JP3205785B2 - 酸化ジルコニウム−酸化アルミニウム系高靭性焼結体材料 - Google Patents

酸化ジルコニウム−酸化アルミニウム系高靭性焼結体材料

Info

Publication number
JP3205785B2
JP3205785B2 JP21414992A JP21414992A JP3205785B2 JP 3205785 B2 JP3205785 B2 JP 3205785B2 JP 21414992 A JP21414992 A JP 21414992A JP 21414992 A JP21414992 A JP 21414992A JP 3205785 B2 JP3205785 B2 JP 3205785B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
zro
sintered material
high toughness
density
ratio
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP21414992A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0656525A (ja
Inventor
大樹 宮本
偉 稲村
一弘 辻
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
OSAKAPREFECTURAL GOVERNMENT
Sumitomo Osaka Cement Co Ltd
Original Assignee
OSAKAPREFECTURAL GOVERNMENT
Sumitomo Osaka Cement Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by OSAKAPREFECTURAL GOVERNMENT, Sumitomo Osaka Cement Co Ltd filed Critical OSAKAPREFECTURAL GOVERNMENT
Priority to JP21414992A priority Critical patent/JP3205785B2/ja
Publication of JPH0656525A publication Critical patent/JPH0656525A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3205785B2 publication Critical patent/JP3205785B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、酸化ジルコニウム−酸
化アルミニウム系高靭性焼結体材料に関する。
【0002】
【従来の技術とその問題点】ジルコニア系セラミックス
は、他のエンジニアリングセラミックスに比して、室温
での強度および靭性が高いので、一部の機械部品などに
使用されているが、より広範な用途において実用化を達
成するためには、さらに曲げ強度、靭性などを向上させ
る必要がある。
【0003】ジルコニア系セラミックスの曲げ強度、靭
性などの特性を向上させるためには、通常CaO、Mg
O、Y2 3 、CeO2 などの安定化剤を添加し、ジル
コニア中に固溶させている。しかしながら、この様な方
法では、曲げ強度が改善されたとしても靭性が低下した
り、或いは両者の改善の程度が僅かであったりするのが
現状である。
【0004】ジルコニア系セラミックスの安定化剤とし
てAl2 3 を使用する試みも提案されているが、Zr
2 とAl2 3 とは、化学的な親和性が低いので、両
成分を単に配合して焼成したとしても、両者が固溶状態
で高密度に焼結した製品を得ることはできない。
【0005】また、ZrイオンとAlイオンとが原始的
レベルで均一に固溶した水酸化物または酸化物を出発原
料として使用したとしても、焼結時の高温条件下で熱力
学的平衡状態になれば、Al2 3 はZrO2 に固溶し
ないと考えられる。この場合には、当然のことながらA
2 3 が析出してしまうので、ZrO2 とAl2 3
とが固溶状態で高密度に焼結した製品を得ることはでき
ないというのが当業者の常識であった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明
は、強度のみならず、靭性をもより一層改善した酸化ジ
ルコニウム−酸化アルミニウム系材料を提供することを
主な目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】この様に強度と靭性とを
ともに向上させるためには、ジルコニアセラミックスの
高温相である正方晶ジルコニア相を常温安定相である単
斜晶相に有効に応力誘起変態させる機構と、破壊の源と
なる欠陥、異物などを含まない微細組織を有する安定化
ジルコニア焼結体を作成しなければならない。
【0008】本発明者は、上記の様な従来技術の現状に
鑑みて研究を進めた結果、ZrとAlとが原子的レベル
で均一に固溶した水酸化物または酸化物を出発原料と
し、且つ非平衡状態を強制的に維持する方法として特定
の低温加圧条件下にHIP法による焼結を行なう場合に
は、予想外にも従来の当業者常識に反して、結晶粒子の
成長が抑制されるとともに、Al2 3 の析出も抑制さ
れ、その結果、強度のみならず、靭性にも優れたZrO
2 −Al2 3 系セラミックス焼結体材料が得られるこ
とを見出した。
【0009】即ち、本発明は、下記の酸化ジルコニウム
−酸化アルミニウム系高靭性焼結体材料を提供するもの
である:1.ZrO2 −Al2 3 を主成分とし、Zr
2 −Al2 3 の成分比率がZrO2 99〜60モル
%で且つAl2 3 1〜40モル%であり、アルミニウ
ムイオンがZrO2 結晶格子内に固溶していることを特
徴とする正方晶率が高く且つ高密度の酸化ジルコニウム
−酸化アルミニウム系高靭性焼結体材料。
【0010】2.上記項1に記載の高靭性焼結体材料に
おいて、ZrO2 の結晶構造が、下式(1)で表わされ
る正方晶率(t率)として、40%以上を有することを
特徴とする高靭性焼結体材料。
【0011】
【数3】
【0012】但し、(1)式における各記号は、材料の
X線回折において、以下の意味を有する;
【0013】
【数4】
【0014】3.上記項1または2に記載の高靭性材料
において、下式(2)により算出される材料の相対密度
が95%以上である高靭性焼結体材料。
【0015】 相対密度=d/d0 ×100 (2) 但し、d=材料の嵩密度 d0 =下式(3)から求めた真密度 d0 =V(Al2 3 )d(Al2 3 )+V(t-ZrO2 )d(t-ZrO2 ) +V(m-ZrO2 )d(m-ZrO2 ) (3) 但し、(3)式における各記号は、以下の意味を有す
る; V(Al2 3 )…材料中に含まれるAl2 3 の体積
分率、 V(t-ZrO2 )…材料中に含まれる正方晶ZrO2
体積分率、 V(m-ZrO2 )…材料中に含まれる単斜晶ZrO2
体積分率、 d(Al2 3 )…Al2 3 の真密度=3.99g/
cm3 、 d(t-ZrO2 )…正方晶ZrO2 の真密度=6.10
g/cm3 、 d(m-ZrO2 )…単斜晶ZrO2 の真密度=5.56
g/cm3
【0016】4.上記項1乃至3のいずれかに記載の高
靭性焼結体材料において、結晶の平均粒径が0.1μm
以下である高靭性焼結体材料。
【0017】ZrO2 系セラミックス材料の強度と靭性
とをともに向上させるためには、ZrO2 系セラミック
ス材料の高温相であるt-ZrO2 相を常温安定相である
m-ZrO2 相に効果的に応力誘起変態させる機構を有
し、且つ破壊の発生源となる欠陥を含まない微細組織を
有する安定化ジルコニア焼結体を製造しなければならな
い。
【0018】平衡状態図的には、ZrO2 へのAl2
3 の固溶は、1%以下と極めて微量であることが知られ
ている。例えば、ZrO2 (3Y)−Al2 3 系セラ
ミックスにおいては、添加されたAl2 3 は、固溶す
ることなく、Al2 3 粒子としてZrO2 (3Y)マ
トリッックス中に分散している。
【0019】しかるに、本発明者の研究によれば、以下
のことが明かとなった。
【0020】即ち、原子レベルでZrとAlとを混合し
て得た材料、例えば、ZrアルコキシドとAlアルコキ
シドの均一混合溶液にアンモニア水を加え、加水分解さ
せることにより得たZr−Al−O系アモルファス粉末
においては、Al2 3 が40モル%まで固溶してい
る。この粉末を空気中で加熱すると、組成によっても異
なるが、780〜1000℃程度の温度で結晶化して、
t-ZrO2 またはc-ZrO2 が生成する。この結晶化の
過程においても、Al2 3 は固溶した状態を保ち続
け、1250℃以上の温度に加熱しない限り、Al2
3 粒子は析出しない。
【0021】従って、Al2 3 の析出温度(作製法に
より若干異なるが、約1250℃)未満の温度で上記の
Zr−Al−O系アモルファス粉末を焼結して緻密化す
る場合には、Al2 3 により安定化されたt-ZrO2
焼結体が製造できる。なお、通常の常圧焼結法において
は、Al2 3 の析出温度である1250℃以下の低温
で緻密化を行なうことは不可能である。
【0022】ここでZr−Al−O系アモルファス粉末
の焼結過程を検討すると、通常構成原子の相互拡散によ
り、粒子接触部の成長、粒界の移動などを生じて、焼結
が進行し、緻密化が達成される。換言すれば、通常異粒
子が結合する場合には、いわゆるネック成長、粒成長、
粒界移動などの過程を経由するが、この様な構成原子の
大きな移動を伴う高温の焼結過程を本発明で使用する原
料粉末に適用すると、固溶しているAl2 3 が平衡状
態図から予測される通りに析出してしまうので、t-Zr
2 相を安定化させることは不可能となる。即ち、Zr
−Al−O系アモルファス粉末に上記の過程を経過させ
ると、必ずα−Al2 3 が析出する。これに対し、本
発明においては、低温加圧焼結法をZr−Al−O系ア
モルファス粉末に適用することにより、従来の当業者常
識からは全く予測し得なかったところであるが、0.1
μm以下の超微粒子からなる緻密焼結体を得ることに成
功したものである。
【0023】本発明において、この様な0.1μm以下
の超微粒子からなる緻密焼結体を得ることができる理由
は、未だ明かとはなっていないが、原料粉末粒子が通常
のプロセスを経由することなく塑性変形を起こして、粒
子同志が接着した状態で結合するものと考えられる。こ
の様にして得られた本発明の酸化ジルコニウム−酸化ア
ルミニウム系焼結体は、文献未載の新規材料である。
【0024】本発明において、使用する出発原料は、Z
rO2 にAl2 3 が固溶したZr−Al−O系アモル
ファス粉末として、上記のアルコキシドを原料とする加
水分解法の他に、アルコールに可溶な原料を使用する方
法、塩−アルコキシド混合加水分解法などの溶液法によ
り製造することができる。Zr源としては、ジルコニウ
ムイソプロポキシド、ジルコニウムアセチルアセトネー
ト、オキシ塩化ジルコニウム、塩化ジルコニウムなどが
例示され、Al源としては、アルミニウムイソプロポキ
シド、アルミニウムアセチルアセトネート、塩化アルミ
ニウム、硝酸アルミニウムなどが例示される。これらの
方法で得られる粉末の粒径は、加水分解条件により制御
することが可能であり、100nm以下程度の微細粉末
とすることもできる。出発原料中のZrとAlとのモル
比は、焼結体の所望の粒径に応じて、Zr:2Al=9
9〜60:1〜40の範囲内で最適の値とすることがで
きる。Al2 3 の割合が1モル未満の場合には、安定
化剤としての効果が十分に発揮されないのに対し、40
モル%を超える場合には、Al2 3 が析出し始めて焼
結体の靭性を低下させる。
【0025】焼結体は、上記の出発原料粉末を成形し、
仮焼した後、上記のAl2 3 の析出温度未満の温度で
焼結することにより、得られる。仮焼温度および焼結温
度は、原料組成などにより異なるので、特に限定される
ものではないが、例えば、それぞれ800〜1000℃
程度および1050〜1200℃程度である。本発明に
おいては、Al2 3 の析出温度以下で緻密化を行なう
ために、加圧焼結を必要とする。焼結をHIPで行なう
場合には、特に限定されるものではないが、圧力は20
〜200MPa程度、時間は1時間以上とすることが好
ましい。
【0026】得られる焼結体においては、出発原料粉末
の粒径にもよるが、焼結時の緻密化過程においても、結
晶粒子の成長が抑制されるので、20〜100nm
(0.02〜0.1μm)程度の微細な結晶組織が得ら
れる。
【0027】
【発明の効果】本発明による酸化ジルコニウム−酸化ア
ルミニウム系焼結体材料においては、Al2 3 で安定
化され、超微細結晶組織を有するt-ZrO2 相が全結晶
相の40%以上を占めている。従って、この材料に外部
応力が加えられた場合には、個々の粒子は、それぞれ同
等な応力を受けることになり、t-ZrO2 相からm-Zr
2 相への応力誘起変態が広い領域に渡って均一に生じ
る。このため、超微細結晶組織による高強度のみなら
ず、外部応力の緩和に伴う高靭性が発揮される。
【0028】その結果、本発明による酸化ジルコニウム
−酸化アルミニウム系焼結体材料は、機械部品、機能性
部品、耐磨耗性部品などとして有用である。
【0029】また、結晶粒径が0.05μm以下のもの
は、鋭利な刃先加工精度を要求される工具用の刃先とし
て特に有用である。
【0030】
【実施例】以下に実施例および比較例を示し、本発明の
特徴とするところをより一層明確にする。
【0031】実施例1 82℃のイソプロパノール中でZrO2 :Al2 3
75:25(モル比)となる割合でジルコニウムイソプ
ロポキシドとアルミニウムイソプロポキシドとを24時
間還流した後、均質化した混合溶液に28%アンモニア
水を加え、加水分解させ、生じた共沈澱物を濾過し、乾
燥した。
【0032】得られた粉末を空気中800℃で仮焼し
て、Al2 3 を固溶したt-ZrO2 粉末とした後、1
100℃、200MPaの条件下にカプセルHIP処理
を行なった。
【0033】得られた焼結体の相対密度は97.2%、
t率は40%、靭性(KIC)は18MPa・m1/2 、曲
げ強度は470MPaであった。また、SEM写真によ
る焼結体の結晶の粒径は、0.1μm以下であった。
【0034】実施例2 実施例1と同様にして調製した共沈澱物を900℃で仮
焼し、Al2 3 を固溶したt-ZrO2 粉末とした後、
実施例1と同様の条件下にカプセルHIP処理を行なっ
た。
【0035】得られた焼結体の相対密度は97%、t率
は55%、靭性(KIC)は23MPa・m1/2 、曲げ強
度は570MPaであった。また、SEM写真による焼
結体の結晶の粒径は、0.05μm以下であった。
【0036】実施例3 実施例1と同様にして調製した共沈澱物を1000℃で
仮焼し、Al2 3 を固溶したt-ZrO2 粉末とした
後、実施例1と同様の条件下にカプセルHIP処理を行
なった。
【0037】得られた焼結体の相対密度は98.3%、
t率は70%、靭性(KIC)は17MPa・m1/2 、曲
げ強度は700MPaであった。また、SEM写真によ
る焼結体の結晶の粒径は、0.05μm以下であった。
【0038】実施例4 実施例1と同様にして調製した共沈澱物を1000℃で
仮焼し、Al2 3 を固溶したt-ZrO2 粉末とした
後、1125℃、200MPaの条件下にカプセルHI
P処理を行なった。
【0039】得られた焼結体の相対密度は99.4%、
t率は50%、靭性(KIC)は16.5MPa・
1/2 、曲げ強度は470MPaであった。また、SE
M写真による焼結体の結晶の粒径は、0.05μm以下
であった。
【0040】参考例1 82℃のイソプロパノール中でZrO2 :Al2 3
75:25(モル比)となる割合でジルコニウムアセチ
ルアセトネートとアルミニウムイソプロポキシドとを2
4時間還流した後、均質化した混合溶液に28%アンモ
ニア水を加え、加水分解させ、生じた共沈澱物を濾過
し、乾燥した。
【0041】得られた粉末を空気中500〜1400℃
の所定温度で2時間仮焼した後、結晶相の変化状況を調
べた。結果を表1に示す。
【0042】 表 1 仮焼温度(℃) 結 晶 t−率(%) 500 アモルファス − 600 c-ZrO2 − t-ZrO2 − 700 t-ZrO2 − 800 t-ZrO2 − 900 t-ZrO2 − 1000 t-ZrO2 − 1100 t-ZrO2 − 1200 t-ZrO2 48.7 m-ZrO2 1300 t-ZrO2 14.9 m-ZrO2 1400 t-ZrO2 6.3 m-ZrO2 α−Al2 3 表1に示す結果から、本発明で使用する出発原料を13
00℃までの温度下で加熱する場合には、α−Al2
3 の析出は認められず、Al2 3 がZrO2 に固溶し
た状態に止まっていることが明らかである。
【0043】参考例2 ジルコニウムアセチルアセトネートに代えてZrOCl
2 ・8H2 Oを使用する以外は参考例1と同様にして共
沈殿物を生成させ、濾過し、乾燥させた。
【0044】得られた粉末を参考例1と同様にして仮焼
し、結晶相の変化状況を調べた。結果を表2に示す。
【0045】 表 2 仮焼温度(℃) 結 晶 t−率(%) 500 アモルファス − 600 アモルファス − 700 アモルファス − 800 t-ZrO2 − 900 t-ZrO2 − 1000 t-ZrO2 − 1100 t-ZrO2 − 1200 t-ZrO2 54.0 m-ZrO2 1300 t-ZrO2 8.3 m-ZrO2 1400 t-ZrO2 α−Al2 3 比較例1 PSZ(ZrO2 −3モル%Y2 3 )の粉末80重量
部とAl2 3 粉末20重量部とに水を加え、スラリー
状とした後、ZrO2 (3Y)ビーズを用いて、500
時間ビーズミル粉砕した。次いで、スラリーを乾燥し、
CIPにより仮成形し、大気中1300〜1500℃で
焼成した後、さらに1300〜1500℃でArにより
196MPaの加圧下にHIP焼結した。
【0046】得られた焼結体の靭性と曲げ強度を表3に
示す。なお、いずれの焼結体においても、ZrO2 への
Al2 3 の固溶は認められなかった。
【0047】 表 3 大気中焼成 HIP処理 靭 性 曲げ強度 (℃) (℃) (MPa ・m 1/2 (MPa) 試料No. 1 1500 1300 6.5 1330 2 1400 1500 5.5 1550 3 1500 1500 5.8 1550 4 1300 1300 5.3 580 5 1400 1400 5.3 770 6 1500 1500 5.5 790 表3に示す結果から明らかな様に、従来法によるZrO
2 −Al2 3 焼結体は、曲げ強度には優れているもの
の、靭性が低い。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 辻 一弘 大阪府貝塚市二色中町8−1 大阪セメ ント株式会社内 (56)参考文献 特開 昭60−215571(JP,A) 特開 昭62−7667(JP,A) Koji Ishida,et a l,「Formation of Zi rconia Solid Solut ions Containing Al umina Prepared by New Preparation Me thod」,Journal of t he American Cerami c Society(1994),第77巻, 第5号,第1391−1395頁 S.INAMURA,et al. 「Formation and hot isostatic pressin g of ZrO▲下2▼ solid solution in the s ystem ZrO▲下2▼−Al▲下 2▼O▲下3▼」,JOURNAL O F MATERIALS SCIENC E(1994),第29巻,第18号,第4913− 4917頁 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C04B 35/42 - 35/49 C01G 25/00 - 25/06 CA(STN) REGISTRY(STN) JICSTファイル(JOIS)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ZrO2 −Al2 3 を主成分とし、Zr
    2 −Al2 3 の成分比率がZrO2 99〜60モル
    %で且つAl2 3 1〜40モル%であり、アルミニウ
    ムイオンがZrO2 結晶格子内に固溶していることを特
    徴とする正方晶率が高く且つ高密度の酸化ジルコニウム
    −酸化アルミニウム系高靭性焼結体材料。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の高靭性焼結体材料におい
    て、ZrO2 の結晶構造が、下式(1)で表わされる正
    方晶率(t率)として、40%以上を有することを特徴
    とする高靭性焼結体材料。 【数1】 但し、(1)式における各記号は、材料のX線回折にお
    いて、以下の意味を有する; 【数2】
  3. 【請求項3】請求項1または2に記載の高靭性焼結体材
    料において、下式(2)により算出される材料の相対密
    度が95%以上である高靭性焼結体材料。 相対密度=d/d0 ×100 (2) 但し、d=材料の嵩密度 d0 =下式(3)から求めた真密度 d0 =V(Al2 3 )d(Al2 3 )+V(t-ZrO2 )d(t-ZrO2 ) +V(m-ZrO2 )d(m-ZrO2 ) (3) 但し、(3)式における各記号は、以下の意味を有す
    る; V(Al2 3 )…材料中に含まれるAl2 3 の体積
    分率、 V(t-ZrO2 )…材料中に含まれる正方晶ZrO2
    体積分率、 V(m-ZrO2 )…材料中に含まれる単斜晶ZrO2
    体積分率、 d(Al2 3 )…Al2 3 の真密度=3.99g/
    cm3 、 d(t-ZrO2 )…正方晶ZrO2 の真密度=6.10
    g/cm3 、 d(m-ZrO2 )…単斜晶ZrO2 の真密度=5.56
    g/cm3
  4. 【請求項4】請求項1乃至項3のいずれかに記載の高靭
    性焼結体材料において、結晶の平均粒径が0.1μm以
    下である高靭性焼結体材料。
JP21414992A 1992-08-11 1992-08-11 酸化ジルコニウム−酸化アルミニウム系高靭性焼結体材料 Expired - Fee Related JP3205785B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP21414992A JP3205785B2 (ja) 1992-08-11 1992-08-11 酸化ジルコニウム−酸化アルミニウム系高靭性焼結体材料

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP21414992A JP3205785B2 (ja) 1992-08-11 1992-08-11 酸化ジルコニウム−酸化アルミニウム系高靭性焼結体材料

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0656525A JPH0656525A (ja) 1994-03-01
JP3205785B2 true JP3205785B2 (ja) 2001-09-04

Family

ID=16651039

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP21414992A Expired - Fee Related JP3205785B2 (ja) 1992-08-11 1992-08-11 酸化ジルコニウム−酸化アルミニウム系高靭性焼結体材料

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3205785B2 (ja)

Non-Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
Koji Ishida,et al,「Formation of Zirconia Solid Solutions Containing Alumina Prepared by New Preparation Method」,Journal of the American Ceramic Society(1994),第77巻,第5号,第1391−1395頁
S.INAMURA,et al.「Formation and hot isostatic pressing of ZrO▲下2▼ solid solution in the system ZrO▲下2▼−Al▲下2▼O▲下3▼」,JOURNAL OF MATERIALS SCIENCE(1994),第29巻,第18号,第4913−4917頁

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0656525A (ja) 1994-03-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2945935B2 (ja) ジルコニア系複合セラミック焼結体、及びその製法
AU601275B2 (en) Stabilised metallic oxides
EP0232094B1 (en) Chemical preparation of zirconium-aluminum-magnesium oxide composites
GB2305430A (en) Zirconia based ceramic material
JPH03237060A (ja) 高靭性のセラミック合金
Chen Mobility control of ceramic grain boundaries and interfaces
JPS60141673A (ja) ジルコニア磁器およびその製造法
JPS60235763A (ja) セラミック成形体及びその製法
JP3205785B2 (ja) 酸化ジルコニウム−酸化アルミニウム系高靭性焼結体材料
JP2021059489A (ja) ジルコニア焼結体及びその製造方法
JPH0346407B2 (ja)
JPH04295014A (ja) 安定化金属酸化物組成物及びその製法
WO2003076336A1 (fr) Oxyde composite au cerium, produit fritte utilisant cet oxyde, et procede d'elaboration correspondant
Dragut et al. Thermal stability and field assisted sintering of cerium-doped YSZ ceramic nanoparticles obtained via a hydrothermal process
JP3190060B2 (ja) セリア固溶正方晶ジルコニア微粉末の製造方法
JP2645826B2 (ja) 耐熱劣化性高強度ジルコニア・アルミナセラミツクス及びその製造方法
JPS63151672A (ja) ジルコン酸チタン酸鉛系圧電磁器の製造方法
JPH0230663A (ja) ジルコニア質焼結体およびその製造方法
JPS63174646A (ja) 歯列矯正材
Arata et al. Aging behavior of commercial and synthesized dental Y-TZP ceramics
JP3256768B2 (ja) 酸化ジルコニウム系高強度・高靱性焼結体材料及びその製造方法
Dudnik et al. Properties of nanocrystalline ZrO 2-Y 2 O 3-CeO 2-CoO-Al 2 O 3 powders
JPH0450269B2 (ja)
JPH01290558A (ja) ジルコニア焼結体
Garcia et al. 3YTZP-Al2O3 powders synthesized by the coprecipitation route

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees