6図に示されるように線6
1と線62はほぼ対称な形になっている。このことは本
発明の強誘電性液晶電気光学装置では、黒書き込みと白
書き込みを同じくらいの電圧で行うことが可能なこと、
つまり駆動が容易であることを表している。
【0025】第6図において、白書き込み(線62)を
例にとりしきい値特性を説明する。光透過率の最小値を
0、最大値を100とする。このとき光透過率を0から
全体の10%増加させるのに要する電圧をV10、また
光透過率を0から全体の90%増加させるのに要する電
圧をV90とする。しきい値特性を表すV10とV90
との比は、第6図から明らかなように非常に小さい値と
なり、本発明の強誘電性液晶電気光学装置は急峻なしき
い値特性を有することがわかる。また、黒書き込みの場
合(線61)についても、急峻なしきい値特性を有する
ことがわかる。
【0026】また本発明の液晶電気光学装置は安定なシ
ェブロン型のスメクチック層を使用しているので、層の
構造が安定に保持され、電圧印加時、遮断時における最
大コントラスト位置が同じで、良好なコントラストが得
られる。
【0027】次に本発明で使用可能なシェブロン型のス
メクチック層の形状について説明する。第7図(a)に
おいて、一点鎖線で表される層70は、その層法線と基
板とのなす角度が0゜を除く±10゜以内であり、層法
線と配向膜の配向処理方向とのなす角度が0゜を除く±
10゜以内である。この層70は基板や配向処理方向と
のなす角度以外の点では一般に知られているシェブロン
型のスメクチック層で、シェブロン界面5を境に上下対
称の形になっている。図中矢印の点線は配向処理方向を
表している。
【0028】本発明のスメクチック層の構造としては、
層70が屈折、回転、ねじれ変形したようなものがあ
り、その例を第7図(a)(b)(c)にそれぞれ示
す。第7図(a)実線で表される層71は、層70が
屈折変形したような構造を表したもので、シェブロン界
面5を境に層70の上側の部分が矢印A方向に、層70
の下側の部分が矢印B方向にそれぞれ異なる角度で屈折
した構造になっている。
【0029】第7図(b)で実線で表される層73は、
一点鎖線で表される層70が回転変形したようなもの
で、シェブロン界面に対して垂直な方向にある軸を中心
に、層70を矢印C方向に回転させた構造になってい
る。また、第7図(c)において実線で表される層75
は、一点鎖線で表される層70がねじれ変形したような
構造を表したもので、シェブロン界面5を境に層70の
上側の部分が矢印D方向に、下側の部分が矢印E方向
に、それぞれ異なる方向にねじれた構造になっている。
【0030】このように本発明の液品電気光学装置にお
いて、使用可能なシェブロン型のスメクチック層として
は、第7図(a)(b)(c)の層71、73、75が
挙げられる。さらに屈折、回転、ねじれ変形をそれぞれ
組み合わせたような層構造のもの、たとえば第7図
(d)の層77のようなものが挙げられる。
【0031】また第8図に本発明のその他のスメクチッ
ク層の構造を示す。第8図(a)、(b)はいずれもシ
ェブロン界面5を境界とし、一つのスメクチック層の一
部分を表している。本発明において第8図(a)に示さ
れるように一つのスメクチック層がずれているような構
造や、第8図(b)に示されるように一つのスメクチッ
ク層が湾曲しているような構造のものも使用できる。
【0032】以上のように、本発明ではさまざまな変形
構造のシェブロン型のスメクチック層が使用可能である
が、好ましくは、各スメクチック層の層法線と基板との
なす角度が0゜を除く±10゜以内であり、かつ層法線
と配向膜の配向処理方向とのなす角度が0゜を除く±1
0゜以内であるのがよい。
【0033】本発明の強誘電性液晶電気光学装置の強誘
電液晶には、第9図(a)に示すようにスメクチック層
が連続して並んでいる部分、たとえば層21が並んでい
る部分の他に、層21が単独で存在する部分や「く」の
字を逆さまにしたような形の層23が形成され、欠陥2
2、24、26が発生する。しかし、本発明の場合欠陥
がどのような形状であってもメモリー性の向上に支障は
ない。
【0034】ここでスメクチック層21、23の上側お
よび下側の部分は配向膜9に接している。また、第9図
(a)において線分AAはスメクチック層のシェブロン
界面を表している。シェブロン界面は層の中央部分にの
み形成されるのではなく、第9図(b)の線分BBで表
されるような位置にも形成される。さらに、シェブロン
界面の位置、シェブロン型のスメクチック層の構造、お
よび欠陥の形状についてはさまざまなものがあり、その
一例を第9図(c)(d)(e)(f)に示す。本発明
では第9図(a)(b)(c)(d)(e)(f)に例
示されるような状態のものを使用することができる。
【0035】
【発明の効果】本発明の強誘電性液晶電気光学装置はシ
ェブロン型のスメクチック層を使用するものであるが、
層構造を特定の位置に配置させることにより、良好なメ
モリー性を有する。また、シェブロン型のスメクチック
層を使用しているので、作製が容易で、製造後も層の安
定性に優れている。また好ましくは、その層法線と基
板、層法線と配向膜の配向処理方向とのなす角度を0゜
を除く±10゜以内とすることにより、さらに、駆動特
性、しきい値特性、コントラスト特性にも優れる特性を
示す。また理由は明確ではないが、本発明の液晶電気光
学装置は比較的自発分極の高い液晶材料を使用すること
ができるので高速応答が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明で使用するスメクチック層の構造を表す
図である。
【図2】本発明のスメクチック層の角度とメモリー性の
関係を表す図である。
【図3】本発明におけるスメクチック層のX線回折を表
す図である。
【図4】本発明の強誘電性液晶電気光学装置の断面図で
ある。
【図5】本発明の液晶電気光学装置の印加電圧と光透過
率の関係を表す図である。
【図6】本発明の液晶電気光学装置の印加電圧と光透過
率の関係を表す図である。
【図7】本発明に使用可能なスメクチック層を表す図で
ある。
【図8】本発明に使用可能なスメクチック層を表す図で
ある。
【図9】本発明に使用可能なスメクチック層を表す図で
ある。
【図10】従来のブックシェルフ型のスメクチック層を
表す図である。
【図11】徒来のシェブロン型のスメクチック層を表す
図である。
【符号の説明】
1 スメクチック層 3 基板 5 シェブロン界面 7 電極 9 配向膜 13 強誘電性液晶 L1、L2 スメクチック層の層法線 α1、α2 スメクチック層の層法線と基板とのなす角 β1、β2 スメクチック層の層法線と配向膜の配向処
理方向とのなす角
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02F 1/1337 G02F 1/137

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 それぞれ電極および配向膜の形成された
    二枚の基板間に、強誘電性液晶を狭持してなる強誘電性
    液晶電気光学装置であって、前記強誘電性液晶はシェブ
    ロン界面を有するスメクチック層を示し、シェブロン界
    面の上側部分のスメクチック層と下側部分のスメクチッ
    ク層とが、シェブロン界面を対称面として、面対称の位
    置から、上側部分のスメクチック層はある一定の方向
    に、下側部分のスメクチック層は他方の方向に、シェブ
    ロン界面を中心に屈折変形したスメクチック層構造を有
    する強誘電性液晶電気光学装置。
  2. 【請求項2】 それぞれ電極および配向膜の形成された
    二枚の基板間に、強誘電性液晶を狭持してなる強誘電性
    液晶電気光学装置であって、前記強誘電性液晶はシェブ
    ロン界面を有するスメクチック層を示し、シェブロン界
    面の上側部分のスメクチック層と下側部分のスメクチッ
    ク層とが、シェブロン界面を対称面として、面対称の位
    置から、シェブロン界面に垂直な軸を中心に、スメクチ
    ック層全体を回転変形させたスメクチック層構造を有す
    る強誘電性液晶電気光学装置。
  3. 【請求項3】 それぞれ電極および配向膜の形成された
    二枚の基板間に、強誘電性液晶を狭持してなる強誘電性
    液晶電気光学装置であって、前記強誘電性液晶はシェブ
    ロン界面を有するスメクチック層を示し、シェブロン界
    面の上側部分のスメクチック層と下側部分のスメクチッ
    ク層とが、シェブロン界面を対称面として、面対称の位
    置から、上側部分のスメクチック層はある一定の方向
    に、下側部分のスメクチック層は上側部分のスメクチッ
    ク層が変形した方向と180゜逆方向に、シェブロン界
    面を中心にねじれ変形したスメクチック層構造を有する
    強誘電性液晶電気光学装置。
  4. 【請求項4】 シェブロン界面が、二枚の基板から等距
    離ではない位置に設定されている請求項1から3のいず
    れか一項に記載のスメクチック層構造を有する強誘電性
    液晶電気光学装置。
  5. 【請求項5】 それぞれ電極および配向膜の形成された
    二枚の基板間に、強誘電性液晶を狭持してなる強誘電性
    液晶電気光学装置であって、前記強誘電性液晶はシェブ
    ロン界面を有するスメクチック層を示し、一つのスメク
    チック層がシェブロン界面方向と垂直に断層し、かつこ
    の断層面でスメクチック層が、シェブロン界面方向にず
    れたスメクチック層構造を有する強誘電性液晶電気光学
    装置。
  6. 【請求項6】 それぞれ電極および配向膜の形成された
    二枚の基板間に、強誘電性液晶を狭持してなる強誘電性
    液晶電気光学装置であって、前記強誘電性液晶はシェブ
    ロン界面を有するスメクチック層を示し、一つのスメク
    チック層がシェブロン界面方向と垂直に断層し、かつこ
    の断層面でスメクチック層が、シェブロン界面方向にず
    れたスメクチック層構造を有する請求項1から4のいず
    れか一項に記載の強誘電性液晶電気光学装置。
  7. 【請求項7】 それぞれ電極および配向膜の形成された
    二枚の基板間に、強誘電性液晶を狭持してなる強誘電性
    液晶電気光学装置であって、前記強誘電性液晶はシェブ
    ロン界面を有するスメクチック層を示し、一つのスメク
    チック層がシェブロン界面方向に沿って湾曲したスメク
    チック層構造を有する強誘電性液晶電気光学装置。
  8. 【請求項8】 それぞれ電極および配向膜の形成された
    二枚の基板間に、強誘電性液晶を狭持してなる強誘電性
    液晶電気光学装置であって、前記強誘電性液晶はシェブ
    ロン界面を有するスメクチック層を示し、一つのスメク
    チック層がシェブロン界面方向に沿って湾曲したスメク
    チック層構造を有する請求項1から4のいずれか一項に
    記載の強誘電性液晶電気光学装置。
  9. 【請求項9】 シェブロン界面の上側部分あるいは下側
    部分に配置された、どちらか一方のスメクチック層の層
    法線と、そのスメクチック層が接する基板とのなす角度
    を0゜を除く±10゜以内に、かつシェブロン界面の上
    側部分あるいは下側部分に配置された、どちらか一方の
    スメクチック層の層法線をこのスメクチック層が接する
    基板に射影したものと、このスメクチック層が接する配
    向膜の配向処理方向とのなす角度を0゜を除く±10゜
    以内となるように配置されたスメクチック層構造を有す
    る請求項1から8のいずれか一項に記載の強誘電性液晶
    電気光学装置。
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