JP3205738B2 - タオル形成装置 - Google Patents

タオル形成装置

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JP3205738B2
JP3205738B2 JP03271892A JP3271892A JP3205738B2 JP 3205738 B2 JP3205738 B2 JP 3205738B2 JP 03271892 A JP03271892 A JP 03271892A JP 3271892 A JP3271892 A JP 3271892A JP 3205738 B2 JP3205738 B2 JP 3205738B2
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仁一 谷口
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株式会社バルダンソーイングマシン
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は長尺タオル地からタオ
ル地片を切断し、更にそのタオル地片の両端部を夫々三
折して、両端部に夫々三折ヘムをもったタオルを形成す
るようにしたタオル形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】長尺タオル地を引き出す為の引出装置と
その引出装置による長尺タオル地の引出経路に配設した
カッタとを備えて、引出装置により長尺タオル地を引き
出しそれをカッタにより切断してタオル地片にするよう
にした切断装置と、上記タオル地片の一方及び他方の端
部を夫々の三折基準位置を基準にして三折りする為の三
折装置とを、上記引出装置による長尺タオル地の引出方
向と交差する方向に並設すると共に、上記タオル地片を
上記切断装置から上記三折装置に移送する為の移送手段
を備えているタオル形成装置が知られている。(例えば
特公昭59−46194号公報参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】この従来のタオル形成
装置では、一定寸法の三折ヘムを有するタオルの量産が
可能であるという利点はあるが、長いヘムのタオルや短
いヘムのタオルを欲しいというタオルの需要者の要望に
は対応しかねる問題点があった。
【0004】そこで本件発明者は、上記引出装置による
引出先端位置とカッタによる切断位置を引出装置の引出
方向に可変にして、大きいヘム幅や小さいヘム幅のタオ
ルの形成を可能にすることを試みた。しかし、それらを
各々設定する場合、三折装置における一方の端部の三折
基準位置から上記引出先端位置までの距離と、上記三折
装置における他方の端部の三折基準位置から上記切断位
置までの距離とに差が出来易く、それに差ができると、
タオル地片を三折した場合、両端の三折ヘムの嵩高やヘ
ム幅に大小の差ができて、一見して不良品とわかる品物
ができてしまう問題点があった。
【0005】本願発明は上記従来技術の問題点(技術的
課題)を解決する為になされたもので、三折装置におけ
る一方の端部の三折基準位置から上記引出先端位置まで
の距離と、上記三折装置における他方の端部の三折基準
位置から上記切断位置までの距離とを対称的に変更させ
ることができるようにして、ヘム幅を変えた場合でも両
端の三折ヘムの嵩高やヘム幅がぴったり揃った良品質の
タオルの形成を可能にできるようにしたタオル形成装置
を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する為
に、本願発明におけるタオル形成装置は、長尺タオル地
を引き出す為の引出装置とその引出装置による長尺タオ
ル地の引出経路に配設したカッタとを備えて、引出装置
により長尺タオル地を引き出しそれをカッタにより切断
してタオル地片にするようにした切断装置と、上記タオ
ル地片の一方及び他方の端部を夫々の三折基準位置を基
準にして三折りする為の三折装置とを、上記引出装置に
よる長尺タオル地の引出方向と交差する方向に並設する
と共に、上記タオル地片を上記切断装置から上記三折装
置に移送する為の移送手段を備えているタオル形成装置
において、上記引出装置は長尺タオル地の引出先端位置
を上記引出方向の前後へ変更可能に構成すると共に、上
記カッタはその切断位置を上記引出方向の前後へ変更可
能に構成し、上記引出装置と上記カッタとには、上記三
折装置における一方の端部の三折基準位置から上記引出
先端位置までの距離と、上記三折装置における他方の端
部の三折基準位置から上記切断位置までの距離とを対称
的に変更させる為の対称変更手段を付設したものであ
る。
【0007】
【作用】長尺タオル地が引出装置により引き出され、カ
ッタにより切断されてタオル地片が形成される。そのタ
オル地片は三折装置に運ばれ両端部が夫々三折されて両
端に三折ヘムをもったタオルとなる。三折ヘムのヘム幅
の変更の場合、対称変更手段により、一方の端部の三折
基準位置から引出先端位置までの距離と、他方の端部の
三折基準位置から切断位置までの距離とが対称的に変更
される。
【0008】
【実施例】以下本願の実施例を示す図面について説明す
る。第1の実施例を示す図1〜3において、1はテーブ
ルで、中央に間隙1aを有している。2は切断装置で、長
尺タオル地を引出し、切断してタオル地片にする為のも
のである。3は三折装置で、タオル地片の両端を三折り
する為のものである。4は縫製装置で、タオル地片にお
いて三折りされた端部を縫製する為のものである。上記
各装置はよく知られているように切断装置2における長
尺タオル地の引出方向(図1における左方向)と交差
(この例では直交)するタオル地片の移送方向(図1に
おける上方向)に順に配列してある。5は三折装置と縫
製装置との間において定められた中継場所、6は完成し
たタオルの排出場所を夫々示す。7は第1の移送手段
で、タオル地片を切断装置2の場所から三折装置3の場
所に移送する為のものである。8は第2の移送手段で、
タオル地片を三折装置3の場所から縫製装置4の箇所を
通って排出場所6まで移送する為のものであり、タオル
地片を三折装置3の場所から中継場所5まで移送する為
の前段移送手段9と、中継場所5から縫製装置4の箇所
を通って排出場所6まで移送する為の後段移送手段10と
から成る。尚11は長尺タオル地、12は切断されたタオル
地片、13は完成したタオルを夫々示す。
【0009】次に上記切断装置2について図2に基づき
説明する。14は基枠、15は引出装置を示す。40は引出装
置15の本体を示す。41は該本体における可動ベースで、
基枠14に取付けたレール42に沿って矢印15a,15b方向に
進退できるようになっている。43はベース41に取付けた
把持具を示し、受片44と押え片45とから成る。46は可動
ベース41の往復駆動手段の存在を示す。該駆動手段とし
ては例えばエアーシリンダが用いられ、その本体は基枠
14に、ピストンロッドは図示の如く可動ベース41に連結
される。次に48は引出装置における引出先端の位置決装
置で、符号49〜51で示される部材で構成してある。即ち
49は基枠14に取付けたガイド、50はスライド片で、ガイ
ド49に沿って矢印方向に位置替え自在となっている。51
はスライド片50に取付けたストッパで、例えばスライド
片50に螺着したボルトをもって構成される。53は引出装
置における把持位置の位置決装置で、前記位置決装置48
と同様に構成してある。即ち54はガイド、55はスライド
片、56はストッパを夫々示す。このような構成の引出装
置15は往復駆動手段46により本体40が往復動される。そ
の往復動の範囲は本体40がストッパ51とストッパ56に当
接する位置の範囲に定められる。
【0010】16はカッタで、長尺タオル地11の引出経路
に配置され、かつ図1に矢印16a,16bで示されるよう
に引出方向に沿った方向への位置替えが可能に構成して
ある。58は該カッター16におけるカッターベースで、基
枠14に取付けたレール59に対して該ベース58に取付けた
スライド部材60を装着して、上記引出方向に沿った方向
への位置替えが自在となっている。17はベース58に取付
けた下刃、18は上刃で、ベース58に取付けた昇降装置と
して例示するエアーシリンダ63のピストンロッドに取り
付けてある。
【0011】次に65は対称変更手段を示す。該手段は本
実施例では機械的に変更制御を行なう構成となってい
る。即ち66は制御軸で、基枠14に取付けた軸受67によっ
て回動自在に支承されている。68は該制御軸66に設けた
引出先端位置変位部、69は同じく把持位置変位部、70は
切断位置変位部を夫々示し、これらは夫々同ピッチの左
ねじ、右ねじ、右ねじとして構成してある。71, 72, 73
は各々の変位部に螺合させた移動子である。移動子71は
連結部材74でもって位置決装置48のスライド片50に一体
的に連結してあり、移動子72は連結部材75でもって位置
決装置53のスライド片55に一体的に連結してあり、又移
動子73は連結部材76でもってカッターベース58に一体的
に連結してある。77は制御軸66に取付けた回動操作用の
ハンドルである。80はヘム幅表示器を示し、基枠14に取
付けたスケール81と連結部材76に取付けた上記スケール
指示用の指針82とから成る。
【0012】次に上記三折装置3について説明する。図
1における19はタオル地片12を存置させる為の存置場
所、20,20はタオル地片12の一方及び他方の端部を夫々
三折する為の三折機構である。各三折機構20は、図3に
示されるように一次折り片21(一次折り定規とも呼ばれ
る)と二次折り片22(二次折り定規とも呼ばれる)と定
規23(兼用定規とも呼ばれる)とを有する構成のもの
(例えば特開平1−192667号公報に示されたもの
と同様のもの)で、一次折り片21及び二次折り片22は図
示外の折り片作動機構により符号21a〜21d及び符号22
a〜22dで示される動きがなされるようになっており、
又定規23も図示外の定規移動装置による矢印23a〜23d
で示される動きによって、一次折り位置31と二次折り位
置32とにおいて交換的にタオル地片12に宛がわれ得るよ
うになっている。また矢印23c,23dで示される動きに
よって、上記一次折り位置及び二次折り位置を夫々タオ
ル地片12の両端部を結ぶ方向(長手方向)へ変更可能で
ある。これらの三折機構20は三折基準位置84,85を基準
にしてタオル地片12の端部を夫々三折する。三折基準位
置とは各三折機構において、タオル地片の端部を三折し
た場合に、形成された三折ヘム34におけるタオル内部側
の縁34aが到来するように定めてある位置である。三折
機構20に通常のタオル地片の端部を装填する場合、タオ
ルの本体であるパイル織り部と三折ヘムとなる平織り部
との境界部がそこに位置するように装填する。
【0013】次に上記図1の縫製装置4は、タオル地片
12を上記移送方向に通過させる為の通過場所24とその通
過場所24の両側に夫々配設されたミシン25, 25とを有し
ている。尚図3において25aはそのミシンにおける縫い
針を示す。
【0014】次に上記各移送手段7及び移送手段8にお
ける前段移送手段9及び後段移送手段10はいずれも良く
知られたもの(例えば実公昭61−18076)で、図
においては生地に直接接してその移送をする移送片のみ
を示す。各移送片は、図示外の作動機構により、上下動
とテーブル1の上面に沿って夫々添字a,bを付した符
号で示される矢印方向への水平動が可能となっている。
【0015】次に上記構成の装置による短寸例えば10mm
幅の三折ヘムを持ったタオルの形成について説明する。
先ず切断装置2においては、引出装置15による長尺タオ
ル地の引出先端位置が図3の(A)において符号86で示
すように一方の三折機構20の三折基準位置84から左方に
所定の距離88の位置となるように、図2の位置決装置48
を設定する。この引出先端位置は毎回の長尺タオル地11
の切断時において次の理由により一定する。引出装置の
本体40の矢印15b方向への移動は位置決装置53によって
カッタ16に対し常に一定の位置で制限される為、把持具
43は常に一定の深さに長尺タオル地の先端を把持する。
又本体40の矢印15a方向への移動は位置決装置48により
予め定めた一定の位置で制限される。その結果、上記引
出先端位置86は常に一定する。一方カッタ16に関して
は、長尺タオル地の図3(A)に示す切断位置87が上記
引出先端位置の場合とは対称的な位置、即ち他方の三折
機構20の三折基準位置85から右方に上記と同距離89だけ
隔たった位置となるよう、その刃17,18の位置を図3
(A)において実線で示される位置に設定する。これら
の設定は対称変更手段65の後述の如き操作によって行う
ことができる。
【0016】上記の状態において引出装置本体40が図2
の実線の位置から矢印15b方向に2点鎖線で示す把持位
置まで移動し、ベース41がストッパ56に当接して停止す
る。そしてそこで把持具43がカッタ16の場所にある長尺
タオル地11の先端を掴む。次に引出装置本体40は矢印15
a方向に実線の位置まで移動し、ベース41がストッパ51
に当接してそこで停止する。この移動により、図1及び
図3の(A)に実線で示す如く長尺タオル地11が引き出
される。次に移送片7が下降してタオル地11をテーブル
1の上面に押し付け、然る後カッタ16の刃17,18により
タオル地11が切断されて図3の(E)の如き1枚のタオ
ル地片12が形成される。引出先端位置86及び切断位置87
が前述のように設定してある為、切断されたタオル地片
12は図3の(E)に示す如く三折基準位置84から一端12
aまでの寸法90と三折基準位置85から他端12bまでの寸
法91は全く等しい。形成されたタオル地片12は移送片7
によりテーブル1の上面上を図1の矢印7a方向に滑って
三折装置3における存置場所19に送られる。その後移送
片7は切断装置2の場所におけるテーブル1の上方位置
へ復帰する。
【0017】次に三折装置3においては、定規23の先端
が図3(B)に符号31で示される一次折り位置において
タオル地片12に宛がわれる。次に一次折り片21が知られ
た上下動及び水平動を行い、タオル地片12の端部は定規
23の先端を基準にして矢印33で示されるように折り曲げ
られる。次に定規23が上記折り曲げられた端部から引き
抜かれた後符号32で示される二次折り位置においてタオ
ル地片12の折曲られた部分に宛がわれる。そして一次折
り片21が復帰された後、二次折り片22が知られた上下動
及び水平動を行い、タオル地片12の一次折りされた端部
が上記定規23の先端を基準に折り曲げられ図3(C)の
如き三折部34が形成される。次に定規23が退避された
後、上記のようにして折り曲げられたタオル地片12の三
折部34が移送片9によって図3(C)の如く押え付けら
れ、二次折り片22が復帰する。以上のようにして両端部
に三折部34が形成されたタオル地片12は、移送片9によ
りテーブル1の上面をすべって図1の中継場所5へ送ら
れる。中継場所5においてはタオル地片12の両端部にお
ける三折部34の押え付けが移送片9から移送片10に交代
し、移送片9は三折装置3の場所におけるテーブル1の
上方位置に復帰する。
【0018】次に上記タオル地片12は移送片10によりテ
ーブル1の上面の上をすべって縫製装置4に通され、図
3(D)の如く針25aによって上記三折部34が縫い付け
られ、更に図1の排出場所6へと移送される。排出場所
6においては移送片10による押し付けが解除され、出来
上がったタオル13は次の工程へ運ばれると共に、移送片
10は中継場所5におけるテーブル1の上方位置に復帰す
る。
【0019】以上のような動作が繰り返し行われ、両端
部に三折ヘム34を夫々有するタオル13が次々と形成され
る。
【0020】次に長い寸法例えば15mmの三折ヘムを有す
るタオルの形成に際しては、先ず切断装置2において長
尺タオル地11の引出先端位置86と切断位置87とを次のよ
うにして変更する。即ち、図2の対称変更手段65におけ
るハンドル77により制御軸66を回動させる。その回動に
より移動子71は図2の左方へ変位し、移動子72, 73は右
方へ変位する。それらの変位寸法は同一である。上記移
動子71の変位によりスライド片50と共にストッパ51が左
方に変位する。また移動子72, 73の変位により、ストッ
パ56と下刃17及び上刃18とは、夫々スライド片55やカッ
ターベース58と共に同寸法だけ右方に変位する。以上の
ような操作は、ヘム長表示器80を見ながら行ない、指針
82がスケール81のヘム長15mmの点を指示するようにす
る。
【0021】この状態で切断装置2を作動させる。する
と引出装置本体40は長尺タオル地11を引出して、ベース
41がストッパ51に当接する点まで移動する為、長尺タオ
ル地11はその先端が図3(A)の引出先端位置86' に至
るまで引出される。また長尺タオル地11は切断位置87'
で切断される。この場合、ストッパ51と下刃17及び上刃
18とは上記のように夫々反対方向に同寸法だけ変位され
ている為、図3(A)に示すように、三折基準位置84か
ら引出先端位置86' までの距離88' と、三折基準位置85
から切断位置87' までの距離89’は対称的に変わってい
る。従って、上記長尺タオル地11が切断されて出来たタ
オル地片12は図3の(F)に示すように、一方の三折基
準位置84から一端12aまでの寸法90' と他方の三折基準
位置85から他端12bまでの寸法91' とが同寸となる。
【0022】上記のように切断されたタオル地片12は三
折装置3に移送され、前記の場合と均等の動作でもって
その一方及び他方の端部が三折される。三折装置3にお
ける定規23の先端は、図3(B)に符号31' で示される
一次折り位置と、符号32' で示される二次折り位置とに
おいて夫々交換的にタオル地片12に宛がわれる。(尚図
3(B)においては図の輻輳を避ける為に、15mmのヘム
形成の場合における定規23の位置を上方へずらして表記
してあるが、当然のことながら定規23はタオル地片12に
宛がわれるものである。)以上のような条件下において
前記10mmの三折ヘムの場合と同様の動作が行われて、15
mmの三折ヘム34' を有するタオルが次々と形成される。
【0023】次に図4〜図6には本願の異なる実施例が
示される。この例は、対称変更手段が引出先端位置と切
断位置の変更の制御を電気的に行なうようにした例を示
すものである。対称変更手段の説明に先立ち、引出装置
本体40eの往復駆動の構造について説明する。100, 101
は基枠14eに設けた一対のプーリ、102 はそれらに懸回
したタイミングベルトで、該ベルトに可動ベース41eが
止着してある。103 はプーリ101 を回す為のモータで、
例えばサーボモータが用いてある。104 はモータ103 の
制御装置である。この構造においては、制御装置104 の
制御によってモータ103 が往復回動され、タイミングベ
ルト102 を介して引出装置本体40eが実線と2点鎖線で
示されるように往復動される。この場合、サーボモータ
103 は一般に原点を持っており、引出装置本体40eの往
復動範囲の中心位置116 をモータ103 の原点と対応させ
てある。
【0024】次に対称変更手段65eについて説明する。
105 は制御軸66eに連結したモータで、アブソリュート
タイプのパルスモータが用いてある。106 はモータ105
用のコントローラ、107 はCPUである。108 は入力装
置を示し、109 はテンキー、110 は表示部である。111
はメモリである。
【0025】上記構成のものによる長尺タオル地の引出
先端位置及び切断位置の設定は次の通りである。図5の
ステップS1において、テンキー109 によりヘム幅の値
を入力する。入力した値は表示部110 に表示される。す
るとステップS2においてCPU107 は、そのヘム幅に
対応した、カッター16eの基準位置(例えばヘム幅10mm
の位置)からの移動量のデータをメモリ111 から読み込
む。尚メモリ111 に記憶されている移動量及び後述の付
加量の一例は次の表1参照。
【0026】
【表1】
【0027】次にステップS3において、コントローラ
106 を制御してモータ105 を読み込んだデータに対応す
るよう回動させる。その結果カッター16eが対応移動
し、その切断位置がデータの位置に一致する。一方上記
ステップS1に続きCPU107はステップS4におい
て、サーボモータ103 の原点を基準とし、引出装置本体
40eの移動の基準量、例えば上記中心位置116から±300
mmの移動量(図4の符号117,118参照)にプラスマイナ
スする付加量(ヘム幅の値に対応した付加量)をメモリ
111 から読み込む。次にステップS5において、上記付
加量が加えられた引出装置本体40eの移動量のデータが
モータ103の制御装置104に与えられる。
【0028】上記設定が例えばヘム幅10mmで行なわれた
場合、切断装置2eの作動時には、制御装置104 は与えら
れたデータに対応してモータ103 を回動させる為、引出
装置本体40eは符号114 で示される範囲の往復動を行な
い、長尺タオル地の引出先端位置は符号86eの位置であ
る。切断位置は符号87eの位置である。一方ヘム幅15mm
の設定が行なわれた場合は、引出装置本体40eは符号11
5 で示される範囲の往復動を行ない、長尺タオル地の引
出先端位置は符号86'eの位置となる。切断位置は符号8
7'eの位置となる。前記カッターの基準位置からの移動
量及び引出装置本体40eの移動量に対する付加量は等し
く設定してある為、一方の三折基準位置84eから上記引
出先端位置86e, 86'eまでの距離88e, 88'eと、他方の
三折基準位置85eから上記切断位置87e, 87'eまでの距
離89e, 89'eとは対称的に変わる。なお、機能上前図の
ものと同一又は均等構成と考えられる部分には、前図と
同一の符号にアルファベットのeを付して重複する説明
を省略した。
【0029】
【発明の効果】以上のように本願発明にあっては、長尺
タオル地11を準備することにより、先ず切断装置2にお
いて引出装置15で長尺タオル地11を引き出すと共にそれ
をカッタ16で切断してタオル地片12にし、次に三折装置
3においてそのタオル地片12の両端部を夫々三折する事
ができて、両端部に夫々三折ヘム34を持ったタオル13を
次々と量産できる効果がある。
【0030】しかも上記ヘムの形成の場合、三折装置3
で形成するヘム幅の変更のために、切断装置2において
引出装置15による長尺タオル地11の引出先端位置86とカ
ッタ16による切断位置87とを変更する場合、一方の端部
の三折基準位置84から上記引出先端位置86までの距離88
と、上記他方の端部の三折基準位置85から上記切断位置
87までの距離89とを対称的に変更できる特長がある。こ
のことは該切断装置2で切断されたタオル地片12を三折
装置3に与える場合、図3の(E)或いは(F)に示さ
れる如く、一方の三折基準位置84からその側の先端12a
までの寸法90,90’と、他方の三折基準位置85からその
側の先端12bまでの寸法91,91’とが正しく揃ったタオ
ル地片12を三折装置3に与えることができることであっ
て、三折装置3において両者のヘムの嵩高やヘム長がぴ
ったり揃った良品質のタオルの形成を可能にできる効果
がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】タオル形成装置の平面略示図。
【図2】切断装置の正面図。
【図3】(A)、(B)、(C)、(D)は図1の装置
の動作説明図であり、夫々図1におけるIIIA、IIIB、II
IC、IIID位置においてタオル地或いはタオル地片と種々
の機構との関係を示す拡大断面図。(E)、(F)は切
断されたタオル地片の平面図。
【図4】異なる構成の対称変更手段を備えた切断装置の
正面図。
【図5】図4の対称変更手段の動作説明用フローチャー
ト。
【符号の説明】 2 切断装置 3 三折装置 7 移送手段 84,85 三折基準位置 86 引出先端位置 87 切断位置

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 長尺タオル地を引き出す為の引出装置と
    その引出装置による長尺タオル地の引出経路に配設した
    カッタとを備えて、引出装置により長尺タオル地を引き
    出しそれをカッタにより切断してタオル地片にするよう
    にした切断装置と、上記タオル地片の一方及び他方の端
    部を夫々の三折基準位置を基準にして三折りする為の三
    折装置とを、上記引出装置による長尺タオル地の引出方
    向と交差する方向に並設すると共に、上記タオル地片を
    上記切断装置から上記三折装置に移送する為の移送手段
    を備えているタオル形成装置において、上記引出装置は
    長尺タオル地の引出先端位置を上記引出方向の前後へ変
    更可能に構成すると共に、上記カッタはその切断位置を
    上記引出方向の前後へ変更可能に構成し、上記引出装置
    と上記カッタとには、上記三折装置における一方の端部
    の三折基準位置から上記引出先端位置までの距離と、上
    記三折装置における他方の端部の三折基準位置から上記
    切断位置までの距離とを対称的に変更させる為の対称変
    更手段を付設したことを特徴とするタオル形成装置。
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