JP3204671B2 - グラファイト潤滑皮革 - Google Patents

グラファイト潤滑皮革

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JP3204671B2 JP50705895A JP50705895A JP3204671B2 JP 3204671 B2 JP3204671 B2 JP 3204671B2 JP 50705895 A JP50705895 A JP 50705895A JP 50705895 A JP50705895 A JP 50705895A JP 3204671 B2 JP3204671 B2 JP 3204671B2
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    • C14C3/00Tanning; Compositions for tanning
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    • C14CCHEMICAL TREATMENT OF HIDES, SKINS OR LEATHER, e.g. TANNING, IMPREGNATING, FINISHING; APPARATUS THEREFOR; COMPOSITIONS FOR TANNING
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Description

【発明の詳細な説明】 発明の背景 本発明は一般には、グラファイトにより内部潤滑され
た皮革および皮革製品並びにグラファトで再なめし処理
された皮革の製造方法に関する。特に、本発明は、グラ
ファイトで再なめし処理された皮革およびかかる皮革か
らつくられるゴルフ手袋のような皮革製品の特定の製造
方法に関する。
なめし方法を変えるとともに、種々の添加物を処理中
になめし混合物に加えることにより皮革の機能を改良す
るために、種々の試みが長年に亘って行なわれてきた。
当社は、なめしは、オークの木、アメリカつがの木もし
くはアパラムの木から得られるような樹皮抽出物あるい
はスマックまたはまめ抽出物から得られるような葉抽出
物、またアカシヤの木から得られるようなものを使用し
て行なわれてきた。
無機なめし剤は、原皮から一層強力でかつ柔軟な皮革
を形成するので、植物による処理の代わりに徐々に使用
されている。無機なめし剤のうち、今日使用されている
最も優勢なものは、硫酸クロムである。ジルコニウムお
よびアルミニウムが、なめしにおいて広く使用されてい
る他の無機物である。他の天然のなめし剤には、アルデ
ヒド(これはホルムアルデヒドを使用するので毒性があ
る)およびオイルなめし剤が含まれ、オイルなめし剤は
「シャモア」(“chamois")皮革に主として使用されて
いる。これら全てのなめし剤のうち、「クロム」(“ch
rome")なめし剤が最も強力な皮革を提供するものと広
く考えられている。
しかしながら、クロム塩でなめした後は、皮革は乾燥
してごわつく傾向があり、衣服、スポーツ手袋などのよ
うな機能製品には満足のいくものではない。従って、次
の処理として、「ファットリカー処理」(“fatliquori
ng")と呼ばれる処理が通常使用される。この処理は、
なめした皮革の3%乃至10%の重量のオイルを、回転ド
ラムにおけるドラム処理(drumming)により皮革に導入
するものである。通常は、これらのオイルは、「硫酸
塩」であり、オイルを皮革の繊維構造体の中に分散させ
易くするとともに、ベースとして使用される未処理の魚
油、動物油または植物油と比べて、(汗に見受けられる
ような)酸の作用に対して一層耐性を付与するものであ
る。ファットリカー処理は、クロムでなめされた皮革を
潤滑させるので、柔らかさ、伸縮性および弾性を必要と
する製品に使用することができる。合成ファットリカー
がしばしば使用されるが、これには、合成エステル、塩
素化炭化水素、アルファオレフィンおよび両性誘導体が
含まれる。多くの目的のために、良好な潤滑性を提供す
るものとして重質油を皮革に添加することが行なわれて
いるが、これは望ましくない「重質」(“heavy")感を
与えるとともに皮革の通気性を損なうため、製品の着用
者に不快感を与え、しかも曲げおよび洗濯を通じて徐々
に失われて、最後には、製品の有効寿命が終る前に皮革
は乾燥したごわつきのあるものとなってしまう。
従って、改良された皮革およびクロムその他の予備な
めし剤を使用して最初になめしを行なった皮革に、柔ら
かさ、伸縮性および弾性を付与する皮革再なめし方法が
待望されている。特に、ファットリカー製品の重量感お
よびべとつきがなく、しかも望ましくない「重質感」お
よび従来の合成ファットリカーに見られる耐久性の制限
を受けない、上記した望ましい特性を提供することが待
望されている。
発明の概要 本発明は、内部繊維マトリックスを有するクロムなめ
し処理皮革に、グルテルアルデヒド(gluteraldehyde)
溶液のグラファイト粉末を結合させて、グラファイト粒
子を内部繊維マトリックスに浸透させるとともに内部繊
維マトリックに保持させて、保持されたグラファイト粒
子が皮革に潤滑性を与えかつ皮革に柔らかさ、伸縮性お
よび弾性を長期に亘って付与することができる、皮革製
品用のグラファイト潤滑皮革を提供するものである。
本発明の別の目的は、天然の原皮になめしを行なって
一層耐久性のある繊維構造体を得る工程と、なめされた
皮を回転ドラムに加える工程と、水を回転ドラムに加え
る工程と、シンタン(syntan)をグラファイト粉末と混
合してグラファイト粉末をシンタン溶液に懸濁させる工
程と、グラファイト−シンタンのサスペンションを回転
ドラムに加える工程と、ドラムを第1の時間回転する工
程と、蟻酸カルシウムを回転ドラムに加える工程と、ド
ラムを第2の時間回転させる工程と、処理された皮を第
3の時間リンスする工程とを備えることを特徴とする改
良された、グラファイト潤滑皮革の製造方法を提供する
ことにある。
本発明の更に別の目的は、改良されたグラファイト潤
滑皮革を提供することにある。
本発明の更に別の目的は、再なめし処理においてグラ
ファイト粉末を使用して内部に潤滑性を付与しかつ皮革
に金属様の外観を提供することができる、グラファイト
潤滑皮革の改良された製造方法を提供することにある。
本発明の更に別の目的は、機能的な衣服および手袋に
使用するために、「重質感」または脂っこさのない、改
良された内部潤滑性状を有する改良された皮革製品を提
供することにある。
本発明の別の目的は、磨き処理されたが通気性を有す
る表面を皮革に提供することができる、衣服に使用する
皮革をグラファイト粉末で潤滑する改良された方法を提
供することにある。
本発明の別の目的は、グルテルアルデヒド(5−50%
濃度)または同等のシンタンの1−5%溶液に混合し、
水20−200%(重量)と混合して半時間乃至2時間ドラ
ム処理を行ない、この時点で0.25乃至5%の蟻酸カルシ
ウムを添加した(クロムなめし処理した皮革の重量で)
1乃至7%のグラファイト粉末を用いてクロムなめし処
理した皮革を再なめし処理し、別の時間ドラム処理を継
続し、この時点でグラファイトを皮に十分に分散させ、
皮革繊維と結合させて、分散されたグラファイトが乾燥
した場合の潤滑特性により得られるしなやかさを有する
製品を形成することができる耐久性のある潤滑処理が行
なわれた皮革を提供することにあり、これにより、得ら
れる製品には、最終製品の屈曲を受ける通常の使用の際
に皮革繊維マトリックスの摩粍が低減することよる長い
有効寿命と、潤滑にオイルの代わりに非常に軽量のグラ
ファイトを使用することによる軽い「ふわふわした」感
触と、皮革の最終磨きの程度により変えることができる
魅力的な独特の金属様表面外観とが提供される。
本発明の更に別の目的は、再なめし処理の際に皮革の
繊維に結合するグラファイト潤滑剤を使用することによ
り、柔軟性、軽量特性および耐摩粍性が重要となる改良
された皮革衣服を提供することにある。
本発明の更に別の目的は、グラファイト粉末を利用し
てクロムなめし処理された皮革を再なめしすることによ
り、皮革の潤滑性および外観を改善する改良された方法
を提供することにある。
本発明の更に別の目的と利点は、一部は自明であり、
一部は明細書の説明から明らかとなるものである。
従って、本発明は、以下の説明に例示されている構
造、素子の組み合わせおよび部材の配置の特徴からなる
ものであり、本発明の範囲は、請求の範囲により定めら
れる。
図面の簡単な説明 本発明の一層の理解のために、以下、添付図面に関し
て説明すが、図面において、 図1は、本発明の好ましい実施例に係るグラファイト
再なめし方法を示すフローチャート図であり、 図2は、本発明に係る皮革を再なめしするための回転
ドラムを示す斜視図である。
好ましい実施例の詳細な説明 皮革のなめし処理は、種々の材料に対して行なわれて
きた旧来からの技術である。本発明に係るグラファイト
再なめし方法は、羊の皮、山羊の皮、牛皮、鹿皮および
子牛の皮をはじめとする数多くの皮革原料に適用するこ
とができる。最終皮革製品の用途に応じて、種々の出発
材料を利用することができる。
原料を先づ、クロムで完全になめす処理を行ない、繊
維組織に耐久性(permanency)を付与する。連合王国、
ノーサンプトン、モールトン・パーク、キングズ・パー
ク・ロードに所在するビーシーエス・レザー・プルデュ
ーサーズ・アソシエーション(B.C.S.Leather Produce
r's Association)発行、ジェイエイチ・シャープハウ
ス(J.H.Sharphouse)著のレザー・テクニシャンズ・ハ
ンドブック(Leather Technician's Hndbook)に記載の
代表的なクロムなめし処理方法は、一連の14の別工程を
有する。
1. 先づ、皮を、分当たり4回転の速度で運転されるド
ラムにおいて27℃の水300%に浸漬し、0.1%非イオン界
面活性剤で9.0のpHに調整する。皮を、6乃至12時間、
断続的にドラム処理する(drum)。
2. 次に、皮の水切りを行なう。
3. 皮の肉側に、硫酸水素ナトリウム15%(33%強
度)、水和石灰50%および水35%を塗布する。皮を一晩
積み重ねて放置し、次いで、毛の除去を行なう。
4. 次に、水600%および石灰12%を、撹拌パドルを備え
たバットに24時間入れ、パドルを4時間ごとに5分間作
動させる。
5. 次に、回転肉そぎ機をを用いて、皮の背後側から肉
を除去する。
6. 次いで、皮をパドルバットに入れて、軟質の流水で3
0分間洗浄する。
7. 1.5%の塩化アンモニウムを含む37℃の水500%を入
れたパドル付きバットにおいて脱灰し、その際、パドル
を、60分間または皮が石灰を含まなくなるまで作動させ
る。
8. 脱灰処理は、1%のバクテリア脱灰液を添加し、パ
ドルを2乃至3時間作動させて行なう。
9. 次に、20℃の水200%、塩20%および硫酸2%から形
成される酸洗い液を用いて皮をドラムにおいて酸洗いす
る。ドラムは60分間作動させ、最終酸洗い液の強度は0.
5%の硫酸溶液である。次いで、ドラムから排水し、皮
を数日間エージングのために保存する。
10. ドラム処理のクロムなめし液は、水100%と、塩5
%と、酸化クロム1%(酸化クロム11%および33%塩基
度、希釈SO2のクロム液10%の10%として)と、酸化ク
ロム1%(上記クロム液の10%として)を含む。次に、
皮を、この混合物中で2乃至6時間浸透が行なわれるま
で、ドラム処理する。
11. 次に、皮を塩基化するなめし液1/2−1%を得るた
めに、重炭酸ナトリウムを4時間かけて入念に加えるべ
きであり、次いで、収縮温度試験を行なうべきである。
なめし液の調製後、pHを約4.4、収縮温度を98℃にすべ
きである。
12. 次に、皮を積み重ね、24時間排水を行なう。
13. 次に、皮を、150%の水と11/2%の重炭酸アンモニ
ウムを用いてドラムにおいて十分に中和する。ドラムを
60分間運転し、皮全体のpHを5.5−6.0にし、この時点
で、皮革は完全にクロムなめしされ、発明者が開発した
グラファイト法により再なめし処理に供することができ
る。
上記したクロムなめし処理は、本技術分野において周
知であり、本発明の部分を形成するものではない。これ
は、本発明者が開発したグラファイト再なめし処理に先
立って原皮に対して行なわれる予備的ななめし処理の一
例として提供されているに過ぎないものである。他のク
ロムなめし処理あるいは他の塩基性無機なめし処理を、
グラファイト処理に先立って行なわれる予備なめしとし
て利用することができる。硫酸クロム、ジルコニウムお
よびアルミニウム無機予備なめし液もまた、本発明に従
って利用することができる。
皮革に十分なクロムなめし処理を行ない、グラファイ
ト処理による再なめしの準備が行なわれた場合には、更
なるなめし処理を利用することができる。
皮革の再なめしを行なうための本発明に係る方法のフ
ローチャートを示す図1について説明する。工程201に
おいて、原皮のなめしを行なう。原皮は、原皮に耐久性
と強度を提供するクロムなめしその他のなめし処理のよ
うな無機なめし処理を使用してなめすことができる。
工程202においては、原皮を再なめしドラム(図2の1
00)に入れる。次に、工程203において、グラファイト
粉末をシンタンと混合して、グラファイトをサスペンシ
ョンにする。工程204においては、グラファイトサスペ
ンションを、なめした皮を入れてあるドラムに加える。
次に、工程205において、なめした皮を回転ドラムに
おいて混合し、撹拌して、グラファイトサスペンション
をなめした皮のマトリックスに浸透させる。これが完了
すると、工程206において蟻酸カルシウム(calcium for
mate)を加え、工程207においてドラムを再度回転させ
ることにより、蟻酸カルシウムを皮の周囲に良好に分布
させる。
最後に、皮とドラムを工程208においてリンスし、再
なめしを行なった皮を工程209においてドラムから取り
出す。この段階において、皮は、皮革を潤滑させるグラ
ファイトで完全に再なめしされ、通常とは異なる程度の
柔らかさとしなやかさとが得られる。
再なめしが行なわれた皮革は、皮革表面または表面近
くにグラファイト粒子を有する。皮革に魅力的な金属様
の外観を付与するために、工程210において、柔らかい
ホイール(wheel)で行なう磨き処理のような表面処理
を行ない、皮革製品についてこれまで得ることができな
い深い光沢と艶を表面に形成する。
好ましい実施例においては、クロムなめしを行なった
皮は、回転ドラムに加えられる。図2には、回転ドラム
が参照番号100で全体示されている。ドラム100は、矢印
110で示されるように、水平方向の軸線を中心に回転を
行なうように支持された木製のドラム部101を有してい
る。モータ120がリンク121とともに使用されて、ドラム
101を回転駆動させる。モータ101とリンク121は、従来
の部材である。ドラム101はまた、皮をドラムに入れあ
るいはドラムから取り出そうとするときに開き、再なめ
し処理が行なわれているときには密閉を行なうようにな
っているフラップ103を有している。ドラム101は更に、
皮を再なめし処理において使用される種々の液体と混合
するとともに、皮が互いに付着するのを防止するのに使
用される内部バッフル104を備えている。木製ドラム
は、なめしおよび再なめし技術の分野において周知であ
り、予備なめし処理において使用することができる。
なめされた皮のほかに、約50℃の(十分にクロムなめ
し処理された皮革の重量に基づく)水100%と、グルテ
ルアルデヒド溶液3%(濃度25%)または他のシンタン
およびグラファイト粉末5%との混合物を、グルテルア
ルデヒド溶液その他の適宜のシンタンと予備混合する。
グルテルアルデヒドとグラファイト粉末との予備混合
は、グラファイト粉末を液体サスペンションに懸濁させ
て、皮の繊維マトリックスに深くに浸透させるために行
なうものである。回転ドラムは、約1時間運転される。
次に、蟻酸カルシウム1%を加え、ドラムを更に1時間
運転する。最後に、ドラムを約38℃で15分間リンクを行
なう。
この時点で、懸濁したグラファイト粉末は、皮の繊維
マトリックスに十分に浸透し、繊維と結合して皮革に内
部潤滑を付与する。
グラファイト粉末の幾分かは、表面皮革(真皮)にあ
るいはその近くにとどまり、これらのグラファイト粒子
はベルベットで覆われた「フラシ天ホイール」(“plus
h wheel")を、好ましい実施例においては約300rpmで回
転させたときに良好な金属様外観を付与することができ
る。この外観は、独特のものであるとともに、皮革にと
っては無比の外観として商業的に魅力のあるものとな
る。
ホルムアルデヒド、フェノールおよびナフタレンのよ
うな他のシンタンを、グルテルアルデヒドの代わりに利
用することができる。好ましい実施例においては、この
処理において利用されるグルテルアルデヒド溶液は、1
乃至7%、より好ましくは2乃至5%、更に好ましくは
3%とすることができる。水成分は、約25%乃至400
%、約20乃至80℃であるのが好ましく、50%乃至200
%、40乃至60℃であるのがより好ましく、100%で50℃
であるのがより一層好ましい。
グラファイト粉末は、必要とされる潤滑の程度と、目
的とされる物理的外観および色彩とにより、0.5%とい
う低い濃度まで種々の濃度で混合することができる。好
ましくは、グラファイト粉末は、1乃至6%であり、よ
り好ましくは2乃至4%であり、より一層好ましくは約
3%である。利用されるグラファイト粉末の量は、再な
めしが行なわれる皮の物理的特性および利用される予備
なめし処理により変わる。
グラファイトは過剰とならないのが重要である。過剰
のグラファイトが使用される場合には、皮革の内部マト
リックスはグラファイトで完全に充填されるとともに、
グラファイトを保持する内部マトリックスの能力を越え
る余分のグラファイトが皮革に被着する。この余分のグ
ラファイトは、次に、皮革が他の物体と接触したときに
すり落されるので、皮革から衣服をつくったときに染み
が生ずるのを避けるために適宜の処理で洗い落さなけれ
ばならない。
適宜の量のグラファイトが利用される場合には、グラ
ファイトの潤滑能力および特性の完全な利点は、グラフ
ァイトが皮革の内部マトリックスに残留することなく発
揮される。かくして、皮革が鉛筆の先端(グラファイ
ト)の感触と同様の表面滑らかさを発揮するとととも
に、グラファイトが皮革からすり落ちることはなく、皮
革に保持される。グラファイトのドラム処理および蟻酸
カルシウムの添加に続く更なるドラム処理に間して示さ
れた時間は、好ましい時間であるが、より長いあるいは
より短い時間を利用することができる。グラファイトの
ドラム処理の時間は、30乃至2時間であるのが好まし
く、45分乃至1.5時間であるのがより好ましく、1時間
であるのがより一層好ましい。同様に、リンス温度は、
32乃至44℃であるのが好ましく、35乃至41℃であるのが
より好ましく、38℃であるのがより一層好ましい。リン
ス処理は、約10乃至20分であるのが好ましく、より好ま
しくは12乃至18分であり、より一層好ましくは約15分で
ある。
好ましい実施例においては、グラファイトは、合成に
より製造されるグラファイトであってもよく、あるいは
天然に形成されるものでもよい。グラファイトは一般
に、無臭で、緑、青、スチールグレーまたは黒のグリー
ス状粉末である。皮革マトリックスにおいては、グラフ
ァイトは、一般に、金属光輝を有する六角板晶として形
成される。グラファイトは、7592゜F(4200℃)の沸点
を有し、一方、融点は6606−6687゜F(3650−3697℃)
である。グラファイトは、比重が約2.09−2.25であり、
蒸気圧が20℃で0である。グラファイトは、水に不溶で
あり、液体の鉄には可溶であり、酸およびアルカリには
一般に不溶である。グラファイトは、導電体である。
グラファイトはまた、固体の結晶形態において柔軟性
があるという利点を利用して、ゴルフのシャフトおよび
テニスラケットのシャフトの製造に利用されている。本
発明は、グラファイトのかかる特性を利用するものでは
なく、グラファイトの著しい滑り特性を利用するもので
ある。一般に、六角板晶体は、著しく摩擦が小さくて互
いに滑るので、強い乾燥潤滑特性を発揮する。上記した
方法によれば、グラファイトは、永続的に保持される完
全な内部潤滑性があるので、革製品全体に含浸すること
ができる。
グラファイトを埋め込んだ皮革は、グラファイト処理
後の皮革の高度の柔らかさと軽さとによりスポーツ用品
および衣類において使用するのに特に適している。特
に、ゴルフの手袋の場合には、グラファイト処理によ
り、強くて、かつ、不適当なグリップを行なったときに
皮の手袋にしばしば生ずる引っ掛かりまたは破れが生ず
るが、本発明はかかる不都合を少なくする著しく柔軟で
柔らかい皮革を提供することができるので、ゴルフの手
袋はグラファイトで潤滑にした皮革を用いるのが特に適
している。手袋にグラファイトを使用すると、手袋は着
用者の手のひらと手袋のグリップとの間で生ずるからま
りが少なくなる。
本発明の皮革は、自転車の手袋、他の特殊な手袋、
靴、肘ガード、膝ガードその他の支持材料のような皮革
製品に使用するのに適している。
従って、グラファイト粉末が皮の繊維マトリック中に
懸濁されかつ保持されて、皮革の内部に潤滑性が提供さ
れる。改良された皮革製品が提供される。
このように、上記した目的が有効に達成されること
は、上記説明から明らかである。また、本発明の精神と
範囲とから逸脱することなく上記構成に変更を加えるこ
とができるので、上記説明は全て単なる例示であって、
何ら限定的な意味に解されるべきではない。
特許請求の範囲は、本発明のあらゆる特徴および言語
上の問題として脱落しているかもしれない本発明の範囲
の全ての事項を包含するものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C14C 3/00 - 5/00 C14C 9/00 - 11/00

Claims (16)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内部に繊維マトリックスを有するなめされ
    た皮革と、 グラファイト粒子が内部繊維マトリックスに浸透しかつ
    内部繊維マトリックス内に保持されるようになめされた
    皮革に結合されたシンタン溶液のグラファイト粉末とを
    備え、 保持されたグラファイト粒子が、皮革の内部を潤滑し、
    かつ、柔らかくて、しなやかな皮革を必要とする衣服、
    履物、その他の皮革製品に使用するのに特に適している
    ことを特徴とする衣服、履物その他の皮革製品に使用す
    るグラファイト潤滑皮革。
  2. 【請求項2】グラファイト粉末はシンタン溶液との1−
    5%混合物であることを特徴とする請求の範囲第1項に
    記載のグラファイト潤滑皮革。
  3. 【請求項3】シンタンはグルテンアルデヒドであること
    を特徴とする請求の範囲第2項に記載のグラファイト潤
    滑皮革。
  4. 【請求項4】天然の原皮になめしを行なって一層耐久性
    のある繊維構造体を提供する工程と、 なめされた皮を回転ドラムに加える工程と、 水を回転ドラムに加える工程と、 シンタンをグラファイト粉末と混合してグラファイト粉
    末をシンタン溶液に懸濁させる工程と、 グラファイト−シンタンのサスペンションを回転ドラム
    に加える工程と、 ドラムを第1の時間回転する工程と、 蟻酸カルシウムを回転ドラムに加える工程と、 ドラムを第2の時間回転させる工程と、 処理された皮を第3の時間リンスする工程とを備えるこ
    とを特徴とするグラファイト潤滑皮革の製造方法。
  5. 【請求項5】シンタンはグルテルアルデヒド溶液である
    ことを特徴とする請求の範囲第4項に記載の方法。
  6. 【請求項6】グルテルアルデヒド溶液は3%溶液(25%
    濃度)であることを特徴とする請求の範囲第5項に記載
    の方法。
  7. 【請求項7】グラファイト粉末は1乃至5%であること
    を特徴とする請求の範囲第4項に記載の方法。
  8. 【請求項8】グラファイト粉末は2乃至4%グラファイ
    ト粉末であることを特徴とする請求の範囲第4項に記載
    の方法。
  9. 【請求項9】グラファイト粉末は約3%であることを特
    徴とする請求の範囲第4項に記載の方法。
  10. 【請求項10】第1の時間は約1時間であることを特徴
    とする請求の範囲第4項に記載の方法。
  11. 【請求項11】第2の時間は約1時間であることを特徴
    とする請求の範囲第4項に記載の方法。
  12. 【請求項12】第3の時間は約15分であることを特徴と
    する請求の範囲第4項に記載の方法。
  13. 【請求項13】処理された皮のリンスは約38℃で行なわ
    れることを特徴とする請求の範囲第4項に記載の方法。
  14. 【請求項14】仕上げた皮革を磨く工程を更に備えるこ
    とを特徴とする請求の範囲第4項に記載の方法。
  15. 【請求項15】磨きはベルベットで覆った回転フラシ天
    ホイールを仕上げた皮革に適用することにより行なわれ
    ることを特徴とする請求の範囲第14項に記載の方法。
  16. 【請求項16】磨き工程はフラシ天ホイールを約300rpm
    で回転させることにより実施されることを特徴とする請
    求の範囲第15項に記載の方法。
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