JP3207009B2 - 撥水潤滑離型剤 - Google Patents
撥水潤滑離型剤Info
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Description
ル、ポリエステル等のプラスチックフィルムや電子写真
に使用されるキャリヤーの表面に撥水性、潤滑性、離型
性、耐熱性、耐久性等を付与するために使用される撥水
潤 滑離型剤に関するものである。
VC)フィルム、防塵性PVCフィルム等に防塵性、バ
リヤー性、剥離性等を付与する目的、電子写真に使用さ
れる鉄粉やフェライト等のキャリヤーに耐環境性、耐久
性を与える目的、あるいは磁気テープ、熱転写リボン等
の基材として使用されるポリエチレンテレフタレート
(PET)やポリエチレンナフタレート(PEN)等の
プラスチックフィルム基材の表面または裏面に撥水性、
潤滑性、離型性、耐熱性等を付与する目的でフィルムや
粒子表面にコーティング処理が行われている。
表面コーティングには反応性シリコンオイルが使用され
ている。
反応性シリコンオイルにあっては例えば熱転写リボンの
裏面コート剤に要求されるような耐熱性を充分満足させ
ることは難しく、また耐熱性が満足されたとしてもその
反面では膜強度や密着性が劣る場合が多い。
題を解決するための手段として、セルロースおよび/ま
たはセルロース誘導体Aを幹ポリマーとし、反応性シリ
コンオイルBとにビニル単量体Cとの共重合体を枝ポリ
マーとしたセルロース変性重合体であって、該セルロー
スおよび/またはセル ロース誘導体Aが5〜80重量
%、反応性シリコンオイルBが1〜60重量 %、ビニル
単量体Cが10〜85重量%含まれているセルロース変
性重合体 からなる撥水潤滑離型剤を提供するものであ
る。
誘導体A〕 本発明において使用されるセルロースおよび/またはセ
ルロース誘導体Aとしては、セルロース、ニトロセルロ
ース、セルロースアセテートブチレート(CAB)、エ
チルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロ
キシプロピルセルロース等があるが有機溶剤に対する溶
解性や安全性を考慮すればCABまたはエチルセルロー
スが好ましい。上記セルロースおよび/またはセルロー
ス誘導体は二種以上併用されてもよい。
リコン化合物や片末端ラジカル重合性不飽和基を有する
ポリジアルキルシロキサン化合物等がある。本発明にお
いては上記反応性シリコンオイルとしては、分子量50
0〜30000程度のものが使用出来る。
ルロースおよび/またはセルロース誘導体Aおよび上記
反応性シリコンオイルBと共重合可能なものであり、例
えばメチルアクリレート、エチルアクリレート、n-ブチ
ルアクリレート、iso-ブチルアクリレート、2-エチルヘ
キシルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、テ
トラヒドロフルフリルアクリレート、メチルメタクリレ
ート、エチルメタクリレート、n-ブチルメタクリレー
ト、iso-ブチルメタクリレート、2-エチルヘキシルメタ
クリレート、ステアリルメタクリレート、ラウリルメタ
クリレート、メチルビニルエーテル、エチルビニルエー
テル、n-プロピルビニルエーテル、n-ブチルビニルエー
テル、iso-ブチルビニルエーテル、スチレン、α−メチ
ルスチレン、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、
酢酸ビニル、塩化ビニル、塩化ビニリデン、弗化ビニ
ル、弗化ビニリデン、2-ヒドロキシエチルアクリレー
ト、2-ヒドロキシエチルメタクリレート、2-ヒドロキシ
プロピルアクリレート、2-ヒドロキシプロピルメタクリ
レート、アリルアルコール、グリシジルアクリレート、
グリシジルメタクリレート、グリシジルアリルエーテ
ル、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン
酸、マレイン酸、無水マレイン酸、シトラコン酸、アク
リルアミド、メタクリルアミド、N−メチロールアクリ
ルアミド、N−メチロールメタクリルアミド等のビニル
単量体がある。上記単量体は二種以上使用されてもよ
い。
通常溶液重合によって製造される。上記溶液重合におい
ては、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶剤、
アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケト
ン等のケトン系溶剤、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエス
テル系溶剤、エタノール、イソプロパノール等のアルコ
ール系溶剤等が単独でまたは混合溶媒として使用出来
る。また上記溶液重合においては、ベンゾイルパーオキ
シド、ラウロイルパーオキシド、クメンハイドロパーオ
キシド、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスバレロ
ニトリル等の油溶性の重合開始剤が使用される。
導体である幹ポリマーに枝ポリマーをグラフト重合させ
る方法では水素引抜き反応を利用する方法、および
セルロースにグラフト活性点をあたえる方法があるが、
の方法ではセルロース誘導体の存在下において水素引
抜き作用の強い重合開始剤を使用することが望ましく例
えば、ベンゾイルパーオキシド、ジクミルパーオキシ
ド、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、
t−アミルパーベンゾエート、t−ブチルパーベンゾエ
ート、ジ−t−ブチルパーオキシド、ビス(t−ブチル
パーオキシイソプロピル)ベンゼン等の有機過酸化物類
の使用が好ましい。
02号のごとくセルロースおよび/またはセルロース誘
導体の水酸基と反応可能な官能基、例えばカルボキシル
基やイソシアネート基を有するビニル単量体の該官能基
を該セルロースおよび/またはセルロース誘導体の水酸
基と反応せしめることにより該セルロース誘導体に二重
結合を導入しグラフト化を図る方法等が有効であり、上
記カルボキシル基を有するビニル単量体としてはアクリ
ル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、マレイ
ン酸等があり、上記イソシアネート基を有するビニル単
量体としてはイソシアネートエチルメタクリレート、メ
タクリロイルイソシアネート等がある。この場合は上記
有機過酸化物の他にアゾビスイソブチロニトリル、アゾ
ビスバレロニトリル、アゾビスジメチルバレロニトリ
ル、アゾビスシクロヘキサンカルボニトリル等の水素引
抜き作用の弱いアゾ系重合開始剤も使用出来る。
導入する方法としては、ラジカル重合性シリコンオイル
ならば通常公知の方法でビニル単量体Cと共重合させれ
ばよく、また末端に末端に水酸基、エポキシ基等を有す
る反応性シリコンオイルBの場合には、例えば上記カル
ボキシル基含有ビニル単量体あるいはイソシアネート基
含有ビニル単量体を反応せしめることによって該反応性
シリコンオイルBに二重結合を導入した上でビニル単量
体Cと共重合させる方法、あるいはカルボキシル基やイ
ソシアネート基を含有するビニル単量体Cの共重合体に
上記反応性シリコンオイルBを反応させる方法等があ
り、上記反応性シリコンオイルBの水酸基やエポキシ基
と、上記ビニル単量体Cのカルボキシル基やイソシアネ
ート基との反応には所定の触媒が使用されてもよい。
るにあたっては、セルロースおよび/またはセルロース
誘導体Aを必要であればセルロース中に含まれる水分を
除去し、5〜80重量%、好ましくは10〜50重量%
程度、反応性シリコンオイルBを1〜60重量%、好ま
しくは5〜40重量%程度、ビニル単量体Cの一種また
は二種以上が10〜85重量%程度とする。
ばPVCフィルム、PETフィルム等の表面にスプレ
ー、ロールコーター、フローコーター、スピンコート等
の通常のコーティング方法にて通常1μm以下の膜厚で
塗布される。上記コーティングによって得られた塗膜は
常温乾燥においても乾燥出来るが、通常は100〜12
0℃で1〜5分程度の強制乾燥が行われる。
ルロース誘導体Aを幹とするポリマーとポリシロキサン
Bおよびビニル単量体Cを含む枝ポリマーとのグラフト
重合体の性質が効果的に発揮される。即ち幹ポリマーで
あるセルロースおよび/またはセルロース誘導体により
分子間凝集エネルギーが増大し塗膜の耐熱性、柔軟性、
密着性が向上し、また枝ポリマーのポリシロキサンによ
り撥水性、潤滑性、離型性等が良好となる。
造) 攪拌機、温度計、コンデンサー、窒素ガス導入管を備え
た500mlのフラスコにCAB−381−01(イース
トマン・コダック社製商品名:セルロースアセテートブ
チレート)を20重量部(以下単に部とする)、メチル
メタクリレート50部、AK−5(東亞合成化学工業株
式会社製商品名:シリコンマクロモノマー 分子量約5
000)30部、BIC−75(化薬アクゾ社製商品
名:t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート)
0.5部、メチルイソブチルケトン20部を仕込み、8
0℃にて4時間反応させた後、BIC−75の0.05
部をメチルイソブチルケトン30部に溶解した溶液を添
加した後、更に80℃にて4時間反応させた。このよう
にして固形分33重量%の乳白色の樹脂液を得た。これ
を樹脂Aとする。
製造) 攪拌機、温度計、コンデンサー、分離器、窒素ガス導入
管を備えた500mlのフラスコにN−14(ハーキュレ
ス社製商品名:エチルセルロース)100部、トルエン
400部を仕込み共沸による脱水操作を4時間にわたっ
て行った。この脱水されたエチルセルロース溶液(固形
分20重量%)を100部、メチルイソブチルケトン9
0部、メタクリロイルイソシアネートを1部を仕込み室
温にて30分間反応させ、セルロースに不飽和二重結合
を導入した後、FM−0711(チッソ株式会社製商品
名:反応性シリコーン 分子量1000)20部、メチ
ルメタクリレート50部、メタクリル酸10部、アゾビ
スイソブチロニトリル1部を仕込み、80℃にて4時間
反応させた後、アゾビスイソブチロニトリル0.05部
をトルエン30部に溶解した溶液を添加した後、更に8
0℃にて4時間反応させた。このようにして固形分33
重量%の淡黄色透明な樹脂液を得た。これを樹脂Bとす
る。
製造) 実施例2と同様にして得られた脱水されたCAB−55
3−04(イーストマン・コダック社製商品名:セルロ
ースアセテートブチレート)の20重量%メチルイソブ
チルケトン溶液を170部、メチルメタクリレート40
部、メタクリル酸10部、メチルイソブチルケトン40
部、ベンゾイルパーオキシド1部を仕込み100℃にて
4時間反応させた後、ベンゾイルパーオキシド0.05
部をメチルイソブチルケトン30部に溶解した溶液を添
加し、更に80℃にて4時間反応させた。この樹脂液に
下記の構造式を有する反応性シリコンオイル(分子量1
000)を10部仕込み、触媒としてテトラメチルアン
モニウムクロライドを0.5部加え90℃にて8時間反
応し酸価の減少およびNMRにてシリコンオイルが樹脂
骨格に導入されたことを確認した。このようにして固形
分34重量%の樹脂液を得た。これを樹脂Cとする。
M−0725(チッソ株式会社製商品名:反応性シリコ
ンオイル 分子量10000)30部、ブチルアクリレ
ート10部、メタクリル酸10部、メチルエチルケトン
170部、アゾビスイソブチロニトリル1部とした以外
はすべて同じ操作で合成し、固形分32.6重量%の乳
白色透明な樹脂液を得た。これを樹脂Dとする。
変えた以外はすべて同じ配合、操作にしたがって合成
し、固形分33重量%の不透明な樹脂液を得た。これを
樹脂Eとする。
を100部、比較例1で合成した樹脂Dを300部混合
し、調整した樹脂液は固形分30重量%でこれを樹脂F
とした。
3によって得られた共重合体A,B,C,D,E,Fに
ついて、夫々をメチルエチルケトンで固形分が5重量%
になるように調整しPETフィルムにロールコーターに
よって上記試料を夫々膜厚0.5μmとなるように塗装
し、115℃×5分の強制乾燥を行った後、物理特性に
ついての試験を行った。その結果を表1に示す。
化点
重合体を使用した試料1,2,3では良好な潤滑性(動
摩擦係数)、密着性、膜強度、熱軟化温度(Ts)が得
られるが、セルロースで変性しなかった比較試料1では
密着性、膜強度、熱軟化温度で劣っている。また比較試
料2の場合セルロースを使用しても水素引抜き作用の弱
いアゾビスイソブチロニトリルを開始剤として使用して
いるのでセルロースとのグラフト重合が不充分であり密
着性、潤滑性は良好であるが、膜強度が劣り熱軟化点に
二つのピークが存在した。またこの比較試料2は一週間
室温で放置した場合に樹脂液が分離していた。更に比較
試料3ではコーティングした塗膜が不透明で試験に供し
なかった。
ースにより変性することでシリコーンの有する潤滑性、
撥水性、離型性を満足し、かつ密着性、耐熱性、膜強度
に優れた樹脂組成物が得られる。
Claims (1)
- 【請求項1】セルロースおよび/またはセルロース誘導
体Aを幹ポリマーとし、反応性シリコンオイルBとビニ
ル単量体Cとの共重合体を枝ポリマーとしたセルロース
変性重合体であって、該セルロースおよび/またはセル
ロ ース誘導体Aが5〜80重量%、反応性シリコンオイ
ルBが1〜60重量% 、ビニル単量体Cが10〜85重
量%含まれているセルロース変性重合体か らなることを
特徴とする撥水潤滑離型剤
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP05769993A JP3207009B2 (ja) | 1993-02-22 | 1993-02-22 | 撥水潤滑離型剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP05769993A JP3207009B2 (ja) | 1993-02-22 | 1993-02-22 | 撥水潤滑離型剤 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06248002A JPH06248002A (ja) | 1994-09-06 |
JP3207009B2 true JP3207009B2 (ja) | 2001-09-10 |
Family
ID=13063189
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP05769993A Expired - Lifetime JP3207009B2 (ja) | 1993-02-22 | 1993-02-22 | 撥水潤滑離型剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3207009B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US9340625B2 (en) | 2010-08-06 | 2016-05-17 | Nec Corporation | Cellulose resin |
-
1993
- 1993-02-22 JP JP05769993A patent/JP3207009B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH06248002A (ja) | 1994-09-06 |
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