JP3203508B2 - レーザ加工装置 - Google Patents

レーザ加工装置

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JP3203508B2
JP3203508B2 JP05766798A JP5766798A JP3203508B2 JP 3203508 B2 JP3203508 B2 JP 3203508B2 JP 05766798 A JP05766798 A JP 05766798A JP 5766798 A JP5766798 A JP 5766798A JP 3203508 B2 JP3203508 B2 JP 3203508B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はレーザビーム照射用
の出射光学系あるいはワークを変位させてワークに対す
る溶接や切断加工を行うレーザ加工装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図7を参照して、この種のレーザ加工装
置の一例について概略的に説明する。図7において、第
1のボールネジ機構61によりワーク(図示せず)を搭
載したワークテーブル65を一方向(ここではX軸方向
と呼ぶ)に移動可能にしている。また、第2のボールネ
ジ機構62に第1のボールネジ機構61を搭載してX軸
に直角なY軸方向に移動可能にしている。更に、第3の
ボールネジ機構63にアーム64を取り付けてX軸、Y
軸に垂直なZ軸方向に移動可能とし、このアーム64に
はレーザビーム照射用の出射光学系とこれをX、Y、Z
の3軸方向に駆動する駆動部とから成るレーザ照射部1
00を取り付けている。以後、X軸方向、Y軸方向、Z
軸方向に駆動する軸をそれぞれ、加工軸と呼ぶこともあ
る。
【0003】レーザ発振源等を内蔵した駆動ユニット6
6からケーブル状に被覆された光ファイバ67が導出さ
れ、この光ファイバ67はアーム64、レーザ照射部1
00の動きに連動して変形可能な状態でレーザ照射部1
00に接続されている。レーザ発振源としては、例えば
YAGレーザ装置が用いられる。
【0004】この種のレーザ加工装置では、教示あるい
は教示支援のためにティーチングボックス68が用いら
れる。このティーチングボックス68は、教示と実際の
レーザ加工との切り換えを行うためのスイッチ、装置の
起動、停止を行うためのスイッチやリモコン操作用のボ
タン等を実装していることにより、各ボールネジ機構や
出射光学系の変位を操作できる。なお、ティーチングボ
ックス68は、ここでは有線で遠隔操作できるようにさ
れているが、主制御部69に取り付けられていても良
い。主制御部69は、各種の設定値等を入力したりする
操作パネル69−1や、各種データを表示するためのモ
ニタ69−2を備えている。
【0005】ところで、レーザ加工、例えば溶接を行う
場合、ワーク毎にティーチングボックス68を用いてあ
らかじめ教示が行われる。すなわち、自動制御による溶
接を始める前に、オペレータがティーチングボックス6
8を操作して教示を行う。
【0006】図8〜図11をも参照して、出射光学系に
CCDカメラを搭載し、出射光学系の加工軸を操作して
教示を行う場合について説明する。オペレータがティー
チングボックス68のスイッチを教示モードに選択する
と、図8に示されるように、出射光学系70から教示ビ
ームが照射される。オペレータは、この教示ビームを参
照しながらモニタ69−2に表示されたCCDカメラの
視界内にワーク71における溶接すべき被加工線L1が
入るように出射光学系70を移動させる(第1ステッ
プ)。なお、教示ビームは、案内の機能を有していれば
良いので、通常、レーザビームとは異なるビーム、例え
ばHe−Neビームが使用される。また、教示ビームは
第1ステップが終了すると、一旦停止される。
【0007】次に、オペレータは、図9に示すように、
CCDカメラの画像に設定された中心点(以後、加工点
と呼ぶ)C1が被加工線L1の上に位置するように、出
射光学系70の位置を微調整する。なお、図9では、被
加工線L1は拡大されて、間隔の狭いハッチングで表さ
れている。加工点C1は、実際の溶接においてはレーザ
ビームの光軸位置となるようにあらかじめ設定されてい
る。そして、この状態を維持しながら、出射光学系70
を移動させることで加工点C1を被加工線L1の延在方
向に所定距離だけ移動させる(第2ステップ)。
【0008】図10は、照射されるべき加工用のレーザ
ビームの焦点を被加工線L1上に一致させるステップ
(第3ステップ)を示す。図11は、ワーク71の面が
曲面のような場合に照射されるべき加工用のレーザビー
ムの光軸をワーク71に対して垂直にするステップ(第
4ステップ)を示している。これらの第3、第4ステッ
プはそれぞれ、オートフォーカス機能、オートノルマル
機能と呼ばれる機能により、自動化が実現されている。
いずれにしても、オペレータは上記第1〜第4ステップ
を所定距離、通常は100mm刻みで実行し、その都度
教示データの入力指定を行って教示データを主制御部6
9に内蔵された記憶装置に記憶させる。
【0009】すなわち、オペレータは、上記のようにし
て得られた被加工線L1の始点から終点までの出射光学
系70とワークテーブル65の位置データを上記所定距
離毎に教示データとして主制御部69内の記憶装置に記
憶させる。実際の溶接においては、主制御部69が記憶
装置から教示データを読み出し、読み出した教示データ
を用いて出射光学系70あるいはワークテーブル65の
移動を自動制御する。
【0010】ところで、CCDカメラで撮影された拡大
表示画面を見ても、出射光学系70の移動操作はオペレ
ータが行うので、画像の中心点C1が常に溶接すべき被
加工線L1と一致するように出射光学系70を移動させ
るのは難しく、教示のための時間も長くなる。これは、
特にYAGレーザによる高精度の加工において大きな問
題点となる。このように、従来の教示作業は、煩雑で時
間のかかる作業である。
【0011】そこで、本出願人は、教示のための操作を
簡単にし、高い加工精度を得ることのできるレーザ加工
装置を提案した。このレーザ加工装置は、特開平8−2
43773に開示されている。
【0012】簡単に説明すると、出射光学系から出射さ
れるレーザビームの光軸がワークの被加工線上を移動す
るように、出射光学系及びワークを搭載したワークテー
ブルの少なくとも一方を移動させてレーザ加工を行うレ
ーザ加工装置である。このレーザ加工装置は、ワークの
被加工線を含む所定範囲の領域を撮影するためのCCD
カメラを出射光学系に設け、該出射光学系あるいはワー
クテーブルの移動に伴ないCCDカメラからの被加工線
を含む画像に対してあらかじめ定められた処理を行なっ
て被加工線に近似した少なくとも1本の直線を検出する
ための画像処理部と、CCDカメラの画像内にあらかじ
め設定されたレーザビームの光軸となるべき加工点と、
検出された直線上の最近点との位置ずれを検出し、この
位置ずれを補正するように出射光学系あるいはワークテ
ーブルの駆動部を制御する制御部と、画像処理部で検出
された直線をモニタに表示可能な画像として作成するた
めの描画手段と、該描画手段で作成された画像とCCD
カメラからの画像とを重ね合わせてモニタに表示させる
ための画像重ね合わせ手段と、画像処理部で一度に検出
された直線が複数本ある場合に、モニタにて重ね合わせ
表示された複数本の直線のいずれかを選択する手段とを
備えている。
【0013】このレーザ加工装置によれば、CCDカメ
ラによる視界を加工すべき被加工線から外れないように
出射光学系あるいはワークテーブルを移動させるだけで
教示作業を行うことができ、加工点の被加工線上への精
密な位置合わせは自動的に行われる。加えて、画像処理
部において直線が一度に複数本検出された場合には、オ
ペレータはモニタに表示された重ね合わせ画像を見て選
択手段により最も好ましい直線を選択することができ
る。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、溶接や
切断のような加工は、実際には直線だけとは限らず、直
線的に折れ曲がる、いわゆる加工線折れ点を有する場合
がある。そして、このような加工線折れ点においても教
示データを与える必要がある。これに対し、上記のレー
ザ加工装置では、加工線折れ点を検出する機能を有して
いないために、加工線折れ点に加工点を合わせるための
作業が必要であった。この作業は、複数の加工軸の操作
が必要であり、面倒で時間を要していた。
【0015】そこで、本発明の課題は、簡単な操作で加
工線折れ点の検出を行うと共に、検出した加工線折れ点
への加工点の自動位置合わせ機能を有するレーザ加工装
置を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、出射光
学系から出射されるレーザビームの光軸がワークの被加
工線上を移動するように、前記出射光学系及び前記ワー
クを搭載したワークテーブルの少なくとも一方を移動さ
せてレーザ加工を行うレーザ加工装置において、前記被
加工線は、直線的に折れ曲がる加工線折れ点を有してお
り、前記ワーク上の前記加工線折れ点を含む所定範囲の
領域を撮影するためのCCDカメラを設け、前記CCD
カメラからの前記加工線折れ点を含む画像に対してあら
かじめ定められた処理を行なって前記加工線折れ点を形
成している少なくとも2本の直線を検出すると共に、前
記加工線折れ点位置を検出する画像処理部と、前記画像
処理部の検出結果を受けて、前記CCDカメラの画像内
にあらかじめ設定された前記レーザビームの光軸となる
べき加工点と、前記検出された加工線折れ点との間の位
置ずれを算出し、該位置ずれを補正して一致させるよう
に前記出射光学系あるいは前記ワークテーブルの駆動部
を制御する制御部と、前記画像処理部で検出された直線
をモニタに表示可能な画像として作成するための描画手
段と、前記描画手段で作成された画像と前記CCDカメ
ラからの画像とを重ね合わせて前記モニタに表示させる
ための画像重ね合わせ手段と、前記画像処理部で検出さ
れた直線をモニタ上において選択指定するための選択手
段とを備え、前記出射光学系あるいは前記ワークテーブ
ルの位置データを教示データとしてレーザビームによる
加工を行うことを特徴とするレーザ加工装置が提供され
る。
【0017】なお、前記画像処理部は、前記あらかじめ
定められた処理としてハフ変換処理を行うことにより、
直線を検出する。
【0018】また、前記出射光学系及び前記ワークテー
ブルの少なくとも一方は、X軸、Y軸で規定される水平
面上を移動可能であり、前記制御部は、検出された前記
加工線折れ点上にある前記加工点の移動方向を前記X軸
あるいは前記Y軸に合わせることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】図1は本発明において使用される
出射光学系10の概略構成を示し、図7で説明した出射
光学系の代わりに使用されても良い。レーザ発振源から
のレーザビームB1は光ファイバを通して出射光学系1
0に導入され、ミラー11で角度を変えられてfθレン
ズと呼ばれる加工レンズ12を通してワーク20に照射
される。ティーチングボックスを用いて教示を行う場合
には、後述するように光ファイバを通してHe−Neビ
ームB2が供給され、ワーク20に照射される。出射光
学系10の上部にはCCDカメラ13が設けられ、この
CCDカメラ13は観測用レンズ14を通して所定範囲
の領域を撮影する。所定範囲の領域は、直線的に折れ曲
がる加工線折れ点を含む被加工線を含むことのできる大
きさに設定されている。
【0020】CCDカメラ13の光軸とレーザビームB
1の光軸はあらかじめ一致するように設定されており、
しかもレーザビームB1の焦点位置にCCDカメラ13
のピントが合うように調整されている。言い換えれば、
CCDカメラ13の光軸、ピントをワーク20上の被加
工線に合わせると、レーザビームB1の光軸、焦点もそ
れに一致するようにされている。これはHe−Neビー
ムB2についても同じである。
【0021】なお、CCDカメラ13による画像の分解
能は256×256画素で、1画素は約0.02(m
m)である。また、CCDカメラ13の視界は5×5
(mm)である。これは、視界を狭くすると撮影された
領域が拡大されて検出精度は向上するが、教示に伴うオ
ペレータの作業が微細になって作業量が増えることを考
慮している。画像は光の強度に応じて256階調の色
(輝度)で表わされている。
【0022】図2は本発明によるレーザ加工装置のう
ち、ティーチングボックスを用いて教示を行う場合に必
要な構成を示す。以下の説明でも、出射光学系10を移
動させて教示を行う場合について説明するが、ワークテ
ーブル65を移動させる場合でもまったく同じである。
CCDカメラ13からの画像は、画像処理装置21に送
られる他、画像重ね合わせ装置22を通してモニタ69
−2に送られて表示される。画像処理装置21は、CC
Dカメラ13からの画像に対して後述する画像処理を行
って、ワーク20上において加工線折れ点を形成してい
る少なくとも2本の直線を検出すると共に、これらの直
線の交点である加工線折れ点を検出する。検出された直
線及び加工線折れ点は、制御部23と描画装置24に送
られる。制御部23は、検出された加工点折れ線とCC
Dカメラ13に設定された画像の中心点(図9の加工点
C1)、すなわちレーザビームの焦点位置とのずれを検
出し、このずれを補正するためには出射光学系10をど
の程度移動させるべきかを示す座標を算出する。
【0023】すなわち、制御部23には、操作パネル6
9−1や図示しない各種センサから加工点の位置やCC
Dカメラ13の視界の座標系、加工軸の機械座標系の位
置関係を示すデータが与えられると共に、CCDカメラ
13から画像を取り込んだ時の各加工軸の数値が与えら
れる。そして、モニタ69−2の画像上で加工線折れ点
の位置が検出されると、制御部23は加工点を加工線折
れ点位置に一致させるための移動量を算出し、この算出
結果を加工点座標とする。制御部23は、この加工点座
標に基づいて出射光学系10の移動を制御して、加工用
のレーザビームの焦点、すなわち加工点を、検出された
加工線折れ点に一致させる。
【0024】本発明で使用されるティーチングボックス
25は、液晶モニタと出射光学系10あるいはワークテ
ーブル65の変位を操作する操作部とを有し、有線ある
いはワイヤレスで主制御部69と結合される。オペレー
タは、教示に際してはこのティーチングボックス25を
持ち、モニタ69−2を見ながら操作部を操作してCC
Dカメラ13の画像の中心点、すなわち加工点が加工線
折れ点に近付くように出射光学系10を所定距離だけ移
動させる。厳密に言えば、オペレータは加工点と加工線
折れ点がCCDカメラ13の視界内に入るように出射光
学系10を所定距離ずつ移動させるように操作するだけ
で良い。なお、出射光学系10の移動距離は常に一定で
ある必要は無い。
【0025】なお、本発明においても、所定距離移動す
る毎に前述したオートノルマル機能とオートフォーカス
機能を起動させることで、レーザビームB1の光軸やH
e−NeビームB2の光軸がワーク20の面に垂直にな
り、焦点が加工点に一致する。オペレータは、出射光学
系10を所定距離だけ移動させた後、画像処理装置21
を起動すると、画像処理装置21では後述する直線検出
及び加工線折れ点検出を行う。制御部23は、画像処理
装置21の検出結果を用いて、CCDカメラ13の画像
の中心点、すなわち加工点を加工線折れ点に位置合わせ
するための動作を実行する。
【0026】いずれにしても、教示に伴う出射光学系1
0の位置データは検出された直線及び加工線折れ点によ
って決まり、この位置データは制御部23内の記憶部に
記憶される。そして、以後の実際のレーザ溶接では、制
御部23は記憶部に記憶された位置データにもとづいて
出射光学系10を移動させる。
【0027】以上の説明で理解できるように、本形態で
対象とする教示方式は、オペレータ操作により出射光学
系10を所定距離ずつワーク上を移動させ、その都度、
画像処理を行うと共にその結果に基いて加工点位置の補
正制御を行い、補正された位置データを記憶してゆくと
いう方式である。
【0028】図3、図4をも参照して、本発明の特徴部
分である直線及び加工線折れ点位置検出と自動折れ点位
置合わせ機能について説明する。オペレータは最初に対
象となるワークを直接、あるいはトーチ上部のCCDカ
メラ13からの加工点の画像をモニタ69−2で観察し
ながら教示作業を行う。オペレータは、図1において説
明したようなHe−NeビームB2によるおおまかな位
置合わせを行ってモニタ69−2の画像内に加工線折れ
点を入れ、オートフォーカス機能とオートノルマル機能
を起動させる。これによりレーザ光の焦点が対象表面に
一致し、レーザ光の光軸は対象に対して垂直になる。
【0029】ここで、自動折れ点位置合わせ機能を起動
させると、ステップS1では、CCDカメラ13からの
アナログ画像信号がディジタル信号に変換されて画像処
理装置21に画像が取り込まれる。画像処理装置21で
は、まず、ステップS2においてディジタル信号に前処
理を施す。ここでは、前処理として、加工線折れ点を形
成している少なくとも2本の直線の特徴を生かして線強
調、及びノイズ除去処理を行う。次に、ステップS3に
移行して2値化処理を行う。この2値化処理は、ある適
当な輝度をしきい値として、それ以上の輝度の画素を
白、しきい値未満の画素を黒にして白黒画像にする処理
である。このような2値化処理された画像によれば、溶
接すべき被加工線L1部分は黒で表わされる。
【0030】ステップS4では、画像処理装置21は、
2値化処理後の黒部分を対象に直線検出を行い、加工線
折れ点を交点とする2本の直線と線L2に対応する直線
とを検出する。これらの検出された直線は描画装置24
に送られてこれらの直線を表示するための描画画像が形
成される。これらの描画画像は、画像重ね合わせ装置2
2によりCCDカメラ13からの画像に重ね合わされて
表示される。その結果、モニタ69−2には、図4
(a)に示すような画像が表示される。なお、図4
(a)では、溶接すべき被加工線L1以外に傷、その他
の原因でワークの表面についた線L2が存在しているこ
とを示している。図4(a)において、モニタ69−2
の画像には被加工線L1の上に加工線折れ点を形成して
いる2本の直線L3、L4がオーバラップして表示さ
れ、線L2には直線L5がオーバラップして表示され
る。
【0031】この場合、オペレータは、選択器26(図
2)により該当する直線を選択することができる。すな
わち、モニタ69−2の画像にはカーソルが表示されて
おり、カーソル移動用の押しボタン26−1、26−2
でカーソルを移動させて直線を指定し、選択の確定は押
しボタン26−3で行われる(ステップS5)。
【0032】このようにして、2本の直線L3、L4が
選択されると、ステップS6において画像処理装置21
は2本の直線L3、L4の交点、すなわち加工線折れ点
とその位置とを検出する。なお、上記のような直線検出
を行うために、本発明では後述する「ハフ変換処理」と
いう直線検出アルゴリズムを採用している。画像処理装
置21によりワーク20上の加工線折れ点位置が検出さ
れると、制御部23は、検出された加工線折れ点位置と
CCDカメラ13の画像の中心点、すなわちレーザビー
ムの光軸位置とのずれ量を算出する。そして、このずれ
量にもとづいてCCDカメラ13の画像の中心点、すな
わち加工点を、検出された加工線折れ点位置に一致させ
るための移動量を算出し、加工点座標とする。制御部2
3は、この加工点座標に基づいて出射光学系10を移動
させ、加工点を加工線折れ点位置に一致させる。図4
(b)は、このようにして一致させたモニタ69−2の
画像を示す。ここでは、検出した直線の表示は行われな
い。
【0033】次に、図5、図6を参照して、ハフ変換に
よる加工線検出アルゴリズムの原理について簡単に説明
する。図5はX−Y平面が撮影された画像の座標系であ
り、各画素に(x、y)の座標が与えられる。ある座標
(x、y)の画素を通る直線群は、次の式(1)に
より、 ρ=xi cosθ+yi sinθ (1) と表される。ここでρ、θは原点から直線への距離と角
度である。式(1)をρ、θに関する方程式と考え、そ
の軌跡をθ−ρ空間に描くと図6のようになる。こうし
た軌跡をハフ曲線という。被加工線L1部分は画像中で
は輝度の低い画素(特徴点と呼ぶ)となるが、画像中の
それらすべてに対し、この写像を行い、θ−ρ空間に描
いていく。図5の(a、b)はθ−ρ平面では、 ρ=acoaθ+bsinθ (2) の曲線となる。多くのハフ曲線が交差する点は同一直線
上に多数の特徴点がのっていることを示している。θ−
ρ空間内のハフ曲線上の1点で、交差本数の多い点を
(ρ0 、θ0 )とした時、(ρ0 、θ0 )を用いた下記
の式(3)によって定義される直線 ρ0 =xcosθ0 +ysinθ0 (3) が画像中に存在するとみなすことができる。この原理を
利用して、直線を検出することができる。
【0034】図6はハフ変換を行ったθ−ρ平面画像で
あり、このθ−ρ平面内の最高点を式(3)の直線で表
して1本の直線が検出される。
【0035】前述したように、CCDカメラ13から画
像を取り込んだときの出射光学系10に関する加工軸の
位置、姿勢はCCDカメラ13から画像を取り込むと同
時に保存されている。このように、オペレータは直線及
び加工線折れ点をカメラ画界内に入る程度に教示し、自
動折れ点位置合わせ機能を起動させるだけで詳細な加工
点位置合わせ作業は自動折れ点位置合わせ機能で実現す
ることができ、作業が簡単になり、作業時間も短縮され
る。
【0036】なお、加工点を加工線折れ点に位置合わせ
した後、加工点を次に教示する点へ移動させる際、オペ
レータは、上記作業を繰り返すか、モニタ69−2を見
ながら、X軸、Y軸の加工軸を操作しながら被加工線L
1に沿って加工点を移動させる。しかし、自動折れ点位
置合わせ機能では被加工線L1の方向も画像処理した際
に同時に得ることができる。被加工線L1に沿って加工
点を移動させるには、自動折れ点位置合わせ終了後、加
工点の移動モードを仮想工具軸モードに変更する。この
場合、検出した直線のベクトルを算出し、これを仮想工
具軸とする。そして、その仮想工具軸にX軸、あるいは
Y軸を一致させてモニタ69−2に表示させることがで
きる。これは、制御部23の制御下で行われる。
【0037】図4(c)は、仮想工具軸モードでのモニ
タ69−2の表示例を示している。図4(c)から明ら
かなように、ここでは、次に加工点を移動させるべき方
向がY軸に一致するように表示されている。この場合、
オペレータは、Y軸方向のみの加工軸に関して移動操作
を行うだけで、自動折れ点位置合わせ機能起動時に検出
した被加工線L1方向へ加工点を移動させることができ
る。したがって、移動のための作業が簡単になり、作業
時間も短縮される。
【0038】上記の説明は、溶接の場合であり、この場
合には溶接線が被加工線として存在することで直線検出
を行うことができる。一方、切断加工の場合にも、ワー
クの切断すべき部分にけがき等により切断線を被加工線
として描き入れることで、同様の処理により切断線を検
出して折れ点位置検出及び自動折れ点位置合わせを行う
ことができる。
【0039】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明による
レーザ加工装置では、教示に際してオペレータはワーク
上の加工線折れ点がCCDカメラの視界から外れないよ
うに出射光学系を移動させるだけで良く、画像処理装置
が加工線折れ点を検出し、制御部がCCDカメラの画像
に設定された加工点をこの加工線折れ点に一致するよう
に出射光学系あるいはワークテーブルを移動させるの
で、オペレータの操作は楽であり、作業量及び時間も大
幅に少なくなる。しかも、0.1mm以下の被加工線を
0.1mm以内の精度で検出できる。更に、本発明にお
いて用いるハフ変換による直線検出アルゴリズムによれ
ば、被加工線が途中で途切れていたり、一部隠蔽されて
いても検出可能である。加えて、画像処理装置において
ワークについた傷や汚れにより直線が複数本検出されて
も、これらがモニタ表示され、オペレータはいずれかを
選択することにより、速やかに直線を確定させることが
できる。
【0040】更に、仮想工具軸モードという複数の加工
軸における協調動作による移動モードによって、一つの
操作で検出した線方向に沿って加工点を移動させること
が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるレーザ加工装置における出射光学
系の内部構造を概略的に示した断面図である。
【図2】本発明において直線及び加工線折れ点の検出に
必要な構成を示した図である。
【図3】図2に示す構成の動作を説明するためのフロー
チャート図である。
【図4】図2に示したモニタで表示される画像の例を示
した図である。
【図5】ハフ変換の原理を説明するためのX−Y平面図
である。
【図6】ハフ変換の原理を説明するためのθ−ρ平面図
である。
【図7】本発明が適用されるレーザ加工装置の概略構成
を示す斜視図である。
【図8】従来の教示における出射光学系のおおまかな位
置合わせを説明するための図である。
【図9】従来の教示における出射光学系の精密な位置合
わせを説明するための図である。
【図10】従来の教示における出射光学系のレーザビー
ムの焦点位置合わせを説明するための図である。
【図11】従来の教示における出射光学系のレーザビー
ムの光軸合わせを説明するための図である。
【符号の説明】
10 出射光学系 11 ミラー 12 加工レンズ 13 CCDカメラ 14 観測用レンズ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平10−58363(JP,A) 特開 平5−69139(JP,A) 特開 昭62−296986(JP,A) 特開 平8−243773(JP,A) 特開 平1−99791(JP,A) 特開 昭55−30339(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B23K 26/04 B23K 26/02 G01B 11/00 G06T 7/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 出射光学系から出射されるレーザビーム
    の光軸がワークの被加工線上を移動するように、前記出
    射光学系及び前記ワークを搭載したワークテーブルの少
    なくとも一方を移動させてレーザ加工を行うレーザ加工
    装置において、 前記被加工線は、直線的に折れ曲がる加工線折れ点を有
    しており、 前記ワーク上の前記加工線折れ点を含む所定範囲の領域
    を撮影するためのCCDカメラを設け、 前記CCDカメラからの前記加工線折れ点を含む画像に
    対してあらかじめ定められた処理を行なって前記加工線
    折れ点を形成している少なくとも2本の直線を検出する
    と共に、前記加工線折れ点位置を検出する画像処理部
    と、 前記画像処理部の検出結果を受けて、前記CCDカメラ
    の画像内にあらかじめ設定された前記レーザビームの光
    軸となるべき加工点と、前記検出された加工線折れ点と
    の間の位置ずれを算出し、該位置ずれを補正して一致さ
    せるように前記出射光学系あるいは前記ワークテーブル
    の駆動部を制御する制御部と、 前記画像処理部で検出された直線をモニタに表示可能な
    画像として作成するための描画手段と、 前記描画手段で作成された画像と前記CCDカメラから
    の画像とを重ね合わせて前記モニタに表示させるための
    画像重ね合わせ手段と、 前記画像処理部で検出された直線をモニタ上において選
    択指定するための選択手段とを備え、 前記出射光学系あるいは前記ワークテーブルの位置デー
    タを教示データとしてレーザビームによる加工を行うこ
    とを特徴とするレーザ加工装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のレーザ加工装置におい
    て、前記画像処理部は、前記あらかじめ定められた処理
    としてハフ変換処理を行うことにより、直線を検出する
    ことを特徴とするレーザ加工装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載のレーザ加工装置におい
    て、前記出射光学系及び前記ワークテーブルの少なくと
    も一方は、X軸、Y軸で規定される水平面上を移動可能
    であり、前記制御部は、検出された前記加工線折れ点上
    にある前記加工点の移動方向を前記X軸あるいは前記Y
    軸に合わせることを特徴とするレーザ加工装置。
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