JP3205189B2 - 空気調和機の室外機 - Google Patents
空気調和機の室外機Info
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Description
パッケージ型空気調和機の室外機に関する。
べて耐食性、耐候性が要求され、室外機の外郭を構成す
る外板類は通常、室内機の塗装仕様よりも耐食性、耐候
性を向上させている。しかし他方、底ベース本体は外板
に隠れる構造であり、デザインの面からはカラー塗装の
必要性が少ない。そこで、通常は亜鉛メッキ鋼板に現地
据え付け用の脚をスポット溶接して使用している。
部にはシュラウドやサービスカバ等の外板を取り付ける
ために、凹みを設けており、内側平面部には熱交換器や
モータクランプ等の搭載部品の位置決め用の部品や、圧
縮機につながった冷媒配管の振動を押えるための冷媒配
管固定用の部材をスポット溶接するかまたはネジにより
取り付け、これに上記部品を位置決めし固定していた。
して特開平2−50033号公報には、台板に切り起こ
しを成形することにより位置決めが容易に出来るベース
構造が提案されている。
した水が溜まらないように排水用の溝を設け、その溝に
何ケ所か穴を開けて垂れ流しできるようにしているか、
あるいは1ヶ所に集中排水用のドレンボスを取付けられ
るようにしており、現地で必要に応じてドレンボスを取
り付けていた。
の技術においては、亜鉛メッキ鋼板仕様で製作された底
ベースに関して、最近になって酸性雨、排気ガス等によ
る室外環境の腐食性が大きくなったことが原因と考えら
れる錆の発生の問題が発生してきており、底ベースに対
して耐食性をさらに向上させる必要が生じてきた。
の部位の断面係数を低下させており、圧縮機等の重量物
を搭載した状態では多少の歪を発生する場合があった。
これは据付面積を小さくして製品高さを高くする傾向の
昨今では、断面係数低下によりその部位で腰折れが生じ
るという不具合があった。
ルームエアコンの室外機と比べ製品高さが高いので、高
層ビルの屋上に設置された場合や、台風の通過頻度の高
い(例えば沖縄)地方では一般のビルの屋上に設置され
た場合においても、突風を室外機の前面に受けやすく、
底ベースと脚のスポット溶接部が剥離してしまうことが
あった。
と同様、底ベースを塗装することにより向上させること
は出来るが、他方の不具合である曲げ強度の低下は解決
出来ない。そこで板厚を厚くするか、またはステー等の
別部品をスポット溶接して強度向上を図ることが考えら
れるが、重量及び原価が増大してしまうという問題があ
った。また突風に対する底ベースと脚の剥離強度は据付
用の脚のスポット溶接部の面積及びスポットの数を増や
すことにより向上できるものの、これも原価増大の要因
となってしまう問題があった。また他の方法として、フ
ランジの高さを高くして剛性の向上を図ろうとすると熱
交換器の有効面積が減少し、送風系の抵抗が増大し製品
の騒音が大きくなる問題があった。これに対しては特開
平1−84037号公報にフランジの一部をプロペラフ
ァンと同心形状にカットし、風の流路を確保し騒音を低
減する方法が提案されているが、フランジ部の剛性は少
なからず減少してしまう。
述の特開平2−50033号公報に記載の様に台座(底
ベース)に切り起こしを設ける方法も一案ではあるが、
熱交換器で凝縮したドレン水が切り起こし部より下部に
垂れてしまい集中排水ができない問題がある。これに対
して、位置決め用部品のスポット溶接、ネジ止め作業は
作業性が悪く、作業工数の点でマイナス要因であり位置
決め用部品の点数は最低限に絞られている。例えば送風
室と機械室とを仕切る仕切板やあるいはモータクランプ
は位置決め用の部品を取り付けないで、単に板金を1m
m程度段押しして形成したエンボスによって位置決めし
ているので、ライン組立の作業性が低くなっている。
加工して成形しており、底ベースの裏面への出っ張りは
デザイン上適切ではなかった。さらに、底ベースの下面
にはフォークリフトの爪が入り製品を持ち上げることも
あり、この出っ張りは運搬作業の不安定要因の一つであ
った。この対策として、底ベースの下に木製のパレット
を装着しているが、据付現地での廃棄処理が必要である
ことや、環境保護の点から好ましいものではない。
より振動し、配管の曲げ加工部やロー付け部に応力が集
中して運転中に割れが発生することがあり、一部の製品
では圧縮機に接続される配管を固定するための支持部品
をスポット溶接あるいはネジで底ベースに取り付け、そ
の支持部品にこの配管を固定し振動の対策をしていた。
機及び外板等の重量物を搭載し、室外に設置、運転され
るパッケ−ジ形空気調和機の室外機において、底ベース
の耐食性を向上させ、さらには剛性をも向上させること
をその目的とする。◆また、本発明の他の目的は、部品
点数の低減及び原価低減を含めた底ベース上への上記部
品取付け作業性を向上させること及びリサイクル可能な
底ベースを提供することにある。
に、本発明は、圧縮機と熱交換器とを備え、外板カバー
によってその外周が覆われ、この外板カバーが取り付け
られる底ベースとを有する空気調和機の室外機におい
て、前記底ベースは前記圧縮機と前記熱交換器が直接搭
載されるように樹脂にて一体成形され、該底ベースに集
中排水用のドレインボスが一体成形され、底ベースの内
面に排水用溝を設け、その溝に向かって底ベースの内面
にのみ緩やかな下り勾配を形成し、この底ベース裏面側
を平坦にしたものである。
換器が直接搭載されるように樹脂にて一体成形され、該
底ベースに集中排水用のドレインボスが一体成形され、
底ベースの内面に排水用溝を設け、その溝に向かって底
ベースの内面にのみ緩やかな下り勾配を形成し、この底
ベースの裏面側にフォークリフト運搬用の溝を成形した
ものである。
する。図1は本発明の樹脂製底ベースの斜視図である。
底ベースは、圧縮機、熱交換器、送風装置および冷凍サ
イクル配管、外板カバー類の重量物を搭載または支持す
る。そして、これらの総重量は25kg以上にもなる。
また、空気調和機の室外機底ベース100はペット(P
ET)ボトル等の再生材を35%含む炭素繊維強化のポ
リエチレンテレフタレート製であり、圧縮成形により成
形されている。底部の最小肉厚は2.5mmであり、全
周に20mmの高さのフランジ2が成形されている。ま
た、底ベースの裏面側には据付用の脚1のスパンにまた
がってリブ4が形成されており、このリブ4は送風機を
組み込んだモータクランプ8が搭載される位置、及びそ
の位置と対称な位置に成形されている。圧縮機6を搭載
する部分に設けられた支持ボルト5は、底ベース100
に圧入により取り付けられている。また、フランジ2に
は周方向数個所に、シュラウドやサービスカバー等の外
板を取り付けるための凹み3が形成されている。そし
て、この底ベース100の上に直接圧縮機6が搭載され
ると共に、この底ベースの脚1に設けたボルト穴等を利
用して室外機の固定がなされる。◆このように構成した
本発明によれば、絞り加工で製作された肉厚1.1mm
の板金製底ベースの倍の剛性(同一荷重における最大た
わみ量が半分)の底ベースが得られた。
の断面を示したものである。現地据え付け用の脚1は底
ベース本体と一体成形されているため境がなく、外板等
により覆われた室外機が受ける風等による脚部の曲げ応
力等が低減され、従来の底ベースのように脚1のスポッ
ト溶接部が剥離するという現象はなくなった。この強度
は母材である樹脂の破壊強度であり、肉厚(断面積)を
上げれば、さらに向上できることはいうまでもない。
に一部の部品を搭載した状態のパッケージ形空気調和機
の斜視図である。以下、この図3の底ベースに搭載され
る各部品を、底ベースへ取り付ける詳細を図4ないし図
9を用いて説明する。◆まず、図3では圧縮機6やアキ
ュムレータ等のサイクル部品が搭載される機械室と熱交
換器7やモータクランプが搭載される送風室とを仕切る
仕切板9は底ベースに成形された溝10に挾まれ固定さ
れる。図4にその横断面図を示す。従来、この仕切板9
を底ベース100に対してネジ止めして固定していた
が、本構造にすることでネジ本数の減少と作業工数の低
減が可能となった。また、溝10はテーパがついた受け
口構造となっており、このテーパに沿って仕切板を挿入
するだけで簡単に位置決めが出来る様になっている。
決めピン11と、それに位置合わせされたモータクラン
プ8を拡大して示したものである。モータクランプ8に
は底ベースとの接触面の折り曲げ部にこの位置決めピン
用の穴12が開けられている。このピン11にはテーパ
が形成されていて先端が細くなっており、この穴12に
ピン11を挿入することは容易である。これによりモー
タクランプの位置決めが簡単に出来る。また、ピンはあ
る程度の高さを有しているのでモータクランプの転倒防
止にも利用できる。さらに、この位置決めピン11を複
数個設けることにより、アキュムレータ等の搭載品を容
易に安定して固定できる。
の台座14に、冷媒配管13を押え板15を用いて固定
したときの拡大図である。圧縮機6に接続された冷媒配
管13をこの台座14に直接固定することが出来るの
で、従来わざわざスポット溶接していた支持台が不要に
なり工数を低減できる。
ランジ部2に設けた保護網16取付用の穴17を示す。
保護網16は数100μmの樹脂がコーティングされた
直径2mmの線材で製作されている。この保護網の先端
部を上記穴17に挿入することで製品の振動による線材
のびびり音を解消することが出来る。従来は、場合によ
っては保護網の先端部にゴム管をはめこんで底ベースと
接触して発生するびびり音を対策していたが、本実施例
では部品点数と工数の低減が可能となっている。
形されたサーミスタ18の支持部19を示す。円筒形を
したサーミスタ18の温度感知部は、支持部19に設け
られたコ字形の受け部20にクリップされ固定される。
また、リード線は同様に溝21に挿入され固定される。
この支持部19は樹脂製であり熱伝導による影響がな
い。従来は同様の構造のサーミスタ受け部20を有する
樹脂部品を別途製作し、サーミスタ18を取付け、さら
にこの樹脂部品を仕切板等にネジ止めしていた。従っ
て、本実施例では部品点数を低減出来るとともに、取り
付け工数をも低減できる。
水用のドレンボス22を示す。ドレンホース23とは専
用のクリップ等24によって固定することが出来る。従
来はオプション部品として樹脂成形品を用意してあり、
現地の設置方法によってはこれを取り付ける作業が発生
していた。本実施例では底ベースと一体成形されてお
り、上記の様な現地作業は不要となった。
例の樹脂製底ベースの斜視図である。本実施例が実施例
1と相違する点は、底ベース100の平面部に波形の凸
凹25を成形した点にある。これにより、底ベースの断
面係数を大きくでき、リブ4を成形したり、肉厚を上げ
たりすること無く剛性を向上できる。
の実施例の底ベースの横断面図である。この実施例が上
記実施例と相違する点は、熱交換器7で凝縮した水や雨
水が底ベース内に溜らない様に排水させるための溝26
を底面に形成した点にある。排水用の溝26は底ベース
の内面側にのみ成形されており、底ベースの裏側には出
っ張りは無い。また、この排水用の溝26に向かって下
り勾配をつけ排水しやすいようになっている。従来底ベ
ースの裏面側に出っ張っていた溝の部分が無くなったこ
とで、デザイン上スッキリするとともに、フォークリフ
ト運搬時にフォークリフトの爪が底ベースの溝の出っ張
りに当たって不安定になる事を防止できる。
例の樹脂製底ベースの斜視図である。本実施例では、上
記実施例と異なり、脚1の高さを高くし、かつフォーク
リフトの爪を脚1の側から矢印方向に差し込むための溝
27を一体成形している。倉庫保管時の段積みを考慮し
て、底面に室外機の荷重を等分布で分散させるような形
状としている。本実施例によればフォークリフト運搬の
みに設けられていた木製のパレットを廃止でき、据付現
地での廃棄作業が不必要となり、コスト低減が図れると
いう効果がある。
レンテレフタレートを用いているが、本発明はこれに限
るものではなく、強化プラスティック又は再生可能ポリ
プロピレン等の樹脂でも良いし、そのフィラーとしては
ガラス繊維や炭素繊維等の強度の大きな繊維を用いれば
良い。また、強度が必要な部位には、特にガラス繊維又
は炭素繊維の含有の多いシートを重ねて強度の増大を図
ることも可能である。そして、これら樹脂は空気調和機
の廃却時には再生利用可能であることが望ましい。
風機及び外板等の重量物が搭載され、室外に設置、運転
されるパッケ−ジ形空気調和機の室外機において、底ベ
ースの耐食性を向上できる。また、底ベースの曲げ剛性
や突風に対する強度をも向上出来る。さらに、部品点数
を低減し、底ベース上への室外機構成部品の取付け作業
性を向上できる。さらにまた、リサイクル可能な底ベー
スを提供することが可能となり、エコロジカルな製品を
提供できる。
機の室外機の底ベースの斜視図である。
る。
の斜視図である。
断面図である。
とそれに固定されたモータクランプの斜視図である。
用の支持台の斜視図である。
護網支持部の斜視図である。
気サーミスタの支持部の斜視図である。
レンボス部の断面図である。
調和機の室外機の底ベースの斜視図である。
調和機の室外機の底ベースに設けた排水用溝部の断面図
である。
形空気調和機の室外機の底ベースの斜視図である。
み、 4…リブ、5…圧縮機固定用支持ボルト、 6…
圧縮機、 7…熱交換器、8…モータクランプ、 9…
仕切板、 10…仕切板用溝、11…位置決めピン、
12…位置決め用穴、 13…冷媒配管、14…冷媒配
管固定用台座、 15…押え板、 16…保護網、17
…保護網挿入用穴、 18…サーミスタ、 19…サー
ミスタ支持部、20…サーミスタ受け部、 21…サー
ミスタリード線用取り付け溝、22…一体成形ドレンボ
ス、 23…ドレンホース、 24…クリップ、25…
波形の凸凹、 26…排水用の溝、27…フォークリフ
トの爪挿入用溝、100…底ベース。
Claims (2)
- 【請求項1】圧縮機と熱交換器とを備え、外板カバーに
よってその外周が覆われ、この外板カバーが取り付けら
れる底ベースとを有する空気調和機の室外機において、
前記底ベースは前記圧縮機と前記熱交換器が直接搭載さ
れるように樹脂にて一体成形され、該底ベースに集中排
水用のドレインボスが一体成形され、前記底ベースの内
面に排水用溝を設け、その溝に向かって底ベースの内面
にのみ緩やかな下り勾配を形成し、この底ベース裏面側
を平坦にしたことを特徴とする空気調和機の室外機。 - 【請求項2】圧縮機と熱交換器とを備え、外板カバーに
よってその外周が覆われ、この外板カバーが取り付けら
れる底ベースとを有する空気調和機の室外機において、
前記底ベースは前記圧縮機と前記熱交換器が直接搭載さ
れるように樹脂にて一体成形され、該底ベースに集中排
水用のドレインボスが一体成形され、前記底ベースの内
面に排水用溝を設け、その溝に向かって底ベースの内面
にのみ緩やかな下り勾配を形成し、この底ベースの裏面
側にフォークリフト運搬用の溝を成形したことを特徴と
する空気調和機の室外機。
Priority Applications (1)
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JP22139594A JP3205189B2 (ja) | 1994-09-16 | 1994-09-16 | 空気調和機の室外機 |
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Family Applications (1)
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1994
- 1994-09-16 JP JP22139594A patent/JP3205189B2/ja not_active Expired - Fee Related
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