JP3206775B2 - 加工・組立装置の倣い制御方法および倣い制御装置 - Google Patents

加工・組立装置の倣い制御方法および倣い制御装置

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JP3206775B2 JP29302692A JP29302692A JP3206775B2 JP 3206775 B2 JP3206775 B2 JP 3206775B2 JP 29302692 A JP29302692 A JP 29302692A JP 29302692 A JP29302692 A JP 29302692A JP 3206775 B2 JP3206775 B2 JP 3206775B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、未知形状の加工対象物
を加工する工具をその表面形状に沿って移動させる加工
装置の倣い制御方法、組立対象部品と被組立対象部品の
部品間の接触面を組立作業のガイドラインとして用いて
組立対象部品を移動させる組立装置の倣い制御方法、お
よび各倣い制御方法を用いた倣い制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図9は、ロボットアームを用いた加工作
業および組立作業の一例を示す図である。
【0003】(a) は加工作業の一例であり、ロボットア
ーム51に取り付けられた工具(例えばグラインダ)5
2が、加工対象物53に接触しながら移動して所定の加
工作業を行う。(b) は組立作業の一例であり、ロボット
アーム51のエンドイフェクタ54に把持された組立対
象部品55が、被組立対象部品56との接触面をガイド
ラインとして所定の位置に組み立てられる。
【0004】この加工作業あるいは組立作業において、
加工対象物53あるいは被組立対象部品56の形状が未
知であるときには、逐次得られる接触点の情報からその
形状を推定し、さらに工具52あるいは組立対象部品5
5の移動経路を推定する倣い制御が行われる。この接触
点の情報は、ロボットアーム51の先端に取り付けられ
た力検出器57により、3方向の力成分とモーメント成
分が検出される。
【0005】このような倣い制御方法により、ロボット
アーム51に取り付けられた工具52あるいは組立対象
部品55は、推定された移動経路に応じた目標値で制御
され、加工対象物53あるいは被組立対象部品56の表
面との接触を維持しながら所定の作業を行うことができ
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来の加工
・組立装置の倣い制御技術としては、このようなロボッ
トアームを用いたものでは、例えば特開平3−2561
03号公報に記載のものがある。ここでは、力検出器の
3方向の力成分から接触法線を求め、移動経路を逐次切
り替える倣い制御方法が用いられているが、ロボットア
ームにおける外部環境との接触点を不変と見なしている
ので、接触点における摩擦や作業中の接触点の変化に対
応できなかった。
【0007】また、「日本ロボット学会誌4巻2号(19
86年)」の27頁に記載されている装置では、力検出器の
出力信号と、工具と加工対象物との間の摩擦係数を用い
て検出した接触点の情報に基づいて倣い制御を行う構成
になっているが、力検出器の出力信号に加わったノイズ
や、摩擦係数の変動に応じた検出誤差に対する補償機能
は備えられていない。
【0008】このような動作中に検出される接触点の情
報に基づく倣い制御方法では、加工対象物あるいは被組
立対象部品の形状について先見的な情報が得られないの
で、過去のデータからこれらを高精度に推定する方法が
不可欠となる。このとき、従来からロボットの移動経路
生成に用いられている離散的な位置情報の直線補間で
は、接触点の情報に力検出器のノイズなどによる誤差が
含まれていると、それが推定される移動経路にとって大
きな誤差となり、制御目標値の精度を著しく劣化させる
要因になる。
【0009】また、上記のような接触点の情報に基づく
倣い制御装置において、これまで実用に供されている単
一プロセッサによる信号処理構成では、センサの種類や
作業仕様が特化された専用作業用の装置となる。したが
って、センサや作業の変更に対して信号処理装置全体の
大幅な変更が必要となり、異なるセンサに対する拡張性
や他種類の作業に対する汎用性が損なわれていた。
【0010】本発明は、工具と加工対象物あるいは組立
対象部品と被組立対象部品との接触点が変化する作業に
適用可能であり、また接触点の情報に誤差が含まれる場
合でも移動経路を高精度で推定することができ、さらに
異なるセンサに対する拡張性および各種作業に対する汎
用性を有する加工・組立装置の倣い制御方法および倣い
制御装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】図1は、請求項1に記載
の発明に対応する倣い制御方法の各手順を示すフローチ
ャートである。
【0012】図において、手順1は、速度・角速度また
は作用力と、工具・組立対象部品の幾何データとを用い
て、工具・組立対象部品と加工対象物・被組立対象部品
との接触点を計算する。手順2は、接触点における工具
・組立対象部品の並進速度ベクトルと法線ベクトルから
速度条件関数を計算し、接触点から作用力の作用線と工
具・組立対象部品表面の交点までの距離関数を計算す
る。手順3は、速度条件関数と距離関数の重み付け線形
和である評価関数を計算する。手順4は、既に計算され
ている過去の複数の接触点における評価関数から各重み
付け係数を計算し、これらの重み付け係数で重み付けさ
れた複数の接触点の情報から重み付け最小自乗法により
加工対象物・被組立対象部品の形状を推定し、その形状
に基づいて工具・組立対象部品の移動経路を推定する。
手順5は、推定された移動経路および作業仕様に基づ
き、工具・組立対象部品の制御目標値を生成する。
【0013】請求項2に記載の発明に対応する倣い制御
方法では、上記の手順4において、加工対象物・被組立
対象部品の形状を移動経路の経路長の多項式で表現され
た経路関数で記述し、加工対象物・被組立対象部品の概
略形状に基づいてこの経路関数の次数または構成を変更
し、得られた経路関数を用いて重み付け最小自乗法によ
り加工対象物・被組立対象部品の形状を推定することを
特徴とする。
【0014】請求項3に記載の発明に対応する倣い制御
装置は、プロセッサ間でデータを送受信するデータ通信
手段を有し、上記各手順をそれぞれ実行して制御目標値
を出力する複数のプロセッサと、その制御目標値から工
具・組立対象部品の移動制御に必要な制御信号を生成す
るプロセッサとを備えたことを特徴とする。
【0015】
【作用】請求項1に記載の発明に対応する倣い制御方法
では、手順1〜4により、実時間で検出された接触点の
情報に基づいて加工対象物・被組立対象部品の形状を推
定し、さらに工具・組立対象部品の移動経路を生成して
いるので、作業中に接触点が変化する未知形状の加工対
象物あるいは被組立対象部品に対する倣い作業にも適用
することができる。
【0016】また、手順1〜4により、評価関数および
重み係数によって接触点の情報の総合的な誤差を評価し
た重み付けを行って加工対象物・被組立対象部品の形状
および工具・組立対象部品の移動経路を推定し、手順5
でその移動経路と作業仕様に基づいて工具・組立対象部
品の制御目標値を生成することにより、接触点の情報に
誤差が含まれている場合でも、制御目標値における誤差
を最小限に抑えることができる。
【0017】請求項2に記載の発明に対応する倣い制御
方法では、加工対象物・被組立対象部品の概略形状に基
づいて、加工対象物・被組立対象部品の形状を記述した
経路関数を変更することにより、工具・組立対象部品の
移動経路の推定に必要な加工対象物・被組立対象部品の
形状を高精度で推定することができる。
【0018】請求項3に記載の発明に対応する倣い制御
装置は、複数のプロセッサを用いて各手順をそれぞれ実
行する構成により、異なるセンサを用いても、あるいは
異なる作業仕様が与えられても、対応するプロセッサの
みを変更すれだけで容易に対応することができる。すな
わち、異なるセンサに対する拡張性および多種類の作業
に対する汎用性を高めることができる。
【0019】
【実施例】まず、請求項1,3に記載の発明の倣い制御
方法および倣い制御装置の実施例について説明する。な
お、本実施例は、図2に示すようなロボットアーム10
に適用したものであり、工具21の表面が加工対象物2
2のエッジに1点接触で移動しながら加工を行う作業を
例に説明する。
【0020】図3は、本実施例におけるロボットアーム
10の各関節の自由度と各リンク長を示す模式図であ
る。図において、ロボットアーム10は、基部から第1
関節11,第2関節12,第3関節13,第4関節1
4,第5関節15,第6関節16を有し、軸旋回および
軸回転それぞれ3ずつ計6自由度を有する構成であり、
その先端に6軸対応の力検出器17が取り付けられる。
なお、第1関節11〜第3関節13のリンク長L1 は 5
00mm、第3関節13〜第5関節15のリンク長L2
400mm、第5関節15〜力検出器17のリンク長L3
は47mmである。
【0021】図4は、ロボットアーム10および倣い制
御装置の実施例構成を示すブロック図である。図におい
て、ロボットアーム10はアクチュエータ18,アクチ
ュエータ18の動作量を計測するエンコーダ19および
力検出器17を備える。エンコーダ19および力検出器
17の各出力信号は、それぞれアップダウンカウンタ3
1およびアナログ/ディジタル変換器(A/D)32を
介して、ロボットアーム全体の動作制御に必要な演算を
行うコンピュータ33に入力される。コンピュータ33
は、データ通信手段を含む移動経路生成部34,制御目
標値生成部35および制御部36により構成される。コ
ンピュータ33で得られた制御信号は、ディジタル/ア
ナログ変換器(D/A)37およびサーボアンプ38を
介して、ロボットアーム10のアクチュエータ18に送
出される。
【0022】ここで、作業仕様の接触点pr ,接触角α
r および接触力fr の関係を図5に示す。なお、接触角
の基準となる方向ベクトルeは、予め与えられるものと
する。また、他の作業仕様として倣い速度vr を設定す
る。
【0023】座標系は、作業座標系として工具21上に
ツール座標系ΣTおよびワーク座標系ΣWKを設定し、
絶対座標系としてΣWを設定する。この座標系の設定例
を図6に示す。
【0024】倣い制御は、ツール座標系ΣTの目標軌道
としてΣTr (ツール目標位置および目標姿勢)を与え
ることにより、ΣTとΣTr の偏差と力の関係を線形な
ばねとして関係付けるスティフネス制御で行われる。な
お、ΣTおよびΣTr は、工具21の回転に影響を受け
ないものとする。
【0025】また、工具21の基準姿勢を表す座標系Σ
0 を図7に示すように設定する。ここでは、工具形状
は既知として扱うが、一般に工具21は円柱,楕円錐な
どの2次曲面形状をもつことが多いので、形状は少ない
パラメータで簡潔に記述することができる。
【0026】以下、上述した作業仕様に基づく倣い制御
方法について、図1〜図7を参照して詳細に説明する。
まず、手順1として、ロボットアーム10のエンコーダ
19の出力信号を基に工具21の速度・角速度を計算
し、力検出器17の出力信号を基に工具21に加わる作
用力を計算する。さらに、これらの速度・角速度または
作用力の少なくとも一方と工具21の幾何データとを用
いて、工具21と加工対象物22との間の接触点とし
て、ツール座標系ΣTで記述される接触点pt と、絶対
座標系ΣWで記述される接触点pW を計算する。
【0027】次に手順2として、エンコーダ19の出力
信号を基に接触点pt における工具21の並進速度ベク
トルVm(pt)を計算し、工具21の幾何データを基に法
線ベクトルn(pt) を計算する。続いて、この並進速度
ベクトルVm(pt)と法線ベクトルn(pt) に基づいた速
度条件関数fを f=|Vm(pt)・n(pt) | …(1) により計算する。なお、| |は絶対値を表す。
【0028】また、エンコーダ19の出力信号と工具2
1の幾何データを基に、作用力の作用線と工具表面の交
点を示す位置ベクトルp0 を計算し、接触点pt から作
用力の作用線と工具表面の交点までの距離関数dを d=<pt−p0> …(2) により計算する。なお、< >はベクトルの長さを表
す。
【0029】次に手順3として、 (1)式および (2)式で
示される関数の重み付け線形和である評価関数Hを H=αf+βd …(3) により計算する。なお、α,βは重み係数である。
【0030】この評価関数Hは、エンコーダ19および
力検出器17の出力信号、さらに工具21の幾何データ
が誤差を含まない場合には零となる。また、これらの出
力信号または幾何データが誤差を含む場合には、評価関
数Hは正の値でその誤差に応じて大きな値をとる。した
がって、評価関数Hは、得られた接触点のデータの信頼
性の指標となる関数を表す。
【0031】次に手順4として、既に計算されている過
去のn個の絶対座標系からみた接触点p1 〜pn と、そ
れに対する評価関数H1 〜Hn に基づいて、各接触点に
おける重み係数r1 〜rn を ri =exp(−kHi) …(4) により計算する。なお、iは1,2,…,nであり、k
は正の定数である。
【0032】この重み係数ri は、エンコーダ19およ
び力検出器17の出力信号、さらに工具21の幾何デー
タが誤差を含まない場合には1となる。また、これらの
出力信号または幾何データが誤差を含む場合には、重み
係数ri は1以下の値でその誤差に応じて零に近づく値
をとる。この重み係数ri を用いた重み付け最小自乗法
により、加工対象物22の形状を推定する。
【0033】さらに、推定された加工対象物22の形状
から、時刻Tにロボットアーム10が接触すべき移動経
路上の点を示すワーク座標系ΣWK(T) (Owk(T),ewkn
(T),ewkf(T),ewkv(T) ) を計算する。
【0034】次に手順5として、このΣWK(T) に基づ
き、OT0 から工具21上の目標接触点までの位置ベク
トルprc(T)を prc(T)=rR[e,π/2]ewkv(T)−rtanγe …(5) により計算する。ここで、rは作業仕様で設定される接
触点pr における工具21の半径であり、γは接触点p
r における工具21の法線とxT0 −yT0 平面のなす
角であり、R[k,θ] は、軸k(kx ky kz)に対する角
度θの回転座標変換である。
【0035】目標姿勢xTr(T), yTr(T), zTr(T)
は、工具21の基準姿勢を表すΣT0(xT0 ,y
0 ,zT0 )を軸ewkv(T)に関して、角度−(αr−
γ)だけ回転したものとして、 (xTr(T) yTr(T) zTr(T))=R[ewkv(T),-(αr-γ)](xT0 yT0 zT0) …(6) により計算する。このとき、姿勢(xTr(T) yTr(T) zT
r(T)) におけるΣWからみた位置ベクトルprc'(T) は、 prc'(T) =R[ewkv(T),-(αr-γ)] prc(T) …(7) により計算する。
【0036】以上得られた値をもとに、 prc'(T)方向の
スティフネスをKとしたスティフネス制御における目標
値OTr(T) は、 OTr(T) =Owk(T)−prc'(T)+(fr/K) prc'(T)/<prc'(T)> …(8) により生成される。
【0037】以上示した手順による倣い制御方法では、
実時間で検出された接触点の情報に基づいて移動経路を
生成しているので、作業中に接触点が変化する未知形状
の加工対象物に対する倣い作業にも適用することができ
る。
【0038】さらに、一般に誤差を含むエンコーダ1
9,力検出器17の出力信号および工具21の幾何デー
タを用いても、評価関数Hおよび重み係数rによって接
触点の情報の総合的な誤差を評価した重み付けを行うこ
とにより、移動経路を高精度で推定し、制御目標値に含
まれる誤差を最小限に抑えることができる。
【0039】ところで、上述の各手順を実行するコンピ
ュータ33は、図4に示すように複数のプロセッサ(移
動経路生成部34,制御目標値生成部35,制御部3
6)で構成され、各プロセッサはそれぞれに備えられる
データ通信手段によって相互にデータがやりとりされ
る。すなわち、ここでは移動経路生成部34が手順1か
ら手順4を実行し、得られた結果をデータ通信手段によ
って制御目標値生成部35に転送する。制御目標値生成
部35は、移動経路生成部34からのデータに基づいて
手順5を実行し、得られた制御目標値をデータ通信手段
によって制御部36に転送する。制御部36は、この制
御目標値に基づいたスティフネス制御に必要な演算を行
い、ロボットアーム10のアクチュエータ18を動作さ
せる制御信号を生成する。なお、移動経路生成部34
は、さらに各手順を実行する複数のプロセッサで構成さ
れてもよい。
【0040】このような構成をとることにより、ロボッ
トアーム10においてセンサの仕様や種類を変更した場
合でも、コンピュータ33全体に及ぶ大規模な変更を必
要とせずに対応することができる。すなわち、例えば移
動経路生成に用いるセンサとしてレンジセンサなどの非
接触センサを用いた場合には、移動経路生成部34のみ
を変更すれば他の部分の変更は不要である。また、作業
仕様を変更した場合には、制御目標値生成部35の処理
の変更により、速やかに新たな作業にロボットアーム1
0を適用させることができる。
【0041】次に、請求項2に記載の発明の倣い制御方
法の実施例について説明する。上述した実施例で加工対
象物22の形状を推定する手順4において、コンピュー
タ33は移動経路の経路長sの多項式で表現された経路
関数を絶対座標系のx,y,z軸の各方向別に設定す
る。ここでは、3つの経路長s1 ,s2 ,s3 に対応す
る経路関数fs1(s) ,fs2(s) ,fs3(s) を fs1(s) =M1s+M0 …(9) fs2(s) =M22 +M1s+M0 …(10) fs3(s) =M33 +M22 +M1s+M0 …(11) とする。なお、M3 ,M2 ,M1 ,M0 は係数である。
【0042】この経路関数の設定には、加工対象物22
の概略形状からオペレータが判断してコンピュータ33
に入力する方法、以前に検出した接触点に対して最小誤
差で近似する関数を選択する方法を用いることができ
る。この経路関数を用いて、上述した実施例の手順4に
おいて重み付け最小自乗法により加工対象物22の形状
を推定する。
【0043】これにより、加工対象物22の形状につい
て先見的な情報が得られない場合でも、過去の接触点の
情報から高精度で形状および移動経路を推定することが
できる。
【0044】以下、実験結果に基づいて本実施例の効果
について説明する。実験は、ロボットアーム10の手先
に取り付けた力検出器17の先端に、工具21とし半径
15mm、長さ 120mmのアルミ製円柱を取り付け、加工
対象物22として半径 200mmの塩化ビニル製の板を環
境側に水平に固定した状態で行った。計測データは、オ
ペレータがロボットアーム10の力検出器17の取り付
け位置より基部側を動作させることにより、工具21を
加工対象物22の縁に一点で接触させ、倣い作業を行っ
たときの力検出器17およびエンコーダ19の出力信号
をサンプリング間隔0.05秒で計測したものを用いた。
【0045】図8(a) は、本実施例を適用せずに、絶対
座標系x,y,z軸のすべての方向の移動経路を3次関
数で推定した結果である。図8(b) は、本実施例を適用
したものであり、実験に用いた加工対象物22の概略形
状を基に、xおよびy方向については経路長の2次関
数、x方向については経路長の1次関数を用いた結果で
ある。図はともに、同一の計測データを用いたものであ
り、推定した移動経路を水平面(xy平面)および垂直
な平面(ZX平面)に射影したものである。
【0046】図8において、移動経路Lp1,Lp2は、そ
れぞれの場合について過去の検出データ(図中●)を外
挿して求めたワーク移動経路および法線の推定結果であ
り、経路La1,La2は、すべての検出データの内挿によ
り求めた移動経路である。倣い作業中は、過去の接触点
情報のみしか得られないので、推定した移動経路Lp1ま
たはLp2に基づく制御を行うことになる。
【0047】ここで、Lp1,Lp2と、先見的なデータを
含めて決定したLa1,La2とを比較してみると、最終検
出データより10mm離れた点の経路において、実施例非
適用の図8(a) の結果ではLp1とLa1との間には2mm
以上の差がある。一方、実施例適用の図8(b) の結果で
は、Lp2とLa2との間の差は約 0.5mmとなっている。
このような実験結果からも明らかなように、本実施例が
経路推定精度を向上させる効果があることがわかる。
【0048】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、工具と加
工対象物あるいは組立対象部品と被組立対象部品との接
触点が変化する作業にも適用することができるので、未
知形状の加工対象物あるいは被組立対象部品に対して
も、確実な倣い制御を実現することができる。
【0049】また、力検出器のノイズなどによって接触
点の情報に誤差が含まれる場合でも、評価関数および重
み係数によって接触点の情報の総合的な誤差を評価した
重み付けを行っているので、工具あるいは組立対象部品
の移動経路を高精度で推定することができる。
【0050】さらに、本発明の倣い制御装置は、倣い制
御方法の各手順を複数のプロセッサで行うことにより、
各プロセッサで各種変更に対応することができ、異なる
センサに対する拡張性および各種作業に対する汎用性を
高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1に記載の発明に対応する倣い制御方法
の各手順を示すフローチャート。
【図2】本実施例の対象作業を示す図。
【図3】本実施例におけるロボットアーム10の各関節
の自由度と各リンク長を示す模式図。
【図4】ロボットアーム10および倣い制御装置の実施
例構成を示すブロック図。
【図5】作業仕様の接触点pr ,接触角αr および接触
力fr の関係を示す図。
【図6】座標系の設定例を示す図。
【図7】工具21の基準姿勢を表す座標系ΣT0 を示す
図。
【図8】本実施例の効果を表す実験結果を示す図。
【図9】ロボットアームを用いた加工作業および組立作
業の一例を示す図。
【符号の説明】
10 ロボットアーム 11〜16 第1関節〜第6関節 17 力検出器 18 アクチュエータ 19 エンコーダ 21 工具 22 加工対象物 31 アップダウンカウンタ 32 アナログ/ディジタル変換器(A/D) 33 コンピュータ 34 移動経路生成部 35 制御目標値生成部 36 制御部 37 ディジタル/アナログ変換器(D/A) 38 サーボアンプ
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−256103(JP,A) 特開 平3−240105(JP,A) 特開 平3−184786(JP,A) 特開 平3−104577(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G05B 19/408 B25J 13/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 工具によって加工対象物を加工する加工
    装置あるいは組立対象部品を被組立対象部品に組み立て
    る組立装置で、作業空間内の工具・組立対象部品の3次
    元位置,姿勢および速度・角速度を検出し、かつ工具・
    組立対象部品に加わる作用力を検出し、これらの検出デ
    ータから推定された加工対象物・被組立対象部品の表面
    形状に基づいて生成された移動経路に沿い、工具・組立
    対象部品を加工対象物・被組立対象部品の表面に接触さ
    せながら移動させる加工・組立装置の倣い制御方法にお
    いて、 前記速度・角速度または前記作用力と、前記工具・組立
    対象部品の幾何データとを用いて、前記工具・組立対象
    部品と前記加工対象物・被組立対象部品との接触点を計
    算する手順1と、 前記接触点における工具・組立対象部品の並進速度ベク
    トルと法線ベクトルから速度条件関数を計算し、前記接
    触点から前記作用力の作用線と前記工具・組立対象部品
    表面の交点までの距離関数を計算する手順2と、 前記速度条件関数と前記距離関数の重み付け線形和であ
    る評価関数を計算する手順3と、 既に計算されている過去の複数の接触点における評価関
    数から各重み付け係数を計算し、これらの重み付け係数
    で重み付けされた複数の接触点の情報から重み付け最小
    自乗法により前記加工対象物・被組立対象部品の形状を
    推定し、その形状に基づいて前記工具・組立対象部品の
    移動経路を推定する手順4と、 推定された移動経路および作業仕様に基づき、前記工具
    ・組立対象部品の制御目標値を生成する手順5とを有す
    ることを特徴とする加工・組立装置の倣い制御方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の加工・組立装置の倣い
    制御方法において、 手順4では、加工対象物・被組立対象部品の形状を移動
    経路の経路長の多項式で表現された経路関数で記述し、
    加工対象物・被組立対象部品の概略形状に基づいてこの
    経路関数の次数または構成を変更し、得られた経路関数
    を用いた重み付け最小自乗法により加工対象物・被組立
    対象部品の形状を推定することを特徴とする加工・組立
    装置の倣い制御方法。
  3. 【請求項3】 プロセッサ間でデータを送受信するデー
    タ通信手段を有し、請求項1または請求項2に記載の各
    手順をそれぞれ実行して制御目標値を出力する複数のプ
    ロセッサと、 前記データ通信手段を介して得られた前記制御目標値か
    ら、工具・組立対象部品の移動制御に必要な制御信号を
    生成するプロセッサとを備えたことを特徴とする加工・
    組立装置の倣い制御装置。
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