JP3204255U - 洗濯後の衣類を新品の風合いに近い状態に復元させた衣類 - Google Patents
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Abstract
【課題】洗濯後の衣類を新品の風合いに近い状態に復元させた衣類を提供する。【解決手段】風合い加工助剤を含む水性の繊維加工助剤33が、洗濯後の衣類32の繊維34内に毛細管現象により浸透して、該繊維34を構成する高分子物質35に吸着され、繊維34の芯36を形成している。【選択図】図1
Description
本考案は一般に衣類に関するものであり、より特定的には、洗濯後の衣類を新品購入時の風合いに近い状態に復元させた衣類に関する。
衣類にはそもそも繊維が持つ特性に加え、風合いを良くするために、精錬過程でさまざまな加工がなされる。衣類の風合いとは、手触りのことで、具体的には、肉がある(重厚さ、繊維に重さ)、嵩高い(ふんわりする)、張り、腰がある(曲げ戻りがよい、シャキッとしている)、ドレープ性がある(しなやか)などの触感をいう。
さて、従来、家庭では、図6に示すように、アイロン台1の上で、スチームアイロン2を用いて洗濯後の衣類3にアイロンがけが行なわれているが、シワとりや洗濯時の生地の乱れを洗濯前の状態に復元させようとすることのみが行われ、従来のアイロン掛けでは、新品購入時の風合いを取り戻すことは難しいというのが実情であった。プロのドライクリーニングでは、洗濯後、油性のシリコンソフター、油性の光沢出し助剤、油性の風合い出し助剤、張りを持たせる油性の加工助剤を用いて、風合いを復元させている。
しかし、家庭では、そのような油性の加工助剤を用いるドライクリーニング技術を日常生活の中で採用することは技術的にも経済的にも困難である。
このような問題点に鑑み、考案者は鋭意研究を行った結果、風合いが損なわれる原因は、繰り返しの洗濯によって、精練時に衣類の繊維に付着していた繊維加工助剤が除去されるためであることを見出し、本考案に到達した。
すなわち、本考案は、洗濯後の衣類を新品の風合いに近い状態に復元させた衣類を提供することを目的とする。
本考案は、洗濯後の衣類を新品の風合いに近い状態に復元させた衣類に係り、風合い加工助剤を含む水性の繊維加工助剤が、洗濯後の衣類の繊維内に毛細管現象により浸透して、該繊維を構成する高分子物質に吸着され、繊維の芯を形成してなることを特徴とする。
風合い加工助剤を含む水性の繊維加工助剤が、上記衣類の繊維内に毛細管現象により浸透して、該繊維を構成する高分子物質に吸着され、繊維の芯を形成しているので、繊維の精練時の加工状態が復元され、風合いが復元する。
このように風合いが復元した状態にするには、まず風合い加工助剤を含む水性の繊維加工助剤の水溶液を洗濯後の衣類に吹き付けて完全乾燥させる。繊維加工助剤は熱を加えることにより効力が増すことから、アイロン掛け時にその効力が現れる。その効力はバキュウム力により、衣類をアイロン台に吸着させて、スチームアイロン掛けを行うことにより著しく現れる。バキュウム力を使わずに単にアイロン掛けを行うことよりも、バキュウム力を用いることで優れた効果が現れることが確認された。繊維加工助剤が毛細管現象により深く繊維内に浸透するためである。水性の繊維加工助剤を用いるので、家庭内で容易に実現できる。
水性の風合い加工助剤は、非イオン活性剤(乳化剤)、変質シリコン樹脂エマルジョン、飽和炭化水素、炭化水素化合物、その他、水を含む。風合い加工助剤の他に、消臭剤、抗菌剤、全体の色合い、色むらを整える調色助剤、キーピングなどを含めてもよい。
上記衣類は例えば背広、ズボン、セータ、ワイシャツ、ブラウス、スカート、ワンピース、コート、スーツ、ドレスなどである。
本考案に係る洗濯後の衣類を新品の風合いに近い状態に復元させた衣類によれば、風合い加工助剤を含む水性の繊維加工助剤が、洗濯後の衣類の繊維内に毛細管現象により浸透して、該繊維を構成する高分子物質に吸着され、繊維の芯を形成するので、肉があり、嵩高く、張り、腰があり、ドレープ性があるなどの、新品購入時の風合いが復元する。
洗濯後の衣類を新品の風合いに近い状態に復元させた衣類を得るという目的を、風合い加工助剤を含む水性の繊維加工助剤を、衣類の繊維内に毛細管現象により浸透させて、該繊維を構成する高分子物質に吸着させて、繊維の芯を形成することによって実現した。以下、この考案の実施例を図を用いて説明する。なお、各図中、同一又は相当する部分には同一の参照番号を付し、その説明を繰り返さない。
図1(A)は、実施例に係る、洗濯後の衣類を新品の風合いに近い状態に復元させた衣類32の正面図である。図1(A)におけるB部分を拡大した図1(B)に示すように、風合い加工助剤を含む水性の繊維加工助剤33が、衣類32の繊維34内に毛細管現象により浸透して、該繊維34を構成する高分子物質35に吸着され、繊維の芯36を形成している。
繊維などの高分子物質中で,分子が集合配列して結晶状になっている部分をミセルといい、繰り返しの洗濯によって、このミセルが徐々に解かれることにより風合いが劣化するのであるが、考案者は、風合いが劣化した衣類であっても、風合い加工助剤を含む水性の繊維加工助剤33が、繊維34を構成する高分子物質35に吸着されて芯36を形成すると、初期のミセルに類似する集合配列が回復し、風合いが元通りに復元することを見出した。なお、単に繊維34の表面に風合い加工助剤を含む水性の繊維加工助剤33が付着するのみでは、このような芯36は形成されないので、初期の風合いは復元しないことも確認された。
次に説明する風合い加工助剤を含む水性の繊維加工助剤33と、好ましくは後述する特殊なアイロン台を用いることによって、風合い加工助剤を含む水性の繊維加工助剤33を、繊維34内に毛細管現象により浸透させて、該繊維34を構成する高分子物質35に吸着させ、繊維の芯36を形成することによって、初期の風合いが復元するのである。図を用いてさらに詳しく説明する。
まず、図2(A)に示すように、洗濯後の水分を含む衣類37を準備する。洗濯後の水分を含む衣類37は、図2(B)に示すように、繰り返しの洗濯によって、繊維34を構成する高分子物質35のミセルの集合配列が解かれて、新品購入時の風合いが劣化している。風合いが劣化した衣類37をハンガー(図示を省略する)に架けて、風合い加工助剤を含む水性の繊維加工助剤33をスプレー38を用いて噴霧し、完全乾燥させる。ハンガーに架けてスプレーするだけとしたのは、コストと簡便さを考慮したためで、また使用者の好みにより、自分好みの風合いが演出できるようにしたものである。風合い加工助剤を含む水性の繊維加工助剤33には、株式会社「匠システム」製、「仕上げ名人」(風合い加工助剤、消臭剤、色上げ剤、ハリ剤及び抗菌剤の混合物を界面活性剤を用いてエマルジョン化したもの)の原液を水で50倍に薄めて用いた。この繊維加工助剤33は水性であるので、油性のものとは違い、家庭で容易に使用することができる。
次に、図3(A)〜(D)に示すような、一般家庭用簡易型バキュウム補助装置付きアイロン台(登録実用新案3203019号)を準備する。一般家庭用簡易型バキュウム補助装置付きアイロン台は、アイロン台8と水滴溜タンク11とを備える。アイロン台8は、上面がメッシュにされた空洞の箱6からなり、該箱6の中のスチームを外部に排出するためのバキュウム吸引口7を有する。水滴溜タンク11は吸い込み口9と排気口10を有し、排出されたスチームを水滴にして回収する。バキュウム吸引口7からバキュウム吸引管7aが延びている。
図4(A)に示すように、バキュウム吸引管7aと水滴溜タンク11の吸い込み口9は水滴回収用ホース12で接続され、水滴溜タンク11の排気口10は吸引ホース13を介して吸引機14、例えば一般家庭用掃除機に接続される。吸引機14のプラグ21はスイッチ付きコンセント22に差し込まれ、スイッチ付きコンセント22は電源プラグ23を介して電源コンセント24に接続される。
上記一般家庭用簡易型バキュウム補助装置付きアイロン台の構造をさらに詳しく説明する。
図3(B)は、図3(A)におけるB−B線に沿う断面図である。アイロン台8の上面は、メッシュ板(針金)15とバキュウム調整クッション(耐熱性不織布)16とカバー(布)17の積層体を含む。アイロン台8の下部は、ステンレスまたは鉄製のパン(受け皿)18で形成されている。パン18は、折り畳み可能な脚27で下から支えられている。アイロン台8と脚27は一体化している。
図3(D)の断面図に示すように、水滴溜タンク11は分離可能な蓋部25と本体部26からなる。蓋部25は本体部26に上から被さっているだけである。本体部26に溜まった水は、蓋部25を開けて取り出され、外部に廃棄される。
図4(A)に示すように、アイロン台8のバキュウム吸引管7aと水滴回収用ホース12は、汎用の継ぎ手28で接続される。図4(C)は、継ぎ手28の斜視図である。
次に本考案に係る風合いを復元させた衣類が得られる動作を説明する。
図4(A)及び図5(A)を参照して、スイッチ付きコンセント22のスイッチ22aをオンにし、吸引機14を駆動させて、スチームアイロン2を用いて、繊維加工助剤を含ませた衣類37にアイロンがけをする。アイロンかけ時にスチームアイロン2から発生したスチーム5は、吸引機14の吸引力に引かれて衣類37を通過する。衣類37を通過した古いスチーム5は、アイロン台8の上面を形成するカバー17、バキュウム調整クッション16及びメッシュ板15を通って、バキュウム吸引口7から水滴回収用ホース12を通って水滴溜タンク11に送られ水滴として回収される。このとき、余剰の水性加工助剤も回収される。
スチーム5が洗濯後の衣類37を通過するときに、次の作用効果が生じている。すなわち、図5(B)に示すように、繊維加工助剤を含ませた衣類37をバキュウム14で引くことにより、風合い加工助剤を含む水性の繊維加工助剤33が、繊維34内に毛細管現象により浸透する。スチームの熱により、図5(C)に示すように、風合い加工助剤を含む水性の繊維加工助剤33が、繊維を構成する高分子物質35に吸着されて固定され、繊維の芯36を形成する。芯36が形成されると、初期のミセルに類似する集合配列が実現し、図5(D)に示すように、新品購入時の風合いが元通りに復元した衣類32が得られるのである。
アイロンがけを終えると、スイッチ付きコンセント22のスイッチ22aをオフにする。
なお、上記実施例では、特殊な一般家庭用簡易型バキュウム補助装置付きアイロン台を用いる場合を例示したが、この考案はこれに限られるものでなく、従来のスチームアイロン台を用いても相当の効果を奏する。
今回開示された実施例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本考案の範囲は上記した説明ではなくて実用新案登録請求の範囲によって示され、実用新案登録請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本考案に係る衣類によれば、風合い加工助剤を含む水性の繊維加工助剤が、洗濯後の衣類の繊維を構成する高分子物質に吸着されて芯を形成するので、風合いが元通りに復元する。
1,8 アイロン台
2 スチームアイロン
3 衣類
5 スチーム
6 空洞の箱
7 バキュウム吸引口
7a バキュウム吸引管
9 吸い込み口
10 排気口
11 水滴溜タンク
12 水滴回収用ホース
13 吸引ホース
14 吸引機
15 メッシュ板
16 バキュウム調整クッション
17 カバー
18 パン
19 取っ手
21 吸引機のプラグ
22 スイッチ付きコンセント
22a スイッチ
23 電源プラグ
24 電源用コンセント
25 蓋部
26 本体部
27 脚
28 継ぎ手
29 孔
30 スチーム吸収管
32 新品購入時の風合いを復元させた衣類
33 風合い加工助剤を含む水性の繊維加工助剤
34 繊維
35 高分子物質
36 芯
37 洗濯後の水分を含む衣類
38 スプレー
2 スチームアイロン
3 衣類
5 スチーム
6 空洞の箱
7 バキュウム吸引口
7a バキュウム吸引管
9 吸い込み口
10 排気口
11 水滴溜タンク
12 水滴回収用ホース
13 吸引ホース
14 吸引機
15 メッシュ板
16 バキュウム調整クッション
17 カバー
18 パン
19 取っ手
21 吸引機のプラグ
22 スイッチ付きコンセント
22a スイッチ
23 電源プラグ
24 電源用コンセント
25 蓋部
26 本体部
27 脚
28 継ぎ手
29 孔
30 スチーム吸収管
32 新品購入時の風合いを復元させた衣類
33 風合い加工助剤を含む水性の繊維加工助剤
34 繊維
35 高分子物質
36 芯
37 洗濯後の水分を含む衣類
38 スプレー
Claims (2)
- 風合い加工助剤を含む水性の繊維加工助剤が、洗濯後の衣類の繊維内に毛細管現象により浸透して、該繊維を構成する高分子物質に吸着され、繊維の芯を形成してなることを特徴とする、洗濯後の衣類を新品の風合いに近い状態に復元させた衣類。
- 前記衣類は、背広、ズボン、セータ、ワイシャツ、ブラウス、スカート、ワンピース、コート、スーツ又はドレスを含む、請求項1に記載の、洗濯後の衣類を新品の風合いに近い状態に復元させた衣類。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016001004U JP3204255U (ja) | 2016-03-04 | 2016-03-04 | 洗濯後の衣類を新品の風合いに近い状態に復元させた衣類 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016001004U JP3204255U (ja) | 2016-03-04 | 2016-03-04 | 洗濯後の衣類を新品の風合いに近い状態に復元させた衣類 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP3204255U true JP3204255U (ja) | 2016-05-26 |
Family
ID=56069352
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2016001004U Active JP3204255U (ja) | 2016-03-04 | 2016-03-04 | 洗濯後の衣類を新品の風合いに近い状態に復元させた衣類 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3204255U (ja) |
-
2016
- 2016-03-04 JP JP2016001004U patent/JP3204255U/ja active Active
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