JP3204486U - パーティクル測定装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】測定ヘッドのメンテナンス作業を容易に行うことができるパーティクル測定装置を提供する。【解決手段】測定ヘッド2は、測定対象領域に設置され、測定対象領域に存在するパーティクルが流入可能な測定空間Sを内部に有する。受光部27は、測定空間Sに臨む受光面271を有し、光源から照射された測定光が測定空間Sに存在するパーティクルで散乱することにより発生する散乱光を受光面271で受光する。受光部27により受光される散乱光の受光強度に基づいて、測定空間S内におけるパーティクルが測定される。受光面271と測定空間Sとの間には、フィルム部材29が着脱可能に設けられている。【選択図】 図3

Description

本考案は、測定対象領域に存在するパーティクルを測定するためのパーティクル測定装置に関するものである。
例えばエッチング装置、イオン注入装置、有機EL用成膜装置などの半導体製造装置には、製造プロセス中に発生するパーティクル(微細粒子)を測定するためのパーティクル測定装置が適用される場合がある(例えば、下記特許文献1参照)。このようなパーティクル測定装置を用いて、数十ナノメートル程度の微細なパーティクルを測定することにより、パーティクルが最終製品の品質や性能、歩留まりなどに与える影響を観察することができる。
パーティクル測定装置は、測定対象領域に設置される測定ヘッドを備えている。測定ヘッド内には測定空間が形成されており、当該測定ヘッドが測定対象領域に設置されることにより、測定対象領域に存在するパーティクルが測定ヘッド内に流入し、測定ヘッド内の測定空間において測定される。
測定ヘッドには、測定空間に測定光を照射する光源と、測定空間内で発生する散乱光を受光する受光部とが備えられている。光源は、例えばレーザ光を光軸に沿って一直線上に照射する。受光部は、測定空間に臨む受光面を有しており、当該受光面で散乱光を受光する。受光部の受光面は、光源から照射される測定光の光軸上にはなく、測定光が受光面に直接入射しないようになっている。
このようなパーティクル測定装置において、測定空間にパーティクルが流入した場合には、測定光が測定空間に存在するパーティクルで散乱することにより散乱光が発生する。発生した散乱光は、光軸方向とは異なる方向に向かって散乱し、その散乱光が受光面で受光されることにより、受光部における受光量が変動する。散乱光の受光量は、測定空間に存在するパーティクルの粒子径やパーティクルの光軸上の通過位置によって変動するため、受光部における受光量に基づいてパーティクルの数を測定することができる。
特許第5299241号公報
上記のようなパーティクル測定装置の測定ヘッド内には、例えば受光部の受光面を保護するための保護ガラスが設けられている。保護ガラスは、受光面と測定空間との間に設けられており、測定空間内のパーティクルなどの粉塵が受光部に入り込むのを阻止することができる。
しかしながら、パーティクル測定装置が使用される環境によっては、保護ガラスの表面に汚れが付着しやすい場合がある。例えば、パーティクル測定装置が半導体製造装置に適用された場合には、測定対象領域においてエッチングや成膜などの工程が行われるため、多数のパーティクルが発生し、成膜や腐食性ガスの影響で保護ガラスの表面が汚染されやすい。
保護ガラスの表面に汚れが付着すると、当該保護ガラスを透過して受光面に入射する散乱光の光量が減少し、パーティクルの検出感度が低下する。このような場合には、測定ヘッドを測定対象領域から取り外し、保護ガラスの表面のクリーニングや保護ガラスの交換といった測定ヘッドのメンテナンス作業が必要となる。
しかしながら、保護ガラスは測定ヘッド内に設けられているため、保護ガラスの表面を容易にクリーニングすることはできず、保護ガラスを交換する場合には測定ヘッドを分解しなければならない。そのため、測定ヘッドのメンテナンス作業は非常に煩雑であった。
本考案は、上記実情に鑑みてなされたものであり、測定ヘッドのメンテナンス作業を容易に行うことができるパーティクル測定装置を提供することを目的とする。
(1)本考案に係るパーティクル測定装置は、測定ヘッドと、光源と、受光部と、測定処理部と、フィルム部材とを備える。前記測定ヘッドは、測定対象領域に設置され、前記測定対象領域に存在するパーティクルが流入可能な測定空間を内部に有する。前記光源は、前記測定空間に測定光を照射する。前記受光部は、前記測定空間に臨む受光面を有し、前記光源から照射された測定光が前記測定空間に存在するパーティクルで散乱することにより発生する散乱光を前記受光面で受光する。前記測定処理部は、前記受光部により受光される散乱光の受光強度に基づいて、前記測定空間内におけるパーティクルを測定する。前記フィルム部材は、前記受光面と前記測定空間との間に着脱可能に設けられている。
このような構成によれば、受光面と測定空間との間に設けられたフィルム部材により、測定空間内のパーティクルなどの粉塵が受光部に入り込むのを阻止することができる。フィルム部材は、例えば静電気又は粘着剤により着脱可能に設けられている。フィルム部材が着脱可能であるため、フィルム部材の表面に汚れが付着した場合には、フィルム部材を容易に取り外して清掃又は交換などのメンテナンスを行うことができる。したがって、測定ヘッドのメンテナンス作業を容易に行うことができる。
(2)前記受光部は、前記光源から照射される測定光の光路を挟んで1対設けられていてもよい。この場合、前記フィルム部材は、各受光部における前記受光面と前記測定空間との間に着脱可能に設けられていてもよい。
このような構成によれば、測定光の光路を挟んで設けられた1対の受光部による散乱光の受光強度に基づいて、より精度よく測定空間内におけるパーティクルを測定することができる。また、各受光部に対してフィルム部材が着脱可能に設けられているため、それらのフィルム部材を取り外して容易にメンテナンスを行うことができる。
(3)前記パーティクル測定装置は、前記受光面と前記測定空間との間に設けられた保護ガラスをさらに備えていてもよい。この場合、前記フィルム部材は、前記保護ガラスにおける前記測定空間側の表面に対して着脱可能であってもよい。
このような構成によれば、受光面と測定空間との間に設けられた保護ガラスにより、測定空間内のパーティクルなどの粉塵が受光部に入り込むのを確実に阻止することができる。また、保護ガラスにおける測定空間側の表面に対してフィルム部材が着脱可能であるため、フィルム部材により保護ガラスの表面に汚れが付着するのを防止することができるとともに、フィルム部材が汚れた場合には、そのフィルム部材を取り外して容易にメンテナンスを行うことができる。
(4)前記保護ガラスは、特定の波長範囲の光のみを透過させてもよい。
このような構成によれば、測定空間で発生した散乱光のうち特定の波長範囲の散乱光のみが、保護ガラスを透過して受光部に入射する。したがって、フィルム部材が全ての波長の光を透過するような構成であっても、保護ガラスにより特定の波長範囲の光のみを透過しつつ、フィルム部材により保護ガラスの表面に汚れが付着するのを防止することができる。
(5)前記測定処理部は、前記受光部により受光される散乱光の受光強度、及び、前記フィルム部材の透過率に基づいて、前記測定空間内におけるパーティクルの数を算出してもよい。
このような構成によれば、散乱光がフィルム部材を透過することにより、受光部における散乱光の受光強度が減少するような場合であっても、フィルム部材の透過率を用いた演算を行うことにより、測定空間内におけるパーティクルの数を精度よく算出することができる。
(6)前記パーティクル測定装置は、バックグラウンドレベル算出部と、メンテナンス時期判定部とをさらに備えていてもよい。前記バックグラウンドレベル算出部は、前記受光部における受光強度のバックグラウンドレベルを算出する。前記メンテナンス時期判定部は、前記バックグラウンドレベル算出部により算出されるバックグラウンドレベル、及び、前記フィルム部材の透過率に基づいて、前記フィルム部材のメンテナンス時期を判定する。
このような構成によれば、散乱光がフィルム部材を透過することにより、受光部における受光強度のバックグラウンドレベルが増加するような場合であっても、フィルム部材の透過率を用いた演算を行うことにより、バックグラウンドレベルに応じたフィルム部材のメンテナンス時期を精度よく判定することができる。
(7)前記パーティクル測定装置は、前記メンテナンス時期判定部による判定結果を報知する報知処理部をさらに備えていてもよい。
このような構成によれば、フィルム部材のメンテナンス時期を作業者に報知することができるため、その報知を確認した作業者がフィルム部材のメンテナンスを行うことにより、フィルム部材が汚れた状態のまま測定が行われるのを防止することができる。また、フィルム部材が汚れているか否かを目視で確認する必要がないため、作業者の作業負担を軽減することができる。
本考案によれば、フィルム部材の表面に汚れが付着した場合には、フィルム部材を容易に取り外して清掃又は交換などのメンテナンスを行うことができるため、測定ヘッドのメンテナンス作業を容易に行うことができる。
本考案の一実施形態に係るパーティクル測定装置の構成例を示した概略断面図である。 図1における測定ヘッドのA−A断面図である。 カバーを取り外した状態の測定ヘッド本体を示した平面図である。 パーソナルコンピュータの構成例を示したブロック図である。 パーティクルの測定中における時間と散乱光の受光強度との関係を示した図である。
1.パーティクル測定装置の構成
図1は、本考案の一実施形態に係るパーティクル測定装置1の構成例を示した概略断面図である。このパーティクル測定装置1は、測定ヘッド2、制御ユニット3及びパーソナルコンピュータ(PC)4などを備えている。
パーティクル測定装置1は、例えばエッチング装置、イオン注入装置、有機EL用成膜装置などの半導体製造装置に適用され、半導体製造装置のプロセスチャンバ5に測定ヘッド2が取り付けられる。プロセスチャンバ5は、中空状の筐体であり、内部で半導体製造プロセスなどの製造プロセスが行われる。製造プロセス中は、プロセスチャンバ5内が、例えば真空状態又は減圧状態とされる。
本実施形態では、プロセスチャンバ5内が測定対象領域Fであり、この測定対象領域Fに測定ヘッド2が設置されることにより、製造プロセス中に測定対象領域Fで発生する数十ナノメートル程度の粒子径からなるパーティクル(微細粒子)を測定ヘッド2で検出することができる。測定ヘッド2の内部には、測定対象領域Fに存在するパーティクルが流入可能な測定空間Sが形成されている。
測定ヘッド2は、測定ヘッド本体21の端部にカバー22が被せられることにより構成されている。測定ヘッド本体21は、測定光としてのレーザ光を照射するレーザモジュール23と、測定ヘッド本体21をプロセスチャンバ5に密閉状態で取り付けるためのフランジ状の取付部24と、プロセスチャンバ5内に挿入される挿入部25とを備えている。カバー22は、測定ヘッド本体21における挿入部25に被せられており、当該挿入部25とともにプロセスチャンバ5内に配置される。
2.測定ヘッドの具体的構成
図2は、図1における測定ヘッド2のA−A断面図である。図3は、カバー22を取り外した状態の測定ヘッド本体21を示した平面図である。以下では、図1〜図3を参照して、測定ヘッド2の具体的構成について説明する。
レーザモジュール23には、光源26が設けられている。光源26は、測定光としてのレーザ光を光軸Lに沿って一直線上に照射する(図2参照)。測定ヘッド本体21は、光軸Lに沿って中空状に形成されており、レーザモジュール23の光源26から照射された測定光が、測定ヘッド本体21内を通って測定空間Sに到達する。
測定ヘッド本体21の挿入部25は、互いに対向する1対の保持板251を有している。1対の保持板251は、光軸Lに対して平行に延びており、これらの1対の保持板251間に測定空間Sが形成されている。1対の保持板251には、それぞれ受光部27が保持されている。すなわち、1対の受光部27が、光源26から照射される測定光の光路を挟んで設けられている。各受光部27は、例えば光電センサが実装された基板を備えており、それぞれ測定空間S側を向いた受光面271を有している。
各保持板251には、保持している受光部27の受光面271(光電センサの受光面)に対向する位置に、開口252が形成されている(図2参照)。これにより、各受光部27の受光面271は、各保持板251の開口252を介して測定空間Sに臨んでいる。各受光部27の受光面271は、測定空間Sを挟んで互いに対向した状態となっている。各受光部27の受光面271は、光源26から照射される測定光の光軸L上にはなく、測定光が受光面271に直接入射しないようになっている。
カバー22は、例えば筒状に形成されており、内部に測定ヘッド本体の挿入部25が挿入される。このカバー22の外周面の一部に開口221が形成されることにより、当該開口221を介して、測定対象領域Fとカバー22の内部に形成された測定空間Sとが連通している。
開口221は、例えば互いに対向するように1対設けられている。より具体的には、1対の開口221は、1対の受光部27が並ぶ方向に対して直交する方向に並んでいる。これにより、測定対象領域Fに存在するパーティクルが、一方の開口221から測定空間Sに流入し、1対の受光部27間の測定空間Sを通過して、他方の開口221から流出することができるようになっている。測定対象領域Fに存在するパーティクルは、強制的に測定空間Sに導かれてもよいし、自然に流入してもよい。
このパーティクル測定装置1による測定中は、光源26から測定空間Sに測定光が照射されることにより、測定空間Sに存在するパーティクルで測定光が散乱する。このとき発生する散乱光が、光軸L方向とは異なる方向(光軸Lに対して交差する方向)に進み、各保持板251の開口221を介して各受光部27の受光面271で受光される。測定空間Sから各受光部27の受光面271に入射する散乱光の光量は、測定空間Sに存在するパーティクルの粒子径やパーティクルの光軸上の通過位置に応じて変動するため、各受光部27により受光される散乱光の受光強度に基づいて、測定空間S内におけるパーティクルの数を測定することができる。
制御ユニット3は、光源26から照射される測定光の光量を制御したり、測定ヘッド2の周囲環境(温度など)を監視したりすることができる。制御ユニット3には、パーソナルコンピュータ4が接続されており、このパーソナルコンピュータ4により測定ヘッド2や制御ユニット3の状態を監視することができる。
各保持板251の開口252は、各保持板251に接着固定された保護ガラス28により閉塞されている。これにより、各保護ガラス28は、各受光部27の受光面271と測定空間Sとの間に設けられている。各保護ガラス28は、その表面にコーティングが施されることにより、光源26から照射される測定光の波長を含む特定の波長範囲の光のみを透過させるようになっている。
したがって、各保護ガラス28により、測定の対象でない波長の光(外乱光など)が各受光部27の受光面271に入射するのを阻止することができる。また、各保護ガラス28により、測定空間S内のパーティクルなどの粉塵が各受光部27に入り込むのを確実に阻止することができる。
本実施形態では、各保護ガラス28における測定空間S側の表面に対して、それぞれフィルム部材29が着脱可能に設けられている。各フィルム部材29は、例えば静電気又は粘着剤により、各保護ガラス28の表面に対して着脱可能に設けられている。各フィルム部材29は、各保護ガラス28の表面全体を覆っている。
各フィルム部材29は、例えばPET(ポリエチレンテレフタラート)により形成されており、全ての波長の光を透過させる。ただし、各フィルム部材29の材料としては、PETに限らず、PVDC(ポリ塩化ビニリデン)又はガラスなどの他の各種材料を用いることができる。すなわち、各フィルム部材29の材料は、各保護ガラス28の表面を覆うことができ、検出しようとする散乱光を透過し、プロセスチャンバ5内に配置しても装置に悪影響を与えないような材料であれば、如何なる材料であってもよい。
また、フィルム部材29は、全ての波長の光を透過させるような構成に限らず、特定の波長範囲の光のみを透過させるような構成であってもよい。ただし、この場合には、保護ガラス28が透過する光の波長範囲は、フィルム部材29が透過する波長範囲に含まれていることが好ましい。
このように、本実施形態では、受光面271と測定空間Sとの間に設けられたフィルム部材29により、測定空間S内のパーティクルなどの粉塵が受光部27に入り込むのを阻止することができる。また、フィルム部材29が着脱可能であるため、フィルム部材29の表面に汚れが付着した場合には、フィルム部材29を容易に取り外して清掃又は交換などのメンテナンスを行うことができる。したがって、測定ヘッド2のメンテナンス作業を容易に行うことができる。
特に、本実施形態では、測定光の光路を挟んで設けられた1対の受光部27による散乱光の受光強度に基づいて、より精度よく測定空間S内におけるパーティクルを測定することができる。また、各受光部27における受光面271と測定空間Sとの間にフィルム部材29が着脱可能に設けられているため、それらのフィルム部材29を取り外して容易にメンテナンスを行うことができる。
より具体的には、フィルム部材29は、保護ガラス28における測定空間S側の表面に対して着脱可能である。そのため、フィルム部材29により保護ガラス28の表面に汚れが付着するのを防止することができるとともに、フィルム部材29が汚れた場合には、そのフィルム部材29を取り外して容易にメンテナンスを行うことができる。
また、本実施形態では、測定空間Sで発生した散乱光のうち特定の波長範囲の散乱光のみが、保護ガラス28を透過して受光部27に入射する。したがって、本実施形態のように、フィルム部材29が全ての波長の光を透過するような構成であっても、保護ガラス28により特定の波長範囲の光のみを透過しつつ、フィルム部材29により保護ガラス28の表面に汚れが付着するのを防止することができる。
3.制御ユニット及びパーソナルコンピュータの具体的構成
図4は、制御ユニット3及びパーソナルコンピュータ4の構成例を示したブロック図である。制御ユニット3は、制御部31及び記憶部32などを備えている。制御ユニット3の制御部31は、例えばCPU(Central Processing Unit)を含む構成であり、CPUがプログラムを実行することにより、測定処理部311、通信部312、メンテナンス時期判定部314及びバックグラウンドレベル算出部313などとして機能する。
記憶部32は、例えばRAM(Random Access Memory)又はハードディスクなどにより構成され、制御部31による処理に必要なデータを記憶することができる。本実施形態では、保護ガラス28の表面に貼り付けられているフィルム部材29の透過率(フィルム透過率)が記憶部32に記憶されている。
パーソナルコンピュータ4は、制御部41及び表示部43の他、図示しない記憶部や操作部を備えている。フィルム透過率は、制御ユニット3の記憶部32に規定値として予め記憶されていてもよいし、作業者がパーソナルコンピュータ4の操作部(図示せず)を操作することにより設定できてもよい。
パーソナルコンピュータ4の制御部41は、例えばCPUを含む構成であり、CPUがプログラムを実行することにより、通信部411及び表示処理部412などとして機能する。表示部43は、例えば液晶表示器などにより構成されており、パーティクル測定装置1によるパーティクルの測定結果などの各種情報が表示される。
下記表1は、保護ガラス28の表面にフィルム部材29を貼り付ける前後における透過性能、パーティクルカウント性能、バックグラウンドレベルの変化の測定結果を示している。フィルム部材29としては、PET樹脂を用いた。PET樹脂は、ガスバリア性や耐薬品性、耐酸、耐アルカリに優れている他、耐油性もあり、延伸フィルムであれば200℃程度の耐熱性も有している。そのため、フィルム部材29は、加熱工程を有する環境下でも半導体製造装置に悪影響を与えることがなく、保護ガラス28の汚染を防ぐことが可能である。
Figure 0003204486
上記表1の結果によれば、測定空間Sから受光部27への光の透過性能は、フィルム部材29を貼り付ける前を「100」とすると、フィルム部材29を貼り付けた後は「90」に減少している。これにより、フィルム部材29を貼り付けることで、透過性能が約1割減少していることが分かる。
一方、測定空間Sに存在するパーティクルの数をカウントする性能(パーティクルカウント性能)は、フィルム部材29を貼り付ける前を「100」とすると、フィルム部材29を貼り付けた後は「89」に減少している。これにより、フィルム部材29を貼り付けることで、パーティクルカウント性能が約1割減少していることが分かる。
このようなパーティクルカウント性能の低下は、フィルム部材29の透過性能の低下に伴い、受光部27におけるパーティクルからの散乱光の受光電圧が低下したことに起因している。したがって、フィルム部材29の透過性能の低下率に基づいて、実際に発生しているパーティクルの数を推測することが可能である。
このような推測基準を用いることにより、測定処理部311は、受光部27により受光される散乱光の受光強度に基づいて、測定空間S内におけるパーティクルを測定することができる。より具体的には、測定処理部311は、受光部27により受光される散乱光の受光強度、及び、記憶部32に記憶されているフィルム部材29の透過率に基づいて、測定空間S内におけるパーティクルの数を算出する。このように、散乱光がフィルム部材29を透過することにより、受光部27における散乱光の受光強度が減少するような場合であっても、フィルム部材29の透過率を用いた演算を行うことにより、測定空間S内におけるパーティクルの数を精度よく算出することができる。
測定処理部311による測定結果は、制御ユニット3及びパーソナルコンピュータ4の各通信部312,411を介してパーソナルコンピュータ4の制御部41に入力される。そして、表示処理部412が、測定処理部311による測定結果、すなわち測定空間S内におけるパーティクルの数を表示部43に表示させる。したがって、作業者は、表示部43の表示内容を確認することにより、パーティクル測定装置1により測定されたパーティクルの数を確認することができる。
図5は、パーティクルの測定中における時間と散乱光の受光強度との関係を示した図である。図5に示すように、測定空間Sにパーティクルが存在しないときには、受光部27における散乱光の受光強度は、微小な変動を繰り返すのみであり、このときの散乱光の受光強度の平均値がバックグラウンドレベルBとなる。
一方、測定空間Sにパーティクルが流入した場合には、受光部27における散乱光の受光強度が一時的に上昇し、ピークPが発生する。測定処理部311は、例えばバックグラウンドレベルBに対するピークPの高さ又は面積、及び、記憶部32に記憶されているフィルム部材29の透過率に基づいて、測定空間S内におけるパーティクルの数を算出することができる。
再び図4を参照すると、バックグラウンドレベル算出部313は、受光部27における受光強度のバックグラウンドレベルBを算出する。より具体的には、上記の通り、測定空間Sにパーティクルが存在しないときの受光部27における散乱光の受光強度の平均値が、バックグラウンドレベルBとして算出される。ただし、バックグラウンドレベルBは、上記平均値に限られるものではない。
バックグラウンドレベルBは、例えば図5に破線で示すように、フィルム部材29を貼り付けることにより上昇する。上記表1によると、バックグラウンドレベルBの変化は、フィルム部材29を貼り付ける前を「100」とすると、フィルム部材29を貼り付けた後は「108」に増加している。これにより、フィルム部材29を貼り付けることで、透過率は約1割減少する一方で、バックグラウンドレベルBは約1割上昇していることが分かる。
メンテナンス時期判定部314は、フィルム部材29を貼り付けた状態でバックグラウンドレベル算出部313により算出されるバックグラウンドレベルを基準として、フィルム部材29のメンテナンスを行うべき時期(メンテナンス時期)を判定する。より具体的には、メンテナンス時期判定部314は、バックグラウンドレベル算出部313により算出されるバックグラウンドレベル、及び、フィルム部材29の透過率に基づいて、フィルム部材29のメンテナンス時期を判定する。
すなわち、フィルム部材29の透過率に基づいて、フィルム部材29がないときのバックグラウンドレベル(フィルム部材29に付着した汚れの影響のみを受けたバックグラウンドレベル)を推測することができるため、そのバックグラウンドレベルを所定の閾値と比較することにより、バックグラウンドレベルが閾値以上であればフィルム部材29のメンテナンス時期であると判定する。このように、散乱光がフィルム部材29を透過することにより、受光部27における受光強度のバックグラウンドレベルが増加するような場合であっても、フィルム部材29の透過率を用いた演算を行うことにより、バックグラウンドレベルに応じたフィルム部材29のメンテナンス時期を精度よく判定することができる。
メンテナンス時期判定部314による判定結果は、制御ユニット3及びパーソナルコンピュータ4の各通信部312,411を介してパーソナルコンピュータ4の制御部41に入力される。そして、表示処理部412が、メンテナンス時期判定部314による判定結果を表示部43に表示させる。すなわち、メンテナンス時期判定部314によりフィルム部材29のメンテナンス時期であると判定された場合には、その旨を表示部43に表示させる。このとき、表示処理部412は、メンテナンス時期判定部314による判定結果を報知する報知処理部として機能する。
このように、フィルム部材29のメンテナンス時期を作業者に報知することができるため、その報知を確認した作業者がフィルム部材29のメンテナンスを行うことにより、フィルム部材29が汚れた状態のまま測定が行われるのを防止することができる。また、フィルム部材29が汚れているか否かを目視で確認する必要がないため、作業者の作業負担を軽減することができる。
ただし、報知処理部は、表示処理部412により構成されるものに限らず、例えば音などのように、表示以外の態様でメンテナンス時期判定部314による判定結果を報知してもよい。
4.変形例
以上の実施形態では、1対の受光部27により散乱光を受光するような構成について説明した。しかし、このような構成に限らず、受光部27は、1つだけ設けられた構成であってもよいし、3つ以上設けられた構成であってもよい。
また、フィルム部材29は、保護ガラス28に貼り付けられた構成に限らず、例えば保護ガラス28が省略されることにより、保護ガラス28の機能がフィルム部材29により達成されるような構成であってもよい。この場合、フィルム部材29が、特定の波長範囲の光のみを透過させるような構成であってもよい。
以上の実施形態では、パーティクル測定装置1が半導体製造装置に適用される場合について説明したが、本考案に係るパーティクル測定装置1は、半導体製造装置に限らず、パーティクルが発生しうる測定対象領域であれば、あらゆる測定対象領域に設置することが可能である。
1 パーティクル測定装置
2 測定ヘッド
3 制御ユニット
4 パーソナルコンピュータ
5 プロセスチャンバ
21 測定ヘッド本体
22 カバー
23 レーザモジュール
24 取付部
25 挿入部
26 光源
27 受光部
28 保護ガラス
29 フィルム部材
31 制御部
32 記憶部
41 制御部
43 表示部
221 開口
251 保持板
252 開口
271 受光面
311 測定処理部
312 通信部
313 バックグラウンドレベル算出部
314 メンテナンス時期判定部
411 通信部
412 表示処理部

Claims (7)

  1. 測定対象領域に設置され、前記測定対象領域に存在するパーティクルが流入可能な測定空間を内部に有する測定ヘッドと、
    前記測定空間に測定光を照射する光源と、
    前記測定空間に臨む受光面を有し、前記光源から照射された測定光が前記測定空間に存在するパーティクルで散乱することにより発生する散乱光を前記受光面で受光する受光部と、
    前記受光部により受光される散乱光の受光強度に基づいて、前記測定空間内におけるパーティクルを測定する測定処理部と、
    前記受光面と前記測定空間との間に着脱可能に設けられたフィルム部材とを備えることを特徴とするパーティクル測定装置。
  2. 前記受光部は、前記光源から照射される測定光の光路を挟んで1対設けられており、
    前記フィルム部材は、各受光部における前記受光面と前記測定空間との間に着脱可能に設けられることを特徴とする請求項1に記載のパーティクル測定装置。
  3. 前記受光面と前記測定空間との間に設けられた保護ガラスをさらに備え、
    前記フィルム部材は、前記保護ガラスにおける前記測定空間側の表面に対して着脱可能であることを特徴とする請求項1又は2に記載のパーティクル測定装置。
  4. 前記保護ガラスは、特定の波長範囲の光のみを透過させることを特徴とする請求項3に記載のパーティクル測定装置。
  5. 前記測定処理部は、前記受光部により受光される散乱光の受光強度、及び、前記フィルム部材の透過率に基づいて、前記測定空間内におけるパーティクルの数を算出することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のパーティクル測定装置。
  6. 前記受光部における受光強度のバックグラウンドレベルを算出するバックグラウンドレベル算出部と、
    前記バックグラウンドレベル算出部により算出されるバックグラウンドレベル、及び、前記フィルム部材の透過率に基づいて、前記フィルム部材のメンテナンス時期を判定するメンテナンス時期判定部とをさらに備えることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載のパーティクル測定装置。
  7. 前記メンテナンス時期判定部による判定結果を報知する報知処理部をさらに備えることを特徴とする請求項6に記載のパーティクル測定装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2019176610A1 (ja) * 2018-03-15 2019-09-19 オムロン株式会社 粒子センサ及びそれを備えた電子機器並びに粒子情報検出方法

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