JP3207142B2 - 植物育成用人工光源装置及び植物育成装置 - Google Patents

植物育成用人工光源装置及び植物育成装置

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JP3207142B2
JP3207142B2 JP29163697A JP29163697A JP3207142B2 JP 3207142 B2 JP3207142 B2 JP 3207142B2 JP 29163697 A JP29163697 A JP 29163697A JP 29163697 A JP29163697 A JP 29163697A JP 3207142 B2 JP3207142 B2 JP 3207142B2
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metal halide
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plant
halide lamp
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謙治 中村
二郎 本多
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タバイエスペック株式会社
日本電池株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、植物育成用に用い
られる人工光源装置及びこれを用いた植物育成装置に関
し、植物の育種や培養、農薬試験、栽培試験等を天候に
左右されることなく人工光源下で温度、湿度、炭酸ガス
濃度等を制御しながら行うことができる植物育成装置に
利用される。
【0002】
【従来の技術】植物の育成試験や品質改良、バイオテク
ノロジーによる植物組織培養、農薬試験や各種栽培試験
などに使用される植物育成装置としては、ファイトトロ
ンやグロースチャンバーと呼ばれる装置が試験研究機関
等で使用されている。この装置では、蛍光灯や水銀ラン
プ、高圧ナトリウムランプ、メタルハライドランプ等の
HIDランプの人工光源を太陽光に代わるものとして用
い、閉鎖された函体内の温度、湿度、炭酸ガス等の環境
をコントロールしている。
【0003】このような人工光源用のランプは、それぞ
れ特徴があり、光量、光質などに対応するランプの出力
(光束)、分光分布などがそれぞれ異なっている。これ
らの違いは、栽培すべき植物が正常に育成するかどう
か、又花や実を付けるかどうかなどに大きく影響する。
【0004】自然環境に近い光の再現としては、例えば
メロン等の農産物を対象にすれば、その光補償点といわ
れている10万ルクス程度の照度の再現が望まれる。こ
の場合、ランプ1灯当たりの出力を大きくしたりランプ
の灯数を増やすことにより、理論上ではそのような照度
を与える光量の実現が可能である。しかし、ランプを設
置できる空間は限られているためその数には限度があ
り、またランプの出力を大きくするにも限度がある。そ
して、単にランプ数や出力を大きくするだけでは、ラン
プからの輻写熱を栽培に影響のないように制限したり、
植物育成に適した光の分布を再現することが難しく、実
用的で装置にならない。
【0005】一方、光の質は、ランプそのものの特徴や
性質に起因するものであり、それぞれのランプは特有の
分光分布を持つ。この場合、光量さえ得られればよい苗
の生産や、花や実を付けない葉菜類の栽培など、簡単な
光合成や光形態を利用するような栽培試験であれば、出
力当たりの光束が多く、寿命も長い高圧ナトリウムラン
プが適当であり、又、光からの輻射熱を嫌う植物であれ
ば、蛍光灯などを使用することができる。しかし、これ
らのランプでは、太陽光に近い分光を再現することが困
難であり、太陽光に近い光環境下で花や実を付けるまで
の栽培試験をするための光源としては適切でない。
【0006】太陽光に近い分光分布特性を得るには、メ
タルハライドランプがより適している。ところが、メタ
ルハライドランプの寿命は高圧ナトリウムランプの寿命
の半分程度であり、出力当たりの光束も少なく、光の質
を安定させたままで調光することが難しい。
【0007】以上のような諸条件から、従来の植物育成
装置は、5万ルクス程度の照度を得られるにものに止ま
る。又、従来のランプでは通常その点灯台数を制御する
ことにより光量を制御していると共に、ランプの寿命に
伴う光束の減衰に対処できるようになっていなかった。
その結果、従来の植物育成装置では、植物の生育過程の
全体を通して自然光に近い光環境を実現し且つ維持する
ことができず、正確な植物栽培試験が困難であるという
問題があった。
【0008】なお、最大照度3万ルクス程度までプログ
ラムタイマーで照度を変化させるようにした植物栽培装
置が提案されている(特開平3−251118号公報参
照)。しかし、この装置では、ランプ光束の経時的な減
衰による照度低下を防止することができない。
【0009】一方、従来の植物栽培装置は、一定の大き
さに設計され且つ製造された装置になっていて、栽培試
験の内容変更等から装置の大きさを変更する必要が生じ
ても、これに対応することができなかった。そのため、
種々の目的の植物栽培試験への対応性が不十分であると
いう問題もあった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は従来技術に於
ける上記問題を解決し、自然環境下に近い光環境で精度
の高い植物育成試験ができると共に、大きさの変更に容
易に対応でき使用上の便利性の向上された植物育成装置
を提供することを課題とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するために、請求項1の発明は、外からの光を遮断する
ように囲われて形成された植物育成室を備えた植物育成
装置で植物育成用に用いられる人工光源装置において、
メタルハライドランプと、前記植物育成のための必要照
度が得られるように前記メタルハライドランプの発生す
る光エネルギーに対応した光エネルギー対応量を設定で
きる設定手段と、前記光エネルギー対応量を検出する
うに前記植物育成室の中の前記メタルハライドランプで
照らされる位置に設けられた検出手段と、前記検出手段
で検出した光エネルギー対応量が前記設定手段で設定さ
れた光エネルギー対応量になるように制御信号を発信し
て前記メタルハライドランプを制御する制御手段と、を
有することを特徴とする。
【0012】請求項2の発明は、上記に加えて、前記メ
タルハライドランプは断面寸法に対して長さが長い形状
に形成され囲い体で囲われていて、該囲い体は前記断面
の方向の一方側に設けられた光透過部と内部を換気する
送風機とを備えていて、該送風機前記長さ方向の一端
側から外の空気を取り入れて該空気が前記長さ方向に流
れるように前記囲い体の中に設けられている、ことを特
徴とする。
【0013】請求項3の発明は、人工光源装置を用いて
外からの光を遮断するように囲われて形成された植物育
成室内で植物を育成する植物育成装置において、前記人
工光源装置は、前記植物育成室を照らすメタルハライド
ランプと、前記植物育成のための必要照度が得られるよ
うに前記メタルハライドランプの発生する光エネルギー
に対応した光エネルギー対応量を設定できる設定手段
と、前記光エネルギー対応量を検出するように前記植物
育成室の中の前記メタルハライドランプで照らされる位
置に設けられた検出手段と、前記検出手段で検出した光
エネルギー対応量が前記設定手段で設定された光エネル
ギー対応量になるように制御信号を発信して前記メタル
ハライドランプを制御する制御手段と、を有する、こと
を特徴とする。
【0014】請求項4の発明は、上記に加えて、前記植
物育成室は角形に形成されていて、前記メタルハライド
ランプは複数個設けられ、それぞれは、断面寸法に対し
て長さが長い形状に形成され囲い体で囲われていて、該
囲い体は前記断面の方向の一方側に設けられた光透過部
と内部を換気する送風機とを備えていて、該送風機
記長さ方向の一端側から外の空気を取り入れて該空気が
前記長さ方向に流れるように前記囲い体の中に設けられ
ていて、前記それぞれの囲い体は、前記光透過部が前記
植物育成室の内部側に向くと共に前記長さ方向が前記角
形の植物育成室の天井において一方側から他方側の方向
になるように並設されている、ことを特徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】図1は本発明を適用した人工光源
装置の制御部分の一例を示す。人工光源装置1は、例え
ばメロン等の農産物の育成用に用いられる装置であり、
メタルハライドランプ(以下単に「ランプ」ともいう
)11、その発生する光エネルギーに対応した光エネ
ルギー対応量を設定できる設定手段として光量を設定で
きる光量設定器12、光エネルギー対応量を検出する検
出手段としての照度センサ13、制御手段としての光量
制御器14等を有する。ここで、光エネルギー対応量と
は、ランプ11の出力、光束、光量、光エネルギーを一
定位置で受けてこれに対応した明るさを示す照度等をい
う。符号15は、光量制御器14から発信される制御信
号に対応してランプ11へ制御された電力を供給する安
定器である。なお、図ではメタルハライドランプ11を
1本だけ示しているが、植物育成装置としては図2の4
本の例のように通常複数本設けられる。
【0016】光量設定器12の設定内容は、人工光源装
置を用いて栽培する植物の種類や栽培方法等により、そ
れらに適当なように定められる。本例のものは、図1
(b)に示す如く、昼間の最大照度に対応する光量10
0%から早朝及び夕方の最小照度に対応する光量60%
まで、1日の時間帯によって光量が変わるように自動設
定できる設定器である。なお、上記のような光量設定方
法と共に、又はこれに代えて、実際の植物の栽培・生産
場所となる地域の光条件をコンピューター等に組み入
れ、これに対応した光量を設定する等、他の種々の自動
及び手動設定の方法を採用することができる。
【0017】照度センサ13は、ランプ11で照らされ
る一定位置の照度を検出する。従って、照度センサ13
の検出値は、ランプ11の発生する光量に対応した値に
なる。なお、光エネルギー対応量の検出手段としては、
照度センサに代えて、直接的に光量に相当する量を測定
できる光量子センサやその他のセンサを用いることも可
能である。
【0018】光量制御器14は、照度センサ13の信号
を取り入れ、その検出した照度に対応する光量が、光量
設定器12で設定された光量になるようにランプ11を
制御する。本例のものでは、光量・照度対応部14a及
び信号発生部14bを備えている。光量・照度対応部1
4aは、ランプ11の発生光量と、その結果として示さ
れる照度センサ13の測定照度との対応を、実際の装置
について実験等によって求め、これを数値表や対応曲線
として記憶しておく部分である。信号発生部14bは、
設定した光量と、測定した照度から換算された光量とを
比較し、その差異等に対応した制御出力を発生させる。
なお、光量設定器12に代えて、照度センサ13の測定
位置の照度を直接設定する照度設定器を設定手段とし、
測定照度が設定照度になるように光量制御器14でラン
プ11の発生光量を制御するようにしてもよい。
【0019】以上のような光量制御器14によれば、ラ
ンプ11の発生光量を連続的にフィードバックさせて制
御できるが、植物育成装置の使用方法等によっては、必
ずしもこのような光量の連続的フィードバック制御を必
要としない場合もある。そのときには、通常時には光量
設定器12で設定した設定値に対応した光量の制御出力
を発信し、例えば1日に一度照度センサからの検出照度
を取り入れ、そのときの設定光量と検出照度からの変換
光量とを比較し、これらによって制御出力の補正値を求
め、次の1日の間は、この補正値により、設定値からの
制御信号を補正した補正制御信号を用いるような制御方
法を採用することもできる。
【0020】図2は、上記人工光源装置のランプ部分の
形状及びこれを用いた植物育成装置の構造例を示す。同
図(b)に示す如く、メタルハライドランプ11は、断
面寸法に対して長さが長い形状に形成されていて、囲い
体であるケース16で囲われていて、これによってラン
プユニット11Uとしてユニット化されている。ケース
16は、断面の方向の一方側である下方に設けられた光
透過部16aと、内部を換気する換気手段としてのシロ
ッコ又はダクトファンから成る送風機16b及び排気口
16cとを備えている。送風機16b及び排気口16c
により、空気は矢印で示す如く長さ方向にランプに沿っ
て流れる。ケース16内には、更に前記安定器15及び
光を下方に均一に反射させる反射傘16dが配設されて
いる。
【0021】メタルハライドランプ11は、太陽光に近
い分光特性を持ち、本例では2KWという大容量のもの
である。光透過部16aがガラスや熱線カットガラス等
でできていて、大容量ランプから発生する熱が下方の植
物生育室に侵入するのを防止する仕切りになると共に、
送風機16aによる換気により、その熱が効果的に排出
されるようになっている。
【0022】植物育成装置2は、同図(a)に示す如
く、上記人工光源装置1が角形の植物育成室21を照ら
して植物を育成する装置である。この装置は、ランプユ
ニット11Uを4台備え、それぞれのケース16は、そ
の光透過部16aが下方にあって植物育成室21の内部
側に向くと共に、長さ方向が前記角形の植物育成室の天
井21aにおいて一方側から他方側の幅方向である矢印
X方向に並設されている。天井21aには、図示を省略
しているがランプユニットを載せる適当な桁が設けられ
る。
【0023】植物育成装置2は、全体的な構成として、
構造体となる壁面パネル22、基礎となる台板23、扉
24、台板23上に形成されたダクトスペース25、そ
の上に配置され空気を上方に吹き出すための多孔板2
6、排気口27、植物育成室21に隣接して配設された
空調ユニット28、これに隣接して配設された制御盤2
9、冷凍機の屋外機30、等によって構成されている。
【0024】空調ユニット28内には、図示していない
が、屋外機30から冷媒が供給される冷却用の蒸発器、
加熱器、加湿器、空調された空気を矢印のように室内を
経由して循環させる送風機、炭酸ガス制御用のボンベ装
置、等が配置されている。なお、壁面パネル22、ダク
トスペース25、多孔板26等は、ランプユニット11
Uの1台又は複数台に対応して分離可能な結合構造にな
っていることが望ましい。
【0025】制御盤29には、人工光源装置部分の光量
設定器12や光量制御器14、空調機器の制御部分等が
設けられる。又、前記照度センサ13は、適当な明るさ
の位置に設けられればよいが、本例では壁面パネル22
から少し離れた位置でランプ11から1〜1.2m程度
下の位置に設けられる。なお、必要に応じてセンサ13
を複数個設けてもよい。その場合には、複数の照度セン
サの平均値や中間値等がランプの光量制御に用いられ
る。
【0026】以上のような人工光源装置及び植物育成装
置は次のように使用される。ランプ11が点灯されると
共に、空調ユニット28内の諸機器が運転され、これら
が制御盤29内の制御装置で制御される。その結果、植
物育成室21内には、ランプ11の制御された光が送ら
れると共に、図2に矢印で示すように温湿度の調整され
た空気が循環される。又、換気用の送風機16bが運転
され、ランプのケース16内には外気が取り入れられて
排気口16cから排出され、2KWという大容量のメタ
ルハライドランプ1の発生熱を効果的に放出する。そし
て、ケースの光透過部16aにより、育成室21内に植
物の生育にとって余分となる熱を持ち込むことなく、必
要な光を送る。このような条件下で、多孔板26上に適
当な架台が置かれ、その上にプランター等が配置され、
これに例えばメロン等の植物が植付けられ、光や温湿度
の制御された人工的な環境の下に試験的栽培が行われ
る。
【0027】人工光源装置1は図1に示すように制御さ
れる。1日の任意の時間nにおける植物育成のための必
要照度をEn0 とすると、光量設定器12では、この照
度を得るために予めこれに対応した光量Ln0 が設定さ
れている。そして、メタルハライドランプ11が新しく
植物育成装置に搭載されたときには、初期の性能とし
て、光量制御器14から制御信号Pn0 が発信され、安
定器15からランプ11に制御された電流In0 が流さ
れ、これによってランプ11からLn0 の光量が植物育
成室21内に発射され、照度センサ13がこれに対応し
た照度En0 を検出できるようになっている。そして、
光量制御器14の光量・照度対応部14aでは、En0
に対応するLn0 が発信され、信号発生部14bでは、
このLn0と光量設定器12で設定されたLn0 とが比
較され、両者が同じであるため制御信号Pn0 が維持さ
れ、植物育成室2内は目的とする照度に維持されるよう
になっている。
【0028】このようにして、メタルハライドランプが
新しいときには、制御信号Pn0 、光量Ln0 、照度E
0 が相互の関係を維持しつつほぼ一定値に制御され
る。1日の時間経過に従って必要とする室内の照度も変
化するが、これらの関係は例えば図1(b)に示すよう
に予め定められているので、それに対応して制御信号が
変化することにより、どの時間帯でも目的とする照度を
得ることができる。
【0029】メタルハライドランプをある程度の期間使
用すると、その性能が次第に低下する。このときには、
ランプの光束が減少し、ランプは、使用初期のように、
制御信号Pn0 で光量Ln0 を発射しなくなる。その結
果、必要な照度En0 も得られなくなる。そのときに
は、図1のからのように簡略化した過程で示すよう
な制御が行わる。
【0030】即ち、まずランプ11の光量がLn0 から
Ln1 に低下し()、センサ13がEn0 から低下し
た照度En1 を検出し()、これに対応して光量・照
度対応部14aで変換されたLn1 と光量設定部12で
設定されている光量Ln0 とを比較し、制御信号Pn0
に変えてPn1 を発生させ()、安定器15は電流I
0 に変えてこれよりも大きい電流In1 をランプ11
に送り()、ランプ11は、性能低下による光量低下
を回復して初期と同じ光量Ln0 を発生させ()、セ
ンサでEn0 を検出し()、信号発生部14bでは設
定値と検出値との偏差が修正され、継続して制御信号P
1 を発生させる()。
【0031】以上の光量制御では、1日に1回信号発生
部14bの出力を補正するようにしてもよい。即ち、こ
のようにすれば、設定光量がLn0 で実際の光量及び照
度がLn1 及びEn1 であっても、1日1回の更新時間
になるまでは最初の信号Pn0 が維持され、更新時間に
なると、前記からのような制御が行われ、発生信号
がPn0 からPn1 になって更新される。更新後には、
Pn0 とPn1 との比率が補正値として次の更新まで維
持される。メタルハライドランプの経年変化による光束
の減衰は除々に進行するので、育成される植物によって
は、連続的光量制御に代えて、制御の安定性等の点から
このような更新による信号補正制御を行う方が良い場合
もある。
【0032】以上のような人工光源装置によれば、太陽
光に近い光を発生させるメタルハライドランプを採用
し、朝、昼、夕方といった一日における太陽光の変化に
対応した光量制御を行うことができる。又、この制御で
は、60%〜100%の範囲で光量を制御するので、光
の質も自然光の状態を維持することができる。そして、
照度センサによって植物栽培室の実際の照度を検出する
ので、ランプの寿命範囲であれば、光束が減衰しても、
入力を変化させることにより発生光量及び室内照度を一
定に保つことができる。その結果、栽培試験において継
続的に目的とする照度状態を得ることができ、精度の良
い有用な栽培試験を行うことができる。又、光透過部1
6aを設けてランプユニット11U内と植物生育室21
内とを仕切ると共に、送風機16bによって外気を取り
入れてランプ11に平行流を流し、内部の空気を効率的
に換気しているので、植物生育室21内の温度条件を良
好にすることができる。
【0033】一連の植物生育試験が終わって他の試験を
行うときに、育成室22を拡張又は縮小する必要が生じ
たときには、ランプユニット11Uを追加又は削減する
ことにより、簡単に装置の大きさを変更することができ
る。この場合、壁面パネル22やダクトスペース25の
構造体等が複数枚に分割されていて、相互間が分離可能
に結合されていれば、ランプユニット数に対応してこれ
らの中間部分を追加又は削減することにより、大きさの
変更が一層容易になる。空調ユニット28内の機器は、
通常、容量の余裕の範囲で室内面積の増減に対応可能で
ある。このような構造により、本植物育成装置は、各種
植物の各種試験への対応性が良く、極めて利用上便利で
ある。
【0034】
【発明の効果】以上の如く本発明によれば、請求項1の
発明においては、メタルハライドランプを用いて、その
発生させる光エネルギー対応量の設定手段、検出手段及
び制御手段を設けるので、太陽光に近い人工光の実現が
可能になる。即ち、光エネルギー対応量としてのメタル
ハライドランプの光量を制御できるので、これを60%
程度から100%まで変化させることにより、光の質を
変えることなく、照らされる植物育成室の照度を変化さ
せ、朝、昼、夕方等に対応する人工光を実現することが
できる。その結果、植物育成室における自然条件に近い
植物の栽培試験が可能となる。
【0035】又、メタルハライドランプが使用によって
経時的に性能低下し、これに供給する電力量に対して発
生光量が少なくなったときには、例えば室内の照度を光
エネルギー検出手段で検出し、この照度を維持するよう
に制御手段から制御信号を発信し、供給する電力量を大
きくすることにより、目的とする照度を維持することが
できる。その結果、ランプの寿命範囲内であれば、入力
を変化させることにより、光束の減衰を補ってこれを一
定量に保ち、栽培試験中常に一定の光量を確保した好条
件の栽培試験を行うことができる。
【0036】請求項2の発明においては、上記に加え
て、メタルハライドランプを断面寸法に対して長さが長
い形状に形成し、これに囲い体を設けるので、ランプを
横置きのユニットにすることができる。その結果、ラン
プの有効な発生光量に対して設置スペースを小さくする
ことができる。そして、これを植物育成装置に適用する
ときには、ランプの数の増減が容易になり、装置面積の
増減への対応性がよくなる。
【0037】又、囲い体の内部の空気をランプの長さ方
向に流すように換気手段を設けるので、空気をランプの
長さ方向に沿って円滑に流し、ランプからの発生熱を効
率よく排出することができる。その結果、例えば2KW
程度の極めて大容量のランプの採用が可能になる。な
お、囲い体には断面方向の一方側に光透過部を設けるの
で、ここから植物育成用の光を送ることができる。
【0038】請求項3の発明においては、請求項1の発
明の人工光源装置を植物育成装置に用いるので、植物育
成室において自然条件に近い植物栽培試験を行うことが
できる。又、人工光源装置のメタルハライドランプが使
用によって経時的に性能低下しても、入力を変化させる
ことによって光束の減衰を補い、発生光量を一定量に保
ち、好条件下で栽培試験をすることができる。
【0039】請求項4の発明においては、上記に加え
て、植物育成室を角形に形成し、メタルハライドランプ
を複数個設け、それぞれのランプを請求項2の発明のよ
うに構成し、それぞれの囲い体を角形の植物育成室の天
井において一方側から他方側の方向になるように並設し
た構造にするので、ユニット化されたランプを横置きに
して有効な光量の割に設置スペースを小さくすることが
できると共に、植物育成試験の諸条件の変更等によって
育成室の面積を増減する必要が生じたときに、ランプ数
を容易に増減してこれに対応できる。その結果、各種植
物の各種試験への装置の対応性を良好にし、使用に便利
な装置にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明を適用した人工光源装置の制御
部分の構成例を示す説明図で、(b)は光量設定方法の
一例を示す曲線図である。
【図2】(a)は上記人工光源装置を用いた植物育成装
置の一例を示す斜視図で、(b)はそのランプユニット
の斜視図である。
【符号の説明】
1 人工光源装置 2 植物育成装置 11 メタルハライドランプ 12 光量設定器(設定手段) 13 照度センサ(検出手段) 14 光量制御器(制御手段) 14a 光量・照度対応記憶部(制御手段) 14b 信号発生部(制御手段) 16 ケース(囲い体) 16a 光透過部 16b 送風機(換気手段) 16c 排気口(換気手段) 21 植物育成室
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−209654(JP,A) 特公 昭61−11401(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A01G 7/00 F21V 29/00

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外からの光を遮断するように囲われて形
    成された植物育成室を備えた植物育成装置で植物育成用
    に用いられる人工光源装置において、 メタルハライドランプと、前記植物育成のための必要照
    度が得られるように前記メタルハライドランプの発生す
    る光エネルギーに対応した光エネルギー対応量を設定で
    きる設定手段と、前記光エネルギー対応量を検出する
    うに前記植物育成室の中の前記メタルハライドランプで
    照らされる位置に設けられた検出手段と、前記検出手段
    で検出した光エネルギー対応量が前記設定手段で設定さ
    れた光エネルギー対応量になるように制御信号を発信し
    て前記メタルハライドランプを制御する制御手段と、を
    有することを特徴とする人工光源装置。
  2. 【請求項2】 前記メタルハライドランプは断面寸法に
    対して長さが長い形状に形成され囲い体で囲われてい
    て、該囲い体は前記断面の方向の一方側に設けられた光
    透過部と内部を換気する送風機とを備えていて、該送風
    前記長さ方向の一端側から外の空気を取り入れて該
    空気が前記長さ方向に流れるように前記囲い体の中に
    けられている、ことを特徴とする請求項1に記載の人工
    光源装置。
  3. 【請求項3】 人工光源装置を用いて外からの光を遮断
    するように囲われて形成された植物育成室内で植物を育
    成する植物育成装置において、 前記人工光源装置は、前記植物育成室を照らすメタルハ
    ライドランプと、前記植物育成のための必要照度が得ら
    れるように前記メタルハライドランプの発生する光エネ
    ルギーに対応した光エネルギー対応量を設定できる設定
    手段と、前記光エネルギー対応量を検出するように前記
    植物育成室の中の前記メタルハライドランプで照らされ
    る位置に設けられた検出手段と、前記検出手段で検出し
    た光エネルギー対応量が前記設定手段で設定された光エ
    ネルギー対応量になるように制御信号を発信して前記メ
    タルハライドランプを制御する制御手段と、を有する、
    ことを特徴とする植物育成装置。
  4. 【請求項4】 前記植物育成室は角形に形成されてい
    て、 前記メタルハライドランプは複数個設けられ、それぞれ
    は、断面寸法に対して長さが長い形状に形成され囲い体
    で囲われていて、該囲い体は前記断面の方向の一方側に
    設けられた光透過部と内部を換気する送風機とを備えて
    いて、該送風機前記長さ方向の一端側から外の空気を
    取り入れて該空気が前記長さ方向に流れるように前記囲
    い体の中に設けられていて、 前記それぞれの囲い体は、前記光透過部が前記植物育成
    室の内部側に向くと共に前記長さ方向が前記角形の植物
    育成室の天井において一方側から他方側の方向になるよ
    うに並設されている、 ことを特徴とする請求項に記載の植物育成装置。
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